JP6373272B2 - 対象物にマーキングを施すための方法及び装置 - Google Patents

対象物にマーキングを施すための方法及び装置 Download PDF

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Description

背景
電子デバイス(例えば、携帯電話、携帯型メディアプレーヤ、携帯情報端末、コンピュータ、モニタなど)のような民生製品には、商業的な目的、法規制上の目的、外観上の目的、又は機能的な目的のための情報がマーキングされている。例えば、電子デバイスには、通し番号、モデル番号、著作権情報、英数字文字、ロゴ、操作上の指示、装飾線、パターンなどがマーキングされているのが通常である。マークに対して求められる属性としては、形状、色、光学濃度、及びマークの外観に影響を与え得る他の属性が挙げられる。
製品又は対象物上にマークを付けるためには、例えば、対象物自体の性質、マークに求められる外観、マークに求められる耐久性などに応じて数多くのプロセスが用いられる。金属対象物や高分子対象物などに可視マークを生成するためにレーザを用いるマーキングプロセスが開発されている。従来のマーキングプロセスは、レーザパルスビームを照射してスポット領域で対象物上に当てることと、マークを付ける領域内でビームをラスタスキャンすることとを含むものとして理解される。このように、従来のマーキングプロセスにより形成されるマークは、一般的に、連続的に形成されて互いに重なり合う一連のスキャンラインにより構成され、各スキャンラインは、連続的に形成されて互いに重なり合う一連のスポット領域から形成される。従来においては、一定のパルスエネルギーを維持しつつ、(パルス間の時間が500nsから1μsの範囲となるように)パルス繰り返し率を増加させたり、(例えば、所望のバイトサイズを維持するために)スキャン速度を増加させたりすることにより、このようなマーキングプロセスのスループットを増加させていた。しかしながら、本発明者等は、このスループット増大プロセスが機能するのは、マーキングプロセス中に対象物上に連続的に照射されるレーザパルスが急速に蓄積されることによって、対象物に物理的又は化学的にダメージを与え得る、あるいは対象物の外観を好ましくない形態に変化させ得る欠点(例えば、クラック、材料の反り、改質結晶構造、ピットなど)が実際に生じてしまうまでの時点においてのみであることを発見した。さらに、本発明者等は、そのように対象物上に連続的に照射されるレーザパルスが急速に蓄積されることによって、最終的に形成されるマークの外観が損なわれることがあることを発見した。このように、スループットが高く、これらの問題を回避することができ、対象物上に連続的に照射されるレーザパルスが急速に蓄積されることに関連する他の問題を回避することができるレーザマーキングプロセスがあれば望ましいであろう。
図1は、マーキングプロセスによりマークが施される対象物及びこの対象物にマークを施すマーキングプロセスを行うように構成された装置の一実施形態を模式的に示すものである。 図2は、図1に関して述べられた装置を用いて対象物上に形成可能な例示的なマークの平面図である。 図3から図6は、マーキングプロセス中にレーザパルスグループ内のレーザパルスが対象物に当たったときに対象物上に形成され得るスポット領域セットの実施形態を模式的に示すものである。 図3から図6は、マーキングプロセス中にレーザパルスグループ内のレーザパルスが対象物に当たったときに対象物上に形成され得るスポット領域セットの実施形態を模式的に示すものである。 図3から図6は、マーキングプロセス中にレーザパルスグループ内のレーザパルスが対象物に当たったときに対象物上に形成され得るスポット領域セットの実施形態を模式的に示すものである。 図3から図6は、マーキングプロセス中にレーザパルスグループ内のレーザパルスが対象物に当たったときに対象物上に形成され得るスポット領域セットの実施形態を模式的に示すものである。 図7及び図8は、一実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。 図7及び図8は、一実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。 図9は、図7及び図8に関して述べたマーキングプロセスの結果として生成されるスポット領域の例示的な構成を模式的に示すものである。 図10及び図11は、他の実施形態におけるマーキングプロセスの結果として生成されるスポット領域の例示的な構成を模式的に示すものである。 図10及び図11は、他の実施形態におけるマーキングプロセスの結果として生成されるスポット領域の例示的な構成を模式的に示すものである。 図12は、一実施形態において、図2に示されるマークの一部においてマーキングプロセスの結果として生成されるスポット領域の例示的な構成を模式的に示すものである。 図13及び図14は、図1に示されるレーザシステムの異なる実施形態を模式的に示すものである。 図13及び図14は、図1に示されるレーザシステムの異なる実施形態を模式的に示すものである。 図15及び図16は、図14に示されるビームレット生成器の異なる実施形態を模式的に示すものである。 図15及び図16は、図14に示されるビームレット生成器の異なる実施形態を模式的に示すものである。 図17から図20は、さらに他の実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。 図17から図20は、さらに他の実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。 図17から図20は、さらに他の実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。 図17から図20は、さらに他の実施形態におけるマーキングプロセスを模式的に示すものである。
図示された実施形態の詳細な説明
以下の実施形態では当業者が本発明を製造及び使用できるのに十分な詳細が述べられる。本開示に基づいて他の実施形態が明らかになるであろうし、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲を逸脱することなくプロセス的及び機械的な変更が可能であることを理解すべきである。以下の説明では、本発明を完全に理解できるように、たくさんの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても本発明を実施することができることは明らかであろう。本発明を不明瞭にすることを避けるために、既知のシステム構成及プロセス工程は、詳細には述べられていない場合がある。同様に、本システムの実施形態を示す図面は、半図解であり、縮尺が一致していない。特に、一部の寸法は、説明を簡略化するためのものであり、図面において非常に誇張されて示されている。特に示している場合を除き、値の範囲が記載されているときは、その範囲は、その範囲の上限と下限の間にあるサブレンジだけではなく、その上限及び下限を含むものである。加えて、複数の実施形態が共通の特徴を有するように開示され述べられているが、図示、説明、及びその理解を簡単かつ容易にするために、通常、互いに同様の又は類似の特徴は類似の参照番号にて説明される。
図1を参照すると、対象物100などの対象物は、基板102と膜又は層104とを含んでいる。基板102は、金属又は金属合金のような材料から形成され得る。例えば、基板は、アルミニウム、チタン、亜鉛、マグネシウム、ニオビウム、タンタルなどの金属、又はアルミニウム、チタン、亜鉛、マグネシウム、ニオビウム、タンタルなどのうち1以上のものを含有する合金から形成され得る。層104は金属酸化物のような材料であり得る。一実施形態においては、層104は、基板102内に存在する1以上の金属の酸化物を含んでいるが、基板102内に存在しない金属の酸化物を含んでいてもよい。層104は、任意の好適なプロセスによって形成することができる。例えば、層104は、物理蒸着プロセス、化学蒸着プロセス、(例えば、クロム酸、硫酸、シュウ酸、スルホサリチル酸、リン酸、ホウ酸塩浴又は酒石酸塩浴など、プラズマなど、又はこれらの組み合わせへの暴露を含む)陽極酸化プロセスなど、又はこれらの組み合わせによって形成することができる。一般的に、層104の厚さは、約50μm以下であり得る。一実施形態においては、層104は、摩耗、酸化、又は他の腐食から基板102の面(例えば面106)を保護する役割を有する。このように、本明細書において、層104は、「パッシベーション層」又は「パッシベーション膜」とも言うことができる。
図示された実施形態において、層104は、基板102と隣り合っている(すなわち直接接触している)。しかしながら、他の実施形態においては、層104は、基板102に隣接しているが基板102に接触していない状態であってもよい。例えば、基板102と層104との間に介在層(例えば、層104とは異なる組成又は層104とは異なる構造の自然酸化物層など)を配置してもよい。対象物100は、金属基板102を含むものとして述べてきたが、基板102が重合体(例えば、高濃度ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、熱可塑性エラストマーなど)などの材料から形成されていてもよいことは理解できよう。さらに、対象物100は、層104を含むものとして図示されているが、層104を省略してもよいことは理解できよう。実施形態によっては、対象物100として米国特許出願第12/704,293号、第12/823,895号、第12/859,498号、第12/871,588号、第12/871,619号、第12/909,759号、及び米国仮出願第61/669,780号のいずれかに例示的に述べられているものを用いてもよい。それぞれの文献の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
対象物100は上述のように構成されているが、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、携帯型メディアプレーヤ、テレビ、コンピュータモニタ、電話、携帯電話、電子書籍、リモコン、ポインティングデバイス(例えばコンピュータマウス)、ゲームコントローラ、サーモスタット、食器洗い器、冷蔵庫、電子レンジなどのようなデバイスのためのハウジングの少なくとも一部として対象物100を用いてもよいし、あるいは、他のデバイスや製品のボタンとして対象物100を用いてもよいし、あるいは標識や記章などとして対象物100を用いてもよい。対象物100は上述のように構成されているが、視覚的外観を呈する面(例えば、層104の第1の面108)を含んでいる。このように、面108での対象物100の外観は、(例えば、材料の組成、分子幾何構造、結晶構造、電子構造、マイクロ構造、ナノ構造、面106の組織(texture)など、又はこれらの組み合わせをはじめとする)基板102の特性、(例えば、材料の組成、厚さ、分子幾何構造、結晶構造、電子構造、マイクロ構造、ナノ構造、第1の面108の組織、第1の面108とは反対側の第2の面110の組織など、又はこれらの組み合わせをはじめとする)層104の特性、面106と面110との界面の特性、この界面における又はその近傍における基板102及び/又は層104の特性など、又はこれらの組み合わせの間における相互作用の結果として特徴付けることができる。
本発明の実施形態によれば、対象物100の一部の外観(本明細書においては「初期外観(preliminary visual appearance)」ともいう)を修正して、初期外観とは異なるとともに対象物100の面108で目に見える修正外観を呈するマーク(例えば、図2に示されるマーク200)を対象物100上に形成することができる。マーク200は、対象物100の面108に形成してもよく、対象物100の面108の下方に(例えば、面108と面110との間に、あるいは面110と面106との界面に、あるいは面106の下方に、あるいはこれに類似するところに、あるいはこれらを組み合わせたところに)形成してもよく、あるいはこれらを組み合わせてもよい。マーク200は縁部202を含み得る。縁部202は、一般的に、修正外観が初期外観に接続する対象物100上の位置を縁取るものである。マーク200は単一の特定の形態で示されているが、マーク200が任意の形状を有していてもよく、2以上のマークを設けてもよいことは理解できよう。いくつかの例においては、マーク200は、文字であってもよいし、図であってもよいし、これに類似するものであってもよいし、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。マーク200は、製品名、製造者名、商標、著作権情報、設計場所、組立場所、モデル番号、通し番号、ライセンス番号、政府認可、基準適合情報、電子コード、ロゴ、証明マーク、広告、ユーザがカスタマイズ可能な特徴など、又はこれらの組み合わせなどの情報を伝えるものであり得る。
一実施形態においては、初期外観と修正外観のいずれもCIE1976 L* a* b*(CIELABとしても知られる)を用いて説明することができる。CIELABは、国際証明委員会(フランス国際証明委員会)により規定された色空間規格である。CIELABは、人間の目に見える色について記述しており、基準として用いられるデバイス非依存型モデルとしての役割を有するように作成された。CIELAB規格の3つの座標軸は、1)色の明るさのファクターの大きさ(L*=0は完全な黒となり、L*=100は拡散した完全な白を示す)、2)赤/マゼンダと緑との間の位置(a*が負であれば緑を示し、正であればマゼンダを示す)、及び3)黄色と青との間の位置(b*が負であれば青を示し、正であれば黄色を示す)を表している。GretagMacbeth(登録商標)社により販売されているCOLOREYE(登録商標)XTH分光光度計のような分光光度計を用いてCIELAB規格に対応する形式で測定を行うことができる。類似の分光光度計がX-Rite(商標)社から入手可能である。
一実施形態においては、マーク200の修正外観は対象物100の初期外観よりも暗くなることがある。例えば、対象物100は、明るさのファクターの大きさL*が約80の初期外観を有する場合があり、マーク200は、所望の明るさのファクターの大きさL*が37未満、36未満、又は35未満、又は34未満(又は少なくとも実質的に34に等しい)の修正外観を有する場合がある。他の例示の実施形態においては、対象物100は、明るさのファクターの大きさL*が約25の初期外観を有することがあり、マーク200は、所望の明るさのファクターの大きさL*が20未満又は15未満(又は少なくとも実質的に15に等しい)の修正外観を有する場合がある。しかしながら、マーク200は、対象物100の特性及びマーク200を形成するために用いられる特定のプロセスに応じて、任意のL*値、a*値、b*値を有していてもよいことは理解できよう。さらに、マーク200の修正外観は、少なくとも実質的にマーク200の領域にわたって均一であるか、あるいは(例えば、L*値、a*値、b*値のうち1以上の値について)変化し得る。
一般的に、マーク200は、レーザ光のパルス(本明細書においては「レーザパルス」ともいう)のグループを連続的に対象物100に照射するプロセスによって形成され、グループ内のレーザパルスは対象物100上に可視マーク(例えばマーク200)を生成するように構成され得る。図1に例示的に示されるように、本明細書で述べられるマーキングプロセスを行うための装置は、レーザパルスを生成し、このレーザパルスを対象物100に向けて矢印114で示される方向に沿って照射するように構成されたレーザシステム112を含み得る。一実施形態においては、レーザシステム112は、マーキングプロセス中に対象物100を支持するように構成されたステージ又はチャック116(総称して「対象物サポート」という)を必要に応じて含んでいる。他の実施形態においては、本装置は、対象物サポート116に連結され、マーキングプロセス中にレーザシステム112に対して対象物100を移動(例えば、回転又は直線上を平行移動)させる1以上のモータ、アクチュエータなど、又はこれらの組み合わせ(図示せず)をさらに含み得る。
図示されていないが、レーザシステム112は、レーザパルスを生成するように構成された1以上のレーザ源、レーザパルスを修正(例えば、整形、拡大、集束など、又はこれらの組み合わせ)可能なビーム修正システム、対象物100上又は対象物100内のルートに沿ってレーザパルスをスキャン可能なビームステアリングシステム(例えば、1以上のガルボミラー、ファーストステアリングミラー、音響光学偏向器など、又はこれらの組み合わせ)など、又はこれらの組み合わせを含み得る。レーザシステム112によって生成されるレーザパルスは、ガウス形であってもよく、あるいは、本装置は、レーザパルスを所望の形に再整形するように構成されたビーム整形光学系を必要に応じて含んでいてもよい。
所望の外観を有するマーク200を形成するためにレーザパルスの特性(例えば、パルス波長、パルス持続時間、平均パワー、ピークパワー、スポットフルエンス、スキャン速度、パルス繰り返し率、スポット形状、スポット径など、又はこれらの組み合わせ)を選択することができる。例えば、パルス波長は、電磁スペクトルの紫外領域、可視領域、又は赤外領域(例えば、343nm、355nm、532nm、1030nm、1064nmなどのように238nmから10.6μmの範囲)にあり得る。(例えば、最大値の半分での全幅、すなわちFWHMに基づく)パルス持続時間は、0.1ピコ秒(ps)から1000ナノ秒(ns)の範囲(例えば、一実施形態においては0.5psから10nsの範囲、他の実施形態においては5psから10nsの範囲)にあり得る。レーザパルスの平均パワーは、0.05Wから400Wの範囲にあり得る。スキャン速度は、10mm/sから1000mm/sの範囲にあり得る。パルス繰り返し率は、10kHzから1MHzの範囲にあり得る。(例えば、1/e2法により測定される)スポット径は、3μmから1mmの範囲(例えば、5μmから350μmの範囲、10μmから100μmの範囲など)にあり得る。例えば、基板102を形成している材料、層104を形成している材料、マーク200の所望の外観、レーザシステム112の特定の構成(例えば、より詳細については以下に述べる1以上の変調素子を有するビームレットを含み得る)など、又はこれらの組み合わせに応じて、上述したレーザパルスの特性のいずれかを上述した範囲内であるいは範囲外で任意の方法により変更できることは理解できよう。いくつかの実施形態においては、マーキングが施される対象物100やマーク200の所望の外観などに応じて、対象物100上に照射されるレーザパルスは、米国特許出願第12/704,293号、第12/823,895号、第12/859,498号、第12/871,588号、第12/871,619号、第12/909,759号、及び米国仮出願第61/669,780のいずれかに例示的に述べられているようなレーザパルス特性を有し得る。それぞれの文献の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
上述したように、照射されるそれぞれのレーザパルスが対応するスポット領域で対象物100に当たるようにレーザパルスグループを連続的に対象物100に照射するプロセスによりマーク200を形成してもよい。一般的には、スポット領域に近接した対象物100の部分の少なくとも1つの特性(例えば、化学組成、分子幾何構造、結晶構造、電子構造、マイクロ構造、ナノ構造など、又はこれらの組み合わせ)が所望の方法で修正又は変更されるように上述したレーザパルス特性を選択する。この修正の結果、スポット領域の位置に対応する位置における対象物100の初期外観も修正される。このように、複数のレーザパルスグループが対象物100上に照射された後、対象物100の外観が修正されマーク200が形成される。
図3を参照すると、レーザパルスグループは、対象物100に当たって対象物100上にスポット領域セット(本明細書においては「スポットセット」ともいう)をスポットセット300のように生成するレーザパルスを2つだけ含み得る。第1のスポット領域302aと第2のスポット領域302bのそれぞれは、スポット領域302a及び302bの中心を通る共通線又は共通軸(本明細書においては「スポット間軸」ともいう)に沿って測定される1/e2のスポット径(本明細書においては「スポット幅」ともいう)dを有している。加えて、第2のスポット領域302bは、第1のスポット領域302aからスポット離間距離a1だけ離れている。すなわち、a1>dである。スポットセット300内のスポット領域302aと302bとの間の中心間距離は「スポット離間ピッチ」a2ということもできる。図3は、スポットセット300内のスポット領域が円形であるものとして示しているが、スポットセット内のいずれのスポット領域も他の任意の形状(例えば、楕円形、三角形など)を有していてもよいことは理解できよう。
本発明者等は特定の理論に拘束されることを望んでいないが、上述した従来のスループット向上プロセスに関連したマークの外観における欠陥や劣化は、少なくとも部分的には、対象物100上で重なり合ったスポット領域又は空間的に比較的近いスポット領域に連続的に照射される2以上のレーザパルスが急速に蓄積されることにより対象物内に生じる高い熱負荷の結果であると考えている。しかしながら、本発明の実施形態によれば、スポットセット300などのスポットセット内の近接する又は隣り合うスポット領域間のスポット離間距離a1の大きさは、あるスポット領域(例えばスポット領域302a)で対象物100に当たるレーザパルスにより対象物100内に生じる熱が、他のスポット領域(例えばスポット領域302b)が形成される対象物100の領域に伝達されることを効果的に確実に防止するするように選択される。このように、スポットセット内のスポット領域間のスポット離間距離a1は、スポットセットの生成プロセス中に、スポットセット内のスポット領域における対象物100の異なる部分が少なくとも実質的に熱的な意味で互いに確実に独立するように選択される。スポット領域を対象物上において空間的に互いに相対的に離れた部分に確実に位置させることによって、(例えば、層104内にクラックを生成することにより、又は層104の基板102からの少なくとも部分的な剥離を誘発することにより、又は同様のことにより、あるいはこれらの組み合わせにより)対象物100にダメージを与えてしまう可能性があるか、対象物100の外観を悪く変えてしまうか、同様のことを引き起こすか、あるいはこれらの組み合わせたものを引き起こしてしまう高い熱負荷に関連した上記制限をも克服しつつ、所望の外観を有するマークを従来のマーキングプロセスよりも速く形成するように、本発明の実施形態によるマーキングプロセスを適用することができる。
スポット離間距離a1の大きさが、各スポット領域に関連付けられたレーザパルスのフルエンス、対象物100の1以上の部分の熱伝導率、対象物100上の各スポット領域のサイズ及び形状など、又はこれらの組み合わせのような1以上のファクターに依存していてもよいことは理解できよう。例えば、対象物100が陽極処理金属(例えば、アルミニウムやその合金からなる基板102と陽極酸化アルミニウムからなる層104とを有するもの)である実施形態においては、スポット領域302aと302bとの間のスポット離間距離a1は、3μmから3mmの範囲(例えば、約5μm、約10μmなど、あるいは150μmから3mmの範囲内、200μmから3mmの範囲内、300μmから3mmの範囲内、400μmから3mmの範囲内、500μmから3mmの範囲内など)にあり得る。実施形態によっては、スポット離間距離a1は、スポット径dよりも大きく、スポット径dの6倍よりも小さくてもよい(すなわち、6d>a1>d)。他の実施形態においては、スポット離間距離a1は、スポット径dよりも小さくてもよく、あるいはスポット径dの6倍よりも大きくてもよい(すなわちa1>6d又はa1<d)。
一実施形態においては、スポット領域302aを生成するレーザパルスが、スポット領域302bを生成するレーザパルスと同時に対象物100に当たってもよい。しかしながら、他の実施形態においては、スポット領域302aを生成するレーザパルスは、スポット領域302bを生成するレーザパルスの前又は後に対象物100に当たってもよい。そのような実施形態においては、スポット領域302aの生成とスポット領域302bの生成との間の時間は、0.1μsから30μsの範囲(例えば、一実施形態においては、1μsから25μsの範囲内、他の実施形態においては、2μsから20μsの範囲内)にあり得る。レーザシステム112の構成、スポット離間距離a1などのファクターによっては、スポット領域302aの生成とスポット領域302bの生成との間の時間は、0.1μsより短くてもよいし、30μsよりも長くてもよい。
図3は、2つのスポット領域だけ(すなわち、第1のスポット領域302aと第2のスポット領域302b)を含んでいるスポットセット300を示しているが、1つのレーザパルスグループが、対象物100に当たって有利な又は好適なスポット領域のパターンを形成するように互いに空間的に配置される3つ以上のスポット領域(例えば、10以上のスポット領域)を有するセットを生成する3つ以上のレーザパルス(例えば、10以上のレーザパルス)を含んでいてもよいことは理解できよう。例えば、1つのレーザパルスグループが、対象物100に当たって、図4に示されるように、空間的に直線状のパターンに配置される第1のスポット領域302a、第2のスポット領域302b、及び第3のスポット領域402を有するスポットセット400のようなスポットセットを生成する3つのレーザパルスを含み得る。他の例においては、1つのレーザパルスグループが、対象物100に当たって、図5に示されるように、空間的に三角形のパターンに配置される第1のスポット領域302a、第2のスポット領域302b、及び第3のスポット領域502を有するスポットセット500のようなスポットセットを生成する3つのレーザパルスを含み得る。さらに他の例においては、1つのレーザパルスグループが、対象物100に当たって、図6に示されるように、空間的に正方形又は矩形のパターンに配置される第1のスポット領域302a、第2のスポット領域302b、第3のスポット領域602a、及び第4のスポット領域602bを有するスポットセット600のようなスポットセットを生成する4つのレーザパルスを含み得る。スポットセット内では、近接する又は隣り合うスポット領域のうちの1対のスポット領域の間(例えば、図4においてはスポット領域302bとスポット領域402との間、図5においてはスポット領域302bとスポット領域502との間、図6においてはスポット領域302bとスポット領域602bとの間)の離間距離は、近接する又は隣り合うスポット領域の他の1対のスポット領域の間(例えば、図4においてはスポット領域302aとスポット領域402との間、図5においてはスポット領域302aとスポット領域502との間、図6においてはスポット領域602aとスポット領域602bとの間)の離間距離と同じであってもよく、異なっていてもよい。
上述したように、複数のレーザパルスグループを対象物100上に連続的に照射することを含むプロセスによりマーク200を形成してもよい。例えば、図7を参照すると、第1のレーザパルスグループが対象物100上に照射されて第1のスポットセット(例えば、上述したスポットセット300)が生成された後、付加的なレーザパルスグループが対象物100上に連続的に照射されて、矢印700で示される方向(本明細書においては「スキャン方向」ともいう)に沿って互いに離れた付加的なスポットセットを生成するように、レーザシステム112を駆動してもよいし、対象物サポート116を移動してもよいし、あるいはその両方を行ってもよい。例えば、第2のレーザパルスグループが対象物100上に照射されて、(例えば、スポット領域702a及び702bを含む)第2のスポットセット702が生成される。その後、第3のレーザパルスグループが対象物100上に照射されて、(例えば、スポット領域704a及び704bを含む)第3のスポットセット704が生成される。続いて第4のレーザパルスグループと第5のレーザパルスグループが連続的に対象物100上に照射されて、(例えば、スポット領域706a及び706bを含む)第4のスポットセット706と(例えば、スポット領域708a及び708bを含む)第5のスポットセット708が生成される。
図示された実施形態においては、あるスポットセットにおけるスポット領域の空間的配置は、他のスポットセットにおけるスポット領域の空間的配置と同一である。しかしながら、他の実施形態においては、あるスポットセットにおけるスポット領域の空間的配置は、他のスポットセットにおけるスポット領域の空間的配置と異なっていてもよい。さらに、あるレーザパルスグループ内のレーザパルスのレーザパルス特性は、他のレーザパルスグループ内のレーザパルスのレーザパルス特性と同一であっても異なっていてもよい。スキャン方向700はスポットセット300,702,704,706,708のそれぞれのスポット間軸と垂直であるように図示されているが、スキャン方向700がスポットセットのいずれか又はすべてのスポット間軸に対して斜めの方向(又は平行な方向)に沿って延びていてもよいことは理解できよう。このように、ラインセット(例えばラインセット710)内のスキャンライン(例えば、スキャンライン710a及び710b)をスポット離間距離a1以下であり得るライン離間距離a3だけ離してもよい。あるスキャンライン710aにおけるスポット領域(例えばスポット領域702a)とラインセット710における他のスキャンライン710bにおいて対応するスポット領域(例えばスポット領域702b)との間の中心間距離を「ラインセットピッチ」a4ということができる。
レーザパルスグループをスキャン方向700に沿って連続的に照射するプロセスを必要に応じて継続して繰り返し、対象物100上に(例えば、スキャンライン710aと710bを含む)スキャンラインセット710(「ラインセット」ともいう)を形成してもよい。議論のために、1つのラインセットを形成するプロセスを「スキャンプロセス」といい、スキャンライン内のスポット領域はスキャン方向700に沿って互いに揃えられている。一般的に、互いに重なり合うスポット領域によって得られるスキャンラインが形成されるように、異なるレーザパルスグループ内のレーザパルスを対象物100上に照射してもよい。隣り合うスポット領域が重なり合う程度(すなわち、「バイトサイズ」又は「スキャンピッチ」)をスキャンライン内で重なり合うスポット領域間のスキャン方向700に沿って測定される中心間距離として定義することができる。バイトサイズはスキャン方向700に沿って一定であってもよいし、変化してもよい。同一のスキャンライン内で連続的に形成されるスポット領域の生成と生成との間の時間が、上述した同一のスポットセット内で隣り合う又は近接するスポット領域の生成と生成の間の時間よりも長くなるように、レーザパルス特性(例えば、パルス繰り返し率、スキャン速度など、又はこれらの組み合わせ)を選択することができる。同一のスキャンライン内で生成されるスポット領域を相対的に互いに時間的に確実に離すことにより、(例えば、層104内にクラックを生成することにより、又は層104の基板102からの少なくとも部分的な剥離を誘発することにより、又は同様のことにより、あるいはこれらの組み合わせにより)対象物100にダメージを与えてしまう可能性があるか、対象物100の外観を悪く変えてしまうか、同様のことを引き起こすか、あるいはこれらの組み合わせたものを引き起こしてしまう高い熱負荷に関連した上記制限をも克服しつつ、所望の外観を有するマークを従来のマーキングプロセスよりも速く形成するように、本発明の実施形態に係るマーキングプロセスを適用することができる。
図8を参照すると、第1のラインセット(例えば、上述したラインセット710)が形成された後、付加的なラインセットを形成して先に形成されたスキャンラインから矢印800により示される方向(本明細書において「フィル方向」ともいう)に沿って離れた位置に付加的なスキャンラインを生成できるように、レーザシステム112を駆動してもよいし、対象物サポート116を移動してもよい。例示的に示されているように、図7に関して述べられたスキャンプロセスを繰り返して、スキャンライン802aと802bを含むラインセット802のような第2のラインセットを形成してもよい。一般的に、第2のラインセット802内の得られるスキャンライン(例えばスキャンライン802a)が第1のラインセット710内の対応するスキャンライン(例えばスキャンライン710a)と重なり合うように、異なるレーザパルスグループ内のレーザパルスを対象物100上に照射してもよい。隣り合うスキャンラインが重なり合う程度(すなわち「ラインピッチ」)は、隣り合うスキャンラインにおいて近接する又は隣り合うスポット領域のフィル方向800に沿って測定される中心間距離として定義することができる。一実施形態においては、ラインピッチは、ラインセットピッチa4の整数の約数であり得る。隣り合う1対のスキャンライン間のラインピッチは、スキャン方向700に沿って一定であってもよいし、変化してもよい。さらに、隣り合うスキャンラインの複数対の間のラインピッチは、フィル方向800に沿って一定であってもよいし、変化してもよい。図示された実施形態においては、第2のラインセット802のスキャンライン802a及び802bを形成しているスポットセットは、第1のラインセット710のスキャンライン710a及び710bを形成するスポットセットと同一である。しかしながら、他の実施形態においては、第2のラインセット802のスキャンライン802a及び802bを形成するスポットセットが、第1のラインセット710のスキャンライン710a及び710bを形成するスポットセットと異なっていてもよい。さらに、第2のラインセット802におけるスポット領域(例えばスポット領域804)の生成と第1のラインセット710における対応するスポット領域(例えばスポット領域706a)の生成との間の時間が、上述した同一のスポットセット内で隣接する又は隣り合うスポット領域の生成と生成の間の時間よりも長くなるように、第2のラインセット802の形成に関連する第2のスキャンプロセスの特性(例えば、パルス繰り返し率、スキャン速度、ラインピッチ、バイトサイズなど、又はこれらの組み合わせ)を選択することができる。近接する又は隣り合うスキャンライン(例えば、スキャンライン710aとスキャンライン802a)内で生成された対応するスポット領域を相対的に互いに時間的に確実に話すことにより、(例えば、層104内にクラックを生成することにより、又は層104の基板102からの少なくとも部分的な剥離を誘発することにより、又は同様のことにより、あるいはこれらの組み合わせにより)対象物100にダメージを与えてしまう可能性があるか、対象物100の外観を悪く変えてしまうか、同様のことを引き起こすか、あるいはこれらの組み合わせたものを引き起こしてしまう高い熱負荷に関連した上記制限をも克服しつつ、所望の外観を有するマークを従来のマーキングプロセスよりも速く形成するように、本発明の実施形態に係るマーキングプロセスを適用することができる。図9を参照すると、第2のラインセット802が形成された後、付加的なスキャンプロセスを行って付加的なラインセットを生成することができるように、レーザシステム112を駆動してもよいし、対象物サポート116を移動してもよい。例示的に示されているように、上述したプロセスを繰り返して(例えば、スキャンライン900a及び900bを含む)第3のラインセット900と(例えば、スキャンライン902a及び902bを含む)第4のラインセット902とを形成してもよい。一実施形態においては、第4のラインセット902の前に第3のラインセット900を形成してもよい。しかしながら、他の実施形態においては、第3のラインセット900の前に第4のラインセット902を形成してもよい。上記で例示的に説明したようにスキャンラインの形成時に、第1のラインセット710から、第2のラインセット802、第3のラインセット900、第4のラインセット902までのスキャンラインを含む複合スキャンライン904が生成される。さらに、ラインセット(例えば第1のラインセット710)のスキャンライン(例えば、スキャンライン710aと710b)間の空間は、所望の数のオフセットスキャンライン(例えば3つのスキャンライン)で占められており、スキャンライン領域が形成されている。
上記で図7〜図9に関して例示的に説明したマーキングプロセスの実施形態においては、レーザパルスを照射して対象物100に当てて、同一のスキャンライン内のスポット領域が互いに重なり合い、隣り合うスキャンラインのスポット領域も互いに重なり合っている複合スキャンラインが生成される。しかしながら、他の実施形態においては、レーザパルスを照射して対象物100に当てて、同一のスキャンライン内のスポット領域が互いに重なり合っていないか、あるいは近接する又は隣り合うスキャンラインのスポット領域が互いに重なり合っていないか、あるいは同一のスキャンライン内のスポット領域が互いに重なり合っておらず近接する又は隣り合うスキャンラインのスポット領域も互いに重なり合っていない複合スキャンラインを生成することができる。
例えば、図10を参照すると、複合スキャンライン1000は、上記で例示的に述べた2つのスキャンプロセスを行うマーキングプロセスにより形成することができる。しかしながら、図示された実施形態においては、(例えば、スキャンライン1002a及び1002bを含む)ラインセット1002と(例えば、スキャンライン1004a及び1004bを含む)ラインセット1004を形成するように、各スキャンプロセスにおけるレーザパルス特性を選択することができ、このとき、同一のスキャンライン内のスポット領域は互いに重なり合っておらず、異なるスキャンラインのスポット領域も互いに重なり合っていない。図示されるように、上述した同一のスキャンライン内で近接する又は隣り合うスポット領域間のスキャンピッチ(ここではp1とする)は、上述したスポット領域のスポット幅dよりも大きい。しかしながら、他の実施形態においては、スキャンピッチp1はスポット幅dと等しくてもよい。上述した近接する又は隣り合うスキャンラインのスポット領域間のラインピッチ(ここではp2とする)は、上述したスポット領域のスポット幅dよりも大きい。しかしながら、他の実施形態においては、ラインピッチp2はスポット幅dと等しくてもよい。図示された実施形態においては、スキャンピッチp1は、スキャン方向700に沿って一定であり、ラインピッチp2と等しい。ラインピッチp2は、フィル方向800に沿って一定である。さらに、4つのスポット領域が同一のスポット領域(例えばスポット領域1006)から等しい距離だけ離れることができるように、ラインセット1002及び1004内のスポット領域は互いに位置合わせがなされる。しかしながら、他の実施形態においては、スキャンピッチp1がスキャン方向700に沿って変化してもよく、あるいはラインピッチp2がフィル方向800に沿って変化してもよく、あるいはこれら両方であってもよい。さらに別の実施形態においては、スキャンピッチp1が、ラインピッチp2よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
他の例においては、図11を参照すると、上記で例示的に述べた2つのスキャンプロセスを行うマーキングプロセスにより複合スキャンライン1100を形成することができる。しかしながら、図示された実施形態においては、(例えば、スキャンライン1102a及び1102bを含む)ラインセット1102と(例えば、スキャンライン1104a及び1104bを含む)ラインセット1104を形成するように、各スキャンプロセスにおけるレーザパルス特性を選択することができ、このとき、同一のスキャンライン内のスポット領域は互いに重なり合っておらず、異なるスキャンラインのスポット領域も互いに重なり合っていない。図示された実施形態においては、ラインピッチp2は、スキャン方向700とフィル方向800との間の角度で測定される。図示された実施形態においては、スキャンピッチp1はスキャン方向700に沿って一定であり、ラインピッチp2に等しい。図示された実施形態においては、ラインピッチp2のコサイン(すなわち、cos(p2))はフィル方向800に沿って一定である。さらに、6つのスポット領域が同一のスポット領域(例えばスポット領域1106)から等しい距離だけ離れることができるように、ラインセット1002及び1004内のスポット領域は互いに位置合わせがなされる。しかしながら、他の実施形態においては、スキャンピッチp1がスキャン方向700に沿って変化してもよく、あるいはラインピッチp2のコサインががフィル方向800に沿って変化してもよく、あるいはこれら両方であってもよい。さらに別の実施形態においては、スキャンピッチp1が、ラインピッチp2よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
上述した複合スキャンラインのいずれかを形成するプロセスを必要に応じて繰り返してマーク200を形成してもよい。このように、マーク200は、広い意味で、(例えば、互いに重なり合う又は互いに離間した)相互オフセットスポット領域の集合として特徴付けることができ、マーク200内の近接する又は隣り合うスポット領域の任意の方向に沿って測定した中心間距離(本明細書においては「スポットピッチ」ともいう)は、上述したスポット離間距離a1よりも短い。重なり合うスポット領域のみから形成される視覚的に望ましいマークを所望の高いスループットで形成することができるが、スポット領域の少なくとも一部が重なり合っていない場合においても、マーキングプロセスのスループットをさらに増加させて、マーク内のスポット領域の数を減らしてもよいことは理解できよう。一般的に、対象物100上にレーザパルスを照射してマーク200が形成される対象物100の領域内にスポット領域を生成するようにレーザシステム112を構成してもよい。マーク200の縁部202は任意の方法により規定することができる。例えば、一実施形態においては、例えば、レーザシステム112内に、あるいは対象物100の表面108上に、あるいはレーザシステム112と対象物100との間にマーク200のマスク又はステンシル(図示せず)を設けてもよい。このように、縁部202を形成するために、レーザパルスを(例えば、上述した方法で)マスク上とマスクの内部に照射するようにレーザシステム112を構成することができる。対象物100に当たったレーザパルスは、上述したスポット領域を生成し、初期外観を変えて修正外観を形成する。しかしながら、マスクに当たったレーザパルスは、スポット領域を生成することを妨げられるので、初期外観を変えることにより修正外観を形成することがない。
他の実施形態においては、マスクやステンシルを用いることなく縁部202を規定してもよい。例えば、一実施形態においては、対象物100上にレーザパルスを選択的に照射してマーク200の所望の位置に対応する対象物100上の位置にのみスポット領域を生成するようにレーザシステム112を制御することができる。例えば、図12を参照すると、対象物100上にレーザパルスを選択的に照射してマーク200の所望の位置(例えば、意図したマーク縁部1202の一方の側の位置)に少なくとも実質的に対応する対象物100上の位置にのみ(例えば、実線の丸で示される)スポット領域の配列1200を生成するようにレーザシステム112を制御することができる。一実施形態においては、レーザシステム112を制御して一連の複合スキャンライン(例えば、複合スキャンライン1204a,1204b,1204c,1204d)を形成することによりスポット領域の配列1200を生成することができる。このとき、それぞれの複合スキャンラインは、2つのラインセット(例えば、スキャンライン1206a,1206bを含む第1のラインセットとスキャンライン1208a,1208bを含む第2のラインセット)を含んでいる。しかしながら、得られるスポット領域が所望のマーク位置に少なくとも実質的に対応する対象物100の位置に生成される際に、スキャンプロセス中の時々にのみレーザパルスを照射するようにレーザシステム112を制御することができる。このように、所望のマーク位置の内部又は所望のマーク位置に十分に近い場所に(例えば、スポット領域1210aのような実線の丸として示されている)スポット領域を生成するように対象物100上にレーザパルスを照射し、かつ、(例えば、スポット領域1210bのような破線の丸として示されている)スポット領域を形成するような対象物100上の位置にレーザパルスを照射しないようにレーザシステム112を制御することができる。
図12は、スポット領域の配列1200が上記で図11に関して述べた方法で形成されているものとして示しているが、スポット領域の配列1200が、任意の好適な方法又は所望の方法により(例えば、図9又は図10に関して述べられた方法又はその他の構成により)形成されていてもよいことは理解できよう。同様に、図12は、複合スキャンライン1204a,1204b,1204c,1204dのそれぞれが図11に関して例示的に述べられたようなスポット領域の配列を有しているように示しているが、複合スキャンライン1204a,1204b,1204c,1204dのいずれも、上記で図9又は図10に関して例示的に述べたようなスポット領域の配列やその他の好適な配列又は所望の配列を有していてもよいことは理解できよう。図12は、スポット領域の配列1200が少なくとも実質的に6回回転対称性を有しているものとして示しているが、配列1200の回転対称性は、nを2,3,4,5,7,8などとしたときに任意の位数nの回転対称性であってもよいことは理解できよう。図12は、スポット領域の配列1200がマークの全領域にわたって均一であるものとして示しているが、スポット領域の配列1200はマークの全領域にわたって変化してもよいことは理解できよう。
対象物100上にマーク200を生成するために行い得るマーキングプロセスの種々の実施形態について例示的に述べてきたが、次に、これらのマーキングプロセスの実施形態を行うことができる、図1に示されるレーザシステム112の例示的な実施形態について図13から図16を参照して説明する。
図13を参照すると、レーザシステム112は、第1のレーザ源1300a及び第2のレーザ源1300bのような2つのレーザ源とコントローラ1304とを含むレーザシステム1300として設けられていてもよい。図示されていないが、レーザシステム1300は、上述したビーム修正システム、ビームステアリングシステムなど、又はこれらの組み合わせのような補助システムをさらに含み得る。
一般的に、第1のレーザ源1302aは、(例えば、破線1306aにより示されるように)レーザパルスビームを生成可能である。同様に、第2のレーザ源1302bは、(例えば、破線1306bにより示されるように)レーザパルスビームを生成可能である。必要に応じて上述した補助システムによりビーム1306a内のレーザパルスを整形、拡大、集束、スキャンなどした後に照射して対象物100に当ててもよい。同様に、必要に応じて上述した補助システムによりビーム1306b内のレーザパルスを整形、拡大、集束、スキャンなどした後に照射して対象物100に当ててもよい。共通の補助システムにより又は異なる組の補助システムによりビーム1306a,1306b内のレーザパルスを整形、拡大、集束、スキャンなどすることができる。レーザシステム1300は、2つのレーザ源のみを含むものとして示されているが、レーザシステム1300が3つ以上のレーザ源を含んでいてもよいことは理解できよう。
コントローラ1304は、レーザ源1300a及び1300bと所望の補助システムとを制御して、1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスが上記で例示的に述べたスポット領域で(例えば、同時に又は連続的に)対象物100に当たるようにレーザパルスグループを連続的に対象物100上に照射し得る。例えば、図3に示されるスポット領域1302aに対応する対象物上のスポット領域を生成するようにビーム1306a内のレーザパルスを対象物100に当ててもよい。同様に、図3に示されるスポット領域1302bに対応する対象物上のスポット領域を生成するようにビーム1306b内のレーザパルスを対象物100に当ててもよい。
図示されるように、コントローラ1304は、メモリ1310に対して通信可能に連結されるプロセッサ1308を含み得る。一般的に、プロセッサ1308は、様々な制御機能を規定する演算ロジック(図示せず)を含んでいてもよく、ハードワイヤード状態機械(hardwired state machine)のような専用ハードウェアやプログラム命令を実行するプロセッサの形態及び/又は当業者が思いつくであろう異なる形態を有していてもよい。演算ロジックは、デジタル回路、アナログ回路、ソフトウェア、又はこれらの種類のハイブリッド結合を含み得る。一実施形態においては、プロセッサ1308は、演算ロジックに従ってメモリ1310に格納された命令を実行するように構成された1以上の演算処理装置を含み得るプログラマブルマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のプロセッサを含んでいる。メモリ910は、半導体、磁気、及び/又は光学の種類のうち1以上のタイプを含んでいてもよく、加えて/あるいは、揮発性及び/又は不揮発性のものであってもよい。一実施形態においては、メモリ1310は、演算ロジックにより実行可能な命令を格納する。これに代えて、あるいはこれに加えて、メモリ1310は、演算ロジックにより操作されるデータを格納し得る。ある構成においては、演算ロジック及びメモリは、図1に関して述べた装置の構成要素の動作的な側面を管理及び制御するロジックを行うコントローラ/プロセッサの形態に含まれている。他の構成においては、これらは分離され得る。
図14を参照すると、レーザシステム112は、レーザ源1402と、ビームレット生成器1404と、上述したコントローラ1304とを含むレーザシステム1000として設けられていてもよい。図示されていないが、レーザシステム1400は、上述したビーム修正システム、ビームステアリングシステムなど、又はこれらの組み合わせのような補助システムをさらに含み得る。
レーザシステム1300と同様に、レーザシステム1400内のレーザ源1402は、(例えば、破線1406により示されるように)レーザパルスビームを生成可能である。ビームレット生成器1404は、レーザパルスビーム1406を受けて(例えば、破線1408a,1408bで示されるように)対応するレーザパルスビームレットを生成するように構成されている。一実施形態においては、ビームレット1408a,1408bは、例えば、ビーム1406を時間的に変調することにより、あるいはビーム1406を空間的に変調することにより、あるいはこれに類似する方法により、あるいはこれらの組み合わせによりビーム1406から生成される。そのようなビーム1406の変調は、ビーム1406の少なくとも一部を回折することにより、あるいはビーム1406の少なくとも一部を反射することにより、あるいはビーム1406の少なくとも一部を屈折することにより、あるいはこれに類似する方法により、あるいはこれらの組み合わせにより行うことができる。したがって、ビームレット生成器1404は、ミラー(例えば、スピンドルミラー、MEMSミラーなど)、音響光学偏向器(AOD)、電気光学偏向器(EOD)など又はこれらの組み合わせのような時間的変調素子、光回折素子(DOE)のような空間的変調素子、マルチレンズアレイのような光屈折素子など、又はこれらの組み合わせを含んでいてもよい。しかしながら、ビームレット生成器1404が変調素子を任意に組み合わせたものを含んでいてもよいことは理解できよう。また、変調素子は、(例えば、DOEなどと同様の)受動変調素子及び(例えば、スピンドルミラー、AOD、EODなどと同様の)能動変調素子として分類できる。能動変調素子は、コントローラ1304の制御下でビーム1406を変調するように駆動され得るものであり、受動変調素子は、ビーム1406の変調を行うためにコントローラ1304により駆動される必要はない。
必要に応じて上述した補助システムによりビームレット1408a,1408b内のレーザパルスを整形、拡大、集束、スキャンなどした後に照射して対象物100に当ててもよい。同一の補助システムにより、あるいは異なるセットの補助システムによりビームレット1408a,1408b内のレーザパルスを整形、拡大、集束、スキャンなどしてもよい。ビームレット生成器1004は、2つのビームレット1408a,1408bのみを生成するように構成されているものとして示されているが、レーザシステム1400のビームレット生成器1404が必要に応じて3つ以上のビームレットを生成するように構成されていてもよいことは理解できよう。
ビームレット生成器1404の構成によっては、コントローラ1304は、レーザ源1402及びビームレット生成器1404の一方又は双方と所望の補助システムとを制御して、1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスが上記で例示的に述べたスポット領域で(例えば、同時に又は連続的に)対象物100に当たるようにレーザパルスグループを連続的に対象物100上に照射し得る。例えば、図3に示されるスポット領域302aに対応する対象物上のスポット領域を生成するようにビームレット1408a内のレーザパルスを対象物100に当ててもよい。同様に、図3に示されるスポット領域302bに対応する対象物上のスポット領域を生成するようにビームレット1408b内のレーザパルスを対象物100に当ててもよい。
DOEのような空間的変調素子によりビーム1406がビームレット生成器1404で変調される実施形態においては、コントローラ1304は、1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスが上記で例示的に述べたスポット領域で同時に(又は実質的に同時に)対象物100に当たるように単にレーザ源1402及び所望の補助システムを制御してもよい。ビーム1406が時間的変調素子によりビームレット生成器1404で変調される実施形態においては、コントローラ1304は、1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスが上記で例示的に述べたスポット領域で連続的に対象物100に当たるように所望の補助システムとともにレーザ源1402及びビームレット生成器1404を調整して制御してもよい。
レーザシステム1400は、1つだけのレーザ源1402と1つだけのビームレット生成器1404とを含むものとして示されているが、レーザシステム1400は、任意の数だけ付加的なレーザ源を含んでいてもよいし、任意の数だけ付加的なビームレット生成器を含んでいてもよいし、あるいはこれら両方を含んでいてもよいことは理解できよう。そのような実施形態においては、任意の数のレーザ源からのビームを同一のビームレット生成器によって変調してもよく、あるいは異なるビームレット生成器によって変調してもよい。他の実施形態においては、任意の数のレーザ源からのビームをビームレット生成器により変調しなくてもよい。
図14に示されるレーザシステム1400に関連してビームレット生成器1404を例示的に述べたが、次にレーザシステム112内のビームレット生成器1404のいくつかの実施形態について図15から図16を参照して説明する。
図15を参照すると、ビームレット生成器1404は、能動変調素子1502と、オプションのビームマスク1504と、オプションのリレーレンズ1506と、上述した補助システムの1つ以上(包括的にボックス1518で示されている)とを含むビームレット生成器1500として設けられていてもよい。
図示された実施形態においては、変調素子1502はAODとして設けられており、ビームマスク1504は、必要に応じてAOD1502を通過した0次ビーム1508を(必要であれば)ブロックするために設けられる。しかしながら、変調素子1502をスピンドルミラー、EODなど、又はこれらの組み合わせとして設けてもよいことは理解できよう。
変調素子1502は、(例えば、変調素子1502の一部として組み込まれた信号源からコントローラ1304の制御の下で)変調素子1502に送られた信号の特性(例えば、図示された実施形態においてはRF周波数)に対応する角度でビーム1406内のパルスを偏向(図示された実施形態では0次ビーム1508から離れるように回折)する。変調素子1502に送られる信号特性をレーザ源1402によって生成されビーム1406内を伝搬するレーザパルスと調整することにより、コントローラ1304は、多くの偏向されたビーム経路のうちの1つの経路(例えば、図示された実施形態においては、2つの1次偏向ビーム経路1510a及び1510bのうちの1つの経路)に沿ってビーム1406内の個々のレーザパルスを選択的に照射することができる。2つの偏向ビーム経路1510a及び1510bのみが図示されているが、変調素子1502の特性、変調素子1502に送られる信号の特性、ビーム1406内のレーザパルスのパルス繰り返し率、ビーム1406内のレーザパルスの平均パワー(例えば、これは10Wから400Wの範囲内となり得る)など、又はこれらの組み合わせに応じて任意の数の偏向ビーム経路を生成してもよいことは理解できよう。偏向ビーム経路に沿って伝搬するレーザパルスを必要であれば処理して(例えば、リレーレンズ1506により集束して)、さらに対応する経路(例えば、経路1512a及び1512b)に沿って伝搬させた後、必要に応じて(例えば、ボックス1518で示されるような)上述した1以上の補助システムにより整形、拡大、集束、スキャンなどしてもよい。
図示されていないが、ビームレット生成器1500は、経路1510a,1510b,1512a,1512bのうち1つ以上の経路内でパルスをさらに変調するように構成された能動変調素子1602、受動変調素子など、又はこれらの組み合わせのような1以上の変調素子など、又はこれらの組み合わせをさらに含んでいてもよい。その後、さらに変調されたこれらのパルスを必要に応じて(例えば、ボックス1518で示されるような)上述した1以上の補助システムにより整形、拡大、集束、スキャンなどしてもよい。
図16を参照すると、ビームレット生成器1404は、受動変調素子1602(例えば、DOE)とオプションの集束レンズ1604とを含むビームレット生成器1600として設けられていてもよい。変調素子1602は、ビーム1406内の各パルスを、対応する数の回折ビーム経路(例えば、回折ビーム経路1606a及び1606b)のうちの1つに沿って伝搬するパルスグループに分割する。2つの回折ビーム経路1606a及び1606bのみが図示されているが、変調素子1602の特性、ビーム1406内のパルスの平均パワー(例えば、これは10Wから400Wの範囲内となり得る)など、又はこれらの組み合わせに応じて任意の数の回折ビーム経路を生成してもよいことは理解できよう。回折ビーム経路1606a及び1606bに沿って伝搬するレーザパルスを必要に応じて集束レンズ1604により集束される前又は集束された後に上述した補助システム(図示せず)のうちの1以上の補助システムにより処理(例えば、整形、拡大、スキャンなど)してもよい。図示された実施形態においては、集束レンズ1604と対象物100との間の距離dBFLを変更することにより、対象物100上の隣り合うスポット領域間のスポット離間距離a1を調整することができる。
図示されていないが、ビームレット生成器1600は、回折ビーム経路のうちの1つ以上の経路(例えば、回折ビーム経路1606a,1602bの一方又は双方)内のパルスをさらに変調するように構成された能動変調素子1502、受動変調素子1602など、又はこれらの組み合わせのような1以上の付加的な変調素子をさらに含んでいてもよい。さらに変調されたこれらのパルスは、集束レンズ1604内に入射し、集束された後、対象物100上に照射される。これに加えて、あるいはこれに代えて、付加的な変調素子のうち1以上の変調素子を設けて、ビームレットのうちの1以上のビームレット(例えばビームレット1408a及び1408b)内のパルスをさらに変調してもよい。
上記で例示的に述べたように、ビームレット生成器1404により生成されたビームレット(例えば、ビームレット1408a及び1408b)内のレーザパルスは、レーザ源1402により生成されたビーム1406内のレーザパルスから得られるものである。しかしながら、あるビームレット内のレーザパルスの1以上の特性(例えば、平均パワー、ピークパワー、スポット形状、スポットサイズなど)は、他のビームレット内のレーザパルスの対応する1以上の特性と異なることがある。このレーザパルス特性における相違は、ビームレット生成器1404内の変調素子(例えば、AOD、EODなど)の変調特性に起因すると考えられる。これらの相違によって、あるビームレット内のレーザパルスは、他のビームレット内のレーザパルスとは異なる方法で対象物100の初期外観を対応するスポット領域で修正し得る。
例えば、図17を参照すると、ビームレット生成器1404は、4つのレーザパルスビームレットを対象物100に照射することができ、4つのレーザパルスのグループが対象物100に当たってスポット領域1702a,1702b,1702c,1702dを含むスポットセット1700が対象物100上に生成される。ビームレットのうちの2以上のビームレット又はすべてのビームレットの内部のレーザパルスが異なる特性を有する場合、あるスポット領域(例えばスポット領域1702a)での対象物100の修正外観が、スポット領域1702b,1702c,1702dのうちの2以上のビームレット又はすべてのビームレットでの対象物100の修正外観と異なることがある。実施形態によっては、スポットセット1700内のスポット領域間の修正外観の相違がそれほどでもなくなるように各スポット領域を十分に小さくしてもよい。さらに、(例えば、スポット領域1702aから形成されるスキャンライン1704aと、スポット領域1702bから形成されるスキャンライン1704bと、スポット領域1702cから構成されるスキャンライン1704cと、スポット領域1702dから構成されるスキャンライン1704dとを含む)ラインセット1704を形成するスキャンプロセスを行った後、ラインセット1704におけるスキャンライン間の修正外観の相違がそれほどでもなくなるように各スポット領域のスポット幅を十分に小さくしてもよい。しかしながら、上記で図8及び図9に関して述べた方法で上述したスキャンプロセスを繰り返す場合、得られる複合スキャンラインは、1つだけのビームレット内のレーザパルスによって生成されるスポット領域1702aから構成されるスキャンラインのみを含むスキャンライン領域と、1つだけのビームレット内のレーザパルスによって生成されるスポット領域1702bから構成されるスキャンラインのみを含むスキャンライン領域と、1つだけのビームレット内のレーザパルスによって生成されるスポット領域1702cから構成されるスキャンラインのみを含むスキャンライン領域と、1つだけのビームレット内のレーザパルスによって生成されるスポット領域1702dから構成されるスキャンラインのみを含むスキャンライン領域とを効果的に含むことになる。スポット領域1702a,1702b,1702c,1702dにより得られる修正外観における相違、スポットセット内のスポット領域間のスポット離間距離a1、マーク200内のスポット領域間のスキャンピッチ、マーク200内のスキャンライン間のラインピッチなどのファクターによっては、複合スキャンラインの様々なスキャンライン領域間の修正外観の違いが顕著なものとなり得る。
一実施形態においては、上述した複合スキャンラインの様々なスキャンライン領域間の修正外観の違いは好ましくないことがある。したがって、図18から図20を参照すると、さらに他の実施形態に係るマーキングプロセスを行って、1つだけのビームレット内のレーザパルスにより生成されたスポット領域から構成されるスキャンラインのみを含む1以上のスキャンライン領域を有する複合スキャンラインを生成することに関連して生じる悪影響をなくすか、あるいは低減することができる。図18を参照すると、第1のラインセット(例えば上述のラインセット1704)が形成された後、上述したラインピッチよりも大きな量だけ(例えば、上述したラインセットピッチに1ラインピッチを追加した量に少なくとも実質的に等しい量だけ)、先に形成された第1のラインセット1704からオフセットした位置に第2のラインセット1800を形成するように、(例えば、図8に関して述べた方法で)レーザシステム112を駆動してもよいし、対象物サポート116を移動してもよい。一実施形態においては、第2のラインセット1800は、スポット領域1702aから構成されるスキャンライン1802aと、スポット領域1702bから構成されるスキャンライン1804bと、スポット領域1702cから構成されるスキャンライン1802cと、スポット領域1702dから構成されるスキャンライン1802dとを含み得る。さらに、第2のラインセット1800は、スキャンライン1802a,1802b,1802cがそれぞれスキャンライン1704b,1704c,1704dから上述したラインピッチだけオフセットされるように第1のラインセット1704からオフセットされる。
その後、図19を参照すると、上述したスキャンプロセスを繰り返して、上述したラインピッチよりも大きな量だけ(例えば、上述したラインセットピッチに1ラインピッチを追加した量に少なくとも実質的に等しい量だけ)、第2のラインセット1800からオフセットした位置に第3のラインセット1900を形成してもよい。図示されるように、第3のラインセット1900は、スポット領域1702aから構成されるスキャンライン1902aと、スポット領域1702bから構成されるスキャンライン1904bと、スポット領域1702cから構成されるスキャンライン1904cと、スポット領域1702dから構成されるスキャンライン1904dとを含んでいる。第3のラインセット1900は、スキャンライン1902a,1902b,1902cがそれぞれスキャンライン1802b,1802c,1802dから上述したラインピッチだけオフセットされるように第2のラインセット1800からオフセットされている。
続いて、図20を参照すると、スキャンプロセスを繰り返して、上述したラインピッチよりも大きな量だけ(例えば、上述したラインセットピッチに1ラインピッチを追加した量に少なくとも実質的に等しい量だけ)、第3のラインセット1900からオフセットした位置に第4のラインセット2000を形成する。図示されるように、第4のラインセット2000は、スポット領域1702aから構成されるスキャンライン2002aと、スポット領域1702bから構成されるスキャンライン2002bと、スポット領域1702cから構成されるスキャンライン2002cと、スポット領域1702dから構成されるスキャンライン2002dとを含んでいる。第4のラインセット2000は、スキャンライン2002a,2002b,2002cがそれぞれスキャンライン1902b,1902c,1902dから上述したラインピッチだけオフセットされるように第3のラインセット1900からオフセットされている。さらに図20に示されるように、スキャンライン2002a,2002b,2002cは、上述したラインピッチだけ第1のラインセット1704のスキャンライン1702dからオフセットされている。マークが所望の形になるまで上述したプロセスを必要に応じて繰り返してもよい。
図17から図20に関して述べたマーキングプロセスにおいて、ラインセットは、先に形成されたラインセットからフィル方向に(例えば、矢印800により示される方向に沿って)オフセットするように繰り返し生成される。その結果、マーキングプロセス中に生成されたあるスキャンライン(「ストレイライン(stray lines)」ともいう)は、マーキングプロセス中に生成された時期によっては、複合スキャンラインに含まれていない場合がある。例えば、スキャンライン1704a,1704b,1802aのようなストレイラインは、複合スキャンライン2004内に含まれない。さらに、ラインセット2000の生成後に追加でラインセットが生成されない場合には、スキャンライン1902d,2002c,2002dも複合スキャンライン2004に含まれず、ストレイラインとなる。対象物100の初期外観を修正することによってストレイラインがマーク200の外観を悪くしてしまうような実施形態においては、レーザシステム112は、ストレイラインを生成するような対象物100上の位置ではレーザパルスを対象物100上に照射しないように制御され得る。
図7から図9に関して述べたマーキングプロセスと同様に、図17から図20に関して述べたマーキングプロセスによって、第1のラインセット1704から第2のラインセット1800、第3のラインセット1900、第4のラインセット2000までのスキャンラインから構成される複合スキャンラインが生成される。しかしながら、図示された実施形態によれば、複合スキャンライン2004内のスキャンライン領域は、スポット領域1702a,1702b,1702c,1702dから構成されるスキャンラインを含んでいる。例えば、複合スキャンライン2004は、スキャンライン1702c,1802b,1902a,1702dから構成されるスキャンライン領域2006を含んでおり、これらのスキャンライン1702c,1802b,1902a,1702dは、それぞれスポット領域1702c,1702d,1702a,1702bから構成されている。ラベルを付していないが、複合スキャンライン2004は、スキャンライン1802c,1902b,2002a,1802dから構成される隣接スキャンライン領域も含んでおり、これらのスキャンライン1802c,1902b,2002a,1802dは、それぞれスポット領域1702c,1702d,1702a,1702bから構成されている。それぞれのスキャンライン領域は、異なるビームレット(例えば、ビームレット生成器1404により生成可能なビームレットの一部又は全部)内のレーザパルスにより生成されたスポット領域から構成されるスキャンラインを含んでいるので、複合スキャンラインの様々なスキャンライン領域間で修正外観が異なるという不都合な悪影響をなくすことができるか、あるいは有利に低減することができる。
上記は、本発明の実施形態を例示するものであって、本発明を限定するものと解釈すべきではない。本発明のいくつかの実施形態について説明してきたが、本発明の新規な教示及び効果から大きく逸脱することなく実施形態の中で多くの修正が可能であることは、当業者であれば容易に理解できるであろう。これらの点から、上記は、本発明を例示するものであって、開示された本発明の特定の実施形態に限定されるものと解釈すべきではなく、開示された実施形態の修正は、他の実施形態とともに、添付した特許請求の範囲に含まれることを意図されていることは理解できよう。本発明は、以下の特許請求の範囲に含まれる均等物とともに、以下の特許請求の範囲により規定されるものである。

Claims (21)

  1. 初期外観を有する対象物を用意し、
    複数のレーザパルスグループを生成し、
    前記複数のレーザパルスグループ内のレーザパルスは、前記対象物の前記初期外観を修正するように構成され、
    前記複数のレーザパルスグループのうちの少なくとも1つのグループは、レーザパルスビームを変調して、それぞれ少なくとも1つのレーザパルスを含む複数のビームレットを形成することにより生成され、
    前記複数のグループのうちの少なくとも1つのグループが、互いに重なり合わないスポット領域で前記対象物に当たるように、前記対象物上に前記複数のレーザパルスグループを連続的に照射し、
    複数のスキャンラインからなる複数のラインセットを連続的に形成し、
    それぞれのラインセット内のそれぞれのスキャンラインは、第1の方向に延び、
    それぞれのラインセット内のスキャンラインは、互いに重なることなく、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って互いに離れた位置にあり、
    前記複数のラインセットのうち少なくとも1つのラインセット内の少なくとも1つのスキャンラインは、前記複数のラインセットのうち他のラインセット内の前記第2の方向に沿った2つのスキャンラインの間に位置しており、
    前記複数のラインセット内のそれぞれのラインセットを形成する際に、複数のレーザパルスグループのそれぞれが、複数のスポット領域からなるパターンで前記対象物に当たり、前記パターン内の前記スポット領域のいずれも互いに重なり合わないように、複数のレーザパルスグループを前記対象物上に連続的に照射し、
    前記スポット領域からなる前記パターンは、前記第2の方向に沿って互いに離れた位置にある1対の隣接スポット領域を含み、
    前記連続的に照射されるレーザパルスグループ間の対応するスポット領域は、前記第1の方向に沿って互いに離れた位置にあり、
    前記パターン内の隣接するスポット領域間の前記第2の方向に沿った距離は、前記連続的に照射されるレーザパルスグループ間の対応するスポット領域間の前記第1の方向における距離よりも大きい、
    方法。
  2. 前記対象物は、基板と、該基板に隣接するパッシベーション層とを含む、請求項1の方法。
  3. 前記基板は金属を含み、前記パッシベーション層は前記金属の酸化物を含む、請求項2の方法。
  4. 前記レーザパルスのうちの少なくとも1つのレーザパルスは、3000nmよりも短い波長を有する光を含む、請求項1の方法。
  5. 前記複数のグループのうちの少なくとも1つのグループは、多くても20個のレーザパルスを含む、請求項1の方法。
  6. 前記複数のグループのうちの少なくとも2つのグループは、同じ数のレーザパルスを含む、請求項1の方法。
  7. 前記複数のグループのうちの少なくとも1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスは、同時に前記対象物に当たる、請求項1の方法。
  8. 前記複数のグループのうちの少なくとも1つのグループ内の少なくとも2つのレーザパルスは、連続的に前記対象物に当たる、請求項1の方法。
  9. 前記連続的に照射されるレーザパルスグループ間の対応するスポット領域は、前記第1の方向において互いに重なり合う、請求項1の方法。
  10. 前記連続的に照射されるレーザパルスグループ間の対応するスポット領域は、前記第1の方向において互いに重なり合わない、請求項1の方法。
  11. 前記複数のラインセットのうち少なくとも1つのラインセット内の少なくとも1つのスキャンラインは、前記複数のラインセットのうち他のラインセット内のスキャンラインと重なり合う、請求項1の方法。
  12. 前記複数のラインセットのうち少なくとも1つのラインセット内の少なくとも1つのスキャンラインは、前記複数のラインセットのうちいずれのラインセット内のいずれのスキャンラインとも重なり合わない、請求項1の方法。
  13. 前記複数のグループのうちの前記少なくとも1つのグループ内において、前記レーザパルスのうち少なくとも2つのレーザパルスは、前記スポット領域のうちの1つの幅よりも長い距離だけ互いに離間したスポット領域で前記対象物に当たる、請求項1の方法。
  14. 前記少なくとも1つのレーザパルスグループ内の少なくとも2つのレーザパルスは、異なるサイズを有するスポット領域で前記対象物に当たる、請求項1の方法。
  15. 前記複数のグループ内のレーザパルスは、前記対象物上に可視マークを生成するように構成されており、
    前記マークの少なくとも一部の色の明るさのファクターの大きさL*は、前記初期外観の色の明るさのファクターの大きさよりも大きい、請求項1の方法。
  16. 前記ビームを変調する際に、前記ビーム内の少なくとも1つのレーザパルスを回折する、請求項1の方法。
  17. 対象物上に複数のレーザパルスを照射するように構成されたレーザシステムと、
    前記レーザシステムに連結されたコントローラであって、
    請求項1から16のいずれか一項に記載された方法を行うように前記レーザシステムを制御する命令を実行するように構成されたプロセッサと、
    前記命令を格納するように構成されたメモリと、
    を備えたコントローラと、
    を備える、装置。
  18. 前記レーザシステムは、レーザパルスビームを生成するように構成されたレーザ源を備える、請求項17の装置。
  19. 前記レーザシステムは、前記レーザパルスビームを変調してそれぞれ少なくとも1つのレーザパルスを含む複数のビームレットを形成するように構成されたビームレット生成器を備える、請求項18の装置。
  20. 前記ビームレット生成器は、光回折素子及び音響光学偏向器からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項19の装置。
  21. 前記複数のレーザパルスは、第1のレーザパルスグループと第2のレーザパルスグループとを含み、前記第1のレーザパルスグループのビームレットの変調及び前記第2のレーザパルスグループの変調とにより、前記第1のレーザパルスグループ内のパルス数が前記第2のレーザパルスグループ内のパルス数と異なる、請求項17の装置。
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