JP6339369B2 - フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法、及びそれに関連する製品 - Google Patents

フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法、及びそれに関連する製品 Download PDF

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Description

[0001]本出願は、2010年12月14日出願の先の米国仮特許出願61/422,877(その全部を参照として本明細書中に包含する)の35 USC §119(e)に基づく利益を主張する。
[0002]本発明は、フィラー、及びフィラー・ポリマー組成物におけるフィラーに関する。本発明は更に、制御された電気抵抗率を有するフィラー・ポリマー組成物、及びフィラー・ポリマー組成物における抵抗率を制御する方法に関する。
[0003]フィラー・ポリマー組成物の製造においては、種々の用途のためのフィラー・ポリマー組成物において、体積抵抗率及び/又は表面抵抗率のような幾つかの電気抵抗率を有することの要望がある。電気的体積抵抗率の望ましい範囲は特定の用途によって定まり、例えば10〜1018Ω・cmの範囲であってよい。幾つかの市販ポリマーに関する通常の体積抵抗率の値は、1012〜1018Ω・cmの範囲である。カーボンブラックのような導電性フィラーが、複合体とも呼ばれる粒子・ポリマー組成物の電気抵抗率を低下させるためにしばしば加えられる。カーボン粒子の濃度が、連続的な導電パスが形成される臨界値に達すると、複合体の抵抗率における急激な変動が起こる。
[0004]複合体の抵抗率は、カーボンブラックの化学的官能化、例えばジアゾニウムの化学作用を用いることによって影響を受ける可能性があり、この場合にはアルキル含有又は芳香族含有基がカーボンブラック上に結合する。米国公開特許出願2006/0084751−A1は、非ポリマー有機基を有するジアゾニウムの化学作用によるカーボン表面の幾つかのタイプの化学的官能化の幾つかの例を与える。この化学的官能化はフィラー・ポリマー組成物において非常に有用で重要な進歩であったが、カーボンブラックの化学的官能化は、カーボンブラックの表面上に結合している化学基が高温に対して感受性であるという欠点を有する可能性がある。例えば、150℃より高い温度においては、カーボンブラック上に結合している化学基は分解する可能性があり、これによって抵抗率性能の損失がもたらされる可能性がある。幾つかのフィラー・ポリマー組成物は、高温処理で製造されるか又は好ましくは製造され、或いは後処理において高温にかけられるので、高温処理に対して感受性がより低いフィラー・ポリマー組成物において電気抵抗率を制御する別の解決法を与えることが有用であろう。
[0005]更に、ポリマー組成物における電気抵抗率の制御を可能にすることができるフィラーを与えることも望ましいであろう。かかるフィラーは、下記に例示するもののような種々の用途において利益を有するであろう。
1つの用途は電子写真複合体に関するものであり、これは、フィラーの利益を享受してポリマーフィルムの表面抵抗率を例えば10〜10Ω/sqの範囲に調整することができる。電子写真複合体(ロール及びベルト)に関するかかる中程度範囲の抵抗率は、適当な運転のため、具体的には荷電したトナー粒子を移動させ、画像を現像するために重要である可能性がある。
他の例は電子工業配合物(例えば黒色インク、接着剤等)におけるものであり、ここでは色及び高い電気抵抗率が重要である可能性がある。カーボンブラック粒子が配合物中に完全に分散されていない場合に電子部品の適切な運転を確保し且つ短絡を回避するために、高い抵抗率のカーボンブラックに対する必要性が存在する。
カーボンブラック粒子の主要な用途の1つは、ラバーポリマー(タイヤ用途)の強化におけるものである。通常は、強化ポリマー複合体(例えばタイヤ)は約30重量%のカーボンブラックを有する。カーボンブラック粒子のかかる高い濃度は、幾つかのラバー用途において静電荷を消散させるのに用いられる複合体の電気的パーコレーションをもたらす。しかしながら、絶縁ラバー複合体、絶縁ポリマー複合体、種々の絶縁接着剤、及びシーラント配合物に関する用途のように、電気抵抗性でもある強化ポリマーの利益を享受することができる用途が存在する。
米国公開特許出願2006/0084751−A1
[0006]而して、図1の領域1及び2において示されるようなより困難な領域などでフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御することが望ましいであろう。また、フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率の制御を可能にすることができ、シリコーンタイプの化学物質のような幾つかのタイプの化学物質中により分散性であるフィラーを与えることも望ましいであろう。
[0007]したがって、上記に記載の欠点を克服し、所望の抵抗率範囲を達成するようにフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法、特に導電性フィラー粒子の化学的官能化のみには依存しないか又は全く依存しない方法を提供する必要性が存在する。更に、シリコーンポリマー組成物などの種々のタイプのポリマー組成物中により分散性である、制御された電気抵抗率を有するフィラー・ポリマー組成物を提供する必要性が存在する。
[0008]カーボンブラックは、損傷性のUV及び/又はIR光に対するポリマーの安定性を向上させるために、ポリマーにしばしば添加される。同時にかかる複合体の電気抵抗率が影響を受けるが、これは幾つかの用途に関しては非常に望ましくない。したがって、光学的に密なカーボンタイプのフィラーのいかなる装填量においても元のポリマーの電気抵抗率レベルを維持することができるように電気抵抗率を制御する方法を提供する必要性が存在する。
[0009]本発明の特徴は、フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法を提供することである。
[0010]本発明の更なる特徴は、製造又は後処理のために昇温温度が必要なフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法を提供することである。本発明の更なる特徴は、用いるフィラーがポリマー組成物中に均一に分散させることができるものである少なくとも1種類のシリコーンポリマーを含むポリマー組成物を提供することである。
[0011]本発明の更なる特徴は、白金硬化触媒を使用することができるフィラー・ポリマー組成物を提供することである。
[0012]本発明の更なる特徴は、電気抵抗率が広範囲のフィラー装填量にわたって一定であるフィラー・ポリマー組成物を提供することである。
[0013]本発明の更なる特徴及び有利性は以下の記載において部分的に示され、部分的にはその記載から明らかになり、或いは本発明の実施によって知見することができる。本発明の対象及び他の有利性は、明細書及び特許請求の範囲において特に示される構成要素及び配合を用いて認識及び達成されるであろう。
[0014]これらの及び他の有利性を達成するために、本発明の幾つかの目的によれば、本明細書において具現化され広く記載されているように、本発明はフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法に関する。この方法には、少なくとも1種類のポリマーを少なくとも1種類のフィラーと混合することを含ませることができる。フィラーは、以下の1つ以上を含む:
(a)シリカ相及びカーボン相を有する制御された量の二相フィラー;又は
(b)シリカ相及びカーボン相を有し、シリカ相は制御された表面被覆率の量のシリカ相である二相フィラー;又は
(c)シリカ相及びカーボン相を有し、制御されたモルホロジーを有する二相フィラー。
フィラーは任意の粒径を有していてよい。例えば、二相フィラーは250nm未満の平均凝集体径を有する凝集体であってよい。
[0015]本発明は更に、少なくとも1種類のシリコーンポリマー、並びにシリカ相及びカーボン相を有する二相フィラーを有するポリマー組成物に関する。二相フィラーは露出外表面積を有し、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成する。
[0016]また、本発明は、少なくとも1種類のポリマー、並びにシリカ相及びカーボン相を含む少なくとも1種類の二相フィラーを有し、二相フィラーは約2.5重量%以下又は10000ppm以下のような任意のイオウ量を有していてよいポリマー組成物に関する。これは特に、シリカ相が50%超の二相フィラーの表面被覆率を有する場合に可能である。ポリマー組成物には更に、場合によっては少なくとも1種類のPt硬化触媒を含ませることができ、硬化させることができる。
[0017]また、本発明は、少なくとも1種類のポリマー、並びにシリカ相及びカーボン相を含む少なくとも1種類の二相フィラーを有し、二相フィラーは500ppm以下の全イオウ量を有するポリマー組成物に関する。ポリマー組成物には更に、場合によっては少なくとも1種類のPt硬化触媒を含ませることができ、硬化させることができる。
[0018]更に、本発明は、少なくとも1種類のポリマー、並びに露出外表面積を有する少なくとも1種類の二相フィラーを有し、二相フィラーは、100gのフィラーあたり約200cc以下のOAN、二相フィラーの重量を基準として30重量%〜90重量%のシリカ含量を有し、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成するポリマー組成物に関する。
[0019]本発明は更に、少なくとも1種類のポリマー、及び少なくとも1種類のフィラー、例えば100gのフィラーあたり少なくとも約65ccのOAN値を有するフィラーを含み、フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、全フィラー・ポリマー組成物の重量%を基準として5〜35重量%の装填量において2桁以下変動するポリマー組成物に関する。フィラーは、シリカ相及びカーボン相を有する二相フィラーであってよく、或いはこれを含ませることができる。
[0020]また、本発明は、本発明の1種類以上のフィラー・ポリマー組成物を含む製品又は物品に関する。かかる製品又は物品は、トナー、電気泳動装置、インク、接着剤、シーラント、電子写真複合体、絶縁ラバー部品などであってよく、或いはこれらを挙げることができる。
[0021]上記の一般的な記載及び下記の詳細な記載は例示的及び説明的のみのものであり、特許請求される本発明の更なる説明を与えるように意図されると理解すべきである。
[0022]本出願に含まれてその一部を構成する添付の図面は、本発明の幾つかの特徴を示し、明細書と一緒に本発明の原理を説明するように働く。
[0023]図1は、ポリマー複合体に関するパーコレーション曲線の一例を示す体積抵抗率の対数vs粒子濃度のグラフであり、領域1及び2は本発明以前に達成又は制御するのが困難であった領域を反映する。図1は、導電性粒子を有するポリマー複合体に関する概略的な電気抵抗率(パーコレーション)曲線を示す。導電性カーボンブラック粒子を用いて達成又は制御するのが困難な領域が四角で示されている。 [0024]図2は、二相フィラーのTEM画像である。表面シリカマントル部が矢印で示されている。 [0025]図3は、フィラーの種々の重量%及び異なるシリカ相表面被覆率を有する種々のフィラー・ポリマー組成物に関する表面抵抗率を示すグラフである。ポリマーアクリルフィルムの表面抵抗率は、ハイブリッド粒子濃度及びシリカ表面被覆率の関数として示す。 [0026]図4は、フィラー・ポリマー組成物中の種々の粒子装填量における種々の二相フィラーに関するlog(体積抵抗率(Ω/cm))を示すグラフである。 [0027]図5は、フィラー・ポリマー組成物中の種々の粒子装填量における種々の二相フィラーを有するポリスチレンフィルムの体積抵抗率(Ω/cm)を示すグラフである。ポリスチレンフィルムの体積電気抵抗率は、ハイブリッド粒子濃度及びシリカによる表面被覆率の関数として示す。 [0028]図6は、フィラー・ポリマー組成物中の種々の粒子装填量における種々の二相フィラーを有するポリカーボネートフィルムの体積抵抗率(Ω/cm)を示すグラフである。ポリカーボネートフィルムの体積抵抗率kは、二相粒子濃度及びシリカによる表面被覆率の関数として示す。 [0029]図7は、二相フィラーにおけるシリカ相として種々の異なる量のシリカ表面被覆率を有する種々の二相フィラーに関するポリジメチルシロキサンに対するW接着力を示すグラフである。 [0030]図8は、シリカ相に関するシリカ表面被覆率及び対応するフィラー構造を示すグラフである。異なる粒子構造及びシリカ表面被覆率を有する複数の二相粒子フィラーを、複合体の電気抵抗率を制御するそれらの能力において比較する。 [0031]図9は、図8に示す幾つかの二相フィラーのフィラー装填量と比べた体積抵抗率を示すグラフである。フィラー装填量の関数としてのフィラー・ポリマー複合体に関するパーコレーション曲線を示す。二相フィラーに関するイオウ含量は約300ppmである。シリカ表面被覆率は次の通りである。 [0032]図10は、異なるシリカ相被覆率を有する二相フィラーに関する粉体抵抗率を示すグラフである。圧縮して1000lb/cmの圧力で測定した二相粒子の粉体抵抗率を測定した。 [0033]図11は、85%のシリカ相被覆率を有する二相フィラーの熱重量分析を、酸化カーボンブラック及びカーボンブラックと比較して示すグラフである。空気中の粒子の重量損失の熱重量分析曲線を示す(はじめの25重量%の損失を示す)。a−酸化カーボンブラック;b−カーボンブラック;c−二相粒子(試料N)。 [0034]種々の濃度のシリカを有する二相フィラーに関する粉体抵抗率を示すグラフである。種々の濃度のシリカを有する二相フィラーに関する粉体抵抗率を示す。VXC-72カーボンブラックを対照試料として含ませる。 [0035]図13は、種々のタイプの二相フィラーを含むポリエチレン充填ベースの複合体に関して1Hzにおいて測定した誘電率及びtanδを示すグラフである。二相粒子を有するポリエチレン充填ベースの複合体に関して1Hzにおいて測定した誘電率及び誘電正接(tanδ)を示す。 [0036]図14は、2つのタイプの二相フィラーに関する二相粒子濃度の関数としてのアクリルポリマーフィルムに関する体積抵抗率を示すグラフである。二相粒子濃度の関数としてのアクリルポリマーフィルムの体積抵抗率を示す。 [0037]図15は、カーボンブラック、及び2つのタイプの二相フィラーに関するMDR硬化プロファイルである。15重量%の粒子におけるカーボンブラック(カーボンブラックA及びB)又は二相フィラー(試料L及びH)のいずれかを含むシリコーン組成物に関するMDR硬化プロファイルを示す。
[0038]本発明は、フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法に関する。本発明は更に、制御された電気抵抗率を有するフィラー・ポリマー組成物に関する。本発明は更に、10〜1010Ω・cmのような中程度の抵抗率を有するフィラー・ポリマー組成物に関する。本発明においては、電気抵抗率は制御することができ、フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率は、10〜1016Ω・cm、例えば10〜1015Ω・cm、又は10〜1014Ω・cm、或いは他の制御された量であってよい。
[0039]本発明の一形態に関し、本発明はフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法に関する。電気抵抗率は、例えば体積抵抗率及び/又は表面抵抗率であってよい。電気抵抗率は、フィラー及びポリマーを含む組成物に関するものである。
[0040]電気抵抗率を制御する方法において、この方法は、少なくとも1種類のポリマーを少なくとも1種類のフィラーと混合してフィラー・ポリマー混合物を形成することを含む。少なくとも1種類のポリマーを少なくとも1種類のフィラーと混合するにあたって、この方法は、フィラー・ポリマー組成物を形成するのに用いるフィラーの以下の特性/特徴/パラメーターの1以上に基づいて少なくとも1種類のフィラーを選択/選定/使用することを含む。
(a)制御された量(例えば装填レベル)のシリカ相及びカーボン相を有する二相フィラー;又は
(b)シリカ相及びカーボン相を有し、シリカ相は制御された表面被覆率の量のシリカ相である二相フィラー;又は
(c)シリカ相及びカーボン相を有し、二相フィラーは制御されたモルホロジーを有する二相フィラー;又は
(d)(a)、(b)、及び(c)の任意の組み合わせ。
[0041]本発明はまた、
少なくとも1種類のポリマーを、
(a)シリカ相及びカーボン相を有する制御された量の二相フィラー;又は
(b)シリカ相及びカーボン相を有し、シリカ相は制御された表面被覆率の量のシリカ相である二相フィラー;又は
(c)シリカ相及びカーボン相を有し、制御されたモルホロジーを有する二相フィラー;又は
(d)(a)、(b)、及び(c)の任意の組み合わせ;
を含む少なくとも1種類のフィラーと混合することを含む、フィラー・ポリマー組成物におけるインピーダンス、誘電率、及び/又は誘電損失(tanδ)を制御する方法にも関する。
[0042]フィラー・ポリマー組成物を形成するために用いるポリマーに関し、このポリマーは任意の1種類以上のポリマーであってよい。例えば、ポリマーは、熱可塑性又は熱硬化性ポリマーであってよい。ポリマーは、シリコーン含有ポリマー、例えばポリジメチルシロキサン、フルオロシリコーン、シリコーン−有機ポリマー、又はシリコーン−有機ハイブリッドポリマーであってよい。ポリマーは、天然製品及び合成製品などの任意のポリマーであってよい。ポリマーは、ランダムポリマー、交互ポリマー、グラフトポリマー、ブロックポリマー、星型ポリマー、及び/又は櫛型ポリマーのような任意のタイプのポリマーであってよい。ポリマーはまた、1種類以上のポリブレンドであってもよい。ポリマーは、相互貫入ポリマーネットワーク(IPN);同時相互貫入ポリマーネットワーク(SIN);又は相互貫入エラストマーネットワーク(IEN);であってよい。ポリマーは熱可塑性又は熱硬化性であってよい。
[0043]ポリマーの例としては、オレフィン含有、ジエン含有、及びブテン含有ポリマー並びにコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。特定の例としては、溶液SBR、天然ラバー、エマルジョンSBR、ポリブタジエン、ポリイソプレン、NBR、EPDM、EPM、イソブテンエラストマー、及びこれらの官能化又は変性誘導体、或いはこれらのブレンドが挙げられる。
[0044]ポリマーの他の例としては、ポリエチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリカプロラクタム(ナイロン)、ポリイソプレンなどのような線状及び非線状ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーの他の一般的な種類としては、ポリアミド、ポリカーボネート、多価電解質、ポリエステル、ポリエーテル、(ポリヒドロキシ)ベンゼン、ポリイミド、イオウを含むポリマー(例えばポリスルフィド、(ポリフェニレン)スルフィド、及びポリスルホン)、ポリオレフィン、ポリメチルベンゼン、ポリスチレン及びスチレンコポリマー(ABSを含む)、アセタールポリマー、アクリルポリマー、アクリロニトリルポリマー及びコポリマー、ハロゲンを含むポリオレフィン(例えばポリ塩化ビニル及びポリ塩化ビニリデン)、セルロースアセテート、エチレン−酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、フルオロポリマー及びフルオロプラスチック、イオノマーポリマー、1つ又は複数のケトン基を含むポリマー、ポリケトン、液晶ポリマー、ポリアミド−イミド、ポリアリールエーテルケトン、1つ又は複数のオレフィン性二重結合を含むポリマー(例えば、ポリブタジエン、ポリジシクロペンタジエン)、ポリオレフィンコポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート、シリコーンポリマー、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、尿素−、メラミン−、又はフェノール−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。好ましくは、ポリマーは、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、又はスチレンポリマー、或いはシリコーンポリマーであるが、所期の用途に大きく依存する。
[0045]フィラー・ポリマー組成物を形成するポリマーは、1種類以上のフィラーと混合する前に予め形成することができ、或いは1種類以上のポリマーを1種類以上のフィラーの存在下においてその場で形成することができる。乳化重合、懸濁重合、遊離基重合などのような任意の重合法を用いて1種類以上のポリマーを形成することができる。
[0046]一般に、特に物品を形成するために用いる任意の公知のポリマー又は複数のポリマーの組み合わせは、電気抵抗率を制御し、制御された抵抗率を有する生成物を形成することに関して本発明の利益を享受することができる。
[0047]フィラー及び1種類又は複数のポリマーは、ブレンド、混合、押出などのような通常の方法を用いて混合することができる。
[0048]フィラーに関し、用いるフィラーの少なくとも1つは二相フィラーである。二相フィラーはシリカ相及びカーボン相を有する。シリカ相は連続的又は非連続的であってよく、カーボン相は連続的又は非連続的であってよいと理解すべきである。更に、「二相フィラー」という用語はシリカ相及びカーボン相の存在を指すが、シリカ相は複数のシリカ相であってよく、及び/又はカーボン相は複数のカーボン相であってよいと理解すべきである。図2は、二相フィラーの一例を示す高分解能TEM画像である。図2における矢印は、フィラーのシリカ相マントル部又はシリカ相表面被覆を示す。
[0049]二相フィラーにおいては、ケイ素の酸化物又は炭化物のようなケイ素含有種、例えば1つ又は複数のシリカ相が、フィラーの固有の部分としてフィラーの少なくとも一部に分布している。同様に、1つ又は複数のカーボン相が、フィラーの固有の部分としてフィラーの少なくとも一部に分布している。カーボン相は、実質的に、フィラー中にカーボン相として存在する1つ又は複数のカーボンブラックの領域である。通常のカーボンブラックは凝集体の形態で存在し、それぞれの凝集体はカーボンである単一の相から構成される。この相は黒鉛型の結晶質及び/又はアモルファスカーボンの形態で存在する可能性があり、通常は2つの形態の混合物である。カーボンブラック凝集体は、カーボンブラック凝集体の表面の少なくとも一部の上にシリカのようなケイ素含有種を堆積させることによって変性することができる。結果物はシリカ被覆カーボンブラックと呼ぶことができる。これは二相フィラーとは異なる。
[0050]本明細書において二相フィラーと呼ぶ材料は、被覆又は他の形態で変性されたカーボンブラック凝集体ではなく、実際には2つの相を有する異なる種類の凝集体を表す。1つの相はカーボンであり、これは黒鉛型の結晶質及び/又はアモルファスカーボンとしてなお存在し、一方、第2の相はシリカ(及び場合によっては他のケイ素含有種)である。而して、二相フィラーのケイ素含有種の相は凝集体の固有の部分であり、凝集体の少なくとも一部に分布している。二相フィラーは、それらの表面上に堆積しているケイ素含有種を有する予め形成された単一相のカーボンブラック凝集体から構成される上記記載のシリカ被覆カーボンブラックとは全く異なると認識されるであろう。かかるカーボンブラックは、例えば米国特許6,929,783に記載されているように、カーボンブラック凝集体の表面上にシリカ官能基を配するように表面処理することができる。本出願において用いることができる種々のタイプの二相フィラー又はケイ素処理カーボンブラック及びそれを含む種々の組成物を製造する方法は、米国特許7,199,176;6,709,506;6,686,409;6,534,569;6,469,089;6,448,309;6,364,944;6,323,273;6,211,279;6,169,129;6,057,387;6,028,137;6,008,272;5,977,213;5,948,835;5,919,841;5,904,762;5,877,238;5,869,550;5,863,323;5,830,930;5,749,950;5,747,562;及び5,622,557;並びに米国公開特許出願2002/0027110(全てその全部を参照として本出願中に包含する)に記載されている。
[0051]二相フィラーには、主としてフィラーの凝集体面にケイ素含有領域(例えばシリカ領域)を含ませることができるが、これもなおフィラーの一部であり、及び/又は二相フィラーに、フィラー全体に分布するケイ素含有領域(例えばシリカ領域)を含ませることができる。二相フィラーは酸化することができる。二相フィラーには、二相フィラーの重量を基準として約0.1重量%〜約90重量%のケイ素(又はシリカ)を含ませることができる。これらの量は、全て二相フィラーの重量を基準として、約0.5重量%〜50重量%、2重量%〜45重量%、5重量%〜40重量%、10重量%〜45重量%、15重量%〜45重量%、20重量%〜50重量%、約0.5重量%〜約25重量%、又は約2重量%〜約15重量%のケイ素であってよい。更なる代表的な量は下記に与える。
[0052]1つのオプションとして、二相フィラーは二相フィラーの表面上にシリカ相の少なくとも一部を有する。言い換えれば、二相フィラーは露出外表面を有し、1つのオプションとしてシリカ相の少なくとも一部は二相フィラーの露出面上に存在する。シリカ相である露出表面被覆率の量は変動させることができる。二相フィラーの露出表面領域上に存在するシリカ相の量は、表面積の100%未満であってよい。言い換えれば、二相フィラーの露出表面積の少なくとも0.1表面積%はカーボン相であってよい。二相フィラーの露出表面領域上のシリカ相の表面被覆率の量は、例えば0.1表面積%〜99.9表面積%、1表面積%〜99表面積%、5表面積%〜95表面積%、5表面積%〜90表面積%、5表面積%〜85表面積%、5表面積%〜80表面積%、5表面積%〜75表面積%、5表面積%〜70表面積%、5表面積%〜65表面積%、5表面積%〜60表面積%、5表面積%〜55表面積%、5表面積%〜50表面積%の範囲であってよい。二相フィラーの露出表面領域の一部であるシリカ相の表面被覆率の量は、次の通りであってよい。
1%〜5%;5%〜10%;10%〜15%;15%〜20%;20%〜25%;25%〜30%;30%〜35%;35%〜40%;40%〜45%;45%〜50%;50%〜55%;55%〜60%;60%〜65%;65%〜70%;70%〜75%;75%〜80%;80%〜85%;85%〜90%(ここで、%は二相フィラーの全露出表面積を基準とする表面積%を指す)。シリカ表面被覆率の量を求めるために用いることができる試験は、"New Generation Carbon-Silica Dual Phase Filler, I部, Characterization And Application To Passenger Tire"と題された論文:Rubber Chemistry And Technology, vol.75(2), p.247-263 (2002)(その全部を参照として本明細書中に包含する)において与えられている。
[0053]二相フィラーは、例えばヨウ素価及び/又はOAN値に関して種々のモルホロジーを有していてよい。OAN値は、100gのフィラーあたり少なくとも100cc、例えば100gのフィラーあたり100〜約200ccであってよい。ヨウ素価は、150mg/g以下、例えば5〜150mg/gであってよい。二相フィラーは、100gのフィラーあたり140cc以下のOANを有していてよい。二相フィラーは、100gのフィラーあたり60〜140ccのOANを有していてよい。二相フィラーは、100gのフィラーあたり141〜200ccのOANを有していてよい。二相フィラーは、100gのフィラーあたり200cc以下のOANを有していてよい。OANはASTM−D2414(その全部を参照として本明細書中に包含する)に基づいて測定する。
[0054]1つのオプションとして、二相フィラーは、45nm以下、例えば5nm〜45nm、7nm〜40nm、8nm〜40nm、10nm〜35nm、5nm〜30nm、5nm〜25nm、5nm〜20nm、5nm〜15nm、又は5nm〜10nmの一次粒子径を有していてよい。この一次粒子径は平均一次粒子径であってよい。
[0055]本発明においては、二相フィラーは、250nm未満、例えば249nm〜30nm、200nm〜30nm、150nm〜30nm、100nm〜30nmなどの平均凝集体径を有する粒子を含むか、これから実質的に構成されるか、又はこれから構成される。粒子は、融合一次粒子の1つ又は複数の凝集体、或いは融合一次粒子の1つ又は複数の複合クラスターであってよい。粒子はこの凝集体又は複合クラスターであってよく、これらの1つ又は複数の寸法範囲の1つを有していてよい。1つのオプションとして、二相フィラーは、250nm未満の平均凝集体径、及び45nm以下の一次粒子径を有する融合一次粒子を含んでいてよい。一次粒子径は、45nm以下、例えば5nm〜45nm、7nm〜40nm、8nm〜40nm、10nm〜35nm、5nm〜30nm、5nm〜25nm、5nm〜20nm、5nm〜15nm、又は5nm〜10nmであってよい。一次粒子径は平均一次粒子径であってよい。
[0056]1つのオプションとして、二相フィラーは、空気中において5℃/分の温度上昇で120℃から450℃までの温度にかけた際に1重量%未満の重量損失を有していてよい。損失(重量%)は、二相フィラーの重量を基準として、0.1重量%〜0.99重量%、例えば0.1重量%〜0.95重量%、又は0.5〜0.9重量%であってよい。
[0057]二相フィラーはイオウ含量を有していてよい。例えば、全イオウ含量は、10000ppm以下、5000ppm以下、500ppm以下、より好ましくは300ppm以下、例えば1ppm〜300ppmのイオウ、1ppm〜100ppmのイオウ、5ppm〜75ppmのイオウ、5ppm〜50ppmのイオウ、10ppm〜75ppmのイオウ、15ppm〜100ppmのイオウ、20ppm〜150ppmのイオウなどであってよい。全イオウ含量は、特にシリカ相の表面被覆率がフィラー上の50%超、例えば60%超、又は70%超、又は80%超、又は90%超、例えば51%〜99.9%の表面被覆率である場合には、任意の量、例えば(フィラーの重量基準で)2.5重量%以下であってよい。
[0058]二相フィラーは、二相フィラーの重量を基準として1重量%〜90重量%又はそれ以上の範囲の二相フィラー中のシリカ相の全量を有していてよい。シリカ相は、5重量%〜90重量%、10重量%〜85重量%、15重量%〜80重量%、20重量%〜75重量%、25重量%〜70重量%、30重量%〜65重量%、35重量%〜65重量%、40重量%〜85重量%、50重量%〜80重量%などの量で存在していてよい。
[0059]所望の表面積を達成するのに十分なシリカ相が存在している限りは、シリカ相の露出表面積の種々の量と全二相フィラー中のシリカ相の重量%の種々の量との任意の組み合わせが可能である。
[0060]二相フィラーの残りの量は、シリカ相でない場合には一般にカーボン相である。カーボンブラック供給材料及び/又はシリカ供給材料中に通常見られる微量の他の成分及び/又は不純物が、二相フィラー中に存在していてもよい。
[0061]上述したように、本発明において用いる二相フィラーは、二相フィラーの露出表面上に所定量のシリカ相を有していてよい。上述したように、二相フィラーは、特に例えば本明細書において与えるようなヨウ素価又はOAN値によって示される構造に関するモルホロジーを有していてよい。
[0062]更に、フィラー・ポリマー組成物中の二相フィラーの量は、任意の量、例えばフィラー・ポリマー組成物の全重量を基準として1重量%〜50重量%又はそれ以上であってよい。二相フィラーの装填レベルは、全てフィラー・ポリマー組成物の重量を基準として、5重量%〜40重量%、5重量%〜35重量%、10重量%〜30重量%、15重量%〜35重量%、20重量%〜40重量%などの範囲であってよい。
[0063]これらの変数、装填レベル、シリカ相の露出表面積、及び二相フィラーのモルホロジーの任意の組合せを本発明において用いることができる。
[0064]以下の関係が本発明において明らかになり及び/又は認められたが、これらは所望の抵抗率を獲得/提供するためにフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する能力を与える上で重要である。
[0065]特に、フィラー・ポリマー組成物中に存在する二相フィラーの量(例えば装填レベル)を制御することによって、電気抵抗率を制御することができる。より具体的には、より高いフィラー装填量を用いると、フィラー・ポリマー組成物におけるより低い体積抵抗率が達成される。これを一例として図3に示す。ここでは、二相フィラー装填量がポリマー・フィラー組成物/複合体中において0重量%から30重量%に増加すると、対数スケールで示される組成物/複合体の表面抵抗率が減少したことが分かる。種々の二相フィラーは、同様の粒子構造及び表面積を有し、対照例として用いた通常の純粋なカーボンブラックであった「0%」と示されるフィラーを除いて、表面上に(表面積%基準で)種々の量のシリカ相を有する種々の二相フィラーであった。而して、この関係を考慮すれば、これによってフィラー・ポリマー組成物における表面抵抗率を制御することが可能である。より低い電気抵抗率を達成することが所望の場合には、1つのオプションとしてフィラー・ポリマー組成物中の装填レベルに関してより多い二相フィラーを用いる。
[0066]1つのオプションとして、1種類より多いフィラーを用いて特定の電気抵抗率を達成することができ、これはそれぞれのフィラーの量及びその二相フィラーによってもたらされる抵抗率に基づくことができる。更に、1つのオプションとして、本発明の任意の形態においては、通常のカーボンブラックのような二相フィラーではない更なるフィラーを用いることができる。例えば、図3を参照すると、通常のカーボンブラックと1種類以上の二相フィラーとの組み合わせによって、フィラー・ポリマー組成物における所望の電気抵抗率が達成される。ここで言及する1種類又は複数の二相フィラーは、フィラー・ポリマー組成物中の全フィラーの1重量%以上、5重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、又は100%(存在するフィラーの重量%)を構成してよい。
[0067]更に、二相フィラー上のシリカ相の表面被覆率の量は、パーコレーション挙動を変化させる能力、したがってフィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を所望の抵抗率範囲に正確に制御する能力を有する。より具体的には、より高い制御された表面積の量(シリカ相に対して)は、フィラー・ポリマー組成物におけるより高い電気抵抗率を与える。例えば、図3を参照すると、露出表面としてのより高いシリカ相の量、即ち二相フィラーの表面上のシリカ相である表面積のより高いパーセントは、より高い表面抵抗率を与える。図3、4、及び6において分かるように、同様の粒子モルホロジーを有し、シリカ相を有しない通常のカーボンブラックは、複合体の抵抗率のより急激な下降、及び種々の装填レベルにわたって最も低い表面抵抗率を与えた。製造の観点からは、カーボンブラックによる電気抵抗率のかかる急激な変動のために、カーボンブラック単独では、例えば中程度の抵抗率範囲の複合体の抵抗率を制御することが困難又は非実用的である。図3〜6において示すように、露出表面領域上のシリカ相の異なる量は、種々のポリマー複合体の表面及び/又は体積抵抗率を所望の抵抗率範囲に制御する便利で実用的な方法を与えた。シリカ相である二相フィラーの露出表面積の量を認識することは表面抵抗率を制御する可能性を与え、これはまたフィラー・ポリマー組成物における全電気抵抗率を制御する1つの方法でもある。
[0068]フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する第3の方法は、二相フィラーのモルホロジーを選択/制御することによるものである。図8及び表1(下記)において示されるように、通常はフィラーに関するより高いヨウ素価又はより高いOANはより低い体積抵抗率に寄与する可能性がある。この更なる関係は、フィラー・ポリマー組成物における所望の電気抵抗率を制御する助けになる可能性がある。
[0069]例えば、図8から分かるように、より高次の構造を有する二相粒子は、同様の電気的性能を示すためにはシリカによるより高い程度の表面被覆率が必要である。図14において示す例は、実質的に異なるレベルのシリカ表面被覆率及び粒子構造のレベルを有する二相フィラー粒子を含むアクリル樹脂フィルムの体積抵抗率を示す。示されるように、より高いシリカ被覆率及びより高次の構造の粒子を有するフィルムの電気的性能は、より低次の構造及びより低いシリカ被覆率を有していた二相粒子とほぼ合致させることができる。したがって、適当なシリカ被覆率を有する二相粒子を選択(図8を参照)するか、又は所望の構造を有する二相粒子を選択するか、或いは両方を組み合わせることによって、ポリマー複合体の電気特性を制御することができる。電気抵抗率を調節するための手段としての二相粒子の濃度は、上記で議論した。上述したように、これらの特性/特徴/パラメーターの任意の1つ、任意の2つ、又は3つ全てを用いて、フィラー・ポリマー組成物における所望の電気抵抗率を「達成する」ことができる。これらの特徴を用いることによって、フィラー・ポリマー組成物における所望の電気抵抗率を正確に達成することができる。
[0070]本発明は、150℃以上、200℃以上、又は300℃以上、又は400℃以上、又は500℃以上の処理又は後処理温度が必要なポリマー組成物において特に有用である。空気の存在下における二相フィラーの熱重量分析を図11に示す。500℃までは、二相フィラーの認められる重量損失はなかった。これに対して、酸化カーボンブラック、及び化学的に結合しているか又は物理的に吸着している有機又はポリマー部分を有するカーボンブラックは、150℃以下の程度の低い温度において結合又は吸着している官能基を失い始めることが周知である。その結果、フィラー・ポリマー配合物又は複合体を昇温温度にかけると、かかる化学的に結合又は吸着している基によってフィラー・ポリマー複合体の抵抗率(又は他の性能パラメーター)を制御できるという利益が実現されないか又は完全には実現されない。本発明は、適当な二相フィラーを使用/選択することによってこの欠点を克服し、フィラー含有ポリマー配合物又はフィラー・ポリマー複合体を150℃(又はそれ以上)の温度にかけた後、及び/又は組成物をポリマーの分解が起こる温度にかけた後においても、所望及び/又は一貫した電気抵抗率を達成する。ポリマー、例えば熱可塑性、熱硬化性成分の例は先に記載しており、ここでも等しく当てはまるが、言及されているものに限定されない。1種類又は複数のポリマーの選択は、主として所期の用途によって定まる。
[0071]したがって、本発明は、フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、フィラー・ポリマー組成物中に存在する1種類又は複数のポリマーの熱安定温度以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持される本明細書(上記又は下記)において記載されているポリマー組成物を包含する。フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率は、少なくとも500℃以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持することができる。
[0072]本発明は、少なくとも1種類のシリコーンポリマー、及び少なくとも1種類の本発明の二相フィラーを含むポリマー組成物において特に有用である可能性がある。有用である特定のポリマー組成物は、露出外表面積を有し、シリカ相が露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成する二相フィラーを有する。露出表面積は、二相フィラーの露出外表面積の20表面積%〜85表面積%、30表面積%〜80表面積%、30表面積%〜70表面積%であってよい。シリコーンポリマーは、例えばポリジメチルシロキサン、ポリジ有機シロキサン、ポリシロキサン、シリコーン樹脂、及びシリコーンラバー組成物であってよい。
[0073]少なくとも1種類のシリコーンポリマー及び二相フィラーを含むポリマー組成物は、110mJ/m以上、例えば120〜150mJ/mの樹脂に対する粒子の接着仕事量を有することができる。図7に示すように、シリカ相に関する露出外表面積が増加するにつれて、樹脂(又はポリマー)に対する粒子の接着仕事量が増加し、これは二相フィラーがシリコーンポリマーとの正の相互作用を有し、したがってより良好な湿潤及び分散特性を有することを示す。而して、シリカであるより高い露出外表面積は、フィラー・ポリマー組成物を形成するための特定のシリコーンポリマー中の二相フィラーの分散液をより容易に形成することを可能にする。接着仕事量を測定することができる方法及び他の詳細は、例えば米国特許7,776,604;7,776,603;及び7,776,602において見ることができる。これらの特許はまた、接着仕事量の評価に関する引用文献(特許内及び特許の表紙上にリストされた文献として)を有し、これらの参照文献の全部もそれらの全部を参照として本明細書中に包含する。
[0074]具体例として、少なくとも1種類のポリマー、及び約10000ppm以下、約5000ppm以下、500ppm以下の全イオウ量を有する少なくとも1種類の二相フィラー、並びに少なくとも1種類の白金(Pt)硬化触媒を含むポリマー組成物を形成することができる。ポリマー組成物は好ましくは完全に硬化させる。少なくとも1種類のポリマーは、上記に記載のシリコーンポリマーを含んでいてよく、或いはそれであってよい。ポリマーは、上記に示すポリマーの任意の1種類以上のポリマーであってよい。1つのオプションとして、(本発明の任意の態様又は形態の)二相フィラーに、少なくとも1つの化学基、例えば1以上のシラン、又はSiを含む1以上の化学基を結合させることができる。場合によって二相フィラー上に結合させることができる化学基は、共有結合、吸収、水素結合などのような任意の結合手段によって結合させることができる。二相フィラーは任意の構造を有していてよく、例えば二相フィラーは、100gのフィラーあたり約200cc以下のOAN、100gのフィラーあたり140cc以下のOAN、100gのフィラーあたり60〜140ccのOAN、又は100gのフィラーあたり141〜200ccのOANを有していてよく、或いは異なるOANを有する種々の二相フィラーの任意の組み合わせであってよい。シリカの表面被覆率とは独立して、フィラー・ポリマー組成物において1種類以上の二相フィラーを用い、二相フィラーが、500ppm以下、より好ましくは1ppm〜300ppm、例えば5ppm〜250ppm、10ppm〜200ppm、15ppm〜175ppm、20ppm〜150ppm、30ppm〜125ppm、50ppm〜100ppmのイオウ含量を有していると、ポリマーがシリコーンポリマーを含むか又はそれである場合であっても、白金硬化触媒を用いて完全な硬化を達成することができることが見出された。例えば、図9は、イオウ含量が300ppm未満である場合のフィラー装填量の関数としてのフィラー・ポリマー複合体に関するパーコレーション曲線を示す。二相フィラーにおいて低いイオウを用いると、白金硬化剤に対する障害はないか又は最小であり、したがってシリコーン複合体又は組成物の完全な硬化を達成することができる。而して、本発明においてはペルオキシド硬化剤とは対照的に白金硬化剤を用いることが可能であるが、ペルオキシドの使用は硬化剤に関する1つのオプションである。
[0075]更に、フィラー・ポリマー組成物において1種類以上の二相フィラーを用い、二相フィラーが、約10000ppm以下、又は5000ppm以下、又は約3000ppm以下のイオウ含量を有していると、白金硬化触媒を用いてシリコーンポリマーの完全な硬化を達成することができることが見出された。示されるように、二相フィラー粒子のシリカ表面被覆率が50%より大きい場合には、全イオウレベルはこれらの範囲内か又はそれより大きくてよい(例えば1ppm〜2.5重量%の全イオウレベル)。シリカ相は、白金架橋剤が有効に反応することができるカーボンブラック表面上のイオウ種の量を実質的に減少させることができ、したがって、本発明は、500ppmより大きい全イオウレベルを有するフィラー粒子を用いても架橋シリコーン複合体を形成することができる。更なる例として、本発明は、少なくとも1種類のポリマー、及び露出外表面積を有する少なくとも1種類の二相フィラーを含むポリマー組成物に関する。二相フィラーは、100gのフィラーあたり200cc以下のOAN、30重量%〜90重量%の全シリカ含量を有していてよく、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成する。OANは上記に示す通りであってよい。同様に、種々のシリカ含量の範囲が与えられ、シリカ相の種々の露出外表面積が与えられ、本発明において用いることができる。本発明の目的のために、且つ繰り返しを避けるために、任意のこれらの種々の範囲はこの代表的なポリマー組成物に関してここで用いることができる。
[0076]更に、本発明によれば、フィラー・ポリマー組成物は、(フィラー・ポリマー組成物の重量を基準として)5〜35重量%の装填量において2以下の桁数変動する電気抵抗率を有することができる。フィラーに関するOAN値は、100gのフィラーあたり約65g以上であってよく、本明細書において上記に与えたOAN値の任意の1つを挙げることができる。この桁数は、2以下、1.7以下、1.5以下、1.4以下、1.2以下、1以下、0.8以下、0.6以下、0.4以下、又は0.2以下、例えば0.1〜2又は0.5〜1.5などであってよい。(フィラーの装填量が35重量%まで、例えば5重量%から35重量%又はそれ以上に変化する場合であっても)一定範囲の装填レベルにわたって非常に一貫している電気抵抗率を維持する能力によって、抵抗性のフィラー・ポリマー組成物を形成する際に最終ユーザーに大きな有利性が与えられる。通常は、同じフィラーの異なる装填レベルによって、全フィラー・ポリマー組成物の抵抗率が大きく変動する可能性がある。このために、最終ユーザーは、最終生成物の所望の抵抗率内に留めるために、フィラー・ポリマー組成物中に存在する可能性があるフィラーの量に関して非常に制限されていた。本発明の幾つかの二相フィラーによれば、フィラーの広範囲の装填量にわたって非常に一貫している電気抵抗率を達成することが可能である。これは、例えば図3(アクリル複合体)、図5(ポリスチレン複合体)、及び図6(ポリカーボネート複合体)の上部部分(種々の装填レベルにわたって2以下の桁数の体積抵抗率の非常に僅かな変動を有していた)において示される。例えば、これは70%超、80%超、85%超、80%〜95%などのシリカ相表面被覆率を有するもののような二相フィラーによって達成することができる。これはまた、例えば図14に示すようなより低いシリカ表面被覆率及びより低次の粒子構造の組み合わせによって達成することもできる。したがって、本発明は、例えば絶縁ラバー部品、絶縁接着剤、及びシーラント配合物、電気抵抗性の黒色インク及び塗料、又は種々の電子部品のパーツのための電気抵抗性の複合体及び組成物を可能にする。更に、上記で議論したように、UV及び/又はIR光に対する向上した安定性を有し、高い電気抵抗率を有するポリマー複合体を与えるという満たされていない必要性が産業界において存在する。カーボンブラックは、強化特性及びUV/IR光安定性を向上させるためにしばしば用いられている。しかしながら、図3に示すように、通常のカーボンブラックをベースとする複合体の抵抗率は、フィラー・ポリマー複合体中の短い範囲のカーボン装填量にわたって劇的に減少した。本発明方法は、上記に記載し、高シリカ表面被覆率を有するものを含んでいてよい二相フィラーを使用/選択することによってこの問題を克服する。例えば、約50%以上又は80%以上のシリカ表面被覆率は、複合体中の広範囲のフィラー濃度にわたって電気抵抗率を維持し、1重量%〜35重量%のようなフィラー装填量の範囲にわたって1又は2のファクター未満の電気抵抗率の変動を達成するのに十分であったことが分かった。1つのオプションとして、フィラー・ポリマー組成物の一定の電気抵抗率は、フィラーを用いない(フィラー・ポリマー組成物中の)同じポリマーの電気抵抗率と実質的に同等で、ニートのポリマー(フィラーなし)と比較して2桁未満であってよい。通常のカーボンブラックをベースとする複合体(同等の表面積及び構造を有する)は、約10重量%のフィラー濃度においてパーコレーションして、二相フィラー及び/又はニートのポリマーをベースとするものよりも約9桁低い体積抵抗率を有していたことを考えれば、これは特に印象的である。而して、本発明は、変動するフィラー装填量においても複合体における電気抵抗率を正確に制御することを可能にする。更に、本発明は、広範囲のフィラー量を有する高抵抗性の複合体を形成することを可能にする。
[0077]本発明によれば、フィラー・ポリマー組成物中で用いられる1種類以上の通常の成分を、本発明において例えば通常用いられる量で用いることができる。
[0078]フィラー・ポリマー組成物を用いて、種々の最終製品又は物品を形成することができる。例えば、フィラー・ポリマー組成物を用いてトナーを形成することができる。更に、本発明のフィラー・ポリマー組成物から形成されるポリマー成分を含む電気泳動装置を形成することができる。本発明のポリマー組成物中に少なくとも1種類の水性又は非水性キャリアを含むインク及び/又は被覆を形成することができる。本発明のポリマー組成物を含む接着剤を形成することができる。本発明のポリマー組成物を含む電子写真複合体を製造することができる。電子写真複合体はロール又はベルトであってよい。これらの種々の最終用途製品又は物品に関し、本発明のフィラー・ポリマー組成物を1以上の部分/成分中のポリマー成分として用いることができ、種々の最終用途製品又は物品を形成する残りの成分は当業者に公知の通常の構成要素/成分/量であってよい。
[0079]本発明の二相フィラーは、通常のカーボンブラックと同じ用途において用いることができる。1つより多いタイプの本発明の二相フィラーを、任意の配合物、組成物、又は用途において用いることができる。
[0080]本発明による二相フィラーは、数多くの最終使用用途において用いることができる。これらの用途としては、例えばプラスチック組成物、インク、トナー、印刷版、電子部品、包装部品、被覆、ラバー組成物、紙組成物、成形品、成形組成物、フィルム、パイプ、及び編織組成物、並びに上記又は下記において言及する他の最終が挙げられる。
[0081]二相フィラーは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂から製造されるプラスチックなど(しかしながらこれらに限定されない)の種々のプラスチック、又はエンジニアリング材料、例えば複合体と共に用いることができる。通常の種類の熱可塑性樹脂としては、(1)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂;(2)アセタール;(3)アクリル樹脂;(4)セルロース樹脂;(5)塩素化ポリエーテル;(6)ポリテトラフルオロエチレン(TFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、及びフッ素化エチレンプロピレン(FEP)のようなフルオロカーボン;(7)ナイロン(ポリアミド);(8)ポリカーボネート;(9)ポリエチレン(コポリマーを含む);(10)ポリプロピレン(コポリマーを含む);(11)ポリスチレン;(12)ビニル類(ポリ塩化ビニル);(13)ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートのような熱可塑性ポリエステル;(14)ポリフェニレンエーテルアロイ;並びに上記のものとラバー変性剤とのブレンド及びアロイ;が挙げられる。通常の熱硬化性樹脂としては、(1)アルキド樹脂;(2)アリル樹脂;(3)アミノ(メラミン及び尿素);(4)エポキシ樹脂;(5)フェノール樹脂;(6)ポリエステル;(7)シリコーン;及び(8)ウレタン樹脂が挙げられる。
[0082]一般に、二相フィラー製品は、任意の他のフィラー又は顔料と同様に、用いるプラスチックに加えてプラスチックプレミックスを形成することができる。これは、例えば乾式混合又は溶融段階で行うことができる。本発明の二相フィラーは、プラスチック組成物中において他の通常の添加剤と組み合わせて用いることができる。本発明によれば、プラスチック組成物という用語には、任意のプラスチック材料、物品、商品、表面、布帛、シートなどが含まれるが、これらに限定されない。例えば、プラスチック材料としては、自動車部品、家庭用サイディング、水泳プール用ライニング、屋根葺き材料、包装材料、及び任意の種々の他の家庭用品又は工業用品が挙げられる。
[0083]本発明の二相フィラーはまた、インク配合物においても有用である。インク配合物中に他のインク添加剤を含ませることができる。
[0084]一般に、インクは4つの基本成分:(1)着色剤又は顔料;(2)印刷中にキャリアとして機能するビヒクル又はワニス;(3)印刷性、乾燥性などを向上させる添加剤;及び(4)粘度、乾燥性、及び他のインク成分の相溶性を調節する溶媒;から構成される。水性インクの特性、製造、及び使用に関する一般的な議論については、The Printing Manual, 5版, Leachら編 (Chapman and Hall, 1993)を参照。また、例えば米国特許2,833,736;3,607,813;4,104,833;4,308,061;4,770,706;及び5,026,755においても、種々の水性インク組成物が開示されている。他の例として、フレキソ印刷インクはインク組成物の1つの群を表す。フレキソ印刷インクは、一般に着色剤、バインダー、及び溶媒を含む。
[0085]本発明の二相フィラーは、予備懸濁液としてか又は固体としてのいずれかで、標準的な方法を用いてインク配合物中に含ませることができる。
[0086]本発明の二相フィラーは、新聞用インクにおいて用いることができる。例えば、水性の新聞用インク組成物には、水、本発明の二相フィラー、樹脂、及び消泡添加剤又は界面活性剤のような通常の添加剤を含ませることができる。
[0087]本発明の二相フィラーはまた、塗料又は仕上げ塗料のような被覆組成物において用いることもできる。被覆組成物に他の公知の水性被覆添加剤を含ませることができる。例えば、MCGRAW-HILL ENCYCLOPEDIA OF SCIENCE & TECHNOLOGY, 5版, (McGraw-Hill, 1982)を参照。また、米国特許5,051,464;5,319,044;5,204,404;5,051,464;4,692,481;5,356,973;5,314,945;5,266,406;及び5,266,361;も参照。
[0088]本発明の二相フィラーはまた、紙組成物において用いることもできる。したがって、本発明は紙パルプ及び二相フィラーを含む改良された紙製品に関する。
[0089]本発明の紙製品には、サイズ剤、保持助剤、定着剤、フィラー、消泡剤、解膠剤などのような他の公知の紙添加剤を含ませることができる。
[0090]本発明の二相フィラーはまた、通常の二相フィラーと共に、ラバー組成物の配合及び製造において顔料、フィラー、及び強化剤として用いることもできる。
[0091]本発明の二相フィラーは、例えばタイヤにおけるもののようなラバー加硫物の製造において有用である。タイヤの製造においては、満足できる摩耗抵抗及びヒステリシス性能を有するタイヤを生成させる二相フィラーを用いることが一般的に望ましい。タイヤのトレッド消耗特性は摩耗抵抗に関係している。摩耗抵抗がより大きいと、より大きなマイル数の間タイヤが摩耗しないで維持される。ラバー化合物のヒステリシスは、ラバー化合物を変形させるために加えられるエネルギーと、ラバー化合物がその初期の非変形状態に回復するにつれて放出されるエネルギーとの間の差を意味する。より低いヒステリシス値を有するタイヤは転がり抵抗が減少し、したがってタイヤを用いる乗物の燃焼消費を減少させることができる。而して、タイヤにおいてより大きな摩耗抵抗及びより低いヒステリシスを与えることができる二相フィラーを与えることが特に望ましい。
[0092]本発明の二相フィラーはまた、繊維又は編織布を着色するために用いることもできる。用いるのに好適な繊維は、綿、毛糸、絹、リネン、ポリエステル、及びナイロンのような天然及び合成繊維を含む。用いるのに好適な編織布は、綿、毛糸、絹、リネン、ポリエステル、及びナイロンのような天然及び合成繊維を含む。好ましくは、綿、毛糸、絹、及びリネンを含む天然繊維及び編織布を用いる。
[0093]本発明の二相フィラーは、例えば直接染料及び酸染料と共に用いて繊維及び編織布を着色することができる。染料による着色の一般的な議論については、KIRK-OTHMER ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY, Vol.8, p.280-350, "Dyes, Application and Evaluation" (John Wiley and Sons, 1979)を参照。
[0094]トナー又はトナー樹脂に関し、本発明のトナー及び現像剤組成物において用いるのに好適なトナー樹脂としては、スチレン化アクリル樹脂のようなスチレンポリマーベースのものが挙げられる。好ましいスチレンポリマーベースの樹脂の例としては、スチレン及びその誘導体のホモポリマー及びコポリマー、例えばポリスチレン;ポリ−p−クロロスチレン;ポリビニルトルエン;スチレン−p−クロロスチレンコポリマー;及びスチレン−ビニルトルエンコポリマー;スチレンとアクリル酸エステルのコポリマー、例えばスチレンメチルアクリレートコポリマー;スチレン−エチルアクリレートコポリマー及びスチレン−n−ブチルアクリレートコポリマー;スチレンとメタクリル酸エステルのコポリマー、例えばスチレン−メチルメタクリレートコポリマー;スチレン−エチルメタクリレートコポリマー;スチレン−n−ブチルメタクリレートコポリマー;並びに、スチレン、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルの多成分コポリマー;スチレンと他のビニルモノマーのコポリマー、例えばスチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−メチルエーテルコポリマー;スチレン−ブタジエンコポリマー;スチレン−ビニルメチルケトンコポリマー;スチレン−アクリロニトリルインデンコポリマー;スチレンマレイン酸エステルコポリマー;などが挙げられるが、これらに限定されない。これらのバインダー樹脂は、単独か又は組み合わせて用いることができる。一般に、ゼログラフィートナーの製造において用いるのに特に好適な樹脂は、100℃〜135℃の範囲の融点(環球法)、及び約60℃より高いガラス転移温度(Tg)を有する。スチレンポリマーベースの樹脂粒子の例及び好適な量はまた、米国特許5,278,018;5,510,221;5,275,900;5,571,654;5,484,575;及びEP−0720066−A1(全てその全部を参照として本明細書中に包含する)においても見ることができる。
[0095]一般に、本発明の二相フィラーは、単独か又は他の顔料と共に、トナー又は現像剤組成物の約1重量%〜約30重量%の合計量で存在させる。トナー組成物中に存在させる顔料の量は、好ましくは樹脂100重量部あたり約0.1〜約12重量部である。しかしながら、より少ないか又はより多い量の二相フィラーを用いることができる。また一般的には、トナー樹脂は、トナー又は現像剤組成物の約60重量%〜約99重量%の量で存在させる。
[0096]また、キャリア添加剤;更なる正電荷又は陰電荷制御剤、例えば第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、スルフェート、ホスフェート、及びカルボキシレート;流動性促進添加剤;シリコーン油;ワックス、例えば商業的に入手できるポリプロピレン及びポリエチレン;マグネタイト;並びに他の公知の添加剤;などの随意的な外部添加剤を、本発明のトナー組成物と混合又はブレンドすることもできる。一般に、これらの添加剤は約0.05重量%〜約30重量%の量で存在させるが、特定の系及び所望の特性に応じて添加剤のより少ないか又はより多い量を選択することができる。添加剤及び量の具体例も、上記で言及し、参照として本明細書中に包含する特許及びヨーロッパ特許出願に記載されている。
[0097]トナー組成物は、樹脂、二相フィラー粒子、随意的な電荷増大添加剤、及び他の添加剤を、通常の溶融押出装置及び関連する装置内で混合及び加熱することのような数多くの公知の方法によって製造することができる。他の方法としては噴霧乾燥などが挙げられる。二相フィラー及び他の成分を樹脂と配合した後は、一般に、機械的摩耗及び分級を行って、所望の粒径及び粒径分布を有するトナー粒子を与える。粉末を乾式ブレンドするための通常の装置を、二相フィラー粒子を樹脂と混合又はブレンドするために用いることができる。ここでも、トナー及び現像剤組成物を製造する通常の方法を用いることができ、これらは上記に記載し、参照として本明細書中に包含する特許及びヨーロッパ出願に記載されている。
[0098]より詳しくは、トナー材料は、バインダー樹脂を顔料などの全ての他の成分と乾式ブレンドし、次に高剪断ミキサー内で溶融押出して均一に混合された物質を形成することによって製造することができる。このプロセス中は、成分をバインダー樹脂の融点より高い温度に保持し、樹脂中に不溶の成分を粉砕してそれらの平均粒径を減少させる。この均一に混合された物質を、次に冷却及び固化させ、その後、約100ミクロンの平均粒径に予備粉砕する。次にこの材料を、更に、平均粒径が分級に必要な寸法範囲の仕様を満足するまで粒径減少にかける。種々の分級法を用いることができる。好ましいタイプは空気分級タイプである。この方法によって、大きすぎるか又は小さすぎる粉砕材料中の粒子を、所望の粒径範囲の材料の部分から分離する。
[0099]本発明のトナー組成物は、一成分現像剤中において単独で用いることができ、或いは好適なキャリア粒子と混合して二成分現像剤を形成することができる。二成分現像剤組成物を形成するのに用いることができるキャリアビヒクルは、種々の材料から選択することができる。かかる材料は、通常は、キャリアコア粒子を含み、コア粒子は、用いるトナーとの正しい摩擦電気関係及び電荷レベルを達成することを助けるフィルム形成性樹脂の薄層が上塗されている。二成分トナー組成物のために好適なキャリアとしては、鉄粉末、ガラスビーズ、無機塩の結晶、フェライト粉末、ニッケル粉末が挙げられ、これらは全て通常はエポキシ又はフルオロカーボン樹脂のような樹脂被覆で被覆される。用いることができるキャリア粒子及び被覆の例は、上記に記載し、参照として本明細書中に包含する特許及びヨーロッパ出願に記載されている。
[00100]本発明は更に、陰電荷光伝導性画像形成部材上に静電潜像を形成し;樹脂粒子及び二相フィラー粒子を含むトナー組成物を用いてその現像を行い;その後、現像された画像を好適な基材上に移す;ことを含む画像形成方法に関する。上記に記載の特許及びヨーロッパ特許出願において示されているような通常の画像形成方法を用いることができる。
[00101]本発明の二相フィラーはまた、成形品、フィルム、又はパイプにおける成分として用いることもできる。通常の配合法を用いることができるが、ここでは本発明の二相フィラーを通常のカーボンブラックに代えて存在させる。
[00102]本発明によれば、二相フィラーによって、特に抵抗率制御用途に関して新しい性能を達成することができる。本発明及び二相フィラーを用いることによって、エラストマー、エネルギー消散材料、向上したUV/IR光保護特性を有する絶縁体、電子写真複合体(ロール及びベルト)、非導電性黒色インク、ガスケット、エレクトロニクス用接着剤、トナー、電気泳動装置、及び他の用途のような種々の用途のための大きな有利性を与えることができる。二相フィラーは、油又は他の媒体中において通常の電荷制御剤によって荷電させることができ、電気泳動装置及び/又はディスプレイにおいて電気泳動画像形成粒子として用いることができる。シリカである露出表面領域、及びシリカであるこの露出表面積の特に多い量によって、電気泳動ディスプレイの性能のために重要である粒子のより均一で制御された荷電が与えられる。
[00103]本発明は、以下の形態/態様/特徴を任意の順番及び/又は任意の組み合わせで包含する。
1.本発明は、少なくとも1種類のポリマーを、
(a)シリカ相及びカーボン相を有する制御された量の二相フィラー;又は
(b)シリカ相及びカーボン相を有し、シリカ相は制御された表面被覆率の量のシリカ相である二相フィラー;又は
(c)シリカ相及びカーボン相を有し、制御されたモルホロジーを有する二相フィラー;又は
(d)(a)、(b)、及び(c)の任意の組み合わせ;
を含む少なくとも1種類のフィラーと混合する;
ことを含む、フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法に関する。
2.二相フィラーが、250nm未満の平均凝集体径、及び45nm以下の平均一次粒子径を有する融合一次粒子を含む、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
3.二相フィラーが、空気中において5℃/分の温度上昇を用いて120℃から450℃までの温度にかけた際に1重量%未満の損失を有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
4.フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、少なくとも1種類のポリマーの熱安定温度以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持される、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
5.フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、少なくとも450℃以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持される、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
6.制御された量が1重量%のフィラー装填量〜40重量%のフィラー装填量から選択される量であり、より高いフィラー装填量によってフィラー・ポリマー組成物においてより低い体積抵抗率が与えられる、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
7.シリカ相の制御された表面被覆率の量が、露出表面積の約5%〜露出表面積の約90%であり、より高い制御された表面被覆率の量によってフィラー・ポリマー組成物においてより高い電気抵抗率が与えられる。任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
8.制御されたモルホロジーがヨウ素価又はOANであり、より高いヨウ素価又はOANがより低い体積抵抗率に寄与する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
9.シリカ表面被覆率が50%より大きい場合に二相フィラーが任意のイオウ含量を有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
10.二相フィラーが500ppm以下のイオウ含量を有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
11.二相フィラーが1ppm〜100ppmのイオウ含量を有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
12.シリカ相が二相フィラーの重量を基準として30重量%〜約90重量%の量で存在する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
13.二相フィラーに少なくとも1つの化学基が結合している、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
14.二相フィラーに少なくとも1つのシランが結合している、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の方法。
15.少なくとも1種類のシリコーンポリマー、並びにシリカ相及びカーボン相を有する二相フィラーを含み、二相フィラーは露出外表面積を有し、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成するポリマー組成物。
16.露出外表面積が露出外表面積の20表面積%〜85表面積%である、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
17.露出外表面積が露出外表面積の30表面積%〜80表面積%である、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
18.露出外表面積が露出外表面積の30表面積%〜70表面積%である、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
19.シリコーンポリマーが少なくとも1種類のポリジメチルシロキサンである、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
20.ポリマー組成物が、110mJ/m以上のポリマー組成物のポリマーに対するフィラーのW接着力を有する、上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
21.W接着力が120〜150mJ/mである、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
22.(a)少なくとも1種類のポリマー;
(b)500ppm以下のイオウ量を有するシリカ相及びカーボン相を含む少なくとも1種類の二相フィラー;及び
(c)少なくとも1種類のPt硬化触媒;
を含むポリマー組成物。
23.ポリマー組成物が完全に硬化している、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
24.少なくとも1種類のポリマーがシリコーンポリマーである、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
25.二相フィラーに少なくとも1つの化学基が結合している、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
26.少なくとも1つの化学基がシランである、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
27.二相フィラーが100gのフィラーあたり140cc以下のOANを有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
28.二相フィラーが100gのフィラーあたり60〜140cc以下のOANを有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
29.二相フィラーが100gのフィラーあたり141〜約200ccのOANを有する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
30.(a)少なくとも1種類のポリマー;
(b)約10000以下のイオウ量を有するシリカ相及びカーボン相を含む少なくとも1種類の二相フィラー;及び
(c)少なくとも1種類のPt硬化触媒;
を含むポリマー組成物。
31.(a)少なくとも1種類のポリマー;及び
(b)露出外表面積を有する少なくとも1種類の二相フィラー;
を含み;二相フィラーは、100gのフィラーあたり200cc以下のOAN、25重量%〜90重量%のシリカ含量を有し、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成するポリマー組成物。
32.(a)少なくとも1種類のポリマー;及び
(b)露出外表面積を有する少なくとも1種類の二相フィラー;
を含み;二相フィラーは、100gのフィラーあたり約65〜約200ccのOAN、25重量%〜90重量%のシリカ含量を有し、シリカ相は露出外表面積の約10表面積%〜約90表面積%を構成し、電気抵抗率がポリマー組成物中の5重量%〜35重量%の装填レベルにわたって2桁以下変動する、電気抵抗率を有するポリマー組成物。
33.ポリマー組成物の電気抵抗率、及びフィラーを有しない少なくとも1種類のポリマーを有するポリマー組成物の電気抵抗率が、かかる装填レベルにわたって2桁以下変動する、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物。
34.任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含むトナー。
35.任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含む電気泳動装置。
36.少なくとも1種類の水性又は非水性キャリア、及び任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含むインク。
37.任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含む接着剤。
38.任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含むシーラント。
39.任意の上記又は下記の態様/特徴/形態のポリマー組成物を含む電子写真複合体。
40.電子写真複合体がロール又はベルトである、任意の上記又は下記の態様/特徴/形態の電子写真複合体。
41.少なくとも1種類のポリマーを、
(a)シリカ相及びカーボン相を有する制御された量の二相フィラー;又は
(b)シリカ相及びカーボン相を有し、シリカ相は制御された表面被覆率の量のシリカ相である二相フィラー;又は
(c)シリカ相及びカーボン相を有し、制御されたモルホロジーを有する二相フィラー;又は
(d)(a)、(b)、及び(c)の任意の組み合わせ;
を含む少なくとも1種類のフィラーと混合することを含む、フィラー・ポリマー組成物におけるインピーダンス、誘電率、及び誘電損失(tanδ)を制御する方法。
[00104]本発明は、上記及び/又は下記において文章及び/又は段落で示すこれらの種々の特徴又は態様の任意の組合せを含むことができる。本明細書に開示されている特徴の任意の組合せは本発明の一部であると考えられ、組み合わせることができる特徴に関して限定することは意図していない。
[00105]本発明は、本発明の例示であると意図される以下の実施例によって更に明らかになるであろう。
実施例1:
[00106]二相フィラーの電気特性をポリマー組成物において試験して、シリカ含量及びシリカ分布の効果を示した。ポリカーボネート、ポリスチレン、及びポリエチレンと二相粒子との配合は、対応するポリマーの融点(例えば、ポリスチレンに関しては160℃、及びポリカーボネートに関しては300℃)より高い温度で運転するブラベンダーミキサー(タイプ:08-13-000)を用いることによって行った。ポリスチレンは、350000の平均MWを有しており、Sigma Aldrichからのものであった。ポリカーボネートは17.5のメルトフローインデックスを有し、Sabicからのものであった。種々の実験において、図5及び6に示すように、別々の実験において、異なるシリカ相表面被覆率を有する異なる二相フィラーを用いた。
[00107]ミキサー内において規定量の特定の二相粒子を溶融したポリマーにゆっくりと加えた後、混合物を30分間混合し、次に排出した。成形型内において、2枚のマイラー又は2枚のカプトン離型ライナーシートと鋼板との間でポリマー・粒子複合体試料を熱間プレスすることによってフィルムを製造した。試料を10kPaでプレスした。Keithley 8009抵抗率試験付属品を備えたKeithley電位計を用いて、粒子・ポリマー複合体フィルムの表面及び体積抵抗率を測定した。図5及び6は、得られた粒子・ポリマー複合体に関する電気的パーコレーション曲線を示す。示されるように、抵抗率は、シリカ相の表面被覆率の量及び/又は粒子装填量のいずれかに基づいて制御することができる。
実施例2:
[00108]幾つかのアクリル配合物を用いて、種々の二相粒子を有するアクリルベースのフィルムの電気特性、及び電気特性を調整する能力を評価した。実施例1のように、別々の実験において、異なるシリカ相表面被覆率を有する異なる二相フィラーを用いた。
[00109]それぞれのフィラー試料に関して、DSM NeoResinsからのアクリル樹脂であるNeoCryl B-814を用いてポリマー複合体を製造した。
[00110]Scandex塗料シェーカー内で溶媒分散液(ミルベース)を調製した。3ミルのドローダウンバーを用いて、レットダウン分散液を鋼製Qプレート上に被覆した。フィルムをまずフード内で空気乾燥し、次に120℃においてオーブン乾燥した。最終フィルムは10〜30μmの厚さを有していた。
[00111]ASTM−D257−93に記載の手順にしたがって、ETS抵抗プローブ803Bを取り付けたKeithley 6517電位計を用いて体積抵抗率の測定値を得た。抵抗を測定するための電圧は5Vであった。表面抵抗率の値はコンピューターから直接とった。
[00112]図3は、得られたアクリルフィルムの表面電気抵抗率を示し、ここで提案する方法の、粒子の装填量とは関係なく目標の電気抵抗率を有するフィルムを製造する能力を示す。言い換えれば、フィラー上のシリカ相表面被覆率の量によって抵抗率が制御された。
実施例3:
[00113]Espinolaら, Carbon Vol.24, No.3, p.337-341に記載の方法及び設定を用いて、二相粒子の粉体抵抗率を測定した。11.3mmの直径を有するポリエチレンチャンバー内において、二相カーボン・シリカ材料を2つの真鍮ピストルの間でプレスした。粉体の抵抗率を、100ポンド/cmの増分で200から1500ポンド/cmの範囲の異なる印加圧力において測定した。図10は、異なる圧力においてプレスした乾燥二相フィラー粒子の粉体抵抗を、フィラー中のシリカ表面含量の関数として示す。図12に示すように、これらの結果を通常のVXC-72カーボンブラックと比較した。図12はまた、フィラー中のいずれかの箇所のシリカ含量を変動させる効果も示す。図10及び12に示されるように、二相フィラーの電気特性は、材料のシリカ含量(又は露出表面被覆率)を調節することによって調整することができる。
実施例4:
[00114]本実施例においては、シリカ相の異なる露出表面積の量を有する2種類のフィラーに関して、誘電率及びtanδを測定した。フィラーは、ほぼ同じモルホロジーを有していたが、表面上のシリカ相含量が異なっていた。本実施例において、結果を図13に示し、幾つかの装填量でポリエチレン中に分散させた2種類の異なる二相フィラーに関して測定した誘電率及びtanδを測定し、示されるように、誘電率及びtanδは、フィラー装填量、並びに二相フィラーの表面上の露出シリカ相の量に基づいて制御することができる。
実施例5:
[00115]本実施例においては、二相粒子を用いてシリコーン配合物を調製して、白金ベースの触媒を用いてシリコーン配合物を製造及び硬化させる際における、通常のカーボンブラック材料を凌ぐこれらを用いることの有利性を示した。SpeedMixer内、3000rpmにおいて、二相粒子をビニル末端ポリジメチルシロキサン(3500cSt、Gelest Inc)と混合することによって基剤を調製した。30gの基剤を、0.9g(25〜30%メチルヒドロキシシロキサン)−ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン末端(25〜35cSt、Gilest Inc)と混合することによって、シリコーン硬化性配合物のA剤を調製した。B剤は、20ppmの白金−ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(3〜3.5%の白金濃度、Gilest Inc)と混合した30gの基剤から構成されていた。A剤とB剤を、接着剤duo-packカートリッジ(2つの別のシリンジから構成される)内に配置し、これを70℃のオーブン内で6時間コンディショニングした。静的ミキサーを有するduo-pack混合ガンを用いて両方の薬剤を1:1の比で混合することによって、シリコーンの硬化を開始させた。次に、最終混合物を70℃に加熱し、スパチュラを用いて視認検査した。別に、二相粒子(試料L又はH)を有する種々のシリコーン配合物の硬化を、可動ダイ流動計(MDR)内で150℃において10分間特性分析した。MDR試験及び視認検査の結果を下表2及び図15に要約する。
[00116]示されるように、通常のカーボンブラック試料を用いた場合にはシリコーンの硬化は有効ではなかった。二相粒子ベースのシリコーン配合物は、Pt触媒の存在下で硬化した。低い全イオウ含量を有する二相フィラー、又は高いシリカ表面被覆率を有する二相粒子は、シリコーンを硬化させ、したがって硬化シリコーン複合体を製造するのに有効であった。
[00117]他の実施例においては、カーボンブラック、酸化カーボンブラック、及びシリカ相である約85%の表面積を有する二相フィラーについて、熱重量分析の研究を行った。図11は、空気の存在下における熱重量分析の結果を示す。示されるように、酸化カーボンブラックは200℃のような初期に重量を損失し始め、約500℃において重量損失の急激な加速(燃焼)が起こり、通常のカーボンブラックは、約500℃までは安定であり、その後に急激な重量損失が起こり、これに対して、二相粒子は、300℃、450℃、及び少なくとも550℃などの種々の高温において熱的に安定であった。二相粒子に関する重量損失の急激加速点は、約600℃であった。
[00118]本出願人らは、全ての引用された参照文献の全ての内容を本明細書中に明確に包含する。更に、量、濃度、又は他の値若しくはパラメーターを、範囲、好ましい範囲、又は好ましい上限値及び好ましい下限値のリストとして与えている場合には、これは、範囲が別に開示されているかどうかにかかわらず、任意の範囲の上限値又は好ましい値と任意の範囲の下限値又は好ましい値の任意の対から形成される全ての範囲を明確に開示すると理解すべきである。本明細書において数値の範囲を示している場合には、他に示さない限りにおいて、この範囲は、その端点、及び範囲内の全ての整数及び小数を含むと意図される。範囲を規定している場合には、発明の範囲を示されている具体的な値に限定することは意図しない。
[00119]本発明の他の態様は、本明細書の考察、及び本明細書に開示されている本発明の実施から当業者には明らかであろう。本明細書及び実施例は例示のみのものとして考えられ、発明の真の範囲及び精神は特許請求の範囲及びその均等物によって示されると意図される。

Claims (10)

  1. 少なくとも1種類のポリマーを、シリカ相及びカーボン相を有する融合一次粒子の凝集体又は複合クラスターを含む少なくとも1種類の二相フィラーであって、当該二相フィラーの表面上にのみシリカ相を有する二相フィラーと混合することを含み、
    (b)前記カーボン相の露出している外表面領域に存在するシリカ相の比率を5%〜90%の範囲で制御して、より高いシリカ相の比率がフィラー・ポリマー組成物においてより高い電気抵抗率を与えること;及び
    (c)二相フィラーのOANであるモルホロジーを制御して、より高いOANがより低い体積抵抗率に寄与すること;又は
    (d)(b)、(c)及び(a)1重量%〜40重量%の範囲でフィラー装填量を制御して、より高いフィラー装填量がフィラー・ポリマー組成物においてより低い体積抵抗率を与えることの組み合わせ;
    を含み、
    (i)OANが約130mg/100g未満で且つカーボン相の外表面領域に存在するシリカ相の比率が27%以下の場合、フィラー・ポリマー組成物は中程度の電気抵抗率を有し、
    (ii)OANが約130mg/100g未満で且つカーボン相の外表面領域に存在するシリカ相の比率が53%以上の場合、フィラー・ポリマー組成物は高い電気抵抗率を有し、
    (iii)OANが約130mg/100gよりも高く且つカーボン相の外表面領域に存在するシリカ相の比率が17%以下の場合、フィラー・ポリマー組成物は導電性であり、
    (iv)OANが約130mg/100gよりも高く且つカーボン相の外表面領域に存在するシリカ相の比率が24%〜65%の場合、フィラー・ポリマー組成物は中程度の電気抵抗率を有し、
    (v)OANが約130mg/100gよりも高く且つカーボン相の外表面領域に存在するシリカ相の比率が73%以上の場合、フィラー・ポリマー組成物は高い電気抵抗率を有する、
    フィラー・ポリマー組成物における電気抵抗率を制御する方法。
  2. 二相フィラーが、250nm未満の平均凝集体径、及び45nm以下の平均一次粒子径を有する融合一次粒子を含むか、又は、
    二相フィラーが、空気中において5℃/分の温度上昇を用いて120℃から450℃までの温度にかけた際に1重量%未満の損失を有する、請求項1に記載の方法。
  3. フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、少なくとも1種類のポリマーの熱安定温度以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持される、請求項1に記載の方法。
  4. フィラー・ポリマー組成物の電気抵抗率が、少なくとも450℃以下の温度においてフィラー・ポリマー組成物を熱処理又は後処理した際に維持される、請求項1に記載の方法。
  5. 二相フィラーが10000ppm以下の全イオウ含量を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 二相フィラーが500ppm以下の全イオウ含量を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 二相フィラーが1ppm〜100ppmのイオウ含量を有する、請求項1に記載の方法。
  8. シリカ相が二相フィラーの重量を基準として30重量%〜90重量%の量で存在し、及び/又は二相フィラーに少なくとも1つの化学基が結合している、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. シリカ相が二相フィラーの重量を基準として30重量%〜90重量%の量で存在し、及び/又は二相フィラーに少なくとも1つのシランが結合している、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  10. ポリマーがアクリルポリマー、メタクリルポリマー、ポリカーボネート又はシリコンポリマーである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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