JP6368570B2 - 既存建物補強構造 - Google Patents
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特許文献1には、既存建物と立体架構の具体的な連結方法は記載されていないものの、一般的には、アンカーボルト等の連結金具で連結し、既存建物の地震力を立体架構へ伝達させている。このため、連結金具と、既存建物及び立体架構との接合部(連結金具接合部)が、地震力に耐える強度を備えている必要がある。
これにより、既存建物の柱や梁の断面積が小さい場合や、既存建物のコンクリート強度が低強度である場合にも、既存建物の地震力を立体架構へ伝達させることができる。
図1〜図3(A)、(B)を用いて、第1実施形態に係る既存建物補強構造について説明する。
ここに、図1は、既存建物12と、既存建物12を補強する鉄骨フレーム14を示す斜視図であり、図2(A)は、図1のY1−Y1線断面図であり、図2(B)は既存建物12と鉄骨フレーム14の接合部10の部分断面図である。図3(A)、(B)は、いずれも、接合部10の展開例である。
鉄骨フレーム14の既存建物12に近い側には、H形鋼製の柱を既存建物12に沿って複数配置した柱列34が設けられ、既存建物12から遠い側には、H形鋼製の柱を既存建物12に沿って複数配置した柱列36が設けられている。鉄骨フレーム14は、柱列34及び柱列36で自立する構成とされ、柱列34及び柱列36の下端部は、地盤37に、例えばアースアンカー等で固定されている。なお、柱列34、36を構成する柱は、H形鋼で以下説明するが、丸型鋼や角型鋼等、他の断面形状であってもよい。
また、鉄骨フレーム14は、斜め部材であるブレース39を有し、柱列34、36と梁38の交点を斜めに繋いでいる。
なお、各図における既存建物12と鉄骨フレーム14の境界は、鉛直線Pで示している。鉛直線Pより矢印X1側が既存建物12であり、鉛直線Pより矢印X2側が鉄骨フレーム14である。
具体的には、X軸方向のスラブ16の幅WSは1m程度が望ましく、詳細寸法は、既存建物12に要求される耐震強度により決定される。スラブ16の幅WSが、鉄骨フレーム14の幅WTより小さい場合には、Y軸方向へ小梁62を渡してスラブ16の端部を支持すればよい(図3(B)参照)。
図2(B)に示すように、接合部10は、鉄骨フレーム14のスラブ16と、既存建物12の梁24を、アンカーボルト(いわゆるあと施工アンカー)32で接合した構成である。
なお、既存建物12の外周部に設けられている、外壁又は手すり等の壁体は、記載を省略している。
即ち、鉄骨フレーム14に設けられた新設スラブ16により、既存建物12と鉄骨フレーム14が接合され、既存建物12と鉄骨フレーム14が一体化される。
これにより、地震力が分散されて応力集中が緩和され、アンカーボルト32の取付け部の補強が軽減される。
この結果、既存建物12の柱74や梁24の断面積が小さい場合や、既存建物12のコンクリート強度が低強度である場合にも、既存建物12の地震力を鉄骨フレーム14へ伝達させることができる。
ここに、鉄骨鉄筋コンクリート梁46は、H形鋼製の梁38の周囲を、鉄筋コンクリートで囲んだ梁である。
これにより、既存建物12と鉄骨フレーム88の一体化が担保される。
図4(A)、(B)を用いて、第2実施形態に係る既存建物補強構造について説明する。第2実施形態に係る既存建物補強構造は、既存のスラブ18の上面と、新設のスラブ16の上面に跨って、シート26が貼り付けられている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図4(A)は既存建物12と鉄骨フレーム88の接合部80の施工段階を示し、図4(B)は完成状態を示す部分断面図である。
シート26は、例えば炭素繊維系の炭素繊維シートであり、連続した1枚のシートで構成され、スラブ18の上面とスラブ16の上面を、同時に一体的に覆う構成である。
これにより、既存スラブ18と新設スラブ16の接合強度をより高めることができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
図5(A)、(B)を用いて、第3実施形態に係る既存建物補強構造について説明する。第3実施形態に係る既存建物補強構造は、鉄骨フレーム44に設けられた新設のスラブ48が跳ね出しスラブである点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図5(A)は既存建物12と鉄骨フレーム44の接合部40の断面図((B)のY1−Y1線断面図)であり、図5(B)は(A)のZ1−Z1線断面図である。
鉄骨フレーム44は、既存建物12と所定の距離W1を開けて構築され、既存建物12と、既存建物12側の柱列34との間には、鉄筋コンクリート造のスラブ48が設けられている。
スラブ48は、鉄骨フレーム44側の端部が鉄骨鉄筋コンクリート梁46に支持されている。また、既存建物12側の端面48Sは既存のスラブ18と当接されている。スラブ48の端面48Sとスラブ18の端面18Sは、アンカーボルト32で接合されている。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
図6(A)、(B)を用いて、第4実施形態に係る既存建物補強構造について説明する。第4実施形態に係る既存建物補強構造は、既存建物52が跳ね出しスラブ54を有し、跳ね出しスラブ54が鉄骨フレーム56と接合される点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図6(A)は既存建物52と鉄骨フレーム56の接合部50の断面図((B)のY1−Y1線断面図)であり、図6(B)は(A)のZ1−Z1線断面図である。
一方、鉄骨フレーム56の柱列34の間のH形鋼製の梁38は、梁38の周囲がコンクリートで覆われた、鉄骨鉄筋コンクリート梁46とされている。また、鉄骨フレーム56には、新設のスラブ58が設けられている。スラブ58は、鉄筋コンクリート造とされ、鉄骨鉄筋コンクリート梁46及び小梁62で支持されている。スラブ58の端面58Sと、跳ね出しスラブ54の端面54Sは、アンカーボルト32で接合されている。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
図7(A)、(B)を用いて、第5実施形態に係る既存建物補強構造について説明する。第5実施形態に係る既存建物補強構造は、既存建物52が跳ね出しスラブ54を有し、鉄骨フレーム90も跳ね出しスラブ68を有している点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図7(A)は既存建物52と鉄骨フレーム90の接合部60の側面図((B)のY1−Y1線断面図)であり、図7(B)は(A)のZ1−Z1線断面図である。
鉄骨フレーム90において、柱列34の柱の間のH形鋼製の梁38は、梁38の周囲が鉄筋コンクリートで覆われた、鉄骨鉄筋コンクリート梁46とされている。
スラブ68は、鉄骨フレーム90側の端部が、鉄骨鉄筋コンクリート梁46に支持され、既存建物52側の端部は、スラブ68の端面68Sと、スラブ54の端面54Sを当接させて、アンカーボルト32で接合されている。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
12、52 既存建物
14、44、56、88、90 鉄骨フレーム(立体架構)
16、48、58、68 スラブ(新設スラブ)
16U、48U、58U、68U スラブの上面
16S、48S、58S、68S スラブの端面
18、54、78 スラブ(既存スラブ)
18U、54U、78U スラブの上面
18S、54S、78S スラブの端面
26 シート(繊維製のシート、炭素繊維シート)
Claims (2)
- 複数の柱及び梁で構成され、既存建物と隣接して構築されているとともに、前記梁が前記既存建物の梁と直接接合された立体架構と、
前記立体架構に設けられ前記既存建物の既存スラブと接合される新設スラブと、
を有する既存建物補強構造。 - 前記既存スラブの上面と前記新設スラブの上面に跨って、繊維製のシートが貼り付けられている請求項1に記載の既存建物補強構造。
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