JP6355820B2 - 磁気検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、磁電変換素子を用いた磁気検出装置、特に磁性移動体の移動に基づく磁界の変動を検出して磁性移動体の移動方向等を検出するようにした磁気検出装置に関する。
周知のように、磁界の変動つまり磁束密度の変化による磁電変換素子の抵抗値の変化を電圧に変換して出力するブリッジ回路を備え、このブリッジ回路の出力電圧に基づいて磁電変換素子に磁気的に作用している磁性移動体の移動方向等を検出するようにした磁気検出装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような磁気検出装置は、例えば車両のエンジンの回転方向や回転速度を検出する車載用回転センサ等にして利用されている。
特許文献1に記載された従来の磁気検出装置は、移動する磁性移動体に対向して配置された磁電変換素子の両端に電極を形成した第1のブリッジ回路と、この第1のブリッジ回路の磁電変換素子とは異なる位置で磁性移動体に対向して配置された別の磁電変換素子の両端に電極を形成した第2のブリッジ回路と、第1のブリッジ回路の正弦波状の出力電圧を増幅する第1の差動増幅回路と、第2のブリッジ回路の正弦波状の出力電圧を増幅する第2の差動増幅回路と、第1の差動増幅回路の出力信号を所定の閾値と比較して矩形波状の出力信号を発生する第1の比較回路と、第2の差動増幅回路の出力信号を所定の閾値と比較して矩形波状の出力信号を発生する第2の比較回路と、第1の比較回路の出力信号に基づいて第1のスイッチング素子を駆動する第1の出力回路と、第2の比較回路の出力信号に基づいて第2のスイッチング素子を駆動する第2の出力回路と備え、第1のスイッチング素子の動作に基づいて矩形波状の第1の出力信号を生成し、第2のスイッチング素子の動作に基づいて矩形波状の第2の出力信号を生成するように構成されている。
前述の第1の差動増幅回路の出力電圧と第2の差動増幅回路の出力電圧との間には、略「90」[度]の位相差が存在するため、第1の比較回路の出力信号の立上り時刻では第2の差動増幅回路の出力電圧はボトム位置又はピーク位置となり、第2の比較回路の出力信号の立下り時刻では第2の差動増幅回路の出力電圧はピーク位置又はボトム位置となることから、第1の出力信号と第2の出力信号の相互関係に基づいて、磁性移動体の移動方向を判定することができる。
ところが、磁電変換素子の製造上の特性のばらつきや、温度特性のばらつき等に起因して、磁電変換素子が設置されている環境の温度等が変化すると、第1の差動増幅回路の出力電圧と第2の差動増幅回路の出力電圧にオフセットが発生し、最終的には、第1の出力信号と第2の出力信号の立下り若しくは立上り時刻にばらつきが生じてしまうため、検出精度が悪化するという懸念がある。
そこで、前述の従来の磁気検出装置では、第1の比較回路の出力信号の立下り及び立上りの時刻で第2の差動増幅回路の出力電圧の値をデジタル値に変換し、第2の比較回路の出力の立下り及び立上りの時刻で第1の差動増幅回路の出力電圧の値をデジタル値に変換し、これ等のデジタル値を平均化した値を用いて、第1の比較回路と第2の比較回路に於ける夫々の閾値を調整するように構成されている。その結果、前述したようなオフセットが生じても、第1の比較回路と第2の比較回路は、常に第1の差動増幅回路と第2の差動増幅回路の出力電圧の振幅中心で閾値と比較して出力信号を発生することが可能となるため、第1の差動増幅回路と第2の差動増幅回路の出力電圧の立下り若しくは立上り時刻のばらつきによる検出精度への影響を抑え、高精度に磁性移動体の移動方向を検出することができる。
又、前述のような磁気検出装置に於いて、PWM(Pulse wide modulation)に基づいてスイッチング素子を駆動することにより、第1の出力信号と第2の出力信号を発生するようにした技術も既に開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4129030号公報 特開2010−101747号公報
前述のように、従来の磁気検出装置は、磁性移動体の回転方向等の移動方向を高精度に検出することが可能であるが、差動増幅回路の出力電圧の振幅範囲が、比較回路の閾値の電位から外れてしまうような場合には、比較回路の出力信号が固定値のままとなって閾値を調整する時刻が生じないため、第1の出力及び第2の出力は固定値のままとなり、磁性移動体の回転方向等を検出することができなくなるという課題が存在する。
この発明は、従来の磁気検出装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたもので、ブリッジ回路の出力信号の振幅範囲が、比較回路の閾値から外れた場合でも、磁性移動体の移動方向等を高精度に検出することができる磁気検出装置を提供することを目的とする。
又、この発明は、差動増幅回路の出力電圧の振幅範囲が、比較回路の閾値から外れた場合でも、磁性移動体の移動方向等を高精度に検出することができる磁気検出装置を提供することを目的とする。
この発明による磁気検出装置は、
磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号と第1の閾値との比較に基づいて、2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号と第2の閾値との比較に基づいて、2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
前記第1の閾値を調整し得る第1の閾値調整装置と、
前記第2の閾値を調整し得る第2の閾値調整装置と、
前記第1の出力信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
前記第2の出力信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
を備え、
(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の出力信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の閾値調整装置により前記第2の閾値を調整すること、
と、
(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の閾値調整装置により前記第1の閾値を調整すること、
と、のうちの少なくとも何れか一方を行い得るように構成されている、
ことを特徴とする。
又、この発明による磁気検出装置は、
磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
第1の基準電位に基づいて、前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号を増幅して第1の増幅信号を出力する第1の増幅回路と、
第2の基準電位に基づいて、前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号を増幅して第2の増幅信号を出力する第2の増幅回路と、
前記第1の増幅信号と第1の閾値とを比較して2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
前記第2の増幅信号と第2の閾値とを比較して2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
前記第1の増幅回路の前記第1の基準電位を調整し得る第1の基準電位調整装置と、
前記第2の増幅回路の前記第2の基準電位を調整し得る第2の基準電位調整装置と、
前記第1の増幅信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
前記第2の増幅信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
を備え、
(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の増幅信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の基準電位調整装置により前記第2の基準電位を調整すること、
と、
(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の基準電位調整装置により前記第1の基準電位を調整すること、
と、のうちの少なくとも何れか一方を行ない得るように構成されている、
ことを特徴とする。
この発明による磁気検出装置によれば、磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号と第1の閾値との比較に基づいて、2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく前記第2の出力信号と第2の閾値との比較に基づいて、2値化した第2の比較信号を発生する第1の比較回路と、前記第1の閾値を調整し得る第1の閾値調整装置と、前記第2の閾値を調整し得る第2の閾値調整装置と、前記第1の出力信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、前記第2の出力信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路とを備え、(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の出力信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の閾値調整装置により前記第2の閾値を調整することと、(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の閾値調整装置により前記第1の閾値を調整すること、のうちの少なくとも何れか一方を行い得るように構成されているので、ブリッジ回路の出力信号の振幅範囲が、比較回路の閾値から外れた場合でも、磁性移動体の移動方向等を高精度に検出することができる磁気検出装置を得ることが出来る。
又、この発明による磁気検出装置によれば、磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、第1の基準電位に基づいて、前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号を増幅して第1の増幅信号を出力する第1の増幅回路と、第2の基準電位に基づいて、前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号を増幅して第2の増幅信号を出力する第2の増幅回路と、前記第1の増幅信号と第1の閾値とを比較して2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、前記第2の増幅信号と第2の閾値とを比較して2値化した第2の比較信号を発生する第1の比較回路と、前記第1の増幅回路の前記第1の基準電位を調整し得る第1の基準電位調整装置と、前記第2の増幅回路の前記第2の基準電位を調整し得る第2の基準電位調整装置と、前記第1の増幅信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、前記第2の増幅信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路とを備え、(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の増幅信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の基準電位調整装置により前記第2の基準電位を調整することと、(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の基準電位調整装置により前記第1の基準電位を調整することと、のうちの少なくとも何れか一方を行ない得るように構成されているので、増幅回路の出力電圧の振幅範囲が、比較回路の閾値から外れた場合でも、磁性移動体の移動方向等を高精度に検出することができる磁気検出装置を得ることが出来る
この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の回路構成図である。 アナログデジタル変換回路の一例を示す回路構成図である。 アナログデジタル変換回路の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の回路構成図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の回路構成図である。 この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置の回路構成図である。 この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置の動作波形図である。 この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の磁気回路の構成を示す説明図である。 この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の磁気回路の構成を、図16Aの矢印Aの方向から視た説明図である。 この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の回路構成図である。 この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の動作を説明する波形図である。 この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の動作を説明する波形図である。
この発明による磁気検出装置を説明する前に、先ず、この発明による磁気検出装置の基礎となる技術について説明する。
この発明の基礎となる技術.
図16Aは、この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の磁気回路の構成を示す説明図、図16Bは、この発明の基礎となる磁気検出装置の磁気回路の構成を図16Aの矢印Aの方向から視た説明図である。図16A、及び図16Bに於いて、磁性円板で形成された磁性移動体36は、回転軸35を中心として矢印Bの方向、又は矢印Bとは逆方向に回転することができる。磁性移動体36は、例えばエンジンのクランク軸の回転と同期して回転する。以下の説明では、矢印Bの方向への回転を正回転、矢印Bとは逆方向への回転を逆回転と称する。磁性移動体36の外周部には、所定間隔を介して複数個の磁性突起34が形成されている。
磁石31は、磁性移動体36の磁性突起34に所定の間隙を介して対向するように配置されており、回転軸35に向かう方向に着磁されている。磁石31に固定された基板32には、磁電変換素子群33が設けられている。磁石31と磁性移動体36とは、磁気回路の一部を形成している。磁電変換素子群33は、後述の第1のブリッジ回路に用いられる第1の磁電変換素子群33aと、後述の第2のブリッジ回路に用いられる第2の磁電変換素子群33bとから構成されている。図16A、図16Bに示すように、第1の磁電変換素子群33aと第2の磁電変換素子群33bは、磁性移動体36の磁性突起34に対向して交互に配列され、且つ、回転軸35と直交する磁石31の中心線Lに対して対称的に配置されている。
ここで、磁電変換素子とは、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)、GMR(Giant Magneto Resistance)、TMR(Tunnel Magneto Resistance)、ホール(Hall)素子等の、磁界若しくは磁束の変動を電気信号に変換することができる素子を意味している。
図17は、この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の回路構成図である。図17に於いて、第1のブリッジ回路1は、第1の磁電変換素子群33aの両端に電極を備え、その一方の電極が電源に接続され他方の電極が接地電位部に接続されている。第2のブリッジ回路2は、第2の磁電変換素子群33bの両端に電極を備え、一方の電極が電源に接続され、他方の電極が接地電位部に接続されている。
第1の差動増幅回路3は、その負極側の入力端子が第1のブリッジ回路1の一方の出力端子に抵抗を介して接続され、正極側の入力端子が第1のブリッジ回路1の他方の出力端子に抵抗を介して接続されており、第1のブリッジ回路1の出力電圧に基づいて正弦波状の第1の差動増幅信号op1を出力する。
第2の差動増幅回路4は、負極側の入力端子が第2のブリッジ回路2の一方の出力端子に抵抗を介して接続され、正極側の入力端子が第2のブリッジ回路2の他方の出力端子に抵抗を介して接続されており、第2のブリッジ回路2の出力電圧に基づいて正弦波状の第2の差動増幅信号op2を出力する。ここで、第1の差動増幅信号op1と第2の差動増幅信号op2は、互いに略「90」[度]の位相差を有する。
第1の比較回路5は、負極側の入力端子が第1の差動増幅回路3の出力端子に接続され、正極側の入力端子が後述する第1のデジタルアナログ変換回路(以下、第1のDACと称する)7の出力端子に接続されており、入力された第1の差動増幅信号op1と第1の閾値vref1との比較に基づいて矩形波状の第1の比較信号cmp1を出力する。
第2の比較回路6は、負極側の入力端子が第2の差動増幅回路4の出力端子に接続され、正極側の入力端子が後述する第2のデジタルアナログ変換回路(以下、第2のDACと称する)8の出力端子に接続されており、入力された第2の差動増幅信号op2と第2の閾値vref2との比較に基づいて矩形波状の第2の比較信号cmp2を出力する。
第1のアナログデジタル変換回路(以下、第1のADCと称する)9は、アナログ信号である第1の差動増幅信号op1をデジタル信号に変換して演算回路11に入力する。第2のアナログデジタル変換回路(以下、第2のADCと称する)10は、アナログ信号である第2の差動増幅信号op2をデジタル信号に変換して演算回路11に入力する。
第1のDAC7は、演算回路11からのデジタル信号をアナログ信号に変換して第1の比較回路5の正極側の入力端子に第1の閾値vref1として入力する。第2のDAC8は、演算回路11からのデジタル信号をアナログ信号に変換して第2の比較回路6の正極側の入力端子に第2の閾値vref2として入力する。
第1の出力回路15は、第1の比較回路5から入力される第1の比較信号cmp1に基づいて、トランジスタにより構成された第1のスイッチング素子16を駆動する。第2の出力回路17は、第2の比較回路6から入力される第2の比較信号cmp2に基づいて、トランジスタにより構成された第2のスイッチング素子18を駆動する。矩形波状の第1の検出信号out1は、第1の出力回路15により駆動される第1のスイッチング素子16のオン及びオフの動作状態に対応して生成される。矩形波状の第2の検出信号out2は、第2の出力回路17により駆動される第2のスイッチング素子18のオン及びオフの動作状態に対応して生成される。
図18は、この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の動作を説明する波形図であって、横軸は時刻を示し、縦軸は、磁性移動体36の磁性突起34に対応して第1の差動増幅信号op1、第1の比較信号cmp1、第2の差動増幅信号op2、第2の比較信号cmp2、第1の検出信号out1、及び第2の検出信号out2を、夫々示している。
図17、及び図18に於いて、磁性移動体36が回転軸35を中心として回転すると、磁石31と磁性移動体36との間の磁束密度つまり磁界が磁性移動体36の磁性突起34が通過する毎に周期的に変化する。第1の磁電変換素子群33aと第2の磁電変換素子群33bは、その磁界の変動に応じて抵抗値が変化し、その結果、第1のブリッジ回路1及び第2のブリッジ回路2の出力端子間の電圧は周期的に変化し、第1の差動増幅回路3及び第2の差動増幅回路4から、夫々、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2が出力される。第1の磁電変換素子群33aと第2の磁電変換素子群33bとの配置位置の相違から、前述したように第1の差動増幅信号op1と第2の差動増幅信号op2との間には、略「90」[度]の位相差が存在する。
第1の比較回路5は、第1の差動増幅信号op1と第1の閾値vref1とを比較し、第1の比較信号cmp1を出力する。同様に、第2の比較回路6は、第2の差動増幅信号op2と第2の閾値vref2とを比較し、第2の比較信号cmp2を出力する。第1の出力回路15は、入力された第1の比較信号cmp1に基づいて第1のスイッチング素子16を駆動し、第1の検出信号out1を生成させる。同様に、第2の出力回路17は、入力された第2の比較信号cmp2に基づいて第2のスイッチング素子18を駆動し、第2の検出信号out2を生成させる。
今、磁性移動体36が矢印Bの方向に回転しているとすれば、前述の第1の差動増幅信号op1と第2の差動増幅信号op2との間には、略「90」[度]の位相差が存在するため、第1の比較信号cmp1の立上り時刻t1では第2の比較信号cmp2はハイレベルにあり、第1の比較信号cmp1の立下り時刻t2では第2の比較信号cmp2はローレベルにある。そこで、第1の比較信号cmp1と第2の比較信号cmp2に夫々同期して生成される第1の検出信号out1のレベルと第2の検出信号out2のレベルとの相互関係から、磁性移動体36が矢印Bの方向、つまり正回転していると判定する。
これに対して、磁性移動体36が矢印Bの方向に対して逆方向に回転しているとすれば、第1の比較信号cmp1の立上り時刻t2では第2の比較信号cmp2はローレベルにあり、第1の比較信号cmp1の立下り時刻t1では第2の比較信号cmp2はハイレベルにある。そこで、第1の比較信号cmp1と第2の比較信号cmp2に夫々同期して生成されるこの第1の検出信号out1のレベルと第2の検出信号out2のレベルとの相互関係から、磁性移動体36が矢印Bの方向に対して逆方向に、つまり逆回転していると判定する。
ところが、個々の磁電変換素子の製造上の特性のばらつきや、温度特性のばらつき、或いは磁石31と磁性移動体36からなる磁気回路の組み付け上のばらつき、更には回路構成上のばらつき等により、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2のオフセットが上昇若しくは下降することがある。そうすると最終的には第1の検出信号out1及び第2の検出信号out2の出力の立下り、立上りの位置にばらつきが生じてしまうため、磁性移動体36の回転方向や回転位置を精度よく検出することができなくなる。
そこで、この発明の基礎となる技術による磁気検出装置では、第1の比較信号cmp1の立上り及び立下りの時刻t1、t2に対応する第2の差動増幅信号op2のアナログ値を、第2のADC10を用いてデジタル値に変換して演算回路11に入力する。演算回路11では、これ等の入力されたデジタル値の平均値を演算する。そして第2のDAC8によりその演算された平均値のデジタル値をアナログ値に変換し、第2の比較回路6に第2の閾値vref2として入力する。
即ち、第1の差動増幅信号op1と、第2の差動増幅信号op2との間には、略「90」[度]の位相差が存在するため、第1の比較信号cmp1の立上りの時刻t1では、第2の差動増幅信号op2はボトム値となり、第1の比較信号cmp1の立下りの時刻t2では、第2の差動増幅信号op2はピーク値となる。従って、このボトム値とピーク値の平均値は、第2の差動増幅信号op2の正弦波の中心値となる。そこでデジタル値で演算されたボトム値とピーク値の平均値を、第2のDAC回路8によりアナログ値に変換して第2の比較回路6の第2の閾値vref2とすることにより、前述したようなオフセットが生じても、第2の比較回路6は常に第2の差動増幅信号op2の振幅中心を第2の閾値vref2として比較することが可能なため、第2の検出信号out2の立下り、立上りの位置のバラツキを抑えることができる。
同様に、第2の比較信号cmp2の立上り及び立下りの時刻t3、t4に対応する第1の差動増幅信号op1のアナログ値を、第1のADC9を用いてデジタル値に変換して演算回路11に入力する。演算回路11では、これ等の入力されたデジタル値の平均値を演算する。そして第1のDAC7によりその演算された平均値のデジタル値をアナログ値に変換し、第1の比較回路5に第1の閾値vref1として入力する。
即ち、第2の比較信号cmp2の立上りの時刻t3では、第1の差動増幅信号op1ピーク値となり、第2の比較信号cmp2の立下りの時刻t4では、第1の差動増幅信号op1はボトム値となる。従って、このピーク値とボトム値の平均値は、第1の差動増幅信号op1の正弦波の中心値となる。そこでデジタル値で演算されたピーク値とボトム値の平均値を、第1のDAC回路7によりアナログ値に変換して第1の比較回路5の第1の閾値vref1とすることにより、前述したようなオフセットが生じても、第1の比較回路5は常に第1の差動増幅信号op1の振幅中心を第1の閾値vref1として比較することが可能なため、第1の検出信号out1の立上り、立下りの位置のバラツキを抑えることができる。
しかしながら、第1の差動増幅信号op1の振幅範囲が、第1の閾値vref1の電位から外れてしまっている場合には、第1の検出信号out1は固定値のままとなる。同様に、第2の差動増幅信号op2の振幅範囲が、第2の閾値vref2の電位から外れてしまっている場合には、第2の検出信号out2は固定値のままとなる。このような場合には、磁性移動体36の回転方向等を検出することができなくなる。
図19は、この発明の基礎となる技術に基づく磁気検出装置の動作を説明する波形図であって、第1の差動増幅信号op1の振幅範囲が、第1の閾値vref1の電位から外れ、且つ第2の差動増幅信号op2の振幅範囲が、第2の閾値vref2の電位から外れてしまっている場合を示している。
図19に示すように、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の夫々の振幅範囲が、対応する第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2の電位から外れてしまっている場合には、第1の比較信号cmp1と第2の比較信号cmp2は固定値となり、従って、第1の検出信号out1と第2の検出信号out2は、共に固定値となってしまい、磁性移動体の回転方向等の情報を検出することができなくなる。尚、第1の差動増幅信号op1と第2の差動増幅信号op2のうちの何れか一方の振幅範囲が、対応する第1の閾値vref1又は第2の閾値vref2の電位から外れてしまっている場合でも、同様に磁性移動体の回転方向等の情報を検出することができなくなる。
この発明による磁気検出装置は、この発明の基礎となる磁気検出装置に於ける前述のような課題を解消することができる。以下、この発明の実施の形態1による磁気検出装置について説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による磁気検出装置に於ける磁気回路の構成は、前述のこの発明の基礎となる技術による磁気検出装置の、図16A及び図16Bの構成と同様であるので、説明を省略する。図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の回路構成図である。図1に於いて、第1のブリッジ回路1は、第1の磁電変換素子群33aの両端に電極を備え、その一方の電極が電源に接続され他方の電極が接地電位部に接続されている。第2のブリッジ回路2は、第2の磁電変換素子群33bの両端に電極を備え、一方の電極が電源に接続され、他方の電極が接地電位部に接続されている。
第1の差動増幅回路3は、その負極側の入力端子が第1のブリッジ回路1の一方の出力端子に抵抗を介して接続され、正極側の入力端子が第1のブリッジ回路1の他方の出力端子に抵抗を介して接続されており、第1のブリッジ回路1の出力電圧に基づいて正弦波状の第1の差動増幅信号op1を出力する。
第2の差動増幅回路4は、負極側の入力端子が第2のブリッジ回路2の一方の出力端子に抵抗を介して接続され、正極側の入力端子が第2のブリッジ回路2の他方の出力端子に抵抗を介して接続されており、第2のブリッジ回路2の出力電圧に基づいて正弦波状の第2の差動増幅信号op2を出力する。ここで、第1の差動増幅信号op1と第2の差動増幅信号op2は、互いに略「90」[度]の位相差を有する。
第1の比較回路5は、負極側の入力端子が第1の差動増幅回路3の出力端子に接続され、正極側の入力端子が第1の閾値vref1を出力する第1の閾値電源e1に接続されている。尚、第1の比較回路5の正極側の入力端子は固定の第1の閾値電源e1に接続されているが、その出力電圧である第1の閾値vref1にヒステリシスが設けられていても良い。第1の比較回路5は、入力された第1の差動増幅信号op1と第1の閾値vref1との比較に基づく矩形波状の第1の比較信号cmp1を出力する。
第2の比較回路6は、負極側の入力端子が第2の差動増幅回路4の出力端子に接続され、正極側の入力端子が第2の閾値vref2を出力する第2の閾値電源e2に接続されている。尚、第2の比較回路6の正極側の入力端子は固定の第2の閾値電源e2に接続されているが、その出力電圧である第2の閾値vref2にヒステリシスが設けられていても良い。第2の比較回路6は、入力された第2の差動増幅信号op2と第2の閾値vref2との比較に基づく矩形波状の第2の比較信号cmp2を出力する。
第1のADC9は、アナログ信号である第1の差動増幅信号op1をデジタル信号に変換して演算回路11に入力する。第2のADC10は、アナログ信号である第2の差動増幅信号op2をデジタル信号に変換して演算回路11に入力する。
第1のDAC7は、演算回路11からのデジタル信号をアナログ信号に変換して第1の差動増幅回路3の正極側の入力端子に入力する。第2のDAC8は、演算回路11からのデジタル信号をアナログ信号に変換して第2の差動増幅回路4の正極側の入力端子に入力する。
第1の出力回路15は、第1の比較回路5から入力される第1の比較信号cmp1に基づいて、トランジスタにより構成された第1のスイッチング素子16を駆動する。第2の出力回路17は、第2の比較回路6から入力される第2の比較信号cmp2に基づいて、トランジスタにより構成された第2のスイッチング素子18を駆動する。矩形波状の第1の検出信号out1は、第1の出力回路15により駆動される第1のスイッチング素子16のオン及びオフの動作状態に対応して生成される。矩形波状の第2の検出信号out2は、第2の出力回路17により駆動される第2のスイッチング素子18のオン及びオフの動作状態に対応して生成される。
リセット回路13は、後述するように所定のレベルのリセット信号を出力する。発振器14は、所定の周期でクロック信号を出力する。
前述したように、この発明の基礎となる技術による磁気検出装置では第1のDAC7及び第2のDAC8は、第1の比較回路5及び第2の比較回路6の閾値電位側である正極側の入力端子に接続されていたが、この発明の実施の形態1による磁気検出装置では、第1の差動増幅回路3及び第2の差動増幅回路4の基準電位側である正極側の入力端子に接続されている。その他の構成は、図17に示すこの発明の基礎となる技術による磁気検出装置と同様である。
図2は、ADCの一例を示す回路構成図であって、前述の第1のADC9及び第2のADC10として用いられる。図2に於いて、アナログデジタル変換用比較回路(以下AD用比較回路と称する)23は、特にopと称される負極側の入力端子と、正極側の入力端子とを備えている。AD用比較回路23の出力端子はAD用演算回路25の入力端子に接続され、出力信号cmpをAD用演算回路25に入力する。AD用DAC24は、その出力端子がAD用比較回路23の正極側の入力端子に接続され、出力信号vref_DACをAD用比較回路24の正極側の入力端子に入力する。AD用演算回路25の出力端子は、AD用DAC24にバス接続されている。
図2に示すADCが図1に於ける第1のADC9として用いられると、AD用比較回路23の入力端子opには第1の差動増幅回路3からの第1の差動増幅信号op1が入力され、第2のADC10として用いられると、AD用比較回路23の入力端子opには第2の差動増幅回路4からの第2の差動増幅信号op2が入力されることになる。
図3は、図2に示すADCの動作を説明する波形図であって、横軸は時刻、縦軸は負極側の入力端子opの電圧値と、AD用DAC24の出力信号vref_DACと、AD用比較回路23の出力信号cmpとを、夫々示している。図3では6bitのAD用DACを例に説明する。図3に於いて、先ず、トリガーとなる時刻t1では、AD用DAC24は最大bit(MSBとよぶ)の出力信号vref_DACを出力する。尚、前述のMSBとは、「1」[bit]にて最大の電位差を生じするbitのことを指す。
そして、図1に示す発振器14により出力されるクロックを用いて、AD用演算回路25は、時刻t1より後の時刻t2に於いてAD用比較回路23の出力信号cmpがローレベルであると判定する。この場合、AD用比較回路23の出力信号cmpがローレベルであるということは、AD用比較回路23の負極側の入力端子opの電位が、図3に示すように、AD用DAC24の出力信号vref_DACの電位よりも高いことを意味している。従って、AD用演算回路25は、AD用DAC24へMSBを残したまま、時刻t2より後の時刻t3に2番目の電位となる[MSB−1]のbitをAD用DAC24へ入力する。
次に時刻t3より後の時刻t4に於いて、AD用演算回路25は、AD用比較回路23の出力信号cmpがハイレベルであると判定する。この場合、AD用比較回路23の出力信号cmpがハイレベルであるということは、AD用比較回路23の負極側の入力端子opの電位が、図3に示すように、AD用DAC24の出力信号vref_DACの電位よりも低いことを意味している。従って、AD用演算回路25は、AD用DAC24へMSBを残し、[MSB−1]のbitを取り除き、[MSB-1]のbitを入力する。
このように、AD用比較回路23の負極側の入力端子opの電位が、AD用DAC24の出力信号vref_DACの電位に対して大きいか小さいかの判定を用いて、MSBから最小のbit(以下、LSBと称する)までそれらの大小関係を比較する。LSBの判定結果は時刻tnで行われる。この時刻tnの時刻で残されたbit(例えば、MSBがその一つの例)が、AD用比較回路23の負極側の入力端子opのアナログ電位をデジタル値に変換した値に他ならない。ここで、以下の説明では、時刻t1から時刻tnまでの時間間隔を「変換時間」と称する。
図4は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図、図5は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を示すフローチャート図である。第1の差動増幅回路3の出力である第1の差動増幅信号op1、及び第2の差動増幅回路4の出力である第2の差動増幅信号op2の波形の関係については、前述したように両者の間に「90」〔度〕の位相差が存在するので、両者のうちの一方のピーク又はボトム位置は、他方の振幅中心となる関係となっている。図4では、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2を、夫々正弦波形状で示しており、両者間には略「90」[度]の位相差が存在する。
図1から図5に於いて、ステップA001にてリセット回路13からのリセット信号rstがローレベルからハイレベルになると、ステップA002に於いて第2のADC10は第2の差動増幅信号op2の波形をアナログデジタル変換し、同時に第1のADC9は第1の差動増幅信号op1の波形をアナログデジタル変換し、これ等の値を演算回路11の記憶領域へ格納する。図4には、この変換動作を示す印として概略的に、第2の差動増幅信号op2の波形上に円で示している。又、以下の説明では、アナログデジタル変換されて得られた第2の差動増幅信号の値を順次、[op2_C1]、[op2_C2]、[op2_Cn]のように称することとする。
次に、ステップA003に於いて、前述で得られた第2の差動増幅信号の値[op2_Cn]と[op2_Cn+1]とを用いて[(op2_Cn+1)―(op2_Cn)]の演算を演算回路11にて行う。このとき、その演算結果の符合情報を演算回路11の内部の記憶領域に格納する。ステップA004では、演算回路11は直前に符号情報格納領域Fに格納された符号情報と今回の演算結果の符号情報とを比較し、符号情報に変化があるか否かを判定する。ステップA004での判定の結果、符号情報に変化がない(No)と判定されれば、ステップA002に戻り、符号情報の変化がある(Yes)と判定されるまでステップA002〜ステップA004の動作を繰り返す。図4に示す例では、[n+1]番目までの演算結果の符号情報は「マイナス」であるが、[n+2]番目で符号情報は「プラス」となる。
符号情報が「マイナス」から「プラス」へと変化したとき、ステップA005に於いて、演算回路11では直前の第1の差動増幅信号の値[op1_Cn+1]と基準となる第1の閾値のデジタル値(図5では、[vref1_digital])と比較し、その差分を第1のDAC7に格納する。同時に、ステップA006に於いて、第2の差動増幅信号[op2_Cn+1]の値を演算回路11の記憶領域へボトム値又はピーク値として格納する。そうすると図4に示すように、第1の差動増幅信号op1の波形は初めは第1の閾値vref1より高電位に配置されているが、ステップA005での動作にて第1の差動増幅信号op1の波形の振幅範囲内に第1の閾値vref1が入ることになる。
更にステップA007に於いて、第2のADC10はアナログデジタル変換動作を継続する。そして、ステップA008に於いて、前述したステップA003と同様に、取得した第2の差動増幅信号の値[op2_Cn+m]と[op2_Cn+m+1]とを用いて[(op2_Cn+m+1)―(op2_Cn+m)]の演算を演算回路11にて行い、その演算結果の符号情報を演算回路11の記録領域へ格納する。
次に、ステップA009に於いて、前述したステップA004と同様に、取得した符号の変化を判定する。図4では、[n+m+2]番目に符号がプラスからマイナスへ変化したとき符号が変化したことを判定し、ステップA010に於いて[op2_Cn+m+1]の値を演算回路11の記憶領域へボトム又はピークとして格納する。
次に、ステップA011にて、既に演算回路11の記憶領域にある[op2_Cn+1]と[op2_Cn+m+1]の平均値を演算回路11にて演算し、その演算した平均値と基準となる第2の閾値のデジタル値(図5では、[vref2_digital])とを比較し、両者の差分を第2のDAC8に格納する。そうすると図4に示すように、第2の差動増幅信号op2の波形は、リセット後の初めは第2の閾値vref2より低い電位に配置されているが、前述する一連の動作にて第2の差動増幅信号op2の波形の振幅範囲内に第2の閾値vref2が入ることになる。
ここで、アナログデジタル変換の変換時間が所定の期間内でなければ、前述する動作に於いて、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の振幅範囲内に、第1の閾値vref1の電位及び第2の閾値vref2の電位を夫々入れることができないことも考えられる。
図6は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。図6に示すように、いま、例えば第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2が、正弦波に近似できるものとする。又、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の全振幅のうちの半分の振幅(以下、片振幅と称する)を同じ「A」とし、第1のADC9の変換時間をTop1、第2のADC10の変換時間をTop2とし、又、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2は、夫々同じ周波数fとし、[ω=2πf]とする。周期Tは、[T=1/f]と表すことができる。
ここで、第1の差動増幅信号op1、及び第2の差動増幅信号op2は、夫々以下の式(1)、式(2)で示すことができる。

op1:y=Asin(ωt+π/4)・・・式(1)

op2:y=Asin(ωt) ・・・式(2)
アナログデジタル変換する第1の差動増幅信号op1に於ける本来のピーク値又はボトム値からのズレを、回路のばらつき等を考慮して片振幅の[1/2]までとすると、図6に於ける第1の差動増幅信号の値が[op1_Cn]であるときのアナログデジタル変換は、第1の差動増幅信号op1の[1/2A]の時刻で行われることとなる。図6に示すように第1の差動増幅信号の値[op1_Cn]から振幅中心までの期間を位相で示すと、[π/6]となる。[Top1=Top2]と仮定すると、第2の差動増幅信号の値[op2_Cn]から第2の差動増幅信号op2のボトム値までの期間が[Top2/2]であるような条件が変換時間として最大となる条件となる。従って、

1/2Top2/T×2π=π/6

となるため、下記の式(3)を満たすようなアナログデジタル変換時間とすることが望ましい。

Top1=Top2=T/6 ・・・式(3)
第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の振幅範囲が、第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2の電位から夫々外れていても、前述した動作により第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の振幅範囲内に第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2の電位を入れることができる。そのため、この発明の実施の形態1による磁気検出装置によれば、前述のこの発明の基礎となる技術の磁気検出装置ように第1の検出信号out1及び第2の検出信号out2が固定値となることはない。
尚、以上述べたこの発明の実施の形態1による磁気検出装置の動作については、リセット信号rstの発生(ハイレベルとなった状態)後の所定の期間のみで行うようにしてもよい。そして、前述の動作の完了後にこの発明の基礎となる技術による動作へ移行するようにしてもよい。
尚、以上述べたこの発明の実施の形態1による磁気検出装置によれば、第1の差動増幅回路3及び第2の差動増幅回路4に入力する基準電位として、第1のDAC7及び第2のDAC8の出力信号を夫々入力したが、第1の比較回路5及び6の閾値電位として第1のDAC7及び第2のDAC8の出力信号を夫々入力した場合でも同様の効果を得られる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による磁気検出装置について説明する。前述の実施の形態1による磁気検出装置では、第2の差動増幅信号op2の波形のピーク又はボトムの検出は(図5に於けるステップA004、及びステップA009)、第2の差動増幅信号op2の波形の前後の値の比較のみで行っていたが、例えば第2の差動増幅信号op2の波形の周波数が低いときには、第2の差動増幅信号op2の波形のピーク又はボトムの近辺の前後の値([op2_Cn]と[op2_Cn+1])が直近の値の比較となりほぼ同値になることがある。従って本来検出すべきピーク又はボトムの検出を誤る可能性がある。そこで実施の形態2による磁気検出装置では、第2の差動増幅信号op2の波形のピーク又はボトムの検出の判定にヒステリシスを設けるようにしたものである。
図7は、この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。図7では、ヒステリシス動作を簡潔に説明するために、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の波形は三角波とし、第1の差動増幅信号op1及び第2の差動増幅信号op2の波形以外の信号の波形の図示は省略している。又、図7では横軸を時刻、縦軸を振幅とし、特に明確な単位は示さず、「0」[時刻]、「1」[時刻]、や「1.0」[振幅]、「0.99」[振幅]のように称すこととする。図8は、この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置の動作を示すフローチャート図であって、図7に示す動作に対応したものである。尚、磁気回路の構成及び電気回路構成については実施の形態1の場合と同じであるため、説明は省略する。
図7及び図8に於いて、先ず、ステップB001では、「1」[時刻]に於いてリセット信号rstがハイレベルとなり、ステップB002に於いて第2のADC10にて第2の差動増幅信号op2をアナログデジタル変換して[op2_C1=1.0][振幅]なるデジタル値を取得し、このデジタル値を演算回路11の格納領域へ格納する。次にステップB003では、「3」[時刻]に於いても同様に第2のADC10にて第2の差動増幅信号op2をアナログデジタル変換し、[op2_C2=0.99][振幅]なるデジタル値を取得し、このデジタル値を演算回路11に格納領域へ格納する。
次に、ステップB004に於いて、演算回路11にて[|0.99−1.00|]なる演算を行ない、その演算結果が事前に設定したヒステリシス値hysより大きいかを判定する。ここでは、[hys=0.015]とする。前述の演算では[|0.99−1.00|=0.01][振幅]であるため、その演算結果はヒステリシス値hysを越えない(No)。
そこで、ステップB003に戻り、更に「5」[時刻]に第2のADC10にて第2の差動増幅信号op2をアナログデジタル変換し、[op2_C2=0.98][振幅]なるデジタル値を取得して格納する。次にステップB004に進んで、演算回路11にて[|0.98−1.0|]なる演算を行ない、その演算結果がヒステリシス値hysより大きいかを判定する。ここで、演算結果は[|0.98−1.00|=0.02][振幅]であるため、ヒステリシス値hysを越える(Yes)。
そこで、ステップB005に於いて第2の差動増幅信号[op2_C2]の値を第1の演算増幅信号[op1_C1]へ置き換え、[op2_C1=0.98][振幅]とする。同時に、ステップB006に於いて、第1のADC9にて第1の演算増幅信号op1をアナログデジタル変換し、[op1_C1=0.98][振幅]なるデジタル値を取得する。
次に、ステップB007に於いて、[(op2_C2)−(op2_C1)]の符号が「マイナス」であるのでこの符号情報を符号情報格納領域Fへ格納する。次に、ステップB008に於いて、演算回路11にて[0.98−1.0]の符号情報である「マイナス」が前に取得した符号情報から変化がないかを判定する。ここでは変化がなかった(No)と想定し、次の説明を行う。符号情報に変化がない(No)場合は、ステップB003からステップB007の動作を繰り返す。
ここで、ステップB003に戻り、次にステップB004に於いて、「25」[時刻]にて演算回路11により[|0.92−0.90|]なる演算を行う。ここで[|0.92−0.90|=0.02][振幅]であるため、その演算結果はヒステリシス値hysを越える。そこでステップB005に於いて第2の差動増幅信号[op2_C2]の値を第1の差動増幅信号[op1_C1]へ置き換えて[op2_C1=0.92][振幅]とし、同時にステップB006に於いて第1のADC9にて第1の差動増幅信号op1をアナログデジタル変換し、[op1_C1=0.94][振幅]なるデジタル値を取得する。
次に、ステップB008に於いて、演算回路11にて[0.92−0.9]の符号が前に取得した符号から変化がないかを判定する。ここで前の符号である「マイナス」から今回の「プラス」へと符号が変化しているため、ステップB009に於いて第1のDAC7へ[(vref1_digital)−(op1_C1)](ここでは[op1_C1=0.94][振幅])を入力する。又、ステップB010に於いて第2の差動増幅信号[op2_C1]の値をE1(=0.92[振幅])とする。ステップB010以降も第2のADC10は第2の差動増幅信号op2の波形をアナログデジタル変換し、同様の動作を繰り返し行う。そこで最終的にステップB016にて[E2=0.98][振幅]なる値を取得し、演算回路11にて[(vref2_digital)−{E1+E2}/2]の演算を行い、その演算結果をステップB017にて第2のDAC8へ入力する。
以上述べたこの発明の実施の形態2による磁気検出装置によれば、前述した動作により、例え第2の差動増幅信号op2の波形の周波数が低いときでも第2の差動増幅信号op2のピーク又はボトムの検出を確実に行うことが可能である。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3による磁気検出装置は、PWM(Pulse wide modulation)に基づいて検出信号を出力するようにしたものである。尚、PWMに基づいて検出信号を出力するようにした磁気検出装置そのものは、前述したように特許文献2に開示されている。図9は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の回路構成図である。
図9に於いて、第1の比較回路5からの第1の比較信号cmp1及び第2の比較回路6からの第2の比較信号cmp2が方向判定回路19に入力される。又、方向判定回路19の出力は、PWM出力回路20に接続され、最終的にトランジスタにより構成された出力用のスイッチング素子21に接続されている。その他の構成は、図1に示す実施の形態1の場合と同様である。
図10は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。図9、及び図10に於いて、磁性移動体36の移動方向が正回転方向であっても逆回転方向であっても、第1の差動増幅信号op1の波形は同じ波形となるが、第2の差動増幅信号op2の波形は移動方向が反転すると位相が「180」[度]反転する。そこで方向判定回路19では第1の比較回路5及び第2の比較回路6からの第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の位相関係に基づいて磁性移動体36の移動方向を判定する。例えば第2の比較信号cmp2の立下りエッジにて第1の比較信号cmp1がハイレベルであれば、正回転であると判定し、第2の比較信号cmp2の立下りエッジにて第1の比較信号cmp1がローレベルであれば、逆回転であると判定する。図10に於いては磁性移動体36は正回転方向に回転していることを示している。
図10に示すように、スイッチング素子21の出力は、第2の比較信号cmp2の立下りに同期して、磁性移動体36の移動方向に即した所定のパルス幅で出力される。例えば、正回転による移動に対してパルス幅をtfとし、逆回転による移動に対してのパルス幅をtrとする。従って、パルス幅tfとパルス幅trの幅の大きさの相違により磁性移動体36の移動方向を示すことができる。
ここで、第1の差動増幅信号op1の波形及び第2の差動増幅信号op2の波形が、各々その振幅範囲に第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2が入るようにする前述の実施の形態1及び実施の形態2による磁気検出装置の一連の動作に於いて、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2は、磁性移動体36の移動方向が一意であるにも関わらず、前述した移動方向の判定の論理と即しない場合が生じる。図10に於ける時刻t1がその場合に相当する。
即ち、時刻t1では第2の比較信号cmp2の立下りエッジのときは第1の比較信号cmp1はローレベルとなっているため、方向判定の論理では逆回転を示すことになる。しかし実際には磁性移動体36は正回転の方向に移動している。これは第2の差動増幅信号op2の波形を図10の上方向へシフトさせたために生じた立下りエッジであるため、本来、回転方向の判定の論理に使うべきではない。
そこでこの発明の実施の形態3による磁気検出装置では、リセット信号rst立上り後の動作として、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したことを確認した後に、検出信号としての出力パルスを出力することとする。図11A、及び図11Bは、夫々この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。図11A及び図11Bでは、説明を簡潔にするため、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2、検出信号outの波形のみを記している。尚、何れもリセット信号rstの立上り直後の波形を示している。
図11Aに於いて,時刻t1にて、第2の比較信号cmp2は立上りエッジであり、次に時刻t2に第1の比較信号cmp1が立上りとなり、時刻t3には第2の比較信号cmp2が立下りエッジとなり、時刻t4は第1の比較信号cmp1が立下りエッジとなっている。PMW出力回路20では,第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したと判定して、時刻t7にて検出信号out出力をする。
又、図11Bに於いては、時刻t1にて、第2の比較信号cmp2は立上りエッジであり、次の時刻t2では第2の比較信号cmp2が立下りエッジとなっている。ここで、PWM出力回路20では第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したと判定できないこととなる。しかし次の時刻t5以降、時刻t8までの動作で、PMW出力回路20では第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したと判定でき、時刻t11に於いて検出信号out出力をする。
第1の差動増幅信号op1の波形及び第2の差動増幅信号op2の波形が、各々その振幅範囲に第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2が入るようにする前述の実施の形態1及び実施の形態2による磁気検出装置による一連の動作はこの発明の実施の形態3に於いても同様であるが、以上述べたこの発明の実施の形態3による磁気検出装置によれば、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したと判定した後に、検出信号outを出力するため、前述のような磁性移動体36の移動方向の判定結果の誤出力は生じない。
実施の形態4.
前述の実施の形態3による磁気検出装置によれば、磁性移動体36の移動方向に対してパルス幅を変えることで移動方向を示すことができたが、この発明の実施の形態4による磁気検出装置では、検出信号のパルスの電位を変化させることで移動方向を示すようにしたものである。
図12は、この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の回路構成図である。実施の形態4による磁気検出装置が、前述の実施の形態3による磁気検出装置と相違する点は、方向判定回路19の出力側に後にレベル変調出力回路26が接続され、レベル変調出力回路26の出力により駆動されるトランジスタで構成されたスイッチング素子21と、トランジスタで構成されたローレベル用スイッチング素子22が設けられている点である。
図13A、図13B、及び図13Cは、この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置の動作を説明する波形図である。これ等の図では、説明を簡潔にするため、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2、検出信号outの波形のみを記している。尚、何れもリセット信号rstの立上り直後の波形を示している。
図13Aと図13Bとでは、磁性移動体36の移動方向による動作波形の違いを示している。例えば図13Aが磁性移動体36の正回転による移動による場合を示しているとすれば、図13Bは磁性移動体36が逆回転による移動の場合を示している。図13Aに示す磁性移動体36の正回転による移動のときは、検出信号outの波形は第2の比較信号cmp2に同期して出力される。図13Bに示す磁性移動体36の逆回転による移動のときは、検出信号outは第2の比較信号cmp2に同期しているが、検出信号outの波形のローレベルの値がVaに上昇している。
図13Cでは、前述の実施の形態3による磁気検出装置と同様に、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したとレベル変調出力回路26が判定した後に検出信号out出力する。
第1の差動増幅信号op1の波形及び第2の差動増幅信号op2の波形が、各々その振幅範囲に第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2が入るようにする前述の実施の形態1及び実施の形態2で述べた一連の動作は、実施の形態4の場合も同様であるが、第1の比較信号cmp1及び第2の比較信号cmp2の立上り、立下りエッジが互いに交互に出現したと判定した後に検出信号outを出力するため、方向判定結果の誤出力は生じない。
実施の形態5.
図14は、この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置の回路構成図である。実施の形態5による磁気検出装置が実施の形態1による磁気検出装置と相違する点は、実施の形態1に於ける第2の出力回路17及び第2のスイッチング素子18が削除されている点であり、実施の形態5では出力回路15とスイッチング素子16のみを備えている。
図15は、この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置の動作波形図である。第1の差動増幅信号op1、第2の差動増幅信号op2、第1の比較信号cmp1、第2の比較信号cmp2の動作は、前述の実施の形態1及び実施の形態2と同じである。
図14、及び図15に於いて、出力回路15は、リセット信号rstの立上り後、第1の比較信号cmp1の最初の立下りエッジにて出力を開始している。尚、検出信号outの開始は、第1の比較信号cmp1の最初の立上りエッジであってもよい。又、第1の比較信号cmp1のN個目(N:自然数)の立上がりエッジ又は立下りエッジから検出信号outの出力を開始してもよい。
第1の差動増幅信号op1の波形及び第2の差動増幅信号op2の波形が、各々その振幅範囲に第1の閾値vref1及び第2の閾値vref2が入るようにする前述の実施の形態1、及び実施の形態2で述べた一連の動作は実施の形態5に於いても同様であるが、その一連の動作が収束した後に、第1の比較信号cmp1の所望のエッジから出力を開始することができるため、前述する一連の動作にて生じる可能のある第1の比較回路5の誤出力に基づいて検出信号outを出力することを防止できる。
以上述べたこの発明の実施の形態1から5による磁気検出装置は、下記の少なくとも下記の何れかの発明を具体化したものである。
(1)磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号と第1の閾値との比較に基づいて、2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号と第2の閾値との比較に基づいて、2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
前記第1の閾値を調整し得る第1の閾値調整装置と、
前記第2の閾値を調整し得る第2の閾値調整装置と、
前記第1の出力信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
前記第2の出力信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
を備え、
(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の出力信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の閾値調整装置により前記第2の閾値を調整すること、
と、
(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の閾値調整装置により前記第1の閾値を調整すること、
と、のうちの少なくとも何れか一方を行い得るように構成されている、
ことを特徴とする磁気検出装置。
(2)前記第1の出力信号と前記第2の出力信号とは、一方がピーク値又はボトム値となる時刻に於いて他方は振幅中心となる位相差を有している、
ことを特徴とする上記(1)に記載の磁気検出装置。
(3)磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
第1の基準電位に基づいて、前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号を増幅して第1の増幅信号を出力する第1の増幅回路と、
第2の基準電位に基づいて、前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号を増幅して第2の増幅信号を出力する第2の増幅回路と、
前記第1の増幅信号と第1の閾値とを比較して2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
前記第2の増幅信号と第2の閾値とを比較して2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
前記第1の増幅回路の前記第1の基準電位を調整し得る第1の基準電位調整装置と、
前記第2の増幅回路の前記第2の基準電位を調整し得る第2の基準電位調整装置と、
前記第1の増幅信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
前記第2の増幅信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
を備え、
(1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の増幅信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の基準電位調整装置により前記第2の基準電位を調整すること、
と、
(2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の基準電位調整装置により前記第1の基準電位を調整すること、
と、のうちの少なくとも何れか一方を行ない得るように構成されている、
ことを特徴とする磁気検出装置。
(4)前記第1の増幅信号と前記第2の増幅信号とは、一方がピーク値又はボトム値となる時刻に於いて他方は振幅中心となる位相差を有している、
ことを特徴とする上記(3)に記載の磁気検出装置。
(5)前記第1の増幅信号を発振器のクロックに基づいて、前記第1のアナログデジタル変換回路により異なる時刻の複数のデジタル値に変換し、
前記変換した複数のデジタル値の間の増減に基づいて前記ピーク値又は前記ボトム値であることを判定する、
ことを特徴とする上記(3)または(4)に記載の磁気検出装置。
(6)前記複数のデジタル値の間の増減の判定に所定のヒステリシスを設ける、
ことを特徴とする上記(5)に記載の磁気検出装置。
(7)前記第1の増幅信号又は前記第2の増幅信号に於ける、前記ピーク値のデジタル値及び前記ボトム値のデジタル値に基づいて、前記第1の基準電位調整装置又は前記第2の基準電位調整装置により、前記第1の基準電位又は前記第2の基準電位を調整する、
ことを特徴とする上記(3)から(6)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。
(8)前記第1の基準電位調整装置又は前記第2の基準電位調整装置は、
前記ピーク値のデジタル値と前記ボトム値のデジタル値との平均値と所定の基準値との比較に基づいて前記第1の基準電位又は前記第2の基準電位を調整する、
ことを特徴とする上記(7)に記載の磁気検出装置。
(9)前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に基づいて前記磁性移動体の移動方向を判定する方向判定回路と、
前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号に同期して、前記移動方向に対応して時間幅が異なる矩形波を出力する出力回路と、
を備え、
リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号と前記第2の比較信号の立上り時刻及び立下り時刻が互いに交互に出現するに至った時刻で、前記出力回路から出力の発生が開始される、
ことを特徴とする上記(1)から(8)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。
(10)前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に基づいて前記磁性移動体の移動方向を判定する方向判定回路と、
前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号に同期して、前記移動方向に対応して電圧値が異なる矩形波を出力する出力回路と、
を備え、
リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号と前記第2の比較信号の立上り時刻及び立下り時刻が互いに交互に出現するに至った時刻で、前記出力回路から出力の発生が開始される、
ことを特徴とする上記(1)から(8)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。
(11)前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に同期して矩形波を出力する出力回路を備え、
前記リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号の所定の立下り時刻若しくは立上り時刻から、前記出力回路の出力が開始される、
ことを特徴とする上記(1)から(8)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。
(12)リセット回路による初期化後の所定の期間のみ動作する、
ことを特徴とする上記(1)から(11)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。
(13)前記第1のアナログデジタル変換回路がアナログ信号をデジタル信号に変換する変換時間をTop1、前記第2のアナログデジタル変換回路がアナログ信号をデジタル信号に変換する変換時間をTop2とし、前記磁性移動体の一周期の移動に対する磁界の変動周期をTとしたとき、
Top1=Top2として場合に、
Top1=Top2=T/6
の関係が成り立つ、
ことを特徴とする上記(1)から(12)のうちの何れか一つに記載の磁気検出装置。


この発明は、自動車等に搭載され、エンジンの回転位置を検出して燃料の噴射時期、点火時期を決定する制御装置等に適用することができる
1 第1のブリッジ回路、2 第2のブリッジ回路、3 第1の差動増幅回路、4 第2の差動増幅回路、5 第1の比較回路、6 第2の比較回路、7 第1のDAC、8 第2のDAC、9 第1のADC、10 第2のADC、11 演算回路、13 リセット回路、14 発振器、15 第1の出力回路、16 第1のスイッチング素子、17 第2の出力回路、18 第2のスイッチング素子、19 方向判定回路、20 PWM出力回路、21 スイッチング素子、22 ローレベル用スイッチング素子、23 AD用比較回路、24 AD用DAC、25 AD用演算回路、26 レベル変調出力回路、31
磁石、32 基板、33 磁電変換素子群、33a 第1の磁電変換素子群、33b 第2の磁電変換素子群、34 磁性移動体の外周部、35 回転軸、36 磁性移動体、op1 第1の差動増幅信号、op2 第2の差動増幅信号、cmp1 第1の比較信号、cmp2 第2の比較信号、vref1 第1の閾値、vref2 第2の閾値、out1 第1の検出信号、out2 第2の検出信号、e1 第1の閾値電源、e2 第2の閾値電源、rst リセット信号、hys ヒステリシス値、out 検出信号。

Claims (13)

  1. 磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
    前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
    前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号と第1の閾値との比較に基づいて、2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
    前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号と第2の閾値との比較に基づいて、2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
    前記第1の閾値を調整し得る第1の閾値調整装置と、
    前記第2の閾値を調整し得る第2の閾値調整装置と、
    前記第1の出力信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
    前記第2の出力信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
    を備え、
    (1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の出力信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の閾値調整装置により前記第2の閾値を調整すること、
    と、
    (2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の閾値調整装置により前記第1の閾値を調整すること、
    と、のうちの少なくとも何れか一方を行い得るように構成されている、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  2. 前記第1の出力信号と前記第2の出力信号とは、一方がピーク値又はボトム値となる時刻に於いて他方は振幅中心となる位相差を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
  3. 磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第1の磁電変換素子群と、
    前記第1の磁電変換素子群が配置されている位置に対して前記磁性移動体の移動方向の異なる位置で前記磁性移動体に対向して配置され、前記磁性移動体の移動による磁界の変動を電気量の変化に変換する第2の磁電変換素子群と、
    第1の基準電位に基づいて、前記第1の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第1の出力信号を増幅して第1の増幅信号を出力する第1の増幅回路と、
    第2の基準電位に基づいて、前記第2の磁電変換素子群による前記電気量の変換に基づく第2の出力信号を増幅して第2の増幅信号を出力する第2の増幅回路と、
    前記第1の増幅信号と第1の閾値とを比較して2値化した第1の比較信号を発生する第1の比較回路と、
    前記第2の増幅信号と第2の閾値とを比較して2値化した第2の比較信号を発生する第2の比較回路と、
    前記第1の増幅回路の前記第1の基準電位を調整し得る第1の基準電位調整装置と、
    前記第2の増幅回路の前記第2の基準電位を調整し得る第2の基準電位調整装置と、
    前記第1の増幅信号をデジタル値に変換する第1のアナログデジタル変換回路と、
    前記第2の増幅信号をデジタル値に変換する第2のアナログデジタル変換回路と、
    を備え、
    (1)前記第1の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第2の増幅信号を、前記第2のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第2の基準電位調整装置により前記第2の基準電位を調整すること、
    と、
    (2)前記第2の出力信号のピーク値又はボトム値を検出した時刻に於いて、前記第1の出力信号を、前記第1のアナログデジタル変換回路によりデジタル値に変換し、前記変換したデジタル値と所定の基準値との比較に基づいて、前記第1の基準電位調整装置により前記第1の基準電位を調整すること、
    と、のうちの少なくとも何れか一方を行ない得るように構成されている、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  4. 前記第1の増幅信号と前記第2の増幅信号とは、一方がピーク値又はボトム値となる時刻に於いて他方は振幅中心となる位相差を有している、
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気検出装置。
  5. 前記第1の増幅信号を発振器のクロックに基づいて、前記第1のアナログデジタル変換回路により異なる時刻の複数のデジタル値に変換し、
    前記変換した複数のデジタル値の間の増減に基づいて前記ピーク値又は前記ボトム値であることを判定する、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の磁気検出装置。
  6. 前記複数のデジタル値の間の増減の判定に所定のヒステリシスを設ける、
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気検出装置。
  7. 前記第1の増幅信号又は前記第2の増幅信号に於ける、ピーク値のデジタル値及びボトム値のデジタル値に基づいて、前記第1の基準電位調整装置又は前記第2の基準電位調整装置により、前記第1の基準電位又は前記第2の基準電位を調整する、
    ことを特徴とする請求項3から6のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
  8. 前記第1の基準電位調整装置又は前記第2の基準電位調整装置は、
    前記ピーク値のデジタル値と前記ボトム値のデジタル値との平均値と所定の基準値との比較に基づいて前記第1の基準電位又は前記第2の基準電位を調整する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の磁気検出装置。
  9. 前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に基づいて前記磁性移動体の移動方向を判定する方向判定回路と、
    前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号に同期して、前記移動方向に対応して時間幅が異なる矩形波を出力する出力回路と、
    を備え、
    リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号と前記第2の比較信号の立上り時刻及び立下り時刻が互いに交互に出現するに至った時刻で、前記出力回路から出力の発生が開始される、
    ことを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
  10. 前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に基づいて前記磁性移動体の移動方向を判定する方向判定回路と、
    前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号に同期して、前記移動方向に対応して電圧値が異なる矩形波を出力する出力回路と、
    を備え、
    リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号と前記第2の比較信号の立上り時刻及び立下り時刻が互いに交互に出現するに至った時刻で、前記出力回路から出力の発生が開始される、
    ことを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
  11. 前記第1の比較信号と前記第2の比較信号に同期して矩形波を出力する出力回路を備え、リセット回路による初期化後に、前記第1の比較信号又は前記第2の比較信号の所定の立下り時刻若しくは立上り時刻から、前記出力回路の出力が開始される、
    ことを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
  12. リセット回路による初期化後の所定の期間のみ動作する、
    ことを特徴とする請求項1から11のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
  13. 前記第1のアナログデジタル変換回路がアナログ信号をデジタル信号に変換する変換時間をTop1、前記第2のアナログデジタル変換回路がアナログ信号をデジタル信号に変換する変換時間をTop2とし、前記磁性移動体の一周期の移動に対する磁界の変動周期をTとしたとき、
    Top1=Top2として場合に、
    Top1=Top2=T/6
    の関係が成り立つ、
    ことを特徴とする請求項1から12のうちの何れか一項に記載の磁気検出装置。
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