JP6330323B2 - スプラインブローチ - Google Patents
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Description
すなわち、スプライン刃によって形成する溝がインボリュートや三角形状の場合には、生じるバリが比較的小さく、大きな問題にはならないが、スプライン刃によって形成される溝が、対をなす左右の側壁面同士が互いに平行となる、いわゆる角形スプラインの場合、バリが無視できないほど大きくなる。
なお、スプライン溝がインボリュートや三角形状の場合には、切削時において、切屑が圧縮力を受けて横に拡がろうとするときに溝自体が切削部分よりも溝開口側が拡がる形状となっているため、切屑がこの拡がった溝開口側へ流れ込むこととなり、切屑から受ける圧縮力が開放される。このため、バリは生じるものの、その大きさは無視できるほど小さい。
しかしながら、前加工スプライン刃群で溝を切削加工する際に発生したバリは、後加工である後加工スプライン刃群によって前記前加工スプライン刃群により切削された前記被削材の前段切削溝の左右の側壁部分に対し外径上がり切削を行う際に、この前段切削溝の左右の側壁部分とともに除去される。
結局、上記スプラインブローチによって切削する際にバリはほとんど生じず、例え生じたとしても極めて小さいものとなる。
この場合、前加工スプライン刃を構成する各スプライン刃によって被削材を切削加工する際に、それら各スプライン刃の左右の側刃が左右対称になっているから、左右の側刃が被削材から受ける反力は均等なものとなり、互いに相殺される。したがって、当該前加工スプライン刃群が、切削加工の際にブローチ本体の軸線を中心として右回りあるいは左回りの回転力を受けることがなく、ブローチ本体の軸線に沿った比較的まっすぐのスプライン溝を形成することが可能である。
後部案内7は、被削材Wに最後に切り込まれる、工具送り方向Dの最も後方に位置する切れ刃3(後述する丸刃9A)が切削を終えるまで、ブローチ本体2と被削材Wとを径方向に位置決めする目的で設けられる。
そして、これら複数のスプライン刃によって被削材Wの下孔の内周に溝加工が施される。
このようにして形成される溝Waは、左右の側壁面Wab、Wab同士が互いに平行となっている。
すくい面13は径方向外側へ向かうに従い漸次工具送り方向Dの前方に向かって傾斜して延びており、逃げ面14は工具送り方向Dの後方に向かうに従い漸次径方向内側に向かって傾斜して延びている。また、これらスプライン刃10Aにおけるすくい面13と逃げ面14との交差稜線が、被削材Wに切り込む刃先15となっている。
このような、外径上がり切削を行うスプライン刃10Aの基本構成は、前加工スプライン刃群11並びに後加工スプライン刃群12を構成するスプライン刃11A、12Aにおいても同様である。
側刃11Abの傾斜角度θが5°未満であると、当該スプライン刃11Aによって、被削材Wのおける溝Waの中央部となる領域Zdに対し外径上がり切削を行う際にバリが生じ易くなる。また、側刃11Abの傾斜角度θが20°を越すと、前段切削溝Wbの幅寸法が狭くなりすぎてしまい、後段の後加工スプライン刃群12によって被削材Wのおける溝Waの中央部となる領域Zdに対し外径上がり切削加工を行う際に、該後加工スプライン刃群12に負荷がかかりすぎることとなり好ましくない。
続いて、図7に示すように、前加工スプライン刃群11によって、被削材Wのおける溝Waの中央部となる領域Zdに対し外径上がり切削を行うことで、奥方向に狭くなるよう左右の側壁面Wbbが傾斜するテーパー状の前段切削溝Wbを形成する。
さらに、図8に示すように、後加工スプライン刃群12によって、被削材Wにおける前段切削溝Wbの左右の側壁部分の領域Zeに対し上がり切削を行うことで初期目的の溝Waを形成する。
しかしながら、前加工スプライン刃群11で溝Waの中央部となる領域Zdを切削加工する際に発生したバリは、後工程である後加工スプライン刃群12によって、前記前加工スプライン刃群11により切削された被削材Wの前段切削溝Wbの左右の側壁部分の領域Zeに対し外径上がり切削を行う際に、この前段切削溝Wbの左右の側壁部分とともに除去される。
結局、上記構成のスプラインブローチ1によって切削する際に生じるバリは、ほとんど生じず、例え生じたとしても極めて小さいものとなる。
この場合、当該前加工スプライン刃群11によって切削される前段切削溝Wcは、図9に示されるように、被削材Wに形成される溝Waよりも小さい幅寸法で、左右の側壁面同士が互いに平行となる形状となる。
加えて、前記実施形態では、複数のスプライン刃がブローチ本体2の前端側から後端側に向けて列をなすように突設して形成され、これらスプライン刃の列が周方向に間隔をあけて複数列配置されているが、スプライン刃の列は必ずしも複数形成する必要はなく、1列のみであってもよい。
2 ブローチ本体
3 切れ刃
8 スプライン刃群
9 丸刃群9
10 面取り用スプライン刃群
10A スプライン刃10
11 前加工スプライン刃群
11A スプライン刃
11Aa 刃部
11Ab 側刃
12 後加工スプライン刃群
12A スプライン刃
12Aa 刃部
12Ab 側刃
13 すくい面
14 逃げ面
15 刃先
O ブローチ本体の軸線
W 被削材W
Wa 被削材の溝
Wb 前段切削溝
Claims (3)
- 軸状のブローチ本体の外周部に径方向外周側に突出する複数のスプライン刃が、ブローチ本体の前端側から後端側に向けて列をなすように配置され、これら複数のスプライン刃によって被削材の下孔の内周に、左右の側壁面同士が互いに平行となる溝を形成するスプラインブローチであって、
複数の前記スプライン刃は、
それぞれの刃幅が前記溝の幅寸法よりも小さな幅寸法に設定され、かつ、刃高さが前記ブローチ本体の前端側にあるスプライン刃よりも前記ブローチ本体の後端側にあるスプライン刃の方が高くなって、前記被削材の溝となる部分に対し外径上がり切削を行って前記溝よりも幅が狭く、かつ前記溝と同じ深さを有する前段切削溝を形成する前加工スプライン刃群と、
該前加工スプライン刃群よりも前記ブローチ本体の後端側に配置され、それぞれの刃幅が前記溝の幅寸法と同じ幅寸法に設定され、かつ、刃高さが前記ブローチ本体の前端側にあるスプライン刃よりも前記ブローチ本体の後端側にあるスプライン刃の方が高くなって、前記前加工スプライン刃群によって切削された、前記被削材の前段切削溝の左右の側壁部分のみに対し外径上がり切削を行って前記溝を形成する後加工スプライン刃群と、
を備えることを特徴とするスプラインブローチ。 - 前記前加工スプライン刃群は、刃幅が前記ブローチ本体の前端側にあるスプライン刃よりも前記ブローチ本体の後端側にあるスプライン刃の方が漸次狭くなっていて、該前加工スプライン刃群により奥側が狭くなるよう左右の側壁面が傾斜する前記前段切削溝を形成することを特徴とする請求項1に記載のスプラインブローチ。
- 前記前加工スプライン刃群を構成する各スプライン刃の左右の側刃は、左右対称になっていることを特徴とする請求項2に記載のスプラインブローチ。
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Family Applications (1)
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