JP6363307B2 - フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板 - Google Patents

フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP6363307B2
JP6363307B2 JP2017549359A JP2017549359A JP6363307B2 JP 6363307 B2 JP6363307 B2 JP 6363307B2 JP 2017549359 A JP2017549359 A JP 2017549359A JP 2017549359 A JP2017549359 A JP 2017549359A JP 6363307 B2 JP6363307 B2 JP 6363307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
solder
resin
solder alloy
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017549359A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018003760A1 (ja
Inventor
正也 新井
正也 新井
司 勝山
司 勝山
健 中野
健 中野
敦史 堀
敦史 堀
裕里加 宗川
裕里加 宗川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamura Corp
Original Assignee
Tamura Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=60787143&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP6363307(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Tamura Corp filed Critical Tamura Corp
Publication of JPWO2018003760A1 publication Critical patent/JPWO2018003760A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6363307B2 publication Critical patent/JP6363307B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/26Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 400 degrees C
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C12/00Alloys based on antimony or bismuth
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C13/00Alloys based on tin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C13/00Alloys based on tin
    • C22C13/02Alloys based on tin with antimony or bismuth as the next major constituent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

本発明はフラックス組成物、ソルダペースト組成物及びこれを用いて形成されたはんだ接合体を有する電子回路基板に関する。
従来、プリント配線板やシリコンウエハといった基板上に形成される電子回路に電子部品を接合するには、フラックスとはんだ合金粉末とを混合したソルダペースト組成物を基板上に印刷し、所定の位置に電子部品を搭載してこれをリフロー炉等の加熱ではんだ接合部を形成する方法が汎用的に用いられている(以下、この方法を「リフローはんだ付法」という。)。
リフローはんだ付法は、予め決まった形で成形されたはんだを用いたはんだ付法と比較し、形成されたはんだ接合部にボイドが発生しやすいという欠点がある。このボイドの発生の主な原因は、ソルダペースト組成物に含まれるはんだ合金粉末が溶融し凝集する際にフラックス組成物に含まれる成分、特に揮発性の溶剤が速やかに凝集するはんだから排出されないことにある。
近年の電子部品の小型化に伴うパッドの微細化や電子部品の高機能化による発熱量の増加により、それまでは許容されていたボイドが部品の放熱阻害や接合信頼性の低下に影響を及ぼすようになっている。例えば、3.2mm×1.6mmサイズのチップ部品において、その電極下に直径200μmのボイドが2箇所発生した場合と直径300μmのボイドが2箇所発生した場合、ボイドが無い場合と比べてそのはんだ接合部の接合寿命はそれぞれ0.85倍、0.63倍低下することが報告されている。このようにはんだ接合部におけるボイドの発生は電子機器や電子部品の信頼性を著しく損なう虞がある。
このようなボイドの低減方法として、従来、使用するフラックス組成物に適正量の活性剤を配合し、はんだ溶融時の流動性を向上してはんだ内部に発生したガスを排出する方法が用いられていた。しかしこのような活性剤ははんだ合金粉末とフラックス組成物とを混合した時点から反応が開始し、ソルダペースト組成物の使用段階には既にその活性力がある程度消費された状態にある。従ってこの場合、特に前述のような微細化パッドを有する電子部品においてははんだ付け時の十分なぬれ性を確保することが難しく、凝集するはんだからのガスの排出は難くなる。
これを解決する方法として、はんだ合金粉末との反応による活性力の消費分に相当する活性剤を予めフラックス組成物に配合して高活性とし、はんだ溶融時の流動性を向上する方法が挙げられる。しかし高活性のために活性剤を増量すればはんだ付後に基板上に残留するフラックス残さの絶縁性が低下するため、これにより部品端子間の短絡が起こる虞がある。
また上述のボイドの発生を低減する他の方法として、加熱中のプリヒートの段階で完全に揮発してしまう溶剤をフラックス組成物に配合する方法が挙げられる。通常、溶剤はソルダペースト組成物を適正な粘度に調整し、その印刷性を高めるために用いられる。そのため、基板上へのソルダペースト組成物の印刷が完了すれば、溶剤は不要な成分となる。
しかし、このような揮発し易い溶剤を用いる場合、ソルダペースト組成物がメタルマスク上で乾燥し易くなるために連続印刷の過程で増粘し、メタルマスクの開口部詰まり及び印刷抜け不良を引き起こす虞がある。
更にはリフローはんだ付におけるボイドの発生を低減させる他の方法として、フラックスに含有される溶剤の70質量%以上をTG法による測定で減量率が15質量%になる温度(TG−15温度)がはんだの溶融ピーク温度より5℃以上高温になる溶剤を用いたソルダペーストが提案されている(特許文献1参照)。当該溶剤は、はんだが溶融するまでに気化する量が最大でも15質量%より少ない。そのためソルダペーストが完全に溶融しはんだがぬれ性を示した後にその気化が盛んとなるため、溶剤は溶融はんだから排出され易く、よってボイドの発生が抑制されるものである。
しかしこのような溶剤は、リフロー加熱中に一部しか溶剤が気化しない場合や実質的に全く気化しない場合、溶剤以外の気化しなかったフラックス成分(例:樹脂、チクソ剤、活性剤等)と共にフラックス残さとしてはんだ接合部周辺に残留してしまう。溶剤が含まれたフラックス残さはべたつく性質を有するため大気中の埃や塵が付着し易い。このような埃等の付着したフラックス残さは絶縁性が低下するため、その信頼性を著しく損なう虞がある。
なお、フラックス残さははんだ付後に洗浄剤による洗浄で除去することもできる。しかし近年ではコスト面、環境面等の観点から無洗浄タイプのソルダペースト組成物が広く使用されており、ボイド発生を抑制しつつフラックス残さのべたつきを抑制し得るソルダペースト組成物の重要性はますます高まっている。
特許第4458043号公報
本発明は上記課題を解決するものであり、特にリフローはんだ付時のボイド発生を抑制しつつはんだ付後のフラックス残さのべとつきを抑制し得るフラックス組成物及びソルダペースト組成物を提供することをその目的とする。
(1)本発明のフラックス組成物は、はんだ合金粉末と混合してソルダペースト組成物を構成するものであり、(A)ベース樹脂と、(B)活性剤と、(C)チクソ剤と、(D)溶剤とを含み、前記溶剤(D)として(D−1)カルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれをも有さない有機酸エステルを含み、前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定)が100質量%となる温度は180℃以上且つ前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度+50℃以下であり、前記有機酸エステル(D−1)の配合量は前記溶剤(D)全量に対して10質量%から100質量%であることをその特徴とする。
(2)上記(1)に記載の構成にあって、前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が130℃以上175℃未満の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定)が100質量%となる温度は180℃以上且つ225℃未満であることをその特徴とする。
(3)上記(1)に記載の構成にあって、前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が175℃以上200℃未満の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定)が100質量%となる温度は180℃以上且つ250℃未満であることをその特徴とする。
(4)上記(1)に記載の構成にあって、前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が200℃以上の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定)が100質量%となる温度は180℃以上且つ前記溶融ピーク温度+50℃以下であることをその特徴とする。
(5)上記(2)に記載の構成にあって、前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル及びマレイン酸ジブチルの少なくとも一方であることをその特徴とする。
(6)上記(3)に記載の構成にあって、前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル及びセバシン酸ジエチルから選ばれる少なくとも1種であることをその特徴とする。
(7)上記(4)に記載の構成にあって、前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチル及びセバシン酸ジオクチルから選ばれる少なくとも1種であることをその特徴とする。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1に記載の構成にあって、前記ベース樹脂(A)は(A−1)ロジン系樹脂及び(A−2)合成樹脂の少なくとも一方を含み、前記合成樹脂(A−2)はアクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリアルキレンカーボネート及びカルボキシル基を有するロジン系樹脂とダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合してなる誘導体化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることをその特徴とする。
(9)本発明のソルダペースト組成物は、上記(1)から(8)のいずれか1に記載のフラックス組成物と、はんだ合金粉末とを含むことをその特徴とする。
(10)上記(9)に記載の構成にあって、前記はんだ合金粉末はAgを2質量%以上3.1質量%以下と、Cuを0質量%超1質量%以下と、Sbを1質量%以上5質量%以下と、Biを0.5質量%以上4.5質量%以下と、Niを0.01質量%以上0.25質量%以下含み、残部がSnからなることをその特徴とする。
(11)上記(10)に記載の構成にあって、前記はんだ合金粉末は更にCoを0.001質量%以上0.25質量%以下含むことをその特徴とする。
(12)本発明の電子回路基板は、上記(9)から(11)のいずれか1に記載のソルダペースト組成物を用いて形成されたはんだ接合体を有することをその特徴とする。
本発明によれば、特にリフローはんだ付時のボイド発生を抑制しつつはんだ付後のフラックス残さのべとつきを抑制し得るフラックス組成物及びソルダペースト組成物を提供することができる。
本発明のフラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板の一実施形態を以下に詳述する。なお、本発明がこれらの実施形態に限定されないのはもとよりである。
(1)フラックス組成物
本実施形態のフラックス組成物は、(A)ベース樹脂と、(B)活性剤と、(C)チクソ剤と、(D)溶剤とを含む。
(A)ベース樹脂
前記ベース樹脂(A)としては、例えば(A−1)ロジン系樹脂及び(A−2)合成樹脂の少なくとも一方を用いることが好ましい。
前記ロジン系樹脂(A−1)としては、例えばトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン;ロジンを重合化、水添化、不均一化、アクリル化、マレイン化、エステル化若しくはフェノール付加反応等を行ったロジン誘導体;これらロジンまたはロジン誘導体と不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸等)とをディールス・アルダー反応させて得られる変性ロジン樹脂等が挙げられる。これらの中でも特に変性ロジン樹脂が好ましく用いられ、アクリル酸を反応させて水素添加した水添アクリル酸変性ロジン樹脂が特に好ましく用いられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
なお前記ロジン系樹脂(A−1)の酸価は140mgKOH/gから350mgKOH/gであることが好ましく、その重量平均分子量は200Mwから1,000Mwであることが好ましい。
前記合成樹脂(A−2)としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリアルキレンカーボネート及びカルボキシル基を有するロジン系樹脂とダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合してなる誘導体化合物が挙げられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記アクリル樹脂は、例えば炭素数1から20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを単重合、または当該アクリレートを主成分とするモノマーを共重合することにより得られる。このようなアクリル樹脂の中でも、特にメタクリル酸と炭素鎖が直鎖状である炭素数2から20の飽和アルキル基を2つ有するモノマーを含むモノマー類とを重合して得られるアクリル樹脂が好ましく用いられる。なお当該アクリル樹脂は、1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記エポキシ樹脂としては、その末端に反応性のエポキシ基を有する熱硬化型の樹脂であればいずれも使用することができ、例えばビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビフェニル型、ナフタレン型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、フルオレン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型エポキシ樹脂等が挙げられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ウレタン樹脂としては、例えば1分子中に複数のイソシアネート基を有する化合物と1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物を反応させて得られるものであればいずれも使用することができ、その中でも特に脂肪族成分、芳香族成分を含むポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。なお当該ウレタン樹脂は1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ポリエステル樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記フェノキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂等が挙げられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ポリアルキレンカーボネートとしては、例えば、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリブテンカーボネート、ポリイソブテンカーボネート、ポリペンテンカーボネート、ポリヘキセンカーボネート、ポリシクロペンテンカーボネート、ポリシクロヘキセンカーボネート、ポリシクロヘプテンカーボネート、ポリシクロオクテンカーボネート、ポリリモネンカーボネート等をポリプロピレンカーボネート、ポリブチレンカーボネート等が挙げられる。なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記カルボキシル基を有するロジン系樹脂とダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合してなる誘導体化合物(以下、「ロジン誘導体化合物」という。)について、先ずカルボキシル基を有するロジン系樹脂としては、例えばトール油ロジン、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン;水添ロジン、重合ロジン、不均一化ロジン、アクリル酸変性ロジン、マレイン酸変性ロジン等のロジン誘導体等が挙げられ、これら以外にもカルボキシル基を有するロジンであれば使用することができる。またこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
次に前記ダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物としては、例えばダイマージオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルダイマージオールのようなダイマー酸から誘導される化合物であって、その末端にアルコール基を有するもの等が挙げられ、例えばPRIPOL2033、PRIPLAST3197、PRIPLAST1838(以上、クローダジャパン(株)製)等を用いることができる。
前記ロジン誘導体化合物は、前記カルボキシル基を有するロジン系樹脂と前記ダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合することにより得られる。この脱水縮合の方法としては一般的に用いられる方法を使用することができる。また、前記カルボキシル基を有するロジン系樹脂と前記ダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合する際の好ましい重量比率は、それぞれ25:75から75:25である。
前記合成樹脂(A−2)の酸価は0mgKOH/gから150mgKOH/gであることが好ましく、その重量平均分子量は1,000Mwから30,000Mwであることが好ましい
また前記ベース樹脂(A)の配合量は、フラックス組成物全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
前記ロジン系樹脂(A−1)を単独で用いる場合、その配合量はフラックス組成物全量に対して10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、15質量%以上45質量%以下であることが更に好ましい。ロジン系樹脂(A−1)の配合量をこの範囲とすることで、良好なはんだ付性及び適度なフラックス残さ量とすることができる。
また前記合成樹脂(A−2)を単独で用いる場合、その配合量はフラックス組成物全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、15質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
更に前記ロジン系樹脂(A−1)と前記合成樹脂(A−2)とを併用する場合、その配合比率は20:80から50:50であることが好ましく、25:75から40:60であることがより好ましい。
(B)活性剤
前記活性剤(B)としては、例えばカルボン酸類、ハロゲンを含む化合物等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記カルボン酸類としては、例えばモノカルボン酸、ジカルボン酸等並びにその他の有機酸が挙げられる。
前記モノカルボン酸としては、例えばプロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、グリコール酸等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、ジグリコール酸等が挙げられる。
また前記その他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、ピコリン酸等が挙げられる。
なおこれらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記ハロゲンを含む化合物としては、例えば非解離性のハロゲン化合物(非解離型活性剤)、解離性のハロゲン化合物(解離型活性剤)が挙げられる。
前記非解離型活性剤としては、ハロゲン原子が共有結合により結合した非塩系の有機化合物が挙げられ、例えば塩素化物、臭素化物、ヨウ素化物、フッ化物のように塩素、臭素、ヨウ素、フッ素の各単独元素の共有結合による化合物でもよく、またこの2以上の異なるハロゲン原子を共有結合で結合する化合物でもよい。当該化合物は水性溶媒に対する溶解性を向上させるために、例えばハロゲン化アルコールのように水酸基等の極性基を有することが好ましい。当該ハロゲン化アルコールとしては、例えば2,3−ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモブタンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、トリブロモネオペンチルアルコール等の臭素化アルコール;1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−ジクロロ−2−ブタノール等の塩素化アルコール;3−フルオロカテコール等のフッ素化アルコール;その他のこれらに類する化合物が挙げられる。
また前記解離型活性剤としては、例えばアミン、イミダゾール等の塩基の塩化水素酸塩及び臭化水素酸塩が挙げられる。塩化水素酸及び臭化水素酸の塩の一例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の比較的炭素数の小さいアミン;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−メチル−4−メチルイミダゾール、2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−プロピル−4−プロピルイミダゾール等の塩化水素酸塩及び臭化水素酸塩等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記活性剤(B)の配合量は、フラックス組成物全量に対して0.1質量%以上30質量%以上であることが好ましく、2質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
前記活性剤(B)に使用される前記カルボン酸類の配合量は、フラックス組成物全量に対して1質量%以上25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。カルボン酸類の配合量をこの範囲とすることで、ソルダボール発生抑制及び良好なフラックス組成物の絶縁性を発揮することができる。
また前記活性剤(B)に使用される前記非解離型活性剤の配合量は、フラックス組成物全量に対して0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。
次に前記活性剤(B)に使用される前記解離型活性剤の配合量は、フラックス組成物全量に対して0.1質量%以上3質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以上1.5質量%以下であることがより好ましい。
更に前記解離型活性剤として前記アミン及びイミダゾールをそれぞれ単体で用いる場合、その配合量はそれぞれ0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。
(C)チクソ剤
前記チクソ剤(C)としては、例えば水素添加ヒマシ油、飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミド類、オキシ脂肪酸類、ジベンジリデンソルビトール類等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
また前記増粘剤の配合量は、フラックス全量に対して1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
(D)溶剤
前記溶剤(D)としては、例えばイソプロピルアルコール、エタノール、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルジグリコール、(2−エチルヘキシル)ジグリコール、フェニルグリコール、ブチルカルビトール、オクタンジオール、αテルピネオール、βテルピネオール、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ビスイソプロピル等を使用することができる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
本実施形態のフラックス組成物においては、前記溶剤(D)として(D−1)カルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれをも有さない有機酸エステルを含むことが好ましい。
フラックス組成物に用いられる溶剤としては、カルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれかを含む成分を用いるのが一般的である。フラックス組成物の成分のうち活性剤はこのような溶剤に溶解するに際して電離し、これにより負電荷を有する有機酸イオン(RCOO−)やハロゲン化物イオンが発生する。上記カルボキシル基及びヒドロキシル基はこのイオンの周囲に配向され易く、その結果これらが溶媒和され、はんだ合金粉末と溶剤との反応が起こる。
しかし前記有機酸エステル(D−1)は上記カルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれをも有さないため、本実施形態のフラックス組成物においては活性剤(B)から電離したイオンに配向し易い官能基がなく、よってこれらは溶媒和され難い。そのため、本実施形態のフラックス組成物を用いたソルダペースト組成物は、非加熱の保管状態におけるはんだ合金粉末と活性剤との反応を抑制し得る。
このように前記有機酸エステル(D−1)を含むフラックス組成物はソルダペースト組成物の保管中におけるはんだ合金粉末と活性剤(B)との反応を抑制し得るため、活性剤(B)の活性度や配合量を調整せずともその活性力は残存され、はんだ付け時における良好なぬれ性を確保し、ボイドの発生を抑制することができる。
なお、仮に基板上に形成されたフラックス残さに前記有機酸エステル(D−1)が残存したとしても、当該有機酸エステル(D−1)は上述の通りカルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれをも有さないためにフラックス残さの吸湿性を抑制し得るため、そのフラックス残さの絶縁性には影響を及ぼし難いと考えられる。
また前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定。具体的には、熱重量測定−示唆熱分析装置を用いてTG曲線を測定し、これにより減量率を算出する。以下同じ。)が100質量%となる温度は180℃以上且つ前記はんだ合金を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度+50℃以下であることが好ましい。このような有機酸エステル(D−1)は基板上に形成されるフラックス残さのべたつきを抑制し得るため、当該フラックス残さに良好な絶縁性を付与することができる。
即ち、ソルダペースト組成物の一般的なリフロー加熱条件は、本加熱のピーク温度をはんだの溶融ピーク温度より更に10℃から50℃高い温度になるように設定することが多い。
本発明者等は鋭意研究の結果、フラックス組成物に前記溶剤(D)として180℃以上且つ使用するはんだ合金の溶融ピーク温度より50℃以内の高い温度で減量率が100質量%となる前記有機酸エステル(D−1)を配合することにより、印刷時におけるメタルマスク上での乾燥が発生し難くなり、安定した連続印刷性を確保でき、また上記リフロー加熱条件でのボイド発生を抑制しつつ、更に形成されたフラックス残さのべたつきを抑制し得ることが分かった。
例えば混合に用いるはんだ合金粉末のはんだ合金のピーク温度が130℃以上175℃未満の場合においては、前記有機酸エステル(D−1)として、その減量率の100質量%となる温度が180℃以上且つ225℃未満であるものが好ましく用いられる。このような有機酸エステル(D−1)としては、例えばアジピン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
また例えば混合に用いるはんだ合金粉末のはんだ合金のピーク温度が175℃以上200℃未満の場合においては、前記有機酸エステル(D−1)として、その減量率の100質量%となる温度が180℃以上且つ250℃未満であるものが好ましく用いられる。このような有機酸エステル(D−1)としては、例えばアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジエチル等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
更に例えば混合に用いるはんだ合金粉末のはんだ合金のピーク温度が205℃以上の場合においては、前記有機酸エステル(D−1)として、その減量率の100質量%となる温度が180℃以上であり、且つ前記はんだ合金を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度+50℃以下であるものが好ましく用いられる。このような有機酸エステル(D−1)としては、例えばアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸シオクチル等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
前記溶剤(D)の配合量は、フラックス組成物全量に対して20質量%以上65質量%以下であることが好ましい。より好ましいその配合量は20質量%以上60質量%以下であり、特に好ましい配合量は25質量%以上50質量%以下である。
また前記有機酸エステル(D−1)の配合量は、前記溶剤(D)全量に対して10質量%から100質量%であることが好ましい。
更に本実施形態のフラックス組成物には、必要に応じて添加剤を配合することができる。前記添加剤としては、例えば酸化防止剤、消泡剤、界面活性剤、つや消し剤等が挙げられる。これらは1種単独でまたは複数種を混合して用いてもよい。
なお前記添加剤の配合量は、フラックス全量に対して0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
(2)ソルダペースト組成物
本実施形態のソルダペースト組成物は、上記フラックス組成物とはんだ合金粉末とを混合することにより得られる。
前記はんだ合金粉末としては、有鉛/無鉛いずれのはんだ合金粉末であっても使用することができる。即ち本実施形態のソルダペースト組成物は、使用するはんだ合金粉末の成分を問わず、その溶融ピーク温度に適した前記有機酸エステル(D−1)を使用することにより、リフローはんだ付時のボイド発生を抑制しつつはんだ付後のフラックス残さのべとつきを抑制することができる。
なお、前記はんだ合金粉末に用いることのできる合金の例示としては、Sn及びPbを含む合金、Sn及びPb並びにAg、Bi及びInの少なくとも1種を含む合金、Sn及びAgを含む合金、Sn及びCuを含む合金、Sn、Ag及びCuを含む合金、Sn及びBiを含む合金等が挙げられる。またこれら以外にも、例えばSn、Pb、Ag、Bi、In、Cu、Zn、Ga、Sb、Au、Pd、Ge、Ni、Cr、Al、P等を適宜組合せたはんだ合金粉末を使用することができる。なお、上記に挙げた元素以外であってもその組合せに使用することは可能である。
なお、これらの中でも特にSb、Ag及びCuを含むはんだ合金粉末、例えばSn−Ag系合金はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだ合金、Sn−Ag−Cu−Bi−Sb系はんだ合金の粉末が好ましく用いられる。
また、これらの中でも特に以下に挙げる合金組成のはんだ合金粉末を用いると、形成されるはんだ接合部の亀裂進展抑制効果を向上させることができる。
即ち、前記はんだ合金粉末は、Agを1質量%以上3.1質量%以下と、Cuを0質量%超1質量%以下と、Sbを1質量%以上5質量%以下と、Biを0.5質量%以上4.5質量%以下と、Niを0.01質量%以上0.25質量%以下含み、残部がSnからなることが好ましい。
なお、Agのより好ましい含有量は2質量%以上3.1質量%以下であり、Cuのより好ましい含有量は0.5質量%以上1質量%以下であり、Sbのより好ましい含有量は2質量%以上4質量%以下であり、Biのより好ましい含有量は3.1質量%以上4.5質量%であり、Niのより好ましい含有量は0.01質量%以上0.15質量%以下である。
また前記はんだ合金粉末は更にCoを0.001質量%以上0.25質量%以下含むことが好ましい。より好ましいCoの含有量は0.001質量%以上0.15質量%以下である。
このようなはんだ合金粉末を使用することにより、本実施形態に係るソルダぺースト組成物を用いて形成されたはんだ接合部は、寒暖の差が激しく振動が負荷されるような過酷な環境下においてもはんだ接合部の亀裂進展を抑制できる。また更にNi/Pd/AuめっきやNi/Auめっきがなされていない電子部品を用いてはんだ接合をした場合においても、はんだ接合部と電子部品の下面電極の界面付近における亀裂進展を抑制することができる。
前記はんだ合金粉末の配合量は、ソルダペースト組成物全量に対して65質量%から95質量%であることが好ましい。より好ましいその配合量は85質量%から93質量%であり、特に好ましい配合量は87質量%から92質量%である。
前記はんだ合金粉末の配合量が65質量%未満の場合には、得られるソルダペースト組成物を用いた場合に充分なはんだ接合が形成されにくくなる傾向にある。他方前記はんだ合金粉末の含有量が95質量%を超える場合にはバインダとしてのフラックス組成物が足りないため、フラックス組成物とはんだ合金粉末とを混合しにくくなる傾向にある。
また前記はんだ合金粉末の粒子径は1μm以上40μm以下であることが好ましく、5μm以上35μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
本実施形態のソルダペースト組成物は、はんだ合金粉末のはんだ合金の溶融ピーク温度に適した前記有機酸エステル(D−1)を配合したフラックス組成物を使用することにより、リフローはんだ付時のボイド発生を抑制しつつはんだ付後のフラックス残さのべとつきを抑制することができる。
(3)電子回路基板
本実施形態の電子回路基板は、上記ソルダペースト組成物を用いて形成されるはんだ接合部とフラックス残さ(本明細書においては、はんだ接合部とフラックス残さとを併せて「はんだ接合体」という。)を有することが好ましい。当該電子回路基板は、例えば基板上の所定の位置に電極及びソルダレジスト膜を形成し、所定のパターンを有するマスクを用いて本実施形態のソルダペースト組成物を印刷し、当該パターンに適合する電子部品を所定の位置に搭載し、これをリフローすることにより作製される。
このようにして作製された電子回路基板は、前記電極上にはんだ接合部が形成され、当該はんだ接合部は当該電極と電子部品とを電気的に接合する。そして前記基板上には、少なくともはんだ接合部に接着するようにフラックス残さが付着している。
本実施形態の電子回路基板は上記ソルダペースト組成物を用いてそのはんだ接合部及びフラックス残さが形成されているため、はんだ接合部にはボイドが発生し難く、且つフラックス残さのべとつき難いものとすることができる。またはんだ合金粉末の合金組成を特定の元素及び含有量とすることにより、はんだ接合部の亀裂進展抑制効果を向上することもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<合成樹脂の作成>
撹拌機、還流管、及び窒素導入管とを備えた500mlの4つ口フラスコにジエチレングリコールモノヘキシルエーテル200gを仕込み、これを110℃に加熱した。
またメタクリル酸10質量%、2−エチルヘキシルメタクリレート51質量%、ラウリルアクリレート39質量%を混合したもの300gにアゾ系ラジカル開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(製品名:V−601、和光純薬(株)製)を0.2質量%から5質量%を加えてこれを溶解させ、溶液を作製した。
次いで当該溶液を上記4つ口フラスコに1.5時間かけて滴下したものを110℃で1時間撹拌した後に反応を終了させ、実施例に用いる合成樹脂(A−2)を得た。なお、当該合成樹脂(A−2)の重量平均分子量は7,800Mw、酸価は40mgKOH/g、ガラス転移温度は−47℃であった。
<ソルダペースト組成物の作製>
表1から表4に記載の各成分を混練し、実施例1から34、及び比較例1から13に係る各フラックス組成物を得た。次いで当該各フラックス組成物11質量%と、以下に挙げるはんだ合金粉末89質量%とを混練し、実施例1から34、及び比較例1から13に係る各ソルダペースト組成物を得た。なお、特に記載のない限り、表1から4に記載の数値は質量%を意味するものとする。
また合成樹脂(A−2)については上述の手順で作製したソルベント状の樹脂をエバポレーターを用いて溶剤を揮発させた上で使用している。そのため、表1から表4に記載の合成樹脂(A−2)の数値は、溶剤を揮発させた固形分のみを表す。
なお、各実施例及び比較例において使用したはんだ合金粉末は以下の通りである。
実施例1から20及び比較例1から8:Sn−3Ag−0.5Cuはんだ合金粉末(溶融ピーク温度:219℃)
実施例21及び22並びに比較例9:Sn−10Sb(溶融ピーク温度:248℃)
実施例23及び24並びに比較例10及び11:Sn−58Bi(溶融ピーク温度:139℃)
実施例25から28及び比較例12:Sn−3.5Ag−0.5Bi−8In(溶融ピーク温度:202℃)
・実施例29及び30:Sn−3Ag−0.7Cu−3.5Bi−3Sb−0.04Ni−0.01Co(溶融ピーク温度:223℃)
・実施例31及び32:Sn−3Ag−0.5Cu−4.5Bi−3Sb−0.03Ni(溶融ピーク温度:222℃)
・実施例33及び34:Sn−3Ag−0.5Cu−3Bi−2Sb−0.03Ni(溶融ピーク温度:223℃)
・比較例13:Sn−0.5Ag−0.5Cu−3Bi−2Sb−0.04Ni(溶融ピーク温度:228℃)
各有機酸エステル(D−1)成分について熱重量測定−示唆熱分析装置(製品名:STA7200RV、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用い、TG曲線での減量率が100質量%になる温度を測定し、表1から4の成分名と併せて記載した。なお、その測定条件は、昇温速度を10℃/min、窒素ガス流量を200ml/minとし、サンプル量を10mgとした。
Figure 0006363307
Figure 0006363307
Figure 0006363307
Figure 0006363307
※1 荒川化学工業(株)製 水添酸変性ロジン
※2 日本化成(株)製 脂肪酸ビスアマイド
※3 BASFジャパン(株)製 ヒンダードフェノール系酸化防止剤
<印刷回復性試験>
100ピン0.5mmピッチのBGAを実装できるパターンを有するソルダレジストと電極(直径0.25mm)を備えたガラスエポキシ基板と、前記パターンと同じパターンを有する厚さ120μmのメタルマスクを用意した。
次いで、当該メタルマスクを用いて前記基板上に各ソルダペースト組成物を印刷した。なおこの印刷は、1種のソルダペースト組成物につき、6枚の前記基板を用いて連続印刷する方法により行った。
当該連続印刷を行った後、メタルマスク上にある各ソルダペースト組成物を25℃−50%の環境下で1時間放置した。
その後、このメタルマスク上にある各ソルダペースト組成物を前記基板上に印刷した。なおこの印刷は、1種のソルダペースト組成物につき、10枚の前記基板を用いて連続印刷する方法により行った。
当該連続印刷を行った前記基板について、印刷順5番目から10番目までの直径0.25mmの電極部におけるその転写体積率を画像検査機(製品名:aspire2、(株)コーヨンテクノロジー製)を用いて測定し、以下の基準で評価した。その結果を表5から表8に表す。
◎:転写体積率35%以下の個数が0個
○:転写体積率35%以下の個数が1個以上10個以下
△:転写体積率35%以下の個数が11個以上50個以下
×:転写体積率35%以下の個数が51個以上
<フラックス残さ粘着性試験>
直径6mmサイズのパターンを有するソルダレジストと銅ランドを有するガラスエポキシ基板と、前記パターンと同じパターンを有する厚さ150μmのメタルマスクを用意した。次いで当該メタルマスクを用いて前記ガラスエポキシ基板に各ソルダペースト組成物を印刷し、これらをリフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて加熱し、各試験基板を作製した。なお、リフロー条件は印刷した各ソルダペースト組成物に用いたはんだ合金粉末の組成により異なる。その条件は以下の通りである。なお、いずれにおいてもリフロー炉内の酸素濃度は1500±500ppmである。
・実施例1から20及び比較例1から8:プリヒートを170℃から180℃で90秒間、ピーク温度230℃、220℃以上が30秒以下、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例21及び22並びに比較例9:プリヒートを180℃から200℃で90秒間、ピーク温度265℃、250℃以上が30秒以下、ピーク温度から235℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例23及び24並びに比較例10及び11:プリヒートを100℃から110℃で90秒間、ピーク温度160℃、150℃以上が30秒以下、ピーク温度から120℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例25から28及び比較例12:プリヒートを150℃から170℃で90秒間、ピーク温度220℃、210℃以上が30秒以下、ピーク温度から190℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例29から34:プリヒートを170℃から180℃で90秒間、ピーク温度230℃、220℃以上が30秒以下、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・比較例13:プリヒートを170℃から180℃で90秒間、ピーク温度240℃、230℃以上が30秒以下、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
そして各試験基板を室温にて2時間放置した後、直径6mmパターンにはんだ付された各試験基板上に形成されたフラックス残さに直径300μmのはんだボールを振りかけ、これを各試験基板の側面が地面と並行となるようにして机に叩きつけ衝撃を与えた。その後、各試験基板上のフラックス残さに付着したはんだボール数をカウントし、以下の基準で評価した。その結果を表5から表8に表す。
◎:はんだボールの付着個数が0個
○:はんだボールの付着個数が1個以上10個以下
△:はんだボールの付着個数が11個以上30個以下
×:はんだボールの付着個数が31個以上
<連続ローリングペーストの作製>
各ソルダペースト組成物について、ポリウレタンゴム製スキージ(硬度90)を用いて、スキージ角度60°、印刷タクト30秒、及びストローク300mm、環境25℃−50%R.H.の条件下で4時間、連続的にスキージングを行った。
なお、試料投入量は500gであった。このようにして得られた連続スキージング後の各ソルダペースト組成物を以下「連続ローリングペースト」という。
<ソルダボール試験>
ガラスエポキシ基板と、2.0mm×1.2mmのサイズのチップ部品を用意した。当該ガラスエポキシ基板上に前記チップ部品に対応するソルダレジストと電極(1.25mm×1.0mm)とを形成し、これと同じパターンを有する厚さ150μmのメタルマスクを用いて前記ガラスエポキシ基板上に各ソルダペースト組成物と各連続ローリングペーストとをそれぞれ印刷し、チップ部品を搭載した。次いで各ガラスエポキシ基板をリフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)で加熱し、各試験基板を作製した。なお、リフロー条件は、印刷した各ソルダペースト組成物・各連続ローリングペーストに用いたはんだ合金粉末の組成により異なる。その条件は以下の通りである。なお、いずれにおいてもリフロー炉内の酸素濃度は1500±500ppmである。
・実施例1から20及び比較例1から8:プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度260℃、200℃以上が70秒間及び220℃以上が60秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例21及び22並びに比較例9:プリヒートを180℃から210℃で110秒間、ピーク温度290℃、230℃以上が70秒間及び250℃以上が60秒間、ピーク温度から235℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例23及び24並びに比較例10及び比較例11:プリヒートを100℃から120℃で110秒間、ピーク温度210℃、130℃以上が70秒間及び150℃以上が60秒間、ピーク温度から150℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例25から28及び比較例12:プリヒートを150℃から180℃で110秒間、ピーク温度250℃、190℃以上が70秒間及び210℃以上が60秒間、ピーク温度から190℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・実施例29から34:プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度260℃、200℃以上が70秒間及び220℃以上が60秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
・比較例13:プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度260℃、200℃以上が70秒間及び220℃以上が60秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度は3℃から8℃/秒
前記各試験基板をX線透過装置(製品名:SMX−160E、(株)島津製作所製)を用いて観察し、チップ部品の周辺及びその下面に発生したソルダボール数とその径をカウントし、以下のように評価した。その結果を表5から表8に表す。
◎:2.0mm×1.2mmチップ抵抗10個あたりに発生したボール数が0個
○:2.0mm×1.2mmチップ抵抗10個あたりに発生したボール数が1個以上5個以下
△:2.0mm×1.2mmチップ抵抗10個あたりに発生したボール数が6個以上10個以下
×:2.0mm×1.2mmチップ抵抗10個あたりに発生したボール数が11個以上
<ボイド試験>
ソルダボール試験と同じ条件にて各試験基板を作製し、その表面状態をX線透過装置(製品名:SMX−160E、(株)島津製作所製)で観察し、はんだ接合部が形成されている領域に占めるボイドの総面積の割合(ボイドの面積率)を測定した。なおボイドの発生状況は各試験基板中20箇所のランドにおけるボイドの面積率の最大値を求め、以下のように評価した。その結果を表5から表8に表す。
◎:ボイドの面積率の最大値が10%以下
○:ボイドの面積率の最大値が10%超13%以下
△:ボイドの面積率の最大値が13%超20%以下
×:ボイドの面積率の最大値が20%超
<亀裂進展抑制試験>
3.2mm×1.6mmのサイズのチップ部品(Ni/Snめっき)と、当該サイズのチップ部品を実装できるパターンを有するソルダレジストおよび前記チップ部品を接続する電極(1.6mm×1.2mm)とを備えたガラスエポキシ基板と、同パターンを有する厚さ150μmのメタルマスクを用意した。
前記ガラスエポキシ基板上に前記メタルマスクを用いて各ソルダペースト組成物を印刷し、それぞれ前記チップ部品を搭載した。
その後、リフロー炉(製品名:TNP−538EM、(株)タムラ製作所製)を用いて前記各ガラスエポキシ基板を加熱してそれぞれに前記ガラスエポキシ基板と前記チップ部品とを電気的に接合するはんだ接合部を形成し、前記チップ部品を実装した。この際のリフロー条件は、プリヒートを170℃から190℃で110秒間、ピーク温度を245℃とし、200℃以上の時間が65秒間、220℃以上の時間が45秒間、ピーク温度から200℃までの冷却速度を3℃から8℃/秒とし、酸素濃度は1500±500ppmに設定した。
次に、−40℃(30分間)から125℃(30分間)の条件に設定した冷熱衝撃試験装置(製品名:ES−76LMS、日立アプライアンス(株)製)を用い、冷熱衝撃サイクルを1,000、1,500、2,000、2,500、3,000サイクル繰り返す環境下に前記各ガラスエポキシ基板をそれぞれ曝した後これを取り出し、各試験基板を作製した。
次いで各試験基板の対象部分を切り出し、これをエポキシ樹脂(製品名:エポマウント(主剤および硬化剤)、リファインテック(株)製)を用いて封止した。更に湿式研磨機(製品名:TegraPol−25、丸本ストルアス(株)、製)を用いて各試験基板に実装された前記チップ部品の中央断面が分かるような状態とし、形成されたはんだ接合部に発生した亀裂がはんだ接合部を完全に横断して破断に至っているか否かを走査電子顕微鏡(製品名:TM−1000、(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察し、以下の基準にて評価した。その結果を表5から表8に表す。なお、各冷熱衝撃サイクルにおける評価チップ数は10個とした。
◎◎:3,000サイクルまではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生しない
◎:2,501から3,000サイクルの間ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生
〇:2,001から2,500サイクルの間ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生
△:2,000サイクル以下ではんだ接合部を完全に横断する亀裂が発生
Figure 0006363307
Figure 0006363307
Figure 0006363307
Figure 0006363307
以上に示す通り、実施例1から34に係るソルダペースト組成物は、使用するはんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度に合わせた前記有機酸エステル(D−1)を使用することにより安定した連続印刷性を確保でき、またリフローはんだ付時のボイド発生を抑制しつつはんだ付後のフラックス残さのべとつきを抑制し得ることが分かる。またこれらはリフロー時に良好なぬれ性を有しているため、ソルダボールの発生も抑制することができる。更には、これらは連続スキージングを行っても活性剤(B)とはんだ合金粉末との反応を抑制し得るため、連続ローリングペーストであってもボイド及びソルダボールの発生を抑制できることが分かる。
Inを含有するはんだ合金粉末を用いた実施例25から28は、In添加の効果により、良好な亀裂進展抑制効果を発揮することができる。
またはんだ合金粉末の合金組成を特定の元素及び含有量とした実施例29から34においては、ソルダボール及びボイドの発生を十分に抑制でき、またInを添加せずとも、In含有はんだ合金粉末を用いた場合と同等以上の亀裂進展抑制効果を発揮できることが分かる。このようなソルダペースト組成物は、特に車載用電子回路基板といった寒暖差が激しく且つ高い信頼性の求められる電子回路基板にも好適に用いることができる。
なお、表1から表4の有機酸エステル(D−1)のうちセバシン酸ジオクチルについては、これに使用したはんだ合金粉末の溶融ピーク温度が295℃未満であったため良好な結果とならなかったが、溶融ピーク温度が295℃以上のはんだ合金粉末を用いる場合には、その減量率(TG法を用いて測定)が100質量%となる温度が前記溶融ピーク温度+50℃以下となり、安定した連続印刷性、リフローはんだ付時のボイド発生の抑制及びフラックス残さのべとつき抑制効果を奏し得るものである。

Claims (12)

  1. はんだ合金粉末と混合してソルダペースト組成物を構成するフラックス組成物であって、
    (A)ベース樹脂と、(B)活性剤と、(C)チクソ剤と、(D)溶剤とを含み、
    前記溶剤(D)として(D−1)カルボキシル基及びヒドロキシル基のいずれをも有さない有機酸エステルを含み、
    前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定。昇温温度10℃/min、窒素ガス流量200ml/min、サンプル量10mg)が100質量%となる温度は180℃以上且つ前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度+50℃以下であり、
    前記有機酸エステル(D−1)の配合量は前記溶剤(D)全量に対して10質量%から100質量%であることを特徴とするフラックス組成物。
  2. 前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が130℃以上175℃未満の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定。昇温温度10℃/min、窒素ガス流量200ml/min、サンプル量10mg)が100質量%となる温度は180℃以上且つ225℃未満であることを特徴とする請求項1に記載のフラックス組成物。
  3. 前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が175℃以上205℃未満の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定。昇温温度10℃/min、窒素ガス流量200ml/min、サンプル量10mg)が100質量%となる温度は180℃以上且つ255℃未満であることを特徴とする請求項1に記載のフラックス組成物。
  4. 前記はんだ合金粉末を構成するはんだ合金の溶融ピーク温度が205℃以上の場合における前記有機酸エステル(D−1)の減量率(TG法を用いて測定。昇温温度10℃/min、窒素ガス流量200ml/min、サンプル量10mg)が100質量%となる温度は180℃以上且つ前記溶融ピーク温度+50℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のフラックス組成物。
  5. 前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル及びマレイン酸ジブチルの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2に記載のフラックス組成物。
  6. 前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル及びセバシン酸ジエチルから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載のフラックス組成物。
  7. 前記有機酸エステル(D−1)はアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチル及びセバシン酸ジオクチルから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載のフラックス組成物。
  8. 前記ベース樹脂(A)は(A−1)ロジン系樹脂及び(A−2)合成樹脂の少なくとも一方を含み、
    前記合成樹脂(A−2)はアクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリアルキレンカーボネート及びカルボキシル基を有するロジン系樹脂とダイマー酸誘導体柔軟性アルコール化合物とを脱水縮合してなる誘導体化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のフラックス組成物。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のフラックス組成物と、はんだ合金粉末とを含むことを特徴とするソルダペースト組成物。
  10. 前記はんだ合金粉末はAgを2質量%以上3.1質量%以下と、Cuを0質量%超1質量%以下と、Sbを1質量%以上5質量%以下と、Biを0.5質量%以上4.5質量%以下と、Niを0.01質量%以上0.25質量%以下含み、残部がSnからなることを特徴とする請求項9に記載のソルダペースト組成物。
  11. 前記はんだ合金粉末は更にCoを0.001質量%以上0.25質量%以下含むことを特徴とする請求項10に記載のソルダペースト組成物。
  12. 請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のソルダペースト組成物を用いて形成されたはんだ接合体を有することを特徴とする電子回路基板。
JP2017549359A 2016-06-29 2017-06-26 フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板 Active JP6363307B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129418 2016-06-29
JP2016129418 2016-06-29
PCT/JP2017/023462 WO2018003760A1 (ja) 2016-06-29 2017-06-26 フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018003760A1 JPWO2018003760A1 (ja) 2018-07-05
JP6363307B2 true JP6363307B2 (ja) 2018-07-25

Family

ID=60787143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017549359A Active JP6363307B2 (ja) 2016-06-29 2017-06-26 フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6363307B2 (ja)
KR (1) KR102242412B1 (ja)
WO (1) WO2018003760A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6713027B2 (ja) * 2017-10-27 2020-06-24 株式会社タムラ製作所 はんだ組成物および電子基板
JP6840108B2 (ja) * 2018-06-14 2021-03-10 千住金属工業株式会社 フラックス、ソルダーペースト、基板、電子機器及び基板製造方法
CN110883428A (zh) * 2018-09-10 2020-03-17 株式会社田村制作所 喷射分配器用焊料组合物、及电子基板的制造方法
JP6864046B2 (ja) * 2018-09-10 2021-04-21 株式会社タムラ製作所 ジェットディスペンサー用はんだ組成物、および電子基板の製造方法
JP6731037B2 (ja) * 2018-12-28 2020-07-29 株式会社タムラ製作所 鉛フリーはんだ合金、はんだ接合用材料、電子回路実装基板及び電子制御装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003225795A (ja) * 2002-01-30 2003-08-12 Showa Denko Kk ハンダ付け用フラックスおよびハンダペースト
WO2004108345A1 (ja) * 2003-06-09 2004-12-16 Senju Metal Industry Co., Ltd. ソルダペースト
JP2015077601A (ja) * 2013-04-02 2015-04-23 千住金属工業株式会社 鉛フリーはんだ合金
JP5877822B2 (ja) * 2013-08-22 2016-03-08 株式会社タムラ製作所 耐冷熱衝撃フラックス組成物、ソルダペースト組成物、はんだ接合部の製造方法および電子回路基板の製造方法
JP6240467B2 (ja) * 2013-10-30 2017-11-29 株式会社タムラ製作所 ソルダペースト用フラックスおよびソルダペースト
JP6392561B2 (ja) * 2014-06-19 2018-09-19 株式会社タムラ製作所 はんだ付け用フラックス組成物、それを用いた太陽電池モジュールの製造方法および電子基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018003760A1 (ja) 2018-01-04
KR20190024866A (ko) 2019-03-08
KR102242412B1 (ko) 2021-04-20
JPWO2018003760A1 (ja) 2018-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6275356B1 (ja) フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板
JP6363307B2 (ja) フラックス組成物、ソルダペースト組成物及び電子回路基板
US8182923B2 (en) Conductive paste and mounting structure using the same
US20030221748A1 (en) Solder paste flux system
JP6824208B2 (ja) フラックス及びソルダペースト
US9643285B2 (en) Cream solder composition
JP6240467B2 (ja) ソルダペースト用フラックスおよびソルダペースト
JP2010137283A (ja) 鉛フリーはんだ用フラックス組成物及び鉛フリーはんだペースト
JP2019018210A (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6423840B2 (ja) フラックス組成物及びソルダーペースト
KR20200029353A (ko) 제트 디스펜서용 땜납 조성물 및 전자 기판의 제조 방법
JP2003264367A (ja) リフローはんだ付用ソルダーペースト組成物及び回路基板
JP6275311B1 (ja) ソルダペースト及びはんだ接合部
JP6259623B2 (ja) 低酸価アクリル樹脂含有はんだ付け用フラックスおよびはんだペースト組成物
JP7312534B2 (ja) 微小チップ部品用はんだ組成物
JP7148761B1 (ja) はんだ合金、接合部、接合材、ソルダペースト、接合構造体および制御装置
JP6619387B2 (ja) 鉛フリーはんだ合金
JP4819624B2 (ja) はんだ付け用フラックスおよびはんだペースト組成物
JP2018149559A (ja) フラックス組成物及びソルダペースト
JP6932112B2 (ja) フラックス及びソルダペースト
JP7295157B2 (ja) フラックス組成物及びはんだ組成物
TWI784893B (zh) 助焊劑及焊膏
JP7324024B2 (ja) フラックス及びソルダペースト
JP7148760B1 (ja) はんだ合金、接合部、接合材、ソルダペースト、接合構造体および制御装置
WO2024157366A1 (ja) はんだ合金、接合部、接合材、ソルダペースト、接合構造体および電子制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171004

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20171004

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20171030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6363307

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157