<実施形態1>
実施形態では、高齢者が迷子になり、派出所に保護された場合を例に説明する。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。
<構成>
図1は、通知システム100の構成例を示す図である。通知システム100は、登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、保護者端末装置3000、サーバ装置4000、無線タグ5000(通報用タグ)、及び、バーコードタグ5001(登録用タグ)を備える。
登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、及び、保護者端末装置3000は、電気通信業者が提供するネットワークやインターネット等の広域ネットワークであるネットワーク101を介して、サーバ装置4000と接続される。破線102は、NFC(Near field radio communication)等による近距離無線通信を示す。一点鎖線103は、画像の撮影を示す。
サーバ装置4000は、通知システム100の管理者により管理され、通知システム事業を運営するための、いわゆるサーバである。
登録者端末装置1000は、衣類111に縫い込まれている無線タグ5000を通知システム100に登録するための、いわゆるパソコン等の端末装置である。実施形態では、高齢者110の家族の一人が有するスマートフォンとする。バーコードタグ5001は、無線タグ5000と一対一に対応する2次元バーコードであり、無線タグ5000を登録する際に使用する。
通報者端末装置2000は、衣類111を着た高齢者110を保護した派出所が有する、いわゆるパソコン等の端末装置である。実施形態では、派出所の警察官が有するスマートフォンとする。
また、保護者端末装置3000は、高齢者110が保護された旨を通知する先の、いわゆるパソコン等の端末装置、つまり、高齢者110の家族、保護者、高齢者施設等が有する端末装置である。実施形態では、高齢者110の家族の一人が有するスマートフォンとする。
<使用例>
ここで、通知システム100の使用例を、図8〜図11を参照しながら、図1を用いて説明する。
まず、高齢者の家族の一人(以下、「登録者」という。)が、登録者端末装置1000を用いて、高齢者110が着る衣類111に付されている無線タグ5000を、サーバ装置4000に登録しておく。具体的には、登録者は、登録者端末装置1000に予めダウンロード(又は、バンドル)されている、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録するためのアプリケーション(以下、「登録アプリ」という。)を起動し、登録する無線タグ5000と対のバーコードタグ5001に表示されているバーコードを、登録者端末装置1000で撮影する。そして、登録者は、登録者端末装置1000のディスプレイに表示される登録画面から、通知先である保護者端末装置3000のメールアドレスを入力し、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録する。
図8は、登録者端末装置1000に表示される無線タグ5000を登録するための登録画面1110の例を示す図である。登録者が、登録アプリを起動した登録者端末装置1000でバーコードタグ5001に表示されているバーコードを撮影すると、登録者端末装置1000のディスプレイに登録画面1110が表示される。
登録画面1110は、名前入力領域1111、通知先入力領域1112、及び、登録ボタン1113を有する。名前入力領域1111は、衣類111を着る予定の高齢者110の名前や呼び名を入力する領域である。通知先入力領域1112は、高齢者110を保護した旨の通知先、つまり、保護者端末装置3000のメールアドレスを入力する領域である。図8では、通知先として、高齢者110との関係、及び、複数の通知先が入力できるようになっている。登録ボタン1113は、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録するためのボタンである。
登録者は、登録者端末装置1000に表示された登録画面1110の名前入力領域1111に高齢者110の名前を入力し、通知先入力領域1112に保護者端末装置3000のメールアドレス等を入力する。そして、登録ボタン1113を押下する。これで、無線タグ5000がサーバ装置4000に登録される。尚、通知先入力領域1112の保護者端末装置3000のメールアドレスは、必須項目であり、他の項目は任意としてよい。
また、登録済みの無線タグ5000の通知先であるメールアドレスを変更する場合や、衣類111を破棄する等の理由によりサーバ装置4000から無線タグ5000の登録を削除したい場合は、登録者は、再度、登録アプリを起動した登録者端末装置1000でバーコードタグ5001に表示されているバーコードを撮影する。登録者端末装置1000のディスプレイに再登録画面1130が表示される。
図9は、登録者端末装置1000に表示される無線タグ5000を再登録するための再登録画面1130の例を示す図である。再登録画面1130には、登録画面1110と同様に、名前入力領域1111、通知先入力領域1112、及び、登録ボタン1113を有し、更に、抹消ボタン1131を有する。抹消ボタン1131は、無線タグ5000をサーバ装置4000から削除するためのボタンである。名前入力領域1111、及び、通知先入力領域1112には、現在登録されている名前やメールアドレス等が表示される。
登録者は、登録者端末装置1000に表示された再登録画面1130の名前入力領域1111の名前や通知先入力領域1112のメールアドレス等を、必要に応じて修正又は追加し、登録ボタン1113を押下する。これで、無線タグ5000がサーバ装置4000に再登録される。尚、登録を削除する場合は、登録者は、抹消ボタン1131を押下する。
無線タグ5000の登録(又は、再登録)後、例えば、道に迷っている高齢者110を見つけた警察官(以下、「通報者」という。)は、自身の有する通報者端末装置2000に予めダウンロードされている、高齢者110を保護した旨を保護者に通知するためのアプリケーション(以下、「通報アプリ」という。)を起動し、高齢者110が着ている衣類111に付されている無線タグ5000に通報者端末装置2000をかざす。高齢者110を保護した旨、及び、通報者端末装置2000の位置を含む通知メールが、サーバ装置4000を介して保護者端末装置3000に送信される。
図10は、通報者端末装置2000に表示される通報完了画面2110の例を示す図である。通報者が、通報アプリを起動した通報者端末装置2000を無線タグ5000にかざすと、通知メールが保護者端末装置3000に送信され、通報者端末装置2000のディスプレイに通報完了画面2110が表示される。
通報完了画面2110は、通知メールを送信した旨のメッセージ2111、高齢者110の名前2112、及び、通知メールの送信先のメールアドレス等である通知先情報2113が表示される。通報者は、この通報完了画面2110が表示されることで、高齢者110の名前を知ることができ、また、保護者に通知が送られたことを確認することができる。尚、通知メールを送信した旨のメッセージ2111は、必須項目であり、他の項目は必要に応じて表示するものとしてもよい。
また、図11は、保護者端末装置3000に表示される保護通知画面3110の例を示す図である。保護者が通知メールを開くと、保護者端末装置3000のディスプレイに保護通知画面3110が表示される。
保護通知画面3110は、高齢者110を保護した旨のメッセージ3111、保護した場所を示す地図3112、及び、保護した場所等である保護情報3113が表示される。地図3112には、保護した(保護されている)場所が2重円で示される。保護者は、この保護通知画面3110が表示されることで、高齢者110が保護されたことを知ることができ、また、保護された(保護されている)場所を確認することができる。高齢者110が保護されると直ぐに保護者端末装置3000に通知メールが届くので、保護者は、高齢者110が行方不明になっていることに気が付く前であっても、保護されていることを知り、迎えに行くなどの措置をとることが可能となる。尚、高齢者110を保護した旨のメッセージ3111、及び、保護した場所を示す情報(図11では地図3112)は、必須項目であり、他の項目は必要に応じて表示するものとしてもよい。保護した場所を示す情報は、実施形態では地図3112としているが、住所、緯度経度など、保護された場所が分かる情報であればよい。
実施形態の通知システム100は、このように、予め、無線タグ5000を通知先(保護者端末装置3000)と共にサーバ装置4000に登録しておけば、通報アプリを起動した通報者端末装置2000を無線タグ5000にかざすだけという簡便な方法で、通報者端末装置2000の位置、すなわち、無線タグ5000の位置を、保護者端末装置3000に通知することが可能となる。
上述の特許文献1の技術では、無線タグを検出する地域が広くなればなるほど、多くの中継基地に無線タグリーダを設置する必要があり、常に無線タグの位置情報を検出して収集していることから、位置の問い合わせが無い無線タグについても、通信トラフィックが発生している。通知システム100では、管理会社等にサーバ装置4000を設けるだけでよく、また、無線タグの登録時と通報時にのみ、必要最小限度の通信トラフィックが発生するだけである。また、実施形態の通知システム100は、登録者端末装置1000に登録アプリを、通報者端末装置2000に通報アプリをダウンロードしておくだけで、サーバ装置4000以外の装置は不要である。
また、後述するように、無線タグ5000はパッシブタイプのICタグであるので、電源を有する必要がないという利点もある。
<各装置の構成>
次に、図2を用いて、通知システム100が有する各装置の構成を説明する。図2は、登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、保護者端末装置3000、サーバ装置4000、及び、無線タグ5000の機能ブロック図である。尚、登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、及び、保護者端末装置3000は、コンピュータで構成される携帯端末装置(スマートフォン)であり、マンマシンインターフェースとしてタッチパネルを備える。
登録者端末装置1000、及び、通報者端末装置2000、及び、保護者端末装置3000は、それぞれ、例えば、Webブラウザ機能を有し、サーバ装置4000にHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)リクエストを送信し、そのレスポンスとしてWebページ等の表示データを受信して、通知システム100の各画面をディスプレイに表示する。一方、サーバ装置4000は、いわゆるWebサーバの機能を有し、例えば、登録者端末装置1000からのリクエストに応じて、所定の処理を行い、処理結果に応じたWebページ等の表示データを登録者端末装置1000に送信する。
まず、無線タグ5000は、タグ情報送受信部5100、及び、タグ情報記憶部5200を備える。無線タグ5000は、パッシブタイプのICタグであり、内蔵する整流回路が、リーダ(後述の通報者端末装置2000のタグ情報読込部2300)から送信されアンテナ(不図示)で受信された電波を整流して直流に直し、それを電源として起動される。そして、タグ情報送受信部5100は、タグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報を読み出して、リーダに送信する。また、タグ情報記憶部5200にタグ情報を記憶させる場合には、ライタから受信した情報をタグ情報記憶部5200に記憶させる。尚、タグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報は、実施形態では、自タグである無線タグ5000を特定するためのタグ識別子と、通報のためのURL(Uniform Resource Locator)である。具合的には、<データ>の項で説明する。
バーコードタグ5001は、無線タグ5000と一対一に設けられている紙のタグであり、表面にバーコードが印刷されている。実施形態では、2次元バーコードであるとする。この2次元バーコードには、対となる無線タグ5000のタグ識別子と、登録のためのURLが記憶されている。
尚、無線タグ5000は、アクリル樹脂等で被包され防水性を有しているものである。従って、ユーザは、無線タグ5000を縫い付けた衣類111を洗濯することが可能である。また、バーコードタグ5001には、タグ識別子等が1次元バーコードで記載されていても良い。
次に、登録者端末装置1000は、制御部1100、通信部1200、バーコード読込部1300、及び、無線タグ登録部1400を備える。登録アプリの機能は、これらの機能部により実現される。
制御部1100は、他の機能部を制御して無線タグ登録処理を行う。
通信部1200は、ネットワーク101を介して、サーバ装置4000と通信する。
バーコード読込部1300は、カメラを有し、バーコードタグ5001に表示されているバーコードを撮影し、撮影したバーコードを復号する。
無線タグ登録部1400は、ディスプレイに登録画面1110を表示し、無線タグ5000を登録するための情報を取得し、サーバ装置4000に送信する。具体的には、無線タグ登録部1400は、バーコード読込部1300が取得したタグ識別子と、登録画面1110に入力された通知先(保護者端末装置3000)のメールアドレス等を、サーバ装置4000に送信する。
通報者端末装置2000は、制御部2100、通信部2200、タグ情報読込部2300、位置検出部2400、タイマー2500、及び、通報情報送信部2600を備える。通報アプリの機能は、これらの機能部により実現される。
制御部2100は、他の機能部を制御して通報処理を行う。
通信部2200は、ネットワーク101を介して、サーバ装置4000と通信する。
タグ情報読込部2300は、無線タグ5000のタグ情報送受信部5100と通信を行い、無線タグ5000のタグ識別子等のタグ情報を取得する。
位置検出部2400は、GPS(Global Positioning System)を有し、自装置である通報者端末装置2000の位置を検出する。検出した位置を示す位置情報は、緯度経度で表される。
タイマー2500は、制御部2100の要求に応じて、現在の日時を検出し通知する。
通報情報送信部2600は、タグ情報読込部2300が取得したタグ識別子と、位置検出部2400が検出した位置情報と、タイマー2500が検出した日時とを、通報情報としてサーバ装置4000に送信する。また、通報情報送信部2600は、サーバ装置4000から、タグ識別子と対応付けてタグ登録情報記憶部4500に記憶されている情報、具体的には、高齢者110の名前等を含んだ画面データを受信し、通報完了画面2110をディスプレイに表示する。
保護者端末装置3000は、制御部3100、通信部3200、及び、通知情報表示部3300を備える。
制御部3100は、他の機能部を制御して通知メールの受信処理を行う。
通信部3200は、ネットワーク101を介して、サーバ装置4000と通信する。
通知情報表示部3300は、サーバ装置4000から受信した通知メールを、ユーザの操作に応じてディスプレイに表示する。具体的には、通知情報表示部3300は、必要に応じてサーバ装置4000と通信を行い、メールに含まれる位置情報(緯度経度)が示す場所の周辺の地図であって、その場所に所定の印(2重円)を表示させた地図の画像データ、及び、位置情報が示す場所の町名、店舗名等を取得し、メールの内容と共にディスプレイに表示する(図11参照)。
サーバ装置4000は、制御部4100、通信部4200、無線タグ登録抹消部4300、通知情報送信部4400、タグ登録情報記憶部4500、通知ログ記憶部4600、及び、地図情報記憶部4700を備える。
制御部4100は、他の機能部を制御して無線タグ5000に関する情報を管理し、通知システム100の全体を制御する。
通信部4200は、ネットワーク101を介して、登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、及び、保護者端末装置3000と通信する。
無線タグ登録抹消部4300は、無線タグ5000のタグ識別子をタグ登録情報記憶部4500に記憶させ、又は、削除する。具体的には、登録者端末装置1000から登録指示があった場合には、登録者端末装置1000から受信したタグ識別子と、通知先(保護者端末装置3000)のメールアドレス等の情報(以下、「通知先情報」という。)とを対応付けて、タグ登録情報記憶部4500に記憶させる。また、無線タグ登録抹消部4300は、登録者端末装置1000から抹消指示があった場合には、登録者端末装置1000から受信したタグ識別子、及び、対応付けて記憶されている通知先情報をタグ登録情報記憶部4500から削除する。また更に、無線タグ登録抹消部4300は、登録した時から予め設定された期間、例えば、1年が経過した無線タグ5000のタグ識別番号、及び、対応付けて記憶されている通知先情報をタグ登録情報記憶部4500から削除する。尚、期間経過により削除する場合は、保護者端末装置3000に対して、削除するか否かの問い合わせを行い、削除の指示があった場合にのみ削除を行うこととしても良い。
通知情報送信部4400は、無線タグ5000の位置情報等を含む通知情報を作成し、保護者端末装置3000に送信する。具体的には、通知情報には、例えば、保護された高齢者の名前、日時、位置情報等が含まれ、通知情報送信部4400は、通知情報を含ませた通知メールを保護者端末装置3000に送信する。
タグ登録情報記憶部4500は、タグ識別子と対応付けて、通知先(保護者端末装置3000)のメールアドレス等の通知先情報を記憶する。
通知ログ記憶部4600は、通知情報送信部4400が作成した通知情報を、タグ識別子ごとにログとして記憶する。通知ログは、高齢者110等の行動を把握する際に有効であると考えられ、例えば、保護者等の要求に応じて開示する。
地図情報記憶部4700は、地図のデータであって、任意の緯度経度で示される位置の周辺の道路、店舗、公共機関等の図形、名称等を表示させるためのデータを記憶する。
登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、保護者端末装置3000、サーバ装置4000は、上述のようにコンピュータで構成され、それぞれハードディスク等の記憶部(不図示)に格納されているソフトウェアプログラムがCPU(Central Processing Unit)により実行されることによって上述の各機能部が実現される。
<データ>
次に、通知システム100で用いる主なデータについて説明する。
図3は、無線タグ5000のタグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報テーブル5210の構成及び内容の例を示す図である。
タグ情報テーブル5210は、タグID5211、及び、URL5212を有する。
タグID5211は、無線タグ5000を特定するための識別子を示す。
URL5212は、通知システム100の通報処理を行うためのサーバの場所、つまり、サーバ装置4000内のアプリケーションの場所を示す。
具体的には、例えば、タグID5211として「T001」、URL5212として「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php」が設定されている場合には、通報者端末装置2000の通報情報送信部2600によって、引数として「?T001」が付加された「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php?T001」が作成され、サーバ装置4000の通知情報送信部4400(sentries/index.php)に制御が渡される。
バーコードタグ5001には、タグ情報テーブル5210のタグID5211が示す識別子と同じ識別子と、通知システム100の登録処理を行うためのサーバ装置4000内のアプリケーションの場所を示す情報とが、2次元バーコードに符号化されて記憶されている。例えば、タグID5211が「T001」の無線タグ5000と対となっているバーコードタグ5001には、「http://www.nfcsys.co.jp/mailEntries/index.php?T001」が符号化された2次元バーコードが表示(記憶)されており、登録者端末装置1000の無線タグ登録部1400により復号化され、サーバ装置4000の無線タグ登録抹消部4300(mailEntries/index.php)に制御が渡される。「http://www.nfcsys.co.jp/mailEntries/index.php」は、無線タグ5000の登録処理を行うための、サーバ装置4000内のアプリケーションの場所を示すURLである。
図4は、サーバ装置4000のタグ登録情報記憶部4500に記憶されているタグ登録情報テーブル4510の構成及び内容の例を示す図である。
タグ登録情報テーブル4510は、タグID4511、名称4512、メールアドレス4513、及び、保護者4514を有する。
タグID4511は、無線タグ5000を特定するための識別子を示す。
名称4512は、タグID4511が示す無線タグ5000を付けている、つまり、無線タグ5000が付加された衣類111を着ている高齢者110の呼び名を示す。
メールアドレス4513は、保護者端末装置3000のメールアドレスを示す。実施形態では、メールアドレスとしているが、電話番号や、メッセージの送受信が可能なアプリケーションでの宛先でも良く、例えば、電話番号の場合は、通報者端末装置2000からの通知はショートメール等で行われる。
保護者4514は、保護者端末装置3000の持ち主の、タグID4511が示す無線タグ5000を付けている高齢者110との関係を示す。例えば、「家族」、「長女」、等と記載される。また、「デイサービス」等の施設が記載されても良い。
図4では、例えば、タグID4511が「T002」の無線タグ5000には、メールアドレス4513として「bbb@yyy.jp」、「aab@yyy.jp」の2つのメールアドレスが登録されている。これは、例えば、連絡先として二人が登録されていることを示す。また、タグID4511が「T003」、「T004」の2つの無線タグ5000それぞれは、名称4512が「○○花子」に対応付けられている。これは、例えば、名称が「○○花子」という高齢者110の、2つの衣類111それぞれに付けられた2つの無線タグ5000が登録されていることを示す。
図5は、サーバ装置4000の通知ログ記憶部4600に記憶されている履歴情報テーブル4610の構成及び内容の例を示す図である。
履歴情報テーブル4610は、無線タグ5000毎に作成される。詳細には、タグ登録情報テーブル4510のタグID4511として設定された無線タグ5000の識別子ごとに、1テーブルが作成される。通知情報送信部4400が保護者端末装置3000に対して通知メールを送信する都度、履歴情報テーブル4610に1レコードが追加される。
履歴情報テーブル4610は、タグID4611、日付4612、時刻4613、及び、緯度経度4614を有する。
タグID4611は、無線タグ5000を特定するための識別子を示す。
日付4612は、タグID4611が示す無線タグ5000を付けた高齢者を保護した、つまり、通報者端末装置2000のタグ情報読込部2300が無線タグ5000からタグ情報を読み出した日付を示す。
時刻4613は、タグID4611が示す無線タグ5000からタグ情報を読み出した、日付4612における時刻を示す。
緯度経度4614は、タグID4611が示す無線タグ5000からタグ情報を読み出した通報者端末装置2000の位置を示す。
<動作>
次に、図6、図7を用いて、通知システム100が行う処理について説明する。
<登録処理>
まず、図6を用いて、登録処理について説明する。図6は、登録処理のフローチャートである。図6において、破線で記載されている矢印は、データの流れを示す。
まず、登録者は、自分が携帯する登録者端末装置1000から、無線タグ5000の登録を行う。具体的には、登録者は、登録者端末装置1000の登録アプリを起動し、バーコードタグ5001の2次元バーコードを撮影する。登録アプリを起動する操作を検出した制御部1100は、バーコード読込部1300にバーコードを読込むよう指示を出す。指示を受けたバーコード読込部1300は、カメラを起動し2次元バーコードを撮影し、撮影した画像を復号し、登録のためのURL、例えば「http://www.nfcsys.co.jp/mailEntries/index.php?T001」を取得し、無線タグ登録部1400に渡す(ステップS10)。無線タグ登録部1400は、バーコード読込部1300から渡されたURLを用いて、サーバ装置4000と通信を開始する。
まず、無線タグ登録部1400は、タグ識別子「T001」を、サーバ装置4000に送信する。タグ識別子を受信したサーバ装置4000の制御部4100は、受信したタグ識別子を無線タグ登録抹消部4300に渡し、登録処理を依頼する。実施形態では、例えば、無線タグ登録部1400は、WEBブラウザとしての機能を有し、「www.nfcsys.co.jp」というFQDN(Fully Qualified Domain Name)のサーバ装置4000内の、「mailEntries/index.php」というファイル(無線タグ登録抹消部4300)に、引数「T001」を渡す。
登録処理の依頼を受けた無線タグ登録抹消部4300は、渡されたタグ識別子(処理対象のタグ識別子)の無線タグ5000が、登録済みであるか否かを判断する(ステップS20)。具体的には、無線タグ登録抹消部4300は、タグ登録情報記憶部4500に記憶されているタグ登録情報テーブル4510(図4参照)から、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されているレコードを検索する。レコードがあった場合は、登録済みであると判断し、レコードが無かった場合は、登録されていないと判断する。
登録されていないと判断した場合(ステップS20:未登録)、無線タグ登録抹消部4300は、通知先情報を登録者端末装置1000から取得する処理を行う(ステップS24)。具体的には、まず、無線タグ登録抹消部4300は、登録画面1110(図8参照)を表示するための画面データを登録者端末装置1000に送信する。
画面データを受信した登録者端末装置1000の無線タグ登録部1400は、登録者端末装置1000のディスプレイに登録画面1110を表示する。登録者は、登録画面1110の名前入力領域1111、及び、通知先入力領域1112に、通知先情報として名前や保護者端末装置3000のメールアドレス等を入力して、登録ボタン1113を押下する。登録ボタン1113が押下されたことを検出した無線タグ登録部1400は、名前入力領域1111及び通知先入力領域1112に入力された通知先情報をサーバ装置4000に送信する(ステップS12)。
サーバ装置4000の無線タグ登録抹消部4300は、無線タグ登録部1400から通知先情報を受信すると、受信した通知先情報をタグ登録情報テーブル4510に登録する(ステップS25)。具体的には、無線タグ登録抹消部4300は、処理対象のタグ識別子をタグID4511として設定し、受信した通知先情報を名称4512、メールアドレス4513、及び、保護者4514として設定したレコードを作成し、作成したレコードをタグ登録情報テーブル4510に追加する。
一方、ステップS20において、無線タグ登録抹消部4300は、無線タグ5000が登録されていると判断した場合には(ステップS20:登録済)、通知先情報の再登録、又は、無線タグ5000を抹消する処理を行う(ステップS21)。具体的には、まず、無線タグ登録抹消部4300は、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されているレコードから、名称4512、メールアドレス4513、及び、保護者4514として設定されているデータをそれぞれ読み出す。そして、無線タグ登録抹消部4300は、読み出したデータそれぞれが名前入力領域1111、及び、通知先入力領域1112に表示される登録画面1130(図9参照)を表示するための画面データ作成し、作成した画面データを登録者端末装置1000に送信する。
画面データを受信した登録者端末装置1000の無線タグ登録部1400は、登録者端末装置1000のディスプレイに再登録画面1130を表示する。通知先情報を再登録、つまり、変更する場合、登録者は、再登録画面1130の名前入力領域1111の名前や通知先入力領域1112を、必要に応じて書き換えて、登録ボタン1113を押下する。一方、無線タグ5000を抹消する場合、登録者は、抹消ボタン1131を押下する(ステップS11)。
登録ボタン1113及び抹消ボタン1131のいずれか一方が押下されたことを検出した無線タグ登録部1400は、押下されたボタンの示す指示(「抹消」又は「再登録」)をサーバ装置4000に送信する。この際、登録ボタン1113が押下された場合には、無線タグ登録部1400は、名前入力領域1111及び通知先入力領域1112に入力された通知先情報を、サーバ装置4000に送信する。
サーバ装置4000の無線タグ登録抹消部4300は、無線タグ登録部1400から指示を受信すると、指示に応じた処理を行う。具体的には、指示が「再登録」である場合には、無線タグ登録抹消部4300は、タグ登録情報テーブル4510に登録されている処理対象のタグ識別子の通知先情報を更新する(ステップS25)。具体的には、無線タグ登録抹消部4300は、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されたレコードの名称4512、メールアドレス4513、及び、保護者4514として、受信した通知先情報を設定する。また、指示が「抹消」である場合には、無線タグ登録抹消部4300は、タグ登録情報テーブル4510に登録されている処理対象のタグ識別子を削除する(ステップS23)。具体的には、無線タグ登録抹消部4300は、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されたレコードを、消去する。
<通報処理>
次に、図7を用いて、通報処理について説明する。図7は、通報処理のフローチャートである。図7において、破線で記載されている矢印は、データの流れを示す。
まず、通報者は、自分が携帯する通報者端末装置2000の通報アプリを起動し、保護した高齢者110が身に付けている無線タグ5000に通報者端末装置2000をかざす。通報アプリを起動する操作を検出した制御部2100は、タグ情報読込部2300に無線タグ5000からタグ情報を読込むよう指示を出す。指示を受けたタグ情報読込部2300は、電波を送信する。タグ情報送受信部5100は、受信した電波が整流された直流を電源として起動され、タグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報(図3のタグ情報テーブル5210)を読み出して、送信する。タグ情報を受信したタグ情報読込部2300は、受信したタグ情報を通報情報送信部2600に渡す(ステップS30)。
タグ情報を渡された通報情報送信部2600は、位置検出部2400から現在位置を取得し、タイマー2500から現在の日時を取得する(ステップS31)。そして、通報情報送信部2600は、タグ情報、すなわち、タグ情報テーブル5210にタグID5211として設定されているタグ識別子「T001」、取得した現在位置、及び、取得した現在時刻を、サーバ装置4000に送信する。具体的には、通報情報送信部2600は、タグ情報テーブル5210にURL5212として設定されている「www.nfcsys.co.jp」というFQDNのサーバ装置4000内の、「sentries/index.php」というファイル(通知情報送信部4400)に、タグ識別子「T001」、現在位置、及び、現在時刻を渡す。
サーバ装置4000の通知情報送信部4400は、通報者端末装置2000から、タグ識別子「T001」、現在位置、及び、現在時刻を受信すると、まず、受信したタグ識別子(処理対象のタグ識別子)の無線タグ5000が、登録済みであるか否かを判断する(ステップS40)。具体的には、通知情報送信部4400は、タグ登録情報記憶部4500に記憶されているタグ登録情報テーブル4510(図4参照)から、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されているレコードを検索する。レコードがあった場合は、登録ありと判断し、レコードが無かった場合は、登録なしと判断する。
登録なしと判断した場合(ステップS40:登録なし)、通知情報送信部4400は、処理を終了する。
一方、登録ありと判断した場合(ステップS40:登録あり)、通知情報送信部4400は、通知メールを保護者端末装置3000に送信する(ステップS41)。具体的には、まず、通知情報送信部4400は、処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されているタグ登録情報テーブル4510のレコードから、名称4512、メールアドレス4513として設定されているデータを読み出す。そして、通知情報送信部4400は、名称4512として設定されている名前の人物を保護した旨の本文、通報者端末装置2000から受信した現在位置、及び、現在時刻を含んだメールを作成し、メールアドレス4513として設定されているメールアドレス宛に送信する。また、通知情報送信部4400は、処理対象のタグ識別子がタグID4611として設定された履歴情報テーブル4610(図5参照)に、日付4612、時刻4613、及び、時刻4613として現在位置、及び、現在時刻をそれぞれ設定したレコードを作成して追加する。
通知メールを受信した保護者端末装置3000の通知情報表示部3300は、メールを受信した旨の報知、例えば、所定の音を鳴らす、所定の図形を保護者端末装置3000のディスプレイに表示する等を行う。保護者が通知メールを開けて、保護されている旨の本文を読み、所定の操作、例えば、メール本文内に表示されている緯度経度をクリックする。通知情報表示部3300は、メールに対して所定の操作が行われたことを検出すると、所定の操作が行われた旨をサーバ装置4000に送信する。所定の操作が行われた旨を受信した通知情報送信部4400は、地図情報記憶部4700を検索し、保護通知画面3110(図11参照)を表示するための画像データを作成して、保護者端末装置3000に送信する。画像データを受信した保護者端末装置3000の通知情報表示部3300は、ディスプレイに保護通知画面3110を表示する(ステップS50)。
ステップS41において、保護者端末装置3000に通知メールを送信した通知情報送信部4400は、次に、通知メールを保護者端末装置3000に送信した旨の通報完了画面2110(図10参照)を表示するための画像データを作成して、通報者端末装置2000に送信する(ステップS42)。画像データを受信した通報者端末装置2000通報情報送信部2600は、ディスプレイに通報完了画面2110を表示する(ステップS32)。
このように、予め、無線タグ5000を通知先(保護者端末装置3000)と共にサーバ装置4000に登録しておけば、通報アプリを起動した通報者端末装置2000を無線タグ5000にかざすだけという簡便な方法で、通報者端末装置2000の位置、すなわち、無線タグ5000の位置を、保護者端末装置3000に通知することが可能となる。
実施形態では、高齢者の衣服に無線タグ5000を付けた例を説明したが、高齢者に限らず、子供、動物、カバン等の持ち物など、無線タグを付したものであれば、本システムは適用可能である。
<変形例1>
実施形態では、登録者端末装置1000と保護者端末装置3000とは、別の端末装置としているが、同じ端末装置であっても良い。
図12に、登録者端末装置1000と保護者端末装置3000が同じ端末装置である通知システム200の例を示す。図12は、無線タグ5000をペット120の首輪に付けた例である。
以下、実施形態の通知システム100との相違点を説明する。
<構成>
構成において通知システム200が通知システム100と異なる点は、登録者端末装置1000は、通知システム100の保護者端末装置3000が有する通知情報表示部3300(図2参照)を備える点である。
<動作>
<登録処理>
登録処理は、図6のフローチャートと同様である。
ステップS11又はステップS12において、ペット120の飼い主である登録者は、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録する際に、登録画面1110(図8参照)の通知先入力領域1112に登録者端末装置1000のメールアドレスを入力する。
<通報処理>
通報処理は、図7のフローチャートと同様である。
ペット120を発見した通報者が、通報者端末装置2000の通報アプリを起動してペット120の首輪に付けられた無線タグ5000にかざすと、発見した旨の通知メールが登録者端末装置1000に届くことになる。
<変形例2>
実施形態では、無線タグ5000を用いて、無線タグ5000を付けた衣類111を着た高齢者110の位置を検出しているが、無線タグ5000の代わりに2次元バーコードを印刷したシールやタグ等を用いても良い。
図13に、無線タグ5000に代えて2次元バーコードを印刷したシールを用いた通知システム300の例を示す。図13は、2次元バーコードを印刷したシールであるバーコードシール5002(通報用タグ)をカバン130に貼った例である。
<構成>
構成において通知システム300が通知システム100と異なる点は、無線タグ5000に記憶している内容と同様の内容が2次元バーコードに符号化され、バーコードシール5002に印刷されている点である。例えば、「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php?T001」が符号化された2次元バーコードが印刷される。「T001」がタグ識別子であり、「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php」は、通報処理を行うための、サーバ装置4000内のアプリケーションの場所を示すURLである。
また、通知システム300の通報者端末装置2000は、登録者端末装置1000のバーコード読込部1300を備える。このバーコード読込部1300は、撮影した画像を復号して得られたURL「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php?T001」を、通報情報送信部2600に渡す。
また、通知システム300の登録者端末装置1000は、通知システム100の保護者端末装置3000が有する通知情報表示部3300を備える。
<動作>
<登録処理>
登録処理は、図6のフローチャートと同様である。
カバン130の持ち主である登録者は、バーコードシール5002をサーバ装置4000に登録する際に、バーコードタグ5001を読込んで表示された登録画面1110(図8参照)の通知先入力領域1112に、登録者端末装置1000のメールアドレスを入力する。
<通報処理>
通報処理は、図7のフローチャートと同様であるが、ステップS30の処理が異なる。つまり、通報者は、自分が携帯する通報者端末装置2000の通報アプリを起動し、カバン130に貼られたバーコードシール5002を撮影する。通報アプリを起動する操作を検出した制御部2100は、バーコード読込部1300にバーコードを読込むよう指示を出す。指示を受けたバーコード読込部1300は、カメラを起動し2次元バーコードを撮影し、撮影した画像を復号し、通報情報送信部2600に渡す。通報情報送信部2600は、位置検出部2400から現在位置を取得し、タイマー2500から現在の日時を取得する(ステップS31)。ステップS31から後の処理は、図7のフローチャートの処理と同様である。
カバン130を発見した通報者、例えば、駅の遺失物預かり所の管理者は、通報者端末装置2000の通報アプリを起動して、カバン130に貼られたバーコードシール5002を撮影すると、カバン130を預かっている旨の通知メールが、カバン130の持ち主の登録者端末装置1000に届くことになる。
<変形例3>
実施形態では、通報者端末装置2000と保護者端末装置3000とは、別の端末装置としているが、同じ端末装置であっても良い。
図14に、通報者端末装置2000と保護者端末装置3000とを同じ携帯端末とした通知システム400の例を示す。この通知システム400は、複数のツアー客の数の確認を、一人のツアーコンダクターが行う際に用いられる。複数のツアー客140に配られた無線タグ5000すべての通知先を、ツアーコンダクターの携帯端末(保護者端末装置3000)のメールアドレスとした例である。図14では、無線タグ5000a、無線タグ5000b、無線タグ5000c、及び、それぞれの無線タグ5000と対となるバーコードタグ5001a、バーコードタグ5001b、無線タグ5000cが記載されているが、この数に限られない。また、以下、無線タグ5000a、無線タグ5000b、無線タグ5000c等を総称して無線タグ5000といい、バーコードタグ5001a、バーコードタグ5001b、無線タグ5000c等を総称してバーコードタグ5001という。
<構成>
構成において通知システム400が通知システム100と異なる点は、通報者端末装置2000は、通知システム100の保護者端末装置3000が有する通知情報表示部3300(図2参照)を備える点である。
<動作>
<登録処理>
登録処理は、図6のフローチャートと同様である。
図15に、登録者端末装置1000に表示される無線タグ5000を登録するための登録画面1120の例を示す。登録画面1120は、登録画面1110(図8参照)と同様に、名前入力領域1111、通知先入力領域1112、及び、登録ボタン1113を有する。名前入力領域1111は、ツアー客の名前を入力する領域であり、通知先入力領域1112は、ツアーコンダクターの携帯端末のアドレス、つまり、通報者端末装置2000のメールアドレスを入力する領域である。図15では、ツアーコンダクターの名前が入力できるようになっている。
登録者は、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録する際に、登録画面1120の通知先入力領域1112に通報者端末装置2000のメールアドレスを入力する。
<通報処理>
通報処理は、図7のフローチャートと同様であるが、ステップS42、ステップS32の処理は行わない。つまり、通知システム400の場合、通報者端末装置2000と保護者端末装置3000とは同じ携帯端末であるので、通報者端末装置2000に対する通報完了画面2110の送信、表示処理は不要だからである。
また、図7のフローチャートのステップS41の処理が異なる。
ステップS41において、サーバ装置4000の通知情報送信部4400は、通知メールを作成して通報者端末装置2000(保護者端末装置3000)に送信する。
図16に、通報者端末装置2000(保護者端末装置3000)に表示される通知メールの例を示す。通知メール画面3120は、確認したツアー客の名前3121、及び、確認したツアー客の人数である集合者数3122が表示される。
まず、通知情報送信部4400は、通報者端末装置2000から受信した処理対象のタグ識別子がタグID4511として設定されているタグ登録情報テーブル4510のレコードから、名称4512、メールアドレス4513として設定されているデータを読み出す。そして、通知情報送信部4400は、メールアドレス4513として設定されているメールアドレス宛に通知メールを送信したタグ識別子の数、すなわち、レコードの数をカウントする。この際、通知情報送信部4400は、直近の通知メールの送信時刻から所定時間、例えば、1時間を経過している場合には、カウントした数をクリアして1とする。ツアー客の数を数える場合は、連続して無線タグ5000を読込むからである。尚、通報者端末装置2000から、カウントを1から開始する指示等を受信することとしても良い。
通知情報送信部4400は、名称4512として設定されているデータを名前3121として表示し、カウントした数を集合者数3122として表示したメールを作成し、メールアドレス4513として設定されているメールアドレス宛に送信する。
ツアーコンダクターは、、通報者端末装置2000の通報アプリを起動して、ツアー客140が付けている無線タグ5000にかざすと、そのツアー客の名前とそのツアー客が何人目であるかを示す集合人数とが表示された通知メールが、通報者端末装置2000に届くことになる。
尚、通知システム400の場合、登録者端末装置1000、通報者端末装置2000、及び、保護者端末装置3000が、同じ端末装置であっても良い。この場合、例えば、通報者端末装置2000は、通知システム100の保護者端末装置3000が有する通知情報表示部3300に加えて、登録者端末装置1000が有するバーコード読込部1300及び無線タグ登録部1400(図2参照)を備える。
<変形例4>
実施形態では、登録者端末装置1000と通報者端末装置2000とは、別の端末装置としているが、同じ端末装置であっても良い。
図17に、登録者端末装置1000と通報者端末装置2000が同じ端末装置である通知システム500の例を示す。図17は、高齢者110が、高齢者110自身が所有する登録者端末装置1000を用いて無線タグ5000をサーバ装置4000に登録しておき、そして、例えば、道に迷った場合や、迎えに来てほしいが場所が分からない場合等に、高齢者110自身が登録者端末装置1000を無線タグ5000にかざして自分の位置を家族に知らせる例である。
<構成>
構成において通知システム500が通知システム100と異なる点は、登録者端末装置1000は、通知システム100の通報者端末装置2000が有するタグ情報読込部2300、位置検出部2400、タイマー2500、及び、通報情報送信部2600(図2参照)を備える点である。
<動作>
<登録処理>
登録処理は、図6のフローチャートと同様である。
ステップS11又はステップS12において、高齢者110(登録者)は、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録する際に、登録画面1110(図8参照)の通知先入力領域1112に、家族が所持する携帯端末(保護者端末装置3000)のメールアドレスを入力する。
<通報処理>
通報処理は、図7のフローチャートと同様である。
高齢者110は、登録者端末装置1000の通報アプリを起動して無線タグ5000無線タグ5000にかざすと、自分の現在位置を示す情報が含まれた通知メールが、保護者端末装置3000に届くことになる。
<実施形態2>
実施形態1(図1等参照)では、無線タグ5000をサーバ装置4000に登録するために、無線タグ5000と対になったバーコードタグ5001を用いるが、登録する無線タグ5000自体を用いることとしても良い。この場合、バーコードタグ5001が不要であり、バーコードタグ5001をなくしたとしても抹消、再登録ができるという利点がある。
図18は、実施形態2の通知システム600の構成例を示す図である。通知システム600は、登録者端末装置6000、通報者端末装置2000、保護者端末装置3000、サーバ装置7000、及び、無線タグ5000を備える。
<構成>
図19は、通知システム600が有する各装置の機能ブロック図である。実施形態1の通知システム100と異なる点は、登録者端末装置6000が、バーコード読込部1300に代えてタグ情報読込部6100を備え、サーバ装置7000が制御部4100に代えて制御部7100を備える点である。他の通報者端末装置2000、保護者端末装置3000、及び、無線タグ5000は、実施形態1と同様の機能を備える。
登録者端末装置6000のタグ情報読込部6100は、無線タグ5000のタグ情報送受信部5100と通信を行い、無線タグ5000のタグ識別子等を取得する。
サーバ装置7000の制御部7100は、サーバ装置4000の制御部4100の機能に加え、登録処理と通報処理とを切り分ける機能を有する。
尚、無線タグ5000のタグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報は、実施形態1では、自タグである無線タグ5000を特定するためのタグ識別子と、通報のためのURLであるが、実施形態2では、タグ識別子と、登録及び通報の両方の処理を行うURLを記憶している。具合的には、例えば、タグ情報テーブル5210(図3参照)のタグID5211として「T001」、URL5212として「http://www.nfcsys.co.jp/control/index.php」が設定されている場合には、登録者端末装置6000の無線タグ登録部1400によって、引数として「?T001」が付加された「http://www.nfcsys.co.jp/control/index.php?T001」が作成され、サーバ装置7000の制御部7100に制御が渡される。
<動作>
図20は、通知システム600における登録処理及び通報処理のフローチャートである。
<登録処理>
まず、登録者は、自分が携帯する登録者端末装置6000の登録アプリを起動し、無線タグ5000に登録者端末装置1000をかざす。登録アプリを起動する操作を検出した制御部1100は、タグ情報読込部6100に無線タグ5000からタグ情報を読込むよう指示を出す。指示を受けたタグ情報読込部6100は、電波を送信する。タグ情報送受信部5100は、受信した電波が整流された直流を電源として起動され、タグ情報記憶部5200に記憶されているタグ情報(図3のタグ情報テーブル5210)を読み出して、送信する。タグ情報を受信したタグ情報読込部6100は、受信したタグ情報を無線タグ登録部1400に渡す(ステップS60)。
タグ情報を渡された無線タグ登録部1400は、タグ情報テーブル5210にタグID5211として設定されているタグ識別子「T001」と、登録アプリからの送信であることを示す登録アプリ識別子とを、サーバ装置7000に送信する。具体的には、無線タグ登録部1400は、タグ情報テーブル5210にURL5212として設定されている「www.nfcsys.co.jp」というFQDNのサーバ装置7000内の、「control/index.php」というファイル(制御部7100)に、タグ識別子「T001」と登録アプリ識別子とを渡す。
サーバ装置7000の制御部7100は、タグ識別子「T001」と登録アプリ識別子とを受信すると、登録アプリからの指示であると判断して(ステップS80:登録アプリ)、登録者端末装置6000と通信して登録処理を行う(ステップS61、ステップS81)。ステップS61の処理は、実施形態1の登録処理のフローチャート(図6参照)のステップS11、及び、ステップS12の処理と同様であり、ステップS81の処理は、ステップS20〜ステップS25の処理と同様である。
尚、通知システム600の場合、無線タグ5000を読込めさえすれば再登録、抹消を行うことができるので、パスワード等で認証が成功した場合にのみ、サーバ装置7000に登録することとしても良い。
<通報処理>
通報者は、自分が携帯する通報者端末装置2000の通報アプリを起動し、無線タグ5000に通報者端末装置2000をかざす。通報アプリを起動する操作を検出した制御部2100は、タグ情報読込部2300に無線タグ5000からタグ情報を読込むよう指示を出す。指示を受けたタグ情報読込部2300は、読込んだタグ情報を通報情報送信部2600に渡す。タグ情報を渡された通報情報送信部2600は、位置検出部2400から現在位置を取得し、タイマー2500から現在の日時を取得する。そして、通報情報送信部2600は、タグ情報、すなわち、タグ情報テーブル5210にタグID5211として設定されているタグ識別子「T001」、取得した現在位置、取得した現在時刻、及び、通報アプリからの送信であることを示す通報アプリ識別子とを、サーバ装置7000に送信する(ステップS70)。具体的には、通報情報送信部2600は、タグ情報テーブル5210にURL5212として設定されている「www.nfcsys.co.jp」というFQDNのサーバ装置4000内の、「control/index.php」というファイル(制御部7100)に、タグ識別子「T001」、現在位置、現在時刻、及び、通報アプリ識別子を渡す。
サーバ装置7000の制御部7100は、タグ識別子「T001」、現在位置、現在時刻、及び、通報アプリ識別子を受信すると、通報アプリからの指示であると判断して(ステップS80:通報アプリ)、通報者端末装置2000と通信して通報処理を行う(ステップS71、ステップS82)。ステップS71の処理は、実施形態1の通報処理のフローチャート(図7参照)のステップS32の処理と同様であり、ステップS82の処理は、ステップS40〜ステップS42の処理と同様である。
通知メールを受信した保護者端末装置3000の通知情報表示部3300は、ディスプレイに保護通知画面3110を表示する(ステップS90)。
実施形態1の変形例1〜4の構成は、実施形態2においても同様の構成が可能である。
実施形態1のように、無線タグ5000を登録する際にバーコードタグ5001を用いる場合は、ICタグリーダを備えないがバーコードリーダを備える携帯端末によって、無線タグ5000を登録できるという利点がある。
また、実施形態1の変形例の通知システム300のように、無線タグ5000の代わりにバーコードシール5002を用いる場合は、通報者端末装置2000がICタグリーダを備えないがバーコードリーダを備える携帯端末によって通報ができるという利点がある。
尚、実施形態では、登録者端末装置1000と無線タグ5000、通報者端末装置2000と無線タグ5000とは、近距離無線通信としてNFCを用いることとしているが、RFID(radio frequency identifier)における他の通信方式を用いても良い。また、実施形態では、無線タグ5000が、パッシブタイプのICタグであるとしているが、アクティブタイプのICタグであっても良い。
また、実施形態の無線タグ5000、バーコードタグ5001、及び、バーコードシール5002それぞれに記憶されているタグ識別子は、暗号化されたタグ識別子が記憶されていても良い。例えば、タグ識別子が「T001」の場合、「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php?T001」ではなく、「T001」を暗号化した結果の「Ym2080njmimKN9h0cnw」を用いて、「http://www.nfcsys.co.jp/sentries/index.php?Ym2080njmimKN9h0cnw」を記憶させる。この場合、サーバ装置4000、及び、サーバ装置7000は、暗号化されたタグ識別子を復号するための機能部を備える。このようにタグ識別子を暗号化することにより、無線タグ5000等を複製して、互いに異なる複数のタグ識別子を記憶した無線タグ5000を作成することを防ぐことが可能となる。つまり、タグ識別子のみを他のタグ識別子に変えて複製の無線タグ5000を作成したとしても、サーバ装置4000において正しく復号できない可能性が高く、複製の無線タグ5000は登録することはできないからである。
実施形態では、無線タグ5000、バーコードタグ5001、バーコードシール5002に、タグ識別子とサーバのURL(処理を行うための、サーバ装置4000内のアプリケーションの場所を示すURL)とが記憶されていることとしているが、URLは、各携帯端末にダウンロードされるアプリケーション(登録アプリ、通報アプリ)内に記憶されているものとしても良い。この場合、サーバの場所が変更されたとしても、無線タグ5000等に記憶されているURLを書き換える必要がないという利点がある。
実施形態において、保護者端末装置3000のメールアドレスを登録画面1110の通知先入力領域1112に入力する際に、保護者端末装置3000に対してメール等で通知先として良いか否かの問い合わせを行い、良いと返答があった場合にのみメールアドレスを登録することとしても良い。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更及び/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。