JP6345984B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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本発明は、スピーカ装置に係り、特に、PWM方式のスピーカ装置に関するものである。
従来より、警報器には、警報音を発生するためにスピーカ装置が内蔵されている(特許文献1、2)。このようなスピーカ装置として、例えば図7に示されたものが知られている。同図に示すように、スピーカ装置100は、スピーカ101と、スピーカ101の両端各々と5V電源のプラス及びマイナス(=両極)各々との間に設けられた4つのFETQ101〜Q104と、FETQ101〜Q104のオンオフを制御して、スピーカ101から音を出力させるCPU102と、を備えている。
上記FETQ101及びFETQ102は、互いに極性が異なるFETである。即ち、FETQ101はPチャンネルのFETであり、FETQ102はNチャンネルのFETである。これらFETQ101及びQ102のゲート(制御端子)は共通接続されて、CPU102の出力ポートP1に接続されている。
また、FETQ103及びFETQ104も、互いに極性が異なるFETである。即ち、FETQ103はPチャンネルのFETであり、FETQ104はNチャンネルのFETである。これらFETQ103及びQ104のゲートも共通接続されて、CPU102の出力ポートP3に接続されている。
CPU102は、出力ポートP1からHiレベルの信号を出力することにより、FETQ101をオフ、FETQ102をオンし、出力ポートP3からLoレベルの信号を出力することにより、FETQ103をオンし、FETQ104をオフする。これにより実線の矢印に示すようにスピーカ101に電流が流れる。
また、CPU102は、出力ポートP1からLoレベルの信号を出力することにより、FETQ101をオン、FETQ102をオフし、出力ポートP3からHiレベルの信号を出力することにより、FETQ101をオフし、FETQ102をオンする。これにより、点線の矢印に示すようにスピーカ101に電流が流れる。このようにスピーカ101に交互に電流を流すことによりスピーカ101が駆動され音が出力される。
しかしながら、この方式では、4つのFETQ101〜Q104のうち2個がオンしてしまい、断線の検出できない、という問題があった。
特開2013−109439号公報 特開2012−84051号公報
そこで、本発明は、スピーカの断線検出を行うことができるスピーカ装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、スピーカと、前記スピーカの両端各々と電源の両極各々との間に設けられた4つのスイッチ素子と、前記スピーカの一端から他端に、他端から一端に交互に電流が流れるように前記スイッチ素子のオンオフを制御して、前記スピーカから音を出力させる制御部と、を備えたスピーカ装置において、前記スピーカの一端と前記電源の両極の何れか一方との間に接続された断線検出用の抵抗をさらに備え、前記制御部は、前記スピーカ及び前記抵抗に電流が流れるように前記スイッチ素子のオンオフを制御し、前記スピーカと前記抵抗との接続点の電圧に基づいて前記スピーカの断線を検出し、前記スピーカの他端と前記電源の両極に各々接続される前記スイッチ素子を互いに極性の異なる半導体スイッチから構成し、当該互いに極性の異なる半導体スイッチの制御端子を共通接続して前記制御部に接続し、前記スピーカの一端と前記電源のプラス及びマイナス各々との間に接続される前記スイッチ素子の制御端子を別々に前記制御部に接続したことを特徴とするスピーカ装置である。
請求項2記載の発明は、前記制御部は、A/D変換部を内蔵し、前記A/D変換部へのA/D入力ポートに前記スピーカと前記抵抗との接続点の電圧を入力することを特徴とする請求項に記載のスピーカ装置である。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、4つのスイッチ素子を利用して、簡単にスピーカの断線を検出することができる。
請求項記載の発明によれば、4つのスイッチ素子のうち2つのスイッチ素子の制御端子を共通接続することできるため、制御部の出力端子数を少なくすることができる。
請求項記載の発明によれば、正確に断線を検出することができる。
第1実施形態における本発明のスピーカ装置を示す回路図である。 (A)は警報音発生中の出力ポートP2、P3からの出力のタイムチャートであり、(B)は警報音発生中の出力ポートP1からの出力のタイムチャートであり、(C)は警報音発生中のスピーカ電流のタイムチャートである。 第1実施形態における(A)〜(C)は断線検出時の出力ポートP3、P2、P1からの出力のタイムチャートであり、(D)は断線検出時の入力ポートP4への入力のタイムチャートである。 第2実施形態における本発明のスピーカ装置を示す回路図である。 第2実施形態における(A)〜(C)は断線検出時の出力ポートP3、P2、P1からの出力のタイムチャートであり、(D)は断線検出時の入力ポートP4への入力のタイムチャートである。 第3実施形態における本発明のスピーカ装置を示す回路図である。 従来のスピーカ装置の一例を示す回路図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態における本発明のスピーカ装置について図1を参照して説明する。同図に示すスピーカ装置1は、例えば警報器内に内蔵され、警報音を発生させるために用いられる。同図に示すように、スピーカ装置1は、スピーカ2と、スピーカ2の両端の各々と5V電源の両極各々との間に設けられた4つのスイッチ素子、半導体スイッチとしてのFETQ1〜Q4と、FETQ1〜Q4のオンオフを制御して、スピーカ2から警報音(=音)を出力させる制御部としてのCPU3と、スピーカ2の一端と5V電源のマイナス極との間に接続された断線検出用の抵抗Rdと、を備えている。
上記FETQ1及びFETQ2は、互いに極性が異なるFETである。本実施形態では、FETQ1はPチャンネルのFETであり、FETQ2はNチャンネルのFETである。これらFETQ1及びQ2のゲート(制御端子)は共通接続されて、CPU3の出力ポートP1に接続されている。これらFETQ1及びFETQ2の共通接続されたゲートと5V電源のプラス極との間にはバイアス抵抗R1が接続されている。
また、FETQ3及びFETQ4も、互いに極性が異なるFETである。本実施形態では、FETQ3はPチャンネルのFETであり、FETQ4はNチャンネルのFETである。これらFETQ3及びQ4のゲートはそれぞれ別々に、CPU3の出力ポートP3、P2に接続されている。上記FETQ3のゲートと5V電源のプラス極との間にはバイアス抵抗R3が接続されている。また、FETQ4のゲートと5V電源のマイナス極(以下グランド)との間にはバイアス抵抗R4が接続されている。
上記CPU3は、周知の中央演算処理装置である。上記抵抗Rdは、FETQ4に対して並列接続されている。このスピーカ2と抵抗Rdとの接続点が、CPU3の入力ポートP4に接続されている。
上述した構成のスピーカ装置1の動作について図2のタイムチャートを参照して説明する。同図に示すように、全ての出力ポートP1〜P3からHiレベルの信号が出力されると、FETQ1及びQ3がオフ、FETQ2及びQ4がオンして、スピーカ2の両端がグランドに接続される。このため、スピーカ2には電流が流れない。
また、出力ポートP1からHiレベルの信号が出力されると共に出力ポートP2及びP3からLoレベルの信号が出力されると、FETQ1及びQ4がオフ、FETQ2及びQ3がオンする。このため、図1の点線矢印で示すように、FETQ3→スピーカ2→FETQ2の順に電流が流れる。
また、全ての出力ポートP1〜P3からLoレベルの信号が出力されると、FETQ1及びQ3がオン、FETQ2及びQ4がオフして、スピーカ2の両端が5V電源のプラスに接続される。このため、スピーカ2には電流が流れない。
また、出力ポートP1からLoレベルの信号が出力されると共に出力ポートP2及びP3からHiレベルの信号が出力されると、FETQ1及びQ4がオン、FETQ2及びQ3がオフする。このため、図1の一点鎖線矢印で示すように、FETQ1→スピーカ2→FETQ4の順に電流が流れる。
上記CPU3は、ガス漏れなどの異常が生じるとFETQ1〜Q4のオンオフを制御して、スピーカ2から警報を発生する。このとき、CPU3は、図2に示すように、スピーカ2の一端から他端(点線矢印)、他端から一端(一点鎖線矢印)に交互に電流が流れるように、出力ポートP1〜P3から信号を出力する。
また、CPU3は、例えば定期的にスピーカ2の断線を検出する。CPU3は、断線検出のイニシャル状態の設定として、図3(A)〜(C)に示すように、出力ポートP1、P3からHiレベルの信号を出力し、出力ポートP2からLoレベルの信号を出力する。これにより、FETQ1、Q3、Q4がオフし、FETQ2のみがオンして、スピーカ2の他端がグランドに接続される。これにより入力ポートP4にはグランド(Lo)が入力される。
この状態からCPU3が、出力ポートP1をHiからLoに反転させると、FETQ1がオン、FETQ2〜Q4がオフする。これにより、図1の実線矢印で示すように、FETQ1→スピーカ2→抵抗Rdの順に、即ちスピーカ2及び抵抗Rdに電流が流れる。このとき、スピーカ2が断線していなければ、図3(D)に示すように、入力ポートP4には5V電源のプラス(5V)とほぼ同じ電圧(Hi)が入力される。正確には、入力ポートP4には、5Vをスピーカ2の抵抗値と抵抗Rdとで分圧した電圧が入力される。このとき、CPU3に確実にHiレベルを認識させるために、抵抗Rdはスピーカ2の抵抗値に比べて十分大きい値に設定して(例えばスピーカ2の抵抗値を8Ω、抵抗Rdを22kΩ)、入力ポートP4に入力される電圧を5Vに近づけている。一方、スピーカ2が断線していれば、入力ポートP4にはグランド(Lo)が入力されたままとなる。CPU3は、入力ポートP4の入力に応じてスピーカ2の断線を検出することができる。
上述した第1実施形態によれば、断線検出用の抵抗Rdを、スピーカ2の一端と5V電源のマイナス極に接続している。そして、CPU3は、スピーカ2及び抵抗Rdに電流が流れるようにFETQ1〜Q4のオンオフを制御し、スピーカ2と抵抗Rdとの接続点の電圧に基づいてスピーカ2の断線を検出する。これにより、4つのFETQ1〜Q4を利用して、簡単にスピーカ2の断線を検出することができる。
また、上述した第1実施形態によれば、4つのFETQ1〜Q4のうち2つのFETQ1及びQ2のゲートを共通接続することできるため、CPU3の出力ポート数を少なくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4を参照して説明する。なお、図4において、上述した第1実施形態で既に説明した図1に示すスピーカ装置1と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1実施形態と第2実施形態とで大きく異なる点は、抵抗Rdの接続位置である。第1実施形態においては、抵抗Rdは、スピーカ2の一端とグランドとの間に接続されていたが、第2実施形態においては、抵抗Rdは、スピーカ2の一端と5V電源のプラス極との間に接続されている。
この場合、警報音発生時、CPU3は、第1実施形態と同様に出力ポートP1〜P3から信号をする。断線検出時、CPU3は、図5に示すように、図3に示す第1実施形態とは反転した信号を出力ポートP1、P4から出力する。
即ち、第2実施形態においては、CPU3は、断線検出のイニシャル状態の設定として、図5(A)〜(C)に示すように、出力ポートP1、P2からLoレベルの信号を出力し、出力ポートP3からHiレベルの信号を出力する。これにより、FETQ2、Q3、Q4がオフし、FETQ2のみがオンして、スピーカ2の他端が5V電源のプラス極に接続される。これにより、入力ポートP4には5V電源のプラスとほぼ同じ電圧(Hi)が入力される。
この状態からCPU3が、出力ポートP1をLoからHiに反転させると、FETQ2がオン、FETQ1、Q3、Q4がオフする。これにより、図4の実線矢印で示すように、抵抗Rd→スピーカ2→FETQ2の順に、即ちスピーカ2を介して抵抗Rdに電流が流れる。このとき、スピーカが断線していなければ、図5(D)に示すように、入力ポートP4にはグランド(Lo)が入力される。一方、スピーカ2が断線していれば、入力ポートP4には5V電源のプラスとほぼ同じ電圧(Hi)が入力されたままとなる。CPU3は、入力ポートP4の入力に応じてスピーカ2の断線を検出することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6を参照して説明する。なお、図6において、上述した第1実施形態で既に説明した図1に示すスピーカ装置1と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1実施形態と第2実施形態とで大きく異なる点は、FETQ1及びFETQ2のゲートの接続である。第1実施形態においては、FETQ1及びFETQ2のゲートは共通接続されて、出力ポートP1に接続されていたが、第3実施形態においては、FETQ1及びFETQ2のゲートは別々にCPU3の出力ポートP11、P12に接続されている。
この場合、CPU3は、第1実施形態の出力ポートP1から出力されるものと同じ信号を出力ポートP11、P12からそれぞれ出力する。
なお、上述した第1及び第2実施形態では、スピーカ2と抵抗Rdとの接続点をCPU3の入力ポートP4に入力していたが、これに限ったものではない。入力ポートP4では、HiかLoかの判定しかできない。そこで、例えば、CPU3としてA/D変換部を内蔵するものを用いて、このA/D変換部へのA/D入力ポートにスピーカ2と抵抗Rdとの接続点の電圧を入力するようにしてもよい。CPU3は、A/D入力ポートに入力された電圧が閾値よりも高いときに断線を検出する。このようにスピーカ2と抵抗Rdとの接続点の電圧を検出して閾値と比較することにより、スピーカ2や抵抗Rdの抵抗値に合わせて、閾値を任意に設定すれば、正確に断線を検出することができる。
また、上述した第1及び第2実施形態によれば、スイッチ素子としてFETを用いていたが、これに限ったものではない。スイッチ素子として、トランジスタを用いることも考えられる。トランジスタの場合、ベースが制御端子に相当する。
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 スピーカ装置
2 スピーカ
3 CPU(制御部)
Q1〜Q4 FET(スイッチ素子、半導体スイッチ)
Rd 抵抗

Claims (2)

  1. スピーカと、前記スピーカの両端各々と電源の両極各々との間に設けられた4つのスイッチ素子と、前記スピーカの一端から他端に、他端から一端に交互に電流が流れるように前記スイッチ素子のオンオフを制御して、前記スピーカから音を出力させる制御部と、を備えたスピーカ装置において、
    前記スピーカの一端と前記電源の両極の何れか一方との間に接続された断線検出用の抵抗をさらに備え、
    前記制御部は、前記スピーカ及び前記抵抗に電流が流れるように前記スイッチ素子のオンオフを制御し、前記スピーカと前記抵抗との接続点の電圧に基づいて前記スピーカの断線を検出し、
    前記スピーカの他端と前記電源の両極に各々接続される前記スイッチ素子を互いに極性の異なる半導体スイッチから構成し、当該互いに極性の異なる半導体スイッチの制御端子を共通接続して前記制御部に接続し、
    前記スピーカの一端と前記電源のプラス及びマイナス各々との間に接続される前記スイッチ素子の制御端子を別々に前記制御部に接続した
    ことを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記制御部は、A/D変換部を内蔵し、前記A/D変換部へのA/D入力ポートに前記スピーカと前記抵抗との接続点の電圧を入力する
    ことを特徴とする請求項に記載のスピーカ装置。
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