JP6329176B2 - ニトリルヒドラターゼを産生するロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcusaetherivorans)VKMAc−2610D菌株、その培養方法およびアクリルアミドを生成するための方法 - Google Patents

ニトリルヒドラターゼを産生するロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcusaetherivorans)VKMAc−2610D菌株、その培養方法およびアクリルアミドを生成するための方法 Download PDF

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Description

本発明群は、バイオテクノロジーおよび微生物産業に関し、高いニトリルヒドラターゼ酵素活性を有するロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)菌の新規株;その培養方法;生体触媒としてその株の細胞を使用して、アクリルアミドの濃縮溶液を生成するための方法を含む。
微生物がカルボニトリルを対応するアミドに変換する能力は、1970年代初めの文献に記載された。そのような反応を触媒するニトリルヒドラターゼ酵素は、様々な分類群に関する広範囲の細菌に固有である。ロドコッカス(Rhodococcus)属の代表は、本明細書の主題について実際に興味深い。日本、朝鮮、フランス、ロシア、ドイツ、米国および中国の大きな化学薬品会社およびバイオテクノロジーの会社は、とりわけ、アクリルアミド生成にとって有効な生体触媒として、この属に属する株の細胞を使用している。
ニトリルから対応するアミドへの酵素加水分解のプロセスが深く調査され、ニトリルヒドラターゼを産生する株の選択の分野ではかなり成功しているにもかかわらず、新しい生体触媒に対する産業の需要は、低下していない。これは、一方では、アミド、特に、アクリルアミドの生物工学的生成の有効性および環境安全性に起因し、他方では、先に特許された株および技術の高コストに起因する。ゆえに、近年になって、ニトリルヒドラターゼ酵素の産生株である新しい微生物が単離された。
しかしながら、公知の菌株およびそのような株を使用してアクリルアミドを生成するための方法は、いくつかの欠点に悩まされている。多くの株が、40%未満という最高濃度のアクリルアミドしか産生することができず、ゆえに、そのような株の使用には限界がある。
ある特定の株の別の短所は、高価であって組成(例えば、ビタミン、ペプトンまたは酵母エキス)が変動する成分をそれらの培養培地に含めなければならないことである。いくつかの株は、低いニトリルヒドラターゼ活性しか示さない。活性を高めるために、数日間の酵素活性化とともに、培養ブロスからの酸素の除去などの追加工程が、必要であり得る。
いくつかの株は、有毒な成分を含む培養培地を要求する。例えば、培養培地中にアセトニトリルが要求されることがあるが、アセトニトリルは、有毒であり、揮発性であり、極めて引火しやすく、かつ高価である。
本発明に係る菌株は、請求項1に示されることによって特徴付けられる。
本発明に係るアクリルアミドを生成するための方法は、請求項3に示されることによって特徴付けられる。
本発明に係る菌株を培養する方法は、請求項10に示されることによって特徴付けられる。
本発明に係る最終生成物は、請求項23に示されることによって特徴付けられる。
本発明に係るアクリルアミドは、請求項24に示されることによって特徴付けられる。
本発明は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株に関する。
ある実施形態において、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株は、ニトリルヒドラターゼの産生株である。
本特許出願は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法にも関する。
本願は、アクリルアミドを生成する方法にも関する。
特許請求される本発明群の目的は、市場向きの生成物の工業生産において使用するための、高いニトリルヒドラターゼ活性を有する新しい菌株の作出である。
上記株を培養する特許請求される方法の目的は、必要以上のコストがかからず、さらに可能であれば、工業的に使用されている既存の類似の方法と比べてコストが低い、特許請求される株のバイオマス生成のための技術の開発である。
新しい株を使用することによって、言及されている生成物を生成する特許請求される方法の目的は、プロセスコストを増加させずに、かつプロセス操作をさらに複雑にせずに、その新しい株を使用することによって所定の濃度でアクリルアミドを生成するための技術の開発である。
本発明は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法にも関し、ここで、その株の細胞は、
ナトリウムイオンおよびカリウムイオンを含むリン酸緩衝水溶液;
炭素源;
窒素源;
必要に応じて、酵素誘導物質;
必要に応じて、コバルト塩;
マグネシウム塩;
亜鉛塩;
カルシウム塩;および
Fe(II)塩
を含む栄養培地を使用して、培養される。
ある実施形態において、栄養培地は、
ナトリウムイオンおよびカリウムイオンを含むリン酸緩衝水溶液;
炭素源;
窒素源;
酵素誘導物質;
コバルト塩;
マグネシウム塩;
亜鉛塩;
カルシウム塩;および
Fe(II)塩
を含む。
ある実施形態において、栄養培地は、
ナトリウムイオンおよびカリウムイオンを含むリン酸緩衝水溶液;
炭素源;
窒素源;
必要に応じて、酵素誘導物質;
必要に応じて、コバルト塩;
マグネシウム塩;
亜鉛塩;
カルシウム塩;および
Fe(II)塩
からなる。
ある実施形態において、栄養培地は、
ナトリウムイオンおよびカリウムイオンを含むリン酸緩衝水溶液;
炭素源;
窒素源;
酵素誘導物質;
コバルト塩;
マグネシウム塩;
亜鉛塩;
カルシウム塩;および
Fe(II)塩
からなる。
ある実施形態において、上記株の細胞は、栄養培地中で培養される。
ある実施形態において、上記株の細胞は、培養中に栄養培地に懸濁される。
ある実施形態において、栄養培地のpHは、6.3〜8.3である。ある実施形態において、栄養培地のpHは、7.0〜7.4である。
ある実施形態において、上記プロセスは、26〜31℃の温度で行われる。ある実施形態において、上記プロセスは、28〜30℃の温度で行われる。この文脈において、用語「上記プロセス」は、上記栄養培地を使用して上記株の細胞を培養するプロセスのことを指していると理解されるべきである。
ある実施形態において、上記菌株の細胞は、撹拌しながら培養される。
ある実施形態において、上記菌株の細胞は、通気しながら培養される。
ある実施形態において、上記菌株の細胞は、その菌株の細胞の増殖が定常期に入るまで培養される。
ある実施形態において、上記菌株の細胞は、その菌株の所定の細胞収量が達成されるまで培養される。
所定の収量は、例えば、アクリルアミドを生成するプロセスのために入手されるべきバイオマスの量または上記菌株の細胞のニトリルヒドラターゼ活性に応じて変動し得る。
細胞の所定の収量の達成は、公知の方法(例えば、培養物の光学濃度の計測または細胞質量の乾燥重量の計測)によって測定され得る。光学濃度すなわち吸光度は、例えば、下記に記載されるような光電比色計において計測され得る。同様に、前記方法は、上記菌株の細胞の増殖が定常期に入ったときを判定するために使用され得る。
ある実施形態において、上記菌株の細胞は、36〜40という懸濁液の光学濃度が達成されるまで、培養される。この文脈において、「懸濁液」は、その中に上記菌株の細胞が懸濁されている栄養培地のことを指していると理解されるべきである。
36〜40という懸濁液の光学濃度は、細菌の増殖が定常期に達したことを示唆する。本明細書中および実施例において、光学濃度は、5mmという光学層(optical layer)の厚さで、540nmという波長において、光電比色計において計測される。光学濃度の計測に適した光電比色計または分光光度計は、当該分野で周知である。
ある実施形態において、上記プロセスは、36〜40という懸濁液の光学濃度が達成されるまで行われる。
ある実施形態において、上記プロセスは、540nmという波長および5mmという光学層の厚さにおいて、36〜40という懸濁液の光学濃度が達成されるまで行われる。
上記リン酸緩衝水溶液は、それが、ナトリウムイオン(Na)およびカリウムイオン(K)を含むならば、当該分野で公知の任意のリン酸緩衝水溶液であってよい。前記リン酸緩衝水溶液は、ナトリウムおよびカリウムの様々なリン酸塩を使用して調製され得る。ある実施形態において、リン酸緩衝水溶液は、リン酸塩を含む。ある実施形態において、リン酸緩衝水溶液は、NaHPO、NaHPO、KHPO、KHPOおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択されるリン酸塩を含む。ある実施形態において、リン酸緩衝水溶液は、NaHPO・12HOおよびKHPOを含む。リン酸緩衝水溶液のpHは、栄養培地のpHを6.3〜8.3または7.0〜7.4に調整するように選択され得る。
ある実施形態において、炭素源は、グルコース、セロビオース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、マンノース、スクロース、トレハロース、リボース、グリセロール、マンニトール、ソルビトール、サリシン、イヌリン、シトレート、ピルベート、スクシネート、フマレートおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される。
ある実施形態において、炭素源は、グルコースである。
ある実施形態において、栄養培地は、20.0〜60.0g/lの炭素源を含む。
上記窒素源は、上記菌株の細胞が利用できる任意の窒素源であり得る。多くの好適な窒素源は、ニトリルヒドラターゼ活性を誘導することもできる。ゆえに、当業者は、単一の化合物が、窒素源と酵素誘導物質の両方として栄養培地中に含められ得ることを理解するだろう。ある実施形態において、窒素源は、カルバミド、ロイシン、アセトアミドまたはそれらの任意の混合物からなる群より選択される。ある実施形態において、窒素源は、カルバミドである。
この文脈において、語「酵素誘導物質」および「誘導物質」は、交換可能に使用され得、ニトリルヒドラターゼ活性を誘導することができる作用物質のことを指す。ニトリルヒドラターゼ活性を誘導することができるいくつかの酵素誘導物質が、当該分野で公知である。ある実施形態において、酵素誘導物質は、カルバミドである。ある実施形態において、酵素誘導物質は、脂肪族アミドである。ある実施形態において、酵素誘導物質は、プロピオンアミド、イソブチルアミド、アセトアミドおよびそれらの混合物からなる群より選択される。
ある実施形態において、窒素源および誘導物質は、カルバミドである。カルバミド(尿素)は、微生物に好都合な窒素源として利用され得、工業目的で容易に入手可能である。それは、酵素誘導物質としても機能し得る。
ある実施形態において、栄養培地は、10.0〜24.0g/lの窒素源を含む。
コバルト塩は、任意の可溶性のコバルト塩であり得る。コバルトイオンは、ニトリルヒドラターゼ酵素に対する補助因子として利用される。ある実施形態において、コバルト塩は、CoCl、CoSOまたはそれらの混合物である。ある実施形態において、コバルト塩は、CoCl・6HO、CoSO・7HOまたはそれらの混合物である。ある実施形態において、栄養培地は、0.04〜0.085g/lのコバルト塩を含む。
マグネシウム塩は、任意の可溶性のマグネシウム塩であり得る。マグネシウム塩によって提供されるマグネシウムイオンは、上記菌株の細胞の輸送機能に利用される。ある実施形態において、マグネシウム塩は、MgSOである。ある実施形態において、マグネシウム塩は、MgSO・7HOである。ある実施形態において、栄養培地は、10.0〜24.0g/lのマグネシウム塩を含む。
亜鉛塩は、任意の可溶性の亜鉛塩であり得る。亜鉛塩によって提供される亜鉛イオンは、カルバミドなどの窒素源の分解に利用され得る。ある実施形態において、亜鉛塩は、ZnSOである。ある実施形態において、亜鉛塩は、ZnSO・7HOである。ある実施形態において、栄養培地は、0.08〜0.4g/lの亜鉛塩を含む。
カルシウム塩は、任意の可溶性のカルシウム塩であり得る。カルシウム塩によって提供されるカルシウムイオンは、グルコースなどの炭素源の利用に関与し得る。ある実施形態において、カルシウム塩は、CaCl、CaHPO・2HO、Ca(HPO・2HO、Ca(PO、CaCl・2HO、CaCO、CaSO、Ca(C・3HO、Ca(HOCH(CHOH)COO)・HOおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される。ある実施形態において、栄養培地は、0.2〜0.6g/lのカルシウム塩を含む。
Fe(II)塩は、任意の可溶性のFe(II)塩であり得る。その塩によって提供される第一鉄イオンは、呼吸に利用される。ある実施形態において、Fe(II)塩は、キレート錯体の形態である。ある実施形態において、Fe(II)塩は、キレート錯体の形態のFeSOである。ある実施形態において、Fe(II)塩は、キレート錯体の形態のFeSO・7HOである。ある実施形態において、栄養培地は、0.025〜0.05g/lのFe(II)塩を含む。
ある実施形態において、マグネシウム塩は、MgSOであり;亜鉛塩は、ZnSOであり;カルシウム塩は、CaCl、CaHPO・2HO、Ca(HPO・2HO、Ca(PO、CaCl・2HO、CaCO、CaSO、Ca(C・3HO、Ca(HOCH(CHOH)COO)・HO、それらの任意の混合物からなる群より選択され;Fe(II)塩は、キレート錯体の形態のFeSO・7HOである。
炭素源、窒素源、誘導物質およびコバルト塩は、培養中および細胞増殖中に、一度にまたは数回に分けて栄養培地に投入され得る。
栄養培地は、単純なものであり、製造コストが安いものである。それは、上記菌株のバイオマスの高収量および菌株のバイオマスにおけるニトリルヒドラターゼの高い活性も可能にする。
ある実施形態において、栄養培地は、ビタミン、アミノ酸、ペプトン、植物抽出物、酵母エキスおよび/またはアセトニトリルを含まない。
生成されたバイオマスは、その後、分離され得る。生成されたバイオマスを分離するための方法は、当該分野で周知である。
ある実施形態では、上記株の細胞を、固形栄養培地上に播種し、ある時間にわたって培養し、次いで、バイオマスを洗浄し、得られた懸濁液を、栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用し、上記プロセスは、ある時間にわたって、撹拌しながら行われることにより、540nmの波長および5mmの光学層の厚さにおいて2〜16単位の範囲の懸濁液の光学濃度が達成され;次いで、得られた懸濁液を、第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の容器の接種のために使用し、第2の容器は、新しい栄養培地を含み、それにより、0.1〜0.3という第2の容器内の光学濃度が達成され;そのプロセスは、36〜40という懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、通気しながら、ある時間にわたって続けられ;次いで、生成されたバイオマスが、分離される。
ある実施形態において、上記株の細胞を、固形栄養培地上に播種し、24〜48時間培養し、次いで、バイオマスを洗浄し、得られた懸濁液を、栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用し、上記プロセスは、24〜48時間、撹拌しながら行われることにより、540nmの波長および5mmの光学層の厚さにおいて2〜16単位の範囲の懸濁液の光学濃度が達成され、次いで、得られた懸濁液を、第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の容器の接種のために使用し、第2の容器は、新しい栄養培地を含み、それにより、0.1〜0.3という第2の容器内の光学濃度が達成され;そのプロセスは、36〜40という懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、通気しながら48〜120時間続けられ;次いで、生成されたバイオマスが、分離される。
上記菌株の細胞は、1工程培養として培養され得、ここで、その菌株の細胞は、第1の所定の細胞収量が達成されるまで、栄養培地中で培養される。上記菌株の細胞は、2工程培養としても培養され得、ここで、その菌株の細胞は、第1の容器内の栄養培地中で培養され、続いて、得られた培養物または懸濁液を使用して、第2の容器内の新しい栄養培地に接種され;その菌株の細胞は、第2の所定の細胞収量が達成されるまで、その新しい栄養培地中で培養される。第1および第2の所定の収量は、同じである必要はない。典型的には、第1の所定の収量は、第2の所定の収量ほど高くある必要はない。
上記株の細胞が、第1の工程において第1の容器内でおよび第2の工程として第2の容器内で培養される2工程培養は、その培地および改善された酵素合成にその菌株をよりよく適合させることが可能であり得る。
上記固形栄養培地は、例えば、肉ペプトン寒天(meat and peptone agar)、LB培地寒天、合成培地、またはロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の増殖を補助することができる他の任意の固形栄養培地であり得る。
バイオマスは、例えば、リン酸緩衝食塩水などの滅菌された生理学的溶液で洗浄され得る。滅菌された生理学的溶液は、7.0〜7.4のpHを有し得る。
第1の容器の撹拌は、例えば、140〜160rpmの速度の回転撹拌であり得る。
この文脈において、用語「新しい栄養培地」は、新たな体積の、上で定義された栄養培地のことを指していると理解されるべきである。
本発明は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法にも関し、ここで、その株の細胞を、肉ペプトン寒天斜面(meat and peptone agar slope)上に播種し、24〜48時間培養し、次いで、バイオマスを、7.0〜7.4のpHを有する滅菌された生理学的溶液で洗浄し、得られた懸濁液を、g/lである以下の組成:
NaHPO・12HO 6.06
KHPO 1.3
グルコース 10.0〜20.0
カルバミド 2.0〜6.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.08〜0.2
CaCl・2HO 0.2
CoCl・6HO 0.01〜0.02
キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.01〜0.025
蒸留水 1lまで
pH7.0〜7.4
の栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用し、そのプロセスは、28〜30℃の温度において24〜48時間、140〜160rpmの速度で回転撹拌しながら行われることにより、540nmの波長および5mmの光学層の厚さにおいて2〜16単位の範囲の懸濁液の光学濃度が達成される。次いで、得られた懸濁液は、第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の容器の接種のために使用され、第2の容器は、g/lである以下の組成:
NaHPO・12HO 6.20
KHPO 1.65
グルコース 20.0〜60.0
カルバミド 10.0〜24.0
MgSO・7HO 0.8〜1.0
ZnSO・7HO 0.08〜0.4
カルシウム塩 0.2〜0.6
コバルト塩 0.04〜0.085
キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.025〜0.05
蒸留水 1lまで
pH7.0〜7.4
の新しい栄養培地を含み、それにより、0.1〜0.3という第2の容器内の光学濃度が達成され;そのプロセスは、36〜40という懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、26〜31℃の温度、1分あたり0.5〜1.0空気体積/培地体積の通気で、48〜120時間続けられ;次いで、生成されたバイオマスが、分離される。
ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する上に記載された方法のある実施形態において、第2の容器内の栄養培地は、カルシウム塩として以下の塩:
CaHPO・2H
Ca(HPO・2H
Ca(PO
CaCl・2H
CaCO
CaSO
Ca(C・3H
Ca(HOCH(CHOH)COO)・HO;
のうちの1つおよびコバルト塩として以下の塩:CoCl・6HO、
CoSO・7H
のうちの1つを含み得る。
本発明は、ロドコッカス(Rhodococcus)属に属しかつニトリルヒドラターゼ活性を有する株のバイオマスを使用して、アクリロニトリルの水和によってアクリルアミドを生成するための方法にも関し、ここで、その水和は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスを使用して、0.5%以下であるアクリロニトリルの作用濃度で行われる。
アクリルアミドを含む最終生成物は、上記方法によって得られる。
ある実施形態において、水和の後に、最終的なアクリルアミド生成物の単離が行われる。
用語「最終的なアクリルアミド生成物」は、最終生成物に含まれるアクリルアミドのことを指していると理解されるべきである。最終生成物からアクリルアミドを単離するために適した方法は、当該分野で公知である。
アクリロニトリルは、有毒な化合物であり、上記菌株にとって過度に有毒でないその好適な作用濃度が、維持されるべきである。0.5%以下であるアクリロニトリルの作用濃度が、上記菌株によって許容される。前記作用濃度は、最終生成物中にアクリルアミドを45〜49%という濃度で得ることも可能にし得る。その作用濃度は、水和反応中に反応溶液にアクリロニトリルを加えることによって維持され得る。当業者は、例えば、水和速度または最終的なアクリルアミド生成物の量が最適になるように、アクリロニトリルの作用濃度を選択し得る。ある実施形態において、アクリロニトリルの作用濃度は、0.01〜0.5%または0.05〜0.5%または0.1〜0.5%の範囲内である。
ある実施形態において、アクリロニトリルの作用濃度は、反応溶液の総重量に基づいて(w/w)、0.5重量%以下、または0.01〜0.5重量%または0.05〜0.5重量%または0.1〜0.5重量%の範囲内である。
この文脈において、用語「作用濃度」は、菌株のバイオマスおよびアクリロニトリルを含む反応溶液中の濃度のことを指していると理解されるべきである。その反応溶液は、他の成分(例えば、水、アクリルアミドおよび/または任意の添加物)も含み得る。
用語「反応溶液」は、菌株のバイオマスおよびアクリロニトリルを含む反応混合物のことを指していると理解されるべきである。その反応混合物は、他の成分(例えば、水、アクリルアミドおよび/または任意の添加物)も含み得る。
使用される菌株のバイオマスの量は、例えば、水和速度または最終的なアクリルアミド生成物の量が最適になるように、選択され得る。菌株のバイオマスの量は、例えば、その菌株の細胞のニトリルヒドラターゼ活性に依存し得る。
ある実施形態において、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスは、最終生成物1トンあたりの株の乾燥重量で、約100〜1000gまたは200〜1000gまたは200〜800gまたは300〜600gまたは1000g未満または500g未満または400g未満である。
ある実施形態において、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスは、最終生成物1トンあたりの株の乾燥重量で、約400〜500gである。
この文脈において、用語「最終生成物」は、上記株のバイオマスおよびアクリルアミドを含む反応溶液のことを指していると理解されるべきである。最終生成物は、他の成分、例えば、水、少量のアクリロニトリルおよび/または任意の添加物も含み得る。当業者は、反応溶液に含まれるアクリロニトリルが、菌株のバイオマスによってアクリルアミドに水和されることを理解するだろう。換言すれば、最終生成物とは、反応溶液に加えられたアクリロニトリルがアクリルアミドに水和された反応溶液全体のことを指す。
用語「バイオマス」は、菌株の細胞の質量のことを指していると理解されるべきである。
ある実施形態において、最終生成物は、少なくとも40%;または少なくとも41%;または少なくとも42%;または少なくとも43%;または少なくとも44%;または40〜55%;または41〜55%;42〜55%;または43〜55%;または44〜55%の濃度でアクリルアミドを含む。
ある実施形態において、最終生成物は、少なくとも45%;または少なくとも46%;または少なくとも47%;または45〜55%;または45〜54%;または45〜53%;または45〜52%;または45〜51%;または45〜50%;または45〜49%;または46〜55%;または46〜54%;または46〜53%;または46〜52%;または46〜51%;または46〜50%;または46〜49%;または47〜55%;または47〜54%;または47〜53%;または47〜52%;または47〜51%;または47〜50%;または47〜49%の濃度でアクリルアミドを含む。
ある実施形態において、最終生成物は、その最終生成物の総重量に基づいて、少なくとも40重量%;または少なくとも41重量%;または少なくとも42重量%;または少なくとも43重量%;または少なくとも44重量%;または40〜55重量%;または41〜55重量%;42〜55重量%;または43〜55重量%;または44〜55重量%;または少なくとも45重量%;または少なくとも46重量%;または少なくとも47重量%;または45〜55重量%;または45〜54重量%;または45〜53重量%;または45〜52重量%;または45〜51重量%;または45〜50重量%;または45〜49重量%;または46〜55重量%;または46〜54重量%;または46〜53重量%;または46〜52重量%;または46〜51重量%;または46〜50重量%;または46〜49重量%;または47〜55重量%;または47〜54重量%;または47〜53重量%;または47〜52重量%;または47〜51重量%;または47〜50重量%;または47〜49重量%の濃度でアクリルアミドを含む。
実施例6に対応する例では、最終生成物において47%の濃度でアクリルアミドを得るために、757.2gのアクリロニトリルが、反応器に投入され得、2157.2gという全反応質量がもたらされる。すべてのアクリロニトリルが、上記菌株の細胞によってアクリルアミドに変換されるので、47%という最終濃度のアクリルアミドが、最終生成物中に得られる。この例において、その反応は、1gのバイオマス(乾燥重量)を含むだろう。
ある実施形態において、アクリロニトリルの水和は、10〜23℃の温度において行われる。
ある実施形態において、アクリロニトリルの水和は、6.8〜8.4のpHにおいて行われる。
ある実施形態において、アクリロニトリルの水和は、10〜23℃の温度および6.8〜8.4のpHにおいて行われる。
ある実施形態において、上記菌株のバイオマスは、水溶液に懸濁され;
アクリロニトリルが、その水溶液に加えられることにより、反応溶液が形成される。
ある実施形態において、アクリロニトリルが、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスの水性懸濁液に混合されることにより、反応溶液が形成され;その反応溶液中のアクリロニトリルの作用濃度が0.5%以下で維持されるように水和が行われる。
ある実施形態において、上記方法は、以下の工程:
a)ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスを水溶液に懸濁することにより、懸濁液を得る工程;
b)アクリロニトリルを、工程a)から得ることができる懸濁液に混合することにより、反応溶液を形成する工程;および
c)その反応溶液中のアクリロニトリルの作用濃度が0.5%以下で維持されるように、水和を行う工程
を含む。
ある実施形態において、反応溶液中のアクリロニトリルの作用濃度は、少なくとも45%の濃度のアクリルアミドを含む最終生成物が得られるまで、0.5%以下で維持される。
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属しかつニトリルヒドラターゼ活性を有する株のバイオマスを使用するアクリロニトリルの水和、次いで、最終生成物、すなわち、アクリルアミドの単離を含む方法のある実施形態において、その水和は、45〜49%の濃度のアクリルアミドである最終生成物1トンあたりの株の乾燥重量基準で約400〜500gの量のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスを使用して、0.5%以下のアクリロニトリルの作用濃度で行われる。
本発明は、アクリルアミドを生成するための方法の1つ以上の実施形態によって得ることができる最終生成物にも関する。
ある実施形態において、最終生成物は、上記菌株のバイオマスおよびアクリルアミドを含む。最終生成物は、他の成分、例えば、水、少量のアクリロニトリルおよび/または任意の添加物をさらに含み得る。
ある実施形態において、最終生成物は、少なくとも40%;または少なくとも41%;または少なくとも42%;または少なくとも43%;または少なくとも44%;または40〜55%;または41〜55%;42〜55%;または43〜55%;または44〜55%の濃度でアクリルアミドを含む。
ある実施形態において、最終生成物は、少なくとも45%;または少なくとも46%;または少なくとも47%;または45〜55%;または45〜54%;または45〜53%;または45〜52%;または45〜51%;または45〜50%;または45〜49%;または46〜55%;または46〜54%;または46〜53%;または46〜52%;または46〜51%;または46〜50%;または46〜49%;または47〜55%;または47〜54%;または47〜53%;または47〜52%;または47〜51%;または47〜50%;または47〜49%の濃度でアクリルアミドを含む。
ある実施形態において、最終生成物は、その最終生成物の総重量に基づいて、少なくとも40重量%;または少なくとも41重量%;または少なくとも42重量%;または少なくとも43重量%;または少なくとも44重量%;または40〜55重量%;または41〜55重量%;42〜55重量%;または43〜55重量%;または44〜55重量%;または少なくとも45重量%;または少なくとも46重量%;または少なくとも47重量%;または45〜55重量%;または45〜54重量%;または45〜53重量%;または45〜52重量%;または45〜51重量%;または45〜50重量%;または45〜49重量%;または46〜55重量%;または46〜54重量%;または46〜53重量%;または46〜52重量%;または46〜51重量%;または46〜50重量%;または46〜49重量%;または47〜55重量%;または47〜54重量%;または47〜53重量%;または47〜52重量%;または47〜51重量%;または47〜50重量%;または47〜49重量%の濃度でアクリルアミドを含む。
本発明は、最終生成物から得ることができるアクリルアミドにも関する。
技術的結果は、特許請求される本発明群によって提供される。
ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株は、それが、単純な有機−無機培地上で増殖し、20℃において最高332U/mgまたは25℃において521U/mgの高いニトリルヒドラターゼ活性を有するという点において特徴付けられる。ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のニトリルヒドラターゼは、熱安定性である。
上記株は、アクリルアミドおよびポリアクリルアミドの製造の廃水から単離され、遺伝的に改変されなかった。このことは、多くの国の法令が、遺伝的に改変された微生物の使用を制限しているので、工業用生体触媒として使用するために特に重要である。
ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する開発された方法のおかげで、高価な誘導物質、ビタミン、アミノ酸および植物抽出物を含まない単純な有機−無機栄養培地上で、高い活性を有する高収量の細胞を得ることが可能になる。栄養培地の全成分が、商業的に入手可能であるので、特許請求される株に基づいて調製される工業用生体触媒のコストは削減される。1つ以上の実施形態に係る培養方法は、上記菌株の迅速な増殖に最適である。さらに、1つ以上の実施形態に係る培養方法を使用することにより、1つ以上の実施形態に係るアクリルアミドを生成するための方法において使用され得る菌株のバイオマスが提供され得る。
本願に記載されるロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を使用して、合成によってアクリルアミドを生成するための方法は、経済的に有益である。アクリルアミドの濃縮溶液の合成条件は、最適化される。
特許請求される株は、選択培地上に直接播種する方法によって、アクリルアミドおよびポリアクリルアミドの製造の廃液から単離される。
ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)菌の特許請求される株は、All−Russian Collection of Microorganisms(Russian Collection of Microorganisms(VKM),G.K.Skryabin Institute of Biochemistry and Physiology of Microorganisms,Russian Academy of Sciences,Prospekt Nauki No.5,Pushchino 142290(Moscow Region),Russian Federation)の個人起業家Sergey Kozulinによってブダペスト条約の下で、アクセッション番号VKM Ac−2610Dとして寄託された(寄託者によって与えられた識別参照番号:ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)KTN26−1)。その株は、2012年7月20日に保管所が受け取り、その寄託物は、ブダペスト条約の下、2013年11月15日に、ある1つの寄託物に変換された。その株は、以下の形態学的特性、培養特性および生化学的特性によって特徴付けられる。
形態学的特性:ロドコッカス(Rhodococcus)属の生活環を有し、非運動性で非胞子形成性のグラム陽性株は、被嚢されておらず、酸に不耐性であり、好気性である。
培養特性:それは、黄橙色から赤橙色および1〜2mmの直径を有する(72〜96時間後に)、肉ペプトン寒天上に丸い滑らかなコロニーを形成する。特別な培地上で増殖すると、R型、S型およびM型に分離する。
生理学的特性:上記株は、オキシダーゼ陰性、カタラーゼ陽性およびホスファターゼ陽性であり、ニトレートをニトリットに還元する。それは、デンプン、Tween60およびTween80を加水分解し;それは、セルロース、エスクリンおよびDNAを加水分解しない。それは、5.5〜9.5のpH(最適なpH値は、7.2±0.2である);5〜45℃の温度(最適な値は、29±1℃である)で増殖する。唯一の炭素源として、それは、セロビオース、フルクトース、ガラクトース、グルコース、マルトース、マンノース、スクロース、トレハロース、リボース、グリセロール、マンニトール、ソルビトールを使用するが、ズルシトールおよびイノシトールを使用しない。上記株は、サリシン、イヌリン、シトレート、ピルベート、スクシネート、フマレート上で増殖するが、グルコネート上では増殖しない。それは、メタ−およびパラ−ヒドロキシ安息香酸、イソブタノール、2,3−ブチレングリコール、モノエタノールアミンを利用する。それは、ロイシンおよびアセトアミドを唯一の窒素源として使用する。
病原性:上記株は、病原性でない。
上記の特性に基づき、Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology(Opredelitel bakteriy Berdgy,Moscow:Mir,1997)およびリボソームリボ核酸の16S遺伝子の制限酵素断片長多型解析によると、上記株は、ロドコッカス(Rhodococcus)属、アエセリボランス(aetherivorans)種に帰される。
ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法は、以下のとおり行われ得る。
0.4%寒天LB培地または肉ペプトンブロスの穿刺において(in stabs of)4℃の温度で保存されたロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)株の細胞は、肉ペプトン寒天斜面上に播種され、24〜48時間培養され得る。得られたバイオマスは、7.0〜7.4のpHを有する滅菌された生理学的溶液で洗浄され得る。得られた懸濁液は、g/lである以下の組成:
NaHPO・12HO 6.06
KHPO 1.3
グルコース 10.0〜20.0
カルバミド 2.0〜6.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.08〜0.2
CaCl・2HO 0.2
CoCl・6HO 0.01〜0.02
キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.01〜0.025
蒸留水 1lまで
pH7.0〜7.4
の栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用され得る。
上記プロセスは、28〜30℃の温度において24〜48時間、140〜160rpmの速度で回転撹拌しながら行われることにより、5mmの光学層の厚さで、540nmの波長において、光電比色計において計測される2〜16単位の範囲の懸濁液の光学濃度が達成され得る。
次いで、得られた懸濁液は、第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の(より大きい)容器、例えば、g/lである以下の組成:
NaHPO・12HO 6.20
KHPO 1.65
グルコース 20.0〜60.0
カルバミド 10.0〜24.0
MgSO・7HO 0.8〜1.0
ZnSO・7HO 0.08〜0.4
カルシウム塩 0.2〜0.6
コバルト塩 0.04〜0.085
キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.025〜0.05
蒸留水 1lまで
pH7.0〜7.4
の新しい栄養培地を含む大きなフラスコまたは発酵槽の接種のために使用され得る。
第2の容器内の栄養培地は、カルシウム塩として以下の塩:CaHPO・2HO、Ca(HPO・2HO、Ca(PO、CaCl・2HO、CaCO、CaSO、Ca(C・3HO、Ca(HOCH(CHOH)COO)・HOのうちの1つ;およびコバルト塩として以下の塩:CoCl・6HO、CoSO・7HOのうちの1つを含み得る。
グルコース、カルバミドおよびコバルト塩は、細胞増殖中に、一度にまたは数回に分けて栄養培地に投入され得る。
第2の容器内の光学濃度の値は、0,1〜0,3単位にされ得る。上記プロセスは、26〜31℃の温度、1分あたり0.5〜1.0空気体積/培地体積の通気で、36〜40の範囲の懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、48〜120時間続けられ得る。そのプロセスが終わった後、バイオマスは、任意の公知の方法(例えば、遠心分離、凝結(floculation)、浮選、後の濾過を伴う沈降)によって分離される。ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D株を培養するこの方法の実行は、250〜332U/mgというニトリルヒドラターゼ酵素の活性で10〜18g/lという細胞収量をもたらし得る。そのバイオマスは、後で、アクリルアミドを生成するプロセスにおいて使用され得る。
ニトリルヒドラターゼ酵素の活性の試験は、以下のとおり行われ得る:細胞の懸濁液を、0.01Mリン酸緩衝液,pH7.6において、0.04〜0.06mgの細胞(乾燥重量基準で)/mlの濃度で調製する。25μlの量のアクリロニトリル基質を1mlの懸濁液に投入する。変換反応を、20〜25℃の温度のウォーターバス内で振盪しながら10分間行う。50μlの6H HClを加えることによって、その反応を停止する。細菌細胞を遠心分離によって分離する。上清中のアクリルアミドの濃度を、分光光度法またはガスクロマトグラフィー法によって測定する。本明細書中および実施例に記載されるニトリルヒドラターゼの活性の計測は、別段示されない限り、20℃の温度で行われた。
ニトリルヒドラターゼ比活性の単位(U/mg)は、1mgの細胞(乾燥重量基準で)において、単位時間(1分)あたりに1μMのアクリルアミドの生成を触媒する酵素の量である。総ニトリルヒドラターゼ活性の単位(U/ml)は、1mlの培養ブロスに含まれる酵素単位の量である。
詳細には、アクリルアミドを生成する方法は、以下のとおり行われ得る。
培養方法の説明に示されたように得られたロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の細胞は、任意の公知の方法に従って、培養ブロスから分離され、脱塩水,pH7.0〜7.6で洗浄され得る。洗浄に使用され得る水の量は、1〜10体積/細胞体積であり得る。洗浄された細胞は、最終生成物1トンあたり約400〜500gの細胞(乾燥重量基準)で水道水または蒸留水,pH6.8〜8.4に懸濁され得、すなわち、最終生成物の意図される濃度および合成時間に応じて、アクリルアミドの45〜49%溶液が調製され得る。その細胞の水懸濁液は、恒温反応器内に置かれ得る。アクリルアミドの合成反応は、pH6.8〜8.4の範囲内で行われ得る。アクリロニトリルは、溶液中のその濃度が0.5%以下であるように、変換中に反応溶液に加えられ得る。その反応混合物は、常に撹拌され得る。反応溶液の温度は、10〜23℃の範囲内で維持され得る。反応時間は、5〜8時間であり得る。反応溶液中のアクリルアミドおよびアクリロニトリルは、任意の公知の方法、例えば、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィー、分光測定法、屈折率測定法によって解析され得る。その解析は、少なくとも1時間に1回行われ得る。そのプロセスは、アクリロニトリル加水分解の速度が急激に低下した後に停止され得る。そのプロセスが終了した後、生体触媒の細胞は、任意の公知の方法、例えば、凝結、濾過、浮選、遠心分離によって、反応混合物から分離され得る。そのプロセスは、例えば、45〜49%のアクリルアミド濃度を有する溶液をもたらし得る。
当業者は、例えば、容積の大きい工業用の発酵槽および反応器を使用することによって、工業規模で大量のバイオマスの菌株を培養するためおよび大量のアクリルアミドを生成するために、上記方法が拡大され得ることを理解するだろう。
以下において、本発明は、より詳細に説明される。下記の説明は、当業者が、本開示に基づいて本発明を活用できるほど詳細に、本発明のいくつかの実施形態および実施例を開示する。本明細書に基づくと、工程の多くは、当業者にとって明らかであるので、それらの実施形態のすべての工程が、詳細に論じられるとは限らない。以下の実施例は、小規模の試験室において行われた;しかしながら、当業者は、これらの実施例を所望のとおり拡大することができる。
実施例1.ニトリルヒドラターゼ酵素の産生株であるロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の単離。
その株は、アクリルアミドおよびポリアクリルアミドの製造の廃液から単離される。
廃液の組成:
アクリルアミド 6.0g/l;
アクリロニトリル 3.3g/l;
Cu2+ 1.25mg/l
Zn2+ 1.93mg/l
Fe3+ 0.43mg/l
Sorbital C−20 微量
上記株を単離するために、0.9g/lのNaHPO・12HO、0.5g/lのKHPO、1.0g/lのMgSO・7HO、0.5g/lの酵母エキスが補充された、上記組成を有する、寒天で固められた(agarized)廃液に相当する選択培地を使用した。その選択培地を含むプレートに、0.1mlの廃液の菌叢を播種し、72〜96時間培養した。増殖したコロニーを、肉ペプトン寒天上に2回再播種することにより、純度を検査し、次いで、アクリロニトリルをアクリルアミドに変換する能力について、それらを解析した。この目的のために、試験された株を、以下の組成(g/l):
NaHPO・12HO 0.9
KHPO 0.5
グルコース 20.0
カルバミド 12.0
CoCl・6HO 0.02
MgSO・7HO 1.0
酵母エキス 1.0
pH7.0〜7.4
を有する培地で1/8が満たされた40mlの容積を有する細菌学的チューブ内で増殖させた。
培養を、28〜30℃の温度において撹拌しながら2日間行った。得られた細胞懸濁液を、15000rpmで1分間遠心分離した。細胞を0.01Mリン酸緩衝液,pH7.6で洗浄し、1mlの同じ緩衝液に再懸濁し、次いで、試験に記載されているようにニトリルヒドラターゼ活性を計測した。これにより、95U/mgのニトリルヒドラターゼ活性を有する株がもたらされる。
実施例2.実験室条件におけるエルレンマイヤーフラスコ内でのロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の培養方法
上記株の細胞を、肉ペプトン寒天斜面上で28℃において36時間増殖させた。得られたバイオマスを、滅菌された生理学的溶液,pH7.0〜7.4で洗浄し、前培養のために、以下の組成(g/l):
NaHPO・12HO 6.06
KHPO 1.3
グルコース 12.0
カルバミド 4.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.1
CaCl・2HO 0.2
CoCl・6HO 0.02
FeSO・7HO 0.025
アスコルビン酸 0.05
蒸留水 1リットルまで
pH7.0〜7.4
の液体栄養培地に播種した。
この前培養を、28〜30℃のエルレンマイヤーフラスコ内で24〜48時間、120〜160rpmで回転撹拌しながら行った。これにより、λ540nm,l=5mmにおいて4.6単位の光学濃度を有する細胞懸濁液がもたらされる。2mlの量の得られた懸濁液を、g/lである以下の組成:
NaHPO・12HO 6.20
KHPO 1.65
グルコース 40.0
カルバミド 24.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.3
CaHPO・2HO 0.24
CoCl・6HO 0.06
FeSO・7HO 0.05
アスコルビン酸 0.10
蒸留水 1リットルまで
pH7.0〜7.4
を有する培養用の培地に無菌的に播種した。
この培養を、1/6が培地で満たされた300mlの容積を有するエルレンマイヤーフラスコ内で、28〜30℃の温度において4日間、回転撹拌(160rpm)しながら行った。その培養が完了した後、サンプル中の細胞濃度およびニトリルヒドラターゼ活性を測定した。培養の96時間後の細胞の収量は、16.0g/lであり、ニトリルヒドラターゼ比活性は、20℃において332U/mgおよび25℃において521U/mgであり、総ニトリルヒドラターゼ活性は、20℃において5312U/mlおよび25℃において8336U/mlだった。ロドコッカス・ルーバー(Rhodococcus ruber)GT株との比較のために、25℃における活性の測定を行った。
培養方法の拡大可能性およびロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の工業的使用の可能性を確かめるために、3リットルの容積を有する発酵槽内でのこの株の培養を行った。
実施例3.発酵槽内でのロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の培養
培養液中の細胞懸濁液である接種材料を、28時間にわたって調製した。この目的のために、以下の組成(g/l):
NaHPO・12HO 6.06
KHPO 1.3
グルコース 12.0
カルバミド 4.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.1
CaCl・2HO 0.2
CoCl・6HO 0.02
FeSO・7HO 0.025
EDTA 0.05
蒸留水 1リットルまで
pH7.0〜7.4
を有する培地で1/6が満たされた300mlの容積を有するエルレンマイヤーフラスコ内において、28〜30℃の温度で回転撹拌(160rpm)しながら細胞を増殖させた。
これにより、λ540nm,l=5mmにおいて6単位の光学濃度を有する細胞懸濁液がもたらされた。100mlの得られた細胞懸濁液を、3リットルの容積を有する実験室発酵槽(1.5lの培地で満たされている)の接種のために使用した。
発酵槽用の培地の組成(g/l):
NaHPOP・12HO 6.20
KHPO 1.65
グルコース 40.0
カルバミド 22.0
MgSO・7HO 1.0
ZnSO・7HO 0.25
CaHPO・2HO 0.24
CoCl・6HO 0.05
FeSO・7HO 0.05
EDTA 0.10
蒸留水 1リットルまで
pH7.0〜7.4
28℃の温度、1分あたり0.5〜1.0空気体積/培地体積の通気で、560rpmで連続的に撹拌しながら、培養を行った。定期的に、6時間に1回、発酵槽から培養ブロスのサンプルを採取して、pH、細胞の収量およびニトリルヒドラターゼ活性を測定した。得られたデータを表に示す。
Figure 0006329176
Figure 0006329176
培養の70時間後、細胞の収量は、18.1g/lであり、細胞のニトリルヒドラターゼ比活性は、280U/mg(20℃)または25℃において440U/mgであり、総ニトリルヒドラターゼ活性は、5058U/ml(20℃)または25℃において7964U/mlだった。
実施例4.フラスコ内での培養によってもたらされた細胞を使用した実験室反応器内でのアクリルアミド濃縮溶液の調製
270U/mgというニトリルヒドラターゼ活性を有する、66.2gのロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株の、水道水における細胞懸濁液を、磁気撹拌機および温度計が提供された150mlの恒温反応器内に置いた;したがって、その反応器は、30mg(乾燥重量で)の生体触媒細胞を含んだ。それらの細胞は、実施例2に記載されたようにもたらされた。その反応溶液のpHは、7.6だった。溶液中のアクリロニトリル濃度が、0.3%以下であるように、24.2gのアクリロニトリルを、合成の全期間にわたって、連続的に撹拌しながら17〜22℃の温度においてその反応器に加えた。溶液中のアクリルアミドおよびアクリロニトリルを、1時間に1回の周期性で、ガスクロマトグラフィー法によって解析した。アクリロニトリルの加水分解速度が低下したので、合成の7.0時間後に、その反応を停止した。遠心分離によって、その反応溶液から細胞を分離した。その溶液中のアクリルアミドの濃度は、49%であり、残留アクリロニトリルは、無かった。
工業的なアクリルアミド調製のプロセスにおいてロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D株を使用する可能性および特許請求される技術の拡大可能性を確かめるために、アクリルアミドの合成を、工業用反応器の類似物である3リットルの容積を有する装置において行った。
実施例5.フラスコ内での培養によって得られた細胞を使用した3lの反応器内でのアクリルアミド濃縮溶液の合成
254U/mgというニトリルヒドラターゼ酵素の活性を有する、1.4lのロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D株の、脱塩水における細胞懸濁液を、磁気撹拌機および熱除去用のジャケットが提供された、20〜22℃の温度範囲内で温度調節される3リットルの反応器に加えた;したがって、その反応器は、1g(乾燥重量で)の生体触媒細胞を含んだ。それらの細胞は、実施例2に記載されたように得られた。その反応溶液のpHは、7.4だった。最初と最新の両方のアクリロニトリル濃度が0.5%以下であるように、変換が行われるように、アクリロニトリルをその反応溶液に投入した。反応の5時間後、47%の濃度を有するアクリルアミド溶液が得られた。次いで、アクリロニトリルの加水分解速度が急激に低下したので、その反応を停止した。
実施例6.発酵槽内での培養によってもたらされた細胞を使用した3リットルの容積を有する反応器内でのアクリルアミド濃縮溶液の調製
280U/mgというニトリルヒドラターゼ酵素の活性を有する、1.4リットルのロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D株の、脱塩水における細胞懸濁液を、磁気撹拌機および熱除去用のジャケットが提供された、14〜23℃の温度範囲内で温度調節される3リットルの反応器に加えた;したがって、その反応器は、1g(乾燥重量で)の生体触媒細胞を含んだ。それらの細胞は、実施例3に記載されたように得られた。その反応溶液のpHは、7.8だった。最初と最新の両方のアクリロニトリル濃度が0.1%以下であるように、変換が行われるように、アクリロニトリルをその反応溶液に投入した。その溶液中のアクリルアミドおよびアクリロニトリルを、1時間に1回の周期性で、ガスクロマトグラフィー法によって解析した。アクリロニトリルの加水分解速度が低下したので、7.0時間後に、その反応を停止した。その溶液(すなわち最終生成物)中のアクリルアミドの濃度は、49%だった。溶液中の残留アクリロニトリルは、無かった。
実施例7.24リットルの容積を有する発酵槽内での培養によってもたらされた細胞を使用した1リットルの容積を有する反応器内でのアクリルアミド濃縮溶液の調製
24リットルの容積を有する発酵槽を使用したこと以外は先の実施例に記載されたように、上記菌株のバイオマスを増殖させた。そのバイオマスを使用し、1リットルの容積を有する反応器を用いて、先の実施例に記載されたようにアクリルアミドを調製した。得られた最終生成物中のアクリルアミドの濃度は、49,5%だった。
技術の進歩に伴って、本発明の基本的概念が様々な方法で実行され得ることは、当業者には明らかである。ゆえに、本発明およびその実施形態は、上に記載された実施例に限定されず、それらは、請求項の範囲内で変動し得る。

Claims (22)

  1. ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株。
  2. ニトリルヒドラターゼの産生株である、請求項1記載の菌株。
  3. ロドコッカス(Rhodococcus)属に属しており、ニトリルヒドラターゼ活性を有する株のバイオマスを使用するアクリロニトリルの水和によってアクリルアミドを生成するための方法であって、該水和は、ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスを使用して、0.5%以下であるアクリロニトリルの作用濃度で行われる、方法。
  4. アクリロニトリルが、前記ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスの水性懸濁液に混合されることにより、反応溶液が形成され;該反応溶液中のアクリロニトリルの作用濃度が0.5%以下で維持されるように水和が行われる、請求項3記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  5. 前記水和の後に、最終的なアクリルアミド生成物の単離が行われる、請求項3または4に記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  6. 前記ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株のバイオマスが、最終生成物1トンあたりの菌株の乾燥重量で、約100〜1000gまたは200〜1000gまたは200〜800gまたは300〜600gまたは約400〜500gまたは1000g未満または500g未満または400g未満である、請求項3〜5のいずれか一項に記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  7. 前記最終生成物が、少なくとも40%;または少なくとも41%;または少なくとも42%;または少なくとも43%;または少なくとも44%;または40〜55%;または41〜55%;42〜55%;または43〜55%;または44〜55%;または少なくとも45%;または少なくとも46%;または少なくとも47%;または45〜55%;または45〜54%;または45〜53%;または45〜52%;または45〜51%;または45〜50%;または45〜49%;または46〜55%;または46〜54%;または46〜53%;または46〜52%;または46〜51%;または46〜50%;または46〜49%;または47〜55%;または47〜54%;または47〜53%;または47〜52%;または47〜51%;または47〜50%;または47〜49%の濃度でアクリルアミドを含む、請求項6記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  8. アクリロニトリルの前記水和が、10〜23℃の温度で行われる、請求項3〜7のいずれか一項に記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  9. アクリロニトリルの前記水和が、6.8〜8.4のpHで行われる、請求項3〜8のいずれか一項に記載のアクリルアミドを生成するための方法。
  10. ロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法であって、該株の細胞は、
    ナトリウムイオンおよびカリウムイオンを含むリン酸緩衝水溶液;
    炭素源;
    窒素源;
    必要に応じて、酵素誘導物質;
    必要に応じて、コバルト塩;
    マグネシウム塩;
    亜鉛塩;
    カルシウム塩;および
    Fe(II)塩
    を含む栄養培地を使用して培養される、方法。
  11. 前記菌株の細胞の増殖が定常期に入るまで、または所定の細胞収量が達成されるまで、該菌株の細胞が培養される、請求項10記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  12. 前記栄養培地のpHが、6.3〜8.3または7.0〜7.4である、請求項10または11に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  13. 前記方法が、26〜31℃の温度または28〜30℃の温度で行われる、請求項10〜12のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  14. 36〜40という懸濁液の光学濃度が達成されるまで、前記菌株の細胞が培養される、請求項10〜13のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  15. 前記リン酸緩衝水溶液が、NaHPO、NaHPO、KHPO、KHPOおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択されるリン酸塩を含む、請求項10〜14のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  16. 前記炭素源が、グルコース、セロビオース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、マンノース、スクロース、トレハロース、リボース、グリセロール、マンニトール、ソルビトール、サリシン、イヌリン、シトレート、ピルベート、スクシネート、フマレートおよびそれらの任意の混合物からなる群より選択される、請求項10〜15のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  17. 前記窒素源および前記誘導物質が、カルバミドである、請求項10〜16のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  18. 前記コバルト塩が、CoCl、CoSOまたはそれらの混合物である、請求項10〜17のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  19. 前記マグネシウム塩が、MgSOであり;かつ/または前記亜鉛塩が、ZnSOであり;かつ/または前記カルシウム塩が、CaCl、CaHPO・2HO、Ca(HPO・2HO、Ca(PO、CaCl・2HO、CaCO、CaSO、Ca(C・3HO、Ca(HOCH(CHOH)COO)・HO、それらの任意の混合物からなる群より選択され;かつ/または前記Fe(II)塩が、キレート錯体の形態のFeSO・7HOである、請求項10〜18のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  20. 前記株の細胞を、固形栄養培地上に播種し、24〜48時間培養し、次いで、バイオマスを洗浄し、得られた懸濁液を、該栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用し、前記方法が、24〜48時間、撹拌しながら行われることにより、540nmの波長および5mmの光学層の厚さにおいて2〜16単位の範囲の該懸濁液の光学濃度が達成され;次いで、該得られた懸濁液を、該第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の容器の接種のために使用し、該第2の容器は、新しい栄養培地を含み;それにより、0.1〜0.3という該第2の容器内の光学濃度が達成され、該方法は、36〜40という該懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、通気しながら48〜120時間続けられ;次いで、生成されたバイオマスが、分離される、請求項10〜19のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  21. 前記株の細胞を、肉ペプトン寒天斜面上に播種し、24〜48時間培養し、次いで、バイオマスを、7.0〜7.4のpHを有する滅菌された生理学的溶液で洗浄し、
    得られた懸濁液を、g/lである以下の組成:
    NaHPO・12HO 6.06
    KHPO 1.3
    グルコース 10.0〜20.0
    カルバミド 2.0〜6.0
    MgSO・7HO 1.0
    ZnSO・7HO 0.08〜0.2
    CaCl・HO 0.2
    CoCl・6HO 0.01〜0.02
    キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.01〜0.025
    蒸留水 1lまで
    pH7.0〜7.4
    の栄養培地を含む第1の容器の接種のために使用し、前記方法が、28〜30℃の温度において24〜48時間、140〜160rpmの速度で回転撹拌しながら行われることにより、540nmの波長および5mmの光学層の厚さにおいて2〜16単位の範囲の該懸濁液の光学濃度が達成され、次いで、該得られた懸濁液を、該第1の容器の容積よりも10〜100倍大きい容積を有する第2の容器の接種のために使用し、該第2の容器は、g/lである以下の組成:
    NaHPO・12HO 6.20
    KHPO 1.65
    グルコース 20.0〜60.0
    カルバミド 10.0〜24.0
    MgSO・7HO 0.8〜1.0
    ZnSO・7HO 0.08〜0.4
    カルシウム塩 0.2〜0.6
    コバルト塩 0.04〜0.085
    キレート錯体の形態のFeSO・7HO 0.025〜0.05
    蒸留水 1lまで
    pH7.0〜7.4
    の新しい栄養培地を含み、それにより、0.1〜0.3という第2の容器内の光学濃度が達成され;該方法は、26〜31℃の温度、1分あたり0.5〜1.0空気体積/培地体積の通気で、36〜40という該懸濁液の光学濃度および7.5〜7.8のpHが達成されるまで、48〜120時間続けられ;次いで、生成されたバイオマスが分離される、請求項10〜20のいずれか一項に記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
  22. 前記第2の容器内の栄養培地が、カルシウム塩として以下の塩:CaHPO・2H
    Ca(HPO・2H
    Ca(PO
    CaCl・2H
    CaCO
    CaSO
    Ca(C・3H
    Ca(HOCH(CHOH)COO)・H
    のうちの1つ;
    およびコバルト塩として以下の塩:
    CoCl・6HO、
    CoSO・7H
    のうちの1つを含む、請求項21記載のロドコッカス・アエセリボランス(Rhodococcus aetherivorans)VKM Ac−2610D菌株を培養する方法。
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