JP6330304B2 - バッグインボックス包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、抽出口を備えた内袋と、内袋の抽出口の取出し口を備えたバッグインボックス用外装箱からなるバッグインボックスに用いられるバッグインボックス用外装箱およびそれを用いたバッグインボックスにかかる。
従来の一斗缶の代替品として、重量液体容器として段ボールや厚紙である外装箱の内側にフィルムからなる抽出口を備えた内袋を備え、その内袋に液体を収納するバッグインボックスがもちいられている。
これは、近年環境問題が重要視され、容器の材料のみならず易廃棄性、リサイクル性が問題となり、外装袋と内袋を分離して処理できる利点が好まれるのと、容器に金属材料が用いられる一斗缶の様な場合は、内容物の透過性検査や、金属探知機を用いた異物混入検査が行えない欠点が解消されるからである。
この場合のバッグインボックスに収納される液体として各種の物が適用されるが、そのような収納液体として酒、ワイン、醤油、油、洗剤、あるいはワックスなどが収納される場合がある。
このような臭気を発生する収納される液体の場合、外部への臭気が漏れるのを防止するために、内袋として臭気遮断性の袋が用いたバッグインボックスが知られている(特許文献1)。
実公昭63−438号公報
しかし、内袋のみにガスバリアフィルムを適用しても、十分な臭気遮断性を得られない場合があった。
また、ガスバリアフィルムを内袋に適用した場合、内容物を収納されることによりその内容物の重量により屈曲したり伸縮圧力がかかり、そのような変形によりガスバリア性能が低下し、臭気遮断性が低下するという問題点を生じていた。
対策としてガスバリア層を二重にするなどの対策も考えられるが、そのような対策をとることにより内袋の柔軟性が低下し、内袋と外装箱との間の空隙を大きくとらなければならなくなり、従来より大きな外装箱を用いる必要性を生ずる。そればかりではなく、内袋の柔軟性が低下することにより、抽出口の取出しが容易に行えなくなる問題点も生してしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、従来の内袋を用いているにもかかわらず、従来漏れていた臭気を高い水準で遮断するバッグインボックスに用いられるバッグインボックス外装材およびこのバッグインボックス外装材を用いたバッグインボックスを提供するものである。
の本発明は、臭気を発生する内容物を収容し、ガスバリアフィルムを用いた内袋と、この内袋を封入する外装箱とで構成されるバッグインボックス包装体であって、
前記外装箱が、波状の中芯の一方の面でガスバリアフィルムを備えたライナと接着し、他方の面でライナと接着している段ボールからなり、かつ、ミシン目、半切れ線又はシングルジッパー線から構成される内袋の抽出口の取出し口を備えたことを特徴とするバッグインボックス包装体である。
の本発明は、請求項記載のバッグインボックス包装体において、ガスバリアフィルムが高分子樹脂組成物からなる基材上に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とするバッグインボックス包装体である。
の本発明は、高分子樹脂組成物からなる基材上に、アンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた請求項記載のバッグインボックス包装体である。
の本発明は、水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項または請求項記載のバッグインボックス包装体である。
の本発明は、ガスバリアフィルムが、透明ガスバリアフィルムからなることを特徴とする請求項1〜何れか記載のバッグインボックス包装体である。
本発明に係るバッグインボックス用外装箱は、内袋を透過してしまった臭気を外界に出さずに遮断することが可能になった。
また、強度を有する段ボールにより構成することがかのうになり、より強度の高いバッグインボックス用外装箱を提供することが可能になった。
また、ガスバリアフィルムが段ボールの内面に有するので、表面に現れることなく摩擦や接触等による劣化のおそれのないバッグインボックス用外装箱を提供することが可能になった。
また、ガスバリアフィルムが可撓性を有するために製造が容易であるとともに、酸素、水蒸気などに対するガスバリア性に優れるために臭気遮断性能が高く、内容物の種類によって必要な性能である耐熱性、耐湿性、耐水性を有し、かつ、製造が容易なガスバリア性積層フィルムを用いることにより安価なバッグインボックス用外装箱を提供することが可能になった。
また、基材と無機化合物からなる蒸着層の接着度が高く剥離しないために性能が劣化しにくいバッグインボックス用外装箱を提供することが可能になった。
また、ガスバリアフィルムが透明ガスバリアフィルムであるので、段ボールの製造時点において欠陥確認しながら確実に製造することが可能になった。
また、以上のような外装箱を用いたバッグインボックスであるので、従来より高度な臭気遮断性発揮することが可能になった。
また、内袋と外装箱の二重臭気遮断により、より高水準の臭気遮断が可能になった。
本発明に係るバッグインボックス外装箱の一様態を示した模式斜視図である。 本発明に係るバッグインボックス外装箱の一様態の一部拡大断面模式図である。 本発明に係るバッグインボックス外装箱の図2の態様とは異なる一様態の一部拡大断面模式図である。 本発明に係るバッグインボックス外装箱の図2や図3の態様とは異なる一様態の一部拡大断面模式図である。 本発明に係るバッグインポックスの一態様を示す断面模式図である。 従来のバッグインボックス外装箱の一様態の一部拡大断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面をもって説明する。
本発明に係るバッグインボックス外装箱の一様態を示した模式斜視図である。図1において、バッグインボックス外装材11は、図示せぬ一枚のブランクシートを定法によりサック貼りにより貼り合わせて直方体としたものであるが、このブランクシートには予め内袋の抽出口を取り出すべき、ミシン目加工を施した取出し口12が設けられている。この取出し口は、販売輸送時にはこのミシン目状態のまま切断されない状態で取り扱われるが、内容物の取り出し時には、この取出し口12のミシン目を破断して内部からキャップ、コックなどの各種口栓を取り出し、この口栓から内容物を取り出す。
以上、取出し口12がミシン目である場合で説明してきたが、もちろん半切れ線、シングルジッパー線等でも良く、また、特に1種類のものに限定されるものではない。
さらに、この場合のブランクシートは一枚から構成されるのが一般的であるが、二枚以上で構成してもよく、さらに、持ち運び用の取っ手を備えた構造や、プラスチック等の取っ手部材を取り付け可能な構造になっていても構わない。
次に、このようなバッグインボックス外装箱の層構成について以下説明する。
外面の厚紙と内面のガスバリアフィルムからなる構成、外面の段ボールと内面のガスバリアフィルムからなる構成、波状の中芯の一方の面でガスバリアフィルムを備えたライナと接着し、他方の面でライナと接着している段ボールからなる構成などが考えられる。
このようにバッグインボックスでは、重量物を取り扱う場合が多いので、接触や摩擦に
よるガスバリアフィルムの劣化を予防する意味で外面に設けるのは好ましくなく、外装箱の内面や、内部に設けるのが一般的である。特に、製造時点での欠陥発生や内袋との接触による劣化も考慮して外面でも内面でもなく内部に構成するのが性能上好ましいが、安価さを求めて簡易な構成で十分な場合は、完成済みの段ボール等の内部に直接貼り合わせる構成でも構わない。
この場合の厚紙や段ボールは、水分侵食が全く想定できない場合は普通のボール紙でもよいが、内容物が液体であるのが一般的であるので、多くの場合耐水性であることが好ましく、耐水ノーコートボール紙や、このような耐水ノーコートボール紙をライナに使用した段ボールなどが多く用いられる。
また、この段ボール製造に用いられる接着剤は、同様に耐水性であることを求められる場合が多く、耐水接着剤が用いられる場合が多い。
本発明に用いるガスバリアフィルムとしては、臭気遮断性のあるフィルムが用いられるが、高分子樹脂組成物からなる基材上に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とするガスバリアフィルムが好ましい。
その中でも、特にその高分子樹脂組成物からなる基材上に、アンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリアフィルムが好ましい。
また、水溶性高分子をポリビニルアルコールとしたこれらのガスバリアフィルムも好ましい。
特に、このアルコキシドが、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であるガスバリアフィルムが好ましい。
加えて、蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなるのも好ましい。
このように高分子樹脂組成物からなる基材上に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることにより、第2層が反応性に富む無機成分を含有し、水溶性高分子との複合被膜がガスバリア性に優れることから第1層と第2層との界面に両層の反応層を生じるか、或いは第2層が第1層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥或いは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を有するとともに、変形に耐えられる可撓性を有する。
基材は、シート状またはフィルム状のものであって、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ネイロン−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミドなど、或いはこれら高分子の共重合体など通常包装材料として用いられるものが使用できる。基材は用途に応じて上記材料から適宜選択される。
この基材に用いられる高分子樹脂材料に、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができ、必要に応じて適宜添加される。
さらに基材の表面をコロナ処理、アンカーコート処理等の表面改質を行い、被膜の密着性を向上させることも可能である。
第1層である無機蒸着層は、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウムなどの酸化物、窒化物、弗化物の単体、或いはそれらの複合物からなり、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD法)などの真空プロセスにより形成される。特に酸化アルミニウムは、無色透明であり、ボイル・レトルト耐性等の特性にも優れており、広範囲の用途に用いることができる。
無機蒸着層の膜厚は、用途や第2層の膜厚によって異なるが、数十Åから5000Åの範囲が望ましいが、50Å以下では薄膜の連続性に問題があり、また3000Åを越えるとクラックが発生しやすく、可撓性が低下するため、好ましくは50〜3000Åである。
第2層であるガスバリア性被膜層は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属等のアルコキシドまたは/及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、或いはこれに金属等のアルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を基材上の無機薄膜層にコーティング、加熱乾燥し、形成したものである。
コーティング剤の成分としては、以下の成分が例示できる。
(A)テトラエトキシシラン〔Si(OC:以下、TEOSとする〕10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO換算)の加水分解溶液
(B)トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C:以下、TPAとする〕6.0gを80℃の熱水90g中で溶解した後、塩酸(5N)4gを添加し解膠させた固形分3wt%(Al換算)の加水分解溶液
(C)塩化第一錫(無水物)の3wt%の水/エタノール溶液(水:エタノール重量比で50:50)
(D)塩化第二錫(無水物)の3wt%の水溶液
(E)ポリビニルアルコールの3.0wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)
以上のコーティング剤成分を配合する組成の例として、以下のものが挙げられる。
(A)/(E) 配合比(wt%)60/40
(A)/(B)/(F)配合比(wt%)50/10/40
(C)/(E) 配合比(wt%)60/40
(A)/(C)/(E)配合比(wt%)40/30/30
(A)/(D)/(E)配合比(wt%)40/30/30
もちろん、組成配合などは用途により適宜変形実施可能である。
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる、とくにポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を本発明のガスバリア性積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。
ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、とくに限定されるものではない。
また塩化錫は塩化第一錫(SnCl)、塩化第二錫(SnCl)、或いはそれらの混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いることができる。
さらにアルコキシドは金属等のアルコキシドである、テトラエトキシシラン〔Si(OC〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C〕などの一般式、M(OR)n(M:Si、Ti、Ai、Zr等の金属等、R:CH、C等のアルキル基)で表せるものである。なかでもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。
例えばコーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート(以下、TDIとする)、トリフェニルメタントリイソシアネート(以下、TTIとする)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(以下、TMXDIとする)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられる、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。被膜の厚さはコーティング剤の種類によって異なるが、乾燥後の厚さが約0.01〜100μmの範囲であればよいが、50μm以上では、膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
また、バッグインボックス外装箱を組み上げた後の底板の上に底パットを敷いた構成とすることもできる。特に、容量が20リットル程度以上の内装に対しては、底板を補強する意味からも底パットの使用は効果的である。
なお、ここで接着剤は、一般的に公知のホットメルト型接着剤とコールドグルー型接着剤を適宜に併用している。
内袋は、バッグインボックス外装箱だけで臭気遮断できれば臭気遮断性のないか乏しい袋でもよいが、上記ガスバリアフィルムを積層もしくは接着している内袋を利用することにより、高い臭気遮断性を実現できる。
なお、内袋の抽出口は、コック状、スクリュー栓状など形状を問わないが、多数回に分けて使用することが想定される場合は、一旦開封したあとでも再封性のあるコックやスクリュー栓などが好ましい。
また、内袋の抽出口は、輸送販売時には完全に内部に収納され、使用時に取り出し口を開けて栓を取り出す方式でもよいが、最初よりバッグインボックス外装箱の取り出し口より抽出口の一部または全体が出ており、そのまま抽出口を開栓するだけで使用できる形状
のものでも良い。
以下実施例により本発明のバッグインボックス用外装箱をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)を基材とし、その上面にSiO(酸化珪素)を蒸着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着法により、膜厚400Åの薄膜層を形成し、さらに下記組成を組み合わせ、所定の割合に混合してなるコーティング剤をバーコーターにより塗布し乾燥機で120℃、1分間乾燥させ、膜厚約0.3μmの被膜を形成しガスバリアフィルムを得た。
(コーティング剤)
テトラエトキシシラン〔Si(OC:以下、TEOSとする〕10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO換算)の加水分解溶液を60wt%、ポリビニルアルコールの3.0wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)を40wt%の割合で配合したもの。
得られたガスバリアフィルム22を、図2に示す様に、ライナ21であるKライナ210g/mに耐水接着剤で貼り合わせた裏ライナを製造し、Kライナ210g/mからなる表ライナであるライナ23との間に波状の中芯24である強化中芯180g/m/のを、中芯24とガスバリアフィルム22を中に挿む形状になる様に耐水接着剤で接着して段ボールシートを製造した。
次に、この段ボールシートを打ち抜き、押し加工、ミシン目加工などを施し、バッグインボックス外装箱ブランクシート(図示せず)を製造した。
このバッグインボックス外装箱ブランクシートを、裏ライナが内面になるように折り曲げ加工、および耐水接着剤により接着工程による製箱工程を経てバッグインボックス外装箱が出来上がる。
なお、バッグインボックスは、図5に示す様に、上記バッグインボックス外装箱51の製箱工程中に、抽出口53を備え内容物が入った内袋52を封入する工程が入ることで製造される。
(実施例2)
図3に示す様に、Kライナ210g/m/強化中芯180g/m/Kライナ210g/mの構成である裏ライナ31、表ライナ33、中芯34からなる坪量が600g/mの段ボールシートの内面に上記実施例1と同様のガスバリアフィルム32を耐水接着剤で貼り付けた段ボールシートを打ち抜き、押し加工、ミシン目加工などを施し、バッグインボックス外装箱ブランクシートを製造した。
このバッグインボックス外装箱ブランクシートを、ガスバリアフィルムが内面になるように折り曲げ加工、および耐水接着剤により接着工程による製箱工程を経てバッグインボックス外装箱が出来上がる。
なお、バッグインボックスは、上記製箱工程中に内容物が入った内袋を封入する工程が入ることで製造される。
(実施例3)
図4に示す様に、坪量が270g/mのロジン系サイズ剤で耐水性を付与させた耐水ノーコートボール紙と坪量が330g/mの耐水パルプボード紙とを、酢酸ビニル樹脂を主成分とする耐水接着剤を用いて貼合した厚紙41内面に上記実施例1と同様のガスバリアフィルムを耐水接着剤で貼り付けた厚紙を打ち抜き、押し加工、ミシン目加工などを施し、バッグインボックス外装箱ブランクシートを製造した。
このバッグインボックス外装箱ブランクシートを、ガスバリアフィルムが内面になるように折り曲げ加工、および耐水接着剤により接着工程による製箱工程を経てバッグインボックス外装箱が出来上がる。
なお、バッグインボックスは、上記製箱工程中に内容物が入った内袋を封入する工程が入ることで製造される。
(比較例1)
図6に示す様に、Kライナ210g/m/強化中芯180g/m/Kライナ210g/mの構成である裏ライナ61、表ライナ62、中芯63からなる坪量が600g/mの段ボールシートを打ち抜き、押し加工、ミシン目加工などを施し、バッグインボックス外装箱ブランクシートを製造した。
このバッグインボックス外装箱ブランクシートを、ガスバリアフィルムが内面になるように折り曲げ加工、および耐水接着剤により接着工程による製箱工程を経てバッグインボックス外装箱が出来上がる。
なお、バッグインボックスは、上記製箱工程中に内容物が入った内袋を封入する工程が入ることで製造される。
10人のパネラーにより臭気遮断性の十分でない内袋に臭気性液体を充填し、さらにバッグインボックス外装箱の内部に封入した状態で、実施例1と比較例1の臭気判定を行った。評価は、○……においあり、△……においありとまではいかないがかすかなにおいを感じる、×……においなし、である。結果を以下の表1に示す。
表1に示すとおり、実施例1は高い臭気遮断性を発揮するのに、比較例1は臭気遮断性が十分ではなかった。
Figure 0006330304
本発明のバッグインボックス用外装箱からなるバッグインボックスに用いられるバッグインボックス用外装箱およびそれを用いたバッグインボックスは、各種臭気を発する内容物を収納するにもかかわらず臭気を発しない包装部材として利用可能である。
11、51 バッグインボックス用外装箱
12 内袋の抽出口の取り出し口
21、31 裏ライナ
22、32、42 ガスバリアフィルム
23、33 表ライナ
24、34 中芯
41 厚紙
52 内袋
53 抽出口

Claims (5)

  1. 臭気を発生する内容物を収容し、ガスバリアフィルムを用いた内袋と、この内袋を封入する外装箱とで構成されるバッグインボックス包装体であって、
    前記外装箱が、波状の中芯の一方の面でガスバリアフィルムを備えたライナと接着し、他方の面でライナと接着している段ボールからなり、かつ、ミシン目、半切れ線又はシングルジッパー線から構成される内袋の抽出口の取出し口を備えたことを特徴とするバッグインボックス包装体。
  2. 請求項記載のバッグインボックス包装体において、ガスバリアフィルムが高分子樹脂組成物からなる基材上に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とするバッグインボックス包装体。
  3. 高分子樹脂組成物からなる基材上に、アンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた請求項記載のバッグインボックス包装体。
  4. 水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項または請求項記載のバッグインボックス包装体。
  5. ガスバリアフィルムが、透明ガスバリアフィルムからなることを特徴とする請求項1〜何れか記載のバッグインボックス包装体。
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