以下、本明細書で開示する半導体装置の好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図3は、本明細書に開示する半導体装置の第1実施形態を示す平面図である。図4(A)は、図3のA−A線端面図であり、図4(B)は、図3のB−B線端面図であり、図4(C)は、図3のC−C線端面図である。
本実施形態の半導体装置10は、フィン型の半導体装置である。
半導体装置10は、半導体の基板11と、基板11上に延びるように立設されるフィン12と、第1絶縁層13と、第2絶縁層17と、ゲート電極14と、側壁層16と、ソース/ドレイン領域15を備える。第1絶縁層13は、フィン12の下側の部分を埋め込むように、基板11上に形成される。
ゲート電極14は、フィン12と交差して第1絶縁層13上を延びている。ゲート電極14は、フィン12の両側部及び上部を覆うように形成される。ゲート電極14に覆われたフィン12の部分がチャネル領域となる。ゲート電極14は、図示しない、少なくとも誘電体層と、導電体層とを有する。
ゲート電極14は、フィン12の離れた所からフィン12の下に向かって第1絶縁層13上を延びた後、フィン12の一方の側部を下方から上方に向かって延び、フィン12の上部を跨ぐように覆った後、フィン12の他方の側部を上方から下方に向かって延びている。そして、ゲート電極14は、フィン12の下から外方に向かって、フィン12から離れるように第1絶縁層13上を延びている。
第2絶縁層17は、第1絶縁層13上を延びるゲート電極14の部分を埋め込むように、第1絶縁層13上に配置される。また、第2絶縁層17は、フィン12の側部の下方及びフィン12の側部上を延びるゲート電極14の下側の部分を埋め込むように第1絶縁層13上に配置される。
ゲート電極14は、フィン12から離れた所では、第2絶縁層17に覆われている。
ゲート電極14の側面には、側壁層16が配置される。なお、図3では、側壁層16は、図を分かり易くするために示されていない。
図4(C)に示すように、ソース/ドレイン領域15は、フィン12の長手方向におけるゲート電極14の両側に配置される。ソース/ドレイン領域15は、フィン12の両側部及び上部を覆うように形成される。
ソース/ドレイン領域15は、フィン12の離れた所からフィン12に向かって第2絶縁層17上を延びた後、フィン12の一方の側部を下方から上方に向かって延び、フィン12の上部を跨ぐように覆った後、フィン12の他方の側部を上方から下方に向かって延びている。そして、ソース/ドレイン領域15は、フィン12から外方に向かって第2絶縁層17上に延びている。
図4(B)に示すように、フィン12から離れた所では、ゲート電極14は、第1絶縁層13上に配置されており、ソース/ドレイン領域15は、ゲート電極14を埋め込む第2絶縁層17上に配置される。ゲート電極14と、ソース/ドレイン領域15との間には、第2絶縁層17が配置される。
そのため、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の距離L1が、従来のフィン型の半導体装置よりも長くなるので、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の生じる寄生容量を低減することができる。
第2絶縁層17の厚さは、ゲート電極14を埋め込む上で、ゲート電極14の厚さよりも厚いことが好ましい。
また、第2絶縁層17の厚さは、フィン12の高さよりも薄いことが、ソース/ドレイン領域15を、フィン12上に電気的に接続するように配置する観点から好ましい。
例えば、ゲート電極14を覆う第2絶縁層17の厚さL2を40nmとすると、距離L1を50nm程度にすることができる。従来のフィン型の半導体装置では、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の距離は30nm程度であったので、本実施形態の半導体装置10は、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の距離を1.6倍にすることができる。寄生容量の大きさは、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の距離に反比例するので、寄生容量を従来に比べて1.6分の1(0.625倍)に低減することができる。
第2絶縁層17の形成材料として、例えば、酸化シリコン等を用いることができる。具体的には、酸化シリコンとして、USG(Undoped Silicate Glass)やPSG(Phosohorus Silicate Glass)等を用いてもよい。これらの材料を用いて第2絶縁層17を形成することにより、第2絶縁層17の比誘電率は、3.5〜4.5の範囲となる。
また、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間に生じる寄生容量は、比誘電率の低い第2絶縁層17を用いることにより、更に低減することができる。比誘電率の低い第2絶縁層17の形成材料として、例えば、FSG(Fluorosilicate Glass)、SiOC(Carbon−Doped Silicon Oxide)、多孔質酸化シリコン等を用いることができる。
これらの比誘電率の低い材料を用いて第2絶縁層17を形成することにより、第2絶縁層17の比誘電率を、2.0〜3.5の範囲にすることができる。
上述した本実施形態の半導体装置10によれば、上述したように、寄生容量が低減される。
半導体装置10の寄生容量は、ゲート電極14と、ソース/ドレイン領域15以外の導体部分との間にも生じ得る。例えば、図示しないコンタクト又は配線層と、ゲート電極14との間にも寄生容量が生じ得る。
本実施形態の半導体装置10によれば、ゲート電極14が第2絶縁層17に覆われているので、図示しないコンタクト又は配線層と、ゲート電極14との間の距離も長くなるので、これらに起因する寄生容量も低減できる。
次に、上述した半導体装置の第2実施形態を、図5〜図10を参照しながら以下に説明する。第2実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図5は、本明細書に開示する半導体装置の第2実施形態を示す図である。図6は、ロジック領域を示す平面図である。図7(A)は、図6のD−D線端面図であり、図7(B)は、図6のE−E線端面図であり、図7(C)は、図6のF−F線端面図である。図8は、メモリ領域を示す平面図である。図9(A)は、図8のG−G線端面図であり、図9(B)は、図8のH−H線端面図であり、図9(C)は、図8のI−I線端面図である。図10は、メモリ領域を形成するメモリセルの回路図である。
本実施形態の半導体装置10は、論理回路及び記憶回路を有する。論理回路は、基板11のロジック領域11aに配置され、記憶回路は、基板11のメモリ領域11bに配置される。
図6は、ロジック領域11aに配置される代表的な論理回路の平面図を示す。図6には、6個のフィン型の半導体素子T1〜T6が示されている。ロジック領域11aには、複数のフィン12が、基板11上に間隔をあけて並んで延びるように立設される。各半導体素子T1〜T6は、4つのチャネル領域(ゲート電極24に覆われたフィン12の部分)を有しており、高速な動作が可能となされている。各フィン12は、3つの半導体素子に共有されている。
図8は、メモリ領域11bに配置される代表的なメモリセルの平面図を示す。メモリ領域11bは、SRAMを形成する複数のメモリセルを有する。図8に示すように、メモリ領域11bには、複数のフィン12が、基板11上に間隔をあけて並んで延びるように立設される。1つのメモリセルは、6個のフィン型の半導体素子を有する。具体的には、1つのメモリセルは、2個のp型の半導体素子P1、P2及び4個のn型の半導体素子N1〜N4を有する。
メモリセルを形成する各半導体素子は、1つのチャネル領域(ゲート電極14に覆われたフィン12の部分)を有している。メモリ領域11bに配置されるフィン12同士の間隔は、ロジック領域11aに配置されるフィン12同士の間隔の2倍となっている。
ロジック領域11a及びメモリ領域11bにおけるフィン12の高さは同じである。ロジック領域11a及びメモリ領域11bにおいて、フィン12の下方は、第1絶縁層13によって埋め込まれているが、各領域における第1絶縁層13の厚さは異なっている。ロジック領域11aにおいて、各フィン12の側部が第1絶縁層13によって埋め込まれる高さは、メモリ領域11bにおいて、各フィン12の側部が第1絶縁層13によって埋め込まれる高さよりも高い。即ち、ロジック領域11aにおける第1絶縁層13の表面の位置は、メモリ領域11bにおける第1絶縁層13の表面の位置よりも高い。
次に、ロジック領域11aについて、更に、以下に説明する。
複数のゲート電極24は、各フィン12と交差するように、基板11上に間隔をあけて延びている。ゲート電極24は、フィン12の両側部及び上部を覆うように形成される。ゲート電極24に覆われたフィン12の部分がチャネル領域となる。
各ゲート電極24は、交差する各フィン12を跨ぎながら、第1絶縁層13上を延びている。
ソース/ドレイン領域25は、フィン12の長手方向におけるゲート電極24の両側に配置される。ソース/ドレイン領域25は、フィン12の両側部及び上部を覆うように形成される。
ゲート電極24の側面には、側壁層26が形成される。なお、図6では、側壁層26は、図を分かり易くするために示されていない。
ゲート電極24、ソース/ドレイン領域25及びフィン12を埋め込むように、第1絶縁層13上には、図示しない絶縁層が配置される。配線層29は、図示しない絶縁層内に配置されるコンタクトCを介して、ソース/ドレイン領域25と電気的に接続する。一の配線層29は、4つのソース/ドレイン領域25を電気的に並列に接続する。
次に、メモリ領域11bについて、更に、以下に説明する。
図10は、図8に示すメモリセルの回路図である。
メモリセルを形成する2個のp型の半導体素子P1、P2及び4個のn型の半導体素子N1〜N4は、図8及び図9に示すように、上述した第1実施形態と同様の構造を有する。
図8に示すように、メモリ領域11bには、複数のフィン12が、間隔をあけて基板11上に並んで延びるように立設される。上述したように、フィン12同士の間隔は、ロジック領域11aにおけるフィン12同士の間隔の2倍である。
第1絶縁層13は、各フィン12の下側の部分を埋め込むように、基板11上に形成される。
ゲート電極14は、フィン12の離れた所からフィン12の下に向かって第1絶縁層13上を延びた後、フィン12の一方の側部を下方から上方に向かって延び、フィン12の上部を跨ぐように覆った後、フィン12の他方の側部を上方から下方に向かって延びている。そして、ゲート電極14は、フィン12の下から外方に向かって、フィン12から離れるように第1絶縁層13上を延びている。
第2絶縁層17は、第1絶縁層13上を延びるゲート電極14の部分を埋め込むように、第1絶縁層13上に配置される。また、第2絶縁層17は、フィン12の側部の下方及びフィン12の側部を延びるゲート電極14の下側の部分を埋め込むように第1絶縁層13上に配置される。
ゲート電極14は、フィン12から離れた所では、第2絶縁層17に覆われている。第2絶縁層17の表面の位置は、ロジック領域11aの第1絶縁層13の表面の位置と一致している。
半導体素子N1及び半導体素子P1は、ゲート電極14を共有している。半導体素子N2及び半導体素子P2も、ゲート電極14を共有している。2つの半導体装置に共有されるゲート電極14は、交差する各フィン12を跨ぎながら、第1絶縁層13上を延びている。
図9(C)に示すように、ソース/ドレイン領域15は、フィン12の長手方向におけるゲート電極14の両側に配置される。ソース/ドレイン領域15は、フィン12の両側部及び上部を覆うように形成される。
ソース/ドレイン領域15は、フィン12の離れた所からフィン12に向かって第2絶縁層17上を延びた後、フィン12の一方の側部を下方から上方に向かって延び、フィン12の上部を跨ぐように覆った後、フィン12の他方の側部を上方から下方に向かって延びている。そして、ソース/ドレイン領域15は、フィン12から外方に向かって、フィン12から離れるように第2絶縁層17上を延びている。
図9(B)に示すように、フィン12から離れた所では、ゲート電極14は、第1絶縁層13上に配置されており、ソース/ドレイン領域15は、ゲート電極14を埋め込む第2絶縁層17上に配置される。ゲート電極14と、ソース/ドレイン領域15との間には、第2絶縁層17が配置される。
メモリ領域11bでは、フィン12同士の間隔が、ロジック領域11aよりも広いので、第1絶縁層13aの厚さを薄くして、第1絶縁層13a上を延びるゲート電極14を第2絶縁層17で覆うことができる。隣接するフィン12の間では、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間に第2絶縁層17を配置することにより、ゲート電極14とソース/ドレイン領域15との間の距離を長くして、寄生容量を低減できる。
ゲート電極14の側面には、側壁層16が形成される。なお、図8では、側壁層16は、図を分かり易くするために示されていない。
ゲート電極14、ソース/ドレイン領域15、フィン12を埋め込むように、第1絶縁層13上には、図示しない絶縁層が配置される。ソース/ドレイン領域15上には、図示しない絶縁層を介在させて、配線層19が配置される。配線層19は、図示しない絶縁層内に配置されたコンタクトCを介して、ソース/ドレイン領域15と電気的に接続する。一の配線層29は、1つのソース/ドレイン領域15と電気的に接続するか、又は2つのソース/ドレイン領域15を電気的に並列に接続する。
上述した本明細書の半導体装置10によれば、メモリ領域11bのおける寄生容量を低減できる。
次に、本明細書に開示する半導体装置の製造方法の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら、以下に説明する。
図11〜14は、最初の工程を説明する図である。
図11は、基板11のロジック領域11aの平面図を示す。図12(A)は、図11のD−D線端面図であり、図12(B)は、図11のE−E線端面図であり、図12(C)は、図11のF−F線端面図である。
図13は、基板11のメモリ領域11bの平面図を示す。図14(A)は、図13のG−G線端面図であり、図14(B)は、図13のH−H線端面図であり、図14(C)は、図13のI−I線端面図である。
まず、基板11のロジック領域11aでは、基板11がエッチングされて、複数のフィン12が形成される。同様に、基板11のメモリ領域11bでも、基板11がエッチングされて、複数のフィン12が形成される。複数のフィン12は、基板11上に並んで延びるように立設される。ロジック領域11a及びメモリ領域11bにおけるフィン12の高さは同じである。基板11として、例えば、シリコン基板を用いることができる。
メモリ領域11bにおけるフィン12同士の間隔は、ロジック領域11aにおけるフィン12同士の間隔よりも広くなるように形成することが好ましい。例えば、メモリ領域11bにおけるフィン12同士の間隔は、ロジック領域11aの2倍にすることができる。
基板11をエッチングする方法としては、例えば、RIE法を用いることができる。
図15及び図16は、次の工程を説明する図である。
図15(A)〜図15(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図15(A)は、図11のD−D線に対応する端面図であり、図15(B)は、図11のE−E線に対応する端面図であり、図15(C)は、図11のF−F線に対応する端面図である。
図16(A)〜図16(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図16(A)は、図13のG−G線に対応する端面図であり、図16(B)は、図13のH−H線に対応する端面図であり、図13(C)は、図13のI−I線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、フィン12の間を埋め込むように、第1絶縁層13が形成された後、フィン12上に形成された第1絶縁層13の部分が研磨されて、第1絶縁層13の表面がフィン12の上端と一致する。
また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、フィン12の間を埋め込むように、第1絶縁層13が形成された後、フィン12上に形成された第1絶縁層13の部分が研磨されて、第1絶縁層13の表面がフィン12の上端と一致する。第1絶縁層13の研磨法としては、例えば、CMP法を用いることができる。
図17及び図18は、次の工程を説明する図である。
図17(A)〜図17(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図17(A)は、図11のD−D線に対応する端面図であり、図17(B)は、図11のE−E線に対応する端面図であり、図17(C)は、図11のF−F線に対応する端面図である。
図18(A)〜図18(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図18(A)は、図13のG−G線に対応する端面図であり、図18(B)は、図13のH−H線に対応する端面図であり、図18(C)は、図13のI−I線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、第1絶縁層13がエッチングされて、フィン12の上部が露出する。また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、第1絶縁層13がエッチングされて、フィン12の上部が露出する。ロジック領域11a及びメモリ領域11bでは、フィン12の上部の同じ量が露出する。第1絶縁層13をエッチングする方法としては、例えば、RIE法を用いることができる。
図19及び図20は、次の工程を説明する図である。
図19(A)〜図19(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図19(A)は、図11のD−D線に対応する端面図であり、図19(B)は、図11のE−E線に対応する端面図であり、図19(C)は、図11のF−F線に対応する端面図である。
図20(A)〜図20(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図20(A)は、図20のG−G線に対応する端面図であり、図20(B)は、図13のH−H線に対応する端面図であり、図20(C)は、図13のI−I線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、フィン12及び第1絶縁層13を覆うレジスト層Rが形成される。一方、メモリ領域11bでは、レジスト層は形成されず、フィン12及び第1絶縁層13は露出した状態にある。
図21及び図22は、次の工程を説明する図である。
図21(A)〜図21(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図21(A)は、図11のD−D線に対応する端面図であり、図21(B)は、図11のE−E線に対応する端面図であり、図21(C)は、図11のF−F線に対応する端面図である。
図22(A)〜図22(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図22(A)は、図22のG−G線に対応する端面図であり、図22(B)は、図13のH−H線に対応する端面図であり、図22(C)は、図13のI−I線に対応する端面図である。
メモリ領域11bでは、第1絶縁層13が、所定の深さまでエッチングされて、厚さが薄くなる。フィン12の側部は、側部を埋め込んでいた第1絶縁層がエッチングされて、露出する量が増加する。
一方、ロジック領域11aでは、第1絶縁層13を覆うレジスト層Rが、第1絶縁層13がエッチングされることを防止するので、第1絶縁層13の厚さに変化はない。そして、ロジック領域11aにおいて、レジスト層Rが除去される。
この工程により、ロジック領域11aにおいて、各フィン12の側部が第1絶縁層13によって埋め込まれる高さは、メモリ領域11bにおいて、各フィン12の側部が第1絶縁層13によって埋め込まれる高さよりも高くなる。即ち、ロジック領域11aにおける第1絶縁層13の表面の位置は、メモリ領域11bにおける第1絶縁層13の表面の位置よりも高くなる。
図23〜26は、次の工程を説明する図である。
図23は、基板11のロジック領域11aの平面図を示す。図24(A)は、図23のD−D線端面図であり、図24(B)は、図23のE−E線端面図であり、図24(C)は、図23のF−F線端面図である。図23(A)のD−D線は、図11(A)のD−D線に対応しており、図23(B)のE−E線は、図11(B)のE−E線に対応しており、図23(C)のF−F線は、図11(C)のF−F線に対応する。
図25は、基板11のメモリ領域11bの平面図を示す。図26(A)は、図25のG−G線端面図であり、図26(B)は、図25のH−H線端面図であり、図26(C)は、図25のI−I線端面図である。図26(A)のG−G線は、図13(A)のG−G線に対応しており、図26(B)のH−H線は、図13(B)のH−H線に対応しており、図26(C)のI−I線は、図13(C)のI−I線に対応する。
ロジック領域11aでは、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて、ゲート電極24が形成される。ゲート電極24は、図示しない、誘電体層と、仕事関数層と、導電体層とが積層された構造を有する。誘電体層として、例えば、厚さ3nmのHigh−K膜を用いることができる。仕事関数層は、所定の仕事関数を有する金属を用いて形成され、チャネル領域の閾値電圧を調整する。仕事関数層の厚さは、例えば、3nmとすることができる。導電体層として、例えば、厚さ20nmの金属又は多結晶シリコンを用いることができる。
ゲート電極24は、各フィン12と交差してロジック領域11aの第1絶縁層13上に延びるように形成される。ゲート電極24は、フィン12の両側部及び上部を覆うように、フィン12と交差する。
また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて、ゲート電極14が同時に形成される。ゲート電極14は、ロジック領域11aにおけるゲート電極24と同様に形成される。
ゲート電極14は、各フィン12と交差してメモリ領域11bの第1絶縁層13上に延びるように形成される。ゲート電極14は、フィン12の両側部及び上部を覆うように、フィン12と交差する。
メモリ領域11bの第1絶縁層13の表面の位置は、ロジック領域11aの第1絶縁層13の表面の位置よりも低いので、メモリ領域11bのゲート電極14が、フィン12の側部を上下に延びる長さは、ロジック領域11aよりも長い。
図27及び図28は、次の工程を説明する図である。
図27(A)〜図27(B)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図27(A)は、図23のD−D線に対応する端面図であり、図27(B)は、図23のE−E線に対応する端面図である。
図28(A)〜図28(B)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図28(A)は、図25のG−G線に対応する端面図であり、図28(B)は、図25のH−H線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、ゲート電極24及びフィン12の間を埋め込むように、第2絶縁層17が、第1絶縁層13上に形成された後、第2絶縁層17の表面が研磨されて平坦化される。
また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、ゲート電極24及びフィン12の間を埋め込むように、第2絶縁層17が、第1絶縁層13上に形成された後、第2絶縁層17の表面が研磨されて平坦化される。第2絶縁層17の研磨法としては、例えば、CMP法を用いることができる。
図29〜32は、次の工程を説明する図である。
図29は、基板11のロジック領域11aの平面図を示す。図30(A)は、図29のD−D線端面図であり、図30(B)は、図29のE−E線端面図であり、図30(C)は、図29のF−F線端面図である。図30(A)のD−D線は、図11(A)のD−D線に対応しており、図30(B)のE−E線は、図11(B)のE−E線に対応しており、図30(C)のF−F線は、図11(C)のF−F線に対応する。
図31は、基板11のメモリ領域11bの平面図を示す。図32(A)は、図31のG−G線端面図であり、図32(B)は、図31のH−H線端面図であり、図32(C)は、図31のI−I線端面図である。図32(A)のG−G線は、図13(A)のG−G線に対応しており、図32(B)のH−H線は、図13(B)のH−H線に対応しており、図32(C)のI−I線は、図13(C)のI−I線に対応する。
メモリ領域11bでは、第2絶縁層17が所定の深さまでエッチングされて、フィン12の上部が露出する。第2絶縁層17の厚さが、ゲート電極14の厚さよりも厚く且つフィン12の高さよりも薄い範囲にあるように、第2絶縁層17はエッチングされることが好ましい。フィン12の側部の下方は、第2絶縁層17によって埋め込まれる。フィン12同士の間又はフィン12から離れた部分では、ゲート電極14は、エッチングされた第2絶縁層17によって覆われている。
また、メモリ領域11bと共に、ロジック領域11aでも、第2絶縁層17がエッチングにより除去されて、ゲート電極24と、フィン12と、第1絶縁層13が露出する。
図33及び図34は、次の工程を説明する図である。
図33(A)〜図33(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図33(A)は、図29のD−D線に対応する端面図であり、図33(B)は、図29のE−E線に対応する端面図であり、図33(C)は、図29のF−F線に対応する端面図である。
図34(A)〜図34(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図34(A)は、図31のG−G線に対応する端面図であり、図34(B)は、図31のH−H線に対応する端面図であり、図34(C)は、図31のI−I線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、ゲート電極24の側面に第1側壁層S1が形成される。また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、ゲート電極14の側面に第1側壁層S1が形成される。第1側壁層S1の形成材料として、例えば、酸化ケイ素を用いることができる。
図35及び図36は、次の工程を説明する図である。
図35(A)〜図35(C)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図35(A)は、図29のD−D線に対応する端面図であり、図35(B)は、図29のE−E線に対応する端面図であり、図35(C)は、図29のF−F線に対応する端面図である。
図36(A)〜図36(C)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図36(A)は、図31のG−G線に対応する端面図であり、図36(B)は、図31のH−H線に対応する端面図であり、図36(C)は、図31のI−I線に対応する端面図である。
ロジック領域11aの全面において、第2側壁層S2が形成され、次に、第2側壁層S2上に第3側壁層S3が形成される。このようにして、ゲート電極24の第1側壁層S1上に第2側壁層S2が形成され、第2側壁層S2上に第3側壁層S3が形成される。そして、ロジック領域11aでは、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて、フィン12の長手方向におけるゲート電極24の両側において、ソース/ドレイン領域を形成する部分の第2側壁層S2及び第3側壁層S3が除去されて、フィン12が露出する。フィン12は、シリコンを用いて形成されており、露出したシリコンの部分には、次の工程において、ソース/ドレイン領域を選択成長させる。
また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bの全面において、第2側壁層S2が形成され、次に、第2側壁層S2上に第3側壁層S3が形成される。このようにして、メモリ領域11bでも、ゲート電極14の第1側壁層S1上に第2側壁層S2が形成され、第2側壁層S2上に第3側壁層S3が形成される。メモリ領域11bでも、ロジック領域11aと共に、リソグラフィ法及びエッチング法を用いて、フィン12の長手方向におけるゲート電極14の両側において、ソース/ドレイン領域を形成する部分の第2側壁層S2及び第3側壁層S3が除去されて、フィン12が露出する。フィン12は、シリコンを用いて形成されており、露出したシリコンの部分には、次の工程において、ソース/ドレイン領域を選択成長させる。
第2側壁層S2の形成材料として、例えば、酸化ケイ素を用いることができる。第3側壁層S3の形成材料として、例えば、窒化ケイ素を用いることができる。
図37〜図40は、次の工程を説明する図である。
図37は、基板11のロジック領域11aの平面図を示す。図38(A)は、図37のD−D線端面図であり、図38(B)は、図37のE−E線端面図であり、図38(C)は、図37のF−F線端面図である。図37(A)のD−D線は、図11(A)のD−D線に対応しており、図37(B)のE−E線は、図11(B)のE−E線に対応しており、図37(C)のF−F線は、図11(C)のF−F線に対応する。
図39は、基板11のメモリ領域11bの平面図を示す。図40(A)は、図39のG−G線端面図であり、図40(B)は、図39のH−H線端面図であり、図40(C)は、図39のI−I線端面図である。図39(A)のG−G線は、図13(A)のG−G線に対応しており、図39(B)のH−H線は、図13(B)のH−H線に対応しており、図39(C)のI−I線は、図13(C)のI−I線に対応する。
ロジック領域11aでは、選択成長法を用いて、ソース/ドレイン領域25が形成される。ソース/ドレイン領域25は、選択成長により、フィン12の長手方向におけるゲート電極24の両側において、フィン12の両側部及び上部を覆うと共に、第1絶縁層13上にも延びるように形成される。
メモリ領域11bでも、選択成長法を用いて、ソース/ドレイン領域15が形成される。ソース/ドレイン領域15は、選択成長により、フィン12の長手方向におけるゲート電極14の両側において、フィン12の両側部及び上部を覆うと共に、第2絶縁層17上にも延びるように形成される。
p型の半導体素子を形成する場合には、例えば、SiGeを用いて、ソース/ドレイン領域が形成される。そして、p型のドーパントが、ソース/ドレイン領域に注入される。
n型の半導体素子を形成する場合には、例えば、SiCを用いて、ソース/ドレイン領域が形成される。そして、n型のドーパントが、ソース/ドレイン領域に注入される。
そして、ロジック領域11a及びメモリ領域11bにおいて、第3側壁層S3が除去される。第3側壁層S3を、エッチング法を用いて除去する時には、第2側壁層S2が、エッチングストッパとして機能する。第2側壁層S2は、第1側壁層S1と一体となって、ロジック領域11aにおける側壁層26及びメモリ領域11bにおける側壁層16となる。
図41及び図42は、次の工程を説明する図である。
図41(A)〜図41(B)は、ロジック領域11aの工程を説明する図である。図41(A)は、図37のD−D線に対応する端面図であり、図41(B)は、図37のE−E線に対応する端面図である。
図42(A)〜図42(B)は、メモリ領域11bの工程を説明する図である。図42(A)は、図39のG−G線に対応する端面図であり、図42(B)は、図39のH−H線に対応する端面図である。
ロジック領域11aでは、ゲート電極24及びフィン12を埋め込むように、第3絶縁層18が、第1絶縁層13上に形成された後、第3絶縁層18の表面が研磨されて平坦化される。
また、ロジック領域11aと共に、メモリ領域11bでも、ゲート電極14及びフィン12を埋め込むように、第3絶縁層18が、第2絶縁層17上に形成された後、第3絶縁層18の表面が研磨されて平坦化される。第3絶縁層18の研磨法としては、例えば、CMP法を用いることができる。
そして、ロジック領域11a及びメモリ領域11bにおいて、第3絶縁層18にコンタクトCが形成された後、第3絶縁層18上に、コンタクトCと接続するように配線層29及び配線層19が形成されて、図5〜図9に示す半導体装置が得られる。
上述した本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、基板11のメモリ領域11bにおいて、低減された寄生容量を有する半導体装置が得られる。
本発明では、上述した実施形態の半導体装置及び半導体装置の製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した半導体装置の製造方法では、ロジック領域の第1絶縁層は、メモリ領域の第1絶縁層と同じ工程で形成されていたが、ロジック領域の第1絶縁層と、メモリ領域の第1絶縁層とは、異なる工程で異なる材料を用いて形成していてもよい。
また、上述した半導体装置の製造方法では、ロジック領域のゲート電極は、メモリ領域のゲート電極と同じ工程で形成されていたが、ロジック領域のゲート電極と、メモリ領域のゲート電極とは、異なる工程で異なる材料を用いて形成していてもよい。
更に、上述した半導体装置の製造方法では、ロジック領域のソース/ドレイン領域は、メモリ領域のソース/ドレイン領域と同じ工程で形成されていたが、ロジック領域のソース/ドレイン領域と、メモリ領域のソース/ドレイン領域とは、異なる工程で異なる材料を用いて形成していてもよい。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。