JP6328296B1 - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】落下時に絶縁体を割れ難くできるスパークプラグを提供すること。【解決手段】スパークプラグは、中心電極と、軸線に沿って貫通する軸孔の先端側に中心電極が配置される絶縁体と、軸孔に一部が挿入され絶縁体の後端に固定されると共に軸孔の内側で中心電極と電気的に接続される端子金具と、絶縁体が後端側から突出するように絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備え、主体金具のうち径方向の外側に最も張り出した張出部の先端よりも後端側に重心が存在する。【選択図】図1

Description

本発明はスパークプラグに関し、特に絶縁体を割れ難くできるスパークプラグに関するものである。
内燃機関に装着されるスパークプラグとして、軸孔が形成された絶縁体と、絶縁体が後端側から突出するように絶縁体を外周側から保持する主体金具と、軸孔の先端側に配置された中心電極と、絶縁体の後端に配置されると共に軸孔の内側で中心電極と電気的に接続された端子金具と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1)。絶縁体は脆性材料なので、内燃機関に装着するとき等にスパークプラグを落としてしまうと、落下の衝撃で絶縁体に割れが生じることがある。
特開2016−225220号公報
しかしながら、絶縁体の割れは短絡の原因となるので、落下時に絶縁体を割れ難くしたいという要求がある。
本発明は上述した要求に応えるためになされたものであり、落下時に絶縁体を割れ難くできるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のスパークプラグは、先端側から後端側へと軸線に沿って延びる中心電極と、軸線に沿って貫通する軸孔の先端側に中心電極が配置される絶縁体と、軸孔に一部が挿入され絶縁体の後端に固定されると共に軸孔の内側で中心電極と電気的に接続される端子金具と、絶縁体が後端側から突出するように絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備える。スパークプラグは、主体金具のうち径方向の外側に最も張り出した張出部の先端よりも後端側に重心が存在する。
請求項1記載のスパークプラグによれば、主体金具のうち径方向の外側に最も張り出した張出部の先端よりも後端側に重心が存在するので、軸線を略水平方向に向けた状態からスパークプラグが落下したときには、主体金具の張出部や端子金具から衝突させ易くできる。発明者は、スパークプラグが落下して主体金具の先端側が衝突した後、跳ね返って端子金具が衝突すると、端子金具に加わる衝撃によって、端子金具付近の絶縁体に割れが生じ易いことを見出した。これに基づき、張出部の先端よりも後端側に重心を存在させることにより、軸線を略水平方向に向けた状態からスパークプラグが落下したときに、主体金具の先端側を空中で下向きに傾かせ難くできる。その結果、確率的に、主体金具の先端側から衝突し難くできるので、落下時の主体金具の跳ね返りによる衝撃を端子金具に加わり難くできる。よって、絶縁体を割れ難くできる。
請求項2記載のスパークプラグによれば、重心は張出部の先端から主体金具の後端までの間に存在するので、重心が主体金具の後端よりも後端側に存在する場合に比べて、軸線を略水平方向に向けた状態からスパークプラグが落下したときに、主体金具の張出部付近を最初に衝突させ易くできる。主体金具の張出部付近が衝撃を吸収するので、請求項1の効果に加え、絶縁体をより割れ難くできる。
請求項3記載のスパークプラグによれば、重心は張出部の先端から張出部の後端までの間に存在するので、軸線を略水平方向に向けた状態からスパークプラグが落下したときに、主体金具の張出部付近が最初に衝突する確率をさらに高めることができる。よって、請求項2の効果に加え、絶縁体をさらに割れ難くできる。
請求項4記載のスパークプラグによれば、張出部は工具が係合する工具係合部なので、落下の衝撃で仮に張出部が変形しても、工具の係合に支障のない範囲であれば、工具係合部の機能を損なわないようにできる。よって、請求項1から3のいずれかの効果に加え、絶縁体に割れを生じ難くしつつ、機能的な悪影響を生じ難くできる。
請求項5記載のスパークプラグによれば、張出部の先端から主体金具の先端までの軸線方向の長さは33mm以上なので、主体金具の先端側から衝突した場合には、重心の付近を回転軸とする回転モーメントの影響によって、主体金具の先端側が最初に衝突した後、跳ね返って端子金具が衝突したときの衝撃が大きくなり易く、絶縁体に割れが生じ易い。これに対し、張出部の先端よりも後端側に重心を存在させることにより、主体金具の先端側から衝突させ難くし、絶縁体を割れ難くできるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、絶縁体の割れを抑制する効果を大きくできる。
本発明の一実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 (a)は主体金具の先端側から落下したスパークプラグの模式図であり、(b)は端子金具の頭部から落下したスパークプラグの模式図である。 落下試験の結果である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という。図1に示すようにスパークプラグ10は、絶縁体11、中心電極20、端子金具30及び主体金具40を備えている。
絶縁体11は、高温下の絶縁性や機械的特性に優れるアルミナ等により形成された略円筒状の部材である。絶縁体11は、軸線Oに沿って軸孔12が貫通する。軸孔12の先端側には、先端側に向かって縮径する段部13が形成されている。絶縁体11は、軸線O方向の中央に大径部14が形成されている。大径部14は、絶縁体11のうち外径が最も大きい部分である。大径部14の先端側に、大径部14よりも外径の小さい小径部15が連接されている。小径部15の先端側に、小径部15よりも外径の小さい先端部16が連接されている。先端部16と小径部15との境界の外周に、先端側に向かって縮径する係止部17が形成されている。段部13は小径部15の内周に設けられている。
中心電極20は、軸孔12の先端側に挿入され軸線Oに沿って絶縁体11に保持される棒状の電極である。中心電極20は、軸線O方向に延びる軸部21と、軸部21に対して軸直角方向へ張り出す頭部22と、が連接されている。頭部22は段部13に係止され、軸部21は先端を絶縁体11から突出させて軸孔12に配置されている。中心電極20は、熱伝導性に優れる芯材が電極母材に埋設されている。電極母材は、Niを主体とする合金またはNiからなる金属材料で形成されており、芯材は銅または銅を主成分とする合金で形成されている。
端子金具30は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具30は、軸孔12に挿入される軸部31と、絶縁体11に対して軸線O方向へ突出する突出部34とを備えている。本実施の形態では、突出部34の外径は軸部31の外径よりも大きい。
端子金具30は、突出部34と軸部31との間に、軸孔12に近接する固定部32、及び、絶縁体11の軸方向の端面に突き当てられる鍔部33が形成されている。軸部31の外径は固定部32の外径より小さいので、端子金具30は固定部32が絶縁体11の軸孔12に密着し、鍔部33が絶縁体11の端面に密着する。絶縁体11の外周の先端側に、突出部34と軸線O方向に間隔をあけて主体金具40が固定されている。
主体金具40は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具40は、先端41が、絶縁体11の先端部16の径方向の外側に位置し、後端42が、絶縁体11のうち大径部14よりも後端側の部分の径方向の外側に位置する。主体金具40は、絶縁体11の先端部16及び小径部15を取り囲む胴部43と、胴部43の後端側に先端47が連接される座部46と、座部46の後端48に連接される接続部49と、接続部49に先端51が連接される工具係合部50と、工具係合部50の後端52に連接される後端部53と、を備えている。
胴部43は、内燃機関(図示せず)のねじ穴に螺合するおねじ44が外周に形成されており、絶縁体11の係止部17を先端側から係止する棚部45が内周に形成されている。棚部45と係止部17との間にパッキン54が介在する。パッキン54は、主体金具40を構成する金属材料よりも軟質の軟鋼板等の金属材料で形成される円環状の板材である。本実施の形態では、呼び径が8mmのおねじ44が胴部43に形成されている。
座部46は、内燃機関(図示せず)のねじ穴とおねじ44との隙間を塞ぐための部位であり、胴部43の外径よりも外径が大きく形成されている。座部46は、小径部15と大径部14との境界部を取り囲む。本実施の形態では、座部46の先端47にガスケット56が装着されている。座部46と内燃機関との間に挟まれたガスケット56は、おねじ44とねじ穴(図示せず)との隙間を封止する。ガスケット56の外径は、座部46の外径より小さい。
接続部49は、主体金具40を絶縁体11に組み付けるときに、塑性変形(屈曲)させて加締め固定するための部位である。接続部49は大径部14の先端側を取り囲む。接続部49の外径は、座部46の外径よりも小さく、接続部49の肉厚は、座部46及び工具係合部50の肉厚よりも薄い。
工具係合部50は、内燃機関(図示せず)のねじ穴におねじ44を締め付けるときに、レンチ等の工具を係合させる部位である。工具係合部50は、絶縁体11のうち大径部14よりも後端側の部分および大径部14の後端側を取り囲む。本実施の形態では、工具係合部50は外形が六角形であり、工具係合部50の対角距離および二面幅は、座部46及び接続部49の外径よりも大きい。
後端部53は径方向の内側へ向けて屈曲し、大径部14よりも後端側に位置する。後端部53の外径は、工具係合部50の二面幅より小さい。工具係合部50の対角距離および二面幅は、胴部43(おねじ44)、座部46、接続部49及び後端部53の外径よりも大きいので、工具係合部50は、主体金具40のうち径方向の外側に最も張り出した張出部を構成する。
なお、座部46のうち最も厚い部分の軸直角方向における肉厚は、工具係合部50のうち最も厚い部分の軸直角方向における肉厚よりも厚い。座部46及び工具係合部50のこれらの肉厚は、胴部43の肉厚より厚い。接続部49の軸直角方向の肉厚と、後端部53の軸直角方向の肉厚とは同一である。
また、おねじ4は呼び径が8mmであり、おねじ44の外径は、絶縁体11のうち主体金具40の後端42が取り囲む位置の外径よりも小さい。これにより、主体金具40の胴部43の質量を小さくし、絶縁体11の後端側の質量を大きくすることができる。その結果、工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64が存在するように調整し易くできる。
工具係合部50及び後端部53の径方向の内側であって、後端部53の先端側、且つ、大径部14の後端側に、タルク等の充填材55が配置される。主体金具40のうち後端部53から係止部17までの部分は、絶縁体11を軸線O方向に押圧する荷重を、充填材55を介して大径部14及び係止部17に加える。その結果、絶縁体11の外周に主体金具40が固定される。パッキン54及び充填材55が軸方向に圧縮されるので、気密を確保できる。
接地電極60は、主体金具40の先端41に接合される棒状の金属製(例えばニッケル基合金製)の部材である。接地電極60は、先端部が、中心電極20と間隙(火花ギャップ)を介して対向する。本実施の形態では、接地電極60は屈曲されている。
絶縁体11の軸孔12には、中心電極20の頭部22と端子金具30の軸部31との間に抵抗体61が配置されている。導電性シール62は頭部22と抵抗体61とを電気的に接続し、導電性シール63は抵抗体61と軸部31とを電気的に接続する。これにより、端子金具30は軸孔12内で中心電極20と電気的に接続される。
スパークプラグ10は、工具係合部50(張出部)の先端51よりも後端側に重心64が存在するように、絶縁体11、中心電極20、端子金具30及び主体金具40等の質量が軸線O方向に配分されている。本実施の形態では、工具係合部50の先端51から主体金具40の後端42までの間に重心64が存在し、特に工具係合部50の先端51から後端52までの間に重心64が存在する。また、スパークプラグ10の主体金具40は、工具係合部50の先端51(先端51と接続部49との境界)から主体金具40の先端41までの軸線O方向の長さLが33mm以上に設定されている。
スパークプラグ10は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、中心電極20を絶縁体11の軸孔12に挿入し、軸部21の先端が軸孔12から外部に露出するように配置する。次いで、導電性シール62,63及び抵抗体61を軸孔12に形成しつつ、端子金具30の軸部31を軸孔12に挿入して固定部32を軸孔12内に配置する。これにより、端子金具30と中心電極20との導通を確保しつつ、端子金具30を絶縁体11の後端に固定する。次に、接地電極60が予め接合された主体金具40に絶縁体11を挿入し、接続部49及び後端部53を屈曲して主体金具40を絶縁体11に組み付ける。次いで、接地電極60の先端部が中心電極20と対向するように接地電極60を曲げ加工し、ガスケット56を装着してスパークプラグ10を得る。
内燃機関(図示せず)にスパークプラグ10を装着するときに、床面や地面など(以下「床面」と称す)にスパークプラグ10を落としてしまうと、落下の衝撃で、スパークプラグ10の絶縁体11に割れが生じることがある。発明者は、スパークプラグ10を床面65に落としたときに最初に床面65に衝突する位置と絶縁体11に生じる割れとの間に関係があることを見出した。以下、図2及び図3を参照して説明する。
図2(a)は主体金具40の先端41側から床面65に落下したスパークプラグ10の模式図であり、図2(b)は端子金具30の突出部34から床面65に落下したスパークプラグ10の模式図である。図3は落下試験の結果である。図2(a)及び図2(b)のθは、床面65にスパークプラグ10が最初に衝突した瞬間のスパークプラグ10の軸線Oと床面65との角度を示す。+θ(図2(a)参照)は主体金具40の先端41側から衝突したことを示し、−θ(図2(b)参照)は端子金具30の突出部34側から衝突したことを示す。
なお、工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64が存在するスパークプラグ10に対して、工具係合部50の先端51よりも先端側に重心64が存在するスパークプラグ(図示せず)を比較例とする。比較例についても、スパークプラグ10と同一の符号を付して各部を説明する。
図2(a)に示すように、主体金具40の先端41側からスパークプラグ10が床面65に衝突すると、その衝撃で主体金具40の先端41側が弾性変形し、変形が復元する力で主体金具40の先端41側が跳ね返り、重心64付近を回転軸としてスパークプラグ10が回転する。その結果、端子金具30の突出部34が床面65に衝突する。端子金具30は固定部32(図1参照)が軸孔12に近接しているので、突出部34が床面65に衝突した衝撃が固定部32に伝わり、絶縁体11のうち固定部32が近接した端部66に割れが生じ易い。なお、本実施の形態では、固定部32と軸孔12との隙間は0.1mm以下である(比較例においても同じ)。
しかし、スパークプラグ10は工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64が存在するので、比較例に比べて、重心64から突出部34までの距離を短くできる。よって、主体金具40の先端41側が跳ね返るときの重心64付近を回転軸とする突出部34の回転モーメントを小さくできる。その結果、スパークプラグ10は、突出部34が床面65に衝突したときの衝撃力を比較例に比べて小さくできるので、比較例に比べて、絶縁体11の端部66の割れを発生し難くできる。
図2(b)に示すように、端子金具30の突出部34側からスパークプラグ10が床面65に衝突すると、端子金具30の突出部34が落下の衝撃を受ける。このときの衝撃力はスパークプラグ10の質量および衝突時の加速度に依存するので、その衝撃力はスパークプラグ10と比較例との間に大差はない。なお、この衝撃による割れの発生率は、スパークプラグ10を同じ高さから落とした場合に、主体金具40の先端41側からスパークプラグ10が床面65に衝突したときの割れの発生率に比べて著しく低い(後述する)。
また、端子金具30の突出部34が落下の衝撃を受けると、上記と同様に、突出部34側が跳ね返り、重心64付近を回転軸としてスパークプラグ10が回転する。その結果、主体金具40の先端41側が床面65に衝突するが、絶縁体11は主体金具40に取り囲まれているので、絶縁体11に割れは生じない。このときの衝撃はかなり小さいので、主体金具40の先端41側の跳ね返りはほとんど生じない。その結果、スパークプラグ10は、工具係合部50が床面65に接触した状態で転がり、突出部34が床面65に当たる。このときの衝撃では絶縁体11の端部66に割れは生じない。
なお、スパークプラグ10が、軸線Oを略水平方向に向けた状態で床面65に落下すると、工具係合部50の対角距離および二面幅が他の部分の外径よりも大きいので、工具係合部50が床面65に最初に衝突する。工具係合部50は胴部43の肉厚より厚く、工具係合部50が取り囲む大径部14の肉厚は大径部14以外の絶縁体11の肉厚より厚いので、工具係合部50が受ける衝撃力にもよるが、大径部14を含む絶縁体11に割れはほとんど生じない。
図3は、1mの高さからスパークプラグ10を自由落下させて、上面が水平に配置された金属製の定盤(床面65)にスパークプラグ10を衝突させた落下試験の結果である。図3には、絶縁体11に生じる割れの発生率(%)と、自由落下を始めるときのスパークプラグ10の軸線Oと水平面との角度θと、の関係が図示されている。なお、落下試験は、主体金具40のおねじ44の呼び径が14mm,12mm,10mm,8mmのスパークプラグ10について実施した。図3は、おねじ44の呼び径が8mmのスパークプラグ10の落下試験の結果が図示されている。
図3において、θ=+25°は、自由落下を始めるときのスパークプラグ10の姿勢が、主体金具40の先端41側が水平面に対して下に25°傾いていたことを示し、θ=−25°は、自由落下を始めるときの姿勢が、端子金具30の突出部34側が水平面に対して下に25°傾いていたことを示す。スパークプラグ10は軸線O方向の略中心に重心64があるので、定盤に衝突するときのスパークプラグ10の姿勢は、自由落下を始めるときのスパークプラグ10の姿勢とほぼ同じであった。
図3に示すように、工具係合部50の先端51から主体金具40の先端41までの軸線O方向の長さLが33mmのスパークプラグ10では、θ=+25°における発生率が60%なのに対し、θ=−25°における発生率は20%であった。また、長さLが26mmのスパークプラグ10では、θ=+25°における発生率が30%なのに対し、θ=−25°における発生率は20%であった。
スパークプラグ10は、長さLに関わらず、端子金具30の突出部34側が下に傾いた状態で落下したときの方が、主体金具40の先端41側が下に傾いた状態で落下したときより、割れの発生率を低くできることが明らかになった。これは、定盤に最初に衝突した主体金具40の先端41側が跳ね返り、端子金具30の突出部34が床面65に衝突した衝撃によって絶縁体11の端部66に割れが生じることによる。
スパークプラグ10は、主体金具40のうち径方向の外側に最も張り出した工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64が存在するので、主体金具40の先端41側が下に傾くように落下時の空中姿勢を変化させ難くすることができる。その結果、確率的に、主体金具40の工具係合部50や端子金具30の突出部34から床面65に衝突させ易くできる。その結果、絶縁体11に割れを生じ難くできる。
なお、スパークプラグ10は、重心64が工具係合部50の先端51から主体金具40の後端42までの間に存在するので、重心64が主体金具40の後端42よりも後端側に存在する場合(主体金具40から後端側へ突出した絶縁体11の内部に重心64が存在する場合)に比べて、軸線Oが略水平の状態からスパークプラグ10が落下したときに、主体金具40の工具係合部50付近を最初に床面65に衝突させ易くできる。主体金具40の工具係合部50付近が衝突の衝撃を吸収するので、絶縁体11をより割れ難くできる。
特にスパークプラグ10は、重心64が、工具係合部50の先端51から工具係合部50の後端52までの間に存在するので、軸線Oが略水平の状態からスパークプラグ10が落下したときに、主体金具40の工具係合部50付近が最初に床面65に衝突する確率をさらに高めることができる。よって、絶縁体11をさらに割れ難くできる。
主体金具40のうち径方向の外側に最も張り出した工具係合部50が、落下の衝撃で仮に変形しても、工具の係合に支障のない範囲であれば、工具係合部50の機能を損なわないようにできる。よって、絶縁体11に割れを生じ難くしつつ、機能的な悪影響を生じ難くできる。
図3に示すように、主体金具40の先端41側が下に傾いた状態で落下したときの割れの発生率は、長さLが33mmのスパークプラグ10が、長さLが26mmのスパークプラグ10の約2倍であった。図示してないが、割れの発生率は、長さLが33mmより長くなるにつれて増加した。一方、端子金具30の突出部34側が下に傾いた状態で落下したときの割れの発生率は、長さLに関わらず、ほぼ同じであった。
長さLが33mm以上であると、主体金具40の先端41側から床面65に衝突した場合に、重心64を回転軸とする回転モーメントの影響によって、主体金具40の先端41側が床面65に衝突した後、跳ね返って端子金具30の突出部34が床面65に衝突したときの衝撃が大きくなり易いと推察される。その結果、絶縁体11の端部66に割れが生じ易くなる。これに対し、工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64を存在させることにより、主体金具40の先端41側から衝突させ難くできる。その結果、長さLが33mm以上のスパークプラグ10であっても絶縁体11を割れ難くできるので、絶縁体11の割れを抑制する効果を大きくできる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施の形態では、端子金具30の突出部34が軸部31と一体に形成された場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。突出部34を軸部31と別の部材にすることは当然可能である。例えば、軸部31におねじを設け突出部34にめねじを設けて軸部31に突出部34を螺合するもの、加締め等によって軸部31に突出部34を取り外し不能に固定するものが挙げられる。なお、端子金具30の鍔部33を省略することは当然可能である。
上記実施の形態では、端子金具30の突出部34の外径が軸部31の外径よりも大きい場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。突出部34の外径を軸部31の外径以下にすることは当然可能である。その場合に、突出部34の外周に溝やねじ等を形成することは当然可能である。
上記実施の形態では、工具係合部50が、主体金具40のうち径方向の外側に最も張り出した部分(張出部)の場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。工具係合部50の対角距離よりも座部46の外径を大きくすることにより、座部46を張出部とすることは当然可能である。その場合には、座部46の先端47よりも後端側に重心64を存在させることにより、上記実施の形態と同様の作用効果を実現できる。この場合、長さLは、座部46の先端47から主体金具40の先端41までの軸線O方向の長さをいう。
さらに、座部46の先端47から主体金具40の後端42までの間に重心64を存在させることにより、座部46を最初に床面65に衝突させ易くできる。また、座部46の先端47から座部46の後端48までの重心64を存在させることにより、座部46を最初に床面65に衝突する確率をさらに高めることができる。よって、上記実施の形態と同様に、絶縁体11に割れを生じ難くできる。
なお、工具係合部50の対角距離と座部46の外径とが同じ大きさの場合には、座部46よりも後端側に位置する工具係合部50が張出部である。工具係合部50の先端51よりも後端側に重心64が存在する方が、座部46の先端47よりも後端側に重心64が存在するより、主体金具40の先端41側が最初に床面65に衝突して、跳ね返るときの重心64付近を回転軸とする突出部34の回転モーメントを小さくできるので、絶縁体11の端部66に割れを生じ難くできるからである。
上記実施の形態では説明を省略したが、耐火花消耗性を向上させるため、貴金属を含有するチップを中心電極20や接地電極60に設けることは当然可能である。
上記実施の形態では、抵抗体61を挟んで導電性シール62,63によって中心電極20と端子金具30とを電気的に接続する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。抵抗体61を省略することは当然可能である。
上記実施の形態では、主体金具40に接合された接地電極60を屈曲させる場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではない。屈曲した接地電極60を用いる代わりに、直線状の接地電極60を用いることは当然可能である。この場合には、主体金具40の先端側を軸線O方向に延ばし、直線状の接地電極60を主体金具40に接合して、接地電極60の先端部を中心電極20と対向させる。
上記実施の形態では、接地電極60の先端部と中心電極20とを軸線O上で対向するように接地電極60を配置する場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、接地電極60と中心電極20との位置関係は適宜設定できる。接地電極60と中心電極20との他の位置関係としては、例えば、中心電極20の側面と接地電極60の先端部とが対向するように接地電極60を配置すること等が挙げられる。
上記実施の形態では、主体金具40に接地電極60が1本接合された場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、接地電極60を複数本、主体金具40に接合することは当然可能である。
10 スパークプラグ
11 絶縁体
12 軸孔
20 中心電極
30 端子金具
40 主体金具
41 先端
42 後端
50 工具係合部(張出部)
51 先端
52 後端
64 重心
L 長さ
O 軸線

Claims (5)

  1. 先端側から後端側へと軸線に沿って延びる中心電極と、
    前記軸線に沿って貫通する軸孔の先端側に前記中心電極が配置される絶縁体と、
    前記軸孔に一部が挿入され前記絶縁体の後端に固定されると共に前記軸孔の内側で前記中心電極と電気的に接続される端子金具と、
    前記絶縁体が後端側から突出するように前記絶縁体を外周側から保持する筒状の主体金具と、を備えるスパークプラグであって、
    前記主体金具のうち径方向の外側に最も張り出した張出部の先端よりも後端側に重心が存在するスパークプラグ。
  2. 前記重心は、前記張出部の前記先端から前記主体金具の後端までの間に存在する請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記重心は、前記張出部の前記先端から前記張出部の後端までの間に存在する請求項2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記張出部は、工具が係合する工具係合部である請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 前記張出部の前記先端から前記主体金具の先端までの軸線方向の長さは33mm以上である請求項1から4のいずれかに記載のスパークプラグ。
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