JP6370270B2 - セル型製氷機 - Google Patents

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Description

本発明は、一群のセルを備えた製氷ケースと、セルに向かって製氷水を噴出する給水トレーを備えているセル型製氷機に関する。
この種の製氷機では、製氷工程と離氷工程を繰返し行ってキューブ状の氷塊を生成する。各工程においては、給水トレーおよび給水タンクをトレー操作機構で製氷ケースへ向かって上昇傾動させ、あるいは給水トレーおよび給水タンクを製氷ケースから分離する向きへ下降傾動させる。このような給水トレーおよび給水タンクの傾動動作に関して、除氷工程において給水トレー(水皿)を下降傾動の初期に停止させ、緩やかに傾斜した給水トレーの上面に沿って常温水を流下させることにより、給水トレーの上面に付着している残氷を除去することが特許文献1に開示してある。
特許文献1のセル型製氷機においては、開閉機構(トレー操作機構)の駆動源として変速駆動が可能なDCモーターを使用して、給水トレーおよび給水タンクを高速度あるいは低速度で傾動操作している。具体的には、製氷工程の開始時にDCモーターを高速運転して、給水トレーを高速で上昇傾動させ、さらにDCモーターを低速運転して給水タンク内に充分な量の製氷水を貯留できるようにしている。離氷工程においては、DCモーターを数秒間だけ高速運転して、給水トレーと製氷ケースの間に隙間を確保し、この状態で製氷水を氷塊に噴出して白濁部を融解する。次にDCモーターを低速運転して、給水トレーをゆっくりと下降傾動させたのち停止させ、常温水を流して給水トレーの上面に付着している残氷を除去する。最後に、DCモーターを高速運転して給水トレーを下降傾動させ、セルから落下した氷塊を製氷室に放出して離氷工程を終了する。
製氷ケースから落下した氷塊が、給水トレーの上面に引っ掛かるのを防止することに関して、本出願人は特許文献2のセル型製氷機を先に提案している。そこでは、各給排水溝を折れ線状に配置して、セルから落下した氷塊が給排水溝に引っ掛かるのを防止している。
特許第5138941号公報(段落0029、図4) 特開2007−218515号公報(段落0029、図5)
特許文献1のセル型製氷機においては、離氷工程において、DCモーターを数秒間だけ高速運転して、給水トレーと製氷ケースの間に隙間を確保したのち、この状態で製氷水を氷塊に噴出して白濁部を融解する。そのため、DCモーターを高速運転するときの給水トレーの衝撃的な下降傾動で氷が割れて、給水トレー側に取残されてしまいやすい。とくに、製氷工程が終了した時点で、製氷水の噴射部に設けた排水溝や戻り穴の内部にまで氷が成長して、氷塊の下面に突氷部が形成されている場合には、給水トレーの衝撃的な下降傾動によって突氷部が割れて、排水溝や戻り穴の内部に取残されてしまう。なかでも、傾動軸から遠く離れたトレー先端部の下降速度は他の部位の下降速度に比べて大きいため、突氷部に大きな衝撃力が作用しやすく、突氷部が割れて残りやすい。このように、排水溝や戻り穴に付着している残氷は融けにくいため、より多くの洗浄水を流して除去する必要があり、その分だけ製氷機のランニングコストが嵩む。また、残氷を除去しきれなかった場合には、残氷でせき止められた洗浄水どうしが合流して、流勢の強い太い流れが形成され、給水トレーの傾斜下端から勢いよく飛出して製氷室へ落下し、製氷室内のキューブ状の氷塊どうしが結着して大きな塊になってしまう。
本発明の目的は、離氷時に排水溝や戻り穴内で氷が割れるのを防止して、洗浄水の消費量を削減し、その分だけランニングコストを減らすことができるセル型の製氷機を提供することにある。
本発明の目的は、排水溝や戻り穴内で成長した氷が割れるのを防止して、トレー洗浄時の洗浄水が残氷によって乱されて、給水トレーの傾斜下端から勢いよく飛出して製氷室へ流下するのを解消し、製氷室における氷塊の結着を解消できるセル型の製氷機を提供することにある。
本発明に係る製氷機は、製氷工程と離氷工程を交互に行ってキューブ状の氷塊を生成するセル型の製氷機を対象とする。製氷室1の上部に、一群のセル11を備えた製氷ケース10と、各セル11に製氷水を噴出供給する給水トレー12と、給水タンク13と、給水トレー12および給水タンク13をトレー洗浄位置と製氷位置の間で上下傾動操作するトレー操作機構14を設ける。トレー操作機構14は、正逆転駆動と変速駆動が可能な傾動モーター35と、傾動モーター35で傾動操作される駆動アーム36・37と、給水トレー12と駆動アーム36・37の間に配置される連動ばね39と、傾動モーター35の運転状態を制御する制御部40を備えている。離氷工程においては、制御部40から出力される駆動指令信号で傾動モーター35の駆動状態を制御して、給水トレー12および給水タンク13を製氷位置から離氷位置とトレー洗浄位置に下降傾動させる。離氷位置に達したら、傾動モーター35を高速運転状態で駆動して給水トレー12および給水タンク13を速やかに下降傾動させる。製氷位置から離氷位置の間は、傾動モーター35を低速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13をゆっくりと下降傾動させることを特徴とする。
製氷工程においては、制御部40から出力される駆動指令信号で傾動モーター35の駆動状態を制御して、給水トレー12および給水タンク13をトレー洗浄位置から貯水位置と製氷前段位置と製氷位置に上昇傾動させる。貯水位置から製氷前段位置の間は、傾動モーター35を高速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13を速やかに上昇傾動させる。製氷前段位置から製氷位置の間は、傾動モーター35を低速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13をゆっくりと上昇傾動させる。
離氷工程において、給水トレー12および給水タンク13を製氷位置から離氷位置へ下降傾動させる間は、駆動モードが無段階増速モードに設定された傾動モーター35を低速運転状態で駆動する。また、給水トレー12および給水タンク13が離氷位置からトレー洗浄位置に達したら、駆動モードが段階増速モードに設定された傾動モーター35を高速運転状態で駆動する。
製氷工程において、給水トレー12および給水タンク13を貯水位置から製氷前段位置へ上昇傾動させる間は、駆動モードが段階増速モードに設定された傾動モーター35を高速運転状態で駆動する。また、給水トレー12および給水タンク13を製氷前段位置から製氷位置へ上昇傾動させる間は、駆動モードが無段階減速モードに設定された傾動モーター35を低速運転状態で駆動する。
トレー操作機構14に、駆動アーム36の傾動動作に連動して往復回動する一対のスイッチカム55・56と、各スイッチカム55・56で切換え操作される第1スイッチ57および第2スイッチ58を設ける。一対のスイッチカム55・56は、駆動軸38に固定する。第1スイッチ57および第2スイッチ58は、給水トレー12がトレー洗浄位置から製氷位置に切換った状態と、製氷位置からトレー洗浄位置に切換った状態において、それぞれ対応するスイッチカム55・56で切換え操作されてオン信号を出力するように設ける。第1スイッチ57と第2スイッチ58から出力される、いずれか一方のオン信号と、他方から出力されるオン信号によって、給水トレー12が製氷位置に切換ったことと、給水トレー12がトレー洗浄位置に切換ったことを制御部40で判定する。
給水トレー12の上方に、給水トレー12および給水タンク13に対して製氷水およびトレー洗浄水を供給する給水部15を設ける。給水部15は、給水トレー12の上方に配置した給水パイプ48と、給水パイプ48に連通する原水通路49と、同通路49に設けた電磁弁50を備えている。製氷工程において、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置から貯水位置まで上昇傾動した状態において、電磁弁50が開弁されて製氷水を給水トレー12および給水タンク13に送給する。給水トレー12および給水タンク13が製氷前段位置から製氷位置まで上昇傾動する間に、電磁弁50が閉弁されて製氷水の送給を停止する。
本発明に係る製氷機では、傾動モーター35と、駆動アーム36・37と、連動ばね39と、傾動モーター35の運転状態を制御する制御部40などでトレー操作機構14を構成した。また、離氷工程において、製氷位置から離氷位置の間は、傾動モーター35を低速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13をゆっくりと下降傾動させるようにした。こうした製氷機によれば、離氷開始時の給水トレー12を製氷ケース10からゆっくりと下降移動させながら分離できる。そのため、排水溝26や戻り穴27の内部で成長した突氷部53が氷塊の下面に形成されていたとしても、排水溝26および戻り穴27と突氷部53の境界面に作用するせん断力が衝撃的に作用するのを避けて、排水溝26および戻り穴27を突氷部53からすっぽりと抜外すことができる。従って、下降傾動に伴う衝撃が突氷部53に作用して氷塊から割れ、さらに割れた突氷部53が排水溝26や戻り穴27内に残るのを解消できる。
また、割れた突氷部53が排水溝26や戻り穴27内に残るのを解消できるので、トレー洗浄に必要な洗浄水の量を削減して、その分だけ製氷機のランニングコストを減少できる。突氷部53が離氷時に割れて排水溝26や戻り穴27内に残ることがないので、トレー洗浄時に洗浄水の流れが残氷によって乱されるのを一掃でき、これに伴い、洗浄水が給水トレー12の傾斜下端から勢いよく飛出して製氷室1へ流下するのを解消し、製氷室1において氷塊が結着するのを防止できる。加えて、離氷位置に達したら、傾動モーター35を高速運転状態で駆動して給水トレー12および給水タンク13を速やかに下降傾動させるので、離氷工程を完了するのに要するサイクルタイムを短縮して、単位時間当たりの製氷効率を向上できる。
製氷工程において、製氷前段位置から製氷位置の間は、傾動モーター35を低速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13をゆっくりと上昇傾動させるので、給水トレー12および給水タンク13が運動慣性力でオーバーランするのを解消できる。これに伴い、給水トレー12が製氷位置で停止するタイミングを一定にして、給水トレー12と製氷ケース10の対向間隔を常に一定にでき、氷塊を常に一定の製氷条件下で適正に生成できる。また、貯水位置から製氷前段位置の間は、傾動モーター35を高速運転状態で駆動して、給水トレー12および給水タンク13を速やかに上昇傾動させるので、製氷工程を完了するのに要するサイクルタイムを短縮して、単位時間当たりの製氷効率を向上できる。
傾動モーター35を無段階増速モードで駆動して、給水トレー12を製氷位置から離氷位置へ下降傾動させると、給水トレー12が下降傾動し始めるときの下降速度を充分に小さくして、その分だけ排水溝26および戻り穴27と突氷部53の境界面におけるせん断力が衝撃的に作用するのを回避できる。従って、傾動モーター35を無段階増速モード以外の駆動モードで駆動する場合に比べて、突氷部53が割れて排水溝26および戻り穴27内に残るのをさらに確実に解消できる。また、傾動モーター35を段階増速モードで駆動して、給水トレー12を離氷位置から下降傾動させると、給水トレー12の下降速度が所定の速度に達した後は、給水トレー12が一定の速度で下降傾動するので、下降傾動時の運動慣性力がいたずらに大きくなるのを解消できる。従って、給水トレー12がオーバーランするのを防止し、トレー洗浄位置において給水トレー12の停止位置がばらつくのを防止しながら、離氷工程に要するサイクルタイムがいたずらに増加するのを防止できる。
傾動モーター35を段階増速モードで駆動して、給水トレー12を貯水位置から製氷前段位置へ上昇傾動させると、充分な量の製氷水が給水タンク13に貯まる前に給水トレー12および給水タンク13を上昇傾動させて、傾動モーター35の駆動負荷を軽減できる。また、給水トレー12を貯水位置から製氷前段位置へ高速運転状態で上昇傾動させるので、その分だけ製氷工程に要するサイクルタイムを減少できる。さらに、傾動モーター35を無段階減速モードで駆動して、給水トレー12を製氷前段位置から製氷位置へ上昇傾動させると、給水トレー12を徐々に減速しながら上昇傾動できるので、給水トレー12を常に適正な製氷位置で停止させて、給水トレー12と製氷ケース10の対向間隔を好適化できる。従って、氷塊を一定の製氷条件で適正に生成できる。
トレー操作機構14に、一対のスイッチカム55・56と、第1、第2のスイッチ57・58を設け、各スイッチ57・58から出力されるオン信号によって、給水トレー12が製氷位置に切換ったこととトレー洗浄位置に切換ったことを制御部40で判定するようにした。こうした、製氷機によれば、制御部40によるトレー洗浄位置と製氷位置の判定を、各スイッチ57・58から出力されるオン信号によってより明確に行える。また、駆動軸38に固定した回動半径が小さなスイッチカム55・56で第1、第2の各スイッチ57・58をオン操作するので、回転半径と周速度が大きな駆動アーム36でスナップスイッチ44を切換え操作する場合に比べて、各スイッチ57・58がオン状態に切換るタイミングのばらつきを小さくできる。従って、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置、あるいは製氷位置で停止するときの位置のばらつきを小さくして、常に適正な製氷条件下で製氷を行える。
給水トレー12がトレー洗浄位置から貯水位置まで上昇傾動した状態において、電磁弁50を開弁して製氷水を供給し、給水トレー12が製氷前段位置から製氷位置まで上昇傾動する間に電磁弁50を閉弁して製氷水の供給を停止するようにした。こうした製氷機によれば、電磁弁50が開弁されて製氷水が給水タンク13に供給され始めるのと同時に、給水トレー12および給水タンク13を製氷前段位置へ向かって速やかに上昇傾動できる。これに伴い、充分な量の製氷水が給水タンク13に貯まる前に給水トレー12および給水タンク13を上昇傾動できるので、貯水位置から製氷前段位置に至る間に駆動される傾動モーター35の駆動負荷を軽減して、モーター寿命を延ばすことができる。
本発明の実施例1に係る製氷機のタイミングチャートである。 実施例1に係る製氷機の内部正面図である。 実施例1に係る製氷ユニットの縦断正面図である。 実施例1に係る製氷ユニットの右側面図である。 実施例1に係る製氷ユニットの要部の正面図である。 実施例1に係る製氷ユニットの平面図である。 給水トレーがトレー洗浄位置へ下降傾動した状態を示す正面図である。 離氷時の氷塊とノズル穴の詳細を示す断面図である。 実施例2に係るスイッチ機構を示す断面図である。 実施例2に係る製氷機のタイミングチャートである。 実施例3に係るスイッチ機構を示す断面図である。
(実施例1) 図1ないし図8は、本発明に係るセル型の製氷機の実施例1を示している。図2において、セル型の製氷機は、断熱箱として構成される上側の製氷室1と、製氷室1の下側に区画される機械室2を備えており、製氷室1の内面上部に製氷ユニット3を配置し、機械室2の内部に圧縮機4、凝縮器5、および送風ファン6などの冷却ユニットが配置してある。図示していないが、製氷室1の前面には、製氷室1内の底部に貯留された氷塊を取出すための取出口が開口してあり、この取出口は引違い開閉可能なドア、または揺動開閉可能なドアで開閉できる。
図2および図3に示すように、製氷ユニット3は、製氷室1の天井内面に固定したユニットベース9で支持されており、同ベース9の下面に固定した製氷ケース10と、製氷ケース10に設けた一群のセル11に製氷水を噴出供給する給水トレー12と、給水トレー12の下面に設けた給水タンク13などを主な構成部材にして構成してある。製氷ユニット3は、先の部材以外に、給水トレー12および給水タンク13を製氷位置とトレー洗浄位置の間で上下傾動するトレー操作機構14と、給水トレー12および給水タンク13に常温の製氷水を供給する給水部15と、製氷されずに給水タンク13内に残った製氷水を排水するための排水パン16などを備えている。
製氷ケース10は、熱伝導性に優れた金属製の四角皿状の容器からなり、その下面に一群のセル11が下向きに開口する状態で格子状に区画してある。製氷ケース10の上面には、蒸発器として機能する熱交換パイプ19がケース壁に密着する状態で折返し配置してある。製氷時には凝縮器5から送給されて膨張弁(図示していない)で減圧膨張させたのちの冷媒液を、熱交換パイプ19で気化させて製氷ケース10をマイナス25℃に冷却する。また、離氷時には、圧縮機4から送給されたホットガスが熱交換パイプ19に送給されて製氷ケース10を加熱し、セル11内に形成されたキューブ状の氷塊の表面を融解してセル壁から分離するのを促進する。
図3に示すように給水トレー12は、下向きに開口する四角皿状のトレー本体20と、給水トレー12の下面に固定される水路枠21で構成する。水路枠21は、一群のセル11に対応して枝分かれする分岐水路22を備えており、各分岐水路22と正対するトレー本体20の上壁に、製氷水をセル11に向かって噴出供給するノズル穴23が開口してある。水路枠21の基端部分21aには、給水タンク13に設けた加圧ポンプ24の吐出路25が接続してある。
製氷時に加圧ポンプ24を駆動すると、給水タンク13内の製氷水が加圧ポンプ24で加圧されて各分岐水路22へと送給され、ノズル穴23からセル11内へ向かって噴出される。図8に示すように、ノズル穴23の周囲には、セル11内で氷結しなかった製氷水を給水タンク13へ流下させる排水溝26と戻り穴27が、ノズル穴23を間にして対向配置してある。一対の排水溝26および戻り穴27は、離氷時に下り傾斜する給水トレー12の傾斜方向に沿って配置してある。
給水タンク13は、上向きに開口する四角皿状のプラスチック成型品からなり、その底壁30は加圧ポンプ24の吸込口28へ向かって下り傾斜させてある。給水タンク13は、離氷時に給水トレー12とともに下り傾斜するが、傾斜下端側の後壁側には、製氷工程で消費されなかった製氷水や、トレー洗浄水を排水パン16に排出する排水樋31が設けてある。
給水トレー12および給水タンク13はトレーブラケット32に固定してあり、同ブラケット32の上端に設けた傾動軸33で上下傾動可能に軸支してある。給水トレー12および給水タンク13はトレー操作機構14で傾動軸33の周りに上下操作されて、給水トレー12が製氷ケース10の下面に正対する製氷位置(図3に示す位置)と、給水トレー12が製氷ケース10から離れて下り傾斜するトレー洗浄位置(図7に示す位置)の間を上下傾動する。
図4ないし図6に示すようにトレー操作機構14は、ユニットベース9の前端に固定したブラケット34で支持される傾動モーター35と、同モーター35で往復傾動操作される前後一対の駆動アーム36・37と、両駆動アーム36・37を連動可能に連結する駆動軸38と、各駆動アーム36・37と給水トレー12の間に掛止した引張りコイル形の連動ばね39などで構成してある。傾動モーター35は市販の減速ユニット付のDCモーターからなり、製氷室1の内周壁に設けた制御部40(図2参照)からの指令信号を受けて正逆転駆動され、かつ、正逆転時に高速運転状態と低速運転状態に変速駆動することができる。
各駆動アーム36・37は、連動ばね39を掛止するための掛止アーム41・41を備えており、各掛止アーム41・41に設けたピン42と、給水トレー12の傾動先端の前後面に固定したピン43との間に、連動ばね39の両端が掛止してある。傾動モーター35に隣接する駆動アーム36には、掛止アーム41とともにスナップスイッチ(スイッチ)44を切換え操作するスイッチアーム45が設けてあり、掛止アーム41およびスイッチアーム45で、スナップスイッチ44のスイッチレバー46を傾倒操作して、スナップスイッチ44をオン状態またはオフ状態に切換えることができる。制御部40は、スナップスイッチ44のオン・オフ状態と、タイマーによる計時データーに基づき、傾動モーター35の駆動状態を制御する。その詳細は後述する。
図3に示すように給水部15は、給水トレー12の傾動基端の上方に配置した給水パイプ48と、給水パイプ48と図示していない水道管を接続する原水通路49と、原水通路49に設けた電磁弁50などで構成してある。給水パイプ48の下面には、給水トレー12に向かって水道水(製氷水)を供給する一群の給水穴51が開口してある。給水パイプ48から常温の水道水を送給することにより、製氷工程において給水タンク13の内部に所定量の製氷水を貯留することができ、あるいは、離氷工程において給水トレー12の上面にトレー洗浄水を供給することができる。
以上のように構成したセル型の製氷機は、図1に示すように、製氷工程と離氷工程を交互に行ってキューブ状の氷塊を生成し製氷室1内に貯留する。
(製氷工程)製氷工程においては、制御部40で傾動モーター35の運転状態を制御して、給水トレー12をトレー洗浄位置から貯水位置と製氷前段位置と製氷位置に切換えて製氷を行う。トレー洗浄位置における駆動アーム36は、図7に示すようにその掛止アーム41が時計の文字盤の7時の位置にあって、給水トレー12および給水タンク13を下り傾斜姿勢に保持しており、スナップスイッチ44はオフ状態に切換っている。
上記の状態において製氷工程が開始されると、制御部40から駆動信号を受けた傾動モーター35が低速運転状態で正転駆動されて、駆動アーム36を時計回転方向へゆっくりと傾動操作する。これに伴い、給水トレー12および給水タンク13は連動ばね39に引っ張られて、トレー洗浄位置から貯水位置までゆっくりと上昇傾動する。給水トレー12および給水タンク13が貯水位置へ達するのと同時に電磁弁50が開弁されて、給水トレー12および給水タンク13に製氷水が供給される。同時に傾動モーター35が高速運転状態で正転駆動されて、給水トレー12および給水タンク13を製氷前段位置まで速やかに上昇傾動させる。
給水トレー12および給水タンク13が製氷前段位置まで上昇傾動したら、傾動モーター35を低速運転状態で正転駆動して、給水トレー12および給水タンク13を製氷位置へゆっくりと上昇傾動させる。電磁弁50は、給水トレー12が製氷位置に達し、タイマーによる計時が開弁から所定の時間が経過した時点で閉弁されて製氷水の供給を停止する。製氷位置においては、駆動アーム36の掛止アーム41がスナップスイッチ44をオン状態に切換える。この状態の給水トレー12の上面は、図3に示すように製氷ケース10の下面と正対して、ノズル穴23と排水溝26と戻り穴27が各セル11と正対している。
スナップスイッチ44がオン状態に切換わるのと同時に、傾動モーター35が停止され、さらに電磁弁50が閉弁されたのちに加圧ポンプ24が起動されて、給水タンク13内の製氷水が各分岐水路22を介してノズル穴23からセル11内へ向かって噴出される。熱交換パイプ19には、スナップスイッチ44がオン状態に切換わる少し前か、オン状態に切換わるのと同時に冷媒液が供給されて、製氷ケース10を冷却する。以後、各セル11の内部にキューブ状の氷塊が成長するまでの間(約20〜30分)、ノズル穴23からセル11内へ向かって製氷水を噴出する。製氷工程が終了するのと同時に、加圧ポンプ24を停止して製氷水の供給が停止される。
なお、製氷工程において、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置から製氷位置まで上昇傾動するのに要する合計時間は約40秒であり、トレー洗浄位置から貯水位置まで上昇傾動するのに要する時間は5〜10秒である。また、貯水位置から製氷前段位置まで上昇傾動するのに要する時間は20〜30秒であり、製氷前段位置から製氷位置まで上昇傾動するのに要する時間は5〜10秒である。
上記のように、給水トレー12および給水タンク13を、トレー洗浄位置から貯水位置まで低速運転状態で上昇傾動させると、スナップスイッチ44がオフ状態にあることを制御部40に対して確実に認識させることができる。従って、その後の傾動モーター35および電磁弁50の制御を、ばらつきのない状態で適確に行うことができる。また、給水トレー12および給水タンク13を、貯水位置から製氷前段位置まで高速運転状態で上昇傾動させると、製氷工程を完了するのに要するサイクルタイムを短縮して、単位時間当たりの製氷効率を向上できる。さらに、製氷前段位置から製氷位置までは、給水トレー12および給水タンク13を、再び低速運転状態でゆっくりと上昇傾動させるので、給水トレー12および給水タンク13が運動慣性力でオーバーランするのを解消して、給水トレー12が製氷位置で停止するタイミングを一定にできる。従って、給水トレー12と製氷ケース10の対向間隔を常に一定にして、一定の製氷条件下で氷塊を適正に生成できる。また、駆動アーム36が製氷前段位置から製氷位置までゆっくりと傾動移動することにより、スナップスイッチ44がオフ状態からオン状態に切換わるタイミングを常に一定にして、以後の制御部40による各機器の制御を的確に行える。
上記のように、傾動モーター35は低速運転状態、または高速運転状態で駆動するが、各運転状態の速度差は、低速運転状態における給水トレー12の傾斜下端の角速度を1とするとき、高速運転状態の角速度は1〜2である。なお、傾動モーター35が離氷工程において逆転駆動される場合の低速運転状態および高速運転状態は、傾動モーター35が正転駆動される場合の低速運転状態および高速運転状態と同じである。
(離氷工程)離氷工程においては、制御部40で傾動モーター35の運転状態を制御して、給水トレー12を製氷位置から離氷位置と洗浄前段位置とトレー洗浄位置に切換えて、氷塊をセル11から給水トレー12上に落下させ、さらに、下り傾斜している給水トレー12に沿って製氷室1へと滑落させる。製氷位置における駆動アーム36は、図5に示すようにその掛止アーム41が時計の文字盤の12時の位置にあって、給水トレー12および給水タンク13を水平姿勢に保持しており、スナップスイッチ44はオン状態になっている。離氷工程が開始されると、まず、圧縮器4から熱交換パイプ19にホットガスを送給して製氷ケース10を加熱することにより、セル11に付着している氷塊の付着面を融解する。熱交換パイプ19に対するホットガスの送給は、給水トレー12がトレー洗浄位置に切換わったのちに停止される。
上記の状態で、制御部40から傾動モーター35へ駆動信号を出力して、同モーター35を低速運転状態で逆転駆動すると、駆動アーム36が傾動モーター35の駆動力を受けて反時計回転方向へ傾動する。駆動アーム36が傾動するのに伴って、連動ばね39の張力が低下するので、給水トレー12および給水タンク13は衝撃を伴うこともなく、離氷位置までゆっくりと下降傾動する。離氷位置においては、給水トレー12および給水タンク13の重量による傾動モーメントと連動ばね39の張力が釣合っている。給水トレー12および給水タンク13が離氷位置まで下降傾動するのと同時に傾動モーター35が高速運転状態で逆転駆動されて、給水トレー12および給水タンク13を洗浄前段位置まで下降傾動させる。その間に、氷塊はセル11から落下して給水トレー12の上面で受止められ、同トレー12の傾斜面に沿って滑落して製氷室1へと落下する。
給水トレー12が洗浄前段位置まで下降傾動したら、傾動モーター35を低速運転状態で逆転駆動して、給水トレー12をトレー洗浄位置までゆっくりと下降傾動させる。トレー洗浄位置まで下降傾動した状態では、製氷工程で消費されずに給水タンク13に残った冷たい製氷水が、排水樋31から排水パン16へ排出される。また、給水トレー12がトレー洗浄位置まで下降傾動するのと同時に電磁弁50が開弁されて、常温の洗浄水(水道水)を給水トレー12に供給して、給水トレー12の上面に付着している霜や、排水溝26や戻り穴27に付着している小さな氷片を、洗浄水で融解しながら洗い流して給水タンク13内へ流下させる。上記のように、給水トレー12および給水タンク13を、洗浄前段位置からトレー洗浄位置へ向かってゆっくりと下降傾動させると、給水トレー12および給水タンク13が運動慣性力でオーバーランするのを解消して、給水トレー12をトレー洗浄位置に適正に停止できる。また、スナップスイッチ44がオフ状態に切換るタイミングを一定にして、検出精度を向上し、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置に位置していることを制御部40で明確に判定できる。
洗浄水の一部は、戻り穴27から給水タンク13内へと流下し、給水トレー12の傾斜下端に達した洗浄水は、トレー端から給水タンク13内へ流下して、先に説明した冷たい製氷水とともに排水樋31から排水パン16へ排出される。以後、製氷工程と離氷工程を繰り返し行って、製氷室1に貯留されるキューブ状の氷塊の量を増やすが、製氷室1に貯留されるキューブ状の氷塊の量が所定量に達すると、そのことを図示していないセンサーで検知して、製氷機を待機モードに保持する。
なお、離氷工程において、給水トレー12および給水タンク13が製氷位置からトレー洗浄位置まで下降傾動するのに要する合計時間は約40〜50秒であり、製氷位置から離氷位置まで下降傾動するのに要する時間は5〜15秒である。また、洗浄前段位置からトレー洗浄位置まで下降傾動するのに要する時間は5〜15秒である。
上記のように、実施例1では、給水トレー12および給水タンク13を、製氷位置から離氷位置まで低速運転状態でゆっくりと下降傾動させるようにした。こうした製氷機によれば、図8に示すように、排水溝26や戻り穴27の内部で成長した突氷部53が氷塊の下面に形成されていたとしても、排水溝26や戻り穴27を突氷部53に対してゆっくりと下方移動させながら分離できるので、突氷部53が氷塊から割れて排水溝26や戻り穴27内に残るのを解消できる。また、割れた突氷部53が排水溝26や戻り穴27内に残るのを解消することにより、残氷によって形成された流勢の強い洗浄水が、給水トレー12の傾斜下端から勢いよく飛出して製氷室1へ流下するのを解消して、製氷室1における氷塊の結着を解消できる。さらに、給水トレー12および給水タンク13を、離氷位置からトレー洗浄位置まで高速運転状態で下降傾動させるので、離氷工程を完了するのに要するサイクルタイムを短縮して、単位時間当たりの製氷効率を向上できる。
上記の実施例における低速運転状態、および高速運転状態においては、傾動モーター35が以下のいくつかの駆動モードで駆動される。その一つは、傾動モーター35が起動されて所定の駆動時間が経過するまでの間に、傾動モーター35の駆動回転数を漸増させて目標駆動回転数に達するまで増速するモード(無段階増速モード)であり、主に低速運転時に適用される駆動モードである。他のひとつは、傾動モーター35が目標駆動回転数まで急激に増速されて、所定の駆動時間が経過するまでの間、目標駆動回転数で駆動されるモード(段階増速モード)であり、主に高速運転時に適用される駆動モードであるが、必要があれば低速運転時に適用してもよい。他のひとつは、傾動モーター35が起動されて所定の駆動回転数に達したのち、所定の駆動時間が経過するまでの間に、傾動モーター35の駆動回転数を漸減させて目標駆動回転数に減速するモード(無段階減速モード)であり、主に低速運転時に適用される駆動モードである。
離氷工程において、給水トレー12および給水タンク13を、製氷位置から離氷位置へゆっくりと下降傾動する場合には、傾動モーター35を低速運転状態で駆動するが、このときの傾動モーター35の駆動モードは無段階増速モードに設定することが好ましい。傾動モーター35を無段階増速モードで駆動すると、給水トレー12が下降傾動し始めるときの下降速度を小さくできる。また、給水トレー12の下降速度が小さい分だけ、排水溝26および戻り穴27と突氷部53の境界面に作用するせん断力が衝撃的に作用するのを避けて、排水溝26および戻り穴27を突氷部53からすっぽりと抜外すことができる。さらに、突氷部53が排水溝26および戻り穴27と分離した後は、給水トレー12の下降速度が徐々に増加するので、離氷工程に要するサイクルタイムがいたずらに増加するのを防止できる。
離氷工程において、給水トレー12および給水タンク13を離氷位置からトレー洗浄位置へ速やかに下降傾動する場合には、傾動モーター35を高速運転状態で駆動するが、このときの傾動モーター35の駆動モードは段階増速モードに設定することが好ましい。傾動モーター35を段階増速モードで駆動すると、給水トレー12の下降速度が所定の速度に達した後は、給水トレー12が一定の速度で下降傾動したのち、スナップスイッチ44がスイッチアーム45でオフ操作されて傾動モーター35を停止させる。そのため、給水トレー12が下降傾動するときの運動慣性力がいたずらに大きくなるのを解消して、給水トレー12がオーバーランするのを防止し、トレー洗浄位置において給水トレー12の停止位置がばらつくのを防止できる。
製氷工程において、給水トレー12をトレー洗浄位置から貯水位置まで上昇傾動する場合には、傾動モーター35の駆動モードを無段階増速モードに設定して低速運転状態で駆動するのが好ましい。
製氷工程において、給水トレー12を貯水位置から製氷前段位置まで上昇傾動する場合には、傾動モーター35の駆動モードを段階増速モードに設定して高速運転状態で駆動するのが好ましい。傾動モーター35を段階増速モードで駆動すると、電磁弁50が開弁されて製氷水が給水タンク13に供給され始めるのと同時に、給水トレー12および給水タンク13を速やかに上昇傾動させることができる。つまり、充分な量の製氷水が給水タンク13に貯まる前に給水トレー12および給水タンク13を上昇傾動できるので、傾動モーター35の駆動負荷を軽減できる。
製氷工程において、給水トレー12を製氷前段位置から製氷位置まで上昇傾動する場合には、傾動モーター35の駆動モードを無段階減速モードに設定して低速運転状態で駆動するのが好ましい。傾動モーター35を無段階減速モードで駆動すると、給水トレー12および給水タンク13を、徐々に減速しながら上昇傾動できるので、給水トレー12を常に適正な製氷位置で停止させて、給水トレー12と製氷ケース10の対向間隔を好適化できる。従って、氷塊を一定の製氷条件で適正に生成できる。とくに給水トレー12の傾動下端側に位置するトレー上面と製氷ケース10の対向間隔は、給水トレー12が製氷位置で停止したときの僅かなばらつきの影響を受けて大きく変動するおそれがあるが、こうしたばらつきを解消して氷塊を適正に生成できる。
(実施例2) 図9、および図10はスイッチ構造を変更した製氷機の実施例2を示している。そこでは、駆動アーム36の傾動動作に連動して往復回動する2個のスイッチカム55・56を駆動軸38に固定した。また、各スイッチカム55・56で切換え操作される常開型の第1、第2のマイクロスイッチ(第1、第2のスイッチ)57・58を、各スイッチカム55・56に対応して設けるようにした。スイッチカム55・56は、駆動軸38に対して中心軸方向へ隣接する状態で固定してあり、第1、第2のマイクロスイッチ57・58も、前後にずらした状態でスイッチケース59に固定してある。スイッチカム55・56の周面には嘴状の操作カム片60・61が突設してあり、この操作カム片60・61で第1、第2のマイクロスイッチ57・58のアクチュエーターボタン57a・58aを受動ばね57b・58bを介して押し込むことにより、各マイクロスイッチ57・58をオン状態に切換えることができる。
図9においては、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置から製氷位置へ上昇傾動したとき、紙面に向かって奥側(後側)のスイッチカム55が第1マイクロスイッチ(第1スイッチ)57をオン操作している状態を示している。紙面に向かって手前側(前側)の第2マイクロスイッチ(第2スイッチ)58はオフ状態になっている。この状態から駆動軸38が矢印で示すように反時計回転方向へ傾動すると、給水トレー12および給水タンク13が製氷位置からトレー洗浄位置まで下降傾動して、紙面に向かって手前側(前側)のスイッチカム56が想像線で示す位置まで回動して、第2マイクロスイッチ58をオン状態に切換える。この状態では、紙面に向かって奥側(後側)の第1マイクロスイッチ57はオフ状態になる。上記のように、第1スイッチ57および第2スイッチ58は、給水トレー12がトレー洗浄位置から製氷位置に切換った状態と、製氷位置からトレー洗浄位置に切換った状態において、それぞれ対応するスイッチカム55・56で切換え操作されてオン信号を出力する。
離氷工程においては、図10に示すように、傾動モーター35の運転状態を制御部40で制御して、給水トレー12を製氷位置から離氷位置と、洗浄前段位置と、トレー洗浄位置に切換えて、氷塊をセル11から給水トレー12上に落下させる。製氷位置から離氷位置までの給水トレー12および給水タンク13の下降傾動動作は、実施例1と同じである。給水トレー12および給水タンク13が離氷位置まで下降傾動するのと同時に傾動モーター35を高速運転状態で逆転駆動して、給水トレー12および給水タンク13を洗浄前段位置まで下降傾動させ、洗浄前段位置からトレー洗浄位置までは、傾動モーター35を低速運転状態で逆転駆動して、給水トレー12および給水タンク13を、トレー洗浄位置へ向かってゆっくりと下降傾動する点も実施例1と同じである。他も実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
上記のように、給水トレー12および給水タンク13を、洗浄前段位置からトレー洗浄位置へ向かってゆっくりと下降傾動させると、給水トレー12および給水タンク13が運動慣性力でオーバーランするのを解消して、給水トレー12をトレー洗浄位置に適正に停止できる。また、第2マイクロスイッチ58がオン状態に切換るタイミングを一定にして、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置に位置していることを制御部40で明確に判定できる。
上記のように実施例2における制御部40は、第1マイクロスイッチ57からオン信号が出力され、第2マイクロスイッチ58がオフ状態にあるとき、給水トレー12および給水タンク13が製氷位置まで上昇傾動したと判定する。また、第2マイクロスイッチ58からオン信号が出力され、第1マイクロスイッチ57がオフ状態にあるとき、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置まで下降傾動したと判定する。このように、第1スイッチ57から出力されるオン信号と、第2スイッチ58から出力されるオン信号によって、給水トレー12が製氷位置に切換ったことと、トレー洗浄位置に切換ったことを制御部40で判定すると、制御部40によるトレー洗浄位置と製氷位置の判定を、各マイクロスイッチ57・58から出力されるオン信号によってより明確に行える。また、第1、第2の各マイクロスイッチ57・58が、オン状態からオフ状態に切換ったことを、制御部40で明確に判定できる。
また、駆動軸38に固定した回動半径が小さなスイッチカム55・56で第1、第2の各マイクロスイッチ57・58をオン操作するので、各マイクロスイッチ57・58がオン状態に切換るタイミングのばらつきを小さくできる。従って、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置、あるいは製氷位置で停止するときの位置のばらつきを小さくして、常に適正な製氷条件下で製氷を行える。因みに、スナップスイッチ44を掛止アーム41およびスイッチアーム45でオン状態と、オフ状態に切換える場合には、両アーム41・45の回転半径と周速度が大きいため、スナップスイッチ44がオンまたはオフ状態に切換るタイミングにばらつきを生じやすい。そのため、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置、あるいは製氷位置で停止するときの位置がばらついて、製氷条件がばらつくのを避けられない。なお、オン状態の第1マイクロスイッチ57は、給水トレー12および給水タンク13が製氷位置から離氷位置へ下降傾動する過程でオフ状態に切換る。また、オン状態の第2マイクロスイッチ58は、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置から貯水位置へ上昇傾動する過程でオフ状態に切換る。
(実施例3) 図11はスイッチ構造をさらに変更した製氷機の実施例3を示している。そこでは、実施例2と同様に2個のスイッチカム55・56を駆動軸38に固定し、各スイッチカム55・56に対応して常開型の第1、第2のマイクロスイッチ(スイッチ)57・58を、スイッチケース59の対向壁に固定した。スイッチカム55・56は、駆動軸38に対して中心軸方向へ隣接する状態で固定してあり、第1、第2のマイクロスイッチ57・58も、前後にずらした状態でスイッチケース59に固定してある。
図11においては、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置から製氷位置へ上昇傾動したとき、紙面に向かって奥側(後側)のスイッチカム55が第1マイクロスイッチ57をオン操作している状態を示している。紙面に向かって手前側(前側)の第2マイクロスイッチ58はオフ状態になっている。この状態から駆動軸38が矢印で示すように反時計回転方向へ傾動すると、給水トレー12および給水タンク13が製氷位置からトレー洗浄位置まで下降傾動して、紙面に向かって手前側(前側)のスイッチカム56が想像線で示す位置まで回動して、第2マイクロスイッチ58をオン状態に切換える。この状態では、紙面に向かって奥側(後側)の第1マイクロスイッチ57はオフ状態になる。なお、離氷工程においては、実施例2と同様に、傾動モーター35の運転状態を制御部40で制御して、給水トレー12を製氷位置から離氷位置と、洗浄前段位置と、トレー洗浄位置に切換えて、氷塊をセル11から給水トレー12上に落下させる。また、洗浄前段位置からトレー洗浄位置までは、実施例2と同様に、傾動モーター35を低速運転状態で逆転駆動して、給水トレー12および給水タンク13を、トレー洗浄位置へ向かってゆっくりと下降傾動させる。
実施例3のスイッチ構造によれば、実施例2のスイッチ構造と同様に、第1スイッチ57から出力されるオン信号と、第2スイッチ58から出力されるオン信号によって、給水トレー12が製氷位置あるいはトレー洗浄位置に切換ったことを制御部40で判定できる。従って、制御部40によるトレー洗浄位置と製氷位置の判定を、各マイクロスイッチ57・58から出力されるオン信号によってより明確に行える。また、駆動軸38に固定した回動半径が小さなスイッチカム55・56で第1、第2の各マイクロスイッチ57・58をオン操作するので、各マイクロスイッチ57・58がオン状態に切換るタイミングのばらつきを小さくできる。従って、実施例2のスイッチ構造と同様に、給水トレー12および給水タンク13がトレー洗浄位置、あるいは製氷位置で停止するときの位置のばらつきを小さくして、常に適正な製氷条件下で製氷を行える。
上記以外に、傾動モーター35はDCモーターである必要はなく、正逆転駆動と変速駆動が可能なモーターであれば、その種別は問わない。傾動モーター35の駆動方向に関して、正転駆動とは、傾動モーター35の駆動方向が給水トレー12の上下傾動動作と整合している限り、時計回転方向と反時計回転方向のいずれであってもよい。また、逆転駆動時の傾動モーター35の駆動方向は正転駆動時の逆となる。なお、離氷位置とトレー洗浄位置の間は、傾動モーター35を単に高速運転状態で駆動して、給水トレー12と給水タンク13を下降移動させてもよい。
1 製氷室
3 製氷ユニット
10 製氷ケース
11 セル
12 給水トレー
13 給水タンク
14 トレー操作機構
15 給水部
19 熱交換パイプ
23 ノズル穴
26 排水溝
27 戻り穴
35 傾動モーター
36・37 駆動アーム
39 連動ばね
40 制御部
48 給水パイプ
53 突氷部

Claims (6)

  1. 製氷工程と離氷工程を交互に行って氷塊を生成するセル型の製氷機であって、
    製氷室(1)の上部に、一群のセル(11)を備えた製氷ケース(10)と、各セル(11)に製氷水を噴出供給する給水トレー(12)と、給水タンク(13)と、給水トレー(12)および給水タンク(13)をトレー洗浄位置と製氷位置の間で上下傾動操作するトレー操作機構(14)が設けられており、
    トレー操作機構(14)は、正逆転駆動と変速駆動が可能な傾動モーター(35)と、傾動モーター(35)で傾動操作される駆動アーム(36・37)と、給水トレー(12)と駆動アーム(36・37)の間に配置される連動ばね(39)と、傾動モーター(35)の運転状態を制御する制御部(40)を備えており、
    離氷工程においては、制御部(40)から出力される駆動指令信号で傾動モーター(35)の駆動状態を制御して、給水トレー(12)および給水タンク(13)を製氷位置から離氷位置とトレー洗浄位置に下降傾動させており、
    離氷位置に達したら、傾動モーター(35)を高速運転状態で駆動して給水トレー(12)および給水タンク(13)を速やかに下降傾動させており、
    製氷位置から離氷位置の間は、傾動モーター(35)を低速運転状態で駆動して、給水トレー(12)および給水タンク(13)をゆっくりと下降傾動させることを特徴とするセル型の製氷機。
  2. 製氷工程においては、制御部(40)から出力される駆動指令信号で傾動モーター(35)の駆動状態を制御して、給水トレー(12)および給水タンク(13)をトレー洗浄位置から貯水位置と製氷前段位置と製氷位置に上昇傾動させており、
    貯水位置から製氷前段位置の間は、傾動モーター(35)を高速運転状態で駆動して、給水トレー(12)および給水タンク(13)を速やかに上昇傾動させ、
    製氷前段位置から製氷位置の間は、傾動モーター(35)を低速運転状態で駆動して、給水トレー(12)および給水タンク(13)をゆっくりと上昇傾動させる請求項1に記載のセル型の製氷機。
  3. 離氷工程において、給水トレー(12)および給水タンク(13)を製氷位置から離氷位置へ下降傾動させる間は、駆動モードが無段階増速モードに設定された傾動モーター(35)を低速運転状態で駆動しており、
    給水トレー(12)および給水タンク(13)が離氷位置に達したら、駆動モードが段階増速モードに設定された傾動モーター(35)を高速運転状態で駆動する請求項1、または2に記載のセル型の製氷機。
  4. 製氷工程において、給水トレー(12)および給水タンク(13)を貯水位置から製氷前段位置へ上昇傾動させる間は、駆動モードが段階増速モードに設定された傾動モーター(35)を高速運転状態で駆動しており、
    給水トレー(12)および給水タンク(13)を製氷前段位置から製氷位置へ上昇傾動させる間は、駆動モードが無段階減速モードに設定された傾動モーター(35)を低速運転状態で駆動する請求項1から3のいずれかひとつに記載のセル型の製氷機。
  5. トレー操作機構(14)に、駆動アーム(36)の傾動動作に連動して往復回動する一対のスイッチカム(55・56)と、各スイッチカム(55・56)で切換え操作される第1スイッチ(57)および第2スイッチ(58)が設けられており、
    一対のスイッチカム(55・56)は、駆動軸(38)に固定されており、
    第1スイッチ(57)および第2スイッチ(58)は、給水トレー(12)がトレー洗浄位置から製氷位置に切換った状態と、製氷位置からトレー洗浄位置に切換った状態において、それぞれ対応するスイッチカム(55・56)で切換え操作されてオン信号を出力するように設けてあり、
    第1スイッチ(57)と第2スイッチ(58)から出力される、いずれか一方のオン信号と、他方から出力されるオン信号によって、給水トレー(12)が製氷位置に切換ったことと、給水トレー(12)がトレー洗浄位置に切換ったことを制御部(40)で判定している請求項1から4のいずれかひとつに記載のセル型の製氷機。
  6. 給水トレー(12)の上方に、給水トレー(12)および給水タンク(13)に対して製氷水およびトレー洗浄水を供給する給水部(15)が設けられており、
    給水部(15)は、給水トレー(12)の上方に配置した給水パイプ(48)と、給水パイプ(48)に連通する原水通路(49)と、同通路(49)に設けた電磁弁(50)を備えており、
    製氷工程において、給水トレー(12)および給水タンク(13)がトレー洗浄位置から貯水位置まで上昇傾動した状態において、電磁弁(50)が開弁されて製氷水を給水トレー(12)および給水タンク(13)に送給し、
    給水トレー(12)および給水タンク(13)が製氷前段位置から製氷位置まで上昇傾動する間に、電磁弁(50)が閉弁されて製氷水の送給を停止する請求項1から5のいずれかひとつに記載のセル型の製氷機。
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