JP6329633B2 - スタートアップ回路 - Google Patents

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Description

この発明は、定電流を生成する定電流回路に対して電源電圧の供給開始時にスタートアップ電流を供給するスタートアップ回路に関する。
従来より、カレントミラーのソース抵抗による電位差を用いた定電流回路(定電流源)では、電源電圧の供給開始時にその起動を確実とするために、スタートアップ回路を設けて、このスタートアップ回路から定電流回路にスタートアップ電流を供給している。
〔定電流回路へのスタートアップ電流の供給の必要性〕
図5にカレントミラーのソース抵抗による電位差を用いた定電流回路の一例を示す。この定電流回路101は、NチャネルMOSトランジスタN1、N2とPチャンネルMOSトランジスタP1, P2と抵抗R1とから構成されている。電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に、NチャネルMOSトランジスタN1とPチャネルMOSトランジスタP1と抵抗R1とが直列に接続されて、第1の電流経路S1を形成し、NチャネルMOSトランジスタN2とPチャネルMOSトランジスタP2とが直列に接続されて、第2の電流経路S2を形成している。
また、この定電流回路101では、NチャネルMOSトランジスタN1とN2のゲート同士が接続されている。PチャネルMOSトランジスタP1とP2のゲート同士が接続されている。NチャネルMOSトランジスタN2のドレインとゲートとが互いに接続されている。PチャネルMOSトランジスタP1のドレインとゲートとが互いに接続されている。
このような回路構成とすることによって、定電流回路101は、NチャネルMOSトランジスタN1とN2で構成される第1のカレントミラー回路とPチャネルMOSトランジスタP1とP2で構成される第2のカレントミラー回路によって、第1の電流経路S1と第2の電流経路S2とに同一の値の電流Iが流れるフィードバック回路が形成されている。以下、第1の電流経路S1に流れる電流Iを「左側のカレントミラー電流IL」と呼び、第2の電流経路S2に流れる電流Iを「右側のカレントミラー電流IR」と呼ぶ。
この定電流回路101では、例えば左側のカレントミラー電流ILと右側のカレントミラー電流IRが0.5μAで安定するように、NチャネルMOSトランジスタN1とN2のトランジスタサイズと抵抗R1の抵抗値を選んでいる。しかし、定電流回路101には、図6に示すように、電源電圧VDDがゼロボルトの点から起動するときに、左側のカレントミラー電流ILと右側のカレントミラー電流IRとが等しいところで安定する以外にも、どちらにも電流が流れない電流ゼロの点にも安定点がある。図6では、左側のカレントミラー電流ILと右側のカレントミラー電流IRとが等しいところで安定する点を安定点Aとして示し、どちらにも電流が流れない電流ゼロの点を安定点Bとして示している。
通常は、ノイズや2つの電流経路S1,S2のアンバランスのために、電流ゼロの点で安定することは極めて希である。しかし、温度、プロセス、電源などの条件によっては、電流ゼロの点で安定してしまう可能性があり、一度電流ゼロの点で安定してしまうと、定電流回路101は二度と立ち上がらなくなってしまう。このため、定電流回路101への電源電圧VDDの供給開始時だけ、NチャネルMOSトランジスタN2またはPチャネルMOSトランジスタP1に強制的に電流を流すことで、安定点Aまで持ち上げる必要がある。この安定点Aまで持ち上げるための電流を「スタートアップ電流」と呼んでいる。また、このスタートアップ電流を供給する回路を「スタートアップ回路」と呼んでいる。
〔従来のスタートアップ回路〕
〔従来例1〕
図7に従来の代表的なスタートアップ回路201が設けられた定電流回路102(従来例1)を示す。
この例において、定電流回路102は、PチャネルMOSトランジスタP1,P2とNチャネルMOSトランジスタN1,N2と抵抗R1とから構成されている。直列に接続されたPチャネルMOSトランジスタP1とNチャネルMOSトランジスタN1と抵抗R1とが、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に第1の電流経路S1を形成する。直列に接続されたPチャネルMOSトランジスタP2とNチャネルMOSトランジスタN2とが、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に第2の電流経路S2を形成する。
また、この定電流回路102では、PチャネルMOSトランジスタP1とP2のゲート同士が接続されている。NチャネルMOSトランジスタN1とN2のゲート同士が接続されている。PチャネルMOSトランジスタP1のゲートとドレインとが互いに接続されている。NチャネルMOSトランジスタN2のゲートとドレインとが互いに接続されている。
スタートアップ回路201は、NチャネルMOSトランジスタN3により構成されている。すなわち、スタートアップ回路201は、定電流回路102に対して、このNチャネルMOSトランジスタN3のドレインをPチャネルMOSトランジスタP1のゲートとドレインとの接続ライン(ノードV1)に接続し、NチャネルMOSトランジスタN3のソースをNチャネルMOSトランジスタN2のゲートとドレインとの接続ライン(ノードV2)に接続し、NチャネルMOSトランジスタN3のゲートをPチャネルMOSトランジスタP1のドレインとNチャネルMOSトランジスタN1のドレインとの接続ライン(ノードV3)に接続することによって、構成されている。
このスタートアップ回路201が設けられた定電流回路102では、定電流回路102への電源電圧VDDの供給開始時、PチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN3、NチャネルMOSトランジスタN2の経路にスタートアップ電流Isが流れる。
すなわち、定電流回路102への電源電圧VDDの供給開始時、ダイオード接続されたPチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN3の経路でノードV2の電圧(NチャネルMOSトランジスタN2のゲート電圧)が上昇するため、NチャネルMOSトランジスタN2がオンとなり、NチャネルMOSトランジスタN2に確実に電流が流れる。
そして、このスタートアップ電流Isの供給を受けて定電流回路102が起動し、PチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN1、抵抗R1の経路S1で左側のカレントミラー電流ILが流れると、ノードV3の電圧、すなわち、NチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧が下降するため、NチャネルMOSトランジスタN3がオフとなり、定電流回路102へのスタートアップ電流Isの供給が遮断される。
〔従来例2〕
図8に従来のスタートアップ回路の別の例を含む定電流回路(従来例2)を示す。この例では、定電流回路102に対して、インバータ回路INV1とNチャネルMOSトランジスタN3とから構成されるスタートアップ回路202が設けられている。
このスタートアップ回路202において、NチャネルMOSトランジスタN3のドレインは、PチャネルMOSトランジスタP1のゲートとPチャネルMOSトランジスタP2のゲートとの接続ライン(ノードV1)に接続されている。NチャネルMOSトランジスタN3のソースは、接地ラインL2に接続されている。また、NチャネルMOSトランジスタN3のゲートは、インバータ回路INV1の出力側に接続されている。インバータ回路INV1の入力側は、NチャネルMOSトランジスタN1のゲートとNチャネルMOSトランジスタN2のゲートとの接続ライン(ノードV2)に接続されている。
このスタートアップ回路202が設けられた定電流回路102では、定電流回路102への電源電圧VDDの供給開始時、PチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN3の経路にスタートアップ電流Isが流れる。
すなわち、定電流回路102への電源電圧VDDの供給開始時、インバータ回路INV1からの高レベルのゲート電圧を受けてNチャネルMOSトランジスタN3がオンとなり、ダイオード接続されたPチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN3の経路に電流が流れる。これにより、PチャネルMOSトランジスタP2がオンとなり、PチャネルMOSトランジスタP2に確実に電流が流れる。
そして、このスタートアップ電流Isの供給を受けて定電流回路102が起動し、PチャネルMOSトランジスタP2、NチャネルMOSトランジスタN2の経路に右側のカレントミラー電流IRが流れると、ノードV2の電圧が上昇し、インバータ回路INV1の出力が高レベルから低レベルへと反転するため、NチャネルMOSトランジスタN3がオフとなり、定電流回路102へのスタートアップ電流Isの供給が遮断される。
〔従来例3〕
図9に従来のスタートアップ回路の他の例を含む定電流回路(従来例3)を示す(例えば、特許文献1参照)。この例では、定電流回路102’に対して、PチャネルMOSトランジスタP3とNチャネルMOSトランジスタN3,N4とから構成されるスタートアップ回路203が設けられている。
このスタートアップ回路203において、PチャネルMOSトランジスタP3とNチャネルMOSトランジスタN3とは、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に直列に接続されている。PチャネルMOSトランジスタP3のゲートとNチャネルMOSトランジスタN3のゲートとは、NチャネルMOSトランジスタN1のゲートとNチャネルMOSトランジスタN2のゲートとの接続ライン(ノードV3)に接続されている。
また、NチャネルMOSトランジスタN4のゲートが、PチャネルMOSトランジスタP3のドレインとNチャネルMOSトランジスタN3のドレインとの接続ライン(ノードV1)に接続されている。NチャネルMOSトランジスタN4のドレインが、PチャネルMOSトランジスタP1のドレインとNチャネルMOSトランジスタN1のドレインとの接続ライン(ノードV2)に接続されている。NチャネルMOSトランジスタN4のソースは接地されている。
なお、この例における定電流回路102’では、PチャネルMOSトランジスタP1のドレインとゲートとが互いに接続されている。また、NチャネルMOSトランジスタN2のドレインとゲートとが互いに接続されている。
このスタートアップ回路203が設けられた定電流回路102’では、定電流回路102’への電源電圧VDDの供給開始時、PチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN4の経路にスタートアップ電流Isが流れる。
すなわち、電源が投入される前は、ノードV1,V2,V3が0V近辺にある。このため、定電流回路102’への電源電圧VDDの供給開始時、PチャネルMOSトランジスタP3がオンとなり、ノードV1の電圧、すなわち、NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧が上昇して、NチャネルMOSトランジスタN4がオンとなる。これにより、ダイオード接続されたPチャネルMOSトランジスタP1、NチャネルMOSトランジスタN4の経路に電流が流れ、PチャネルMOSトランジスタP1に確実に電流が流れる。
そして、このスタートアップ電流Isの供給を受けて定電流回路102’が起動し、抵抗R1、PチャネルMOSトランジスタP2、NチャネルMOSトランジスタN2経路に右側のカレントミラー電流IRが流れると、ノードV3の電圧(NチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧)が上昇するため、NチャネルMOSトランジスタN3がオンとなり、PチャネルMOSトランジスタP3、NチャネルMOSトランジスタN3の経路に電流Ixが流れる。これにより、ノードV1、すなわち、NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧が下降し、NチャネルMOSトランジスタN4がオフとなり、定電流回路102’へのスタートアップ電流Isの供給が遮断される。
なお、このスタートアップ回路203では、PチャネルMOSトランジスタP3、NチャネルMOSトランジスタN3の経路が第3の電流経路S3となり、この第3の電流経路S3にNチャネルMOSトランジスタN4をオフとするための電流Ixが動作電流として流れる。この動作電流Ixは、NチャネルMOSトランジスタN4のオフ状態を維持するために、定電流回路102’の起動後も流れ続ける。
図7に示した従来例1のスタートアップ回路201では、定電流回路102を正常に動作させるために、定電流回路102の起動後、NチャネルMOSトランジスタN3をオフとして、定電流回路102へのスタートアップ電流Isの供給を遮断しなければならない。
このために、このスタートアップ回路201では、PチャネルMOSトランジスタP1のゲート電圧とNチャネルMOSトランジスタN2のゲート電圧を正しく設定し、NチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧がソース電圧よりも低くなるようにする必要がある。
しかしながら、このスタートアップ回路201では、定電流回路102の電源電圧VDDの使用範囲を広くしたい場合、例えば電源電圧VDDが5V〜18Vまでの動作を予定しているような場合、PチャネルMOSトランジスタP1のゲート電圧とNチャネルMOSトランジスタN2のゲート電圧とを、NチャネルMOSトランジスタN3をオフ状態にするように設定することができない。このため、従来例1のスタートアップ回路201は、電源電圧VDDの使用範囲を広くする場合には採用することができない。
図8に示した従来例2のスタートアップ回路202では、インバータ回路INV1を使用して、NチャネルMOSトランジスタN3をオン/オフする。このスタートアップ回路202では、定電流回路102の電源電圧VDDの使用範囲が広い場合、インバータ回路INV1の閾値電圧を適切に設定することができない。このため、従来例2のスタートアップ回路202も、電源電圧VDDの使用範囲を広くする場合には採用することができない。
なお、図8において、インバータ回路INV1に代えて、NチャネルMOSトランジスタN4(図示せず)を使用し、このNチャネルMOSトランジスタN4のドレインを抵抗を介して電源電圧VDDに接続する方法もある。しかし、起動後にNチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧を低レベルとするためには、この抵抗を相当の高抵抗としてNチャネルMOSトランジスタN4のドレイン電流を小さくしなければならない。高抵抗を集積回路上で実現するには大きな面積が必要になるためコスト高となるため、この方法も好ましくない。
図9に示した従来例3のスタートアップ回路203では、PチャネルMOSトランジスタP3のゲートをノードV3に接続しているので、PチャネルMOSトランジスタP3のゲートを接地する場合と比較して、PチャネルMOSトランジスタP3のゲート−ソース間電圧Vgsを小さくすることができる。
このため、PチャネルMOSトランジスタP3の電流供給能力が小さくなり、電源電圧VDDが高くなってもノードV1の電圧が大きく引き上げられることがなく、PチャネルMOSトランジスタP3のゲートを接地する場合に比べ、より確実にNチャネルMOSトランジスタN4をオフ状態とさせることができる。
しかしながら、この従来例3のスタートアップ回路203では、電源電圧VDDの上昇する量には限度がある。すなわち、電源電圧VDDが上昇すれば、PチャネルMOSトランジスタP3のゲート−ソース間電圧Vgsが広がるため、PチャネルMOSトランジスタP3を流れる電流が増える。その結果、ノードV1の電圧(NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧)が上昇し、NチャネルMOSトランジスタN4をオフ状態とすることができないことがある。このため、従来例3のスタートアップ回路203も、電源電圧VDDの使用範囲を広くする場合には採用することができない。
特開2002−64374号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、電源電圧の使用範囲を広くすることが可能なスタートアップ回路を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、電源電圧の供給を受けて定電流を生成する定電流回路に対して電源電圧の供給開始時にスタートアップ電流を供給するスタートアップ回路において、電源電圧の供給開始時にオンとされ定電流回路にスタートアップ電流を供給するスイッチング素子と、定電流回路の起動後、スイッチング素子をオフとして、定電流回路へのスタートアップ電流の供給を遮断するスタートアップ電流遮断回路とを備え、スタートアップ電流遮断回路は、スイッチング素子をオフとするための電流が動作電流として流れる電流経路と、電流経路に動作電流が流れることによってスイッチング素子がオフとされた後、この電流経路に流れる動作電流を制限する動作電流制限素子とを備え、動作電流制限素子は、スイッチング素子がオフとされた後、定電流回路の動作時のバイアス電圧を受けて、電流経路に流れる動作電流を制限し、電流経路は、直列に接続された第1のトランジスタと第2のトランジスタとを備え、動作電流制限素子は、電流経路中の第2のトランジスタとされ、第1のトランジスタと第2のトランジスタとは、第1のトランジスタのゲートが第2のトランジスタのドレインに接続され、第1のトランジスタのドレインが第2のトランジスタのソースに接続され、第2のトランジスタのゲートに定電流回路の動作時のバイアス電圧が与えられることを特徴とする。
この発明によれば、電源電圧の供給開始時にスイッチング素子がオンとされ、定電流回路にスタートアップ電流が供給される。そして、このスタートアップ電流の供給を受けて定電流回路が起動した後、電流経路に動作電流が流れてスイッチング素子がオフとされ、定電流回路へのスタートアップ電流の供給が遮断される。本発明では、このスイッチング素子のオフ後、電流経路に流れる動作電流が制限される。
本発明では、スイッチング素子のオフ後、電流経路を流れる動作電流が制限される。すなわち、スイッチング素子のオフ後、電流経路を流れる動作電流が小さくなる。これにより、広範囲の電源電圧に対して、電流経路中のノードの電圧がスイッチング素子の閾値電圧を超えることがないようにして、スイッチング素子を確実にオフ状態とすることが可能となる。
本発明によれば、電源電圧の供給開始時にオンとされ定電流回路にスタートアップ電流を供給するスイッチング素子と、定電流回路の起動後、スイッチング素子をオフとして、定電流回路へのスタートアップ電流の供給を遮断するスタートアップ電流遮断回路とを設け、スタートアップ電流遮断回路を、スイッチング素子をオフとするための電流が動作電流として流れる電流経路と、電流経路に動作電流が流れることによってスイッチング素子がオフとされた後、この電流経路に流れる動作電流を制限する動作電流制限素子とで構成するようにしたので、スイッチング素子のオフ後、電流経路を流れる動作電流が制限されるものとなり、広範囲の電源電圧に対して、電流経路中のノードの電圧がスイッチング素子の閾値電圧を超えることがないようにして、スイッチング素子を確実にオフ状態とすることが可能となり、電源電圧の使用範囲を広くすることができるようになる。
図1は、本発明の一実施例に係るスタートアップ回路を含む定電流回路を示す図である。 図2Aは、本実施例に係るスタートアップ回路がある場合の定電流回路の起動時のカレントミラー電流の変化を示す図である。 図2Bは、本実施例に係るスタートアップ回路が無い場合の定電流回路の起動時のカレントミラー電流の変化を示す図である。 図3Aは、本実施例に係るスタートアップ回路を含む定電流回路の起動時のカレントミラー電流、動作電流およびスタートアップ電流の変化を示す図である。 図3Bは、本実施例に係るスタートアップ回路を含む定電流回路の起動時のカレントミラー電流、動作電流およびスタートアップ電流の変化を示す図である。 図4は、本実施例に係るスタートアップ回路を含む定電流回路の他の回路構成を示す図である。 図5は、カレントミラーのソース抵抗による電位差を用いた定電流回路の一例を示す図である。 図6は、図5に示す定電流回路における2つの安定点を示す図である。 図7は、従来のスタートアップ回路を含む定電流回路(従来例1)を示す図である。 図8は、従来のスタートアップ回路の別の例を含む定電流回路(従来例2)を示す図である。 図9は、従来のスタートアップ回路の他の例を含む定電流回路(従来例3)を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るスタートアップ回路を含む定電流回路を示す図である。
図1において、定電流回路100は、PチャネルMOSトランジスタP1〜P4と、NチャネルMOSトランジスタN1,N2と、抵抗R1とから構成されている。直列に接続されたPチャネルMOSトランジスタP1とPチャネルMOSトランジスタP3とNチャネルMOSトランジスタN1と抵抗R1とが、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に接続されて、第1の電流経路S1を形成する。直列に接続されたPチャネルMOSトランジスタP2とPチャネルMOSトランジスタP4とNチャネルMOSトランジスタN2とが、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に接続されて、第2の電流経路S2を形成する。
また、この定電流回路100では、PチャネルMOSトランジスタP1とP2のゲート同士が接続されている。PチャネルMOSトランジスタP3とP4のゲート同士が接続されている。NチャネルMOSトランジスタN1とN2のゲート同士が接続されている。PチャネルMOSトランジスタP1のゲートとドレインとは互いに接続されている。PチャネルMOSトランジスタP3のゲートとドレインとは互いに接続されている。NチャネルMOSトランジスタN2のゲートとドレインとは互いに接続されている。
図1において、定電流回路100に設けられた本実施例に係るスタートアップ回路200は、PチャネルMOSトランジスタP5,P6と、NチャネルMOSトランジスタN3,N4とから構成されている。PチャネルMOSトランジスタP5とPチャネルMOSトランジスタP6とNチャネルMOSトランジスタN3とからなる直列回路S3が、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に接続されている。
このスタートアップ回路200では、NチャネルMOSトランジスタN4のドレインをPチャネルMOSトランジスタP3のゲートとドレインとの接続ライン(ノードV1)に接続し、NチャネルMOSトランジスタN4のソースをPチャネルMOSトランジスタP4のドレインとNチャネルMOSトランジスタN2のドレインとの接続ライン(ノードV2)に接続し、NチャネルMOSトランジスタN4のゲートをPチャネルMOSトランジスタP6のドレインとNチャネルMOSトランジスタN3のドレインとの接続ライン(ノードV3)に接続している。
また、このスタートアップ回路200では、PチャネルMOSトランジスタP5のゲートをPチャネルMOSトランジスタP6のドレインとNチャネルMOSトランジスタN3のドレインとの接続ライン(ノードV4)に接続し、PチャネルMOSトランジスタP6のゲートをNチャネルMOSトランジスタN4のドレインとノードV1との接続ライン(ノードV5)に接続し、NチャネルMOSトランジスタN3のゲートをPチャネルMOSトランジスタP4のドレインとNチャネルMOSトランジスタN2のドレインとの接続ライン(ノードV6)に接続している。
このスタートスタートアップ回路200において、電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に設けられたPチャネルMOSトランジスタP5とPチャネルMOSトランジスタP6とNチャネルMOSトランジスタN3とからなる直列回路S3が、本発明でいう「電流経路」に相当し(以下、この直列回路S3を「第3の電流経路S3」と呼ぶ。)、PチャネルMOSトランジスタP5が「第1のトランジスタ」に相当し、PチャネルMOSトランジスタP6が「第2のトランジスタ」に相当する。また、NチャネルMOSトランジスタN4が、本発明でいう「スイッチング素子」に相当し、PチャネルMOSトランジスタP6が「動作電流制限素子」に相当し、PチャネルMOSトランジスタP5とPチャネルMOSトランジスタP6とNチャネルMOSトランジスタN3を含む第3の電流経路S3の回路構成CBが「スタートアップ電流遮断回路」に相当する。この回路構成CBをスタートアップ電流遮断回路と呼ぶ。
このスタートアップ回路200では、NチャネルMOSトランジスタN4によって、NチャネルMOSトランジスタN2に定電流回路100の起動時のスタートアップ電流Isを供給する。起動後に速やかにNチャネルMOSトランジスタN4がオフ状態となるように、NチャネルMOSトランジスタN4のソースをNチャネルMOSトランジスタN2のゲート(ドレイン)に接続している。起動後にNチャネルMOSトランジスタN4をオフ状態にするのは、NチャネルMOSトランジスタN3で行う。
このNチャネルMOSトランジスタN3のドレイン電流は、ダイオード接続されたPチャネルMOSトランジスタP5から供給する。但し、単純にPチャネルMOSトランジスタP5をダイオード接続しただけでは電源電圧VDDが18VになったときにNチャネルMOSトランジスタN3のドレイン電流が大きくなってしまう。このNチャネルMOSトランジスタN3のドレイン電流を少なくするために、NチャネルMOSトランジスタN3のトランジスタサイズのL長を大きくすることも考えられるが、チップサイズが大きくなるためコストに影響してしまう。
そこで、本実施例では、定電流回路100の起動後、PチャネルMOSトランジスタP6によって、PチャネルMOSトランジスタP5のドレイン−ソース間の電圧Vdsを小さくすることで、PチャネルMOSトランジスタP5を飽和領域からリニア領域の使用に変えて、PチャネルMOSトランジスタP5に流れる電流を絞り、NチャネルMOSトランジスタN3に流れるドレイン電流を制限する。
このスタートアップ回路200の電源供給開始時の動作は、以下の通りである。
先ず、NチャネルMOSトランジスタN2の電流はゼロの状態であるため、この電流がゼロの状態から抜け出させるために、電源電圧VDDの供給ラインL1から、PチャネルMOSトランジスタP1、P3、NチャネルMOSトランジスタN4、NチャネルMOSトランジスタN2を介して、接地ラインL2に至る電流経路を作る。ここで、NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧は、定電流回路100の起動直後にはPチャネルMOSトランジスタP5を介して電源側に引き寄せられる。これにより、NチャネルMOSトランジスタN4がオンとなって、PチャネルMOSトランジスタP3のゲート(ノードV1)とNチャネルMOSトランジスタN2のゲート(ノードV2)とがつながる。
すなわち、電源が投入される前は、ノードV1〜V6は0V近辺にある。このため、定電流回路100への電源電圧VDDの供給開始時、PチャネルMOSトランジスタP5,P6がオンとなり、ノードV3の電圧、すなわちNチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧が上昇して、NチャネルMOSトランジスタN4がオンとなる。これにより、PチャネルMOSトランジスタP1、PチャネルMOSトランジスタP3、NチャネルMOSトランジスタN4、NチャネルMOSトランジスタN2からなる経路にスタートアップ電流Isが流れる。
一旦NチャネルMOSトランジスタN2に電流が流れると、定電流回路100はカレントミラーとして動作するため、PチャネルMOSトランジスタP2、PチャネルMOSトランジスタP4、NチャネルMOSトランジスタN2を含む第2の電流経路S2に流れるカレントミラー電流IRは、トランジスタサイズと抵抗値によって決められた電流値になる。このとき、NチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧が上昇することで、NチャネルMOSトランジスタN3がオンとなり、PチャネルMOSトランジスタP5から供給される電流よりも大きくドライブできるようにNチャネルMOSトランジスタN3をサイズ設定しておくことで、NチャネルMOSトランジスタN4のスイッチとしての動作が停止する。
すなわち、スタートアップ電流Isの供給を受けて定電流回路100が起動すると、第2の電流経路S2に流れるカレントミラー電流IRによって、ノードV6の電圧、すなわちNチャネルMOSトランジスタN3のゲート電圧が上昇し、NチャネルMOSトランジスタN3がオンとなる。これにより、PチャネルMOSトランジスタP5、PチャネルMOSトランジスタP6、NチャネルMOSトランジスタN3の経路を第3の電流経路S3として、動作電流Ixが流れる。これにより、ノードV3の電圧(NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧)が下降し、NチャネルMOSトランジスタN4がオフとなり、定電流回路100へのスタートアップ電流Isの供給が遮断される。
このスタートアップ回路200を広い電源電圧で動作させるために、PチャネルMOSトランジスタP5の電流値よりも、NチャネルMOSトランジスタN3の電流ドライブ能力が高くなるように、そのトランジスタサイズだけで決定するのでは、バラツキ誤差が大きくなってしまう。そこで、本実施例では、定電流回路100の動作時のバイアス電圧でPチャネルMOSトランジスタP6のゲート電圧を制御することで、PチャネルMOSトランジスタP5のドレイン−ソース間の電圧Vdsを小さくする。PチャネルMOSトランジスタP5は、ドレイン−ソース間の電圧Vdsが小さくなることで、リニア領域に入り、そこを流れる電流が絞られる。
すなわち、第3の電流経路S3に動作電流Ixが流れ、NチャネルMOSトランジスタN4がオフとされると、ノードV5の電圧(PチャネルMOSトランジスタP6のゲート電圧)がPチャネルMOSトランジスタP1、PチャネルMOSトランジスタP3、NチャネルMOSトランジスタN1、抵抗R1の経路、すなわち第1の電流経路S1に流れるカレントミラー電流ILによって規定される電圧(定電流回路100の動作時のバイアス電圧)となる。これにより、PチャネルMOSトランジスタP6のゲート−ソース間の電圧Vgsが小さくなり、PチャネルMOSトランジスタP6のソースの電位が高まって、PチャネルMOSトランジスタP5のドレイン−ソース間の電圧Vdsが小さくなり、PチャネルMOSトランジスタP5がリニア領域に入り、PチャネルMOSトランジスタP5を流れる電流が絞られる。
このようにして、NチャネルMOSトランジスタN4がオフとされた後、NチャネルMOSトランジスタN3に流れるドレイン電流が制限されるものとなり、すなわち第3の電流経路S3に流れる動作電流Ixが制限されるものとなり、広範囲の電源電圧VDDに対して、第3の電流経路S3中のノードV3の電圧(NチャネルMOSトランジスタN4のゲート電圧)がNチャネルMOSトランジスタN4の閾値電圧を超えることがないようにして、NチャネルMOSトランジスタN4を確実にオフ状態とすることが可能となる。
すなわち、定電流回路100の起動後は、常にNチャネルMOSトランジスタN4をオフにする必要があるため、第3の電流経路S3には動作電流Ixを常に流す。この場合、本実施例では、PチャネルMOSトランジスタP6によってPチャネルMOSトランジスタP5の電流が絞られているため、第3の電流経路S3に流れる動作電流Ixが小さくなる。これにより、広範囲の電源電圧VDDに対して、第3の電流経路S3中のノードV3の電圧がNチャネルMOSトランジスタN4の閾値電圧を超えることがないようになり、NチャネルMOSトランジスタN4が確実にオフ状態とされるものとなる。
このようにして、本実施例に係るスタートアップ回路200では、NチャネルMOSトランジスタN4をオフとして定電流回路100へのスタートアップ電流Isを遮断した後、第3の電流経路S3に流れる動作電流Ixが制限され、広範囲の電源電圧VDDに対して、第3の電流経路S3中のノードV3の電圧がNチャネルMOSトランジスタN4の閾値電圧を超えることがないようにして、NチャネルMOSトランジスタN4を確実にオフ状態とし、電源電圧VDDの使用範囲を広くすることができるようになる。また、本実施例では、第3の電流経路S3に流れる動作電流Ixが制限されるので、消費電力も少なくなる。また、NチャネルMOSトランジスタN3のサイズを小さくすることができ、コストダウンを図ることも可能となる。
〔シミュレーション結果〕
本実施例に係るスタートアップ回路200の効果を確認するために、スタートアップ回路200の有無を同時にシミュレーションした。まず、電源電圧VDDを0Vから18VまでをDC的に与えたときの、定電流回路100に流れる電流を解析するDC解析を行った。
図2Aにスタートアップ回路200が有る場合のカレントミラー電流IL、IRを示し、図2Bにスタートアップ回路200が無い場合のカレントミラー電流IL、IRを示す。なお、図2Aには、第3の電流経路S3に流れる動作電流Ixも合わせて示している。
図2A,図2Bにおけるカレントミラー電流IL,IRの波形を見るように、スタートアップ回路200の有無で差はない。すなわち、スタートアップ回路200が、起動後の定電流回路100の電流値に影響を与えていないことが分かる。
次に、電源電圧VDDを0Vから18Vまで時間変化するときのスタートアップ回路200が付加された定電流回路100の過渡解析を行った。ここでは、電源電圧VDDを100μsの時間で立ち上げる過渡解析を行った。図3Aに起動直後のカレントミラー電流IL、IRおよび動作電流Ixを示し、図3Bに起動直後のスタートアップ電流Isを示す。
スタートアップ回路200のNチャネルMOSトランジスタN4がオンとされることによって、スタートアップ電流Isが流れて定電流回路100が起動し、その結果、NチャネルMOSトランジスタN3がオンとなる。このNチャネルMOSトランジスタN3のオンによって、NチャネルMOSトランジスタN4がオフとされ、定電流回路100へのスタートアップ電流Isの供給が遮断され、このときの定電流回路100からのバイアス電圧をゲート電圧として受けるPチャネルMOSトランジスタP6によって、第3の電流経路S3を流れる動作電流Ixが制限されていることが確認できる。
なお、上述した実施例では、説明を分かり易くするために、スタートアップ回路200を含む定電流回路100の回路構成として最も単純な形を示したが、より実際的には、カレントミラーの特性を向上させるために、NチャンネルMOSトランジスタもカスコード型とすることもできる。図4に、定電流回路100においてカスコード型のNチャンネルMOSトランジスタを用いた場合の回路構成を示す。
図4において、図3と同じトランジスタには同じ符号を付している。図4では、電源電圧VDDの動作範囲を広げるために、定電流回路100は、よく知られたカスコード型のカレントミラー回路としている。この定電流回路100では、PチャネルMOSトランジスタP7とNチャネルMOSトランジスタN8とNチャネルMOSトランジスタN7とを直列に接続した回路を電源電圧VDDの供給ラインL1と接地ラインL2との間に接続し、PチャネルMOSトランジスタP7によりPチャネルMOSトランジスタP3のゲート電圧を設定している。また、NチャネルMOSトランジスタN5とN6を追加することによって、カレントミラーとしての出力抵抗をあげて、電源電圧VDDの変動の影響を少なくしている。また、NチャネルMOSトランジスタN1のゲートとNチャネルMOSトランジスタN2のゲートとの接続点の電圧およびNチャネルMOSトランジスタN5のゲートとNチャネルMOSトランジスタN6のゲートとの接続点の電圧をバイアス電圧として、NチャネルMOSトランジスタN7およびN8のゲートに与えるようにしている。また、PチャネルMOSトランジスタP1のゲートは、PチャネルMOSトランジスタP1のドレインを接続してダイオード接続とする代わりに、PチャネルMOSトランジスタP3のドレインに接続されている。またPチャンネルP3のゲートは、PチャネルMOSトランジスタP7のドレインに接続されている。
この回路構成では、PチャネルMOSトランジスタP7、NチャネルMOSトランジスタN4、NチャネルMOSトランジスタN6、NチャネルMOSトランジスタN2の経路にスタートアップ電流Isが流れ、図3同様にPチャネルMOSトランジスタP5、PチャネルMOSトランジスタP6、NチャネルMOSトランジスタN3の経路に動作電流Ixが流れる。
図4に示した回路構成は、電源電圧VDDの設定範囲を広げ、電源変動による電流変動の影響を低減する改良であり、そのことでスタートアップ電流の経路に変化があるが、定常動作後にスタートアップ電流を流れなくし、その遮断電流も低減させるという本発明の動作には本質的に何ら変わりはない。
〔実施例の拡張〕
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明は、定電流を生成する定電流回路に対して電源電圧の供給開始時にスタートアップ電流を供給するスタートアップ回路として利用することが可能である。
100…定電流回路、200…スタートアップ回路、P1〜P6…PチャネルMOSトランジスタ、N1〜N4…NチャネルMOSトランジスタ、S1…第1の電流経路、S2…第2の電流経路、S3…第3の電流経路、CB…スタートアップ電流遮断回路、V1〜V6…ノード、L1…電源供給ライン、L2…接地ライン。

Claims (2)

  1. 電源電圧の供給を受けて定電流を生成する定電流回路に対して前記電源電圧の供給開始時にスタートアップ電流を供給するスタートアップ回路において、
    前記電源電圧の供給開始時にオンとされ前記定電流回路に前記スタートアップ電流を供給するスイッチング素子と、
    前記定電流回路の起動後、前記スイッチング素子をオフとして、前記定電流回路への前記スタートアップ電流の供給を遮断するスタートアップ電流遮断回路とを備え、
    前記スタートアップ電流遮断回路は、
    前記スイッチング素子をオフとするための電流が動作電流として流れる電流経路と、
    前記電流経路に前記動作電流が流れることによって前記スイッチング素子がオフとされた後、この電流経路に流れる前記動作電流を制限する動作電流制限素子とを備え、
    前記動作電流制限素子は、
    前記スイッチング素子がオフとされた後、前記定電流回路の動作時のバイアス電圧を受けて、前記電流経路に流れる前記動作電流を制限し、
    前記電流経路は、
    直列に接続された第1のトランジスタと第2のトランジスタとを備え、
    前記動作電流制限素子は、
    前記電流経路中の前記第2のトランジスタとされ、
    前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとは、
    前記第1のトランジスタのゲートが前記第2のトランジスタのドレインに接続され、前記第1のトランジスタのドレインが前記第2のトランジスタのソースに接続され、前記第2のトランジスタのゲートに前記定電流回路の動作時のバイアス電圧が与えられる
    ことを特徴とするスタートアップ回路。
  2. 請求項1に記載されたスタートアップ回路において、
    前記スイッチング素子は、トランジスタである
    ことを特徴とするスタートアップ回路。
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