JP6383553B2 - ボールスプライン - Google Patents
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Description
前記ケーシングの内周面の対向位置には,前記エンドキャップを周方向に位置決めするため前記長手方向の全長に渡り凹溝が形成されており,前記エンドキャップを前記長手方向に係着するため前記凹溝には孔部がそれぞれ形成されており,前記エンドキャップは,前記ケーシングの前記端面に配設される円環状のスペーサと前記スペーサの端面に密接して配設されるエンドキャップ本体とから成り,前記エンドキャップ本体は,円環状の本体部からそれぞれ突出して前記ケーシングの前記凹溝に嵌挿する一対の腕部を備えており,前記腕部の先端部には前記ケーシングの前記凹溝に形成された前記孔部に係着する凸部が形成されており,前記ケーシングの前記凹溝に前記腕部を嵌挿して前記凸部を前記ケーシングの前記孔部に係着することによって,前記エンドキャップが前記ケーシングの前記端面にそれぞれ固定されることを特徴とするボールスプラインに関する。
このボールスプラインは,外周面48の対向する両側に長手方向に沿って軌道溝15(第1軌道溝)が形成された長尺状のスプライン軸1,及びスプライン軸1に嵌挿してスプライン軸1に沿って多数の転動体で成るボール7を介して摺動自在な筒状のスライダ2から構成されている。スライダ2は,それぞれの軌道溝15に対向して軌道溝16(第2軌道溝)及びそれぞれの軌道溝16に平行なリターン路49を構成するリターン路用溝17が形成された外筒となるケーシング3,ケーシング3の両端面28に取り付けられ軌道溝15と軌道溝16とで形成される軌道路25とリターン路49とを連通する方向転換路20が形成されたエンドキャップ4,並びに軌道路25と一対の方向転換路20とリターン路49とで形成される循環路50を循環転走するボール7から構成されている。また,エンドキャップ4は,ケーシング3の端面28に配設されるスペーサ6とスペーサ6の外端面44に配設されるエンドキャップ本体5とから構成されている。エンドキャップ本体5は,概して内周面33と外周面34から成る円環状に形成され,スペーサ6は,概して内周面41と外周面42から成る円環状に形成されている。また,エンドキャップ本体5には,円弧状の外周壁21が形成され,スペーサ6には円弧状の内周壁22が形成され,外周壁21と内周壁22とが整合して方向転換路20が形成される。エンドキャップ本体5には,外周壁21の近傍に係止部となる凸部19が形成され,また,スペーサ6には,内周壁22の近傍に嵌合部となる凹溝43が形成されている。即ち,エンドキャップ本体5に係止部を形成し,スペーサ6に嵌合部を形成することによって,エンドキャップ本体5の凸部19をスペーサ6の凹溝43に嵌合して,スペーサ6がエンドキャップ本体5に対して周方向に位置決め固定され,エンドキャップ4として一体的に構成される。更に,エンドキャップ本体5は,方向転換路20の外周壁21の領域において,膨出部39が形成され,膨出部39における凸部19に隣接して段部38が形成されている。スペーサ6は,方向転換路20の内周壁22の領域において,膨出部27における凸部46が形成され,凸部46はエンドキャップ本体5の段部38に係合するように構成されている。また,エンドキャップ本体5の凸部19はスペーサ6の凹溝43の一部の凹部47に係止している。スペーサ6は,エンドキャップ本体5の端面31に一方の端面44が接し且つケーシング3の端面28に他方の端面45が接している。
ケーシング3に形成した孔部9Aは,ケーシング3の長手方向中央部の対向位置に1個ずつ形成したものであり,凹溝12の長手方向の中央位置に一つの円形孔に形成されている。また,エンドキャップ4を構成するエンドキャップ本体5に形成した腕部10Aは,ケーシング3の中央位置まで延びており,腕部10Aの先端部に形成された凸部11Aは,ケーシング3の円形孔の孔部9Aに嵌着可能な半円柱形状に形成されており,それぞれのエンドキャップ本体5の半円形の凸部11Aが孔部9Aに嵌着されてように構成されている。1つの孔部9Aに,エンドキャップ本体4の固定用突起36即ち腕部11Aの先端に形成された半円柱形凸部11Aを嵌合させるものであり,ケーシング3の貫通孔である孔部9Aは,ケーシング3長手方向中央に1個ずつ,円周方向180°の位置に形成されている。ケーシング3の長手方向中央に位置する円形状の孔部9Aに,エンドキャップ本体5に形成された固定用突起36である腕部10Aに設けた半円形の凸部11Aがケーシング3の両側から延びて円形状の凸部11Aとなって嵌合することになる。また,スライダ2を,例えば,ハウジング等の相手部材の中空孔(図示せず)に取り付ける時に,スライダ2の回転止め用として,ケーシング3の外周面23に断面形状の角度が120°の皿ざぐり(図示せず)を形成してもよいものである。このような皿ざぐりは,ケーシング3の長手中央である1つの孔部9Aに対して円周方向にずれた位置で,軌道溝16やリターン路用溝17と干渉せず,ケーシング3が変形等の悪影響を受けない任意の位置に形成してもよいものである。
2 スライダ
3 ケーシング
4 エンドキャップ
5 エンドキャップ本体
6 スペーサ
7 ボール(転動体)
9,9A 孔部
10,10A 腕部
11,11A 凸部
12,13 凹溝
15 軌道溝(第1軌道溝)
16 軌道溝(第2軌道溝)
17 リターン路用溝
19 凸部(係止部)
20 方向転換路
21 外周壁
22 内周壁
25 軌道路
26 内周面
27,39 膨出部
28,31,44 端面
43 凹溝(嵌合部)
48 外周面
49 リターン路
50 循環路
52 開口部
Claims (9)
- 外周面の両側に長手方向に沿って第1軌道溝が形成された長尺状のスプライン軸,及び前記スプライン軸に嵌挿して前記スプライン軸に沿って多数の転動体であるボールを介して相対摺動自在な筒状のスライダから成り,前記スライダは,前記第1軌道溝に対向して第2軌道溝と前記第2軌道溝に平行に伸びるリターン路がそれぞれ形成されたケーシング,前記ケーシングの両端面に取り付けられて前記第1軌道溝と前記第2軌道溝とで形成される軌道路と前記リターン路とを連通する方向転換路が形成されたエンドキャップ,及び前記軌道路と一対の前記方向転換路と前記リターン路から成る循環路を転走する前記ボールから構成されていることから成るボールスプラインにおいて,
前記ケーシングの内周面の対向位置には,前記エンドキャップを周方向に位置決めするため前記長手方向の全長に渡り凹溝が形成されており,前記エンドキャップを前記長手方向に係着するため前記凹溝には孔部がそれぞれ形成されており,前記エンドキャップは,前記ケーシングの前記端面に配設される円環状のスペーサと前記スペーサの端面に密接して配設されるエンドキャップ本体とから成り,前記エンドキャップ本体は,円環状の本体部からそれぞれ突出して前記ケーシングの前記凹溝に嵌挿する一対の腕部を備えており,前記腕部の先端部には前記ケーシングの前記凹溝に形成された前記孔部に係着する凸部が形成されており,前記ケーシングの前記凹溝に前記腕部を嵌挿して前記凸部を前記ケーシングの前記孔部に係着することによって,前記エンドキャップが前記ケーシングの前記端面にそれぞれ固定されることを特徴とするボールスプライン。 - 前記ケーシングに形成された前記孔部は,前記凹溝の前記長手方向に沿って隔置した2つの円形孔に形成され,前記エンドキャップの前記凸部は前記円形孔に嵌着可能な円柱形状に形成され,前記エンドキャップの前記凸部は,前記ケーシングの前記端面に近い側の前記孔部に嵌着されることを特徴とする請求項1に記載のボールスプライン。
- 前記ケーシングの前記孔部は前記凹溝の前記長手方向の中央位置に一つの円形孔に形成され,前記エンドキャップの前記凸部は前記円形孔に嵌着可能な半円柱形状に形成されており,前記ケーシングの両側の前記エンドキャップの前記半円柱形状の前記凸部が前記ケーシングの一つの前記孔部にそれぞれ密接して嵌着されることを特徴とする請求項1に記載のボールスプライン。
- 前記ケーシングの一対の前記凹溝は前記第2軌道溝間で略90°隔置した位置に平行に伸びており,前記ケーシングの一対の前記リターン路が前記凹溝の一方側に形成され,一対の前記エンドキャップは同一構造にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボールスプライン。
- 前記ケーシングに形成された前記リターン路を形成するリターン路用溝は,前記ケーシングの前記内周面に開口した開口部が長手方向に伸びて形成され,前記開口部は前記ボールの直径より小さいスリット幅で前記長手方向に沿って延びており,前記開口部に続く前記エンドキャップの前記方向転換路を形成する壁部分は前記本体部の前記円環状の内周面から前記スプライン軸側へ突出した膨出部に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボールスプライン。
- 前記エンドキャップに形成された前記膨出部は,前記スプライン軸の前記第1軌道溝に沿って形成された凹溝に配設されていることを特徴とする請求項5に記載のボールスプライン。
- 前記エンドキャップの前記凸部は,前記スプライン軸に前記腕部の内周部が接する状態になっても前記ケーシングの前記孔部に締り嵌めして係着するサイズに形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のボールスプライン。
- 前記スペーサは,前記エンドキャップ本体側の端面に形成された前記方向転換路を形成する内周壁と前記スペーサの内周面に形成された前記エンドキャップ本体の前記腕部が嵌入する凹溝とが形成され,前記エンドキャップ本体は,スペーサ側端面には前記内周壁に対向して前記方向転換路を形成する外周壁を形成する前記本体部と前記本体部の端面から伸びる一体構造の前記腕部とが形成され,前記エンドキャップ本体の前記腕部は前記スペーサに形成された前記凹溝に挿通して前記ケーシングの前記凹溝に嵌入することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のボールスプライン。
- 前記エンドキャップ本体の前記方向転換路を形成する前記外周壁の近傍に形成された係止部は,前記スペーサの前記方向転換路を形成する前記内周壁の近傍に形成された嵌合部に嵌合係止されて,前記スペーサは前記エンドキャップ本体に対して周方向に位置決め固定されていることを特徴とする請求項8に記載のボールスプライン。
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