JP6341770B2 - 2相信号位相検出装置及び2相信号位相検出方法 - Google Patents

2相信号位相検出装置及び2相信号位相検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、2相信号の位相を検出する装置に関し、特にモータ又は内燃機関の回転軸等の回転する検出対象に接続されるレゾルバの2相出力信号の位相を検出する装置に関する。
モータ制御や発電装置等の分野では、回転軸等の回転数又は回転角を検出する技術が必要である。従来、回転する検出対象に接続されたレゾルバの2相出力信号に対してAD変換を施して、回転角度位置および回転角速度の推定値を求めるレゾルバデジタル変換装置が知られている(特許文献1又は特許文献2を参照)。この装置は、推定角度θを求めるのに、実角度φと推定角度θとの偏差φ−θを算出し、この偏差を推定角度θの検出誤差として推定角度θの検出ループに入力することによって、推定角速度ωおよび推定角度θを算出する。この方式は、トラッキング方式と呼ばれる。
特開2002−162255号公報 特開2004−301711号公報
しかしながら、従来のトラッキング方式における速度と角度の推定器の入力として用いられるレゾルバのA相出力信号(cosφ信号)とB相出力信号(sinφ信号)との振幅が不揃いである場合、推定器の入力に外乱が重畳されることになる。このため推定速度と推定角度にリプルが含まれる。この推定速度を例えばモータの速度フィードバック制御の検出値として用いる場合にはモータのトルクリプルを招き、モータの速度が不安定となる。この課題は、レゾルバの出力信号には限らず、cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号でれば直面する課題である。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、2相信号の振幅の不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相及び推定角速度を取得可能な2相信号の位相検出装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る2相信号位相検出装置は、cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号を、DDSRF(Double Decoupled Synchronous Reference Frame)又はこれと等価な複素フィルタを用いて、正相成分と逆相成分とに分離する成分分離器と、前記成分分離器によって分離された前記2相信号の正相成分のq軸信号にフィーバック制御の補償器によって補償を施して前記2相信号の正相成分の推定位相及び推定角速度を取得し、当該推定位相を前記成分分離器に出力する位相及び角速度推定器と、を備える。
上記構成により、成分分離器によって分離された2相信号の正相成分のq軸信号は2相信号の位相と推定位相との誤差が小さい範囲においては当該位相推定誤差の信号と見なすことができる。また、位相及び角速度推定器から出力される正相成分の推定位相が成分分離器に出力されるので、成分分離器と位相及び角速度推定器とによって正相成分のトラッキング方式による位相検出ループが構成される。従って、2相信号における正相成分の位相と推定位相との誤差信号に相当するq軸信号にフィーバック制御の補償を施すことにより正相成分の推定角速度を取得し且つ当該推定角速度を積分することにより推定位相を取得することができる。この際、2相信号におけるcosφ信号とsinφ信号との振幅が不揃いであるとこの振幅の不揃いが2相信号の逆相成分として表れるが、この逆相成分が成分分離器によって分離されるとともに2相信号の正相成分のみに基づいて推定位相と推定角速度とが取得される。よって、2相信号におけるcosφ信号とsinφ信号との振幅が不揃いであっても、その不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相と推定角速度とを取得することができる。
前記位相及び角速度推定器は、2相信号の角速度の変化に応じて、前記補償器の補償要素のゲインを変化させるよう構成されてもよい。
成分分離器と位相及び角速度推定器とによって構成される位相検出ループのトラッキング制御性能を好適に発揮させるためには、位相検出誤差に対して補償器の補償要素のゲインをq軸信号の応答特性に適合させる必要がある。その一方、2相信号が、例えば、回転機に設けられたレゾルバの出力信号である場合には、2相信号の角速度(周波数)が変化する。このような場合には、ある角速度に適正なゲインであっても他の角速度に対しては適正ではなくなる。上記構成によれば、2相信号の角速度の変化に応じて、補償器の補償要素のゲインを変化させて適正なゲインを設定することができるので、2相信号の角速度が変化しても、2相信号におけるsinφ信号とcosφ信号との振幅の不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相と推定角速度とを取得することができる。
前記2相信号は、回転機に設けられたレゾルバのcosφ信号としてのA相信号とsinφ信号としてのB相信号とを含む出力信号でもよい。
上記構成により、モータ制御や内燃機関等の発電装置の分野において回転軸の回転数又は回転角を検出することができる。
本発明によれば、2相信号の振幅の不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相及び推定角速度を取得可能な2相信号の位相検出装置を提供することができる。
本発明の2相信号位相検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明をレゾルバの出力信号の処理に適用した実施例の2相信号位相検出装置の構成を示すブロック図である。 図2の成分分離器(DDSRF)の構成を示すブロック図である。 図2の成分分離器のフィルタ通過後の伝達関数の周波数応答を示すグラフである。 図2の成分分離器のフィルタ通過前の伝達関数の周波数応答を示すグラフである。 比較例の2相信号位相検出装置の構成を示すブロック図である。 比較例による角速度及びd軸電流のシミュレーション結果のグラフである。 実施例による角速度及びd軸電流のシミュレーション結果のグラフである。 実施例による正相及び逆相成分のシミュレーション結果のグラフである。 本発明の実施形態の成分分離器の第1変形例の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の成分分離器の第2変形例の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の成分分離器の第3変形例の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の成分分離器の図10の形態における正相抽出部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の成分分離器の図12の形態における正相抽出部の構成を示すブロック図である。 図14の正相抽出部の実部と虚部を成分ごとに展開したブロック図である。 図15の正相抽出部の変形例の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。また、全図面中のsの文字はラプラス演算子を表す。
(実施形態)
図1は、本発明に係る2相信号位相検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、2相信号位相検出装置1は、成分分離器2と、q軸成分抽出器3と、位相及び角速度推定器4(以下、単に推定器ともいう)と、を備える。成分分離器2は、cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号を、推定位相θに基づき且つDDSRF(Double Decoupled Synchronous Reference Frame)又はこれと等価な複素フィルタを用いて、正相成分と逆相成分とに分離する。成分分離器2の具体的構成は、図2に示す例において詳しく説明する。q軸成分抽出器3は、成分分離器2によって分離された2相信号の正相成分及び逆相成分から正相成分のq軸信号を抽出する。位相及び角速度推定器4は、q軸成分抽出器3によって抽出されたq軸信号にフィーバック制御の補償器によって補償を施して2相信号における正相成分の推定位相θ及び推定角速度ωを取得し、推定位相θを成分分離器2に出力する。
以上の構成によれば、成分分離器2によって分離された2相信号の正相成分のq軸信号は2相信号における正相成分の位相と推定位相との誤差が小さい範囲においては当該誤差の信号と見なすことができる。また、位相及び角速度推定器4から出力される正相成分の推定位相が成分分離器2に出力されるので、成分分離器と位相及び角速度推定器とによって正相成分のトラッキング方式による位相検出ループが構成される。従って、2相信号における正相成分の位相と推定位相との誤差信号に相当するq軸信号にフィーバック制御の補償を施すことにより正相成分の推定角速度を取得し且つ当該推定角速度を積分することにより推定位相を取得することができる。この際、2相信号におけるcosφ信号とsinφ信号との振幅が不揃いであるとこの振幅の不揃いが2相信号の逆相成分として表れるが、この逆相成分が成分分離器によって分離されるとともに2相信号の正相成分のみに基づいてsinφ信号の推定位相と推定角速度とが取得される。よって、2相信号におけるcosφ信号とsinφ信号との振幅が不揃いであっても、その不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相と推定角速度とを取得することができる。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例は、2相信号位相検出装置がレゾルバの2相出力信号の位相及び角速度を検出する2相信号位相検出装置である形態を例示するものである。本実施例の2相信号位相検出装置は、レゾルバデジタル変換装置に用いられる。レゾルバデジタル変換装置は、モータおよび内燃機関などの回転機器の回転軸などの、回転する検出対象に接続されるレゾルバから出力されるアナログレゾルバデータを、デジタルレゾルバデータに変換して、レゾルバの回転子、すなわち検出対象の回転角度位置および回転角速度の推定値である推定位相および推定角速度を取得する装置である。
図2は、本発明の実施例に係る2相信号位相検出装置の構成とその周辺回路を示すブロック図である。図2に示すように、2相信号位相検出装置1は、レゾルバデジタル変換装置100に実装されている。レゾルバデジタル変換装置100は、2相信号位相検出装置1と、第1アナログデジタル変換器40と、第2アナログデジタル変換器41と、カウンタ・タイミング回路42と、ドライバ43と、を備える。以下では第1アナログデジタル変換器40及び第2アナログデジタル変換器41を、第1A/D変換器40及び第2A/D変換器41と略して表記する。
レゾルバ30は、例えば、1相励磁2相出力方式と呼ばれるレゾルバである。レゾルバ30の構成は周知であるので、簡単に説明する。レゾルバ30は、R相巻線、A相巻線およびB相巻線を含んで構成される。R相巻線は、励磁巻線とも呼ばれ、回転機器の回転軸に接続される回転子(図示せず)に巻回される。したがってR相巻線は、回転機器の回転軸が回転すると、前記回転軸とともに回転する。A相巻線およびB相巻線は、互いに磁気的な結合をしないように、幾何的に互いに直角になるようにして、固定子に巻回される。
本実施例は、レゾルバ30のR相巻線には、カウンタ・タイミング回路42からのR相駆動信号に基づいてドライバ43から励磁電圧が印加される。レゾルバデジタル変換装置100がアナログ回路素子で構成される場合は、回路の構成上の理由から、R相巻線には、励磁電圧として、一定の振幅で一定の角周波数の正弦波交流電圧が印加される。これによってR相巻線が巻回される回転子は、この角周波数で励磁される。そして、レゾルバ30は、A相巻線から回転子の回転角度位置φを余弦で表すA相巻線電圧を含む第1アナログレゾルバデータを出力し、B相巻線から回転子の回転角度位置φを正弦で表すB相巻線電圧を含む第2アナログレゾルバデータを出力する。
第1A/D変換器40は、カウンタ・タイミング回路42から出力される同期信号に基づいて、レゾルバ30のA相巻線から出力される第1アナログレゾルバデータをサンプリングして、第1デジタルレゾルバデータに変換して、cosφ信号としてのA相信号を2相信号位相検出装置1に出力する。
第2A/D変換器41は、カウンタ・タイミング回路42から出力される同期信号に基づいて、第1A/D変換器40の第1アナログレゾルバデータから第1デジタルレゾルバデータへの変換に同期して、レゾルバ30のB相巻線から出力される第2アナログレゾルバデータをサンプリングして、第2デジタルレゾルバデータに変換して、sinφ信号としてのB相信号を2相信号位相検出装置1に出力する。
2相信号位相検出装置1は、成分分離器2と、q軸成分抽出器3と、推定器4と、を備える。本実施例では、2相信号位相検出装置1は、FPGA(field programmable gate array)、PLC(programmable logic controller)、マイクロコントローラ等の演算装置で構成され、各部は、上記演算装置においてそれに内蔵されているプログラムが実行されることにより実現される機能ブロックである。また2相信号位相検出装置1は、2相信号の位相及び角速度を検出する。
成分分離器2は、cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号Vαβを、推定位相θに基づき且つDDSRF又はこれと等価な複素フィルタを用いて、正相成分Vdq と逆相成分Vdq とに分離するように構成されている。ここで成分分離器2に入力される2相信号Vαβは、次式(1)で表されるベクトルである。2相信号の正相成分Vdq と逆相成分Vdq は、それぞれ回転座標系に変換された2相信号のd軸信号とq軸信号のベクトル表記である。
Figure 0006341770
また、DDSRFは、系統連系インバータ等で系統の電圧又は電流の正相成分と逆相成分を分離して制御するために用いられることが知られている(D.Siemaszko, A, C, rufer, "Power Compensataion Approach and Double Frame Control forGrid Connected Converters" Proc. of IEEE Intrnl.conf. of Power Electoronics and Drive Systems, pp.1263-1268, 2013)。本実施例では、DDSRFは、2相信号Vαβにおける逆相成分を除去するために用いられる。DDSRFを用いた成分分離器2の具体的な構成については図3で説明する。
q軸成分抽出器3は、成分分離器2により分離された2相信号の正相成分Vdq からq軸信号V を抽出して推定器4に出力するように構成されている。ここで回転座標系における正相成分のq軸信号V とd軸信号V との間には、次式(2)が成り立つ。
Figure 0006341770
ここで位相推定誤差φ−θがゼロに近ければ、次式(3)は充足される。
Figure 0006341770
つまり、成分分離器2によって分離された2相信号の正相成分Vdq のq軸信号V は、2相信号における正相成分の位相φと推定位相θとの位相検出誤差が小さい範囲においては当該位相推定誤差φ−θの信号と見なすことができる。すなわち、q軸成分抽出器3は、位相推定誤差φ−θに相当する正相成分のq軸信号V を位相及び角速度推定器4に出力するように構成されている。
推定器4は、2相信号の正相成分のq軸信号V にフィーバック制御の補償器によって補償を施して正相成分の推定位相θ及び推定角速度ωを取得し、当該推定位相θを成分分離器2に出力するように構成されている。本実施例では、推定器4は、第1積分器5と、比例制御器6と、加算器7と、第2積分器8とを備える。
第1積分器5は、q軸成分抽出器3から入力された正相成分のq軸信号V を時間に関して積分するとともに積分ゲイン値Kを乗算して、推定角速度ωを算出し、これを加算器7に出力する。
比例制御器6は、q軸成分抽出器3から入力された正相成分のq軸信号V に比例ゲイン値Kを乗算し、これを加算器7に出力する。
加算器7は、第1積分器5から入力された推定角速度ωに、比例制御器6から入力される信号を加算して、これを第2積分器8に出力するとともに2相信号位相検出装置1の外部に出力する。
第2積分器8は、加算器7から入力される推定角速度ωを、時間に関して積分して推定位相θを算出し、これを成分分離器2に出力するとともに2相信号位相検出装置1の外部に出力する。
このように、2相信号位相検出装置1において、位相及び角速度推定器4からsinφ信号の推定位相θが出力され、成分分離器2に入力されることにより、成分分離器2とq軸成分抽出器3と位相及び角速度推定器4とによってsinφ信号のトラッキング方式による位相検出ループが構成されている。
図2に示した実施例においては、正相成分のq軸信号から推定角速度ωを算出するために、いわゆる比例積分補償器を用いているが、他の構成も可能であり、例えばいわゆる位相補償器を用いることもできる。
また、図2に示した実施例においては、推定角速度ωは、第1積分器5により、q軸成分抽出器3から入力された正相成分のq軸信号V を時間に関して積分するとともに積分ゲイン値Kを乗算した値としたが、他の構成も可能であり、例えば加算器7により、第1積分器5の出力信号と比例制御器6の出力信号とを加算した値を、推定角速度ωとしてもよい。
図3は、DDSRFを用いた成分分離器2の構成を示すブロック図である。図3に示すように、成分分離器2は、4つの回転座標変換部20,21,22,23と、2つの加減算器24、25と、2つのローパスフィルタ26,27とを備えている。
図3において、回転座標変換部20,21,22,23のTは、次式(4)又は(5)で表される正回転又は逆回転の回転行列である。ここでθは推定位相である。回転変換では、例えば図示しないサインコサインテーブル器により推定位相θに相当する正弦又は余弦が算出される。
Figure 0006341770
Figure 0006341770
また、図3において、ローパスフィルタ26,27のFは、例えば次式(5)で表される伝達関数である。ここでωはローパスフィルタの遮断周波数である。
Figure 0006341770
回転座標変換部20は、入力された2相信号Vαβに正回転変換を施して、これを加減算器24に出力する。
回転座標変換部21は、入力された逆相信号Vdqf に2倍の正回転変換を施して、これを加減算器24に出力する。
加減算器24は、回転座標変換部20から入力される正回転変換を施した2相信号から、回転座標変換部21から入力される2倍の正回転変換を施した逆相信号を減算して正相成分Vdq を算出し、これをローパスフィルタ26に出力する。
ローパスフィルタ26は、加減算器24から入力された正相成分Vdq にフィルタリング処理を施し、この正相成分Vdqf を回転座標変換部23及びq軸成分抽出器3に出力する。
回転座標変換部22は、入力された2相信号Vαβに逆回転変換を施し、これを加減算器25に出力する。
回転座標変換部23は、入力された正相信号Vdqf に2倍の逆回転変換を施して、これを加減算器25に出力する。
加減算器25は、回転座標変換部22から入力される逆回転変換後の2相信号から、回転座標変換部23から入力される2倍の逆回転変換を施した正相信号を減算して逆相成分Vdq を算出し、これをローパスフィルタ27に出力する。
ローパスフィルタ27は、加減算器25から入力された逆相成分Vdq にフィルタリング処理を施し、この逆相成分Vdqf を、回転座標変換部21及びq軸成分抽出器3に出力する。
[動作]
以上のような構成の2相信号位相検出装置1の動作について説明する。まず、図3において、回転機に設けられたレゾルバ30のA相信号(cosφ信号)とB相信号(sinφ信号)からなる2相出力信号Vαβが成分分離器2に入力される。成分分離器2は、図3の上の信号経路(VαβからVdqf に至る経路)において、回転座標変換部20により、入力された2相信号Vαβを推定位相θの回転変換を施し、回転座標系(例えばモータの回転に同期した)における信号Vdq に変換する。この時点でVαβに含まれる正相成分は直流となり、もし逆相の信号がVαβに含まれていると、それに2倍の周波数の信号が重畳される。そこで、成分分離器2は、ローパスフィルタ26を通過することにより、信号Vdq を、逆相に相当する2倍の周波数の信号が除去された信号Vdqf に変換する。
一方、成分分離器2は、図3の下の信号経路(VαβからVdqf に至る経路)において、回転座標変換部22により、Vαβは推定位相θの逆回転変換(すなわち逆相の成分に同期した回転変換)を施し、回転座標系の信号Vdq に変換する。この時点でVαβに含まれる逆相成分は直流になり、正相成分が2倍の周波数の信号として重畳される。そこで、成分分離器2は、ローパスフィルタ27を通過することにより、信号Vdq を、正相に相当する2倍の周波数の信号が除去された信号Vdqf に変換する。
更に、図3では、成分分離器2は、回転座標変換部21及び23により、抽出された正逆相信号Vdqf 及びVdqf をそれぞれ2倍の逆回転変換及び正回転変換を行う。そして、成分分離器2は、加減算器24及25により、信号Vdq 及び信号Vdq から正相及び逆相それぞれに同期した座標系において重畳された2倍の周波数成分を差し引いている。これにより、正相及び逆相それぞれの抽出の性能を高めることができる。
次に、成分分離器2の伝達特性について説明する。図4は、成分分離器2のローパスフィルタ26,27通過後の伝達関数の周波数応答を示すグラフである。図5は、成分分離器2のローパスフィルタ26,27通過前の伝達関数の周波数応答を示すグラフである。ωは同期座標系の角速度であり、現在のモータの角速度である。ここでは図3のフィルタ通過前のVdq 及びフィルタ通過後のVdqf は同期座標系での変数であり、入力Vαβは固定座標系での変数であるので、Vdq 及びVdqf をそれぞれ固定座標系での変数Vαβ 及びVαβf に変換し、さらにベクトルを複素変数表現に変換して伝達特性を計算している。図4及び図5に示すように、いずれも逆相成分(ω/ω=−1)が完全に除去されている。つまり、図3における正相の抽出信号にはVdq 又はVdqf のどちらを用いてもよいことを示している。
一方、図4に示すように、フィルタの後ろから抽出された2相信号は元の信号に対して位相が遅れている。これは、フィルタの遅れに起因する。これに対し、図5に示すように、フィルタの手前から正相信号を抽出した場合には位相の遅れはほとんどない。これにより、位相の遅れを考慮する場合には正相の抽出信号にはVdq を用いることが望ましい。
また、以上より回転変換はモータの回転に同期しているとして説明したが、もし回転変換の同期がずれているとすると、信号Vdq 又はVdqf の第2成分すなわちq軸信号V 又はVqf が値を持つことになる。よって、本実施例の2相信号位相検出装置1では、図2に示すように、位相角θ又は角速度ωのトラッキングはこのq軸信号V を0とするように制御系が構成されている。この系において、トラッキングの制御性能は、位相角の偏差に対して図2のブロック図から出力されるq軸信号V の応答特性に合わせていかに推定器4の制御ゲインKとKを設定するかに依存する。
一般にモータは回転数が変化するため、成分分離器2と位相及び角速度推定器4の制御パラメータは回転数に応じて変化させることが望ましい。あるモータの回転数ωにおいて、適正なパラメータω ,K が選定されたとすると、回転数がωの場合には次のように設定すればよい。この関係はωによって回転数を正規化することにより得られる。
ω=(ωω)×ω
=(ωω)×K
=(ωω×K
尚、制御パラメータをモータの回転数に応じて変化させるためのモータの回転数を表す信号としては、例えば、モータに対する速度指令値を用いてもよい。また、制御パラメータをモータの回転数に応じて変化させる態様としては、例えば、モータの回転数の変化に対してゲインを単調に変化させてもよく、モータの回転数の変化に対してステップ状に変化させてもよい。
このように成分分離器2によって2相信号を正相成分と逆相成分に分離し、正相成分のq軸信号を0とするように位相及び角速度推定器4によって位相θと角速度ωを推定し、さらに制御パラメータを回転数に応じて変化させることにより、2相信号の振幅の不揃いに起因するリプル成分を含まないようにすることができる。よって、トラッキング方式のレゾルバデジタル変換装置100において推定角速度ω及び推定角度θに外乱のリプル成分が無くなり、速度フィードバック制御を行うモータのトルクと速度を安定させることができる。
なお、例えば、モータの回転数が一定であるか又は余り変化しないような用途においては、成分分離器2と位相及び角速度推定器4の制御パラメータを一定にしてもよい。
従って、本実施例によれば、レゾルバ30のA相信号とB相信号のA/Dサンプリング値の振幅が不揃いな環境においても安定なモータの速度制御が実現できる。船舶の主機などを用途とする低回転・大トルクのモータの速度制御を安定させるのに特に効果がある。
[シミュレーション]
本発明者等は、本実施例の効果を検証するために所定の条件下でシミュレーションを行った。比較例として、DDSRFを用いない従来の方法により推定角速度ωおよび推定角度θを算出する2相信号位相検出装置を想定する。図6は、比較例の2相信号位相検出装置の構成を示すブロック図である。2相信号位相検出装置200は、レゾルバデジタル変換装置300に実装されている。2相信号位相検出装置200は、推定角度θを求めるのに、実角度φと推定角度θとの偏差φ−θを算出し、この偏差と2個の積分器を用いて、推定角速度ωおよび推定角度θを算出する。レゾルバデジタル変換装置300は、1相励磁、2相出力タイプのレゾルバ30から入力されたA相出力信号(cosφ信号)とB相出力信号(sinφ信号)に基づいて、トラッキング方式による速度と角度の推定器を用いてレゾルバ30の角度・角速度を推定する。比較例の2相信号位相検出装置200及びレゾルバデジタル変換装置300の具体的な構成は公知であるので詳細な説明は省略する(例えば本件出願人らによる特開2004−301711号公報を参照)。
この2相信号位相検出装置200では、例えばA相信号(cosφ信号)がB相出力信号(sinφ信号)よりもkだけ振幅値が大きい場合、式(7)のように、真値φと推定値θの角度偏差信号に実角度φの2倍の外乱が重畳される。このため、この角度偏差信号を速度と角度の推定器の入力にしたとき、推定速度に実角度φの2倍の外乱が重畳されることになる。
Figure 0006341770
その結果、モータの角速度を速度フィードバック制御により制御しているとき、この推定速度をフィードバックの検出値として用いる場合、推定速度と推定角度に周期2φのリプル成分の誤差が載り、電動機のトルクリプルを招くという課題がある。
本発明者らは、実施例及び比較例をモータ制御系に実装してレゾルバ信号に不平衡があった場合を想定し、シミュレーションにより両者を比較して効果を検証した。シミュレーションでは、モータの極対数は3、定格回転数は16.8[rad/sec]、定格出力は1.5[MW]とした。電流制御ループを構成し、速度制御系の偏差から電流指令を生成する制御系とした。このモータ制御系において速度指令、電流指令、3相の電機子電流、dq軸電流、電気角と電気角速度の推定値を適宜設定した。速度と電流の制御ゲインについても適宜設定した。また、PWMは考慮せず、端子電圧の指令値を端子電圧の値とした。制御部分は125μsecのサンプリング系とした。入力の速度指令は,2秒で定格に達するランプ入力とした。レゾルバは10%の不平衡すなわちA相をcosθとするとB相は0.9sinθとなっているとした。角度推定の初期誤差は不平衡を考慮せずに初期角度を求めたときの最大誤差の約2倍の0.1radとした。制御パラメータはω/ω=0.7、正規化したゲイン交点を6、位相余裕を45°になるように選んだ。尚、ここでもωは同期座標系の角速度であり、現在のモータの角速度である。そのパラメータを元に、可変ゲインは速度指令が定格の10%の時の値を下限として設定した。比較例については上記の定格速度に対するものと同じゲインとした。また、実施例のDDSRFがほぼ平衡状態になってから制御を開始するように0.5秒後に指令を立ち上げた。電流指令には定格の120%でリミッタをかけるように設定した。
以上のような条件により行ったシミュレーションの結果を図7〜図9に示す。図7のグラフは比較例による角速度(a)及びd軸電流(b)を示し、図8のグラフは実施例による角速度(a)及びd軸電流(b)を示し、図9のグラフは実施例による正相成分(a)及び逆相成分(b)を示している。
図7(a)(b)に示すように、比較例では速度は指令に追従しているものの、不平衡の影響によりd軸電流の変動が大きく、現実的にはもはや電流制御系として成立していない。
一方、図8(a)(b)に示すように、実施例では、DDSRFを通して位相検出ループを構成しているので、初期の位相推定誤差による若干の過渡変動は出ているが、不平衡の影響は完全に消去されている。ここでは4秒後に速度指令をステップ状に−10%変化させているが、図9に示すように、実施例ではDDSRFで抽出された正相及び逆相の信号は安定しており、位相検出ループに乱れは全くなく、良好な応答値が確保されている。
このように、比較例では、2相信号におけるsinφ信号とcosφ信号との振幅が不揃いであるとこの振幅の不揃いがd軸電流及び角速度の変動として顕著に表れる。これに対し、実施例では、この逆相成分が成分分離器によって分離されるとともに2相信号の正相成分のみに基づいてsinφ信号の推定位相θと推定角速度ωが取得されるので、2相信号におけるsinφ信号とcosφ信号との振幅が不揃いであっても、その不揃いに起因するリプル成分を含まない推定位相θと推定角速度ωとを取得することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。上記実施形態の成分分離器2(図3)は、DDSRFを用いて構成されていたが、DDSRFと等価であればこれに限定されるものではない。
図10は、本発明の実施形態の成分分離器の第1変形例の構成を示すブロック図である。図10の成分分離器2Aは、図3のDDSRFにおいて加減算器24と25を回転座標変換部20と22の手前にそれぞれ移動して、固定座標系における正相成分Vαβf 及びVαβf を出力として書き直したものであり、4つの回転座標変換部31,32,33,34と、2つのローパスフィルタ26,27と、2つの加減算器24,25を備えている。本変形例では、回転座標変換部31、ローパスフィルタ26及び回転座標変換部32が、正相成分Vαβf を抽出する正相抽出部51Aを構成する。また、回転座標変換部33、ローパスフィルタ27及び回転座標変換部34が、逆相成分Vαβf を抽出する逆相抽出部52Aを構成する。このような構成であっても、成分分離器2Aは、図3の成分分離器2と等価であるので、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
図11は、本発明の実施形態の成分分離器の第2変形例の構成を示すブロック図である。図11に示すように、成分分離器2Bは、図10の変数表現を複素数表現に変形したものであって、図10の4つの回転座標変換部31,32,33,34が、複素信号処理を実行する4つの演算ブロック35,36,37,38に変換されている。本変形例では、正相抽出部51Bは、演算ブロック35、ローパスフィルタ26及び演算ブロック37により構成される。また、逆相抽出部52Bは、演算ブロック37、ローパスフィルタ27及び演算ブロック38により構成される。このような構成であっても、成分分離器2Bは、図3の成分分離器2と等価であるので、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
図12は、図11を複素係数フィルタを用いて書き直したブロック図である。図12に示すように、成分分離器2Cは、2つの複素係数フィルタ33C,34Cと、2つの加減算器31C,32Cを備えている。本変形例では、正相抽出部51Cは複素係数フィルタ33Cにより構成される。また、逆相抽出部52Cは複素係数フィルタ34Cにより構成される。図11において、複素変数Vαβ あるいはVαβ に演算ブロック35あるいは37により正の回転座標変換を施し、フィルタ26あるいは27を経由して演算ブロック36により逆の回転座標変換を施し複素変数Vαβf あるいはVαβf を得るという操作は、複素変数Vαβ あるいはVαβ にフィルタFの変数を変換した複素係数フィルタF(s−jω)あるいはF(s+jω)を施す操作と等価であるという事実に基づいて図12が導かれている。このように、図12に示す変形例では、正相抽出部51C及び逆相抽出部52Cが成分分離のために角速度ωを用いるため、位相及び角速度推定器4から成分分離器2Cに対して角速度ωを出力するように構成されている。
加減算器31Cは、入力された2相信号Vαβから、入力された逆相信号Vαβf を減算して固定座標系の正相成分Vαβ を算出し、これを複素係数フィルタ33Cに出力する。複素係数フィルタ33Cは、加減算器31Cから入力された固定座標系の正相成分Vαβ にフィルタリング処理を施し、この正相成分Vαβf を加減算器32Cに出力する。ここでF(s−jω)は正相のみのバンドパスフィルタである。加減算器32Cは、入力された2相信号Vαβから、入力された正相信号Vαβf を減算して固定座標系の逆相成分Vαβ を算出し、これを複素係数フィルタ34Cに出力する。複素係数フィルタ34Cは、加減算器32Cから入力された固定座標系の逆相成分Vαβ にフィルタリング処理を施し、この逆相成分Vαβf を加減算器31Cに出力する。ここでF(s+jω)は逆相のみのバンドパスフィルタである。ここで複素係数フィルタ33C及び34Cの出力Vαβf 及びVαβf は、固定座標系であるので回転座標系に変換した後にq軸成分抽出器3に出力する。
このような構成であっても、成分分離器2Cは、図3の成分分離器2と等価であるので、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
図13は、本発明の実施形態の成分分離器の図10の形態における正相抽出部51Aの構成を示すブロック図である。図13に示すように、正相抽出部51Dは、2つの回転座標変換部31,32と、2つのフィルタ26a,26bを備える。本変形例では入力された2相信号ベクトルの要素ごとに演算が行われる。回転座標変換部31は、入力された2相信号ベクトルのVα及びVβごとに正回転変換を施して、d軸成分Vをフィルタ26aに出力し、q軸成分Vをフィルタ26bに出力する。フィルタ26aは、入力されたd軸成分Vにフィルタリング処理を施して、これを回転座標変換部32に出力する。フィルタ26bは、入力されたq軸成分Vにフィルタリング処理を施して、これを回転座標変換部32に出力する。回転座標変換部32は、入力されたフィルタ26a及び26bの出力毎に逆回転変換を施して、これらを出力する。図10の逆相抽出部52Aも同様に構成できる。このような構成により、図3の成分分離器2を信号成分ごとに構成することができる。
図14は、図12に示す正相抽出部51C(複素係数フィルタ33C)の構成を示すブロック図である。図14に示すように、正相抽出部51Eは、加減算器55と、2つの演算ブロック56,57を備える。複素数領域でフィルタF(s−jω)は次式(8)のように変形することができるので、正相抽出部51Eの構成となる。図12に示す逆相抽出部52C(複素係数フィルタ34C)も同様に変形することができる。
Figure 0006341770
図15は、図14の正相抽出部51Eの実部と虚部を成分ごとに展開した構成例を示すブロック図である。図15に示すように、正相抽出部51Fは、複素数領域でフィルタF(s−jω)を変形したものである。1/(s−jω)の入出力をX+jXおよびY+jYとすると、両者の関係は次式(9)で表すことができる。
(Y+jY)(s−jω)=(X+jX)・・・(9)
これを実部と虚部に分けると次式(10)のように表すことができる。
Figure 0006341770
この関係を用いてフィルタF(s−jω)をブロック図に展開したものが図15である。このような構成であっても、正相抽出部51Fおよび同様の逆相抽出部を用いて、図3の成分分離器2と等価な成分分離器が構成できるので、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
図16は、図15の正相抽出部51Fの変形例の構成を示すブロック図である。図16に示すように、正相抽出部51Gは、複素数領域でフィルタF(s−jω)を変形したものである。式(10)をYとYについて解くと、次式(11)のようになる。
Figure 0006341770
このようにしてF(s−jω)を置換えても、正相抽出部51Gおよび同様の逆相抽出部を用いて、図3の成分分離器2と等価な成分分離器が構成できるので、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び機能の少なくとも一方の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、位相が直交する2相信号に基づいて推定位相及び推定角速度を検出する装置に用いることができる。例えばモータ制御又は発電装置の分野において回転数・回転角度を検出するためにレゾルバを用い、これをデジタル変換して制御等の実現に供する装置に用いることができる。
1 2相信号位相検出装置
2,2A,2B 成分分離器
3 q軸成分抽出器
4 位相及び角速度推定器
5 第1積分器
6 比例制御器
7 加算器
8 第2積分器
20,21,22,23 回転座標変換部
24,25 加減算器
26,27 ローパスフィルタ
30 レゾルバ
40,41 A/D変換器
42 カウンタ・タイミング回路
43 ドライバ
51A〜51G 正相抽出部
52A 逆相抽出部
55 加減算器
56,57 演算ブロック
100 レゾルバデジタル変換装置
200 2相信号位相検出装置
300 レゾルバデジタル変換装置

Claims (4)

  1. cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号を、推定位相に基づき且つDDSRF又はこれと等価な複素フィルタを用いて、正相成分と逆相成分とに分離する成分分離器と、
    前記成分分離器によって分離された前記2相信号の正相成分のq軸信号にフィーバック制御の補償器によって補償を施して前記正相成分の推定位相及び推定角速度を取得し、当該推定位相を前記成分分離器に出力する位相及び角速度推定器と、を備える、2相信号位相検出装置。
  2. 前記位相及び角速度推定器は、前記正相成分の角速度の変化に応じて、前記補償器の補償要素のゲインを変化させるよう構成されている、請求項1記載の2相信号位相検出装置。
  3. 前記2相信号は、回転する検出対象に設けられたレゾルバのcosφ信号としてのA相信号とsinφ信号としてのB相信号とを含む出力信号である、請求項1又は2に記載の2相信号位相検出装置。
  4. cosφ信号とsinφ信号とからなる2相信号を、推定位相に基づき且つDDSRF又はこれと等価な複素フィルタを用いて、正相成分と逆相成分とに分離する成分分離ステップと、
    前記成分分離ステップによって分離された前記2相信号の正相成分のq軸信号にフィーバック制御の補償器によって補償を施して前記正相成分の推定位相及び推定角速度を取得する位相及び角速度推定ステップと、を含み、
    前記成分分離ステップにおいて用いられる前記推定位相は、前記位相及び角速度推定ステップによって取得した推定位相である、2相信号位相検出方法。
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