JP6036454B2 - スプラインブローチ - Google Patents

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Description

本発明はスプラインブローチに関するものである。
スプラインブローチの中には、スプライン刃が連続して配置されて被削材に対し溝加工を行う前段の溝加工部と、該溝加工部の後段に設けられ、スプライン刃と丸刃が交互に配置されて被削材に対し溝加工と孔の内周加工を行う溝及び孔内周加工部(通常、交互丸刃部と呼ばれる)とを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。
この種のスプラインブローチでは、丸刃が当該スプラインブローチの例えば最後段にまとめて配置される形式のものに比べ、スプライン刃と丸刃が混在して配置されて、溝の加工と孔の内周加工が交互に行われるので、孔の内周と溝との同芯度の高い加工が可能になる利点がある。
特開2007−331077号公報
ところで、上述した前段に溝加工部を備えるとともに後段に溝及び孔内周加工部(交互丸刃部)を備える従来のスプラインブローチにあっては、図11に示すように、後段の溝及び孔内周加工部に配置されたスプライン刃によって溝の外径上がり切削加工(溝加工)を行なう際に、溝の奥側の内側面を過切削してしまうおそれがある。図11中過切削部をXで示す。また、Yは、溝加工部のスプライン刃によって加工された部分と溝及び孔内周加工部のスプライン刃によって加工された部分との境界を示す。
このように過切削部Xを生じさせる理由は、後段の溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃のピッチが、それらスプライン刃の間に丸刃が配置されるため、前段の溝加工部に配置されるスプライン刃のピッチよりも大きくなる。このため、後段の溝及び孔内周加工部のスプライン刃によって溝加工を行なうときに、被削材に同時に係合するスプライン刃の数が減少し(1個あるいは2個になる)、結果的に被削材の挙動が不安定になる。また、上述したようにスプライン刃のピッチが大きくなるため、溝及び孔内周加工部に配置される個々のスプライン刃によって溝加工を行なった後のスプリングバック量が大きくなる等に起因すると推測される。
本発明は、このような背景の下になされたもので、溝及び孔内周加工部のスプライン刃によって溝加工を行なう際に、溝の奥側の内側面を過切削することを回避できるスプラインブローチを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明のスプラインブローチでは、スプライン刃がブローチ本体の軸線方向に沿って連続して配置されて被削材に対し溝加工を行う溝加工部と、該溝加工部の後段に設けられ、スプライン刃と丸刃が前記軸線方向に沿って混在して配置されて前記被削材に対し溝加工と孔の内周加工を行う溝及び孔内周加工部とを備えるスプラインブローチにおいて、前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃の歯厚を、前記溝加工部に配置されるスプライン刃の歯厚よりも小に設定され、前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃を重ねた左右の側面ラインは、前記溝加工部に配置されるスプライン刃を重ねた左右の側面ラインを径方向外側へ延長したラインよりもそれぞれ内側へ寄っており、前記側面ライン同士の左右のずれ量は、それぞれ1μm以上2.5μm以下であることを特徴とする。
本発明のスプラインブローチによれば、溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃の歯厚を、溝加工部に配置されるスプライン刃の歯厚よりも予め小に設定し、これにより切削しようとする溝の側面に対向する部分の突出量を減少させているから、後段の溝及び孔内周加工部のスプライン刃によって溝加工を行なうときに、被削材に同時に係合するスプライン刃の数が減少することに伴い、被削材の挙動が不安定になって被削材が所期の位置より多少ずれて周方向に移動する場合、また、個々のスプライン刃によって溝加工を行なった後のスプリングバック量が大きくなる場合であっても、溝の奥側の内側面が過切削されるのを回避できる。
前記溝及び孔内周加工部では、前記スプライン刃と前記丸刃とが前記軸線方向に沿って交互に配置されていることが好ましい。
このようにスプライン刃と丸刃とが前記軸線方向に沿って交互に配置している場合、溝の加工と孔の内周加工が交互に行われるので、溝の加工あるいは孔の内周加工が2連あるは3連続けて行われる場合に比べ、孔の内周と溝との同芯度の高い加工が可能となる。
また、前記溝及び孔内周加工部には、前端に配置されるスプライン刃の歯厚が最も大きく、その歯厚よりも該スプライン刃から後段側に配置されるスプライン刃の歯厚が漸次小となるように設定されたスプライン刃歯厚可変部が設けられていることが好ましい。
溝加工部のスプライン刃による溝の外径上がり切削加工から、溝及び孔内周加工部のスプライン刃による溝の外径上がり切削加工へ移行するときに、被削材に加わる荷重が急激に変化する(減少する)等の加工条件が異なるため、被削材の挙動が不安定になりやすい。しかしながら、溝及び孔内周加工部の前端部にスプライン刃の歯厚が漸次小となるスプライン刃歯厚可変部を設けることにより、このスプライン刃歯厚可変部が、溝加工部のスプライン刃による溝の外径上がり切削加工から、溝及び孔内周加工部のスプライン刃による溝の外径上がり切削加工へ移行するときの案内部として機能することとなり、被削材の挙動が不安定になるのをある程度避けることができ、ひいては、溝の奥側の内側面が過切削されるのをより回避することができる。
また、前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃は歯厚が一定に設定されていることが好ましい。
溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃の歯厚を一定に設定することで、設計の面でもまた製造の面においても容易になる。
本発明のスプラインブローチによれば、溝及び孔内周加工部のスプライン刃によって溝の外径上がり切削を行なう際に、溝の奥側の内側面を過切削するのを回避することができる。
本発明の実施形態のスプラインブローチを示す外観図である。 図1におけるIIで示す部分の拡大模式図である。 本発明の実施形態のスプラインブローチにおけるスプライン刃の横断面図である。 本発明の実施形態のスプラインブローチにおける丸刃の横断面図である。 本発明の実施形態のスプラインブローチによって加工される被削材の加工例を示す内歯車形状の一部拡大した図である。 図2におけるVIーVI線に沿う断面図である。 図2におけるVIIーVII線に沿う断面図である。 図2におけるVIIIーVIII線に沿う断面図である。 (a)実施形態において溝加工部に配置されるスプライン刃をブローチ本体の軸線方向に沿って重ねて配置した模式図である。(b)実施形態において溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃をブローチ本体の軸線方向に沿って重ねて配置した複式図である。 実施形態においてスプライン刃の歯厚の状況を示すグラフである。 従来のスプラインスプラインブローチを用いて切削加工したときの溝の加工状況を示す断面の概念図である。
以下、本発明の実施形態のスプラインブローチ1について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のスプラインブローチを示す外観図、図2は図1におけるIIで示す部分の拡大複式図である。
本実施形態のスプラインブローチ1は、被削材Wに予め形成された下孔に対して、前段で溝加工、並びに後段で溝加工及び孔内周加工を施して内歯車形状(所定形状)を形成するスプラインブローチである。
図1に示されるように、スプラインブローチ1は、軸状をなすブローチ本体2と、ブローチ本体2の外周に該ブローチ本体2の軸線O方向に間隔をあけて配列された複数の切れ刃3と、を備え、被削材Wに形成された下孔にブローチ本体2を軸線O方向に沿う工具送り方向Dに向けて挿入するとともに移動させて、複数の切れ刃3により前記下孔を溝加工及び内周加工して、内歯車形状に切削加工する。
ここで、ブローチ本体2は、その軸線Oが被削材Wの下孔の中心軸に対して同軸となるように、該下孔内に挿入される。本明細書では、ブローチ本体2の軸線O方向のうち、被削材Wに対してブローチ本体2が送られる向き(図1における左側)を前方といい、これとは反対側の向き(図1における右側)を後方という。また、軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
ブローチ本体2は、前方の端部に位置する前つかみ部4と、後方の端部に位置する後つかみ部5と、前つかみ部4と後つかみ部5との間に配置された複数の切れ刃3と、を備える。また、ブローチ本体2において、前つかみ部4と複数の切れ刃3との間には前部案内6が配置され、複数の切れ刃3と後つかみ部5との間には後部案内7が配置されている。
前つかみ部4及び後つかみ部5は、不図示のブロニチ盤により支持される。図示の例では、前つかみ部4及び後つかみ部5は、ともに丸首形となっている。尚、これらの前つかみ部4及び後つかみ部5は、上記丸首形以外の例えばコッタ形、DIN形、台形溝形等であってもよい。
前部案内6及び後部案内7は、ともに丸棒状又は円柱状をなしている。
前部案内6は、被削材Wに最初に切り込まれる、工具送り方向Dの最も前方に位置する切れ刃3(後述するスプライン刃11a)を、下孔に対して径方向に精度よく位置決めし案内する目的で設けられる。
後部案内7は、被削材Wに最後に切り込まれる、工具送り方向Dの後方に位置する切れ刃3(後述する丸刃12 b)が切削を終えるまで、ブローチ本体2と被削材Wとを径方向に位置決めする目的で設けられる。
切れ刃3(スプライン刃11a、12a、丸刃12 b)は、ブローチ本体2の外周に複数突設されている。図2に示されるように、各切れ刃3において、工具送り方向Dの前方を向く面は、すくい面8とされており、径方向の外側を向く面は、逃げ面9とされている。
すくい面8は、径方向外側(図2における上側)へ向かうに従い漸次工具送り方向Dの前方に向かって傾斜して延びており、逃げ面9は、工具送り方向Dの後方に向かうに従い漸次径方向内側(図2における下側)に向かって傾斜して延びている。また、切れ刃3におけるすくい面8と逃げ面9との交差稜線が、被削材Wに切り込む刃先10となっている。
図1に示されるように、複数の切れ刃3は、スプライン刃11aがブローチ本体2の軸線O方向に沿って連続して配置されて、被削材Wに対し溝加工を行う溝加工部11と、溝加工部11の後段に設けられ、スプライン刃12aと丸刃12bがブローチ本体2の軸線O方向に沿って交互に配置されて、被削材Wに対し溝加工と下孔の内周加工を行う溝及び孔内周加工部12(いわゆる交互丸刃部)とを備える。
図3は本発明の実施形態のスプラインブローチにおけるスプライン刃の横断面図、図4は本発明の実施形態のスプラインブローチにおける丸刃の横断面図である。図3に示すように、スプライン刃11a、12aは、全体として歯車形状をなしており、ブローチ本体2の外周から径方向外側に向けて突出するとともに周方向に間隔をあけて配列された複数の刃部Cを有している。スプライン刃11a、12aにおいては、これらの刃部Cに対して、すくい面8、逃げ面9及び刃先10が形成されており、隣り合う刃部C同士の間に位置する部分は、切削に特に寄与しない刃底部となっている。
溝加工部11において軸線O方向に隣り合う不ブライン刃11a同士のうち、工具送り方向Dの後方に位置するスプライン刃11aは、その工具送り方向Dの前方に位置するスプライン刃11aに対して、刃部Cの径方向外側へ向けた突出量が大きくされている。すなわち、後方に位置するスプライン刃11aは、その前方に位置するスプライン刃11aが切削していない箇所を切削可能に形成されている。
図5は本発明の実施形態のスプラインブローチによって加工される被削材の加工例を示す内歯車形状の一部拡大した図である。この図に示すように、本実施形態のスプラインブローチ1により被削材Wの下孔に加工される内歯車形状のうち、溝加工部11のスプライン刃11aは、符号Aで示される凹状の歯部(溝部)の径方向外方への途中部分までを切削する。歯部Aは、被削材Wの下孔の内周から径方向外側へ向けて窪まされるとともに、周方向に間隔をあけて複数形成される。歯部Aには、内歯車形状において最外周をなす大径部a1、及び、最内周をなす小径部Bと前記大径部a1との間に位置して凹曲面状をなす左右一対の歯面a2が含まれる。
溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aは、前記溝加工部11に配置されるスプライン刃11aと同様に、工具送り方向Dの後方に位置するスプライン刃12aが、その工具送り方向Dの前方に位置するスプライン刃12aに対して、刃部Cの径方向外側へ向けた突出量を大に設定されている。なお、溝及び孔内周加工部12における最前端に配置されるスプライン刃12aは、溝加工部11における最後端に配置されるスプライン刃11aに対して、刃部Cの径方向外側へ向けた突出量が同等かあるいはそれよりも大きくされている。
溝及び孔内周加工部12において、スプライン刃12aの間に配置される丸刃12bは、図4に示すように、ブローチ本体2の外周から径方向外側に向けて突出するとともに周方向に沿って延びる円環形状をなしている。
丸刃12bにおいて軸線O方向に隣り合う丸刃12b同士のうち、工具送り方向Dの後方に位置する丸刃12bは、その工具送り方向Dの前方に位置する丸刃12bに対して、径方向外側へ向けた突出量が、同等か又は大きくされている。すなわち、後方に位置する丸刃12bは、その前方に位置する丸刃12bが切削していない箇所を切削可能に形成されている。
図5において、丸刃12bは、被削材Wの下孔に加工される内歯車形状のうち、符号Bで示される凹曲面状の小径部(内周部)を切削する。図5に示される正面視で、小径部Bは円弧状をなしており、周方向に間隔をあけて複数形成される。これらの小径部Bは、すべて同一の仮想円上に配置される。
図6は図2におけるVIーVI線に沿う断面図、図7は図2におけるVIIーVII線に沿う断面図、図8は図2におけるVIIIーVIII工線に沿う断面図である。
図6〜図8に示すように、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aの歯厚Sbは、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aの歯厚Saよりも小に設定されている。ここで言う歯厚とは、インボリュート曲線部にてブローチ本体2の軸中心から所定距離lだけ離れたスプライン刃の歯厚寸法のことである。
具体的には、スプライン刃12aの歯厚Sbは、スプライン刃11aの歯厚Saよりも2μm〜5μm程度小に設定されている。なお、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aの歯厚の中心は、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aの歯厚の中心とずれることなく、同じ位置に保たれる。すなわち、スプライン刃12aの歯厚Sbがスプライン刃11aの歯厚Saよりも小に設定されるとき、歯の左右の側面を均等に狭められている。
図9(a)は本実施形態において溝加工部に配置されるスプライン刃をブローチ本体の軸線方向に沿って重ねて配置した模式図、図9(b)は実施形態において溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃をブローチ本体の軸線方向に沿って重ねて配置した複式図である。
これらの図に示すように、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aを重ね合わせて得られるラインのうち、図9(a)における左側面のラインがLa、右側面のラインがRaとなる。また、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aを重ね合わせて得られるラインのうち、図9(b)における左側面のラインがLb、右側面のラインがRbとなる。これらの図の比較からわかるように、この実施形態では、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aの歯厚Sbが、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aの歯厚ASaよりも2μm〜5μm程度小に設定されているため、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aを重ねた左右の側面ラインLb、Rbは、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aを重ねた左右の側面ラインLa、Raの延長のラインよりもそれぞれ内側に寄っている。それら左右のずれ量は、それぞれ前記歯厚Sa、Sbの差の半分、つまり1μm〜2.5μmである。
ここで、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aの歯厚Sbを、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aの歯厚Saよりも小に設定しているが、その設定方法には、例えば図10に示すように2通りが考えられる。
図10中Zaで示す設定方法は、溝及び孔内周加工部12に配置される全てのスプライン刃12aについて歯厚を一定に減じる方法である。また、図10中Zbで示す設定方法は、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aのうち前端に配置されるスプライン刃12aの歯厚の減少量を小さくし(つまり溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aでは、このスプライン刃の歯厚が最も大きい)、該スプライン刃12aから後段側に配置されるスプライン刃12aの歯厚の減少量を漸次増大させ、最終的にはそれよりも後段側のスプライン刃12aの歯厚を一定にする方法である。ここで、後者側のスプライン刃の歯厚が可変する領域をスプライン刃歯厚可変部Eと呼ぶ。
なお、スプライン刃12aの歯厚をスプライン刃11aの歯厚よりも小に設定する設定方法は、上述のものに限られることなく、例えば、スプライン刃12aの歯厚の減少量を後段に向かうに従い段階的に増大させる方法であっても良い。
以上説明した本実施形態のスプラインブローチ1では、被削材Wの下孔にブローチ本体2が挿入され、工具送り方向Dに送られることで、該下孔に対して、溝加工部のスプライン刃11aが溝に対し途中の外径上がりまで加工(内歯車形状の歯部Aの加工)を施した後、続いて、溝及び孔内周加工部12のスプライン刃12aが残りの溝加工を行なうとともに、溝及び孔内周加工部12の丸刃12bが孔の内周加工(内歯車形状の小径部Bの加工)を施す。
ここで、本実施形態のスプラインブローチ1では、溝及び孔内周加工部12に配置されるスプライン刃12aの歯厚Sbを、予め、溝加工部11に配置されるスプライン刃11aの歯厚Saよりも小に設定しているから、後段の溝及び孔内周加工部12のスプライン刃12aによって溝加工つまり溝の外径上がり切削加工を行なうときに、被削材Wに同時に係合するスプライン刃12aの数が減少することに伴い、被削材Wの挙動が不安定になって被削材Wが所期の位置より多少周方向にずれて移動する場合であっても、また、個々のスプライン刃12aによって溝加工を行なった後のスプリングバック量が大きくなる場合であっても、溝の奥側の内側面が過切削されるのを回避できる。
また、本実施形態のスプラインブローチ1では、溝及び孔内周加工部12において、スプライン刃12aと丸刃12bとが軸線O方向に沿って交互に配置されており、溝の加工と孔の内周加工が交互に行われるので、溝の加工あるいは孔の内周加工が2連あるは3連続けて行われる場合に比べ、孔の内周と溝との同芯度のより商い加工が可能となる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態では、スプラインブローチ1が被削材Wの下孔を切削加工して内歯車形状を形成することとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、スプラインブローチ1は、被削材Wの下孔を溝加工及び内周加工して所定形状に切削加工するものであればよく、上述した内歯車形状以外の、例えばセレーション形状やキー溝形状に切削加工するものであっても構わない。
また、内歯車形状を形成する場合であっても、インボリュート歯車に限られることなく、例えば、サイクロイド歯車やトロコイド歯車を形成する場合でも、本発明は適用可能である。
また、上述の実施形態では、溝及び孔内周加工部12において、スプライン刃12aと丸刃12bを交互に配置しているが、これに限られることなく、丸刃12bの間にスプライン刃12aを2連あるいは3連連続して配置したものでも、あるいは逆に、スプライン刃12aの間に丸刃12bを2連あるいは3連連続して配置したものでも、本発明は適用可能である。
また、上述の実施形態では、溝及び孔内周加工部12のすぐ後段側に後部案内7を設けているが、これに限られることなく、溝及び孔内周加工部12と後部案内7との間に、仕上用のスプライン刃を連続して配置してもよく、また、丸刃を連続して配置してもよい。
1 スプラインブローチ
2 ブローチ本体
3 切れ刃
11 溝加工部
1 1 a スプライン刃
12 溝及び孔内周加工部
12a スプライン刃
12b 丸刃
D 工具送り方向
O ブローチ本体の軸線
E スプライン刃歯厚可変部
W 被削材

Claims (4)

  1. スプライン刃がブローチ本体の軸線方向に沿って連続して配置されて被削材に対し溝加工を行う溝加工部と、該溝加工部の後段に設けられ、スプライン刃と丸刃が前記軸線方向に沿って混在して配置されて前記被削材に対し溝加工と下孔の内周加工を行う溝及び孔内周加工部とを備えるスプラインブローチにおいて、
    前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃の歯厚が、前記溝加工部に配置されるスプライン刃の歯厚よりも小に設定され
    前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃を重ねた左右の側面ラインは、前記溝加工部に配置されるスプライン刃を重ねた左右の側面ラインを径方向外側へ延長したラインよりもそれぞれ内側へ寄っており、前記側面ライン同士の左右のずれ量は、それぞれ1μm以上2.5μm以下であることを特徴とするスプラインブローチ。
  2. 前記溝及び孔内周加工部では、前記スプライン刃と前記丸刃とが前記軸線方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスプラインブローチ。
  3. 前記溝及び孔内周加工部には、前端に配置されるスプライン刃の歯厚が最も大きく、該スプライン刃から後段側に配置されるスプライン刃の歯厚が漸次小となるように設定されたスプライン刃歯厚可変部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のスプラインブローチ。
  4. 前記溝及び孔内周加工部に配置されるスプライン刃は、歯厚が一定に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスプラインブローチ。
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