JP6341635B2 - 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 - Google Patents

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本発明は、ノズルヘッドから基板に向けて、光硬化性の液状の薄膜材料を吐出させ、基板に塗布された薄膜材料に光を照射して硬化させることにより薄膜を形成する方法、及び薄膜形成装置に関する。
プリント基板等の基板のパターン形成面に、ノズルヘッドから液状の薄膜材料を吐出させて薄膜を形成する技術が注目されている(特許文献1参照)。この技術によると、複数のノズル孔を有するノズルヘッドに対して基板を移動させながら、形成すべき薄膜パターンの画像データに基づいて、プリント配線板の表面に、紫外線硬化性の薄膜材料を塗布する。基板に塗布された薄膜材料に紫外線を照射することにより、所望のパターンを有する薄膜を形成することができる。フォトリソグラフィにより薄膜パターンを形成する場合に比べて、製造コストの削減を図ることができる。
特開2012−86194号公報
ソルダーレジストは、一般的に、染料または顔料等の色素によって着色されている。着色された液状の薄膜材料に紫外線を照射する場合、色素によって紫外線が吸収または反射されるため、薄膜材料の深部まで紫外線が到達し難くなる。このため、薄膜材料の深部の硬化が不十分になり易い。薄膜材料の深部において、硬化が不十分である場合、薄膜が基板から剥離し易くなってしまう。
本発明の目的は、薄膜材料を、その深部まで十分硬化させ、剥離が生じにくい薄膜の形成方法を提供することである。本発明の他の目的は、剥離が生じにくい薄膜を形成することができる薄膜形成装置を提供することである。
本発明の一観点によると、
基板の上に、色素が含まれて着色された光硬化性の液状の薄膜材料を塗布することにより液状膜を形成し、前記液状膜に仮硬化用の光を照射することにより前記液状膜を仮硬化させて膜要素を形成する手順を複数回繰り返して、複数の前記膜要素を積層する工程と、
前記複数の膜要素に本硬化用の光を照射して硬化度を高めることにより、複数の前記膜要素を本硬化させる工程と
を有し、
前記膜要素を形成する手順を繰り返すとき、相対的に下層の前記膜要素を形成するときの前記仮硬化用の光の強度を、相対的に上層の前記膜要素を形成するときの前記仮硬化用の光の強度より強くする薄膜形成方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
基板を保持するステージと、
前記ステージに保持された基板に対向し、前記基板に向けて色素が含まれて着色された光硬化性の液状の薄膜材料を液滴にして吐出する複数のノズル孔を含む複数のノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に仮硬化用の光を照射する複数の仮硬化用光源と、
前記ノズルヘッド及び前記仮硬化用光源を含むノズルユニットと、前記基板との一方を他方に対して、前記基板の表面に平行な第1の方向に移動させる移動機構と、
前記ノズルヘッド、前記仮硬化用光源、及び前記移動機構を制御する制御装置と
を有し、
前記ノズルヘッドの各々は、前記第1の方向と交差する第2の方向に並ぶ複数のノズル孔を有し、
複数の前記ノズルヘッドは、前記第1の方向に並んで配置され、
前記ノズルヘッドの各々の、前記第1の方向の下流側に前記仮硬化用光源が配置されており、
前記制御装置は、
前記移動機構を制御して前記基板を前記第1の方向に移動させながら、前記ノズルヘッドから前記薄膜材料を液滴にして吐出させ、
前記第1の方向に関して、相対的に上流側に配置された前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に照射される前記仮硬化用の光の光強度が、相対的に下流側に配置された前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に照射される前記仮硬化用の光の光強度よりも強くなるように、前記仮硬化用光源を制御する薄膜形成装置が提供される。
複数の膜要素を積層して薄膜を形成する際に、膜要素ごとに仮硬化させることにより、薄膜の深部まで十分硬化させることが可能になる。相対的に下層の膜要素を形成するときの仮硬化用の光の強度を、相対的に上層の膜要素を形成するときの仮硬化用の光の強度より強くすることにより、仮硬化用の光による露光量と、本硬化用の光による露光量との合計の露光量を、厚さ方向に関して平準化することができる。
図1A〜図1Dは、実施例1による薄膜形成方法による薄膜形成の途中段階における基板及び薄膜の断面図である。 図1E〜図1Fは、実施例1による薄膜形成方法による薄膜形成の途中段階における基板及び薄膜の断面図である。 図2Aは、実施例1による薄膜形成方法で薄膜を形成するときの、薄膜の露光量の厚さ方向の分布を示すグラフであり、図2Bは、比較例による方法で薄膜を形成するときの、薄膜の露光量の厚さ方向の分布を示すグラフである。 図3は、実施例1による薄膜形成方法で薄膜を形成する薄膜形成装置の概略平面図及びブロック図である。 図4A及び図4Bは、図3に示した薄膜形成装置で薄膜を形成する方法を説明するための装置の主要部分の断面図である。 図4C及び図4Dは、図3に示した薄膜形成装置で薄膜を形成する方法を説明するための装置の主要部分の断面図である。 図5は、実施例2による薄膜形成装置の概略正面図である。 図6は、実施例2による薄膜形成装置の塗布ステーションの概略平面図である。 図7は、薄膜が形成された基板の平面図である。
[実施例1]
図1A〜図1Fを参照して、実施例1による薄膜形成方法について説明する。
図1Aに示すように、基板10の表面に、光硬化性の液状の薄膜材料を塗布する。これにより、薄膜材料からなる液状膜20が形成される。基板10には、例えば表面に配線パターンが形成されたプリント基板が用いられる。薄膜材料には、例えば紫外線硬化性樹脂
が用いられる。薄膜材料には、染料、顔料等の色素が含まれており、着色されている。液状膜20の形成は、複数のノズル孔を有するノズルヘッドから、基板10に向かって薄膜材料を液滴化して吐出することにより行われる。
図1Bに示すように、基板10の表面に形成された液状膜20(図1A)に、仮硬化用の光21を照射することにより、液状膜20を仮硬化させる。これにより、薄膜材料が仮硬化した膜要素20Aが形成される。ここで、「仮硬化」とは、目標とする耐熱性、耐剥離性、耐薬品性等が得られていない状態までの硬化を意味する。これに対し、目標とする耐熱性、耐剥離性、耐薬品性等が得られる状態までの効果を「本硬化」という。例えば、本硬化された状態の硬化度よりも低い硬化度の状態までの硬化を仮硬化ということができる。仮硬化した膜の硬化度を高めるための本硬化処理を行なうことにより、十分な耐熱性、耐剥離性、耐薬品性を実現することができる。光硬化性樹脂の硬化度は、例えばフーリエ変換赤外分光スペクトルにより評価することができる。例えば、初期状態を硬化度0%とし、モノマーがほぼ完全に消費されて、モノマー由来の光吸収ピークの強度が0になる状態を、硬化度100%と定義することができる。なお、「本硬化」した状態が、必ずしも硬化度100%である必要はない。一例として、硬化度が80%の状態で十分な耐熱性、耐剥離性、耐薬品性が得られる場合には、硬化度が80%以上の状態を本硬化した状態と定義してもよい。
図1Cに示すように、膜要素20Aの上に、さらに薄膜材料を塗布することにより、2層目の液状膜20を形成する。2層目の液状膜20の形成方法は、1層目の液状膜20(図1A)の形成方法と同一である。
図1D示すように、2層目の液状膜20(図1C)に、仮硬化用の光21を照射することにより、2層目の液状膜20を仮硬化させる。これにより、薄膜材料が硬化した2層目の膜要素20Aが形成される。2層目の膜要素20Aを形成するための仮硬化用の光21(図1D)の、基板10の表面における光強度(パワー密度)は、1層目の膜要素20Aを形成するための仮硬化用の光21(図1B)の、基板10の表面における光強度(パワー密度)より小さい。
図1Eに示すように、2層目の膜要素20Aの上に、さらに、2層目より上の複数の膜要素20Aを形成する。2層目より上の膜要素20Aの形成方法は、1層目の膜要素20A(図1B)の形成方法と同一である。このように、液状膜20の形成と、仮硬化用の光21の照射によって膜要素20Aを形成する手順を複数回繰り返す。相対的に下層の膜要素20Aを形成するときの仮硬化用の光21の光強度が、相対的に上層の膜要素20Aを形成するときの仮硬化用の光21の光強度より強くされている。図1Eでは、合計で8層の膜要素20Aが形成された例を示している。仮硬化した複数の膜要素20Aをまとめて薄膜24ということとする。なお、薄膜24を構成する膜要素20Aの層数は、8層に限らない。
図1Fに示すように、仮硬化している薄膜24に、本硬化用の光26を照射する。本硬化用の光26の光強度(パワー密度)は、仮硬化用の光21(図1B、図1D)の光強度より大きい。これにより、薄膜24の硬化度が上昇し、薄膜24が本硬化する。
次に、図2A及び図2Bを参照して、実施例1による薄膜形成方法の効果について説明する。
図2Aに、実施例1による薄膜形成方法で形成した薄膜24の断面図、及び深さ方向に関する露光量の分布の一例のグラフを示す。露光量の分布のグラフの横軸は露光量を表し、縦軸は深さ方向の位置を表す。
破線E1〜E8は、それぞれ1層目〜8層目の膜要素20Aを形成するための仮硬化用の光21(図1B、図1D)による露光量の分布を示す。膜要素20Aに色素が含まれているため、各膜要素20Aに照射された仮硬化用の光21は、膜要素20A内で減衰する。また、相対的に上層の膜要素20Aに照射される仮硬化用の光21の光強度が、相対的に下層の膜要素20Aに照射される仮硬化用の光21の光強度より低い。破線Efは、本硬化用の光26(図1F)による露光量の分布を示す。本硬化用の光26は、仮硬化用の光21よりも大きな光強度を有する。
実線Etは、薄膜24の露光量の合計の分布を示す。膜要素20Aの各々に着目すると、浅い領域から深い領域に向かって、露光量が低下している。次に、膜要素20Aの各々の厚さ方向に関する露光量の積分値に着目する。仮硬化用の光21による露光量の積分値は、相対的に下層の膜要素20Aの方が、相対的に上層の膜要素20Aよりも大きい。本硬化用の光26による露光量Efの積分値は、その逆に、相対的に下層の膜要素20Aの方が、相対的に上層の膜要素20Aよりも小さい。このため、合計の露光量Etは、薄膜24の厚さ方向に関して平準化される。
図2Bに、比較例による薄膜形成方法で形成した薄膜24の断面図、及び深さ方向に関する露光量の分布の一例のグラフを示す。露光量の分布のグラフの横軸は露光量を表し、縦軸は深さ方向の位置を表す。比較例では、薄膜24を、液状膜の形成と仮硬化用の光の照射を1回のみ行い、その後、本硬化用の光26を照射した。薄膜24の厚さは、実施例1による方法で形成した薄膜24(図2A)の厚さと同一である。破線E1及び実線Etは、それぞれ仮硬化用の光21及び本硬化用の光26による露光量の分布を示す。
比較例においては、薄膜24の深部において、仮硬化用の光21及び本硬化用の光26による露光量が、浅い領域の露光量に比べて著しく小さい。このため、深部において露光量の不足が生じやすい。露光量が不足すると、硬化度が不十分になり、薄膜24の剥離が生じやすくなる。
図2Aと図2Bとを比較すると、実施例1による方法を採用することにより、薄膜24の深部において十分な露光量を確保できることがわかる。また、実施例1による方法を採用することにより、薄膜24の厚さ方向に関して、露光量が平準化されていることがわかる。このため、厚さ方向に関して、硬化度を一様に近づけることができる。
図3に、実施例1による薄膜形成装置の概略平面図及びブロック図を示す。実施例1による薄膜形成装置は、上述の実施例1による薄膜形成方法を適用した薄膜の形成に用いることができる。
ステージ30の上に基板10が保持されている。ステージ30の基板保持面に平行な面をxy面とするxyz直交座標系を定義する。移動機構31が、制御装置50からの制御を受けて、ステージ30をx方向及びy方向に移動させる。ステージ30と共に、基板10がx方向及びy方向に移動する。なお、ステージ30として、空気浮上式ステージ、超音波浮上式ステージ等を用いてもよい。この場合には、移動機構31により、基板10がステージ30に対してx方向及びy方向に移動する。
ステージ30の上方にノズルユニット40が配置されている。ノズルユニット40は、複数のノズルヘッド41、及び複数の仮硬化用光源43を含む。ノズルヘッド41の各々は、基板10に対向する複数のノズル孔を有し、制御装置50からの制御を受けて、ノズル孔から基板10に向かって、色素を含む薄膜材料を液滴化して吐出する。
ノズルヘッド41の各々のノズル孔は、x方向に等間隔で配列している。また、複数の
ノズルヘッド41は、y方向に配列している。相互に隣り合う2つのノズルヘッド41の間に、仮硬化用光源43が配置されている。さらに、最も外側に配置されたノズルヘッド41よりもさらに外側にも、仮硬化用光源43が配置されている。すなわち、1つのノズルヘッド41に着目すると、ノズルヘッド41の、y軸の正の側及び負の側に、それぞれ仮硬化用光源43が配置されている。仮硬化用光源43は、基板10の表面に仮硬化用の光21(図1B、図1D)、例えば紫外線を照射する。
基板10をy軸の正の方向または負の方向に移動させながら、ノズルヘッド41から薄膜材料を吐出することにより、基板10に薄膜材料を塗布することができる。基板10をy軸の正の方向に移動させる場合、あるノズルヘッド41から吐出されて基板10に塗布された薄膜材料に、当該ノズルヘッド41の、y軸の正の側(基板10の移動方向の下流側)に配置された仮硬化用光源43から放射された仮硬化用の光21が照射される。これにより、基板10に塗布された薄膜材料を仮硬化させることができる。
仮硬化用光源43から放射される仮硬化用の光21の光強度が、制御装置50によって制御される。これにより、基板10に塗布された薄膜材料に照射される仮硬化用の光21の光強度(パワー密度)を変化させることができる。
制御装置50に、形成すべき薄膜のパターンを定義するイメージデータが記憶されている。制御装置50が、このイメージデータに基づいて、移動機構31及びノズルヘッド41を制御することにより、所望のパターンを有する薄膜を形成することができる。
図4A〜図4Dを参照して、実施例1による薄膜形成装置によって薄膜を形成する方法について説明する。図4A〜図4Dは、図3の一点鎖線4−4における断面図を示している。図4A〜図4Dにおいては、基板10をy軸の正の方向に移動させながら、薄膜を形成する例を示す。y軸の最も負側の端(基板10の移動方向の最も上流側の端)に配置された仮硬化用光源43は、点灯されていない。その他の仮硬化用光源43は点灯されており、y軸の正の方向(基板10の移動方向)に向かって、仮硬化用の光21の光強度が弱まっている。このため、相対的に上流側に配置されたノズルヘッド41から吐出されて基板10に塗布された薄膜材料に照射される仮硬化用の光21の光強度が、相対的に下流側に配置されたノズルヘッド41から吐出されて基板10に塗布された薄膜材料に照射される仮硬化用の光21の光強度よりも強くなる。仮硬化用の光21の光強度は、制御装置50によって制御される。
図4Aに示すように、基板10をy軸の正の方向に移動させながら、y軸の最も負側の端に配置されたノズルヘッド41から薄膜材料11を液滴化して吐出させる。これにより基板10の上に、薄膜材料11からなる液状膜20が形成される。この液状膜20を形成する工程は、図1Aに示した液状膜20を形成する工程に相当する。
図4Bに示すように、薄膜材料を吐出したノズルヘッド41の下流側の仮硬化用光源43の下方を、液状膜20が通過する際に、液状膜20に仮硬化用の光21が照射される。その結果、液状膜20が仮硬化して膜要素20Aが形成される。この膜要素20Aを形成する工程は、図1Bに示した1層目の膜要素20Aを形成する工程に相当する。
膜要素20Aがy軸の負側の端から数えて2番目のノズルヘッド41の下方を通過するときに、2番目のノズルヘッド41から吐出された薄膜材料11が1層目の膜要素20Aの上に塗布される。これにより、2層目の液状膜20が形成される。2層目の液状膜20を形成する工程は、図1Cに示した2層目の液状膜20を形成する工程に相当する。
図4Cに示すように、2層目の液状膜20を形成したノズルヘッド41の下流側の仮硬
化用光源43の下方を、2層目の液状膜20が通過するときに、2層目の液状膜20に仮硬化用の光21が照射される。その結果、2層目の液状膜20が仮硬化して2層目の膜要素20Aが形成される。2層目の膜要素20Aを形成する工程は、図1Dに示した2層目の膜要素20Aを形成する工程に相当する。
2層目の膜要素20Aが、y軸の負側の端から数えて3番目のノズルヘッド41の下方を通過するときに、3番目のノズルヘッド41から吐出された薄膜材料11が2層目の膜要素20Aの上に塗布される。これにより、3層目の液状膜20が形成される。
図4Dに示すように、3層目の液状膜20を形成したノズルヘッド41の下流側の仮硬化用光源43の下方を、3層目の液状膜20が通過するときに、3層目の液状膜20に仮硬化用の光21が照射される。その結果、3層目の液状膜20が仮硬化して3層目の膜要素20Aが形成される。液状膜20の形成と、液状膜20の仮硬化処理が繰り返されることにより、図1Eに示した薄膜24が形成される。
基板10をx方向(図3)にずらして同様の処理を行うことにより、基板10の全域に仮硬化された薄膜24(図1E)を形成することができる。なお、薄膜材料の塗布、及び仮硬化用の光21の照射をするときに、y方向に関しては、基板10を正の方向に移動させてもよいし、負の方向に移動させてもよい。
[実施例2]
図5に、実施例2による薄膜形成装置の概略正面図を示す。実施例2による薄膜形成装置は、搬入ステーション60、仮位置決めステーション61、塗布ステーション62、本硬化ステーション63、及び搬送装置64を含む。水平面をxy面とし、鉛直上方をz軸の正の向きとするxyz直交座標を定義する。搬入ステーション60、仮位置決めステーション61、塗布ステーション62、及び本硬化ステーション63が、x軸の正の向きに向かってこの順番に配置されている。制御装置50が、搬入ステーション60、仮位置決めステーション61、塗布ステーション62、本硬化ステーション63内の各装置、及び搬送装置64を制御する。制御装置50は、基板10に形成すべき薄膜パターンの平面形状を定義するイメージデータを記憶している。
第1の搬送ローラ65が、処理対象の基板10を搬入ステーション60から仮位置決めステーション61まで、x軸の正の向きに搬送する。第1の搬送ローラ65で搬送されている基板10の先端がストッパ67に接触することにより、搬送方向に関して基板10の粗い位置決めが行われる。
搬送装置64が、仮位置決めステーション61から塗布ステーション62まで、及び塗布ステーション62から本硬化ステーション63まで基板10を搬送する。搬送装置64は、ガイド70、及び2台のリフタ71、72を含む。リフタ71、72がガイド70に案内されて、x方向に移動する。一方のリフタ71は、仮位置決めステーション61から塗布ステーション62まで基板10を搬送し、他方のリフタ72は、塗布ステーション62から本硬化ステーション63まで基板10を搬送する。
塗布ステーション62は、定盤32、移動機構31、及びステージ30を含む。定盤32の上に、移動機構31を介してステージ30が支持されている。移動機構31は、制御装置50からの制御を受けて、ステージ30をx方向及びy方向に移動させるとともに、z軸に平行な直線を回転中心として回転方向の姿勢を変化させる。ステージ30は、例えば真空チャックにより基板10を固定する。
図6に、塗布ステーション62の概略平面図を示す。ステージ30がY方向ガイド35
に案内されてy方向に移動する。ステージ30が、y方向の可動範囲の負側の端部(ガイド70側の端部)に位置するときに、ステージ30と、リフタ71、72(図5)との間で基板10の受け渡しが行われる。
ステージ30の通過経路の上方に撮像装置33及び高さセンサ34が配置されている。撮像装置33は、ステージ30に保持されている基板10に形成されたアライメントマークを撮像する。制御装置50(図5)が、撮像された画像の解析を行うことにより、基板10のx方向及びy方向の位置、及び回転方向の姿勢が検出される。ステージ30をx方向及び回転方向に移動させることにより、基板10の位置決めを行うことができる。
高さセンサ34が、ステージ30に保持されている基板10の上面の高さを計測する。計測結果により、基板10の反りの有無を検出することができる。
ステージ30がy方向に移動する経路の上方に、ノズルユニット40が配置されている。ノズルユニット40は、実施例1のノズルユニット40(図3)と同一の構成を有する。なお、これらのノズルユニット40を、x方向に複数個並べて配置してもよい。塗布ステーション62では、例えば実施例1の仮硬化された薄膜24(図1E)が形成される。
図5に戻って、本硬化ステーション63の構成について説明する。本硬化ステーション63に、第2の搬送ローラ66が配置されている。塗布ステーション62で処理された基板10が、搬送装置64により本硬化ステーション63まで搬送され、第2の搬送ローラ66の上に載せられる。第2の搬送ローラ66は、基板10をx軸の正の方向に搬送する。基板10の搬送経路の上方に、本硬化用光源68が配置されている。本硬化用光源68は、第2の搬送ローラ66によって搬送されている基板10に、薄膜材料を硬化させる波長成分を含む光を照射する。本硬化ステーション63では、実施例1の本硬化用の光26(図1F)の照射が行われる。
図7に、実施例1による方法で形成する薄膜パターンの一例を示す。ソルダーレジストの薄膜パターンを形成すべき基板10は、複数のプリント配線板が1枚のパネルに面付けされた多面取りパネルである。図7において、薄膜材料を塗布すべき領域15にハッチングが付されている。プリント配線板ごとに、薄膜材料を塗布すべき領域15が画定されている。薄膜材料を塗布すべき領域15は、例えば、長方形の外周線16を有する。外周線16の内側に、薄膜材料を塗布しない複数の開口17が分布している。薄膜材料を塗布すべき領域15のパターンのイメージデータが、制御装置50(図5)に記憶されている。
実施例1による方法により、薄膜材料を塗布すべき領域15に薄膜材料が塗布され、ソルダーレジスト膜が形成される。実施例1による方法を適用することにより、色素が含まれているソルダーレジスト膜の深部まで十分硬化させることができる。これにより、剥離しにくいソルダーレジスト膜の形成が可能になる。
上記実施例1及び実施例2では、形成すべき薄膜の例としてソルダーレジストを取り上げたが、その他の光硬化性の着色された樹脂からなる薄膜を形成する場合にも、上記実施例1による薄膜形成方法を適用することが可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 基板
11 薄膜材料
15 薄膜材料を塗布すべき領域
16 薄膜材料を塗布すべき領域の外周線
17 開口
20 液状膜
20A 膜要素
21 仮硬化用の光
24 薄膜
26 本硬化用の光
30 ステージ
31 移動機構
32 定盤
33 撮像装置
34 高さセンサ
35 Y方向ガイド
40 ノズルユニット
41 ノズルヘッド
43 仮硬化用光源
50 制御装置
60 搬入ステーション
61 仮位置決めステーション
62 塗布ステーション
63 本硬化ステーション
64 搬送装置
65 第1の搬送ローラ
66 第2の搬送ローラ
67 ストッパ
68 本硬化用光源
70 ガイド
71、72 リフタ

Claims (5)

  1. 基板の上に、色素が含まれて着色された光硬化性の液状の薄膜材料を塗布することにより液状膜を形成し、前記液状膜に仮硬化用の光を照射することにより前記液状膜を仮硬化させて膜要素を形成する手順を複数回繰り返して、複数の前記膜要素を積層する工程と、
    前記複数の膜要素に本硬化用の光を照射して硬化度を高めることにより、複数の前記膜要素を本硬化させる工程と
    を有し、
    前記膜要素を形成する手順を繰り返すとき、相対的に下層の前記膜要素を形成するときの前記仮硬化用の光の強度を、相対的に上層の前記膜要素を形成するときの前記仮硬化用の光の強度より強くする薄膜形成方法。
  2. 前記本硬化用の光の強度は、最も下層の前記膜要素を形成するときの前記仮硬化用の光の強度より強い請求項1に記載の薄膜形成方法。
  3. 前記薄膜材料に含まれる前記色素は、染料または顔料である請求項1または2に記載の薄膜形成方法。
  4. 基板を保持するステージと、
    前記ステージに保持された基板に対向し、前記基板に向けて色素が含まれて着色された光硬化性の液状の薄膜材料を液滴にして吐出する複数のノズル孔を含む複数のノズルヘッドと、
    前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に仮硬化用の光を照射する複数の仮硬化用光源と、
    前記ノズルヘッド及び前記仮硬化用光源を含むノズルユニットと、前記基板との一方を他方に対して、前記基板の表面に平行な第1の方向に移動させる移動機構と、
    前記ノズルヘッド、前記仮硬化用光源、及び前記移動機構を制御する制御装置と
    を有し、
    前記ノズルヘッドの各々は、前記第1の方向と交差する第2の方向に並ぶ複数のノズル孔を有し、
    複数の前記ノズルヘッドは、前記第1の方向に並んで配置され、
    前記ノズルヘッドの各々の、前記第1の方向の下流側に前記仮硬化用光源が配置されており、
    前記制御装置は、
    前記移動機構を制御して前記基板を前記第1の方向に移動させながら、前記ノズルヘッドから前記薄膜材料を液滴にして吐出させ、
    前記第1の方向に関して、相対的に上流側に配置された前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に照射される前記仮硬化用の光の光強度が、相対的に下流側に配置された前記ノズルヘッドから吐出されて前記基板に塗布された前記薄膜材料に照射される前記仮硬化用の光の光強度よりも強くなるように、前記仮硬化用光源を制御する薄膜形成装置。
  5. 前記薄膜材料に含まれる前記色素は、染料または顔料である請求項4に記載の薄膜形成装置。
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