JP6360340B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶シリコン太陽電池モジュールの製法に関する。
結晶シリコン基板を用いた結晶シリコン太陽電池は、光電変換効率が高く、既に太陽光発電システムとして広く一般に実用化されている。中でも単結晶シリコンとはバンドギャップの異なる非晶質シリコン系薄膜を単結晶表面へ製膜し、拡散電位を形成した結晶シリコン太陽電池はヘテロ接合太陽電池と呼ばれている。
さらに、拡散電位を形成するための導電型非晶質シリコン系薄膜と結晶シリコン表面の間に薄い真性の非晶質シリコン層を介在させる太陽電池は、変換効率の最も高い結晶シリコン太陽電池の形態の一つとして知られている。結晶シリコン表面と導電型非晶質シリコン系薄膜の間に、薄い真性な非晶質シリコン層を製膜することで、製膜による新たな欠陥準位の生成を低減しつつ結晶シリコンの表面に存在する欠陥(主にシリコンの未結合手)を水素で終端化処理(パッシベーション)することができる。また、導電型非晶質シリコン系薄膜を製膜する際の、キャリア導入不純物の結晶シリコン表面への拡散を防止することもできる。
ヘテロ接合太陽電池は、非晶質シリコン系薄膜や透明電極層を基板の全面に製膜するため、基板の一面に形成された非晶質シリコン系薄膜や透明電極層が他面へと回り込み、重複する領域が生じてしまう。この重複領域は短絡の原因となるため、短絡を防ぐための絶縁処理工程が必要となる。
絶縁処理工程としては、透明電極層や裏面電極層の形成時にマスク製膜を行うことで基板端部に付着しないようにする方法、透明電極層および裏面電極層の一部をエッチング等により除去する方法がある。また、外周部付近における透明電極層をプラズマ処理やアニール処理により高抵抗化することで絶縁処理することもできる。また、機械的な割断や、レーザー照射により絶縁処理を実施する手法、光入射側からレーザーを照射して有底溝を形成する手法等も挙げられる。例えば、特許文献1では、pn接合側からレーザーを照射して折割線を形成し、折り割り線に沿って基板を割断する工程が紹介されている。
ところで近年、集光型の太陽電池システムの検討が行われている。集光型の太陽電池システムの場合、通常の1Sunの太陽電池システムと比べて、発電する電流の電流密度が大きくなるため、電気抵抗による出力損失が大きくなる。このため、通常はセルを割断して一つ一つのセルの発電する電流量を減らし、複数のセルを電気的に直列接続することで、全体の電流量を減らして電気抵抗による損失を抑制する。この時のセルの割断は、機械的に割断するか、レーザー照射を利用して割断するのが一般的である。
従来から、ヘテロ接合太陽電池では、n型単結晶シリコン基板の光入射面側にp型非晶質半導体層、裏面側にn型非晶質半導体層を有するものが一般的に用いられている。このヘテロ接合太陽電池は、光入射面側からレーザー光を照射するとpn接合界面がダメージを受け、リーク電流が発生するという問題がある。また、同様に非晶質又は微結晶シリコン半導体を光活性層に用いた集積型の薄膜シリコン太陽電池においても、レーザーパターニング時に残留物の再付着や電極層の溶融だれにより短絡が発生するため、特許文献2では分割溝に倣うようにレーザーを照射し、半導体・残留物・溶融だれを飛散して除去する旨が記載されている。さらに、特許文献3には結晶シリコン太陽電池におけるレーザー照射時のリーク電流の改善のため、pn接合側から第1のレーザー光を照射して、基板を割断する工程と、第2のレーザーによって電気的に分離し、絶縁処理を行う旨が記載されている。
特開2013−115057号公報 特開2002−231979号公報 特開2011−253908号公報
ところで、本発明者らは、集光型の太陽電池システムの開発のため、前述の特許文献1,3に記載の方法で、ヘテロ接合を有する結晶シリコン太陽電池仕掛品を用いてpn接合に達する溝を形成し、集光型のヘテロ接合太陽電池を作製したところ、リーク電流が発生し、曲率因子が悪化してしまう傾向にあることがわかった。
これは、1枚のシリコンウェハを複数に割断して形成される集光型太陽電池の場合、電流量が大きいという観点から、セル面積が小面積であることが多く、セルに対する基板端部の影響が通常の太陽電池より大きいためであると推察した。つまり、pn接合側からのレーザー照射によって基板を分割すると、小面積の場合、端部におけるリーク電流による性能低下が顕著となるためと考えられる。
本発明は、リーク電流を低減し、変換効率を向上できる結晶シリコン太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、太陽電池仕掛品のpn接合面側の所定の領域に透明電極層の開口領域を形成し、該開口領域においてレーザーを照射し、基板を割断することにより、結晶シリコン太陽電池の変換効率が向上可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
本発明は、一導電型単結晶シリコン基板と、前記基板の第一主面上に逆導電型シリコン系層と第一透明電極層をこの順に有し、前記基板の第二主面側に第二主面側電極層を有する結晶シリコン太陽電池の製造方法であって、前記逆導電型シリコン系層の第一主面上に前記第一透明電極層を形成する第一透明電極層形成工程と、前記第一透明電極層を有する結晶シリコン太陽電池仕掛品を複数に分割する割断工程と、をこの順に有し、さらに前記割断工程前に、前記基板の第一主面側表面に前記第一透明電極層を有さない第一透明電極層開口領域が形成される開口領域形成工程を有し、前記割断工程は、前記第一主面側から前記基板の少なくとも一部が露出するように前記第一透明電極層開口領域にレーザー光を照射するレーザー照射工程を有する。
前記第一透明電極層形成工程において、前記基板の第一主面側の一部を覆うマスクを用いて前記第一透明電極層を製膜し、前記第一透明電極層の製膜の際に前記第一透明電極層開口領域が形成されることが好ましい。
前記割断工程は、前記レーザー照射工程において前記基板の一部まで達するレーザー加工領域を形成した後、前記レーザー加工領域に沿って前記太陽電池仕掛品を折り割り複数に分割させる折割工程を有することが好ましい。
前記太陽電池仕掛品は、前記第一透明電極層の第一主面上にさらに集電極を有することが好ましい。
前記太陽電池仕掛品は、前記基板の第二主面側に、一導電型シリコン系層を有することが好ましい。
前記基板上に前記逆導電型シリコン系層を形成する前に、前記基板の第一主面または第二主面にレーザーにより第二レーザー加工領域を形成する第二レーザー照射工程を有し、 前記透明電極層開口領域が、前記第二レーザー加工領域に対応する領域に形成されることが好ましい。
前記第二レーザー照射工程の後、前記基板の少なくとも第一主面上にテクスチャを形成するテクスチャ形成工程を有することが好ましい。
また前記製造方法により製造した結晶シリコン太陽電池を用いて結晶シリコン太陽電池モジュールを作製することが好ましい。
また本発明の結晶シリコン太陽電池は、一導電型単結晶シリコン基板と、前記基板の第一主面上に逆導電型シリコン系層と第一透明電極層と集電極をこの順に有し、前記基板の第二主面側に第二主面側電極層を有し、前記基板の第一主面上の端部近傍の少なくとも一部に、前記第一透明電極層を有さない第一透明電極層開口領域が形成されており、前記第一透明電極層開口領域において、レーザー加工領域を有し、前記レーザー加工領域は、第一主面側から少なくとも前記基板まで至っており、前記第一透明電極層開口領域における、前記レーザー加工領域の近傍に、前記基板および前記逆導電型シリコン系層の堆積物が形成されていることが好ましい。
前記透明電極層開口領域の少なくとも一部に、前記レーザー加工領域を含む割断領域が形成されていることが好ましい。
前記割断領域は、前記レーザー加工領域と連続し、結晶シリコン太陽電池の第二主面側まで延びた折割領域を有し、前記折割領域は、前記結晶シリコン太陽電池の第二主面側から前記基板まで至っており、折割領域の表面粗さは、レーザー加工領域の表面粗さと異なっていることが好ましい。
前記堆積物が、前記基板と前記逆導電型シリコン系層の酸化物であることが好ましい。
また前記結晶シリコン太陽電池の集電極と、他の結晶シリコン太陽電池の第二主面側電極層とを、一部が重複するように積層させることにより電気的に接続されている、結晶シリコン太陽電池モジュールを用いることが好ましい。
本発明では、結晶シリコン太陽電池仕掛品を用い、第一透明電極層が形成されていない透明電極層の開口領域に、pn接合に達するようにレーザーを照射し、基板を割断することで、レーザー照射部におけるリーク電流の回収を防ぎ、光電変換効率を向上させることができる。
本発明の太陽電池を示す模式的断面図である。 本発明の一実施形態における作製工程を示す模式的断面図である。 本発明における太陽電池の割断領域を示す模式図である。 本発明の仕掛り品の太陽電池の開口領域形成工程における、透明電極層の端部処理構造を示す太陽電池の模式的断面図である。 第一透明電極層の形成工程を示す模式的断面図である。 本発明にかかる従来の作製工程を示す、模式的断面図である。 レーザーによる飛散物がレーザー照射領域近傍に堆積した太陽電池を示す模式的断面図である。 本発明の一実施形態を示す模式的説明図である。 基板へのナンバリングを行う第二レーザー照射工程を示す模式的説明図である。 本発明の一実施形態におけるモジュール用の太陽電池を示す模式図である。 本発明の一実施形態における太陽電池を用いたモジュールを示す模式図である。 本発明の一実施形態における太陽電池を用いたモジュールを示す模式図である。 本発明の一実施形態における太陽電池を用いたモジュールの作製工程における、太陽電池同士の接触を示した模式的説明図である。
本発明は、一導電型単結晶シリコン基板と、前記基板の第一主面上に逆導電型シリコン系層と第一透明電極層をこの順に有し、前記基板の第二主面側に第二主面側電極層を有する結晶シリコン太陽電池の製造方法に関する。
なお、本発明においては、「結晶シリコン太陽電池仕掛品」とは、図8(d)に示すような、結晶シリコン太陽電池を割断する前の、インゴッドから切り出した結晶シリコン基板を用いて各層を製膜して作製した擬似四角形等の状態を意味する。また「結晶シリコン太陽電池」とは、結晶シリコン太陽電池仕掛品(太陽電池仕掛品、仕掛品ともいう)を用いて複数に割断したものを意味する。
本発明の第1実施形態の結晶シリコン太陽電池101は、図1に示されるように、第一主面側において、一導電型単結晶シリコン基板1上に、逆導電型シリコン系層3a、第一透明電極層4aがこの順に積層されている。また、結晶シリコン太陽電池101は、第一透明電極層4aの第一主面側に、さらに集電極70を有している。一導電型単結晶シリコン基板1と逆導電型シリコン系層3aの間には、第一真性シリコン系層2aを有することが好ましい。一方、結晶シリコン太陽電池101は、第二主面側において、シリコン基板1上に、第二主面側電極層8が形成されている。シリコン基板1と第二主面側電極層8の間には、シリコン基板側から、第二真性シリコン系層2bと一導電型シリコン系層3bとを有することが好ましい。第二主面側電極層としては、前記基板側から、第二透明電極層4b、裏面電極層5(裏面電極)がこの順に積層されていることが好ましい。さらに、裏面電極層5の第二主面側(裏面側)には、図示しない保護層を有していてもよい。
図2に本発明の一実施形態に係る結晶シリコン太陽電池の作製方法を示す。図2(a)に示すように、まず光電変換部9を準備する。本発明における光電変換部は、一導電型単結晶シリコン基板1の第一主面上に逆導電型シリコン系層3aを有する。また図1に示すように、基板と逆導電型シリコン系層の間に、第一真性シリコン系層を有することが好ましい。また前記基板の第二主面上に、第二真性シリコン系層と一導電型シリコン系層を有することが好ましい。
次に、図2(a´)に示すように、光電変換部の第一主面上(逆導電型シリコン系層の上)に、第一透明電極層を形成する(第一透明電極層形成工程)。第一透明電極層には開口領域10aが設けられる(開口領域形成工程)。開口領域10aは、少なくとも図3(b)のように、後述の図2(c)の割断工程におけるレーザー加工領域に第一透明電極層の開口領域10aが形成されていれば良く、図3(a)のようにレーザー加工領域よりも広く形成することがより好ましい。また、光電変換部の端部において、第一透明電極層の開口領域10bを設けても良い。後述のように、光電変換部の端部において開口領域10bを形成することで、絶縁処理を行うことができる。
以上のようにして太陽電池仕掛品を作製する。
次に、図2(c)に示すように、透明電極層の開口領域に、割断工程としてpn接合に達するようにレーザー照射を行う(レーザー照射工程)。この時、レーザー照射位置は開口領域の中央に位置することが好ましい。図2(c)においては、シリコン基板に達するように第一主面側からレーザー照射が行われ、有底溝が形成されている。
最後に、図2(d)に示すように、レーザー照射によって形成された溝に沿って基板を複数に割断することにより、割断領域が形成される(割断工程)。この際、図2(c)のレーザー照射領域と、折割(割断)した領域により、図3に示されるような割断領域13が形成される。このようにして結晶シリコン太陽電池が作製される。また、図2(c)、(d)に示される割断工程は、光電変換部の裏面に達するレーザーのみによって行われても良い(不図示)。この場合、レーザー照射領域が割断領域となる。
[結晶シリコン太陽電池仕掛品]
以下、本発明の第1実施形態に係る結晶シリコン太陽電池(ヘテロ接合太陽電池、太陽電池セルともいう)を作製するための太陽電池仕掛品について説明する。なお、該仕掛品を用いて作製した太陽電池セルにおいても、仕掛品と同様の層構成を有する。
なお、本発明においては、下記の実施形態に限定されるものではない。また本発明の各図において、厚さや長さなどの寸法関係については図面の明瞭化と簡略化のため適宜変更されており、実際の寸法関係を表してはいない。
また、第1実施形態の結晶シリコン太陽電池101は、図1に示されるように、テクスチャ構造(凹凸構造)を形成しているので、以下の説明においては、特に断りがない限り、膜厚は、一導電型単結晶シリコン基板1(以下、単に「シリコン基板1」ともいう)上におけるテクスチャ斜面に対して垂直方向における膜厚を意味する。勿論、シリコン基板1が平滑な場合には、主面に対して直交する方向の厚みである。
まず、結晶シリコン太陽電池101の骨格を形成する一導電型単結晶シリコン基板1について説明する。
一導電型単結晶シリコン基板1は、単結晶シリコン基板に導電性を付加させたものである。すなわち、一導電型単結晶シリコン基板1は、単結晶シリコン基板に導電性を持たせるために、単結晶シリコン基板を構成するシリコンに対して電荷を供給する不純物を含有させて形成している。導電性を付加させた単結晶シリコン基板は、Si原子(珪素原子)に対して電子を導入するリン原子を供給したn型と、ホール(正孔ともいう)を導入するボロン原子を供給したp型がある。この導電性を付加させた単結晶シリコン基板を太陽電池に用いる場合、単結晶シリコン基板へ入射した光が最も多く吸収される入射側のへテロ接合を逆接合として強い電場を設けることで、電子正孔対を効率的に分離回収することができる。よって、この観点から光入射側のヘテロ接合は、逆接合とすることが好ましい。
一方で、正孔と電子を比較した場合、有効質量及び散乱断面積の小さい電子の方が一般的に移動度は大きくなる。シリコン基板1は、基本的にはn型単結晶シリコン基板でもp型単結晶シリコン基板でもよいが、上記した観点から、本実施形態のシリコン基板1は、n型単結晶シリコン基板を採用している。
シリコン基板1は、一導電型単結晶シリコン基板によって形成されている。ここで、一般的に単結晶シリコン基板には、シリコン原子に電子を導入するための原子(例えばリン)を含有させたn型と、シリコン原子に正孔を導入する原子(例えばホウ素)を含有させたp型がある。ここでいう「一導電型」とは、n型又はp型のどちらか一方であることをいう。つまり、基板1は、n型又はp型のどちらか一方の単結晶シリコン基板である。本実施形態の基板1は、n型単結晶シリコン基板であることが好ましい。
シリコン基板1は、表面及び裏面にテクスチャ構造を有している。この際、側面にもテクスチャ構造が形成されていることが好ましい。すなわち、シリコン基板1を基体として形成される光電変換部9もテクスチャ構造を備える。そのため、結晶シリコン太陽電池101は、入射した光を光電変換部9に閉じ込めることができ、発電効率が高い。
シリコン系層2a,3a,2b,3bの製膜方法としては、プラズマCVD法が好ましい。導電型シリコン系層3a,3bは、一導電型又は逆導電型のシリコン系層である。ここでいう「逆導電型」とは、「一導電型」と異なる導電型であることをいう。例えば、「一導電型」がn型である場合には、「逆導電型」はp型である。本実施形態では、導電型シリコン系層3aは、逆導電型シリコン系層であり、導電型シリコン系層3bは、一導電型シリコン系層である。シリコン系層は、シリコン系層であれば特に限定されないが、非晶質シリコン系層を用いることが好ましい。
真性シリコン系層2a,2bとしては、シリコンと水素で構成されるi型水素化非晶質シリコンが好ましい。
プラズマCVD法によりシリコン系層を形成する場合、シリコン系層2a,3a,2b,3bの形成条件としては、基板温度100℃〜300℃、圧力20Pa〜2600Pa、高周波パワー密度0.004W/cm2〜0.8W/cm2が好ましく用いられる。シリコン系層の形成に使用される原料ガスとしては、SiH、Si等のシリコン含有ガス、またはシリコン系ガスとH2との混合ガスが好ましく用いられる。
上記では第一主面側のシリコン系薄膜から形成した例を記したが、形成の順番は、第二主面側のシリコン系薄膜2b、3bを形成後に、第一主面側のシリコン系薄膜2a、3aを形成しても良い。また。第一主面側のシリコン系薄膜2a、第二主面側のシリコン系薄膜2b、を形成後に第一主面側のシリコン系薄膜3a、第二主面側のシリコン系薄膜3bを形成しても良い。これらの様に、製膜順番はどのような順番であっても良い。この際、前述の理由から、光入射面側は逆接合であることが望ましいため、第一主面側を光入射面側として用いることが好ましい。
以上のようにして、基板上に導電型シリコン系層を有する光電変換部が形成される。
本発明においては、光電変換部の第一主面上(すなわち導電型シリコン系薄膜上)に、第一透明電極層を備える。なお、図1に示すように、光電変換部の第二主面上における第二主面側電極層として、第二透明電極層4bを有することが好ましい。
透明電極層は、導電性酸化物を主成分とすることが好ましい。導電性酸化物としては、例えば、酸化亜鉛や酸化インジウム、酸化錫を単独または混合して用いることができる。導電性、光学特性、および長期信頼性の観点から、酸化インジウムを含んだインジウム系酸化物が好ましく、中でも酸化インジウム錫(ITO)を主成分とするものがより好ましく用いられる。ここで「主成分とする」とは、含有量が50重量%より多いことを意味し、70重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。透明電極層は、単層でもよく、複数の層からなる積層構造でもよい。
この際、第一主面側を光入射面側としたとき、第一透明電極層の膜厚は、透明性、導電性、および光反射低減の観点から、10nm以上140nm以下であることが好ましい。透明電極層の役割は、集電極へのキャリアの輸送であり、そのために必要な導電性があればよく、膜厚は10nm以上であることが好ましい。膜厚を140nm以下にすることにより、透明電極層での吸収ロスが小さく、透過率の低下に伴う光電変換効率の低下を抑制することができる。また、透明電極層の膜厚が上記範囲内であれば、透明電極内のキャリア濃度上昇も防ぐことができるため、赤外域の透過率低下に伴う光電変換効率の低下も抑制される。
透明電極層の製膜方法は、特に限定されないが、スパッタ法等の物理気相堆積法や、有機金属化合物と酸素または水との反応を利用した化学気相堆積(MOCVD)法等が好ましい。いずれの製膜方法においても、熱やプラズマ放電によるエネルギーを利用することもできる。
透明電極層作製時の基板温度は、適宜設定される。例えば、シリコン系薄膜として非晶質シリコン系薄膜が用いられる場合、200℃以下が好ましい。基板温度を200℃以下とすることにより、非晶質シリコン層からの水素の脱離や、それに伴うシリコン原子へのダングリングボンドの発生を抑制でき、結果として変換効率を向上させることができる。
結晶シリコン太陽電池101は、図示しないプラズマCVD装置やスパッタ装置などの製膜装置によって製膜し、図示しないレーザースクライブ装置等を使用して形状加工されて製造される。
第一主面側の第一透明電極層4a上には、集電極70が形成されている。集電極70としては、インクジェット法、スクリーン印刷法、導線接着法、スプレー法、真空蒸着法、スパッタ法、めっき法等の公知技術によって作製できるが、生産性の観点からAgペーストを用いたスクリーン印刷法や、銅を用いためっき法等が好ましいが、Alなどの他の材料を用いても良い。
本明細書においては、基板1の第二主面側に第二主面側電極層8を有する。第二主面側電極層8としては、第二透明電極層4bを有することが好ましく、前記第二透明電極層4bの上には、裏面電極層5が形成されていることが好ましい。裏面電極層の膜厚は、基板のサイズにも大きく依存するが、一般的には250nm以上のものが使用されている。特に、太陽電池仕掛品を複数に分割して形成した集光型太陽電池の場合は、集光することで発電する電流密度が増加する為、より厚膜のものが好ましい。このため、直列抵抗によるロスをより低減させる観点から、結晶シリコン太陽電池の裏面全面に裏面電極層が製膜された場合、裏面電極層5の膜厚は、一般的に厚くなる。
裏面電極層5の厚みは、250nm以上が好ましく、1500nm以下が好ましい。しかし、裏面電極層の膜厚は、太陽電池セルのサイズや、モジュールにおける太陽電池セルの接続方法等に大きく依存する為、それぞれの形態に最適の膜厚があり、上記膜厚範囲に限定されるものではない。
裏面電極層5としては、近赤外から赤外域の反射率が高く、かつ導電性や化学的安定性が高い材料を用いることが望ましい。このような特性を満たす材料としては、銀やアルミニウム等が挙げられる。裏面電極層5の製造方法としては、スパッタ法や真空蒸着法などの物理気相堆積法やスクリーン印刷法、めっき法などの手法が適用可能であるが、スパッタ法や真空蒸着法などが好ましい。裏面電極層5は、櫛形であってもよく、図1に示すように全面製膜したものであってもよい。櫛形の場合、第二主面側を光入射側とすることもできる。中でも、直列抵抗を十分に低下させる観点から、第二透明電極層4b上の全面に形成されていることがより好ましい。
[絶縁処理]
ここで、一般的に、太陽電池仕掛品は、第一主面側と第二主面側に各々電極層を有するため、第一主面側の電極層と第二主面側の電極層の短絡が生じないように、シリコンウェハ端部の絶縁処理が必要となる。絶縁処理の方法としては、図4(a)に示すように、透明導電層4aを製膜する際にマスク製膜を実施し、ウェハ端部に透明導電層非形成領域(開口領域10b)を作ることで、端部の絶縁処理を行う方法、また図4(b)に示すように、第一主面側の電極層と第二主面側の電極層が、各々基板の側面や製膜面とは反対面側に回り込むように製膜した後、レーザーを照射して短絡を除去する方法、透明電極層が他面に回りこむように製膜した後、ウェハ端部の透明電極層をエッチングにより除去する方法などにより行うことができる。
レーザー照射で行う場合、第一主面側もしくは第二主面側から、他面に達するように(即ち貫通するように)レーザーを照射して絶縁処理を行ってもよいし、シリコン基板に達するようにレーザー照射を行って溝を形成した後、該溝に沿って折り割することにより行っても良い。第一主面側からレーザー照射を行う場合、後述の割断工程と同様の方法により行うことができる。レーザーやエッチングにより絶縁処理を行う場合、後述のように、太陽電池仕掛品を複数に分割する工程前に行っても良いし、該分割工程後に行っても良い。
以上のようにして太陽電池仕掛品を作製することができる。
[結晶シリコン太陽電池の作製]
以下に、結晶シリコン太陽電池仕掛品を用いた結晶シリコン太陽電池101の好ましい製造方法について説明する。
あらかじめ結晶シリコン太陽電池仕掛品のシリコン基板1に加工を施し、テクスチャ構造を形成する(テクスチャ形成工程)。このとき、シリコン基板1の表裏面は、凹凸が形成されている。
その後、プラズマCVD装置等の製膜装置にこのテクスチャ構造を備えたシリコン基板1を設置し、第一主面上にシリコン系層2a,3aを製膜し、また別途工程により、シリコン基板1の第二主面側の表面上にシリコン系層2b,3bを製膜する。
このとき、シリコン系層2a,3a,2b,3bの形成条件としては、基板温度100℃〜300℃、圧力20Pa〜2600Pa、高周波パワー密度0.004W/cm2〜0.8W/cm2が好ましく用いられる。シリコン系層の形成に使用される原料ガスとしては、SiH、Si等のシリコン含有ガス、またはシリコン系ガスとH2との混合ガスが好ましく用いられる。
このようにして光電変換部9が準備される(光電変換部準備工程、図2(a))。すなわち光電変換部準備工程には、テクスチャ形成工程が含まれることが好ましい。
上記では第一主面側のシリコン系薄膜から形成した例を記したが、形成の順番は、どのような順番であってもよく、第二主面側のシリコン系薄膜2b、3bを形成後に、第一主面側のシリコン系薄膜2a、3aを形成しても良い。また。第一主面側のシリコン系薄膜2a、第二主面側のシリコン系薄膜2b、を形成後に第一主面側のシリコン系薄膜3a、第二主面側のシリコン系薄膜3bを形成しても良い。
基板1の第一主面上に導電型シリコン系層を有する光電変換部が準備される。導電型シリコン系層の第一主面上に第一透明電極層が形成される(透明電極層形成工程、図2(a´))。
次に、第一透明電極層に開口領域10aが形成される(開口領域形成工程、図2(b))。 ここで、開口領域形成工程においては、レーザーにより太陽電池仕掛品を複数に割断するためのレーザー照射領域となる開口領域10aが少なくとも形成される。この際、図8(a)に示すように、第一透明電極層をマスク製膜することにより絶縁処理を行う際に形成される開口領域10bも形成されてもよい。なお、開口領域10とは、開口領域10aおよび/または開口領域10bをいう。
開口領域10は、どのように形成してもよく、例えば、図5(a)に示すように、第一透明電極層形成工程において、マスクを用いて開口領域に対応する領域をマスクで覆い、該領域以外の領域に第一透明電極層を製膜することにより形成することができる。この場合、第一透明電極層の製膜と同時に透明電極層の開口領域を形成できる(図2(a)→(b))。この際、マスク製膜により絶縁領域を形成する場合、絶縁領域に相当する開口領域10bと、10aを同時に形成してもよく、これにより製造工程を簡略化することができる。
また図5(b)に示すように、第一透明電極層上における第一透明電極層開口領域に対応する領域上に、開口部を有する絶縁層を形成し、絶縁層の開口部における第一透明電極層を除去することにより開口領域を形成する方法などもある(図2(a)→(a’)→(b))。この場合、例えば、第一透明電極層を溶解させるエッチングを用いることにより除去することができ、後述のように、めっき法により集電極を作製する際に、めっき液により除去する方法などが挙げられる。 また、この場合も、太陽電池仕掛品の端部に絶縁層の開口部を形成し、該開口部に対応する第一透明電極層を除去することにより、開口領域10b(絶縁領域)を同時に形成することもできる。
第一透明電極層開口領域とは第一透明電極層を構成する成分が除去され、当該成分が付着していない領域である。
ここで、「付着していない領域」とは、第一透明電極層を構成する材料元素が全く検出されない領域に限定されるものではなく、材料の付着量が周辺の「形成部」と比較して著しく少なく、第一透明電極層自体が有する特性(電気的特性、光学特性、機械的特性等)が発現しない領域も、「付着していない領域」に包含される。つまり、材料の付着量が少なすぎて層として機能していないものを含有する場合も含む。
ここで、開口領域10aの幅X0は、後述のレーザーにより形成されるレーザー加工領域の幅Lと同等以上であればよい。同等とは、開口領域にレーザー照射を行った際、レーザーが透明電極層に当たらない、または当たったとしても透明電極層がレーザー加工領域に付着しない状態であって、太陽電池セルの端部に開口領域10aが存在する状態(レーザー加工領域の端部と開口領域10aの端部が一致する状態)をいう。
中でも、レーザー照射をより容易にする点や、リーク電流の遮断、またはレーザー照射によるpn接合の悪化の情報を電気的に遮断する点などから、図3に示すように、レーザー加工領域の端部近傍に開口領域が形成されていることが好ましい。ここで「端部近傍」とは、端部から所定の距離を意味し、端部からの開口領域10aの幅X=0.6mmから2mmの範囲が好ましく、0.6mmから1mmの範囲がより好ましい。
またレーザー加工領域の両端に領域を有する場合、両端において幅(X1とX2とする)は異なっていてもよいが、同じであることがより好ましい。なお、開口領域10aの幅X0=X1+X2+Lを満たす。以上の範囲を満たすように、開口領域10aの幅X0を調整すればよい。なお、XはX1および/またはX2を意味するものとする。
以上のようにして太陽電池仕掛品が作製された後、太陽電池仕掛品が複数に割断される(割断工程)。割断工程により、基板に割断領域13が形成される。
割断工程として、図2(c)に示すように、第一主面側から基板の少なくとも一部が露出するようにレーザー光を開口領域に照射される(レーザー照射工程)。レーザー照射により、図3に示すようなレーザー加工領域13aが形成される。
この際、第一主面から第二主面に達するようにレーザー光を照射することにより、割断領域が形成されてもよい。この場合、割断領域には、第一主面から第二主面に達するレーザー加工領域を有する。また、シリコン基板まで達する溝を形成した後、該溝に沿って折り割ることにより、割断領域を形成してもよい。なお図2(d)に示すように折り割りした場合、レーザー加工領域に連続する折割領域13bが形成される。
上述の折割工程を行う場合、外力を加える方法は特に限定されない。人力によって外力を加えて折り割してもよいし、機械を用いて折り割してもよい。また、機械を用いる場合には、手動でおこなってもよいし、自動で行っても良い。
ここで、従来では、図6(c)にしめすように、透明電極層も形成された領域にレーザー光を照射して、pn接合に達する割断領域を形成しており、レーザー光が照射される領域において透明電極層がレーザー加工領域に付着して、リーク電流が発生するといった問題が生じていた。従来においては、ヘテロ接合太陽電池を用いた場合、例えば5または6インチサイズなどインゴットから切り出した大きな面積の基板(本発明においては太陽電池仕掛品に相当)を用いて、該基板の端部近傍において、レーザー光を照射することにより絶縁処理をおこなっていた。
一方、集光型太陽電池などを形成する場合、該太陽電池仕掛品を用いて、レーザー照射により基板を複数に割断することにより太陽電池セルを作製するため、太陽電池仕掛品よりも面積が小さくなり、レーザー加工領域におけるリーク電流の影響が、より顕著となった。さらに、図7(b)に示すように、従来のように透明電極層形成後にレーザー照射を行った場合、レーザー加工領域近傍に堆積物14’が形成されるが、この場合、該堆積物14’には透明電極層も含まれるため、リーク電流の発生がより顕著になると考えられる。
一方、本発明においては、レーザーを用いて割断領域を形成する場合でも、レーザーを照射する領域に透明電極層を有さないため、レーサー照射や折割りによる端部への機械的ダメージの影響を電気的に遮断し、低減できるため好ましい。加えて、pn接合側から裏面側へ向かって折り割を行うため、折り割時のヒビは裏面側へ向かって発生し、pn接合へのダメージは入りづらく、好ましい。
また本実施形態においては、図7(a)に示すように開口領域におけるレーザー加工領域の端部近傍に、堆積物14が形成される。この際、堆積物は、前記基板と逆導電型シリコン系層を含み、実質的に第一透明電極層を有さない。
なお、レーザーのみで基板を貫通することにより割断する場合、第二透明電極層や裏面電極層などの第二主面側電極層がレーザーによって融除されるが、本発明においては、基板の第一主面側から第二主面側に向かってレーザーを照射するため、レーザーによって吹き飛ばされる第二透明電極層や裏面電極層は、第二透明電極層よりもレーザー照射側に位置する結晶シリコン太陽電池の端部に付着することはほとんどない。よって、レーザーのみで割断する場合でも、堆積物14は第二主面側電極層に含まれる金属元素を実質的に有さない。
ここで「実質的に有さない」とは、リーク電流を回収するような電極層としての電気的特性を示さず、更に基板への拡散による性能低下を招かない程度の金属元素を含有する状態を意味する。
なお、図7(a)においては、レーザー加工領域端部近傍の光電変換部上に堆積物が形成された形態を示しているが、レーザー加工領域の幅Lと開口領域の幅X0が同等の場合などは、第一透明電極層上にも堆積物が形成されてもよい。この場合も、堆積物は金属元素を実質的に含まないため、リーク電流を抑制することができる。
このような堆積物14は、別途の工程により、除去しても良いが、除去せずに用いることが好ましい。堆積物としては、該基板と逆導電型シリコン系層の酸化物であることが好ましい。この場合、後述のようにモジュール化した際に、保護層としての機能が期待できる。
なお、このリーク電流を軽減するために、レーザー加工領域を形成した後、該領域に熱処理を行うことが好ましい。すなわち、割断領域形成後および/またはpnに達するようにレーザー照射して絶縁領域を形成した後、所定の温度に加熱し、アニールすることが好ましい。
このとき、加熱温度は、リーク電流をより低減できる観点から、150℃以上であることが好ましく、170℃以上であることがより好ましい。一方、結晶シリコン太陽電池は、導電型シリコン系層や透明電極層を有するため、これらの層の変質に伴う、開放電圧(Voc)や曲線因子(FF)の低下をより抑制できる観点から、熱処理温度は250℃以下であることが好ましく、230℃以下であることがより好ましく、特に210℃以下であることが特に好ましい。
熱処理工程における雰囲気や処理圧力は、大気圧、減圧雰囲気、真空中、加圧雰囲気のいずれで実施してもよいが、裏面電極層の変質(例えば、酸化)などをより抑制できる観点から、減圧雰囲気や真空中、酸化性ガスを低減した雰囲気で実施することが好ましい。
また、光入射面側の集電極として、例えば、樹脂ペーストを含有する導電性ペースト等を用いる場合、集電極の硬化とレーザー加工領域の加熱を同時に行ってもよく、モジュール化の際の熱圧着する際の加熱とレーザー加工領域の加熱を同時に行ってもよい。
ここで、本発明における結晶シリコン太陽電池は、割断領域13、もしくは割断領域13と絶縁領域により形成され、割断領域はレーザー加工領域を有し、絶縁領域をレーザー照射により形成した場合、絶縁領域にもレーザー加工領域が形成される。一方、レーザーを照射することにより、結晶シリコン太陽電池のレーザー加工領域にダメージが与えられ、太陽電池特性の低下に繋がることが知られており、特に集光型太陽電池は、太陽電池セルの面積が小さく、レーザー加工領域のダメージの影響が大きくなると考えられる。
従って、結晶シリコン太陽電池の全周に亘ってレーザー加工領域を有していても良いが、レーザー照射によるダメージをより低減できる観点から、結晶シリコン太陽電池101の外周部の全周の内、少なくとも一部は、レーザー加工領域が形成されていないことが好ましい。すなわち図8(a)(b)に示すように、結晶シリコン太陽電池仕掛品の外周部における絶縁領域は、レーザー照射を伴わない方法により形成されることが好ましい。
さらに、第一主面側を光入射面とした場合、通常、第一主面側の集電極はパターン状に形成され、裏面側(第二主面側)は、第一主面側よりも電極(裏面電極)が形成される面積が広くなる。特に裏面電極層として、第二主面側の全面に形成される場合、本発明のように第一主面側からレーザー光を照射することにより、裏面電極として使用される金属が、シリコン基板内に拡散して信頼性が低下することなどをより抑制することができる。
またレーザー光を結晶シリコン太陽電池101の光入射面から照射することにより、受光面側の集電極70に対して対称な位置をレーザーで加工することができる。これにより裏面からレーザーを照射した場合に比べ、端部からの距離が概ね均等な位置に集電極70を配置することができ、集電極70の位置ズレによる電気抵抗ロスを最小に抑えることができ、量産時において曲率因子を安定的に高い値に保つことができる。
以上が、本実施形態の結晶シリコン太陽電池101の製造方法の主な手順である。
[第二レーザー照射工程]
ところで、量産工程での生産管理において、基板にナンバリングを行う場合、レーザーによる番号や二次元コードのパターニングが一般的に行われる。本発明において、該パターニングのためのレーザー照射工程を行ってもよい(第二レーザー照射工程)。
この場合、図9(a)に示す、基板のテクスチャ形成工程前であっても後であっても良いが、生産管理のためには工程の早期の段階でナンバリングを行う方が良い点や、該ナンバリングにより生じうる堆積物等洗浄をテクスチャ形成工程で一括して行うことで工程数を削減できる点でテクスチャ形成工程前に行われることが好ましい。しかしながら、ナンバリングの処理は、基板を融解、再固着させるため、レーザーでナンバリングした領域(ナンバリング領域)はライフタイムが低下し、最終的な性能の低下に繋がる場合がある。
このため、ナンバリング領域は、絶縁領域の近傍や、割断領域の近傍等に形成されることが好ましい。特に、前記透明電極層開口領域が、前記第二レーザー加工領域に対応する領域に形成されることが好ましい。ここで、「対応する領域」とは、基板の主面に垂直な断面において、同領域(同じ垂直方向)に形成されている状態を意味する。 こうすることで、レーザー加工領域の情報を電気的に遮断できるため、レーザー照射により絶縁領域や割断領域を形成した場合の性能の低下の影響をより小さくすることが可能となる。
該第二レーザー照射工程はテクスチャ加工前でなくとも良く、例えばテクスチャ形成工程後など、製造工程の好ましいタイミングで実施して良い。例えば、p型シリコン系層および/またはn型シリコン系層を製膜後であってもよい。また、ナンバリング領域は基板の第一主面側あるいは第二主面側のいずれに位置しても良く、機械的な切削等のレーザー以外の手法を用いても良い。
この際、光入射面側と反対面側(裏面側)にナンバリングを行うことにより、外観に優れた太陽電池を作製できる。
[太陽電池モジュール]
上記した説明では、結晶シリコン太陽電池101の単体について説明したが、実用に供するに際しては、複数の結晶シリコン太陽電池101を適宜組み合わせて、モジュール化されることが好ましい。
そこで、本実施形態の結晶シリコン太陽電池101を用いた太陽電池モジュール20の製造方法について、説明する。
まず、結晶シリコン太陽電池101の集電極70に配線部材を接続する。この際、例えば、図10に示すような結晶シリコン太陽電池を用いてモジュール化を行う。図10においては、長方形の太陽電池セルの長辺に平行にバスバー電極71が形成されており、短辺に平行(バスバー電極71に直交)な方向にフィンガー電極72が形成されている。
集電極70は、少なくともフィンガー電極を含む。図10においては、1本のバスバー電極を用いているが、バスバー電極の本数は特に限定されず、バスバー電極を有さなくてもよい。フィンガー電極のみの場合、フィンガー電極に直接または導電性接着剤を介して配線部材を接続することにより、配線部材の他の部位を他の結晶シリコン太陽電池(本実施形態の結晶シリコン太陽電池101を含む)に接続する。こうすることによって、複数の結晶シリコン太陽電池が電気的に直列接続又は並列接続される。なお、配線部材は、タブ等の公知のインターコネクタである。
また、複数の結晶シリコン太陽電池の接続の仕方はタブによる接続だけに限定されない。例えば、図11、12に示すように、導電性材料を用いることで、タブ線なしで直接隣り合うセル同士の裏面と表面を接続しても良い。即ち、太陽電池と他の太陽電池とを積層することによりモジュール化を行うこともできる。このように隣り合うセル同士を、導電性材料を介して直接貼り合わせる場合、必ず太陽電池セルが重ね合わさり、下側の太陽電池セルに影となる部分が作られる。従って、遮光損抑制の観点から、図10のように、積層される部分にバスバー電極を有するセルを用いることが好ましい。また影となる部分に割断領域を配置することで、レーザーによるダメージ部分を含む領域を不活性化させ、再結合を抑制することが可能になると考えられる。
ここで、積層部におけるセル端部の領域は、割断領域13または/および絶縁領域となる。絶縁領域をマスク製膜で形成する場合は、端部近傍に透明電極層を有さない開口領域10bが存在し、レーザー照射で形成する場合は、端部近傍に透明電極層が形成されている。
隣り合うセル同士を直接貼り合わせる場合、セル同士の接触によるダメージをより抑制できる観点から、図13に示すように、開口領域10を有する部分を積層部とすることが好ましい。この場合、積層部のセル端部には透明電極層が存在せず、端部における機械的ダメージによる性能低下の情報を電気的に遮断、すなわちリーク電流を抑制することが可能となる。従って、積層部に絶縁領域が形成される場合、絶縁領域はマスク製膜により形成されたもののであることが好ましく、積層部に割断領域が形成される場合、割断領域は透明電極層が形成されていない開口領域10aが存在することが好ましい。中でも、特に割断領域に堆積物14が形成された状態のセルを用いる場合、該割断領域を積層部とすることが好ましい。
この場合の堆積物としては、基板と導電型シリコン系層が酸化された酸化物であることが好ましい。この場合、図13(b)に示すように、接触のダメージを緩和するとともに、該堆積物が絶縁層として働き、短絡をより低減できる。従来の方法により透明電極層ごとレーザー照射により融除された飛散物(堆積物14’)は、金属元素を含むため、基板への再付着は長期信頼性の低下に繋がる可能性があり好ましくないが、堆積物として、シリコン酸化物のみで構成される場合、長期信頼性の低下を低減できるため、より好ましい。
その後、これらの結晶シリコン太陽電池をガラス基板17とバックシート18で挟みガラス基板17(第一封止部材)とバックシート18(第二封止部材)の間を液体状又は固体状の封止材19等で充填し、封止する。
以上のようにして、複数の結晶シリコン太陽電池が封止され、本実施形態の太陽電池モジュール20が形成される。
以上のように、本実施形態の結晶シリコン太陽電池101の製造方法によれば、高効率で信頼性の高い結晶シリコン太陽電池を作製することが可能となる。また低コストで生産性に優れた結晶シリコン太陽電池を作製することが可能となる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような実施例1のヘテロ接合太陽電池を以下のようにして製造した。
まず、以下に示すように太陽電池仕掛品を作製した。
入射面の面方位が(100)で、厚みが200μmで6インチサイズ角のn型結晶シリコン基板(一導電型単結晶シリコン基板1)を、2重量%のHF水溶液に3分間浸漬し、表面の酸化シリコン膜を除去し、超純水によるリンスを2回行った。次に70℃に保持した5/15重量%のKOH(水酸化カリウム水溶液)/イソプロピルアルコール水溶液に15分間浸漬し、n型結晶シリコン基板の表面をエッチングすることで凹凸構造を形成した。超純水によるリンスを2回行い、温風により乾燥させた。
エッチングが終了したn型結晶シリコン基板をCVD装置へ導入し、入射面にi型非晶質シリコン層(第一真性シリコン系層2a)を3nm製膜した。
製膜した薄膜の膜厚は、ガラス基板上に同条件にて製膜した場合の膜厚を分光エリプソメトリー(商品名M2000、ジェー・エー・ウーラム社製)にて測定し、製膜速度を求め、同じ製膜速度にて製膜されていると仮定して算出した。
i型非晶質シリコン層の製膜条件は、基板温度が170℃、圧力120Pa、SiH4/H2流量比が3/10、投入パワー密度が0.011W/cm2であった。i型非晶質シリコン層の上にp型非晶質シリコン層(逆導電型シリコン系層3a)を4nm製膜した。
p型非晶質シリコン層の製膜条件は、基板温度が170℃、圧力60Pa、SiH4/B2H6流量比が1/3、投入パワー密度が0.01W/cm2であった。ここで、B2H6ガスはB2H6濃度を5000ppmまでH2で希釈したガスを用いた。
次に、裏面側にi型非晶質シリコン層(第二真性シリコン系層2b)を6nm製膜した。i型非晶質シリコン層の製膜条件は、基板温度が170℃、圧力120Pa、SiH4/H2流量比が3/10、投入パワー密度が0.011W/cm2であった。
i型非晶質シリコン層上にn型非晶質シリコン層(一導電型シリコン系層3b)を4nm製膜した。n型非晶質シリコン層の製膜条件は基板温度が170℃、圧力60Pa、SiH4/PH3流量比が1/2、投入パワー密度が0.01W/cm2であった。ここで、PH3ガスはPH3濃度を5000ppmまでH2で希釈したガスを用いた。
n型非晶質シリコン層上にn型微結晶シリコン層(一導電型シリコン系層3b)を6nm製膜した。n型微結晶シリコン層の製膜条件は基板温度が170℃、圧力800Pa、SiH4/PH3/H2流量比が1/5/180、投入パワー密度が0.08W/cm2であった。
n型微結晶シリコン層を形成したn型結晶シリコン基板をスパッタ装置に導入し、光入射側に、ITO(第一透明電極層4a)を70nm製膜した。この際、図8(a)に示すように、メタルマスクを用いてシリコン基板の外周部の全周に亘って、基板端より幅0.6mmのITO開口領域10bを作製することにより、外周部における絶縁処理を行った。また、同時にメタルマスクによってシリコン基板の中央に、X0=2mm幅になるようにITO開口領域10aを作製し、レーザー照射部のITO開口領域とした。
引き続き、裏面のn型微結晶シリコン層上に、スパッタ装置を用いてITO(第二透明電極層4b)とAg(裏面電極層5)を、それぞれ60nm、250nm製膜した。
ITOの表面形状は平坦であり、ITOのスパッタターゲットには、インジウム酸化物と酸化錫の焼結体を使用した。酸化錫の混合比は10wt%とした。
更に、第一透明電極層4a上に銀ペーストをスクリーン印刷し、櫛形電極を形成し、180℃で1時間アニールして、集電極70とした。
以上の様にして作製した結晶シリコン太陽電池仕掛品をレーザー加工装置に移動させて、レーザー光によって結晶シリコン基板の光入射側に図2(c)で示されているようにシリコン基板1を2分割するようにITO開口領域10aの中央に沿って溝を形成した。 このときのレーザー加工領域の幅はL=60μmであった。レーザー光としては第三高調波(波長355nm)を用い、ウェハの3分の1程度まで切れ込みを入れてから、手で溝に沿って折り割った。この際、レーザー光は上記したように太陽電池の光入射面から行い、ITOの開口部や櫛形の集電極70に対してズレのない位置をダイシング(Dicing)した。
以上のようにヘテロ接合太陽電池を作製した。このとき、第一透明電極層の開口領域のレーザー加工領域端部からの幅X=1mmであった。
(比較例1)
図8(c)(d)に示すように、ITO(第一透明電極層4a)製膜時のメタルマスクにおいて、中央2mmのマスクを取り除いた状態、すなわち短絡防止のための外周部のITO開口領域10b以外は全面にITOを形成した以外は、実施例1と同様にしてヘテロ接合太陽電池が形成された。比較例1においては、レーザー加工領域端部からの開口領域は形成されなかった。
以上のように作製したヘテロ接合太陽電池の光電変換特性を測定した結果を表1に示す。なお、暗電流は−2Vにおける値を求めた。また直列抵抗を除いた太陽電池特性を求めた。
Figure 0006360340
レーザー照射領域のITOに開口領域を設けた実施例1では、端部を除く全面にITOを製膜した比較例1と比較して、割断後に高い曲率因子(F.F.)を示していることがわかる。これは−2Vにおける暗電流を比較するとわかるように、ITOを全面に製膜した比較例1ではリーク電流が大きく、実施例1ではリーク電流を大幅に抑制できているためと考えられる。
ここで、割断前においては、実施例1のF.F.が比較例1に比べて低いのは、両者のpF.F.(直列抵抗を除いた太陽電池の曲率因子)に差がないことから、直列抵抗の影響であり、中央の開口領域10aに第一透明電極層が無いことによる抵抗増加の影響であると推察される。さらに、割断後においては、実施例1ではpF.Fは割断前と同程度であるものの、比較例1ではpF.F.も低下している。これは、割断領域におけるレーザー照射により、リーク電流が生じ、該リーク電流によりpn接合の悪化の情報を電気的に回収してしまっているためであると推察でき、実施例1は割断領域におけるレーザー照射のダメージの情報を遮断できていると考えられる。
以上のことから、pn接合側の透明電極層に開口領域を設け、開口領域にpn接合側からレーザーを照射してセルを割断することで、リーク電流やレーザー照射による性能低下の情報を電気的に遮断し、変換効率の高い分割セルを作製可能であることがわかった。
1.一導電型単結晶シリコン基板
2a.第一主面側の真性シリコン系層
2b.第二主面側の真性シリコン系層
3a.逆導電型シリコン系層
3b.一導電型シリコン系層
4a.第一透明電極層
4b.第二透明電極層
5.裏面電極層
6.絶縁層
70.集電極
71.バスバー電極
72.フィンガー電極
8.第二主面側電極層
9.光電変換部
10.透明電極開口領域
10a.透明電極開口領域
10b.透明電極開口領域
11.有底溝
12.マスク
13.割断領域
13a.レーザー加工領域
13b.折割領域
14.堆積物
14´.堆積物
15.レーザー照射領域
16.導電性材料
17.ガラス基板(第一封止部材)
18.バックシート(第二封止部材)
19.封止材
20.太陽電池モジュール
101.ヘテロ接合太陽電池
1−2.結晶シリコン太陽電池仕掛品

Claims (9)

  1. 一導電型単結晶シリコン基板と、前記基板の第一主面上に順に設けられた逆導電型シリコン系層第一透明電極層および集電極と、前記基板の第二主面側に設けられた第二主面側電極層と、を有する結晶シリコン太陽電池製造し、隣り合う2つの結晶シリコン太陽電池を、一方の結晶シリコン太陽電池の第一主面に設けられた集電極上に、他方の結晶シリコン太陽電池の第二主面側電極層が重なるように積層することにより、複数の太陽電池を直列接続する結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記結晶シリコン太陽電池の製造において、前記逆導電型シリコン系層の第一主面上に前記第一透明電極層を形成する第一透明電極層形成工程と、前記第一透明電極層を有する太陽電池仕掛品を複数の太陽電池に分割する割断工程と、をこの順に有し、
    前記割断工程前に、前記基板の第一主面側表面に前記第一透明電極層を有さない第一透明電極層開口領域が形成されることにより、第一透明電極層開口領域では前記逆導電型シリコン系層が露出しており、
    前記割断工程は、前記第一主面側から前記第一透明電極層開口領域に露出した前記逆導電型シリコン系層にレーザー光を照射してレーザー加工を行い、前記基板の少なくとも一部を露出させるレーザー照射工程を有し、
    前記レーザー照射工程において、前記第一透明電極層開口領域におけるレーザー加工領域の近傍に、前記基板と前記逆導電型シリコン系層の材料の酸化物の堆積物が形成され、
    前記レーザー照射工程において形成された前記堆積物が除去されずに残存している状態で、前記一方の結晶シリコン太陽電池と前記他方の太陽電池とが重複する積層部に、前記一方の結晶シリコン太陽電池の第一透明電極層開口領域が位置するように、前記一方の結晶シリコン太陽電池と前記他方の太陽電池とを積層する、結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記第一透明電極層形成工程において、前記基板の第一主面側の一部を覆うマスクを用いて前記第一透明電極層を製膜することにより、前記第一透明電極層開口領域が形成される、請求項1に記載の結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記割断工程は、前記レーザー照射工程において前記基板に達する有底溝を形成した後、さらに、前記有底溝に沿って前記太陽電池仕掛品を折り割り複数に分割する折割工程を有する、請求項1または2に記載の結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記割断工程前に、前記第一透明電極層の第一主面上に前記集電極を形成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 前記太陽電池仕掛品は、前記基板の第二主面と前記第二主面側電極層との間に、一導電型シリコン系層を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 前記レーザー照射工程後に、150℃以上に加熱して熱処理を行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 前記集電極は、前記開口領域と平行に延在する1本のバスバー電極と、前記バスバー電極の延在方向と直交する方向に延在する複数のフィンガー電極を有し、
    隣り合う2つの結晶シリコン太陽電池を、一方の結晶シリコン太陽電池の第一主面に設けられた集電極のバスバー電極上に、他方の結晶シリコン太陽電池の第二主面側電極層が重なるように積層する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 前記バスバー電極が、結晶シリコン太陽電池の長辺方向に沿って延在している、請求項7に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  9. 前記レーザー加工領域の端部から、前記第一透明電極層開口領域の端部までの距離が、前記レーザー加工領域の両端のそれぞれについて、0.6〜2mmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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