JP6328065B2 - 開封刃付き容器 - Google Patents
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Description
とくに、飲料を充填した容器では、上蓋に唇をつけて内容物を飲む際に、開封刃が邪魔になって飲みにくいという問題があった。
そして、ストッパによって操作部を下方に押し下げた状態に保持することができるから、内容物を注出する際に開封刃の刃部が妨げになることがないとともに、上蓋に唇をつけて内容物を飲む場合でも、開封刃の操作部が邪魔になって飲みにくいということがないという顕著な効果を奏する。
本実施例の開封刃付き容器は、容器本体Aと、容器本体Aの開口部を形成する口部1を覆って装着される上蓋Bとからなり、上蓋Bには開封刃Cが一体に設けられている。
容器本体Aの内部には、コーヒーや紅茶などの飲料が充填され、図4〜7に示すように、容器本体Aの口部1には、容器内部を密封してフランジ部2に貼着される密封シート3が設けられている。
なお、容器本体Aに充填される内容物は飲料に限定されず、粒状の食料品など種々の用途に利用可能である。
天面壁6には、径方向に長い略長方形の開口部Sが形成され、開口部Sには、支持部10によって天面壁6に連設された開封刃Cが配設されている。
開封刃Cは、長手方向の略中央付近で、切断刃12を有する刃部14と、把持部13を有する操作部18とが、タブヒンジ15とタブヒンジ15の両側2箇所に設けられた一対のブリッジ16とにより連結している。
なお、把持部13は手指でつかみやすい形状であればよく、手指を挿入する孔を設けてもよいし、開口部Sとの隙間が手指を挿入するに十分に大きければ操作部18全体を平板状にしてもかまわない。
また、本実施例ではタブヒンジ15の両側2箇所にブリッジ16を設けたが、逆に中央にブリッジ16を設け、その両側にタブヒンジ15を設けてもよいし、それぞれ複数のタブヒンジ15とブリッジ16を適宜箇所に設けてもよい。
本実施例では、タブヒンジ15は刃部14と操作部18との下端部で連結し、ブリッジ16は刃部14と操作部18との上端部で連結しているが、連結部位は必ずしも上下端部でなくともよく、弱化部20が少なくともタブヒンジ15より上方位置にあればよい。
また、弱化部20は所定の強度を有し、かつ破断可能であれば、形状は本実施例に限定されない。
天面壁6には、開封刃Cの両側端面11に開口部Sを介して向き合う側壁22が設けられ、一対の支持部10は、側壁22に設けられた凹所23内でそれぞれ薄肉の両端ヒンジ25によって側壁22に連設している。
両端ヒンジ25は、支持部10の前面上端部で凹所23の前方の側壁22と連設しているが、開封刃Cの回転を許容するものであれば必ずしも支持部10の前方に配置される必要はなく、たとえば支持部10の側方と凹所23の側方の側壁22とを連設するものであってもよい。
支持部10の後端面19に向き合う側壁22には、所定高さで下部が突出する段部28が形成され、開封刃Cが回転すると突出部27が係合するようになっている。
突出部27が本発明の係合部を構成しているが、係合部としては、開封刃Cの復帰方向への回転を阻止することができるものであれば、種々の係合形態を採用することが可能である。
また、突出リブ29は、操作部18を所定の大きさ以上の力で下方に押し下げたときには両側端面11が乗り越え可能な突出高さを有するように形成されている。
なお、本実施例ではストッパを側壁22に設けた一対の突出リブ29としたが、側壁22に限らず開口部Sに面した天面壁6の適宜箇所にストッパを設けてもよく、一対でなく1つでもよい。
また、開封刃付き容器には、上蓋Bに着脱可能な図示しないカバーキャップを取り付け、開封前における開封刃Cの誤動作を防止するとともに、上蓋Bの内側を清潔に保つようにすることができる。
図2,3に示すように、開封前の水平状態にある開封刃Cは、把持部13の下面直下に突出リブ29が設けられるとともに、支持壁9が切断刃12に近接して誤って手が触れることを防止しているので、不用意に回動することなく水平状態が保たれるようになっている。
このとき、図4(c)に示すように、支持部10は、下部に設けられた突出部27が凹所23の側壁22に当接するようになり、Rをつけられた角部を摺接させながら回転していく。
そして、図5(c)に示すように、支持部10がさらに回転し、突出部27は側壁22を摺動して乗り越え、ついには段部28に係合する。
このとき、使用者には突出部27が段部28に係合したことによるクリック感があり、開封操作が最終段階にあることが確認できる。
操作部18が下方に回転していくと、把持部13の下面が突出リブ29に当接するようになるが、さらに操作部18に力を加えていくと、図7に示すように、ついには操作部18が突出リブ29を乗り越えるところまで回転し、その後は使用者が手を離しても、把持部13の上面が突出リブ29に当接し、タブヒンジ15の復元力により操作部18が上方に回転するのを阻止することができる。
また、上蓋Bに唇をつけて内容物を飲む場合でも、開封刃Cの操作部18が顔に当たったりして邪魔になり飲みにくいということがない。
さらに、上蓋Bは開封刃Cとともに合成樹脂により一体成形することができるから、成形も容易で清潔な容器とすることができる。
とくに、本実施例の開封刃付き容器は、内容物を注出する際に開封刃が邪魔になることがないから、コーヒーや紅茶など、直接唇をつけて飲む飲料などの用途に適用して好適な容器である。
B 上蓋
C 開封刃
S 開口部
1 口部
2 フランジ部
3 密封シート
5 装着部
6 天面壁
8 環状凹部
9 支持壁
10 支持部
11 両側端面
12 切断刃
13 把持部
14 刃部
15 タブヒンジ
16 ブリッジ
18 操作部
19 後端面
20 弱化部
22 側壁
23 凹所
25 両端ヒンジ
26 切欠き部
27 突出部(係合部)
28 段部
29 突出リブ(ストッパ)
Claims (5)
- 口部が破断可能な密封シートにより密封された容器本体と、該容器本体の口部に装着された上蓋とを備え、
上蓋は、密封シートの上方に配設される天面壁と、天面壁の周縁に連設し口部に固定される装着部とを備え、天面壁に形成された開口部には一対の支持部によって天面壁と連設された開封刃が配設されており、
開封刃は、前端に切断刃を有する刃部と、後端に把持部を有する操作部とが、タブヒンジと、タブヒンジより上方に設けられた破断可能な弱化部を有するブリッジとにより連結されて一体に形成され、刃部の両側端面から突設された一対の前記支持部は、両端ヒンジを介して天面壁に連設されて開封刃を回動可能に支持するとともに、開封刃が回転して切断刃が密封シートを破断したときに、天面壁と係合し刃部が元の位置に戻ることを阻止する係合部を有し、
開口部に面する天面壁には、操作部を押し下げたときに当接し、かつ、乗り越え可能なストッパが突設されていることを特徴とする開封刃付き容器。 - 一対の支持部は、タブヒンジとブリッジで操作部に連設する刃部の後端部の両側端面から突設され、前方で両端ヒンジを介して天面壁に連設していることを特徴とする請求項1記載の開封刃付き容器。
- タブヒンジと両端ヒンジは、変形可能な薄肉部で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の開封刃付き容器。
- 係合部は、支持部の下部に設けられ、開封刃の回転によって開口部に面する天面壁を乗り越えるとともに、同天面壁に形成された段部に係合する突出部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の開封刃付き容器。
- ストッパは、操作部の両側端面に開口部を介して向かい合う天面壁に突設された一対の突出リブであり、該突出リブは、開封前の開封刃に対して、操作部の下面に接するか、または、操作部の下面よりわずかに下方に位置し、操作部を所定の大きさ以上の力で下方に押し下げたときに両側端面が乗り越え可能な突出高さを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の開封刃付き容器。
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