JP6326834B2 - カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム - Google Patents

カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP6326834B2
JP6326834B2 JP2014017674A JP2014017674A JP6326834B2 JP 6326834 B2 JP6326834 B2 JP 6326834B2 JP 2014017674 A JP2014017674 A JP 2014017674A JP 2014017674 A JP2014017674 A JP 2014017674A JP 6326834 B2 JP6326834 B2 JP 6326834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon nanotube
poly
acid
nanotube dispersion
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014017674A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015145438A (ja
Inventor
碧 山合
碧 山合
明彦 吉原
明彦 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Priority to JP2014017674A priority Critical patent/JP6326834B2/ja
Publication of JP2015145438A publication Critical patent/JP2015145438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6326834B2 publication Critical patent/JP6326834B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

本発明は、カーボンナノチューブ分散液、及び該カーボンナノチューブ分散液を用いた導電性フィルムに関するものである。
従来、タッチパネル等の透明電極として、透明な導電性フィルムが使用されている。かかる導電性フィルムとしては、基材の少なくとも片面にIn23とSnO2の複合酸化物(ITO)等からなる導電層を真空蒸着法、スパッタリング法等で設けたものが知られている。しかしながら、これら真空蒸着法やスパッタリング法等で導電層を設けた導電性フィルムは、各種加工を受けた際に導電層にクラックが発生し易いという問題がある。
これに対して、基材の少なくとも片面に導電性ポリマーを含む塗液を塗布することで導電層を設けた導電性フィルムが知られており、該導電性フィルムは、各種加工を受けても導電層にクラックが発生し難いという利点がある。しかしながら、導電性ポリマーとして、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等を用いて得られる導電性フィルムは、導電性が十分ではないという問題がある。
これに対して、3,4−ジアルコキシチオフェンをポリアニオンの存在下で酸化重合することによって得られる、ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)とポリアニオンとからなる導電性ポリマーを含む塗液を用いて導電層を形成することで、導電性フィルムの導電性が向上することが知られている。また、導電層形成用の塗液にカーボンナノチューブを配合することでも、導電性フィルムの導電性が向上することが知られている。
例えば、特開2008−50391号公報(特許文献1)には、カチオン性のポリチオフェン及びポリアニオンを含む導電性ポリマーと、カーボンナノチューブとを構成成分とする透明導電性塗膜を含む透明導電層が、基材フィルムの少なくとも片面に設けられた導電性フィルムが開示されている。
特開2008−50391号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献1に開示のような、従来の導電性ポリマーとカーボンナノチューブを含む分散液を基材に塗布して形成された導電層を具える導電性フィルムは、導電性及び屈曲性(フレキシブル性)に改善の余地があることが分かった。
そこで、本発明の課題は、導電性及び屈曲性に優れた導電層の製造に有用なカーボンナノチューブ分散液、及び該分散液を用いてなる導電性フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、平均直径(Av)と直径の標準偏差(σ)とが特定の関係にあるカーボンナノチューブと2種以上の成分が複合した導電性ポリマーとを含有するカーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層が、優れた導電性及び屈曲性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のカーボンナノチューブ分散液は、
平均直径(Av)と直径の標準偏差(σ)とが関係式:0.20<3σ/Av<0.60を満たすカーボンナノチューブと、
2種以上の成分が複合してなる導電性ポリマーと、
を含有することを特徴とする。かかる本発明のカーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層は、優れた導電性及び屈曲性を有する。
ここで、本発明のカーボンナノチューブ分散液は、前記導電性ポリマー100質量部に対して、前記カーボンナノチューブを1質量部以上50質量部以下含有することが好ましい。カーボンナノチューブの配合量が導電性ポリマー100質量部に対して1質量部以上であれば、カーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層の表面抵抗が十分に小さくなり、また、50質量部以下であれば、カーボンナノチューブ分散液中のカーボンナノチューブの分散性が十分に高く、また、カーボンナノチューブ分散液の基材への塗布性も良く、更には、かかるカーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層の透明性も十分に高くなる。
また、本発明のカーボンナノチューブ分散液の好適例においては、前記導電性ポリマーが、ポリチオフェン類とドーパントとが複合してなる導電性ポリマーである。ポリチオフェン類とドーパントとが複合してなる導電性ポリマーを含むカーボンナノチューブ分散液は、カーボンナノチューブ及び導電性ポリマーの分散性に優れ、また、カーボンナノチューブ分散液の基材への塗布性も良く、更には、かかるカーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層の導電性が十分に高くなる。
また、本発明の導電性フィルムは、上記のカーボンナノチューブ分散液を、基材に塗布することで形成された導電層を具えることを特徴とする。かかる本発明の導電性フィルムは、優れた導電性及び屈曲性を有する。
ここで、本発明の導電性フィルムは、透明であることが好ましい。導電性フィルムが透明な場合、タッチパネル等の透明電極として、好適に利用できる。
本発明によれば、導電性及び屈曲性に優れた導電層の製造に有用なカーボンナノチューブ分散液を提供できる。また、本発明によれば、かかる分散液を用いてなる、導電性及び屈曲性に優れた導電性フィルムを提供できる。
[カーボンナノチューブ分散液]
以下に、本発明のカーボンナノチューブ分散液を詳細に説明する。
本発明のカーボンナノチューブ分散液は、後述する導電性ポリマーとカーボンナノチューブとを含有する。本発明のカーボンナノチューブ分散液を用いて形成した導電層においては、導電性ポリマーとカーボンナノチューブが導電性及び屈曲性の向上に寄与する。
<導電性ポリマー>
本発明のカーボンナノチューブ分散液に用いる導電性ポリマーは、2種以上の成分が複合したものである。ここで、導電性ポリマーを構成する成分の1種以上は、主鎖がπ共役系で構成されているポリマーであることが好ましい。また、導電性ポリマーを構成する成分の他の1種以上は、主鎖がπ共役系で構成されているポリマーのドーパントであることが好ましく、特には、ポリアニオンであることが好ましい。換言すれば、本発明のカーボンナノチューブ分散液に用いる導電性ポリマーは、主鎖がπ共役系で構成されているポリマーと、該主鎖がπ共役系で構成されているポリマーのドーパントとが複合してなる導電性ポリマーであることが好ましく、主鎖がπ共役系で構成されているポリマーと、ポリアニオンとが複合してなる導電性ポリマーであることが更に好ましい。
なお、主鎖がπ共役系で構成されているポリマーとドーパントとは、通常、錯体を形成して、複合化している。
前記主鎖がπ共役系で構成されているポリマー(以下、π共役系ポリマーと略記することがある)としては、例えば、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリピロール類、ポリフラン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類等が挙げられ、これらの中でも、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリピロール類が好ましく、ポリチオフェン類が特に好ましい。これらπ共役系ポリマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、前記π共役系ポリマーは、無置換のままでもよいが、導電性を向上させる観点から、アルコキシル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基等の官能基が導入されていることが好ましい。
前記ポリチオフェン類としては、ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ペンチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ペンチルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジペンチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(即ち、PEDOT)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)等が挙げられる。
また、前記ポリアニリン類としては、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(2−エチルアニリン)、ポリ(2−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−メチルアニリン)、ポリ(3−エチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
また、前記ポリピロール類としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−デシルオキシピロール)、ポリ(3−ドデシルオキシピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジエチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)等が挙げられる。
前記π共役系ポリマーとしては、市販品を利用できる。また、適当な溶媒中、π共役系ポリマーの前駆体モノマーを、適切な酸化剤、酸化触媒および後述するドーパント(特には、ポリアニオン)の存在下で酸化重合することによっても、導電性ポリマーが得られ、該導電性ポリマーをカーボンナノチューブ分散液に用いることもできる。
なお、前記前駆体モノマーとしては、重合後にポリマーの主鎖にπ共役系が形成されるものであれば特に限定されず、例えば、チオフェン類、アニリン類、ピロール類等が挙げられ、これらの中でも、チオフェン類が好ましい。
前記チオフェン類としては、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ペンチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−フェニルチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ペンチルオキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジエチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブチレンジオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン等が挙げられる。
前記アニリン類としては、アニリン、2−メチルアニリン、2−エチルアニリン、2−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−メチルアニリン、3−エチルアニリン、3−イソブチルアニリン、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
前記ピロール類としては、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−カルボキシルピロール、3−ヒドロキシピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール等が挙げられる。
前記溶媒としては、前記前駆体モノマーを溶解又は分散させられ、酸化剤及び酸化触媒の酸化力を発現させられるものが好ましく、例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルトリアミド等のアミド類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ネオペンチルグリコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物等が挙げられる。これら溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物として用いてもよい。
前記酸化剤、酸化触媒としては、前記前駆体モノマーを酸化重合させてπ共役系ポリマーを生成させられるものが好ましく、例えば、ぺルオキソ二硫酸ナトリウム、ぺルオキソ二硫酸カリウム、ぺルオキソ二硫酸アンモニウム等のぺルオキソ二硫酸塩、硫酸第二鉄等の硫酸塩、硝酸第二鉄等の硝酸塩、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、塩化第二銅等のハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素等の無機過酸化物、過酢酸、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、酸素、オゾン等が挙げられる。
一方、前記ドーパントとしては、分子内にアニオン基を有するポリアニオンが好ましく、例えば、置換若しくは未置換のポリオレフィン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるもの等が挙げられる。該ポリアニオンは、π共役系ポリマーにドープされて複合体を形成する。なお、ポリアニオンは、π共役系ポリマーを溶媒に可溶化させる成分でもある。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系ポリマーに対するドーパントとしても機能し、π共役系ポリマーの導電性を向上させる。
前記ポリアニオンの数平均分子量は、通常1000〜2000000の範囲であり、2000〜500000の範囲が好ましい。また、ポリアニオンの重合度は、特に限定されるものではないが、モノマー単位が、通常10〜100000の範囲であり、溶媒への溶解性及び導電性の点から、50〜10000の範囲が好ましい。
前記置換若しくは未置換のポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリ3,3,3−トリフルオロプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。前記置換若しくは未置換のポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2,3,3−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、2,2−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の無水物と、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミン類とからのポリイミドが挙げられる。前記置換若しくは未置換のポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等が挙げられる。前記置換若しくは未置換のポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
前記ポリアニオンが置換基を有する場合、その置換基としては、アルキル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、フェニル基、エステル基、アルコキシ基等が挙げられ、これらの中でも、溶媒への溶解性の観点から、アルキル基、ヒドロキシル基、エステル基が好ましい。
前記ポリアニオンのアニオン基としては、製造の容易さ及び安定性の観点から、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基等が好ましく、また、π共役系ポリマーへのドープ効果の観点から、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシル基が更に好ましい。
前記ポリアニオンの製造方法としては、例えば、アニオン基含有モノマーの重合により製造する方法、酸を用いてアニオン基を有さないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有さないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法等が挙げられる。
前記アニオン基含有モノマーの重合によりポリアニオンを製造する場合は、例えば、溶媒中、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、アニオン基含有モノマーを酸化重合又はラジカル重合させることでポリアニオンを製造できる。ここで、アニオン基含有モノマーにアニオン基を有さないモノマーを共重合させてもよい。アニオン基含有モノマーの重合に際して使用する酸化剤、酸化触媒、溶媒としては、π共役系ポリマーを形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものを使用できる。
なお、得られたポリマーがポリアニオン塩である場合には、ポリアニオン酸とすることが好ましい。ポリアニオン塩をポリアニオン酸とする方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外濾過法等が挙げられる。
前記アニオン基含有モノマーは、モノマーの一部が一置換硫酸エステル基、カルボキシル基、スルホ基等で置換されたものであり、例えば、置換若しくは未置換のエチレンスルホン酸類、置換若しくは未置換のスチレンスルホン酸類、置換若しくは未置換のアクリレートスルホン酸類、置換若しくは未置換のメタクリレートスルホン酸類、置換若しくは未置換のアクリルアミドスルホン酸類、置換若しくは未置換のシクロビニレンスルホン酸類、置換若しくは未置換のブタジエンスルホン酸類等が挙げられる。
前記アニオン基含有モノマーとして、具体的には、ビニルスルホン酸及びその塩類、アリルスルホン酸及びその塩類、メタリルスルホン酸及びその塩類、スチレンスルホン酸及びその塩類、α−メチルスチレンスルホン酸及びその塩類、メタリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、アリルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩類、アクリルアミド−t−ブチルスルホン酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類、シクロブテン−3−スルホン酸及びその塩類、イソプレンスルホン酸及びその塩類、1,3−ブタジエン−1−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−2−スルホン酸及びその塩類、1−メチル−1,3−ブタジエン−4−スルホン酸及びその塩類、アクリル酸エチルスルホン酸及びその塩類、アクリル酸プロピルスルホン酸及びその塩類、アクリル酸ブチルスルホン酸及びその塩類、メタクリル酸エチルスルホン酸及びその塩類、メタクリル酸プロピルスルホン酸及びその塩類、メタクリル酸ブチルスルホン酸及びその塩類、メタクリル酸フェニレンスルホン酸及びその塩類、メタクリル酸ナフタレンスルホン酸及びその塩類、アリル酸エチルスルホン酸及びその塩類、アリル酸ブチルスルホン酸及びその塩類、4−ペンテン酸エチルスルホン酸及びその塩類、4−ペンテン酸プロピルスルホン酸及びその塩類、4−ペンテン酸ブチルスルホン酸及びその塩類、4−ペンテン酸フェニレンスルホン酸及びその塩類、4−ペンテン酸ナフタレンスルホン酸及びその塩類等が挙げられる。また、ポリアニオンは、これらモノマーを2種以上含む共重合体であってもよい。
一方、前記アニオン基を有さないモノマーとしては、エチレン、プロぺン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、メチルシクロヘキセン、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、ブチルスチレン、トリメチルスチレン、メトキシスチレン、ビニルナフタレン、ブタジエン、メチルブタジエン、ジメチルブタジエン、フェニルブタジエン、ヒドロキシブタジエン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソボニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、ビニルアルコール、塩化ビニル、フッ化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ビニルフェノール、1−ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルアセテート、アクリルアルデヒド、アクリロニトリル、ビニルピロリドン、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド、ビニルイミダゾール、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ビニルアミン、ジメチルビニルアミン、ジエチルビニルアミン、ジブチルビニルアミン、ジブチルビニルアミン、ジフェニルビニルアミン、ビニルカルバゾール等が挙げられる。
前記ドーパント(特には、ポリアニオン)の具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらドーパント(特には、ポリアニオン)は、単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましく、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が特に好ましい。
また、前記導電性ポリマーは、導電性を更に向上させるために、上述したポリアニオン以外のドーパントを含有してもよく、該ポリアニオン以外のドーパントとしては、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸等が挙げられ、具体的には、有機カルボン酸、有機スルホン酸等の有機酸、有機シアノ化合物、フラーレン、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、カルボン酸化フラーレン、スルホン酸化フラーレン等が挙げられる。
前記ハロゲン化合物としては、塩素、臭素、ヨウ素、塩化ヨウ素、臭化ヨウ、フッ化ヨウ素等が挙げられ、前記プロトン酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等の無機酸や、有機カルボン酸、フェノール類、有機スルホン酸等が挙げられる。ここで、有機カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸等が挙げられ、有機スルホン酸としては、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンジスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸等が挙げられ、有機シアノ化合物としては、ジクロロジシアノベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等が挙げられる。
前記導電性ポリマーにおいて、前記π共役系ポリマーおよび前記ドーパントの使用量は特に限定されるものではないが、π共役系ポリマー1質量部に対して、ドーパントが通常0.1〜20質量部の範囲、好ましくは0.5〜5質量部の範囲である。
本発明のカーボンナノチューブ分散液において、前記導電性ポリマーとしては、導電性、化学的安定性、環境安定性等の点から、前記ポリチオフェン類と前記ドーパントとが複合した導電性ポリマーが好ましく、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)が特に好ましい。なお、PEDOT/PSSとしては、市販品が利用でき、入手容易性の観点からも好ましい。
<カーボンナノチューブ>
本発明のカーボンナノチューブ分散液に用いるカーボンナノチューブ(以下、CNTと略記することがある)は、平均直径(Av)と直径の標準偏差(σ)とが関係式:0.20<3σ/Av<0.60を満たし、好ましくは0.50<3σ/Av<0.60を満たす。3σ/Avを上記範囲内とすれば、後述する導電性フィルムの導電層について、導電性を低下させることなく、屈曲性(フレキシブル性)を向上させることができる。
前記平均直径の「直径」とはCNTの外径を指し、「3σ」とは、CNTの直径の標本標準偏差(σ)に3を乗じたものであり、直径分布を示す(以下、直径分布(3σ)と略記することもある)。
なお、「CNTの平均直径(Av)」及び「CNTの直径の標本標準偏差(σ)」は、それぞれ、透過型電子顕微鏡での観察下、無作為に選択したCNT100本の直径(外径)を測定することによって求められた値を指す。また、CNTとしては、上記のように測定した直径を横軸に、その頻度を縦軸に取ってプロットし、ガウシアンで近似した際に、正規分布を取るものが通常使用される。
前記CNTの平均直径(Av)としては、0.4nm〜50nmの範囲が好ましい。CNTの平均直径(Av)を0.4nm〜50nmの範囲とすれば、CNTの凝集を抑制して導電層中でのCNTの分散性を高めることによって、導電層の屈曲性を高めることができる。また、上記効果を高める観点から、平均直径(Av)は0.5nm〜15nmの範囲が更に好ましく、1nm〜10nmの範囲が特に好ましい。
本発明のカーボンナノチューブ分散液に用いられるCNTの構造としては、特に限定されることなく、例えば、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)が挙げられ、特に、導電性及び屈曲性を高める観点から、単層から5層のカーボンナノチューブが好ましく、単層カーボンナノチューブが更に好ましい。
前記CNTの平均長さとしては、0.1μm〜1cmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1μm〜1mmの範囲である。CNTは長いものほど、導電性フィルムの導電層について、屈曲性を向上させることができる。
前記CNTの比表面積としては、窒素ガス吸着によるBET比表面積では、下限は通常600m2/g以上、好適には800m2/g以上であり、上限は通常2500m2/g以下、好適には1200m2/g以下である。比表面積を上記範囲内とすれば、導電層の屈曲性を十分に高めることができる。
なお、CNTの比表面積は、例えば、「BELSORP(登録商標)−max」(日本ベル社製)を用いて測定することができる。
前記CNTは、複数の微小孔を有することが好ましく、孔径が2nmよりも小さいマイクロ孔を有することが好ましい。マイクロ孔の存在量は、下記の方法で求めたマイクロ孔容積(Vp)で、下限は好適には0.4mL/g以上、更に好適には0.43mL/g以上、特に好適には0.45mL/g以上であり、上限は好適には0.65mL/g以下である。CNTが上記のマイクロ孔を有すれば、CNTの分散性を高めることができる。マイクロ孔容積は、例えば、CNTの調製方法及び調製条件を適宜変更することによって調整することができる。
なお、「マイクロ孔容積(Vp)」は、CNTの液体窒素温度(77K)での窒素吸着等温線を測定し、相対圧P/P0=0.19における窒素吸着量をVとして、式(I):Vp=(V/22414)×(M/ρ)より、算出することができる。ここで、Pは吸着平衡時の測定圧力、P0は測定時の液体窒素の飽和蒸気圧であり、式(I)中、Mは吸着質(窒素)の分子量28.010、ρは吸着質(窒素)の77Kにおける密度0.808g/cm3である。また、マイクロ孔容積は、例えば、「BELSORP(登録商標)−mini」(日本ベル社製)を用いて測定することができる。
前記CNTの製造方法としては、平均直径(Av)と直径の標準偏差(σ)とが上記関係式を満たすCNTを生成する限り、特に限定されるものではないが、特には、スーパーグロース法が好ましい。スーパーグロース法とは、表面にCNT製造用触媒層を有する基材(以下、「CNT製造用基材」ということがある)上に、原料化合物及びキャリアガスを供給して、化学的気相成長法(CVD法)によりCNTを合成する際に、系内に微量の酸化剤を存在させることで、CNT製造用触媒層の触媒活性を飛躍的に向上させる方法である(国際公開第2006/011655号参照)。より詳細には、この方法では、基材表面への触媒層の形成をウェットプロセスにより行い、原料ガスとしてアセチレンを主成分とするガス(例えば、アセチレンを50体積%以上含むガス)を用いることによって、CNTを効率的に製造することができる。
本発明では、カーボンナノチューブ分散液に分散させるCNTとして、CNTに金属ナノ粒子が担持されたものを用いてもよい。なお、金属ナノ粒子とは、ナノメートル(nm)オーダーの粒子径を有する金属粒子を指す。金属ナノ粒子が担持されたCNTを用いることによって、導電層の導電性を高めることができる。
また、本発明では、カーボンナノチューブ分散液に分散させるCNTとして、CNTに金属ナノ構造体を加えたものを用いてもよい。なお、金属ナノ構造体とは、金属又は金属化合物からなる微小構造体であり、導電性を有するものを指す。金属ナノ構造体が加えられたCNTを用いることによって、導電層の導電性を高めることができる。
本発明のカーボンナノチューブ分散液において、前記カーボンナノチューブの配合量は、前記導電性ポリマー100質量部に対して1質量部以上50質量部以下の範囲が好ましく、5質量部以上25質量部以下の範囲が更に好ましい。カーボンナノチューブの配合量が導電性ポリマー100質量部に対して1質量部以上であれば、カーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層の表面抵抗が十分に小さくなり、また、50質量部以下であれば、カーボンナノチューブ分散液中のカーボンナノチューブの分散性が十分に高く、また、カーボンナノチューブ分散液の基材への塗布性も良く、更には、かかるカーボンナノチューブ分散液を用いて形成された導電層の透明性が十分に高くなる。
<その他の成分>
本発明のカーボンナノチューブ分散液には、前述の導電性ポリマー、CNTの他に、必要に応じて、金属ワイヤー、バインダー、界面活性剤等を添加してもよい。
なお、前記金属ワイヤーとしては、例えば、銀ナノワイヤー等が挙げられる。また、前記バインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール等が挙げられる。また、界面活性剤としては、例えば、フルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、パーフルオロアルキル4級アンモニウム塩、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール等のフッ素系界面活性剤、ドデシルスルホン酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
<カーボンナノチューブ分散液の製造方法>
本発明のカーボンナノチューブ分散液は、導電性ポリマー、CNT、及び、必要に応じて選択した他の成分を、溶媒と混合して、CNTを分散させることによって調製できる。ここで、分散液の調製に用いる溶媒(分散媒)としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2イミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含イオウ系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒;等が挙げられる。これら溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前記溶媒(分散媒)の使用量は、特に限定されるものではないが、導電性ポリマー1質量部に対して、通常10〜1000質量部、好ましくは50〜500質量部の範囲であり、また、CNT 1質量部に対して、通常20〜100000質量部、好ましくは100〜10000質量部の範囲である。
前記混合や分散の方法としては、例えば、ナノマイザー、アルティマイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー、ダイノミル、スパイクミル、DCPミル、バスケットミル、ペイントコンディショナー、高速攪拌装置等を用いる方法が挙げられる。
また、分散させる前に、CNTを超臨界流体、亜臨界流体又は高温高圧流体と接触させることによって表面処理CNTを調製し、この表面処理CNTを用いることによって、分散性に優れ、体積抵抗率が非常に低い導電層を形成することもできる。
なお、CNT分散液の粒度分布としては、0.01〜50μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。当該粒度分布は動的光散乱式粒径分布測定装置を用いて測定することができる。
[導電性フィルム]
次に、本発明の導電性フィルムを詳細に説明する。
本発明の導電性フィルムは、上述したカーボンナノチューブ分散液を、基材に塗布することで形成された導電層を具えることを特徴とし、優れた導電性及び屈曲性(フレキシブル性)を有する。
<基材>
本発明の導電性フィルムに用いる基材としては、特に制限されるものではないが、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、これらのブレンド及び共重合体、並びに、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂等から製造されたフィルムを用いることが好ましい。これらの中でも、寸法安定性、機械的性質、耐熱性、電気的性質等の観点から、二軸配向したポリエステルフィルムが好ましく、更には、耐熱性、寸法安定性の観点から、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートからなるフィルムが特に好ましい。
前記基材の厚さは、特に制限されるものではないが、500μm以下であることが好ましい。厚さが500μm以下の基材は、剛性が強すぎず、得られた導電性フィルムをディスプレイ等に貼付ける際の取扱い性が良い。
<導電性フィルムの製造方法>
前記基材の一方の面又は両面に前記カーボンナノチューブ分散液を塗布し、乾燥することで、基材の一方の面又は両面に導電層を形成することができる。ここで、基材にカーボンナノチューブ分散液を塗布する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、リップダイレクト法、コンマコーター法、スリットリバース法、ダイコーター法、グラビアロールコーター法、ブレードコーター法、スプレーコーター法、エアーナイフコート法、ディップコート法、バーコーター法等が挙げられる。
また、乾燥条件は、特に限定されるものではないが、80℃〜200℃で10秒〜600秒乾燥させることが好ましく、100℃〜150℃で20秒〜300秒乾燥させることが更に好ましい。
前記導電層の厚さは、好ましくは20nm以上500nm以下、より好ましくは30nm以上250nm以下の範囲である。導電層の厚さが20nm以上であれば、導電層の表面抵抗が十分に低く、また、導電層からカーボンナノチューブが脱落する恐れも低く、また、導電層の厚さが500nm以下であれば、導電層の透明性が高く、得られる導電性フィルムの透明性も高い。
なお、導電層の厚さを制御する方法は、特に限定されず、例えば、カーボンナノチューブ分散液の固形分濃度及び塗布量を調整したり、塗布方法を選択することで、導電層の厚さを制御できる。
<用途>
本発明の分散液および導電性フィルムは、タッチパネル、電磁波シールド、液晶ディスプレイ、有機EL、無機EL、電子ペーパー、太陽電池、プリント回路基板等に好適に用いられる。特に導電性フィルムが透明な場合、タッチパネル等の透明電極として、好適に利用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(SGCNTの調製)
国際公開第2006/011655号の記載に従い、基材表面への触媒層の形成をウェットプロセスにより行い、アセチレンを主成分とする原料ガスを用いて、スーパーグロース法によりCNTを調製した(SGCNT)。
得られたSGCNTは、主に単層CNTから構成され、窒素ガス吸着によるBET比表面積が804m2/g、水蒸気吸着によるBET比表面積が2.4m2/g、それらの比表面積の比が0.003、CO脱離量が797μmol/g、CO2脱離量が292μmol/g、マイクロ孔容積が0.44mL/gであった。また、平均直径(Av)が3.3nm、直径分布(3σ)が1.9nm、(3σ/Av)が0.58であり、平均長さが500μmであった。
(カーボンナノチューブ分散液の調製)
表1に示す組み合わせでCNTと導電性ポリマー溶液を混合し、カーボンナノチューブ分散液を調製した。
なお、溶媒の使用量は、導電性ポリマーとカーボンナノチューブの合計1質量部に対して100質量部とした。また、溶媒の種類、導電性ポリマーに対するCNTの使用量は、表1中に記載した通りである。得られたカーボンナノチューブ分散液に対して、下記の評価基準で(1)分散性を評価した。結果を表1に示す。
(導電性フィルムの作製)
上記のようにして得られたカーボンナノチューブ分散液を、バーコーター(テスター産業社製、SA−203、No.10)で、基材に塗布し、乾燥させて、基材上に導電層を形成した導電性フィルムを作製した。この際、下記の評価基準で(2)基材への塗布性を評価した。結果を表1に示す。
なお、基材としては、ポリエステルフィルム(東洋紡社製、コスモシャイン(登録商標)A4100、フィルム厚み100μm、親水化処理品)を使用した。得られた導電層の厚さは約200nmであった。
また、得られた導電性フィルムに対して、下記の方法で(3)透明性、(4)表面抵抗、(5)フレキシブル性を評価した。結果を表1に示す。
(1)分散性
カーボンナノチューブ分散液におけるカーボンナノチューブの分散性を目視で評価した。評価基準を以下に示す。
◎ ・・・ 目視で凝集物が見られない
○ ・・・ 目視で凝集物がややみられる
△ ・・・ 目視で凝集物が多くみられる
(2)基材への塗布性
カーボンナノチューブ分散液の基材への塗布性を目視で評価した。評価基準を以下に示す。
◎ ・・・ ハジキなく良好に塗布できる
○ ・・・ ややハジキあるが塗布可能
△ ・・・ ハジキが激しい
(3)透明性
導電性フィルムに対して、JIS K7361に準拠し、分光光度計(日本分光社製、V−570)を用いて全光線透過率を測定した。評価基準を以下に示す。
◎ ・・・ 透過率80%以上
○ ・・・ 透過率70%以上80%未満
(4)表面抵抗
導電性フィルムに対して、JIS K7194に従い、三菱化学社製のロレスタ(登録商標)GPを用いて、導電層側の表面抵抗を測定した。評価基準を以下に示す。
◎ ・・・ 400Ω/□以下
○ ・・・ 400Ω/□超800Ω/□未満
△ ・・・ 800Ω/□以上
(5)フレキシブル性
導電性フィルムを4cm×10cmにカットし、曲率半径4mmの円柱に沿って折り曲げを20回繰り返した。短辺側の両端にテスターを取り付け、導電層側を外側にして折り曲げ、抵抗値を測定した。評価基準を以下に示す。
○ ・・・ 折り曲げ後の抵抗値が、折り曲げ前の抵抗値の2倍未満
× ・・・ 折り曲げ後の抵抗値が、折り曲げ前の抵抗値の2倍以上
Figure 0006326834
*1 SGCNT: 上記のスーパーグロース法で調製したCNT、3σ/Av=0.58
*2 HiPco: NanoIntegris Inc.社製、3σ/Av=0.18
*3 PEDOT/PSS: Agfa社製、Orgacon(登録商標)ICP 1010、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)が複合した導電性ポリマー水溶液
*4 ポリピロール/TCNA: 化研産業社製、3−メチル−4−ピロールカルボン酸エチルと3−メチル−4−ピロールカルボン酸ブチルの共重合体(SSPY)と2,3,6,7−テトラシアノ−1,4,5,8−テトラアザナフタレン(TCNA)が複合した導電性ポリマーのジメチルアセトアミド溶液
*5 ポリ(3−ヘキシルチオフェン): ALDRICH社製、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のジクロロメタン溶液
*6 PSS: ALDRICH社製、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(分子量200000)の水溶液を用いた。
表1に示す結果から分かるように、3σ/Avが0.20超0.60未満のカーボンナノチューブと、2種以上の成分が複合した導電性ポリマーとを含有する実施例のカーボンナノチューブ分散液は、分散性が良好で、基材への塗布性も良好であった。また、かかるカーボンナノチューブ分散液を用いて作製した実施例の導電性フィルムは、透明性に優れ、表面抵抗が小さく、フレキシブル性(屈曲性)にも優れていた。
一方、3σ/Avが0.20超0.60未満の範囲から外れたカーボンナノチューブを含む比較例1のカーボンナノチューブ分散液を用いて作製した導電性フィルムは、フレキシブル性(屈曲性)が悪かった。また、比較例1の導電性フィルムは、導電性ポリマーとしてPEDOT/PSSを使用し、CNT配合量が同一の実施例1に比べて、表面抵抗が大きく、導電性が悪かった。
また、1種の成分からなる導電性ポリマーを含む比較例2及び導電性ポリマーを含まない比較例3のカーボンナノチューブ分散液を用いて作製した導電性フィルムは、表面抵抗が大きく、導電性が悪かった。
本発明のカーボンナノチューブ分散液は、導電性フィルムの導電層の形成に利用できる。また、本発明の導電性フィルムは、タッチパネル等の透明電極として利用できる。

Claims (5)

  1. 平均直径(Av)と直径の標準偏差(σ)とが関係式:0.20<3σ/Av<0.60を満たすカーボンナノチューブと、
    2種以上の成分が複合してなる導電性ポリマーと、
    を含有するカーボンナノチューブ分散液。
  2. 前記導電性ポリマー100質量部に対して、前記カーボンナノチューブを1質量部以上50質量部以下含有する請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  3. 前記導電性ポリマーが、ポリチオフェン類とドーパントとが複合してなる導電性ポリマーである請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ分散液を、基材に塗布することで形成された導電層を具える導電性フィルム。
  5. 透明である請求項4に記載の導電性フィルム。
JP2014017674A 2014-01-31 2014-01-31 カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム Active JP6326834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017674A JP6326834B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017674A JP6326834B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015145438A JP2015145438A (ja) 2015-08-13
JP6326834B2 true JP6326834B2 (ja) 2018-05-23

Family

ID=53889842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014017674A Active JP6326834B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6326834B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6427464B2 (ja) * 2014-06-30 2018-11-21 昭和電工株式会社 導電性高分子を含むカーボンナノチューブの分散液、炭素材料及び該分散液の製造方法
US20190013454A1 (en) * 2016-01-15 2019-01-10 Zeon Corporation Composition for thermoelectric conversion element, method of producing metal nanoparticle-supporting carbon nanotubes, shaped product for thermoelectric conversion element and method of producing same, and thermoelectric conversion element
US9901018B1 (en) * 2017-04-18 2018-02-20 Delphi Technologies, Inc. Electrically conductive hybrid polymer material

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4730707B2 (ja) * 2006-03-08 2011-07-20 株式会社豊田中央研究所 カーボンナノチューブ合成用触媒及びその製造方法、触媒分散液、並びに、カーボンナノチューブの製造方法
JP5161446B2 (ja) * 2006-08-22 2013-03-13 帝人デュポンフィルム株式会社 導電性フィルムおよび当該フィルムを用いたタッチパネル
CN102099287B (zh) * 2008-07-16 2013-09-18 保土谷化学工业株式会社 碳纤维集合体、其制造方法和包括其的复合材料
US9748016B2 (en) * 2011-11-28 2017-08-29 Zeon Corporation Process for producing carbon nanotube composition and carbon nanotube composition
WO2013133226A1 (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 日本ゼオン株式会社 脂環構造含有重合体組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015145438A (ja) 2015-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4772347B2 (ja) 帯電防止塗料の製造方法および帯電防止性ハードコート層の製造方法
JP5748606B2 (ja) 導電性塗料
JP5374841B2 (ja) 導電性高分子/ドーパント錯体有機溶媒分散体、その製造方法および当該導電性高分子/ドーパント錯体有機溶媒分散体を含有する組成物
KR101776363B1 (ko) 한정된 함량의 티오펜 모노머를 갖는 폴리티오펜을 포함하는 분산체
JP4987267B2 (ja) 帯電防止性粘接着剤の製造方法および保護材の製造方法
JP2012140575A (ja) Pedot/pss組成物およびこれを用いたpedot/pssフィルム
JP2016164241A (ja) 導電性材料及び基板
JP6326834B2 (ja) カーボンナノチューブ分散液及び導電性フィルム
JP5036997B2 (ja) タッチパネル用透明導電シート並びにその製造方法、及びタッチパネル
CN111548708A (zh) 导电聚合物复合体及导电聚合物组合物
KR101295654B1 (ko) 은 나노와이어를 포함하는 전도성 고분자 복합체 막 및 이를 제조하기 위한 전도성 고분자 코팅 조성물
JP6312090B2 (ja) 導電性材料及び基板
TWI619785B (zh) 透明導電性薄片及其之製造方法
JP6548329B2 (ja) アルコール含有導電性高分子分散液及び導電性フィルムの製造方法
JP2017119778A (ja) 導電性高分子分散液の製造方法、帯電防止フィルムの製造方法及び帯電防止成形品の製造方法
JP2017033891A (ja) 導電性高分子有機溶剤分散液の製造方法
JP5688395B2 (ja) 導電性パターンの形成方法、および透明導電性フィルム
JP6590692B2 (ja) 導電性高分子分散液の製造方法及び導電性フィルムの製造方法
JP2019116537A (ja) 導電性高分子分散液及びその製造方法、並びに導電性フィルム及びその製造方法
JP6954822B2 (ja) 導電性フィルムの製造方法
KR20220164714A (ko) 도전성 고분자 조성물, 기판, 및 기판의 제조방법
JP2017037760A (ja) 透明導電性基板及びその製造方法、並びにその透明導電性基板を用いたタッチパネル
JP2017157530A (ja) 導電性フィルム及びその製造方法
KR101163940B1 (ko) 금속 나노 입자를 함유한 전도성 고분자 전극 형성 방법 및 전극 물질
JP6523092B2 (ja) 導電性高分子水系分散液、及び導電性塗膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170704

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6326834

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250