JP6131530B2 - リニアガイド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形機や各種研削機などに好適に用いられるリニアガイド装置に関する。
リニアガイド装置は、案内レールと、案内レールに複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダ(ベアリングとも称する)とを備えている。案内レールおよびスライダは、互いの対向部に転動体の転動通路を形成する転動面を有する。スライダは、転動体の戻し通路と、この戻し通路と転動通路とを連通させる方向転換路を有する。そして、転動通路、戻し通路および方向転換路によって転動体の循環経路が構成され、この循環経路内を転動体が循環することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的にスライド移動する。
近年、この種のリニアガイド装置を組み立てる際、案内レールにスライダを挿入するときに、転動体がスライダから脱落しないことは必須条件である。そこで、この種のリニアガイド装置のスライダは、図10(a)および(b)に示すように、案内レール(不図示)の幅方向両側に配置される一対の脚部111,112と、両脚部111,112を連結する胴部113とを有するとともに各脚部111,112の内側に転動体の転動面が形成されているスライダ本体100と、脚部111,112毎に設けた部材であって各脚部111,112の内側面に対向配置されて転動面に転動体を保持させる保持部を有する一対の保持器102A,102Bとを備えている。
ところで、この種のリニアガイド装置において、スライダを案内レールに挿入する際、ボールの「つまり」により、ボール109がスライダ本体1から脱落する方向に力が働く。すなわち、図10(c)および(d)に示すように、スライダ本体100内の保持器102A,102Bは、転動体であるボール109の負荷域において、ボール109の接触角方向(案内レールの軌道面が接触する部分であって、図10(c)および(d)に示す矢印の方向)に、開口部(符号aないしb)を有する。そして、図11に示すように、ボール109の「つまり」が生じた場合、保持器102A,102Bの剛性が小さいと保持器102A,102Bが案内レール側に湾曲する(図11(a)参照)。このとき、従来の合成樹脂製の保持器102A,102Bであると、この湾曲により案内レール側の開口部の幅が、図11(b)に符号cで示すように広がってしまう。そのため、保持器102A,102Bがボール109を所期の位置に保持することができず、ボール109がスライダ本体100から脱落するという問題がある。
このような問題に対し、スライダ本体からの転動体の脱落するためには、スライダ本体に対して水平方向または垂直方向で保持器の剛性を高めれば転動体の保持性を強化できる。そこで、例えば転動体を保持する保持器を金属材料で製作して保持性を強化したり、スライダ内に仮レールを挿入しておき、この仮レールから案内レールにスライダを挿入したりする方策が採られている。
例えば特許文献1記載の技術では、断面が略L字形状で鋼球(転動体)の中心線よりも案内レール側まで張り出した位置で鋼球を保持するスライダ下面側の保持板と、レール軌道溝間に設けた保持バンドとからなる2つの部材で保持器が構成されている。保持板と下面シールとは一体成形されており、保持板が長手方向にネジ止めで固定される。同文献記載の技術によれば、保持板と保持バンドとからなる保持器で鋼球を保持することにより、スライダ挿入時に鋼球の脱落を防ぐことができ、さらに下面シールと保持板とを一体成形することで、部品点数の削滅、製作費を削滅できるとしている。
また、例えば特許文献2記載の技術では、保持器が、樹脂製保持器とL字形状の金属製保持器から構成されており、上下軌道溝内の鋼球を保持する複雑形状の保持器形状を樹脂成形によって安価に製作している。そして、L字形状の金属製保持器を、樹脂製保持器及びエンドキャッブにはめ込むことで、樹脂製保持器に生じる変形を金属保持器で抑制し、鋼球の保持性を強化させている。
特開平1−112021号公報 特開2008−128384号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術は、保持器として2つの部材を使用するとともに、保持器のうちスライダ下面側の保持板をネジ止めすることにより部品点数が増加する。そのため、製作費・組立費のコストアップを避けられない。さらに、リニアガイド装置が小型化するにつれて、ネジ穴の小径化によるタッピング加工、ネジ止め作業が困難化する。そのため、製作費・組立費のコストアップを招いてしまう。また、保持器(保持板)のネジ止め箇所が薄い場合など、十分な部材強度を確保できないときは、ネジ止めすることによって保持器が変形してしまい、鋼球の保持性低下が懸念される。
また、特許文献2記載の技術は、樹脂製と金属製の2つの保持器を使用するため、製作費・組立費のコストアップを避けられない。また、金属製保持器を樹脂製保持器とエンドキャップに組合わせて固定するため、樹脂製保持器とエンドキャップの金属保持器の係止部の位置ズレにより(樹脂製保持器とエンドキャップの位置ズレ、樹脂製保持器とエンドキャップの成形性など)、金属製保持器が樹脂製保持器の変形を均一に抑制できないことが懸念される。さらに、スライダの長さが長くなるにつれて、金属製保持器が湾曲するなど変形しやすくなる。そのため、それに伴って樹脂製保持器が変形し、鋼球の保持性が悪化することも懸念される。
このように、これらの方策では、保持器の金属化による製作費のコストアップや、追加部品が必要となることから、部品費や工程が増えてしまう等のデメリットがある。そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、樹脂製の保持器およびスライダの形状を工夫することによって、金属製保持器を使用しない場合であっても、鋼球の保持性を強化し得るリニアガイド装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るリニアガイド装置は、案内レールと、該案内レールに複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダとを備えるリニアガイド装置であって、前記スライダは、前記案内レールの幅方向両側に配置される一対の脚部と、両脚部を連結する胴部とを有するとともに前記脚部の内側に前記転動体の転動面が形成されているスライダ本体と、前記脚部毎に設けた部材であって各脚部の内側面に対向配置されて前記転動面に転動体を保持させる保持部を有する合成樹脂製の一対の保持器とを備え、前記一対の保持器にそれぞれ形成された突起部と、前記スライダ本体の各脚部にそれぞれ形成された凹部とにより相互の組み合わせ部が設けられるとともに、該組み合わせ部が、前記保持器の長手方向の中央箇所に形成されており、前記保持器の突起部は、前記スライダ本体の脚部側を向く面に且つ脚部下部に対向する位置に前記脚部側に向けて張り出すように形成されるとともに、平面視で外周形状が円弧の中空筒状且つ該中空筒状の前記脚部側の端が切除されることで前記脚部側に開口するU字状をなしており、前記スライダ本体の凹部は、前記保持器の突起部と対向する位置に開口部を有し、該開口部から前記突起部が前記凹部に差し込まれ、前記突起部の弾性変形により前記突起部が前記凹部に対して係合して前記保持器の中央部の前記案内レール側への湾曲を防止または抑制するように形成されていることを特徴とする。
ここで、本発明の一態様に係るリニアガイド装置において、前記スライダ本体の凹部は、前記案内レール側の前記開口部の幅寸法に比べ、前記開口部から前記開口部とは反対側に至る凹部内での少なくとも1つの横断面の幅が広くなっていることは好ましい。
また、本発明の一態様に係るリニアガイド装置において、前記スライダ本体の凹部は、前記案内レール側の前記開口部から前記開口部とは反対側に至る凹部内に、横断面が前記開口部とは反対側に向かって縮幅するテーパ形状の部分を有し、前記開口部から前記開口部とは反対側に至る凹部内で少なくとも1つの横断面の幅が、前記テーパ形状の部分の最小幅よりも広い幅とされていることは好ましい
本発明によれば、保持器に形成された突起部と、スライダ本体の脚部に形成された凹部とにより相互の組み合わせ部が設けられ、この組み合わせ部は、保持器の突起部とスライダ本体の凹部とを突起部の弾性変形により係合するように構成しているので、保持器の水平方向の剛性を大きくすることができる。
よって、本発明によれば、保持器の水平・垂直方向の変形を抑えるような複雑な形状に保持器を形成する場合に比べて、案内レールにスライダを挿入時に、スライダから転動体が脱落することを防止しつつも保持器の構造を簡易化することができる。また、スライダ本体の凹部加工費を安価にすることができる。さらに、本発明によれば、ネジ止め固定などの追加部品も不要なので、部品費および組立費を安価にすることができる。
特に、保持器の長手方向の中央箇所に「組合わせ部」を設けたので、最も剛性の低くなる位置での転動体の保持性を強化する上で好適である。
本発明の一態様に係るリニアガイド装置の一実施形態の説明図であり、同図(a)は右側面図、(b)は正面図、(c)はスライダの分解斜視図である。 図1のスライダを構成するスライダ本体の説明図であり、同図(a)はその斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)の底面図、(d)は(c)でのD−D−断面図、(e)は(c)でのE部拡大図である。 図1のスライダを構成する一対の保持器を説明する図であり、同図(a)はその斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)の底面図、(d)は(b)でのD−D断面図、(e)は(c)でのE部拡大図である。 スライダ本体への一対の保持器の組み込み状態を説明する図であり、同図(a)はその斜視図、(b)はスライダ本体に一対の保持器を組み込む途中の状態(正面図)を示し、(c)は(b)の状態からスライダ本体に一対の保持器を組み込んだ状態(正面図)を示している。 スライダ本体への一対の保持器の組み込み状態を説明する図であり、同図(a)は図4(c)での底面図を示し、(b)は図5(a)でのB部拡大図を示し、(c)は図5(b)でのC−C断面図を示している。 実施形態の第一変形例を説明する図であり、同図(a)は、図5(a)に対応する底面図、(b)は(a)でのB−B断面図を示している。 第一変形例の一対の保持器を説明する図であり、同図(a)はその正面図、(b)は(a)の底面図、(c)は(b)でのC−C断面図、(d)は(b)でのD部拡大図である。 第一変形例のスライダ本体を説明する図であり、同図(a)はその正面図、(b)は(a)の底面図、(c)は(b)でのC−C断面図、(d)は(b)でのD部拡大図である。 第一変形例の「組合わせ部」における、スライダ本体への一対の保持器の組み込み状態の説明図であり、同図(a)は組み込み前の状態、(b)は組み込み途中の状態、(c)は組み込み後の状態をそれぞれ示している。 従来のスライダを構成する、従来のスライダ本体と従来の一対の保持器を説明する図であり、同図(a)はその正面図、(b)は底面図、(c)は(a)の要部(符号C部)の拡大図、(d)は(b)でのD−D断面図である。 図10において、従来の保持器が案内レール側に凸状に変形した場合を示しており、同図(a)はその状態を示す底面図(図10での(b)に対応)、(b)は同図(a)でのD−D断面図(図8での(d)に対応)である。
以下、本発明の一態様に係るリニアガイド装置の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。本実施形態は、転動体がボールであり、また、転動体列が4列のリニアガイド装置の構成例である。なお、本発明の構成はこれに限らず、転動体がころの場合や転動体列が2列のリニアガイド装置であっても実施可能である。
本実施形態のリニアガイド装置は、図1(a)および(b)に示すように、案内レール10と、案内レール10に複数のボール(不図示)を介してスライド移動可能に跨設される略コ字状のスライダ20とを備えている。案内レール10およびスライダ20は、互いの対向部にボールの転動通路を形成する転動面(図示省略)を有する。
スライダ20は、同図(c)に示すように、略コ字状のスライダ本体1と、一対の保持器2A,2Bと、リターンガイド3および一対のエンドキャップ7とを有する。この例では、エンドキャップ7は、サイドシール5を介したプロテクタ6とともに固定される。スライダ本体1には、ボールの戻し通路を形成するためのスリーブ8がスライダ本体1の貫通穴41に挿入される。また、リターンガイド3と一対のエンドキャップ7とによって、戻し通路と転動通路とを連通させる方向転換路が形成される。そして、転動通路、戻し通路および方向転換路によってボール(不図示)の循環経路が構成され、この循環経路内をボールが循環することにより、上記案内レール10およびスライダ20の一方が他方に対して相対的にスライド移動するようになっている。
詳しくは、本実施形態のスライダ本体1は、同図(c)に示すように、案内レールの幅方向両側に配置される脚部11,12と、両脚部11,12を連結する胴部13とを有する。スライダ本体1の両脚部11,12には、図2(a)に拡大図示するように、各2本の戻し通路用の貫通穴41がそれぞれ形成され、両貫通穴41の間にエンドキャップ7を取り付けるためのネジ穴42が形成されている。また、スライダ本体1の左右の内側面には、各2列の断面円弧状の転動面(転動溝)43a,43bがそれぞれ形成されている。
スライダ本体1の胴部13の端面には、エンドキャップ7を取り付けるためのネジ穴45が形成されている。また、胴部13の上面には、スライダを他の部材に取り付けるためのネジ穴46が複数形成されている。
ここで、同図(b)〜(e)に示すように、スライダ本体1の両脚部11,12には、それぞれの下端面の長手方向中央の位置に、後述する保持器2A,2Bの突起部27と係脱可能な凹部48が形成されている。凹部48は、案内レール10に近い側に形成された開口部48kの幅寸法L1に比べ、開口部48kから開口部48kとは反対側(図2(e)の右側)に至る凹部48内での少なくとも1つの横断面の幅が広くなっている(図2(e)参照)。この例の凹部48は、平面視が凹の円弧状をなす溝から形成されており、円弧の直径D1よりも案内レール10側の開口部48kの幅寸法L1が短く(D1>L1)なっている。
一方、本実施形態の保持器2A,2Bは、図1(c)および図4にも示すように、スライダ本体1の脚部11,12毎に設けられて一対をなしており、図4(b)〜(c)に示すように、一対の保持器2A,2B相互を対向させて組合わせつつ、略コ字状のスライダ本体1の内側に下方から嵌め込まれるようになっている。
図3に保持器2A,2Bを拡大図示する。なお、図3には、左側の保持器2Aの一部と右側の保持器2Bの全体を示しているが、保持器相互は、脚部11用(図3で左側)の保持器2Aが、同図手前側の胴部分212Aが脚部12用の保持器2Bの同図手前側の胴部分212Bよりも長く(スライダ本体1の胴部13の幅方向中心よりも図3右側まで延びており)、反対側の胴部分がその逆となっている点を除き左右対称である(図1(c)の斜視図参照)。なおまた、長い側の胴部分212Aには、その端面に凸部212cが形成され、他方の短い側の胴部分212Bには、その端面に、凸部212cに嵌まる凹部212dが形成されている。このように、左右の保持器2A、2Bは、対称形状なので、以下、保持器2Bについて主に説明し、保持器2Aの同様の構成については図示および説明を適宜省略する。
保持器2A,2Bは、図3に示すように、スライダ本体1の端面間の寸法に対応させた間隔で配置された2枚の側板部21A,21Bと、2枚の側板部21A,21B同士の間に設けられた、上側保持部22a、中間保持部22b、下側保持部22c、上側のフランジ部24、および下側の裾部25を有し、これらが一体に、合成樹脂の射出成形により形成されている。裾部25と下側保持部22cは結合部26で結合され、フランジ24は、上側保持部22aに一体化され、胴部13と案内レール10との間に介在して、胴部13の下面に配置される。
側板部21A,21Bは、スライダ本体1の脚部11,12に対向配置される脚部分211と、スライダ本体1の胴部13に対向配置される胴部分212A,212Bとからなる。脚部分211の幅方向外側には、スライダ本体1の各脚部11,12の2個の貫通穴41に連通する2個の貫通穴218と、スライダ本体1の各脚部11,12のネジ穴42に連通する貫通穴219が形成されている。胴部分212A,212Bには、スライダ本体1の胴部13のネジ穴45に連通する貫通穴212aが形成されている。
上側保持部22a、中間保持部22bおよび下側保持部22cは、スライダ本体1の内側面に配置され、ボールの直径に対応させた円弧状のボール保持面213、217が形成されることで、脚部11,12毎に、2列の転動面43a,43bにボール(転動体)を保持させる保持部を構成している。
ここで、この保持器2A,2Bは、上記スライダ本体1との協働により、保持器2A,2Bの水平方向への変形を抑制することで、ボールの保持力を改善する機能を有するものである。
詳しくは、各保持器2A,2Bの裾部25は下面側が、スライダ本体1の両脚部11,12それぞれの下端面と面一となる平面を有しており、各裾部25は、スライダ本体1の各脚部11,12側を向く面に且つ各脚部11,12の下部に形成された上記凹部48に対向する位置に、各脚部11,12側に向けて張り出すように形成された突起部27を有している。
突起部27の形状は、突起の根元27kから先端27sの間で少なくとも1つの断面が、突起根元27kよりも上記凹部48との対向方向とは直交する方向での寸法が大となっている。この例では、突起部27の形状は、厚さが上記凹部48の溝の深さと同じ厚さとされ、平面視が凸の円弧状をなしている。そして、その突起根元27kの寸法L2よりも凸の円弧の直径D2が大(D2>L2)とされている(図3(e)参照)。
これに対し、上述したように、スライダ本体1は、各脚部11,12の下面に、この突起部27に対して係脱可能な凹部48が形成されるが、突起部27の直径D2と凹部48の直径D1とは、ほぼ同じか直径D2が僅かに小さい寸法とされるとともに、突起部27の寸法L2と凹部48の寸法L1とは、ほぼ同じか寸法L2が僅かに小さい寸法とされている。
これにより、一対の保持器2A,2Bがスライダ本体1に組込まれるとき(図4参照)、各保持器2A,2Bの突起部27が、突起部27に対向する位置に形成されたスライダ本体1の凹部48に対し、その開口部48kから凹部48内に差し込まれ、突起部27の弾性変形により突起部27が凹部48に対して係合することで、相互が組合わされるようになっている(図5を参照)。
次に、上記リニアガイド装置の組み立て作業、およびこのリニアガイド装置の作用効果について説明する。
このリニアガイド装置を組み立てる際には、先ず、スライダ本体1に、各脚部11,12の内側から保持器2A,2Bを取り付け、側板部21A,21Bをスライダ本体1の両端面に位置させる。次に、スライダ本体1の一方の端面に、リターンガイド3およびエンドキャップ7を配置し、サイドシール5を介してプロテクタ6とともに、エンドキャップ7をスライダ本体1に取り付ける。
これにより、保持器2A,2Bの側板部21A,21Bがエンドキャップ7と対向配置される。また、リターンガイド3とエンドキャップ7とで方向転換路が形成されるとともに、リターンガイド3により方向転換路内に案内溝が形成される。次に、スライダ本体1の貫通穴41にスリーブ8等を挿入することにより、スライダ本体1に戻し通路が形成される。
次に、スライダ本体1のエンドキャップ7が取り付けられていない端部(他方の端面側)から、転動通路、戻し通路、およびスライダ本体1に取り付けられたエンドキャップ7とリターンガイド3で形成された方向転換路に複数のボールを挿入する。次に、他方のエンドキャップ7とリターンガイド3で形成された方向転換路にも複数のボールを挿入して、このエンドキャップ7およびリターンガイド3を、上記と同様にして、サイドシール5を介してプロテクタ6とともにスライダ本体1の他方の端面に固定する。
このようにして組み立てたスライダ20を案内レール10の端部から滑らせてスライド移動することで、スライダ20の両脚部11,12を案内レール10の幅方向両側に配置する。これにより、スライダ20の転動面と案内レール10の転動面で形成された転動通路にボールが配置されたリニアガイド装置を組み立てることができる。
ここで、従来の構成例で説明した図11に示したように、スライダ20を案内レール10に挿入する際には、ボールの「つまり」により、ボールがスライダ本体1から脱落する方向に力が働く。この点に対し、本実施形態の構成であれば、保持器2A,2Bとスライダ20に、突起部27とこれに係脱可能な凹部48とによる「組合わせ部」を設けたので、水平方向の保持器2A,2Bの剛性を高めることができる。
したがって、ボール109の「つまり」が生じたときに、図5に示すように、剛性が小さい合成樹脂製の保持器2A,2Bであっても、この「組合わせ部」により案内レール側への保持器2A,2Bの湾曲を防止または抑制することができる。そのため、湾曲による案内レール10側のボール109の接触角方向の開口部の幅(図5(c)の符号dに示す幅)の広がりが防止または抑制される。そのため、スライダ本体1に対して水平方向または垂直方向で保持器2A,2Bのボール109の保持性を強化できる。
特に、本実施形態の構成であれば、保持器2A,2Bの突起部27とスライダ本体1の凹部48とによって「組合わせ部」を形成し、保持器2A,2Bの突起部27は、スライダ本体1の脚部11,12側を向く面に且つ脚部11,12下部に対向する位置に脚部11,12側に向けて張り出すように形成され、スライダ本体1の凹部48は、保持器2A,2Bの突起部27と対向する位置に開口部48kを有し、開口部48kから突起部27が凹部48に差し込まれ、突起部27の弾性変形により突起部27が凹部48に対して係合するように形成されているので、水平方向の保持器2A,2Bの剛性を高める上で好適である。さらに、最も剛性が不足すると考えられる、一対の保持器2A,2Bの長手方向の中央箇所に「組合わせ部」を設けることにより、効果的に保持器2A,2Bの変形を抑制し、ボール109の保持性を強化することができる。なお、複数個の「組合わせ部」を一対の保持器2A,2Bおよび各脚部11,12にそれぞれ設ければ、さらに保持器2A,2Bの強度を改善でき、ボール109の保持性を強化できる。
また、本実施形態の構成であれば、保持器2A,2Bの突起部27とスライダ本体1の凹部48とによって上述の「組合わせ部」を形成したので、保持器2A,2Bの水平方向の変形のみを考慮して保持器2A,2Bの突起部27の形状を設計できるという効果がある。そのため、両者の組合わせ構造を簡易化できる。よって、水平・垂直方向の変形を同時に抑えるような複雑な形状とする場合に比べて製作費を安価にすることができる。また、ネジ止め固定などのように追加部品を使用する必要がないため、部品費用及び組立費用を安価にすることができる。
なお、本発明に係るリニアガイド装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、保持器2A,2Bの突起部27とスライダ本体1の凹部48とによって「組合わせ部」を構成しているが、突起部27と凹部48の形状は上記実施形態の例に限定されるものではない。例えば、以下、突起部27の変形例について図6〜図9を参照して説明する。
本変形例の保持器2A,2Bは、裾部25に形成された突起部27が、図6および図7,図9に示すように、平面視で中空筒状且つその先端が切除されることで略U字状(外周形状は円弧)をなしている点が上記実施形態の構成と異なっている。このU字状の突起部27の形状は、突起の根元からU字状の先端の間で少なくとも1つの横断面方向の寸法が突起根元よりも大となっている。この例では、突起根元の寸法L1よりもU字状の外周部分の最大幅寸法L3(=D2)が大(L3>L2)とされている(図7(d)参照)。また、スライダ本体1の凹部48は、平面視で、開口部48kにテーパ形状48tが形成されている点が上記実施形態とは異なっている。テーパ形状48tは、横断面が開口部48kとは反対側に向かって縮幅するテーパ形状の部分を有している。そして、図8(d)に示すように、開口部48kから開口部48kとは反対側に至る凹部48内で少なくとも1つの横断面の幅が、テーパ形状48tの部分の最小幅(寸法L4)よりも広い幅(寸法D2)とされている。
このような構成であっても、図9(a)〜(c)に示すように、保持器2A,2BのU字状の突起部27を、その弾性変形により対向位置に形成された凹部48に対して係合するように開口部48kのテーパ形状48tの部分から凹部48内に差し込むことで、スライダ本体1の凹部48に係合させることができる。これにより、一対の保持器2A,2Bをスライダ本体1に、上記実施形態同様に組合わせることができる(図6(a)参照)。
そして、このような構成であれば、上記実施形態同様の作用効果に加え、上記実施形態の例に比べて、保持器2A,2Bの突起部27が変形し易く、また、スライダ本体1の凹部48の開口部48kにテーパ形状をもつため、保持器2A,2Bの突起部27をスライダ本体1の凹部48に容易に挿入可能である。そのため、組み付け性が向上するという効果がある。
1 スライダ本体
2A,2B 保持器
3 リターンガイド
5 サイドシール
6 プロテクタ
7 エンドキャップ
8 スリーブ
11,12 スライダ本体の脚部
13 スライダ本体の胴部
21A,21B 保持器の側板部
22a 保持器の上側保持部
22b 保持器の中間保持部
22c 保持器の下側保持部
27 保持器の突起部
43a,43b 転動面(転動溝)
48 スライダ本体の凹部
211 側板部の脚部分
212A,212B 側板部の胴部分

Claims (3)

  1. 案内レールと、該案内レールに複数の転動体を介してスライド移動可能に跨設されるスライダとを備えるリニアガイド装置であって、
    前記スライダは、前記案内レールの幅方向両側に配置される一対の脚部と、両脚部を連結する胴部とを有するとともに前記脚部の内側に前記転動体の転動面が形成されているスライダ本体と、前記脚部毎に設けた部材であって各脚部の内側面に対向配置されて前記転動面に転動体を保持させる保持部を有する合成樹脂製の一対の保持器とを備え、
    前記一対の保持器にそれぞれ形成された突起部と、前記スライダ本体の各脚部にそれぞれ形成された凹部とにより相互の組み合わせ部が設けられるとともに、該組み合わせ部が、前記保持器の長手方向の中央箇所に形成されており、
    前記保持器の突起部は、前記スライダ本体の脚部側を向く面に且つ脚部下部に対向する位置に前記脚部側に向けて張り出すように形成されるとともに、平面視で外周形状が円弧の中空筒状且つ該中空筒状の前記脚部側の端が切除されることで前記脚部側に開口するU字状をなしており、
    前記スライダ本体の凹部は、前記保持器の突起部と対向する位置に開口部を有し、該開口部から前記突起部が前記凹部に差し込まれ、前記突起部の弾性変形により前記突起部が前記凹部に対して係合して前記保持器の中央部の前記案内レール側への湾曲を防止または抑制するように形成されていることを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 前記スライダ本体の凹部は、前記案内レール側の前記開口部の幅寸法に比べ、前記開口部から前記開口部とは反対側に至る前記凹部内での少なくとも1つの横断面の幅が広くなっていることを特徴とする請求項1記載のリニアガイド装置。
  3. 前記スライダ本体の凹部は、前記案内レール側の前記開口部から前記開口部とは反対側に至る凹部内に、横断面が前記開口部とは反対側に向かって縮幅するテーパ形状の部分を有し、前記開口部から前記開口部とは反対側に至る凹部内で少なくとも1つの横断面の幅が、前記テーパ形状の部分の最小幅よりも広い幅とされていることを特徴とする請求項1記載のリニアガイド装置。
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