JP6369319B2 - 売上処理装置、および客層別商品人気分析方法 - Google Patents

売上処理装置、および客層別商品人気分析方法

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Description

本発明は、オブジェクト認識を利用した売上処理装置、および客層別商品人気分析方法に関する。
手作りのパンを販売するベーカリー(パン屋)において顧客は、トングを用いてパンの陳列台から所望のパンをトレーに取り、トレーにパンを載せた状態で、POS端末(レジ)で代金の精算を受ける。ここで、POSとは、販売時点情報管理(Point Of Sale system)の略称である。このようなベーカリーでは、手作りのパンを袋詰めせず、陳列台にそのまま陳列することが多い。これにより、出来たてのパンをそのまま味や食感を落とすことなしに顧客に提供でき、かつパンの包装の工数を省略することができる。その反面、パンを袋詰めしないことにより、パンをバーコードで管理できないという問題がある。
手作りのパンの種類は多種・多様であり、同一種別の商品であっても外観が完全に同一とは限らない。従来、ベーカリーの店員は、トレー上のパンの種類を正確に見分けて手作業でPOS端末に入力する必要があった。よって、店員に対する所定の訓練期間が必要であった。
このため近年では、トレー上のパンをカメラで撮影し、この画像情報からトレー上のパンの種類と数量とを画像認識(オブジェクト認識)して、商品登録を自動化するベーカリー用のPOS端末が出現している。これにより、ベーカリーの店員の訓練期間を短縮することができる。
そのような従来技術の一例である特許文献1においては、課題として「画像認識によりパンの種類を正確に識別する。」という旨が記載され、構成として「パンのカラー画像を内側領域のカラー画像と外側領域のカラー画像とに分割する。パンの画像からパンの輪郭に関する特徴量と、パンのテクスチャーに関する特徴量と、パンの内側領域のカラースペース内での特徴量と、パンの外側領域のカラースペース内での特徴量とを求め、パンの種類を識別する。」という旨が記載されている。
また、従来から、ベーカリー等の商品販売店において、マーケティング等のために、商品毎の売上数や販売時刻を集計して分析する売上分析が行われている。この売上分析によれば、どの商品がどの時間帯にどれだけ売れているかを知ることができ、いわゆる売れ筋商品を特定すること等ができる。
また、マーケティング等のために、レジでの精算時に購入者の客層(性別/年代)登録を行う場合がある。この客層登録の方法としては、例えば、特許文献2に開示されているような店員が客の容姿(顔など)を見て客層を判断してレジにおける客層ボタンを操作する方法(以下、「手動客層登録方法」という。)や、特許文献3に開示されているような固定カメラによって撮影した顧客の顔によって客層を自動判別して登録する方法(以下、「自動客層登録方法」という。)がある。
特開2011−170745号公報 特開平7−37164号公報 特開2010−55248号公報
しかしながら、前記した従来の売上分析では、同一種別の商品でありながら外観上の個体差がある商品(例えば、手作りのパン、ケーキ、和菓子、ぬいぐるみ、こけし等)について、外観上の個体差が売上にどのように影響しているのかを分析することはできない。例えば、手作りのパンの場合、同一種別の商品であっても、パンによって大きさ、形状、色、トッピング(あんパンのゴマ等)の付け方等に個体差があるが、どのようなパンが売れやすく、どのようなパンが売れにくいのかを分析することはできない。
外観上の個体差による売上への影響(消費者の嗜好)を分析できれば、次回以降、その商品を手作りする際の参考にでき、売上や顧客満足度の向上等を図ることができる。その分析の際、さらに、商品の客層別の人気傾向も分析できればよりよいが、前記した手動客層登録方法と自動客層登録方法のいずれの場合でも、顧客は自分について客層登録されていることを知覚することで不愉快に感じる可能性がある。
そこで、本発明は、外観上の個体差がある商品の画像認識による商品登録時に、合わせて客層の情報の登録を簡易に行い、当該商品の客層別の人気分析を行えるようにすることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、
撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う売上処理装置であって、
顧客に提供される客層識別用物品毎に、客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析手段と、
前記人気分析手段により分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする売上処理装置である。
本発明は、上記目的を達成するため、
撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、顧客に提供される客層識別用物品毎に客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段を用いて行う客層別商品人気分析方法であって、
前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析ステップと、
前記人気分析ステップで分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする客層別商品人気分析方法である。
本発明によれば、外観上の個体差がある商品の画像認識による商品登録時に、合わせて客層の情報の登録を簡易に行い、当該商品の客層別の人気分析を行うことができる。
第1の実施形態における売上処理装置を示す外観斜視図である。 第1の実施形態における売上処理装置を示す構成概略図である。 第1の実施形態における売上処理装置を示す論理ブロック図である。 第1の実施形態における客層識別用付属品としてのトレーを示す図である。 第1の実施形態における、ベーカリーの陳列台にあんパンを載せている様子の例を示す図である。 第1の実施形態における画面遷移の例を示す図である。 第1の実施形態における売上処理装置の動作を示すアクティビティ図である。 第1の実施形態におけるオブジェクト認識用データの例を示す図である。 第1の実施形態における商品内容データの例を示す図である。 第1の実施形態における売上マスタの例を示す図である。 第1の実施形態における商品等認識処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態における客層別商品人気分析処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図である。 第1の実施形態における、あんパンのグループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。 第2の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図である。 第2の実施形態における、あんパンのグループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。 第3の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図である。 第3の実施形態における、あんパンのグループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。なお、複数の図面において、同一の要素には同一の符号を付与し、重複する説明を適宜省略する。また、第1の実施形態では、売上処理装置をベーカリーに導入した場合を例にとって説明する。さらに、第1の実施形態では、図示および説明を簡潔にするために、客層を男性と女性の2種類に分けた例で説明する。
図1は、第1の実施形態における売上処理装置1を示す外観斜視図である。
図1に示すように、売上処理装置1は、顧客用ディスプレイ11と、タッチディスプレイ12と、キャッシュドロワ13と、プリンタ14と、撮影装置15と、撮影台16とを備えており、ベーカリーにおいて商品の会計を行うカウンタ台2に設置される。なお、商品の会計を行う際、売上処理装置1を扱うオペレータ(店員)は、カウンタ台2の図面手前側に立つ。顧客は、カウンタ台2の図面奥側に立つ。
売上処理装置1は、POS端末として機能し、撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う。なお、売上処理装置1は、少なくとも、外観上の個体差がある商品を扱うが、合わせて、外観上の個体差がない商品を扱ってもよい。
顧客用ディスプレイ11は、例えば液晶表示装置であり、顧客側である図面奥側を向いている。顧客用ディスプレイ11は、顧客に対して商品の会計に関する情報(商品名、金額等)を表示する。
タッチディスプレイ12は、例えば液晶表示装置であるディスプレイ12A(図2)の表面にタッチパネル12B(図2)が積層されたものであり、オペレータ側である図面手前側を向いている。このタッチディスプレイ12は、オペレータに対して撮影画像や各種情報(商品名、金額等)を表示すると共に、オペレータによるタッチ操作入力を受け付ける。
キャッシュドロワ13は、商品の会計時に扱われる紙幣、貨幣、金券等を保管する引出しであり、タッチディスプレイ12の直下に位置している。
プリンタ14は、タッチディスプレイ12の左下に位置しており、商品の会計時に会計の内容(商品名、金額等)をレシートに印字する。
撮影装置15は、撮影台16における撮影装置15によって撮影可能な領域である撮影領域151内のトレー3および商品(以下、トレー3等の付属品および商品を総称して「商品等」という。)を真上から撮影する。撮影台16は、商品を購入する顧客が会計時に商品を載せたトレー3を置く台である。照明装置(不図示)は、この撮影装置15に隣接して取り付けられており、撮影装置15による撮影領域151を照明する。商品とは、例えば手作りのパンである。また、付属品とは、例えば、トレー3、カゴ、コースター、スプーン、フォーク、箸、ストロー、ナプキン、砂糖袋、ガムシロップ容器、ミルク容器等であり、商品の購入時に顧客によって使用されるものである。また、付属品において、例えば、トレー3、カゴ、コースター、スプーン、フォーク、箸、ストロー、ナプキン、トング、食器のうち少なくとも1種類以上を客層識別用付属品(客層識別用物品)として使用することができる。本実施形態では、トレー3を客層識別用付属品として使用する(図4で後記)。
撮影装置15が撮影する際、撮影領域151には照明装置から照明光が照射され、トレー3の下からはバックライト光源17からのバックライトが上向きに照射される。このトレー3は、透明ではないものの、上下方向に光を透過するよう半透明で、かつ、模様等のない単一色に形成されている。トレー3の色は半透明の白色または淡色とすることが望ましい。更にトレー3は、その上面に微細なマット加工を付すことが望ましい。これにより、照明装置からの照明光の反射を抑止することができる。
顧客は、客層識別用付属品であるトレー3に商品である任意数のパン(例えばあんパン5)を載せて、このトレー3を撮影台16に載せる。図1の例では1個のあんパン5がトレー3の上に載せられている。
バックライト光源17は、撮影台16の内部に収容されており、撮影装置15によって撮影領域151内の商品等を撮影する際に撮影画像がより鮮明になるように、トレー3の下からバックライトを上向きに照射する。バックライト光源17は、例えば、LED(Light Emitting Diode)で実現することができるが、これに限定されない。
トレー3は、前記したように半透明である。そして、トレー3に載った状態のパンを撮影装置15により撮影する際には、そのトレー3の背後である裏面側に、バックライト光源17からバックライトを照射する。これにより、照明装置からの照明光によってパンの周囲に形成される影を可及的に排除し得る。撮影装置15により撮影する際にバックライト光源17からバックライトが照射された状態にするには、例えば、常にバックライト光源17を点灯させる。しかし、これに限定されず、バックライト光源17の点灯と撮影装置15の撮影とを同期させてもよい。これを実現するためには、売上処理装置1が撮影装置15とバックライト光源17を統括して制御し、撮影装置15の撮影時にバックライト光源17が同期して点灯するようにすればよい。
売上処理装置1は、撮影装置15による画像撮影時に商品等を認識する際に、客層識別用物品がその撮影画像内にあれば、その客層識別用物品によって客層を識別し、認識した商品を売上マスタ107に売上登録すると共に、識別した客層の情報、および、撮影画像から算出した当該商品の個別特徴量(商品個別情報)を売上マスタ107(図3参照)に登録する。これにより、売上処理装置1は、売上登録時に、販売した商品と共に、購入した客層、および、個別特徴量も合わせて登録することができる。
図2は、第1の実施形態における売上処理装置1を示す構成概略図である。
売上処理装置1は、図1で示した構成以外に、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)103と、記憶部104と、スピーカ18とを備えている。なお、各構成は、内部バスや各入出力回路(不図示)を介して互いに通信可能に接続されている。
CPU101は、中央制御装置であり、売上処理装置1全体の制御を司る制御手段である。
RAM102は、CPU101によって使用される一時記憶手段であり、CPU101が実行するプログラムに係る画像データや各種変数等を一時的に記憶する。
ROM103は、不揮発性の記憶手段であり、CPU101によって実行されるプログラム等を記憶する。
顧客用ディスプレイ11は、CPU101によって制御され、顧客に対して商品等の撮影画像や商品の会計に関する情報(商品名、金額等)を表示する表示手段である。
ディスプレイ12Aは、CPU101によって制御され、オペレータに対して商品等の撮影画像や商品の会計に関する情報(商品名、金額等)を表示する表示手段である。
タッチパネル12Bは、ディスプレイ12Aに表示した情報に対するオペレータのタッチ操作入力を受け付ける。
記憶部104は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等によって構成され、各種プログラムや各種ファイルを記憶する記憶手段である。記憶部104に記憶されている各種プログラムや各種ファイルは、売上処理装置1の起動時に、その全部または一部がRAM102にコピーされてCPU101により実行される。記憶部104は、各種ファイルを記憶するが、少なくとも、顧客に提供(譲渡、または、貸し渡し)される客層識別用物品毎に、客層の情報を対応付けて記憶する(詳細は後記)。
撮影装置15は、カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやカラーCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等から構成される。撮影装置15は、CPU101の制御の下で撮影を行う撮影手段である。撮影装置15は、例えば30fps(frame per second)の動画像の撮影を行う。撮影装置15が所定のフレームレートで順次撮影したフレーム画像(撮影画像)は、RAM102に保存される。
バックライト光源17は、CPU101の制御の下で、撮影装置15によってトレー3やトレー3の上の商品を撮影する際に撮影画像がより鮮明になるように、トレー3の下からバックライトを上向きに照射する。これにより、照明装置からの照明光や店内の他の照明によって形成される撮影領域151内の影を薄くし、画像処理の精度を高めることができる。
キャッシュドロワ13は、CPU101の指示により開放制御される。
プリンタ14は、例えば熱転写プリンタであり、レシートを印字する。具体的には、プリンタ14は、商品の会計時にCPU101の指示により、会計の内容をレシートに印字する。
スピーカ18は、予め設定された報知音等を発生する。スピーカ18は、CPU101の制御の下で警告音や音声による報知を行う。
図3は、第1の実施形態における売上処理装置1を示す論理ブロック図である。
売上処理装置1のCPU101(図2)は、ROM103(図2)に格納された不図示のプログラムを実行することにより、処理部9を具現化する。処理部9は、画像記憶部91と、オブジェクト認識処理部92と、確定通知部93と、候補商品提示部94と、入力取得部95と、売上登録部96と、情報出力部97と、人気分析処理部98と、を含んで構成される。このオブジェクト認識処理部92は、物体検出部921と、類似度演算部922と、類似度判断部923とを備えている。
処理部9は、記憶部104に格納されたオブジェクト認識用データ105と、商品内容データ106と、売上マスタ107とを参照して、各種処理を行う。
処理部9は、撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて記憶部104の売上マスタ107に記憶させると共に、撮影画像内に客層識別用物品(トレー3)が認識されていれば、記憶部104のオブジェクト認識用データ105を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を記憶部104の売上マスタ107に記憶させる。
ここで、商品(あんパン5)の外観上の個体差に基づく商品個別情報としては、例えば、商品の認識画像から算出される個別特徴量や、認識画像そのものや、認識画像のその商品種別の基準画像との差分情報等が挙げられるが、これらに限定されない。第1の実施形態では、当該商品個別情報として個別特徴量(例えば、あんパン5の上面視の全体形状や、全体の大きさ等)を採用する。
オブジェクト認識用データ105は、商品等(パンや付属品)の種類毎にモデル化された特徴量を組み合わせたテンプレート情報等で構成される。これらの情報は、オブジェクト認識用データ105に予め登録されている。オブジェクト認識用データ105は、店舗に陳列して販売する商品等の各々について、商品等の名称またはID(IDentifier)と、その商品等の特徴量との関連付けが設定されたデータファイルであり、商品等の認識用の辞書データとして機能する(図8で後記)。
商品内容データ106は、商品の内容情報が設定されたデータファイルである。商品内容データ106には、商品の内容情報として、商品の名称またはID、単価等が設定される(図9で後記)。
売上マスタ107は、商品の売上登録を記録するファイルであり、販売日時、販売商品、売上金額等のほかに、個別特徴量、顧客の客層等が記録される、(図10で後記)。
画像記憶部91は、撮影装置15が撮影したフレーム画像(カラーデジタル画像)を順次取り込んで記憶する。
物体検出部921は、エッジ検出等を用いて、取り込んだフレーム画像における商品等の候補となる画像を背景から分離する、すなわち識別対象の物体だけを切り出して検出する。具体的には、顧客がトレー3を撮影台16に載せて、オペレータが撮影を指示すると、処理部9は、撮影装置15によって撮影台16上の撮影領域151を撮影する。物体検出部921は、取り込まれたフレーム画像を二値化して輪郭線を抽出する。次いで物体検出部921は、前回のフレーム画像から抽出された輪郭線と、今回のフレーム画像から抽出された輪郭線とを比較して、画像を輪郭線に囲まれた各領域に分離して、物体を検出する。
類似度演算部922は、個々の商品等の種類を、検出された各物体の分離画像に基づいて識別する。類似度演算部922は、各分離画像について、大きさ、形状、色、絵柄等のうち少なくとも1つ以上の状態を特徴量として演算する。類似度演算部922は更に、各分離画像の特徴量(個別特徴量)と、オブジェクト認識用データ105に記録された商品等の各特徴量とをそれぞれ比較することで、各分離画像とオブジェクト認識用データ105に記録された商品等との類似度をそれぞれ算出する。
ここで、類似度とは、オブジェクト認識用データ105に記録されている商品等がリファレンスとして想定する物体(画像)の特徴量を100%の類似度とした場合に、各分離画像の特徴量がどの程度まで類似しているかを示すものである。なお、類似度演算部922は、特徴量が複数種類ある場合には複数の特徴量に基づいて総合評価をするが、そのとき、特徴量毎に重み付けをしてもよい。
このように、画像中に含まれる物体を認識することは一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。例えば、下記の柳井啓司著の「一般物体認識の現状と今後」では、一般物体認識の研究のサーベイを手法に加えて、データセット、評価ベンチマークを行い、更にその今後について展望している。
柳井啓司,「一般物体認識の現状と今後」,[online]、情報処理学会論文誌,2007年11月15日,Vol.48,No.SIG16、1-24頁,[平成26年10月31日検索],インターネット<URL:http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf>
また、画像をオブジェクト(物体)毎に領域分割することによって一般物体認識を行う技術は、例えば、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”, Computer Vision and Pattern Recognition, 2008. CVPR 2008. IEEE Conference on,[平成26年10月31日検索],インターネット<URL:http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf>
なお、撮影画像の特徴量と、オブジェクト認識用データ105に記録された商品等の特徴量との類似度の算出方法は特に問わないものとする。例えば、撮影画像の特徴量と、オブジェクト認識用データ105に記録された各商品等の特徴量との類似度を絶対評価として算出してもよいし、相対評価として算出してもよい。
類似度を絶対評価として算出する場合には、分離画像の特徴量と、オブジェクト認識用データ105として記憶された商品等の特徴量とを1対1で比較し、この比較の結果算出される類似度(0〜100%)をそのまま採用すればよい。
また、類似度を相対評価として算出する場合には、各商品等との類似度の総和が1.0(100%)となるよう算出する。例えば、オブジェクト認識用データ105として商品A,B、付属品M,Nの特徴量が記憶されていたとする。このとき分離画像について、例えば、商品Aに対して類似度が0.65、商品Bに対しては類似度が0.2、付属品Mに対しては類似度が0.1、付属品Nに対しては類似度が0.05、等のように算出する。
類似度判断部923は、物体の分離画像毎に、所定のアルゴリズムにより、類似度演算部922が算出した類似度に基づいて、例えば、対応する商品等に関して次の3択で判断する。
(1)分離画像に対応する商品等(商品、付属品)が一意に決定された。
(2)分離画像に対応する商品等(商品、付属品)の候補が1つ以上存在する。
(3)分離画像に対応する商品等(商品、付属品)が無いと決定する。
この判断のための条件として、例えば、記憶部104は、次に説明する条件X,Yを予め記憶している。以下、類似度の算出方法が絶対評価の場合を例にとって説明する。
条件Xは、充足すれば上記(1)と判断するための条件である。条件Xは、例えば、「類似度の一番大きい商品等の類似度が90%以上」、かつ、「類似度の一番大きい商品等の類似度と、類似度の二番目に大きい商品等の類似度の差が20%以上」である。具体的には、例えば、ある分離画像の物体について、類似度の一番大きい商品等が類似度95%の商品Aで、その次が類似度60%の商品Bであったとする。このとき条件Xを満たすので、分離画像に対応する商品Aが一意に決定される。
条件Xを満たさない場合、条件Yが用いられる。
条件Yは、充足すれば上記(2)と判断するための条件である。条件Yは、例えば、「類似度60%以上の商品等が1つ以上あること」である。具体的には、例えば、ある分離画像の物体について、類似度の一番大きい商品等が類似度80%の商品Aで、二番目が類似度75%の商品Bで、三番目が類似度65%の商品Cで、四番目が類似度55%の商品Dであったとする。このとき条件Yを満たすので、分離画像に対応する候補として類似度60%以上の対象である商品A,B,Cが存在すると判断する。
条件X,Yを両方とも満たさない場合、上記(3)と判断する。なお、上記した条件X,Yは一例であり、これらに限定されない。
また、類似度の算出方法が相対評価の場合も、同様にして条件を設定すればよい。
確定通知部93は、類似度判断部923が上記(1)と判断した分離画像の物体について、商品等が一意に確定されたことを、ディスプレイ12Aや顧客用ディスプレイ11による表示やスピーカ18による音声出力等によってオペレータや顧客に報知する。
より詳細には、確定通知部93は、類似度判断部923が上記(1)と判断した分離画像を、例えば、緑の枠線と共に顧客用ディスプレイ11やディスプレイ12Aに表示することで、分離画像に対応した商品等が一意に確定されたことを示す。
候補商品提示部94は、類似度判断部923が上記(2)と判断した分離画像を、例えば、黄色の枠線と共にディスプレイ12Aや顧客用ディスプレイ11に表示することで、分離画像に対応した商品等の候補が1つ以上存在することを示す。更に、この分離画像をオペレータがタッチパネル12Bを介してタッチすることで、ディスプレイ12Aには、商品等の候補である写真画像および商品等の名称が、類似度の高いものから順に表示される。
このとき候補商品提示部94は、条件Yを満たした商品等の写真画像および商品等の名称をオブジェクト認識用データ105および商品内容データ106から読み出し、類似度演算部922が算出した類似度の高いものから、ディスプレイ12Aに順次表示させる。
なお、ディスプレイ12Aに商品等の候補の写真画像が表示されていても、これら商品等の候補に対する選択操作がない場合には、撮影装置15による撮影と、画像記憶部91による画像の記憶処理と、物体検出部921による物体の検出処理と、類似度演算部922による類似度の演算処理とは継続される。
入力取得部95は、タッチパネル12Bを介してディスプレイ12Aの表示に対応する各種入力操作を受け付ける。例えば、上記(2)と判断され、黄色の枠線と共にディスプレイ12Aに分離画像が表示された場合、入力取得部95は、オペレータによるタッチパネル12Bを用いた分離画像の選択のタッチ入力操作を受け付ける。更に、商品等の候補の1つ以上の画像がディスプレイ12Aに表示された場合、オペレータによるタッチパネル12Bを用いた商品選択のタッチ入力操作を受け付ける。
売上登録部96は、商品等の名称またはIDに基づいて、オブジェクト認識用データ105、商品内容データ106を参照し、その商品等の売上登録を行う。具体的には、売上登録部96は、例えば、販売日時、販売商品、売上金額等に加えて、顧客の客層、および、個別特徴量を一時的にRAM102等に記録して売上の仮登録を行う。売上登録部96は更に、RAM102等に記録した売上の仮登録情報を売上マスタ107等に記録して、売上登録を行う。
情報出力部97は、上述のようにして確定された商品等のIDと、これに対応する商品分類、商品名、単価、販売個数等を顧客用ディスプレイ11、ディスプレイ12Aに送信して表示させたり、プリンタ14に送信して印刷(印字)させたりする等の各種の出力を行う。
人気分析処理部98は、売上マスタ107に記憶された同一種別の複数の商品について、客層の情報および個別特徴量を参照することで、商品の客層別の人気度を分析する(図12で後記)。また、人気分析処理部98は、情報出力部97を用いて、分析された商品の客層別の人気度を、商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する。
ここで、商品個別情報に基づく特徴情報としては、例えば、その商品が属するグループの代表画像(詳細は後記)や、認識画像の中でその商品種別の基準画像や不人気商品画像と比較した場合の特徴を色分けや文字メッセージ等で明示した画像等が挙げられるが、これらに限定されない。第1の実施形態では、当該特徴情報としてグループの代表画像を採用する。
また、人気分析処理部98による情報出力部97を用いた商品個別情報に基づく特徴情報の出力としては、例えば、顧客用ディスプレイ11やタッチディスプレイ12にその情報を送信して表示させることや、プリンタ14や他のプリンタにその情報を送信して印刷させることや、売上処理装置1以外のコンピュータ装置(例えば本部のパソコン)にその情報を分析結果として送信して記憶させること等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、出力する情報に音声データを含め、送信先装置で音声出力させてもよい。
図4は、客層識別用付属品としてのトレー3を示す図である。
図4(a)に示すように、男性用トレー3A(3)は、半透明の水色のトレーである。
図4(b)に示すように、女性用トレー3B(3)は、半透明のピンク色のトレーである。
このように、2種類のトレー3(3A,3B)は、水色が男性用、ピンク色が女性用となっているので、オペレータ(店員)にとってわかりやすい。したがって、オペレータ(店員)は、顧客にトレー3を渡すとき、その顧客の容姿(顔など)を見て、男性、女性のいずれの客層であるかを認識し、その客層に対応するトレー3(3A,3Bのいずれか)を容易に選び、その顧客に渡すことができる。
図5は、第1の実施形態における、ベーカリーの陳列台6にあんパンを載せている様子の例を示す図である。図5では、図示および説明を簡潔にするために、上面視の全体形状と、全体の大きさの2点に関し、4種類のあんパンを示している。
あんパン5A(5)は、上面視で全体の真円度(以下、単に「真円度」という。)が高い円形状で、全体の大きさ(以下、単に「大きさ」という。)が大きい。
また、あんパン5B(5)は、真円度が低い楕円形状で、大きさが大きい。
また、あんパン5C(5)は、真円度が低い楕円形状で、大きさが小さい。
また、あんパン5D(5)は、真円度が高い円形状で、大きさが大きい。
このように、同一種別の商品でありながら外観上の個体差がある4つのあんパン5A〜5Dが陳列台6に載せられている場合、顧客は、あんパン5を購入するとき、自分の嗜好に基づいてあんパン5A〜5Dから選択することになる。
図6は、第1の実施形態における画面遷移の例を示す図である。この画面は、タッチディスプレイ12(図2)に表示される。
図6(a)は、あんパン5(あんパン5A〜5Dのいずれか)を載せたトレー3が撮影台16に置かれたときの画面の例を示す図である。
まず、タッチディスプレイ12には、撮影装置15によるスルー画が表示される。顧客は、トレー3に商品であるあんパン5を載せて、このトレー3を撮影台16に載せる。オペレータが画面右下の撮影ボタンにタッチして撮影を開始すると、タッチディスプレイ12には図6(b)の画面が表示される。
図6(b)の画面で、あんパン5には緑の輪郭(破線で図示)が付与され、あんパン5の分離画像に対応した商品が一意に確定されたことを示す。また、あんパン5に対応して、商品の内容を示す「あんパン・150円」のウインドウが表示される。また、客層識別用付属品であるトレー3にも緑の輪郭(破線で図示)が付与され、トレー3の分離画像に対応した物品が一意に確定されたことを示す。また、この客層識別用付属品であるトレー3を認識することで、対応する客層を特定することができる。
この後、オペレータ(店員)は、画面右下の確定ボタンをタッチする。これにより、タッチディスプレイ12には、図6(c)の画面が表示される。図6(c)の画面では、販売商品の商品名と単価とが表示され、更に合計金額が表示される。オペレータが画面右下の精算ボタンにタッチして精算を実行すると、これらの商品の販売に関する情報が、撮影したあんパン5の画像から算出した個別特徴量、および、トレー3により特定した客層の情報と共に売上マスタ107に登録される。
図7は、第1の実施形態における売上処理装置1の動作を示すアクティビティ図である。
売上処理装置1は、電源がオンされると、モードM10のスルー画表示モードに遷移する。
モードM10は、スルー画表示モードである。このとき、売上処理装置1は、撮影装置15のスルー画をそのままタッチディスプレイ12に表示する。具体的には、このスルー画とは、図6(a)に例示した画面である。モードM10において画面上の撮影ボタンがタッチされると、売上処理装置1はモードM11に遷移する。
モードM11は、商品等認識処理モードである。このとき売上処理装置1は、撮影装置15による撮影画像にオブジェクト認識処理を行い、商品等を認識する。商品等認識処理の詳細は、後記する図11で詳細に説明する。モードM11において商品等認識処理が終了すると、売上処理装置1はモードM12に遷移する。
モードM12は、認識結果表示モードである。このとき、売上処理装置1は、商品等認識処理の結果を表示する。具体的には、この商品等認識処理の結果の表示とは、図6(b)に例示した画面である。なお、モードM11、モードM12では、類似度判断部923が前記した「(2)分離画像に対応する商品等(商品、付属品)の候補が1つ以上存在する。」と判断した場合の各処理、すなわち、分離画像を黄色の枠線で囲った表示や、候補である写真画像等の表示およびその選択入力受付等も行う。モードM12において画面上の確定ボタンがタッチされると、売上処理装置1はモードM13に遷移する。
モードM13は、精算画面表示モードである。このとき、売上処理装置1は、精算画面を表示してオペレータに確認を促す。具体的には、この精算画面表示とは、図6(c)に例示した画面である。モードM13において画面上の精算ボタンがタッチされると、売上処理装置1はモードM14に遷移する。
モードM14は、売上マスタ登録処理モードである。このとき売上処理装置1は、販売日時、販売商品、売上金額等のほかに、個別特徴量、および、客層の情報を売上マスタ107に登録する。
モードM14の後、売上処理装置1は、一連の処理を終了する。
図8は、第1の実施形態におけるオブジェクト認識用データ105の一例を示す図である。
オブジェクト認識用データ105は、商品等に係る特徴量欄105aと、画像リンク欄105bと、種別欄105cと、対応する商品等名称欄105dと、客層欄105eと、を含んで構成される。なお、オブジェクト認識用データ105は、これらの欄に限定されず、オブジェクト認識に係る任意のデータの欄を含んでもよい。
特徴量欄105aは、この商品等(パンや付属品)の種類毎にモデル化された特徴量を格納する。この特徴量は、このリファレンス画像の大きさ、形状、色、絵柄の状態等を示す情報である。類似度判断部923は、特徴量欄105aを参照することにより、分離画像に係る物体がどの商品等と類似度が高いかを判断することができる。
画像リンク欄105bは、この商品等に係るリファレンス画像のリンク先情報を格納する。
種別欄105cは、この商品等が、商品、客層識別用付属品以外の付属品、客層識別用付属品(トレー3)のいずれであるかの種別を格納する。
商品等名称欄105dは、この商品等の名称を格納する。例えば、種別欄105cに「商品」が格納されているとき、商品等名称欄105dには、商品の商品名が格納される。
客層欄105eは、種別欄105cに「客層識別用付属品」が格納されている場合に、その客層識別用付属品に対応する客層が格納される。処理部9は、一意に確定した商品等に係る種別欄105cが「客層識別用付属品」であるとき、この客層欄105eを参照することで、対応する客層を認識することができる。具体的には、例えば、処理部9は、種別欄105cが「客層識別用付属品」で、客層欄105eが「男性」であるとき、対応する客層が「男性」であることを認識することができる。
図9は、第1の実施形態における商品内容データ106の一例を示す図である。
商品内容データ106は、商品名欄106aと、画像リンク欄106bと、単価欄106cとを含んで構成される。なお、商品内容データ106は、これらの欄に限定されず、商品に係る任意の内容データの欄を含んでもよい。
商品名欄106aには、商品の商品名が格納される。
画像リンク欄106bには、オブジェクト認識用データ105の画像リンク欄105bと同様、商品の画像リンク先情報が格納される。
単価欄106cには、商品の単価が格納される。売上処理装置1の売上登録部96は、この単価欄106cを参照して、売上を算出する。
図10は、第1の実施形態における売上マスタ107の例を示す図である。
売上マスタ107は、顧客No.欄107aと、販売日時欄107bと、販売商品欄107cと、売上金額欄107dと、特徴量欄107eと、客層欄107fと、を含んで構成される。なお、売上マスタ107は、これらの欄に限定されず、売上に係る任意のデータの欄を含んでもよい。
顧客No.欄107aには、商品を購入した顧客毎のシリアルナンバーが格納される。
また、販売日時欄107bには、商品の販売日時が格納される。
また、販売商品欄107cには、販売した商品の名称が格納される。
また、売上金額欄107dには、売上金額が格納される。
特徴量欄107eには、販売商品の個別特徴量が格納される。売上処理装置1の売上登録部96は、販売商品の画像情報から算出した個別特徴量をこの特徴量欄107eに登録する。
客層欄107fには、商品を購入した顧客の客層が格納される。売上処理装置1の売上登録部96は、オブジェクト認識用データ105(図8)の種別欄105c、客層欄105eを参照し、客層識別用付属品(トレー3)に対応する客層をこの客層欄107fに登録する。
図11は、第1の実施形態における商品等認識処理(図7のモードM11)を示すフローチャートである。
顧客がトレー3を撮影台16に載せて、オペレータがタッチディスプレイ12上の撮影ボタンをタッチすると(図6(a))、処理部9は、一連の処理を開始する。
ステップS1において、処理部9は、撮影装置15に撮影オン信号を出力して画像のキャプチャ(撮影)を開始する。画像記憶部91は、撮影装置15が撮影したフレーム画像(撮影画像)をRAM102に記憶する。
ステップS2において、オブジェクト認識処理部92は、画像記憶部91が記憶したフレーム画像に対して、一連のオブジェクト認識処理を行う。この処理において、物体検出部921は、商品等である物体の分離画像の認識(検出)を試みる。類似度演算部922は、検出した分離画像から特徴量を演算し、各商品等との類似度を算出する。更に類似度判断部923が、前記所定のアルゴリズムにより、対応する商品等を判定する。
具体的には、トレー3にあんパン5が載っているとき(図6(a)、(b))、物体検出部921は、あんパン5の分離画像を検出する。類似度演算部922は、あんパン5の分離画像から特徴量(個別特徴量)を演算し、各商品等との類似度を算出する。類似度判断部923は、前記所定のアルゴリズムにより、あんパン5の分離画像のオブジェクトがあんパンであると判定する。
また、物体検出部921は、トレー3の分離画像を検出する。類似度演算部922は、トレー3の分離画像から特徴量を演算し、各商品等との類似度を算出する。類似度判断部923は、前記所定のアルゴリズムにより、トレー3の分離画像のオブジェクトが客層識別用付属品であるトレーであると判定する。
次に、処理部9は、認識したオブジェクト分、ステップS3〜S10の処理を繰り返す。この繰り返し処理により、商品販売情報と個別特徴量と客層の情報の仮登録が行われる。ここで、商品販売情報と個別特徴量と客層の情報の仮登録とは、売上マスタ107以外の任意の記憶領域(例えばRAM102)に、それら情報を一時的に格納することをいう。
ステップS4において、売上登録部96は、客層識別用付属品を検出したか否かを判定し、Yesの場合はステップS5に進み、Noの場合はステップS7に進む。具体的には、売上登録部96は、オブジェクト認識用データ105の種別欄105c(図8)を参照し、認識したオブジェクトであるトレー3、あんパン5のうち、「種別」が「客層識別用付属品」になっているトレー3についてだけ「Yes」なのでステップS5に進み、残りのあんパン5については「No」なのでステップS7に進む。
ステップS5において、売上登録部96は、客層を検索する。具体的には、売上登録部96は、オブジェクト認識用データ105の客層欄105e(図8参照)を検索し、このトレー3(男性用トレー3A(3)であるものとする。)に対応する客層が「男性」であることを特定する。ステップS5の後、ステップS6に進む。
ステップS6において、売上登録部96は、この客層を売上に仮登録する。具体的には、売上登録部96は、この販売に関する顧客の客層が「男性」であることを一時的にRAM102等に記録して売上の仮登録を行う。ステップS6の後、ステップS7に進む。
ステップS7において、売上登録部96は、商品を検出したか否かを判定し、Yesの場合はステップS8に進み、Noの場合はステップS10に進む。具体的には、売上登録部96は、オブジェクト認識用データ105の種別欄105c(図8)を参照し、認識したオブジェクトであるトレー3、あんパン5のうち、「種別」が「商品」になっているあんパン5についてだけ「Yes」なのでステップS8に進み、残りトレー3については「No」なのでステップS10に進む。
ステップS8において、売上登録部96は、商品を検索する。具体的には、売上登録部96は、オブジェクト認識用データ105の商品等名称欄105d(図8参照)を検索し、あんパン5に対応する商品が「あんパン」であることを特定する。ステップS8の後、ステップS9に進む。
ステップS9において、売上登録部96は、この商品を売上に仮登録する。具体的には、売上登録部96は、販売した商品が「あんパン」であることと、ステップS2で算出した個別特徴量を一時的にRAM102等に記録して売上の仮登録を行う。
処理部9は、認識したオブジェクト分、ステップS3〜S10の処理を繰り返した後、処理を終了する。
なお、図7のアクティビティ図からわかるように、図11のモードM11において仮登録した販売商品情報と個別特徴量と客層の情報は、最終的に、モードM14の売上マスタ登録処理モードにおいて、売上登録部96によって売上マスタ107に反映(登録)される。
このように、本実施形態の売上処理装置1によれば、商品(あんパン5など)と客層識別用付属品(トレー3)を一緒にオブジェクト認識させることで、客層の情報の売上マスタ107への登録を簡易に行うと共に、個別特徴量を売上マスタ107に登録することができる。
図12は、第1の実施形態における客層別商品人気分析処理を示すフローチャートである。例えば、ベーカリーの閉店後に、オペレータがタッチディスプレイ12上で客層別商品人気分析開始の操作をすると、処理部9の人気分析処理部98は、一連の処理を開始する。ここでは、あんパン5の客層別商品人気分析処理を行うものとする。
ステップS11において、人気分析処理部98は、売上マスタ107(図10)から、分析対象の販売商品であるあんパン5の個別特徴量(特徴量欄107e)と、客層の情報(客層欄107f)を読み出す。
次に、ステップS12において、人気分析処理部98は、分析対象の販売商品であるあんパン5を、売上マスタ107(図10)の客層の情報(客層欄107f)に基づいて、購入した客層の傾向で複数のグループに分類する。具体的には、ここでは、男性のみが購入したあんパン5(商品)と、女性のみが購入したあんパン5(商品)と、男女両方が購入したあんパン5(商品)と、に分類する。この分類の例について、図13を参照して説明する。
図13は、第1の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図である。ここでは、図示および説明を簡潔にするために、あんパン5における複数の特徴量のうち、真円度(横軸)と、大きさ(縦軸)の2つの特徴量に着目して説明する。
図13において、販売した複数のあんパン5のうち、男性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG1で、女性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG2であるものとする。
その場合、男性のみが購入したあんパン5の分布を示すのがグループG12(重心部分はP12)で、女性のみが購入したあんパン5の分布を示すのがグループG13(重心部分はP13)で、男女両方が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG11(重心部分はP11)となる。
図12に戻って、次に、ステップS13において、人気分析処理部98は、情報出力部97を用いて、分類したグループG11〜G13毎の代表画像と購入層(購入した客層の傾向)をタッチディスプレイ12に表示させる。この表示の例について、図14を参照して説明する。なお、グループG11〜G13毎の代表画像は、例えば、図13のそれぞれの領域の重心部分P11〜P13に対応する画像を使用すればよい。
図14は、第1の実施形態における、あんパン5のグループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。図14に示すように、タッチディスプレイ12に、左から順に、購入層が男女両方のグループG11の代表画像、購入層が男性のみのグループG12の代表画像、購入層が女性のみのグループG13の代表画像がそれぞれ表示領域21,22,23に表示される。
オペレータや経営者等は、この画面を見ることで、あんパン5の外観上の個体差が客層別の売上にどのように影響しているのかを知ることができ、次回以降、その商品を手作りする際の参考にして、売上や顧客満足度の向上等を図ることができる。具体的には、図14の例では、真円度が高くて大きさが大きいあんパン5(グループG11)は男女両方に購入されていることがわかる。また、表示領域22,23を見比べることで、男性は、真円度が高いことよりも大きさが大きいことを重要視してあんパン5を購入していることがわかる。また、女性は、逆に、大きさが大きいことよりも真円度が高いことを重要視してあんパン5を購入していることがわかる。したがって、例えば、女性客が多い時間帯(日中等)は真円度が高いあんパン5を多めに作るようにし、また、男性客が多い時間帯(夜等)は大きさが大きいあんパン5を多めに作るようにすればよい。
このように、第1の実施形態の売上処理装置1によれば、外観上の個体差がある商品(あんパン5)の画像認識による商品登録時に、客層識別用付属品(トレー3)を用いることで合わせて客層の情報の登録を簡易に行い、さらに、商品の客層別の人気分析を行い、分析結果を表示することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図15、図16を用いて説明する。図1〜図11は、第1の実施形態と共通なので、説明を省略する。第1の実施形態では、分析対象の販売商品であるあんパン5を、男性のみが購入したあんパン5と、女性のみが購入したあんパン5と、男女両方が購入したあんパン5と、に分類し、それぞれの代表画像と購入層を表示した。第2の実施形態は、分析対象の販売商品であるあんパン5を、男性が購入したあんパン5と、女性が購入したあんパン5とに分類し、それぞれの代表画像と購入層を表示する例である。また、第2の実施形態では、着目する2つの特徴量を特に指定せずに、特徴量X,Yとする。したがって、図15、図16は大まかなイメージ図である。
図15は、第2の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図であり、横軸は特徴量Xで、縦軸は特徴量Yである。図15において、販売した複数のあんパン5のうち、男性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG21(重心部分はP21)で、女性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG22(重心部分はP22)である。
図16は、第2の実施形態における、あんパン5のグループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。図16に示すように、タッチディスプレイ12に、左から順に、購入層が男性のグループG21の代表画像、購入層が女性のグループG22の代表画像が、それぞれ表示領域31,32に表示される。
オペレータや経営者等は、この画面を見ることで、男性が好むあんパン5と女性が好むあんパン5の外観上の個体差を認識し、次回以降、あんパン5を手作りする際の参考等にすることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について、図17、図18を用いて説明する。図1〜図11は、第1の実施形態と共通なので、説明を省略する。第3の実施形態では、第2の実施形態と同様、着目する2つの特徴量を特に指定せずに、特徴量X,Yとする。したがって、図17、図18は大まかなイメージ図である。第3の実施形態は、分析対象の販売商品であるあんパン5について、女性のみが購入したあんパン5のグループが存在しない場合に、男性のみが購入したあんパン5のグループをさらに複数の子グループに分類して、それぞれの代表画像と購入層を表示する例である。
図17は、第3の実施形態における、あんパンの特徴量座標平面の例を示す図であり、横軸は特徴量Xで、縦軸は特徴量Yである。図17において、販売した複数のあんパン5のうち、男性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG31で、女性が購入したあんパン5の分布を示すのがグループG32(重心部分はP32)である。
また、男性のみが購入したあんパン5のグループを、さらに複数の子グループG41(重心部分はP41),G42(重心部分はP42),G43(重心部分はP43),G44(重心部分はP44)に分類した。
図18は、第3の実施形態における、あんパン5のグループ、子グループ毎の代表画像を購入層と共に表示した画面の例を示す図である。図18に示すように、タッチディスプレイ12に、上段の左から順に、購入層が男女両方のグループG32の代表画像、購入層が男性のみAの子グループG41の代表画像、購入層が男性のみBの子グループG42の代表画像が、それぞれ表示領域41,42,43に表示される。また、下段の左から順に、購入層が男性のみCの子グループG43の代表画像、購入層が男性のみDの子グループG44の代表画像が、それぞれ表示領域44,45に表示される。なお、女性のみが購入したあんパン5のグループは存在しないので、表示領域46には代表画像が表示されない。
オペレータや経営者等は、この画面を見ることで、男女両方が好むあんパン5の代表画像だけでなく、男性のみが購入した(つまり、女性に不人気の)あんパン5の複数種類の代表画像を認識し、次回以降、あんパン5を手作りする際の参考等にすることができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(j)のようなものがある。
(a)上記実施形態では、商品をパンとした。しかし、それら以外のものでも、例えば、外観上の個体差がある手作りのケーキ、和菓子、ぬいぐるみ、こけし等の物品を商品としてもよい。
(b)上記実施形態では、バックライトによって半透明なトレー上のパン等を照らして撮影している。しかし、これに限定されず、不透明なトレーを使い、上方からの照明によってトレー上のパン等を照らして撮影してもよい。
(c)上記実施形態では、図示および説明を簡潔にするために、商品(あんパン5)の特徴量を二次元として説明した。しかし、これに限定されず、商品の特徴量を三次元以上としてもよい。
(d)上記実施形態では、商品(あんパン5)の撮影画像に基づいて個別特徴量を算出し、保存し、使用するものとした。しかし、これに限定されず、商品(あんパン5)の撮影画像をその商品種別の基準画像と比較して、その差分に基づいて個別特徴量を算出し、保存し、使用するものとしてもよい。
(e)上記実施形態では、一日の営業に関して客層別商品人気分析を行った。しかし、これに限定されず、一日の営業の中の所定時間帯に関してや、複数の営業日に関して、客層別商品人気分析を行ってもよい。例えば、ベーカリーのように複数のロット(焼き上がり)がある場合、例えば、そのロット時間帯毎に客層別人気分析を行えばよい。
(f)上記実施形態では、客層識別用付属品としてトレー3を採用した。しかし、これに限定されず、例えば、客層識別用付属品としてコースター、スプーン、フォーク、箸、ストロー、ナプキン、トング、食器、景品(おもちゃ等)、リーフレット、広告チラシ、ポイントカード、クーポン、スクラッチカードなどの他の物品を採用してもよい。
(g)上記実施形態では、図示および説明を簡潔にするために、客層を、男性、女性の2種類に分けた。しかし、これに限定されず、例えば、男女それぞれを年齢層毎に区分して、9歳以下、10歳〜19歳、20歳〜29歳、30歳〜39歳、40歳〜49歳、50歳〜59歳、60歳〜69歳、70歳以上に分け、それぞれの客層に対応する客層識別用付属品を用いるようにしてもよい。
(h)商品の客層別人気分析を行う際、商品の販売順序(図10の売上マスタ107の顧客No.欄107aの数値)や販売時刻(図10の売上マスタ107の販売日時欄107bの情報)を考慮してもよい。具体的には、例えば、男女両方に売れている商品グループであっても、男性には早く売れていて、女性には遅く売れているときは、男性に人気があって女性に不人気であると判断するようにすればよい。
(i)上記実施形態では、画像認識した個別商品毎に、商品個別情報として個別特徴量を算出して記憶した(図10の売上マスタ107の特徴量欄107e)。しかし、これに限定されず、個別特徴量は記憶せずに、代わりに、商品個別情報として認識画像そのもの(商品個別情報)を個々の商品に対応する情報として記憶するようにしてもよい。
(j)上記実施形態では、人気度が高いグループの商品の代表画像として、特徴量座標平面(図13、図15、図17)におけるそのグループの領域の重心部分に対応する画像を使用するものとした。しかし、これに限定されず、グループの代表画像として、一番人気の(つまり、最初に販売された)商品の画像そのものを使用してもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う売上処理装置であって、
顧客に提供される客層識別用物品毎に、客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析手段と、
前記人気分析手段により分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする売上処理装置。
<請求項2>
前記記憶制御手段は、前記商品個別情報として、前記撮影画像の認識処理により取得した前記商品の個別特徴量を、前記記憶手段に記憶させ、
前記人気分析手段は、前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品を、前記客層の情報に基づいて、購入した客層の傾向で複数のグループに分類し、
前記複数のグループそれぞれについて、属する商品の前記個別特徴量に基づいて、前記商品個別情報に基づく特徴情報として代表画像を生成し、
前記出力手段は、前記複数のグループ毎の代表画像を、前記購入した客層の傾向とともに出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の売上処理装置。
<請求項3>
撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、顧客に提供される客層識別用物品毎に客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段を用いて行う客層別商品人気分析方法であって、
前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析ステップと、
前記人気分析ステップで分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする客層別商品人気分析方法。
1 売上処理装置
101 CPU (制御手段、記憶制御手段の一例)
102 RAM
103 ROM
104 記憶部 (記憶手段の一例)
105 オブジェクト認識用データ
106 商品内容データ
107 売上マスタ
11 顧客用ディスプレイ
12 タッチディスプレイ
12A ディスプレイ
12B タッチパネル
13 キャッシュドロワ
14 プリンタ
15 撮影装置
151 撮影領域
16 撮影台
17 バックライト光源
18 スピーカ
2 カウンタ台
3、3A、3B トレー (客層識別用物品の一例)
5、5A〜5D あんパン (商品の一例)
6 陳列台
9 処理部
91 画像記憶部
92 オブジェクト認識処理部
921 物体検出部
922 類似度演算部
923 類似度判断部
93 確定通知部
94 候補商品提示部
95 入力取得部
96 売上登録部
97 情報出力部 (出力手段の一例)
98 人気分析処理部 (人気分析手段の一例)

Claims (3)

  1. 撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う売上処理装置であって、
    顧客に提供される客層識別用物品毎に、客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析手段と、
    前記人気分析手段により分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする売上処理装置。
  2. 前記記憶制御手段は、前記商品個別情報として、前記撮影画像の認識処理により取得した前記商品の個別特徴量を、前記記憶手段に記憶させ、
    前記人気分析手段は、前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品を、前記客層の情報に基づいて、購入した客層の傾向で複数のグループに分類し、
    前記複数のグループそれぞれについて、属する商品の前記個別特徴量に基づいて、前記商品個別情報に基づく特徴情報として代表画像を生成し、
    前記出力手段は、前記複数のグループ毎の代表画像を、前記購入した客層の傾向とともに出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の売上処理装置。
  3. 撮影画像の認識処理により商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、顧客に提供される客層識別用物品毎に客層の情報を対応付けて記憶する記憶手段を用いて行う客層別商品人気分析方法であって、
    前記撮影画像の認識処理により前記商品の種別を特定して当該商品の売上処理を行う際に、当該撮影画像の認識処理により取得した当該商品の外観上の個体差に基づく商品個別情報を、当該商品の種別に対応付けて前記記憶手段に記憶させると共に、前記撮影画像内に前記客層識別用物品が認識されていれば、前記記憶手段を参照して当該客層識別用物品に対応する客層の情報を取得し、当該取得した客層の情報を前記記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
    前記記憶手段に記憶された同一種別の複数の商品について、前記客層の情報および前記商品個別情報を参照することで、客層別の人気度を分析する人気分析ステップと、
    前記人気分析ステップで分析された商品の客層別の人気度を、前記商品個別情報に基づく特徴情報と共に出力する出力ステップと、
    を含むことを特徴とする客層別商品人気分析方法。
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