JP6349085B2 - ボールスプライン - Google Patents

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Description

この発明は,例えば,長尺なボールスプライン軸及び該ボールスプライン軸上に転動体を介して相対移動する外筒から構成されたボールスプラインに関する。
従来,ボールスプライン軸に沿って多数の転動体であるボールを介してスライダを直線往復運動させるボールスプラインは,産業用ロボット,半導体製造装置,工作機械等の各種装置に組み込まれて使用されている。本出願人が先に開発して特許出願したボールスプラインは,直動転がり案内ユニットにおける軌道溝の加工方法を適用してスライダの軌道溝を容易に且つ高精度で加工できるものである。該ボールスプラインは,スライダを構成するケーシングには、長手方向の全長にわたって延び且つボールスプライン軸に跨架するための開口が形成され、該開口の内面に位置する軌道溝を加工する際の基準面となる加工基準面がケーシングの外面に形成されている。ケーシングはハウジングの円形孔に嵌合可能であり且つ外面にハウジングの円形孔の内周面に支持可能な円弧面を有している。ボールスプライン軸の軸芯はハウジングの円形孔の軸芯から偏倚している(例えば,特許文献1参照)。
本出願人は,ボールスプライン軸受として,手の平に入るような小形のものを開発し,先に特許出願した。該ボールスプライン軸受は,ボールスプライン軸とそれに嵌挿して摺動する外筒から成り,外筒に形成された軌道溝が対向軌道溝間に嵌合されたボールの中心よりボールスプライン軸心側に円弧中心を有し,ボール径よりも大きい径の円弧面で軌道溝の入り口部分が形成されてボールの保持部になっており,対向軌道溝の底部が略V字状に切込溝を形成して断面略矢印状溝となり,その先端付近が軌道面に構成されている(例えば,特許文献2参照)。
また,直動案内ユニットとして,リターン路を外装パイプで形成したものを開発し,先に特許出願した。該直動案内ユニットは,ケーシングの袖部に形成した外側凹溝にリターン路を形成する外装パイプを配設し,外装パイプをエンドキャップのスペーサと一体構造に構成してスライダの組立を容易にし,全体的にスライダの構造をコンパクトでシンプルにして低コストに作製したものである。上記スライダは,平板状の上部とそれから垂下した袖部とから構成されているケーシング,その両端面にそれぞれ固着され且つ方向転換路が形成された一対のエンドキャップ,ケーシングの袖部の外側面に配設され且つエンドキャップに設けられた一対の外装パイプ,及び外装パイプ内に嵌挿され且つ内径孔がリターン路に形成された一対の内装パイプを備えている(例えば,特許文献3参照)。
特許第3371035号公報 特公平3−61046号公報 特開2013−15189号公報
しかしながら,上記ボールスプラインでは,ケーシングは中空円筒形に形成され,一部を全長にわたり開口し,外面に加工基準面を設けた断面C形であって,軌道溝を研削加工すると共に,ケーシングにリターン孔の通し孔を形成したので,リターン孔を形成するという分だけ,製造コストが高くなるという問題を有している。また,上記ボールスプライン軸受は,中空円筒形のケーシングに形成された軌道溝は断面略矢印状であるが,一般に軌道溝は,放電加工後にラップ加工を行うので,加工が面倒であり,製造コストが高価になり,また,軌道溝は研削加工ができないので,精度管理が難しいという問題がある。
ところで,上記直動案内ユニットは,リターン路を構成する外装パイプをスペーサと一体化させ,組み立てを容易にした構造である。そこで,本出願人は,ボールスプラインにおいて,負荷軌道路を構成する軌道溝は,ケーシングに形成することが大前提であるが,無負荷路であるリターン路は,金属製のケーシングに形成する必要がなく,合成樹脂材で作製しても強度的には十分であると考え,また,リターン路を合成樹脂材で成形加工できることによって製造コストを低減できることを考慮し,その開発に注力した。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,外筒をケーシング,その両端面に配設したエンドキャップ及びエンドキャップの端面に配設した押さえ板から構成し,ケーシングを上面に平らな加工基準面と内周面に一対の軌道溝を且つ下面側に開口部を形成して外形を円筒等の曲面の断面略C形に形成し,ケーシングの両端面に配設したエンドキャップをエンドキャップ本体とスペーサから構成し,前記スペーサを環状スペーサ部とその端面から延びるリターン路を形成するパイプ部とを合成樹脂材料で一体構造に成形加工し,リターン路を形成した前記パイプ部をケーシングの開口部より下方の領域に位置させて外筒の軽量化を達成し,また,軌道路を転走する転動体であるボールを保持バンドで保持し,構造をシンプルにして製造コストを低減し,適正な強度を確保して小形化を達成し,省スペースを可能にしたボールスプラインを提供することである。
この発明は,長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
前記エンドキャップの外端面には押さえ板がそれぞれ配置されており,前記保持バンドの両端部はそれぞれの前記エンドキャップ本体に形成された保持バンド溝にそれぞれ嵌入されて前記押さえ板で固定されており,
前記ケーシングは,前記開口部とは反対側の外周面に平らな加工基準面が形成されており,前記エンドキャップ及び前記押さえ板は,前記ケーシングの前記加工基準面に対応して平行に延び且つ前記加工基準面から突出しない平面部に形成されており,
前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔と前記パイプ部に形成された前記リターン路とは,前記環状スペーサ部の前記平面部に平行に延びる線上に位置していることを特徴とするボールスプラインに関する。
このボールスプラインでは,一対の前記パイプ部の下面に対応させて前記環状スペーサ部と前記エンドキャップ本体と前記押さえ板との下面は平坦部にそれぞれ形成されているものである
また,この発明は,長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
前記環状スペーサ部には,前記内周側方向転換路に連通する前記第2軌道溝に対応する位置の前記環状スペーサ部の内周面に一対の凹部が形成されていることを特徴とするボールスプラインに関する
また,この発明は,長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
前記パイプ部は,端面から突出する互いに対向隔置した一対の円弧状の接続凸部を備えており,前記接続凸部は対向配置された前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔の円弧状孔部にそれぞれ嵌合し,前記接続凸部の内壁面は前記貫通孔の壁面と共働して前記方向転換路を形成して,前記パイプ部に形成された前記リターン路に連通していることを特徴とするボールスプラインに関する。更に,前記パイプ部に形成された前記接続凸部の突出長さは,前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔の長さと同一に形成されている。
また,この発明は,長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
前記エンドキャップ本体は,前記環状スペーサ部と接する端面から突出する突出部を備えており,前記突出部は前記環状スペーサ部に形成された嵌挿孔に挿通して前記ケーシングに形成された凹部に嵌合し,前記エンドキャップ本体と前記環状スペーサ部とが前記ケーシングに位置決めされることを特徴とするボールスプラインに関する
この発明によるボールスプラインは,上記のように,ケーシングにリターン路用の貫通孔を加工する代わりに,エンドキャップを構成するスペーサを環状スペーサ部とそれから第2軌道溝に沿って延びるリターン路を形成するパイプ部とを一体構造に合成樹脂材で成形加工できるので,加工コストを削減して軽量化を達成し,一体化することで部品点数が少なくなって取り扱いが容易であって組み立て易くなる。また,ケーシングは全周が円筒形でなく,ボールスプライン軸に跨架できる開口部を備えた断面C形に形成したので,軽量化に貢献でき,第2軌道溝を大径の砥石で研削加工できると共に,外形の円筒面及び加工基準面を容易に加工できる。また,転動体であるボールは,軌道路を転走する時には保持バンドによって保持されるので,構造をシンプルに構成することができる。更に,ケーシングを介して対向配置したスペーサは,環状スペーサ部の端面から延びるリターン路を形成したパイプ部が対向配置された前記スペーサの前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合するので,パイプ部が互いに環状スペーサ部で支持されてグラツキがなく,リターン路をエンドキャップに形成した方向転換路と高精度に整合させることができ,また,スペーサと一体構造のパイプ部の下方を削除できるので,それに応じて環状スペーサ部,エンドキャップ本体及び押さえ板の下面をパイプ部の下面に合せて削除して平面部に形成することによって,外筒の断面高さを可及的に低く即ち薄く構成でき,省スペースを実現できる。また,このボールスプラインは,軌道路を転走するボールを保持バンドで保持して,製造コストを低減し,適正な強度を確保して小形化及び軽量化を達成し,省スペースを可能にできる。
この発明によるボールスプラインの一実施例を示す斜視図である。 図1のボールスプラインのA−A断面を示す断面斜視図である。 この発明によるボールスプラインにおけるスライダを構成する外筒を示す正面図である。 図3の外筒を示す斜視図である。 図1のエンドキャップにおける一対のスペーサを互いに対向配置してケーシングを取り除いた状態を示す斜視図である。 一方のスペーサを構成するパイプ部を外側から見た斜視図である。 図6のスペーサを構成するパイプ部の内側から見た斜視図である。 図2のボールスプラインにおけるケーシングを示す正面図である。 図8のケーシングを示す一部断面の側面図である。 図8のケーシングを示す平面図である。 図1のボールスプラインにおけるエンドキャップを示す正面図である。 図11のエンドキャップのB−B断面を示す断面図である。 図11のエンドキャップを示す背面図である。 図13のエンドキャップのC−C断面を示す断面図である。 図13のエンドキャップのD領域を示す拡大背面図である。 図15のエンドキャップのE−E断面を示す断面図である。 図6のスペーサをケーシング側から見た背面図である。 図6のスペーサをエンドキャップ本体側から見た正面図である。 図7のスペーサを示す側面図である。 図17のスペーサにおけるF領域を示す拡大背面図である。 図18のスペーサにおけるG領域を示す拡大正面図である。
以下,図面を参照して,この発明によるボールスプラインの実施例について説明する。このボールスプラインは,例えば,半導体製造装置,産業ロボット,工作機械等の各種装置の相対移動部に介在させて適用され,部品や機器の相対移動をスムーズに達成させるものである。このボールスプラインは,図1〜図4及び図8に示すように,長手方向の外周面60の対向位置に形成された一対の軌道溝11(第1軌道溝)と通し孔である貫通孔8とを備えたボールスプライン軸1,及び軌道溝11に対応して長手方向内周面49にそれぞれ形成された軌道溝12(第2軌道溝)を備え且つ軌道溝11と軌道溝12から成る軌道路64を転動する転動体であるボール51を介してボールスプライン軸1に往復移動自在なスライダである外筒2から構成されている。ボールスプライン軸1に設けた軌道溝11は,長手方向の外周面60の対向位置に形成された逃げ溝19の両側に跨がって形成されている。ケーシング3には,軌道溝12を研削加工する時にケーシング3を固定するためのねじ穴27が形成されている。ねじ穴27は,機器やベース等の相手部材を取り付けるために利用することもできる。また,ねじ穴27が形成された外周面52の上面には,加工基準面7に形成されている。更に,ケーシング3には,エンドキャップ4を固定するための固定用ねじ穴16,及びエンドキャップ4を位置決めするための凹部48が形成されている(図8参照)。
この発明によるボールスプラインは,特に,図5〜図23に示すように,外筒2を構成する金属製のケーシング3,及び合成樹脂製のエンドキャップ4の構造に特徴を有し,スライダである外筒2は,軌道溝12が形成され且つ長手方向の全長にわたってボールスプライン軸1に跨架する開口部50を備えた金属製の断面C形のケーシング3,ケーシング3の両端面47にそれぞれ取り付けられた合成樹脂製の一対のエンドキャップ4,及びエンドキャップ4の端面43にそれぞれ配置された押さえ板14を有している。ケーシング3に形成された開口部50は,下面が傾斜面41に形成されている。このボールスプラインは,特に,転動体のボール51が転走するリターン路20をエンドキャップ4を構成するスペーサ6に一体構造に構成したことに特徴を有している。このボールスプラインは,ケーシング3をボールスプライン軸1に跨架するように周方向半分以下を除去して開口部50に形成し,ボールスプライン軸1を跨架できるように構成して軽量化を達成している。
また,スペーサ6は,ケーシング3の端面47に接して配設された環状スペーサ部9と環状スペーサ部9のケーシング側端面61からケーシング3の軌道溝12に平行に延びるリターン路20を通し孔で形成したパイプ部10から構成されている。即ち,パイプ部10は,環状スペーサ部9の外周面57からはみ出ることなく,ケーシング3の開口部50に可能な限り近づけて即ち近接した長手方向に沿って延びている。環状スペーサ部9は,上面にケーシング3の加工基準面7に平行で且つ突出することがない平面部35が形成され,下面は一対のパイプ部10の下面を結ぶように延びる下面の平面部23に形成されている。それに対応して,エンドキャップ本体5の下面は,環状スペーサ部9の下面の平面部23に重なって符合するように下面に平面部24に形成されている。このボールスプラインは,リターン路20はスペーサ6に設けることによって,ケーシング3にリターン路20を形成するための貫通孔を穴あけ加工する必要がなくなり,ケーシング3の作製は,C形断面形状であるので,軌道溝12を大径の砥石で研削加工すると共に,同一工程でケーシング3の断面C形の外形である一部外周面52を加工することができる。即ち,ケーシング3は,内周面49の対向した位置に一対の軌道溝12及び外周面52に平面の加工基準面7を加工する以外は,リターン路を形成する必要がないので,外筒2の断面高さを可及的に低く,言い換えれば,薄く構成することができ,全体として製造コストを低減できる。
このボールスプラインにおいて,ケーシング3の端面47にそれぞれ配設固定したエンドキャップ4は,ボールスプライン軸1を嵌挿して軌道路64に連通する方向転換路の内周側方向転換路30が形成されたスペーサ6と,ボールスプライン軸1を嵌挿してスペーサ6に接して配設されて内周側方向転換路30と共働して方向転換路を構成する外周側方向転換路31が端面59に形成されたエンドキャップ本体5とから構成されている。特に,スペーサ6は,環状スペーサ部9とパイプ部10とを合成樹脂材料で一体構造に成形加工されているので,部品点数を低減でき,加工コストを低減でき,取扱が容易になり,外筒2の組み立てが容易になる。また,エンドキャップ4を構成する環状のエンドキャップ本体5と環状スペーサ部9には,ボールスプライン軸1を嵌挿するための嵌挿孔65が形成されており,嵌挿孔65の壁面は,環状スペーサ部9では内周面15であり,エンドキャップ本体5では内周面22である。スペーサ6を構成する環状スペーサ部9の外周面57は,上面の平面部35と下面の平面部23を除いてほぼ円筒形に形成されている。このボールスプラインでは,転動体であるボール51はケーシング3の軌道溝12に位置する時には,軌道溝12に沿って延びる保持バンド13で保持されている。保持バンド13は,その両端部がエンドキャップ本体5に形成された保持バンド溝21に嵌入して押さえ板14でエンドキャップ本体5に固定され,ボールスプライン軸1の逃げ溝19に位置して軌道溝12に沿って延びて軌道溝12を転走するボール51を保持している。図8では,保持バンド13は,省略されているが,逃げ溝19の中でボール51から僅かに離れた位置に延びているものである。押さえ板14には,ケーシング3の加工基準面7に平行で突出しない平面部40と下面の平面部25が形成されている。ボール51は,ボールスプライン軸1の軌道溝11とケーシング3の軌道溝12とで形成される軌道路64,エンドキャップ4の環状スペーサ部9の内周側方向転換路30とエンドキャップ本体5の外周側方向転換路31とで形成される方向転換路,及びエンドキャップ4を構成するスペーサ6に形成されたリターン路20から構成される循環路を転走するように構成されている。
図5〜図7及び図17〜図21に示すように,エンドキャップ4を構成するスペーサ6は,ケーシング側端面61がケーシング3の端面47に接して配設され且つ反ケーシング側端面62に内周側方向転換路30が形成された環状スペーサ部9と,環状スペーサ部9のケーシング側端面61からケーシング3の軌道溝12に沿って延び且つ軌道溝12に平行に延びる通し孔のリターン路20が形成されたパイプ部10とから一体構造に構成されている。ケーシング3を挟んで対向配置されるスペーサ6は,互いに同一形状の部品であって,部品点数を低減させることができる。即ち,スペーサ6は,ケーシング3を介して対向させて配設することによって,パイプ部10が左右に互いに隣接することになる。更に,パイプ部10は,特に,周方向の一方の端面がケーシング3の開口部50の下方で軌道溝12に沿って延びている。また,この実施例では,対向配置されるスペーサ6は,同一部品であるので,ケーシング3を介して対向配置した状態では,パイプ部10は同一長さである。
このボールスプラインにおいて,ケーシング3は,開口部50とは反対側の外周面52に形成された平面から成る加工基準面7を備えている。エンドキャップ4は,ケーシング3の加工基準面7と平行になる面が平面部35に形成され,その他の外周面58はほぼ円筒形に形成されている。ケーシング3に形成される軌道溝12は,加工基準面7が基準になって研削加工が行われるが,その加工基準面7に整合させてエンドキャップ4に平面部,即ち,環状スペーサ部9には平面部35を,エンドキャップ本体5には平面部55を形成することによって,エンドキャップ本体5及び環状スペーサ部9の成形加工が容易に位置決めして形成されることになる。実際には,エンドキャップ4に形成された平面部は,ケーシング3に形成された加工基準面7よりも僅かに下方に位置して形成されている。また,このボールスプラインでは,パイプ部10は,特に,図5〜図7に示すように,端面44から互いに対向隔置した一対の円弧状の接続凸部36を備えており,接続凸部36はリターン路20の縁部から突出している。接続凸部36は,対向配置された環状スペーサ部9に形成された貫通孔37の円弧状孔部45にそれぞれ嵌合し,接続凸部36の内壁面33は貫通孔37の壁面34と共働してパイプ部10に形成されたリターン路20の方向転換路(30,31)に段差なくスムーズに連通している。また,接続凸部36は,他方の環状スペーサ部9に形成された貫通孔37に嵌合してスペーサ6が周方向に位置決めすることになる。更に,パイプ部10に形成された接続凸部36の突出長さは,環状スペーサ部9の長手方向長さ(言い換えれば,厚さ)と同一に形成され,接続凸部36が貫通孔37に嵌合して両側のリターン路20が形成されると,スライダである外筒2に形成された両側のリターン路20の長さが同一に形成されている。
また,環状スペーサ部9には,内周側方向転換路30に連通する第2軌道路溝12に対応する位置の環状スペーサ部9の内周面15に一対の凹部46が形成されると共に,凹部46から隔置した位置で対向配置された環状スペーサ部9のリターン路20に連通する貫通孔37が形成されている。環状スペーサ部9には,凹部46に隣接して嵌挿孔39が形成されている。エンドキャップ本体5には,環状スペーサ部9の内周面15と対応し,ボールスプライン軸1が挿通する内周面22が形成され,また,エンドキャップ本体5は,外周側方向転換路31に隣接して突出部32を備えている。ケーシング3には,軌道溝12に隣接して凹部48が形成されている。エンドキャップ本体5の突出部32は,環状スペーサ部9の嵌挿孔39を貫通してケーシング3の凹部48に嵌合し,エンドキャップ本体5と環状スペーサ部9とがケーシング3に位置決めされるように構成されている。
また,このボールスプラインは,一対のパイプ部10の下面に対応させて,環状スペーサ部9の下面は平坦部23に形成され,エンドキャップ本体5の下面は平部24に形成され,押さえ板14の下面は平坦部25に形成されている。また,環状スペーサ部9の上面の平面部35に対応させて,エンドキャップ本体5の上面は平面部55に,押さえ板14の上面は平面部40にそれぞれ形成されている。また,このボールスプラインは,環状スペーサ部9には一対の固定用取付け孔18が形成され,環状のエンドキャップ本体5には一対の固定用取付け孔17が形成されている。固定ねじ26は,固定用取付け孔17,18に挿通し,ケーシング3に形成された取付けねじ孔16に螺入され,ケーシング3に環状スペーサ部9とエンドキャップ本体5とがそれぞれ固定される。エンドキャップ4を構成するエンドキャップ本体5には,軌道路64においてすくい部54が形成され,ボール51の転走をスムーズにしている。
このボールスプラインでは,ケーシング3は,金属材料から加工されている。これに対して,エンドキャップ4は,エンドキャップ本体5及びスペーサ6から構成され,スペーサ6は環状スペーサ部9とパイプ部10から構成され,これらは合成樹脂材料から成形加工されている。従って,従来のボールスプラインのように,ケーシングにリターン路を形成することなく,スペーサ6を構成するパイプ部10にリターン路20を成形加工で形成することができる。このボールスプラインでは,小形に形成されているものであり,一実施例として,例えば,ケーシング3は,長さが8mmで,幅が8mmで,及び高さが5mmに形成されており,エンドキャップ4を構成するエンドキャップ本体5と環状スペーサ部9の外径は8mmであり,エンドキャップ本体5と環状スペーサ部9との合計の長手方向長さが2mmに形成されている。
この発明による直動転がり案内ユニットは,半導体製造装置,工作機械,各種組立装置,搬送機械,各種ロボット,精密機械,測定・検査装置,医療機器,マイクロマシーン等の各種装置における摺動部に組み込んで利用して好ましいものである。
1 ボールスプライン軸
2 外筒
3 ケーシング
4 エンドキャップ
5 エンドキャップ本体
6 スペーサ
7 加工基準面
10 パイプ部(スペーサ)
11 軌道溝(第1軌道溝)
12 軌道溝(第2軌道溝)
13 保持バンド
14 押さえ板
15,22,49 内周面
16 ねじ穴
17,18 取付け孔
20 リターン路
21 保持バンド溝
23,24,25 平坦部
26 固定ねじ
27 取付け用ねじ穴
30 内周側方向転換路
31 外周側方向転換路
32 突出部
33 内壁面
34 壁面
35,40,55 平面部
36 接続凸部
37 貫通孔
39 嵌挿孔
43,44,47,61,62 端面
45 円弧状孔部
46,48 凹部
50 開口部
51 ボール
52,60 外周面
64 軌道路

Claims (6)

  1. 長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
    前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
    前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
    前記エンドキャップの外端面には押さえ板がそれぞれ配置されており,前記保持バンドの両端部はそれぞれの前記エンドキャップ本体に形成された保持バンド溝にそれぞれ嵌入されて前記押さえ板で固定されており,
    前記ケーシングは,前記開口部とは反対側の外周面に平らな加工基準面が形成されており,前記エンドキャップ及び前記押さえ板は,前記ケーシングの前記加工基準面に対応して平行に延び且つ前記加工基準面から突出しない平面部に形成されており,
    前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔と前記パイプ部に形成された前記リターン路とは,前記環状スペーサ部の前記平面部に平行に延びる線上に位置していることを特徴とするボールスプライン。
  2. 一対の前記パイプ部の下面に対応させて前記環状スペーサ部と前記エンドキャップ本体と前記押さえ板との下面は平坦部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項に記載のボールスプライン。
  3. 長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
    前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
    前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
    前記環状スペーサ部には,前記内周側方向転換路に連通する前記第2軌道溝に対応する位置の前記環状スペーサ部の内周面に一対の凹部が形成されていることを特徴とするボールスプライン。
  4. 長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
    前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
    前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
    前記パイプ部は,端面から突出する互いに対向隔置した一対の円弧状の接続凸部を備えており,前記接続凸部は対向配置された前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔の円弧状孔部にそれぞれ嵌合し,前記接続凸部の内壁面は前記貫通孔の壁面と共働して前記方向転換路を形成して,前記パイプ部に形成された前記リターン路に連通していることを特徴とするボールスプライン。
  5. 前記パイプ部に形成された前記接続凸部の突出長さは,前記環状スペーサ部に形成された前記貫通孔の長さと同一に形成されていることを特徴とする請求項に記載のボールスプライン。
  6. 長手方向の外周面対向位置に形成された一対の第1軌道溝を備えたボールスプライン軸,及び前記第1軌道溝に対応して長手方向内周面にそれぞれ形成された第2軌道溝を備え且つ前記第1軌道溝と前記第2軌道溝から成る軌道路を転動する転動体であるボールを介して前記ボールスプライン軸に往復移動自在な外筒から成るボールスプラインにおいて, 前記外筒は,前記第2軌道溝が形成され且つ前記長手方向の全長にわたって前記ボールスプライン軸に跨架する開口部を備えた断面C形のケーシング,及び前記ケーシングの両端面にそれぞれ取り付けられて前記ボールスプライン軸を嵌挿する一対のエンドキャップを有し,
    前記エンドキャップは,前記軌道路に連通する方向転換路の内周側方向転換路が形成されたスペーサと,前記スペーサの端面に接して配設されて前記内周側方向転換路と共働して前記方向転換路を構成する外周側方向転換路が形成された環状のエンドキャップ本体とから構成され,前記スペーサは,ケーシング側端面が前記ケーシングに接して配設され且つ反ケーシング側端面に前記内周側方向転換路が形成された環状スペーサ部と,前記環状スペーサ部の前記ケーシング側端面から前記ケーシングの前記第2軌道溝に平行に延びる通し孔のリターン路が形成されたパイプ部とが一体構造に構成され,
    前記スペーサが前記ケーシングの前記両端面に配設された状態で,前記パイプ部が対向配置した前記環状スペーサ部に形成された貫通孔に嵌合して前記外筒に一対の前記リターン路が形成され,前記軌道路を転走する前記ボールが前記第2軌道溝に沿って延びる保持バンドによって保持されており,
    前記エンドキャップ本体は,前記環状スペーサ部と接する端面から突出する突出部を備えており,前記突出部は前記環状スペーサ部に形成された嵌挿孔に挿通して前記ケーシングに形成された凹部に嵌合し,前記エンドキャップ本体と前記環状スペーサ部とが前記ケーシングに位置決めされることを特徴とするボールスプライン。
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