JP2003340819A - セラミックグリーンシートの加工方法 - Google Patents

セラミックグリーンシートの加工方法

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JP2003340819A
JP2003340819A JP2003102706A JP2003102706A JP2003340819A JP 2003340819 A JP2003340819 A JP 2003340819A JP 2003102706 A JP2003102706 A JP 2003102706A JP 2003102706 A JP2003102706 A JP 2003102706A JP 2003340819 A JP2003340819 A JP 2003340819A
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ceramic green
green sheet
holes
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laser
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Takahiro Yamamoto
高弘 山本
Yutaka Komatsu
裕 小松
Masashi Morimoto
正士 森本
Takashi Shikama
隆 鹿間
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔
を効率よく形成することを可能にする。 【解決手段】 レーザビーム2を、回折格子3を通過さ
せて複数個のレーザビームに分光し、ガルバノスキャン
ミラー4,4で反射させてセラミックグリーンシート1
0に照射してセラミックグリーンシートの所定の位置に
複数個の貫通孔15を同時に形成した後、ガルバノスキ
ャンミラーの反射角度を変化させて、レーザビームのセ
ラミックグリーンシートへの照射を繰り返し、ガルバノ
スキャンミラーの反射角度を変えることで貫通孔を形成
することができる領域のすべてに貫通孔を形成した後、
セラミックグリーンシートを所定量だけ移動させ、ガル
バノスキャンミラーの反射角度を変化させてレーザビー
ムのセラミックグリーンシートヘの照射を繰り返し、セ
ラミックグリーンシートの全体の所定の位置に複数個の
貫通孔を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、積層セラミック
電子部品を製造する場合などに用いられるセラミックグ
リーンシートの加工方法に関し、詳しくは、セラミック
グリーンシートに複数個の貫通孔(例えば、ビアホール
やスルーホールなどとして機能させるための穴)を形成
するためのセラミックグリーンシートの加工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】積層型
コイル部品、積層基板、その他の種々の積層セラミック
電子部品においては、通常、セラミック層を介して積
層、配設された内部電極間(層間)の電気的接続を、セ
ラミックグリーンシートに形成されたビアホール(貫通
孔)を介して行っている。
【0003】ところで、従来は、セラミックグリーンシ
ートにビアホール(貫通孔)を形成するための加工方法
として、金型とピンを用いてセラミックグリーンシート
を打ち抜く方法が広く用いられている。
【0004】しかし、上記の打ち抜き加工方法の場合、
(1)金型やピンの寸法精度が、貫通孔の精度に大きな影
響を与えるため、金型及びピンの寸法や形状の精度を高
く保たなければならず、設備コストの増大が避けられな
い、(2)金型やピンは高価であるにもかかわらず、寿命
が短く、定期的な交換が必要であり、交換に手間がかか
る、(3)加工部分の形状が変わると金型やピンを交換す
ることが必要になり、しかも、交換後に、金型とピンの
精密な調整が必要となり、手間がかかる、(4)貫通孔の
寸法が小さくなるにつれて、加工精度(形状精度)が低
下するというような問題点がある。
【0005】そこで、上記のような問題点を解消するた
めに、レーザビームを用いて、直径が80μm程度の寸
法の小さな貫通孔を、高い形状精度及び位置精度でセラ
ミックグリーンシートの所定の位置に形成することが可
能な方法(レーザ加工法)が提案され、その一部が実施
されるに至っている。
【0006】しかし、従来のレーザビームを用いて加工
する方法では、ガルバノスキャンミラーやセラミックグ
リーンシートを支持するテーブルを移動させることによ
りセラミックグリーンシートの異なる位置に順次加工を
行う(貫通孔を形成する)方法がとられるが、レーザビ
ームの発振周波数、ガルバノスキャンミラーのスキャン
速度、テーブルの移動速度などが加工速度を律速し、加
工速度の向上が制約されるという問題点がある。
【0007】なお、このレーザ加工法を用いた場合の加
工速度は、上述の金型とピンを用いる場合の加工速度に
比べて著しく遅く、通常は、数分の一程度、場合によっ
ては十分の一以下である。
【0008】また、レーザ加工法において、加工速度を
向上させることを目的として、YAGレーザを用いて同
時に複数個の貫通孔を形成する方法も提案されている
が、この方法には、(1)レーザビームを分岐する分岐器
や、分岐器で分岐した後のレーザビームの伝送系での損
失が大きく、レーザ発振器からのエネルギーの30〜5
0%程度しか有効に利用できず、分光数を十分に増やせ
ない、(2)加工対象であるセラミックグリーンシート
が、YAGレーザの吸収率の低い組成のものである場
合、YAGレーザビームの吸収材として、高価な材料を
用いることが必要となるため、コストの増大を招くとい
うような問題点がある。
【0009】また、YAGレーザやCOレーザを利用
して、像転写の方法や、所定形状の透過部を有するマス
クを使用する方法などにより、セラミックグリーンシー
トに複数の貫通孔を同時に形成する加工方法も提案され
ているが、これらの方法の場合にも、(1)レーザ発振器
からのエネルギーの10〜30%程度しか有効に利用す
ることができないため、同時に形成できる貫通孔の数を
十分に多くすることができない、(2)結像面や像転写用
のマスクがレーザビームにより損傷を受けやすく、高精
度の加工を安定して行うことが困難であるというような
問題点がある。
【0010】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、セラミックグリーンシートに、複数個の貫通孔を
効率よく形成することが可能なセラミックグリーンシー
トの加工方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明(請求項1)のセラミックグリーンシート
の加工方法は、セラミックグリーンシートに複数個の貫
通孔を形成するためのセラミックグリーンシートの加工
方法であって、パルス状のレーザビームを放射するレー
ザ光源と、レーザ光源の近傍に配置され、レーザビーム
を複数個のレーザビームに分光する回折格子と、レーザ
ビームを所定の反射角度で反射させるガルバノスキャン
ミラーと、ガルバノスキャンミラーにより反射されたレ
ーザビームを個々に集光する集光レンズと、セラミック
グリーンシートを所定の位置関係となるように配設し、
レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを、
前記回折格子を通過させて複数個のレーザビームに分光
し、分光されたパルス状のレーザビームをガルバノスキ
ャンミラーで反射させてセラミックグリーンシートに照
射し、セラミックグリーンシートの所定の位置に複数個
の貫通孔を同時に形成した後、ガルバノスキャンミラー
の反射角度を変化させて、レーザビームのセラミックグ
リーンシートへの照射を繰り返し、ガルバノスキャンミ
ラーの反射角度を変えることで異なる位置に貫通孔を形
成することができる領域のすべてに貫通孔を形成した
後、セラミックグリーンシートを所定量だけ移動させ、
さらに、ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させ
て、レーザビームのセラミックグリーンシートヘの照射
を繰り返し、セラミックグリーンシートの全体の所定の
位置に複数個の貫通孔を形成することを特徴としてい
る。
【0012】レーザ光源から放射されたレーザビーム
を、レーザ光源の近傍に配置された回折格子を通過させ
て複数個のレーザビームに分光し、分光されたレーザビ
ームを、セラミックグリーンシートに照射することによ
り、セラミックグリーンシートに、複数個の貫通孔を効
率よく形成することが可能になる。
【0013】また、回折格子による分光の場合、レーザ
ビームが回折格子を通過する際のエネルギーロスが少な
く(従来の分岐器を用いて分岐する方法の場合には、例
えば、分岐時の損失が50〜70%程度まで達するのに
対して、本発明の場合には、分光時の損失を約20%程
度に抑えることが可能になる)、回折格子を通過させる
際に、多数個のレーザビームに分光することにより、同
時に多数個の貫通孔を形成することが可能になり、極め
て効率よく所定の位置に、精度よく、多数個の貫通孔を
形成することが可能になる。
【0014】また、ガルバノスキャンミラーの反射角度
を変化させて、レーザビームのセラミックグリーンシー
トへの照射を繰り返し、ガルバノスキャンミラーの反射
角度を変えることで異なる位置に貫通孔を形成すること
ができる領域のすべてに貫通孔を形成した後、セラミッ
クグリーンシートを所定量だけ移動させ、さらに、ガル
バノスキャンミラーの反射角度を変化させて、レーザビ
ームのセラミックグリーンシートヘの照射を繰り返し
て、セラミックグリーンシート全体に複数個の貫通孔を
形成することにより、セラミックグリーンシートの所定
の領域ではセラミックグリーンシートを移動させること
なく、ガルバノスキャンミラーの反射角度を変えるだけ
で、複数の領域において複数個の貫通孔を形成すること
が可能になり、セラミックグリーンシートの移動回数を
少なくして、効率よくセラミックグリーンシート全体の
所定の位置に複数個の貫通孔を形成することが可能にな
る。
【0015】なお、本願発明の方法において、「レーザ
ビームを、回折格子を通過させて複数個のレーザビーム
に分光し……」とは、レーザビームを、加工対象物の照
射面の形状(平面形状)が、形成すべき貫通孔の平面形
状に対応するパターン形状となるように分光することを
意味する概念であり、その具体的な形状に特別の制約は
ない。
【0016】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記回折格子が、レーザビームの透過
率の高い材料を用いて形成されていることを特徴として
いる。
【0017】光学系、特に、回折格子に、レーザビーム
の透過率の高い材料を用いることにより、エネルギー効
率を向上させることが可能になり、セラミックグリーン
シートに複数個の貫通孔を効率よく形成することが可能
になる。
【0018】また、請求項3のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記レーザ光源から放射されるレーザ
が、COレーザであることを特徴としている。
【0019】COレーザは、セラミックグリーンシー
トを構成するセラミック自体による吸収率が低く、セラ
ミック自体の変質などによる特性のばらつきを防止する
ことが可能であるため、本願発明のセラミックグリーン
シートの加工方法に用いるのに好適である。
【0020】なお、COレーザは、上述のように、セ
ラミックグリーンシートを構成するセラミック自体には
吸収されにくいが、セラミックグリーンシートを構成す
るバインダなどに、COレーザの吸収率の高い物質を
配合しておくことにより、COレーザを用いた場合に
も、効率よくセラミックグリーンシートの加工(除去)
を行うことが可能になる。
【0021】また、請求項4のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記セラミックグリーンシートが、キ
ャリアフィルムで一面を支持されたキャリアフィルム付
きセラミックグリーンシートであることを特徴としてい
る。
【0022】本願発明は、キャリアフィルム(通常は樹
脂フィルム)で一面を支持されたキャリアフィルム付き
セラミックグリーンシートを加工する場合にも適用する
ことが可能である。キャリアフィルム付きセラミックグ
リーンシートを加工するようにした場合、キャリアフィ
ルムに支持された状態で、セラミックグリーンシートを
取り扱うことが可能になるため、セラミックグリーンシ
ートの変形や歪みの発生を抑制して、貫通孔の寸法精度
や位置精度を向上させることが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0024】図1は、本願発明の一実施形態においてセ
ラミックグリーンシートを加工するのに用いた加工装置
の概略構成を示す図である。また、図2は図1の加工装
置を用いて貫通孔を形成したセラミックグリーンシート
を示す図である。
【0025】この実施形態では、例えば、積層型コイル
部品の製造に用いられるセラミックグリーンシートを加
工して、図2に示すように、平面形状が円形の貫通孔1
5を形成する場合を例にとって説明する。なお、上記貫
通孔15は、製品(積層型コイル部品)においてビアホ
ールとして機能することになるものである。
【0026】この実施形態で用いた加工装置は、図1に
示すように、セラミックグリーンシート10を支持する
とともに、所定の方向にセラミックグリーンシート10
を移動させることができるように構成された支持手段
(この実施形態ではXYテーブル)11と、レーザ光源
1と、レーザ光源1から放射されたレーザビーム2を通
過させて、セラミックグリーンシート10に形成すべき
貫通孔15(図2)の形状に対応する形状を有する複数
個のレーザビームに分光する回折格子3と、回折格子3
を通過し、分光されたレーザビーム2を所定の反射角度
で反射させるガルバノスキャンミラー4と、ガルバノス
キャンミラー4により所定の反射角度で反射されたレー
ザビーム2を個々に集光する集光レンズ5とを備えてお
り、集光レンズ5を通過して集光されたレーザビーム
が、XYテーブル11上のセラミックグリーンシート1
0に照射されるように構成されている。
【0027】この加工装置は、さらに、レーザ光源1を
駆動するレーザ光源駆動手段6、ガルバノスキャンミラ
ー4の反射角度を変化させるガルバノスキャンミラー駆
動手段7と、XYテーブル11を所定の方向に移動させ
て、その上に支持されたセラミックグリーンシート10
を所定の方向に移動させるためのテーブル駆動手段(移
動手段)12とを備えている。
【0028】また、この加工装置においては、レーザ光
源1として、パルス幅の短いCOレーザを放射するレ
ーザ光源が用いられている。また、回折格子3、ガルバ
ノスキャンミラー4、及び集光レンズ5には、CO
ーザの吸収が少ないZnSeが用いられている。
【0029】なお、この加工装置において、回折格子3
は、レーザビーム2を、平面形状(照射面の形状)が略
円形になるように、複数個に分光することができるよう
に構成されている。
【0030】次に、上記のように構成されたセラミック
グリーンシートの加工装置を用いて、セラミックグリー
ンシートに貫通孔を形成する方法について説明する。
【0031】(1)まず、NiCuZnフェライトを主成
分とするセラミックに酢酸ビニル系バインダを添加し、
ボールミルで17時間混合した後、ドクターブレード法
によりシート状に成形した、厚さ50μmのセラミック
グリーンシート10を、支持手段11上に載置する。 (2)そして、定格出力300Wの穴あけ用のCOレー
ザ発生装置のレーザ光源1から放射されたパルス状のレ
ーザビーム2を、回折格子3を通過させて、セラミック
グリーンシート10に形成すべき貫通孔15(図2)の
形状に対応する形状を有する複数個(ここでは、縦5個
×横5個の25分割)のレーザビームに分光する。な
お、本願発明によれば、例えば、縦3個×横3個の9分
割、縦7個×横7個の49分割など、レーザビームを種
々の態様で分割することが可能である。 (3)それから、分光されたパルス状のレーザビーム2
を、ガルバノスキャンミラー4で反射させてセラミック
グリーンシート10に照射し、セラミックグリーンシー
ト10の所定の位置を除去して、複数個の貫通孔15
(図2)を形成する。なお、ここでは、直径が50μm
の平面形状が円形の貫通孔15を形成した。また、貫通
孔15の加工ピッチは、1.2mm×0.6mmとした。ま
た、レーザビーム2としては、発振周波数=1kHz、
パルス幅=50μS(マイクロ秒)、パルスエネルギー
=1mJの条件のものを用いた。 (4)それからさらに、ガルバノスキャンミラー4の反射
角度を変化させて、レーザビーム2のセラミックグリー
ンシート10への照射を繰り返し、セラミックグリーン
シート10の異なる所定の位置に貫通孔15(図2)を
形成する。 (5)そして、(4)の、ガルバノスキャンミラー4の反射
角度を変化させてレーザビーム2をセラミックグリーン
シート10に照射する工程を繰り返し、セラミックグリ
ーンシート10の所定の領域(ガルバノスキャンミラー
の反射角度を変えることにより、異なる位置に貫通孔1
5を形成することができる領域)のすべてに貫通孔15
を形成した後、XYテーブル11を所定量だけ移動さ
せ、前記(2)〜(4)の工程を繰り返して、セラミックグ
リーンシート10の全体の所定の位置に複数個の貫通孔
15を形成する。
【0032】この実施形態の加工方法によれば、回折格
子3を通過させて、複数に分光したレーザビーム2を、
セラミックグリーンシート10に照射することにより、
セラミックグリーンシート10に複数個の貫通孔15
(図2)を同時に形成するようにしているので、マスク
を用いる必要がなく、高いエネルギー効率で、セラミッ
クグリーンシート10の所定の位置に効率よく複数個の
貫通孔15を形成することができる。
【0033】なお、従来の金型とピンを用いる方法、従
来の分岐器を用いるレーザ加工法、及び上記実施形態の
方法における、貫通孔の最小寸法(直径)、加工位置精
度、及び加工速度を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1より、上記実施形態の加工方法によれ
ば、従来の金型とピンによる加工方法に比べて、微細で
均一な貫通孔を高精度で、しかも、大きな加工速度で形
成できることがわかる。また、従来の分岐器を用いたレ
ーザ加工法の場合には、加工速度が400個/秒である
のに比べて、上記実施形態の加工方法の場合、加工速度
が7000個/秒と著しく加工速度が向上していること
がわかる。
【0036】なお、上記実施形態では、平面形状が円形
の貫通孔を形成する場合を例にとって説明したが、本願
発明において、貫通孔の形状に特別の制約はなく、方
形、方形以外の多角形、楕円形など、回折格子の設計パ
ターンを変更することにより、種々の形状の貫通孔を形
成することができる。
【0037】また、上記実施形態では、積層型コイル部
品の製造に用いられるセラミックグリーンシートに貫通
孔を形成する場合を例にとって説明したが、本願発明
は、貫通孔を形成すべきセラミックグリーンシートの種
類や用途に特別の制約はなく、例えば、積層基板などに
用いられるセラミックグリーンシートにビアホール用の
貫通孔を形成する場合などに広く適用することが可能で
ある。
【0038】また、上記実施形態では、COレーザを
用いているが、本願発明においては、他種類のレーザを
用いることも可能である。
【0039】また、上記実施形態では、パルス状のレー
ザビームを用いているが、場合によっては、パルス状の
レーザビーム以外のレーザビームを用いることも可能で
ある。
【0040】また、上記実施形態では、セラミックグリ
ーンシートを直接XYテーブル(支持手段)に載置して
加工するようにしているが、キャリアフィルム上に支持
されたセラミックグリーンシートをキャリアフィルムご
と支持手段に載置して加工することも可能である。な
お、キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを
加工するようにした場合、キャリアフィルムに支持され
た状態で、セラミックグリーンシートを取り扱うことが
できるため、セラミックグリーンシートの変形や歪みの
発生を抑制して、貫通孔の寸法精度や位置精度を向上さ
せることが可能になる。
【0041】なお、本願発明は、上記の実施形態によっ
て限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内におい
て、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0042】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)の
セラミックグリーンシートの加工方法は、レーザビーム
を、レーザ光源の近傍に配置された回折格子を通過させ
て複数個に分光した後、分光されたレーザビームをセラ
ミックグリーンシートに照射するようにしているので、
セラミックグリーンシートに、複数個の貫通孔を効率よ
く形成することが可能になる。
【0043】また、回折格子による分光の場合、レーザ
ビームが回折格子を通過する際のエネルギーロスが少な
いため、回折格子を通過させる際に、多数個のレーザビ
ームに分光することにより、同時に多数個の貫通孔を形
成することが可能になり、極めて効率よく所定の位置
に、精度よく、多数個の貫通孔を形成することが可能に
なる。
【0044】また、ガルバノスキャンミラーの反射角度
を変化させて、レーザビームのセラミックグリーンシー
トへの照射を繰り返し、ガルバノスキャンミラーの反射
角度を変えることで異なる位置に貫通孔を形成すること
ができる領域のすべてに貫通孔を形成した後、セラミッ
クグリーンシートを所定量だけ移動させ、さらに、ガル
バノスキャンミラーの反射角度を変化させて、レーザビ
ームのセラミックグリーンシートヘの照射を繰り返すこ
とにより、セラミックグリーンシート全体に複数個の貫
通孔を形成するようにしているので、セラミックグリー
ンシートの所定の領域ではセラミックグリーンシートを
移動させることなく、ガルバノスキャンミラーの反射角
度を変えるだけで、複数の領域において複数個の貫通孔
を形成することが可能になり、セラミックグリーンシー
トの移動回数を少なくして、効率よくセラミックグリー
ンシート全体の所定の位置に複数個の貫通孔を形成する
ことが可能になる。
【0045】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、光学系、特に、回折格子に、レ
ーザビームの透過率の高い材料を用いた場合、エネルギ
ー効率を向上させることが可能になり、セラミックグリ
ーンシートに複数個の貫通孔を効率よく形成することが
可能になる。
【0046】また、請求項3のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、レーザとして、COレーザを
用いた場合、セラミックグリーンシートを構成するセラ
ミック自体による吸収が少ないため、セラミック自体の
変質などによる特性のばらつきを防止することが可能に
なる。
【0047】また、請求項4のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、本願発明は、キャリアフィルム
(通常は樹脂フィルム)で一面を支持されたキャリアフ
ィルム付きセラミックグリーンシートを加工する場合に
も適用することが可能であり、その場合、キャリアフィ
ルムに支持された状態で、セラミックグリーンシートを
取り扱うことができるため、セラミックグリーンシート
の変形や歪みの発生を抑制して、寸法精度や位置精度の
高い貫通孔を確実に形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態においてセラミックグリ
ーンシートを加工するのに用いた加工装置の概略構成を
示す図である。
【図2】本願発明の一実施形態において、図1の加工装
置を用いてセラミックグリーンシートを加工することに
より貫通孔を形成したセラミックグリーンシートを示す
図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レーザビーム 3 回折格子 4 ガルバノスキャンミラー 5 集光レンズ 6 レーザ光源駆動手段 7 ガルバノスキャンミラー駆動手段 10 セラミックグリーンシート 11 支持手段(XYテーブル) 12 テーブル駆動手段 15 貫通孔
フロントページの続き (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 鹿間 隆 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4E068 AF02 CD04 CD08 CE02 CE04 DB12 4G055 AA08 AA10 AC01 BA74 BA83

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックグリーンシートに複数個の貫通
    孔を形成するためのセラミックグリーンシートの加工方
    法であって、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、レー
    ザ光源の近傍に配置され、レーザビームを複数個のレー
    ザビームに分光する回折格子と、レーザビームを所定の
    反射角度で反射させるガルバノスキャンミラーと、ガル
    バノスキャンミラーにより反射されたレーザビームを個
    々に集光する集光レンズと、セラミックグリーンシート
    を所定の位置関係となるように配設し、 レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを、
    前記回折格子を通過させて複数個のレーザビームに分光
    し、 分光されたパルス状のレーザビームをガルバノスキャン
    ミラーで反射させてセラミックグリーンシートに照射
    し、セラミックグリーンシートの所定の位置に複数個の
    貫通孔を同時に形成した後、 ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させて、レー
    ザビームのセラミックグリーンシートへの照射を繰り返
    し、 ガルバノスキャンミラーの反射角度を変えることで異な
    る位置に貫通孔を形成することができる領域のすべてに
    貫通孔を形成した後、セラミックグリーンシートを所定
    量だけ移動させ、 さらに、ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させ
    て、レーザビームのセラミックグリーンシートヘの照射
    を繰り返し、 セラミックグリーンシートの全体の所定の位置に複数個
    の貫通孔を形成することを特徴とするセラミックグリー
    ンシートの加工方法。
  2. 【請求項2】前記回折格子が、レーザビームの透過率の
    高い材料を用いて形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のセラミックグリーンシートの加工方法。
  3. 【請求項3】前記レーザ光源から放射されるレーザが、
    COレーザであることを特徴とする請求項1又は2記
    載のセラミックグリーンシートの加工方法。
  4. 【請求項4】前記セラミックグリーンシートが、キャリ
    アフィルムにより一面を支持されたキャリアフィルム付
    きセラミックグリーンシートであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のセラミックグリーンシー
    トの加工方法。
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