JP2020191226A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】点火プラグにおいて、プレイグニッションの発生を抑制する。【解決手段】点火プラグは、軸線の方向に延びる中心電極と、軸線の方向に延びる軸孔を有し軸孔の先端側に中心電極が配置される絶縁体と、外周面に第1雄ネジが形成され、絶縁体の外周に配置される筒状の第1主体金具と、一端が第1主体金具の先端部に接続され、他端部が中心電極との間に間隙を形成する接地電極と、内周面に第1雄ネジと螺合する雌ネジが形成され、外周面に内燃機関に取り付けるための第2雄ネジが形成された筒状部と、筒状部の先端側の開口を覆い、1個以上の貫通孔を有するキャップと、を有する第2主体金具と、を備える。間隙は、第2主体金具の内側に位置する。第1主体金具の第1雄ネジよりも先端側の部分は、第2主体金具の雌ネジよりも先端側の部分に圧入される圧入部を有する。【選択図】 図2

Description

本発明は、点火プラグに関するものである。
従来から、ガソリンエンジンやガスエンジン等の内燃機関には点火プラグが用いられている。点火プラグとして、例えば、副燃焼室を有するいわゆるプレチャンバ−プラグが提案されている(例えば、特許文献1)。このプレチャンバ−プラグでは、主体金具の先端部に固定されたキャップ内に副燃焼室が形成されている。キャップには、副燃焼室と外部とを連通する孔が設けられている。副燃焼室内には、キャップの孔を通じて、混合気が導入される。また、副燃焼室内に中心電極と接地電極が配置されている。中心電極と接地電極とによって形成される間隙で発生した火花は、副燃焼室内に導入された混合気に着火する。そして、火炎が、キャップの孔を通じて外部、すなわち、内燃機関の燃焼室に噴出することによって、燃焼室内の混合気が燃焼する。
特許文献1のプレチャンバ−プラグは、キャップを先端に備えるハウジングと、該ハウジングに螺合される通常の点火プラグと、によって構成される。この構成は、点火プラグを容易に取り外せるために、例えば、メンテナンス性に優れている。
特開2009−252665号
しかしながら、上記プレチャンバ−プラグでは、点火プラグが過度に高温になり、プレイグニッションが引き起こされる可能性があった。
本発明の主な利点は、点火プラグにおいて、プレイグニッションの発生を抑制することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]軸線の方向に延びる中心電極と、
前記軸線の方向に延びる軸孔を有し前記軸孔の先端側に前記中心電極が配置される絶縁体と、
外周面に第1雄ネジが形成され、前記絶縁体の外周に配置される筒状の第1主体金具と、
一端が前記第1主体金具の先端部に接続され、他端部が前記中心電極との間に間隙を形成する接地電極と、
内周面に前記第1雄ネジと螺合する雌ネジが形成され、外周面に内燃機関に取り付けるための第2雄ネジが形成された筒状部と、前記筒状部の先端側の開口を覆い、1個以上の貫通孔を有するキャップと、を有する第2主体金具と、
を備え、前記間隙は、前記第2主体金具の内側に位置する点火プラグであって、
前記第1主体金具の前記第1雄ネジよりも先端側の部分は、前記第2主体金具の前記雌ネジよりも先端側の部分に圧入される圧入部を有することを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、第1主体金具は、第2主体金具の雌ネジよりも先端側の部分に圧入される圧入部を有する。この結果、圧入部によって第1主体金具から第2主体金具への伝熱性を向上できるので、点火プラグは、第1主体金具の熱を、第2主体金具を介して内燃機関に効率良く逃がすことができる。この結果、点火プラグは、プレイグニッションの発生を抑制できる。
[適用例2]適用例1に記載の点火プラグであって、
前記圧入部の前記軸線の方向の長さは、2mm以上であることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、点火プラグは、第1主体金具から第2主体金具への伝熱性をより向上できる。この結果、点火プラグは、プレイグニッションの発生をさらに抑制できる。
[適用例3]適用例1または2に記載の点火プラグであって、
前記第1主体金具は、先端側に向かって内径が小さくなる第1の縮内径部を有し、
前記絶縁体は、先端側に向かって外径が小さくなる第1の縮外径部を有し、
前記第1の縮内径部と前記第1の縮外径部とは、直接または他部材を介して接触し、
前記圧入部が位置する軸線方向の範囲は、前記第1の縮内径部と前記第1の縮外径部とが接触する軸線方向の範囲の少なくとも一部を含むことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、絶縁体を介して第1主体金具に伝わる熱を、第2主体金具を介して内燃機関に効率良く逃がすことができる。
[適用例4]適用例1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記絶縁体は、先端側に向かって内径が小さくなる第2の縮内径部を有し、
前記中心電極は、先端側に向かって外径が小さくなる第2の縮外径部を有し、
前記第2の縮内径部と前記第2の縮外径部とは、直接または他部材を介して接触し、
前記圧入部が位置する軸線方向の範囲は、前記第2の縮内径部と前記第2の縮外径部とが接触する軸線方向の範囲の少なくとも一部を含むことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、中心電極から絶縁体を介して第1主体金具に伝わる熱を、第2主体金具を介して内燃機関に効率良く逃がすことができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグや点火プラグを用いた点火装置、その点火プラグを搭載する内燃機関等の態様で実現することができる。
本実施形態の点火プラグ100の断面図である。 内側圧入部55および外側圧入部65の近傍の拡大図である。 変形例の第1の説明図である。 変形例の第2の説明図である。
A.実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の断面図である。軸線AXと平行な方向(図1の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線AXを中心とし、軸線AXと垂直な面上の円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、当該円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1における下側を点火プラグ100の先端側と呼び、図1における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、上述したように内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃料ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子電極40と、内側主体金具50と外側主体金具60とからなる主体金具2と、抵抗体70と、導電性のシール部材80A、80Bと、を備える。なお、内側主体金具50を第1主体金具とも呼び、外側主体金具60を第2主体金具とも呼ぶ。
絶縁体10は、軸線AXの方向に延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒状の部材である。絶縁体10は、例えば、アルミナ等のセラミックスを用いて形成されている。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、縮外径部15と、脚長部13と、を備えている。
鍔部19は、絶縁体10における軸線方向の略中央に位置する部分である。後端側胴部18は、鍔部19よりも後端側に位置し、鍔部19の外径よりも小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19よりも先端側に位置し、後端側胴部18の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17よりも先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13の外径は、先端側ほど縮径されている。縮外径部15は、脚長部13と先端側胴部17との間に形成され、後端側から先端側に向かって外径が小さくなる(縮径する)部分である。
絶縁体10は、内周側の構成の観点でみると、後端側に位置する大内径部12Lと、大内径部12Lよりも先端側に位置し、大内径部12Lよりも内径が小さな小内径部12Sと、縮内径部16と、を備えている。縮内径部16は、大内径部12Lと小内径部12Sとの間に形成され、後端側から先端側に向かって内径が小さくなる部分である。縮内径部16の軸線方向の位置は、本実施形態では、先端側胴部17の先端側の部分の位置である。
内側主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成される円筒状の金具である。内側主体金具50には、軸線AXに沿って貫通する貫通孔59が形成されている。内側主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置されている。すなわち、内側主体金具50の貫通孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、内側主体金具50の先端よりも先端側に突出しており、絶縁体10の後端は、内側主体金具50の後端よりも後端側に突出している。
内側主体金具50は、プラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、外側主体金具60に取り付けるための雄ネジ52nが外周面に形成された取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、取付ネジ部52よりも先端側の内側圧入部55と、を備えている。雄ネジ52nの呼び径は、例えば、M8〜M14である。
内側主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属製の環状の内側ガスケット5Aが嵌挿されている。内側ガスケット5Aは、外側主体金具60の座部64(後述)と、内側主体金具50の座部54と、の隙間を封止する。
内側主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている。内側主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面と、の間に形成される環状の領域には、環状の線パッキン6、7が配置されている。当該領域における2つの線パッキン6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10の外周面に固定されている。
内側主体金具50は、内周側の構成の観点で見ると、内側圧入部55の軸線方向の中央部に、径方向内側に突出する突出部56を備えている。突出部56は、後端側に縮内径部56aを有している。縮内径部56aは、後端側から先端側に向かって内径が小さくなる部分である。
内側主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、線パッキン6、7およびタルク9を介し、絶縁体10が内側主体金具50内で先端側に向け押圧される。そして、内側主体金具50の縮内径部56aは、環状の板パッキン8を介して、絶縁体10の縮外径部15に押圧される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、内側主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、板パッキン8によって防止される。このように、内側主体金具50の縮内径部56aと絶縁体10の縮外径部15とは、板パッキン8を介して接触している。
外側主体金具60は、導電性の金属材料(例えば、SUS、銅を主成分とした合金(例えば、CuCr))で形成された略円筒状の金具である。外側主体金具60には、軸線AXに沿って形成された孔69が形成されている。外側主体金具60は、内側主体金具50の座部54よりも先端側において、内側主体金具50の周囲(すなわち、外周)に配置されている。
外側主体金具60は、円筒部66と、円筒部66よりも後端側の座部64と、を備えている。円筒部66の外周面には、円筒部66の外周面には、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を取り付ける雄ネジ66nが形成されている。雄ネジ66nの呼び径は、例えば、M10〜M18である。
円筒部66は、内周側の構成の観点で見ると、ネジ部62と、ネジ部62よりも先端側の外側圧入部65と、を備えている。ネジ部62の内周面には、雌ネジ62nが形成されている。雌ネジ62nは、内側主体金具50の取付ネジ部52に形成された雄ネジ52nと螺合している。外側圧入部65には、内側主体金具50の内側圧入部55が圧入されている。これによって、外側主体金具60の孔69内に、内側主体金具50の座部54より先端側の部分が挿入・保持されている。
外側主体金具60の円筒部66と座部64との間には、金属製の環状の外側ガスケット5Bが嵌挿されている。外側ガスケット5Bは、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
外側主体金具60の円筒部66よりも先端側には、外側主体金具60および内側主体金具50の先端側の開口60o、50oを覆うキャップ63が形成されている。キャップ63は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、例えば、SUS、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)、銅を主成分とする合金(CuCr)で形成されている。本実施形態では、キャップ63は、円筒部66と同じ材料で円筒部66と一体に形成されている。これに代えて、キャップ63は、円筒部66とは別部材で形成され、円筒部66の先端に溶接などによって接合されていても良い。
キャップ63は、略半球形状の中空の部材である。キャップ63の内側には、副燃焼空間BSが形成される。キャップ63には、副燃焼空間BSと外部とを連通する複数個の貫通孔63hが形成されている。貫通孔63hの個数は、例えば、2個や4個であり、周方向に分散されて配置されている。
中心電極20は、軸線AXに沿って延びる棒状の部材である。中心電極20は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、例えば、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。中心電極20は、NiまたはNi合金で形成された母材と、該母の内部に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。この場合には、芯部は、例えば、母材よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金で形成される。中心電極20は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に配置されている。
中心電極20は、図1に示すように、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、後端側に、縮外径部26を有している。縮外径部26は、後端側から先端側に向かって外径が小さくなる部分である。縮外径部26は、絶縁体10の縮内径部16と接触している。すなわち、縮外径部26は、絶縁体10の縮内径部16によって、先端側から支持されている。このように、中心電極20の後端側は、軸孔12(小内径部12S)内に配置されている。中心電極20の先端側(脚部25の先端側)は、絶縁体10の先端よりも先端側に突出している。脚部25の先端面は、後述する間隙Gを形成する第1放電面20Sである。
端子電極40は、軸線方向に延びる棒状の部材である。端子電極40は、絶縁体10の軸孔12に後端側から挿通され、軸孔12内において、中心電極20よりも後端側に位置している。端子電極40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子電極40の表面には、例えば、防食のために、Niなどのめっきが形成されている。
端子電極40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42(端子顎部)と、鍔部42よりも後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42よりも先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子電極40のキャップ装着部41は、絶縁体10よりも後端側に露出している。端子電極40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、放電を発生するための高電圧が印加される。
抵抗体70は、絶縁体10の軸孔12内において、端子電極40の先端と中心電極20の後端との間に、配置されている。抵抗体70は、例えば、1KΩ以上の抵抗値(例えば、5KΩ)を有し、火花発生時の電波ノイズを低減する機能を有する。抵抗体70は、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。
軸孔12内における、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性のシール部材80Aによって埋められている。抵抗体70と端子電極40との隙間は、シール部材80Bによって埋められている。すなわち、シール部材80Aは、中心電極20と抵抗体70とにそれぞれ接触し、中心電極20と抵抗体70とを離間している。シール部材80Bは、抵抗体70と端子電極40にそれぞれ接触し、抵抗体70と端子電極40とを離間している。このように、シール部材80A、80Bは、中心電極20と端子電極40とを、抵抗体70を介して、電気的、かつ、物理的に、接続している。シール部材80A、80Bは、導電性を有する材料、例えば、B23−SiO2系等のガラス粒子と金属粒子(Cu、Feなど)とを含む組成物で形成されている。
接地電極30は、図1に示すように、断面が四角形の棒状体である。接地電極30は、両端部として、接続端部32と、接続端部32の反対側に位置する自由端部31と、を有している。接続端部32は、内側主体金具50の先端部50sに、例えば、抵抗溶接によって、接合されている。これによって、主体金具2(内側主体金具50および外側主体金具60)と接地電極30とは、電気的および物理的に接続される。接地電極30の接続端部32の近傍は、軸線AXの方向に延びており、自由端部31の近傍は、軸線AXと垂直な方向に延びている。棒状の接地電極30は、中央部分において、約90度だけ湾曲している。
接地電極30は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、NiまたはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極30は、中心電極20と同様に、母材と、母材よりも熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。自由端部31の後端側を向いた側面は、中心電極20の第1放電面20Sとの間に間隙Gを形成する第2放電面30Sである。第1放電面20Sと第2放電面30Sとは、軸線AXの方向に対向している。間隙Gは、放電が発生するいわゆる火花ギャップである。間隙Gは、上述したキャップ63によって形成される副燃焼空間BSに配置されている。換言すれば、間隙Gは、キャップ63と円筒部66とを備える外側主体金具60の内側に位置している。
A−2.圧入部の近傍の構成
図2は、図1の断面のうち、内側主体金具50の内側圧入部55、および、外側主体金具60の外側圧入部65の近傍の拡大図である。上述したように、内側主体金具50の内側圧入部55は、外側主体金具60の外側圧入部65に対して圧入されている。ここで、圧入とは、JIS B 0401−1:2016に規定されたしまりばめ(interference fit)を意味する。JIS B 0401−1:2016では、「しまりばめは、はめ合わせたときに,穴と軸との間に常にしめしろができるはめあい。すなわち,穴の上の許容サイズが,軸の下の許容サイズ以下の場合。」と規定されている。このように、本実施形態では、圧入される前の外側圧入部65の内径は、内側圧入部55の外径より小さい。例えば、穴基準はめあい方式で、外側圧入部65の内径には、公差クラスとして「H7」が採用され、内側圧入部55の外径には、公差クラスとして「p6」が採用される。これによって、内側主体金具50の内側圧入部55は、外側主体金具60の外側圧入部65に対して適切に圧入される。
ここで、内側圧入部55および外側圧入部65の軸線方向の範囲、すなわち、内側主体金具50と外側主体金具60とが圧入によって接触している範囲は、図2に示す圧入範囲R1である。絶縁体10の縮外径部15と、内側主体金具50の縮内径部56aとが、板パッキン8を介して接触する軸線方向の範囲は、図2に示す接触範囲R2である。中心電極20の縮外径部26と、絶縁体10の縮内径部16とが、直接に接触する軸線方向の範囲は、図2に示す接触範囲R3である。
ここで、絶縁体10の縮外径部15と内側主体金具50の縮内径部56aとの接触のように、縮外径部と縮内径部とが、他部材(例えば板パッキン8)を介して接触する場合には、接触範囲は、縮外径部と他部材との接触面の後端から、他部材と縮内径部との接触面の先端までの範囲である。例えば、図2の接触範囲R2は、縮外径部15と板パッキン8との接触面の後端から、板パッキン8と縮内径部56aとの接触面の先端までの範囲である。
中心電極20の縮外径部26と絶縁体10の縮内径部16との接触のように、縮外径部と縮内径部とが、他部材を介することなく、直接に接触する場合には、接触範囲は、縮外径部と縮内径部との接触面の後端から先端までの範囲である。例えば、図2の接触範囲R3は、縮外径部26と縮内径部16との接触面の後端から先端までの範囲である。
本実施形態では、内側圧入部55および外側圧入部65の軸線方向の長さ、すなわち、圧入範囲R1の軸線方向の長さは、2mm以上である。図2に示すように、圧入範囲R1は、接触範囲R2と、接触範囲R3と、を含んでいる。
本実施形態の点火プラグ100は、いわゆるプレチャンバープラグであり、以下のように動作する。点火プラグ100は、ガソリンエンジンなどの内燃機関に取り付けられて使用される。所定の電源を含む点火装置(例えば、フルトランジスタ点火装置)によって、点火プラグ100の接地電極30と中心電極20との間に電圧が印加される。この結果、接地電極30と中心電極20との間隙Gに、火花放電が生じる。すなわち、キャップ63内の副燃焼空間BSで火花放電が生じる。内燃機関の燃焼室内の燃料ガスが、キャップ63の貫通孔63hを通って、副燃焼空間BS内に導入される。副燃焼空間BSで生じた火花によって、副燃焼空間BS内の燃料ガスが点火される。点火された燃料ガスの燃焼によって生じた火炎は、キャップ63の貫通孔63hを通って、外部(内燃機関の燃焼室)へと噴出される。噴出された火炎によって、内燃機関の燃焼室内の燃料ガスが点火される。この結果、特に、燃焼室の容積が比較的大きな内燃機関であっても、速やかに燃焼室内の燃料ガスの全体を燃焼させることができる。
本実施形態の点火プラグ100は、外側主体金具60を内燃機関に取り付けたまま、外側主体金具60を除いた部分を取り外すことができるので、例えば、間隙Gの調整などのメンテナンスが容易である。
以上説明した本実施形態の点火プラグ100によれば、内側主体金具50の雄ネジ52nよりも先端側の部分は、外側主体金具60の雌ネジ62nよりも先端側の外側圧入部65に圧入される内側圧入部55を有する。この結果、内側圧入部55によって内側主体金具50から外側主体金具60への伝熱性を向上できるので、点火プラグは、内側主体金具50の熱を、外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く逃がすことができる。この結果、点火プラグ100は、プレイグニッションの発生を抑制できる。
例えば、点火プラグ100において、仮に、内側圧入部55および外側圧入部65が存在せずに、外側主体金具60の円筒部66と内側主体金具50とが雌ネジ62nと雄ネジ52nとの間だけで接触しているとすれば、外側主体金具60と内側主体金具50との間の熱抵抗を大きくなり、内側主体金具50から外側主体金具60への伝熱性が低くなる。内側主体金具50の先端は、接地電極30に接続されているとともに、放電が発生する間隙Gに近いために、高温になりやすい。さらに、内側主体金具50は直接にエンジンヘッドとは接触していないので、内側主体金具50の熱は外側主体金具60を介してエンジンヘッドに伝わる。このために、内側主体金具50から外側主体金具60への伝熱性が低い場合には、内側主体金具50の先端の熱が外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く伝わらないので、点火プラグ100の熱引き性能が低下する。この結果、内側主体金具50の先端、ひいては、点火プラグ100の先端が高温になり、プレイグニッションが発生しやすくなる。本実施形態では、ネジ部62、52よりも先端側に内側圧入部55および外側圧入部65が存在することで、ネジ部62、52よりも先端側で、外側主体金具60の内周面と内側主体金具50の外周面とが加圧された状態で接触する。この結果、外側主体金具60と内側主体金具50との間の熱抵抗が小さくなり、内側主体金具50から外側主体金具60への伝熱性を向上できる。この結果、本実施形態の点火プラグ100によれば、内側主体金具50の先端が高温になることを抑制して、プレイグニッションの発生を抑制できる。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、内側圧入部55の軸線方向の長さ、すなわち、圧入範囲R1の軸線方向の長さは、2mm以上である。この結果、ネジ部62、52よりも先端側で、外側主体金具60と内側主体金具50とが加圧された状態で面接触する面積を十分に確保することができる。したがって、内側主体金具50から外側主体金具60への伝熱性をより向上できる。この結果、点火プラグ100は、プレイグニッションの発生をさらに抑制できる。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、内側圧入部55が位置する軸線方向の範囲、すなわち、圧入範囲R1は、縮内径部56aと縮外径部15とが接触する軸線方向の範囲、すなわち、接触範囲R2を含む(図2)。図2に矢印A1で示すように、中心電極20の先端部から絶縁体10に伝わった熱が内側主体金具50に伝わる主な経路は、縮内径部56aと縮外径部15との接触部分を通る経路である。このために、絶縁体10に伝わった熱を、内側主体金具50および外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く伝えるために、圧入範囲R1が接触範囲R2の少なくとも一部を含むことが好ましい。本実施形態では、圧入範囲R1が接触範囲R2を含んでいるので、絶縁体10を介して内側主体金具50に伝わる熱を、内側圧入部55を介して外側主体金具60に効率良く逃がすことができる。この結果、絶縁体10を介して内側主体金具50に伝わる熱を、外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く逃がすことができる。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、内側圧入部55が位置する軸線方向の範囲、すなわち、圧入範囲R1は、縮内径部16と縮外径部26とが接触する軸線方向の範囲、すなわち、接触範囲R3を含む(図2)。図2に矢印A2で示すように、中心電極20の先端部の熱が絶縁体10に伝わる主な経路は、縮内径部16と縮外径部26との接触部分を通る経路である。このために、中心電極20から絶縁体10に伝わった熱を、内側主体金具50および外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く伝えるために、圧入範囲R1が接触範囲R3の少なくとも一部を含むことが好ましい。本実施形態では、圧入範囲R1が接触範囲R3を含んでいるので、中心電極20から絶縁体10を介して内側主体金具50に伝わる熱を、内側圧入部55を介して外側主体金具60に効率良く逃がすことができる。この結果、中心電極20から絶縁体10を介して内側主体金具50に伝わる熱を、外側主体金具60を介してエンジンヘッドに効率良く逃がすことができる。
以上の説明から解るように、本実施形態の雄ネジ52nは、第1雄ネジの一例であり、雄ネジ66nは、第2雄ネジの一例であり、内側圧入部55は、圧入部の一例である。また、本実施形態の内側主体金具50の縮内径部56aは、第1の縮内径部の一例であり、絶縁体10の縮外径部15は、第1の縮外径部の一例であり、絶縁体10の縮内径部16は、第2の縮内径部の一例であり、中心電極20の縮外径部26は、第2の縮外径部の一例である。
A−3.評価試験
評価試験では、図1、図2に示す点火プラグ100のサンプルとして、2つのタイプのサンプルが準備された。
タイプAのサンプルでは、図2の内側圧入部55の先端から接触範囲R2の後端までの長さL2は、4mmとされ、内側圧入部55の先端から接触範囲R3の後端までの長さL3は、8mmとされた。タイプBのサンプルでは、図2の内側圧入部55の先端から接触範囲R2の後端までの長さL2は、8mmとされ、内側圧入部55の先端から接触範囲R3の後端までの長さL3は、10mmとされた。
タイプAとタイプBのサンプルに共通な仕様は以下のとおりである。
内側主体金具50の材料:S25C
外側主体金具60の材料:SUS
ネジリーチ長(図1の座部54の先端から内側主体金具50の先端までの長さL1):26.5mm
内側主体金具50の雄ネジ52nの呼び径:8mm
外側主体金具60の雄ネジ66nの呼び径:12mm
タイプA、Bのサンプルとして、それぞれ、圧入範囲R1の長さが0mm、1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mmである8種類ずつのサンプル(合計16種類のサンプル)が準備された。圧入範囲R1が0mmである2種類のサンプルは、内側圧入部55および外側圧入部65を有しないサンプルであり、比較用のサンプルである。圧入範囲R1の長さが1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mmである14種類のサンプルは、実施形態のサンプルである。
圧入範囲R1の長さが、長さL2以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は、接触範囲R2を含む。例えば、タイプAの場合には圧入範囲R1の長さが4mm以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は接触範囲R2を含む。タイプBの場合には、圧入範囲R1の長さが8mm以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は接触範囲R2を含む。
圧入範囲R1の長さが、長さL3以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は、接触範囲R3を含む。例えば、タイプAの場合には圧入範囲R1の長さが8mm以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は接触範囲R3を含む。タイプBの場合には、圧入範囲R1の長さが10mm以上であるサンプルでは、圧入範囲R1は接触範囲R3を含む。
Figure 2020191226
評価試験では、プレイグニション試験が行われた。プレイグニション試験の概要は以下の通りである。各サンプルを排気量1.5L、直列4気筒の過給器付きエンジンに取付け、回転速度が2000rpm、図示平均有効圧力(NMEP:Net Mean Effective Pressure)が1000kPaという条件下でエンジンを動作させる。この状態で、点火時期を正規の点火時期から1度ずつ進角させる。点火時期ごとに、電極20、30を流れるイオン電流の波形に基づいて、プレイグニションの有無を調べ、プレイグニッションが発生した点火時期(発生進角AGとも呼ぶ)を特定した。尚、プレイグニッションの発生進角AGが大きいほど、プレイグニションが発生しにくい、すなわち熱引き性能が高く、耐熱性が良好である。
評価試験では、比較用のサンプル(圧入範囲R1の長さが0mmであるサンプル)のプレイグニッションの発生進角AG0を基準として、実施形態の各サンプルが評価された。すなわち、実施形態の各サンプルのプレイグニッションの発生進角AGと、比較用のサンプルのプレイグニッションの発生進角AG0と、の差分(AG−AG0)が、評価値として算出された。
そして、差分(AG−AG0)が6度以上であるサンプルの評価を「A」とし、差分(AG−AG0)が4度以上6度未満であるサンプルの評価を「B」とし、差分(AG−AG0)が2度以上4度未満であるサンプルの評価を「C」とし、差分(AG−AG0)が1度以上2度未満であるサンプルの評価を「D」とし、差分(AG−AG0)が1度未満であるサンプルの評価を「E」とした。
評価結果は、表1に示す通りである。実施形態の14種類の全てのサンプルの評価が、「D」以上であり、評価が「E」であるサンプルは無かった。この結果から、内側圧入部55を設けることによって、点火プラグ100の熱引き性能が向上して、耐プレイグニッション性能が向上することが確認できた。
実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1の長さが2mm未満である2種類のサンプルの評価は、「D」であった。そして、実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1の長さが2mm以上である12種類のサンプルの評価は、「C」以上であった。この結果から、圧入範囲R1の長さが2mm以上である場合には、圧入範囲R1の長さが2mm以下である場合と比較して、点火プラグ100の熱引き性能が向上することが解った。
実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1に接触範囲R2が含まれないサンプル、すなわち、タイプAで圧入範囲R1の長さが2mm以下であるサンプル、および、タイプBで圧入範囲R1の長さが6mm以下であるサンプルの評価は、「C」以下であった。そして、実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1に接触範囲R2が含まれるサンプル、すなわち、タイプAで圧入範囲R1の長さが4mm以上であるサンプル、および、タイプBで圧入範囲R1の長さが8mm以上であるサンプルの評価は、「B」以上であった。この結果から、圧入範囲R1に接触範囲R2が含まれる場合には、圧入範囲R1に接触範囲R2が含まれない場合と比較して、点火プラグ100の熱引き性能が向上することが確認できた。
実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1に接触範囲R3が含まれないサンプル、すなわち、タイプAで圧入範囲R1の長さが6mm以下であるサンプル、および、タイプBで圧入範囲R1の長さが8mm以下であるサンプルの評価は、「B」以下であった。そして、実施形態の14種類のサンプルのうち、圧入範囲R1に接触範囲R3が含まれるサンプル、すなわち、タイプAで圧入範囲R1の長さが8mm以上であるサンプル、および、タイプBで圧入範囲R1の長さが10mm以上であるサンプルの評価は、「A」であった。この結果から、圧入範囲R1に接触範囲R3が含まれる場合には、圧入範囲R1に接触範囲R3が含まれない場合と比較して、点火プラグ100の熱引き性能が向上することが確認できた。
B.変形例
(1)図2の内側圧入部55および外側圧入部65の態様は一例であり、これに限られない。図3、図4は変形例の説明図である。
図3の点火プラグは、図2の実施形態の内側主体金具50、外側主体金具60に代えて、内側主体金具50b、外側主体金具60bを備えている。図3の内側主体金具50bでは、雄ネジ52nbが形成された取付ネジ部52bの軸線方向の長さが、図2の取付ネジ部52よりも長い。また、図3の外側主体金具60b(円筒部66b)では、雌ネジ62nbが形成されたネジ部62bの軸線方向の長さが、図2のネジ部62よりも長い。その分、図3の内側主体金具50bでは、内側圧入部55bおよび外側圧入部65bの軸線方向の長さ(圧入範囲R1bの長さ)が短くなっている。また、圧入範囲R1bは、図2の実施形態と異なり、接触範囲R2および接触範囲R3を含んでいない。
このように、内側圧入部および外側圧入部の軸線方向の長さ(圧入範囲の長さ)や、内側圧入部および外側圧入部の軸線方向の位置(圧入範囲の位置)は、適宜変更可能である。
さらに、図3の内側圧入部55bの外周面には、取付ネジ部52bと内側圧入部55bとの間に、内側圧入部55bよりも外径が小さな小径部57bが形成されている。このために、小径部57bにおいては、内側主体金具50bの外周面と外側主体金具60bの内周面との間に隙間がある。このように、内側主体金具の取付ネジ部よりも先端側の部分は、必ずしも全体が圧入されている必要はなく、一部に隙間が存在しても良い。
図4の点火プラグは、図2の実施形態の内側主体金具50、外側主体金具60に代えて、内側主体金具50c、外側主体金具60cを備えている。図4の内側主体金具50cは、2個の内側圧入部55c1、55c2を有している。後端側の内側圧入部55c1と先端側の内側圧入部55c2との間には、内側圧入部55c1、55c2よりも外径が小さな小径部57cが形成されている。このために、外側主体金具60cは、内側圧入部55c1が圧入される外側圧入部65c1と、内側圧入部55c2が圧入される65c2と、を有している。圧入範囲R1c1は、内側圧入部55c1と外側圧入部65c1とに対応する範囲であり、圧入範囲R1c2は、内側圧入部55c2と外側圧入部65c2とに対応する範囲である。
このように、内側圧入部および外側圧入部の個数(圧入範囲の個数)は、1個に限らず、複数個(例えば、2個や3個)であっても良い。
さらに、図3の圧入範囲R1c1の先端は、接触範囲R2の中央部に位置している。すなわち、圧入範囲R1c1は、接触範囲R2の全体を含んではいないものの、接触範囲R2の一部を含んでいる。このように、圧入範囲が接触範囲R2の一部だけを含んでいる場合でも、接触範囲R2を経由して絶縁体から内側主体金具に伝わる熱を効率良く外側主体金具に逃がすことができると考えられる。
図示や省略するが、圧入範囲は、接触範囲R3の一部だけを含んでいても良い。圧入範囲が接触範囲R3の一部だけを含んでいる場合でも、接触範囲R3を経由して絶縁体から内側主体金具に伝わる熱を効率良く外側主体金具に逃がすことができると考えられる。
(2)上記実施形態の点火プラグ100の具体的な構成(図1、図2)は、一例であり、これに限られない。例えば、キャップ63の貫通孔63hの個数や位置は、適宜に変更され得る。また、キャップ63の形状は、半球形状に限らず、円筒形状であっても良い。
例えば、上記実施形態では、内側主体金具50の縮内径部56aと、絶縁体10の縮内径部16とは、板パッキン8を介して接触している。これに代えて、縮内径部56aと縮内径部16とは、直接に接触していても良い。上記実施形態では、絶縁体10の縮外径部15と、中心電極20の縮外径部26とは、直接に接触している。これに代えて、縮外径部15と縮外径部26とは、他部材、例えば、パッキンを介して接触していても良い。
また、中心電極20、端子電極40、接地電極30、主体金具2などの材質、形状、寸法などは、様々に変更可能である。例えば、上記実施形態では、中心電極20や接地電極30は1個の材料で形成されている。これに代えて、中心電極は、中心電極本体と、中心電極本体の先端に溶接され、放電面を有する中心電極チップと、を備える構成であっても良い。また、接地電極30は、接地電極本体と、接地電極本体の自由端部に溶接され、放電面を有する接地電極チップと、を備える構成であっても良い。中心電極チップや接地電極チップとは、例えば、電極本体(例えば、Ni合金)よりも放電に対する耐久性に優れる材料(例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の貴金属、それらの金属から選択された少なくとも1種を含む合金)を用いて形成される。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
2…主体金具、5A…内側ガスケット、5B…外側ガスケット、6…線パッキン、8…板パッキン、9…タルク、10…絶縁体、12…軸孔、12L…大内径部、12S…小内径部、13…脚長部、15…縮外径部、16…縮内径部、17…先端側胴部、18…後端側胴部、19…鍔部、20…電極、20…中心電極、20S…第1放電面、23…頭部、24…鍔部、25…脚部、26…縮外径部、30…接地電極、30S…第2放電面、31…自由端部、32…接続端部、40…端子電極、41…キャップ装着部、42…鍔部、43…脚部、50、50b、50c…内側主体金具、51…工具係合部、52、52b…取付ネジ部、52n、51nb…雄ネジ、53…加締部、54…座部、55、55b、55c1、55c2…内側圧入部、56…突出部、56a…縮内径部、57b…小径部、57c…小径部、58…圧縮変形部、59…貫通孔、60、60b、60c…外側主体金具、60o…開口、62、62b…ネジ部、62n、62nb…雌ネジ、63…キャップ、63h…貫通孔、64…座部、65、65b、65c1、65c2…外側圧入部、66、66b…円筒部、66n…雄ネジ、69…貫通孔、70…抵抗体、80A…シール部材、80B…シール部材、100…点火プラグ、G…間隙

Claims (4)

  1. 軸線の方向に延びる中心電極と、
    前記軸線の方向に延びる軸孔を有し前記軸孔の先端側に前記中心電極が配置される絶縁体と、
    外周面に第1雄ネジが形成され、前記絶縁体の外周に配置される筒状の第1主体金具と、
    一端が前記第1主体金具の先端部に接続され、他端部が前記中心電極との間に間隙を形成する接地電極と、
    内周面に前記第1雄ネジと螺合する雌ネジが形成され、外周面に内燃機関に取り付けるための第2雄ネジが形成された筒状部と、前記筒状部の先端側の開口を覆い、1個以上の貫通孔を有するキャップと、を有する第2主体金具と、
    を備え、前記間隙は、前記第2主体金具の内側に位置する点火プラグであって、
    前記第1主体金具の前記第1雄ネジよりも先端側の部分は、前記第2主体金具の前記雌ネジよりも先端側の部分に圧入される圧入部を有することを特徴とする、点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、
    前記圧入部の前記軸線の方向の長さは、2mm以上であることを特徴とする、点火プラグ。
  3. 請求項1または2に記載の点火プラグであって、
    前記第1主体金具は、先端側に向かって内径が小さくなる第1の縮内径部を有し、
    前記絶縁体は、先端側に向かって外径が小さくなる第1の縮外径部を有し、
    前記第1の縮内径部と前記第1の縮外径部とは、直接または他部材を介して接触し、
    前記圧入部が位置する軸線方向の範囲は、前記第1の縮内径部と前記第1の縮外径部とが接触する軸線方向の範囲の少なくとも一部を含むことを特徴とする、点火プラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記絶縁体は、先端側に向かって内径が小さくなる第2の縮内径部を有し、
    前記中心電極は、先端側に向かって外径が小さくなる第2の縮外径部を有し、
    前記第2の縮内径部と前記第2の縮外径部とは、直接または他部材を介して接触し、
    前記圧入部が位置する軸線方向の範囲は、前記第2の縮内径部と前記第2の縮外径部とが接触する軸線方向の範囲の少なくとも一部を含むことを特徴とする、点火プラグ。



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