JP6324687B2 - モータ駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明はモータ駆動回路に関し、特にモータ駆動回路を構成する複数のハーフブリッジ電力出力段の出力状態を3値に設定できると共に、かつ前記複数のハーフブリッジ電力出力段を同時に起動するときのラッシュ電流の集中を緩和し、ラッシュ電流が集中することによって生じるノイズを抑止することができるモータ駆動回路に関する。
近年、複数のモータを駆動するモータ駆動回路は、半導体集積回路装置に内蔵されていることが少なくない。こうした半導体集積回路装置には、ハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタで構成した、いわゆるハーフブリッジ電力出力段を1チャンネルとし、これらを数チャンネル備えたいわゆる多チャンネルと称されるモータ駆動回路が内蔵される。こうしたモータ駆動回路において、複数のモータが同時に起動されると、半導体集積回路装置には電流が集中的に流れノイズ発生の原因となることが知られている。こうした集中的に流れる電流はラッシュ電流や突入電流などと称され、こうした電流を抑制するための対策が施されている。
特許文献1は、ハーフブリッジ電力出力段の制御に関し、1つのプロセッサでハーフブリッジ電力出力段を3つの信号状態に制御するものを示している。特許文献2は、自動車技術では電気モータ駆動部が、補助ユニットおよび調整機能の駆動を所要のとおりに制御または調整するためにますます使用される傾向にあるとし、そのために外部ハーフブリッジ電力出力段を制御するための電子的制御ユニット、および電子的制御ユニットを備える電気モータ駆動部を提案する。また、特許文献2の段落0042,0051には、制御ユニットCUはインターフェースモジュールSPIを有していることを述べ、図5,6にはインターフェースモジュールSPI(Serial Peripheral Interface)を図示する。特許文献3は、自動車のための電気モータを有するデュアルモータワイパ装置のための3つのハーフブリッジ電力出力段を示し、3つの電力出力段うちの1つは2つの電気モータの共通制御のために用いるものを示している。特許文献4は、ステップ状の駆動電流によりモータを複数個並列に連結して同時に駆動するモータの駆動方法において、各モータに生起する突入電流の位相をずらして制御するとしている。
特許文献1に開示された技術思想の一部は本発明の一部に類似することは認められるものの、シリアルインターフェース通信によってハーフブリッジ電力出力段を制御することについては示唆していない。また、複数のモータを同時に運転したときに生じるノイズを抑止することについても示唆していない。特許文献2はハーフブリッジ電力出力段およびSPIを開示していることは認められるも、SPIの具体的な回路構成および、SPIによってハーフブリッジ電力出力段を制御する具体的な方式、方法については何ら開示していない。特許文献3は、ハーフブリッジ電力出力段をシリアルインターフェース通信で制御すること、およびノイズ発生の抑止については示唆していない。また、特許文献4は、ラッシュ電流の増大に伴う不具合については示唆するが、モータをハーフブリッジ電力出力段で駆動することについてはなんら開示していない。
特表2004−521595号公報 特表2008−543268号公報 特表2006−506262号公報 特開平10−146098号公報
本発明の目的はモータ駆動回路において、車載などに適用されるシリアルインターフェース通信を介してモータの正転や逆転および制動などの制御を自在に制御できるようにすることにある。また、複数のモータを同時に起動するタイミングをずらして、ラッシュ電流の増大に伴って生じるノイズを抑制することにある。
本発明のモータ駆動回路は、ハイサイドトランジスタおよびそれと対を成すローサイドトランジスタで構成されたハーフブリッジ電力出力段と、ハーフブリッジ電力出力段を駆動する出力駆動回路と、出力駆動回路を制御する制御論理回路を有するモータ駆動回路であって、制御論理回路は複数のハーフブリッジ電力出力段の出力端子を各別にハイ出力、ロー出力、およびハイインピーダンスの3値の状態に制御する。
また本発明のモータ駆動回路は、ハイサイドトランジスタをオンとするときローサイドトランジスタをオフとしてハイ出力と成し、ローサイドトランジスタをオンとしてハイサイドトランジスタをオフとしてロー出力とし、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを共にオフとしてハイインピーダンスとするものである。
また本発明のモータ駆動回路は、マスタとの間でシリアルインターフェース通信が可能であり、このとき本発明にかかる制御論理回路はスレーブとして働く。
また本発明のモータ駆動回路はシリアルインターフェース通信の1つであるSPI通信が可能であり、マスタとの間で、クロック信号、チップセレクト(スレーブセレクト)信号、入力データおよび出力データの授受を行うものである。
また本発明のモータ駆動回路において、制御論理回路はマスタよりハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを共にオンとする信号を受けたとき、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタのいずれか一方をオフとするものである。
また本発明のモータ駆動回路は、両トランジスタをオンとする信号をマスタから受けたときには、ハイサイドトランジスタをオフとしローサイドトランジスタをオン状態に保持するものである。
また本発明のモータ駆動回路は、ハーフブリッジ電力出力段に供給される電源電圧が所定の大きさを超えた場合や、所定の電源電圧を下回った場合には、ハイサイドトランジスおよびローサイドトランジスタを共にオフとしてハーフブリッジ電力出力段の出力をハイインピーダンスの状態に設定するものである。
また本発明のモータ駆動回路は、ハイインピーダンスの状態は、制御論理回路によって、ハイインピーダンスの状態を持続させるか、すなわちラッチさせるか、或いは自己復帰させるか、すなわち電源電圧が所定の電源電圧に戻ったときには自動的に元の状態に戻すかの選択ができるものである。
また本発明のモータ駆動回路は、過電流保護手段を有し、過電流保護手段は、ハーフブリッジ電力出力段に所定以上の電流が所定時間以上流れる状態を検知したとき、制御論理回路によって、ハーフブリッジ電力出力段の出力端子をハイインピーダンスの状態に保持するものである。所定以上の電流はたとえば、1.5Aであり、所定時間はたとえば1μs以上とすることができる。
また本発明のモータ駆動回路は、サーマルシャットダウン手段を有し、サーマルシャットダウン手段が所定以上の温度を検知したとき、制御論理回路はハーフブリッジ電力出力段のすべてをハイインピーダンスの状態に保持するものである。
また本発明のモータ駆動回路を構成する複数のハーフブリッジ電力出力段は、位相差をもって駆動されることによって、特にモータ起動時に流れる電流の集中を分散させ、電流集中によって生じるノイズの発生を抑制するものである。なお、位相差は、SPI通信でハーフブリッジ電力出力段が制御される構成下では、マスタから受け取ったチップセレクト信号を遅延させて生成することができる。
本発明によれば、多チャンネルを有するハーフブリッジ電力出力段の出力レベルを3値に制御できるので、モータの接続構成が拡大できるとともに、モータの運転制御を自在に行える。また、シリアルインターフェース通信に適するのでたとえばモータが多く搭載される車の各種制御に好適となる。また、ハーフブリッジ電力出力段は位相差をもって駆動されるので、複数のハーフブリッジ電力出力段を同時に駆動させたときに生じる電流の集中を抑制しノイズの発生を抑制することができる。
図1は本発明の一実施形態にかかるモータ駆動回路を示すブロック図である。 図2は本発明の一実施形態にかかるシリアルペリフェラルインターフェース(SPI)通信に用いる各種信号のタイミングチャートである。 図3は本発明の一実施形態にかかる入力データレジスタに格納された各種データを示す図である。 図4は本発明の一実施形態にかかる出力データレジスタに格納された各種データを示す図である。 図5は本発明の一実施形態にかかるハーフブリッジ電力出力段の出力を3値、すなわちハイ出力、ロー出力、およびハイインピーダンスに制御する状態を説明するための図である。 図6は本発明にかかる減電圧保護、過電圧保護、サーマルシャットダウン、および過電流保護を説明する図である。 図7は本発明にかかる減電圧保護手段の作動状態を示す概要図である。 図8は本発明にかかる過電流保護手段の作動状態を示す概要図である。 図9は本発明にかかるサーマルシャットダウンの作動状態を示す概要図である。 図10は本発明にかかる過電流保護手段の作動状態を示す概要図である。 図11は本発明にかかる起動タイミングをずらすために用いる遅延回路を示した概要図である。 図12は本発明にかかる制御論理回路に入力されるチップセレクト信号とハーフブリッジ電力出力段の出力信号のタイミングチャートである。 図13は本発明にかかる制御論理回路に入力されるチップセレクト信号を遅延させたときにハーフブリッジ電力出力段に出力される出力信号に遅延が生じる状態を示したタイミングチャートである。 図14は本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を用い、複数のモータの起動タイミングをずらして運転する状態を説明する概略図である。 図15は本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を用い、フル(H)ブリッジ電力出力段でモータの正転、逆転、および制動を実行する状態を説明する概略図である。 図16は本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を用い、フル(H)ブリッジ電力出力段でモータを運転する他の使用状態を示す概略図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかるモータ駆動回路を示すブロック図を示す。モータ駆動回路100の主体は半導体集積回路装置110で形成されている。半導体集積回路装置110は、ハーフブリッジ電力出力段を構成するハイサイドトランジスタQH1〜QH6、ローサイドトランジスタQL1〜QL6を有する。ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL1は対を成し、1つのハーフブリッジ電力出力段を構成している。同様にハイサイドトランジスタQH2とローサイドトランジスタQL2、ハイサイドトランジスタQH3とローサイドトランジスタQL3、ハイサイドトランジスタQH4とローサイドトランジスタQL4、ハイサイドトランジスタQH5とローサイドトランジスタQL5、ハイサイドトランジスタQH6とローサイドトランジスタQL6も、それぞれ対を成し各別にハーフブリッジ電力出力段を構成している。こうした構成は6つのハーフブリッジ電力出力段を有していることから、通常、6チャンネルハーフブリッジドライバーとも称されている。
本発明の一実施形態では、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6はpチャンネルMOSトランジスタで形成され、ローサイドトランジスタQL1〜QL6はnチャンネルMOSトランジスタで形成しているが、これらに限定されない。たとえば、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6及びローサイドトランジスタQL1〜QL6をnチャンネルMOSトランジスタで構成してもよい。また、MOSトランジスタではなく、たとえば、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6及びローサイドトランジスタQL1〜QL6は、NPNバイポーラトランジスタで構成してもよいし、PNPトランジスタで構成してもよい。
モータ駆動回路100には出力端子OUT1〜OUT6の6つの出力端子が用意されている。出力端子OUT1〜OUT6は、それぞれのハーフブリッジ電力出力段のハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタとの共通接続点に接続されている。
図1には一例として、出力端子OUT1と出力端子OUT2との間にモータM1を、出力端子OUT3と出力端子OUT4との間にモータM2を、出力端子OUT5と出力端子OUT6との間にモータM3をそれぞれ接続したものを示している。すなわち、ハーフブリッジ電力出力段と他のハーフブリッジ電力出力段との間にモータを接続してフルブリッジ電力出力段(Hブリッジ電力出力段とも言う)でモータを運転する一例を示している。フルブリッジ電力出力段でモータを駆動するならばモータの正転・逆転の切り替えおよび制動が容易になることはよく知られている。いずれにしても本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段は、図1に示した構成例に限らず、多種多用のモータ駆動回路を構成できることが後述する実施の形態によって明らかになる。
各ハーフブリッジ電力出力段の入力側すなわちハイサイドトランジスタQH1〜QH6、ローサイドトランジスタQL1〜QL6のゲートには駆動回路と過電流保護手段の機能を備えた出力駆動回路120a〜120fが各別に接続されている。
モータ駆動回路100の1つの特徴は、シリアルインターフェース通信によってハイサイドトランジスタQH1〜QH6、ローサイドトランジスタQL1〜QL6を制御、駆動できることにある。シリアルインターフェース通信は、クロック信号に同期しながらデータを伝送するシリアル通信方式である。制御論理回路130は、本発明のシリアルインターフェース通信においてはスレーブの役割を担い、半導体集積回路装置110に内蔵されるが、その外部端子としてチップセレクト端子CB、クロック信号入力端子SK、入力データ端子SI、出力データ端子SO、およびイネーブル端子Eが用意されている。これら5つの外部端子にはマスタとしてのMCU(マイクロコントローラユニット)140が接続されており、制御論理回路130にクロック信号SCK、チップセレクト信号CSB、入力データSDIを送出し、また、スレーブである制御論理回路130から出力データSDOを受け取る。なお、本発明で採用したシリアルインターフェース通信は、よく知られたシリアルペリフェラルインターフェース(SPI:Serial Peripheral Interface)と称される通信方式で車載などに比較的多く採用されるものである。
制御論理回路130に配置されたチップセレクト端子CBには、マスタから与えられたアドレス信号に当たるチップセレクト信号CSBが入力される。チップセレクト端子CBに入力されるチップセレクト信号CSBがローレベルの間、SPI通信が可能となる。したがって、SPI通信のプロトコルはいわゆる負論理で実行される。チップセレクト端子CBは、半導体集積回路装置110に内蔵された抵抗R1を介して電源端子VCCに接続されている。抵抗R1はいわゆるプルアップ抵抗と称され、チップセレクト端子CBを電源端子VCCの電圧レベルに保持する。こうした構成によって、MCU140から入力されるチップセレクト信号CSBが入力されていないときにはチップセレクト端子CBの電位はハイレベルに保持されるためにSPI通信の実行が遮断される。
チップセレクト端子CBには抵抗R1の他にシュミットインバータIS1が接続されている。シュミットインバータIS1は、チップセレクト信号CSBの立上りと立下りで異なるしきい値を有する、いわゆるヒステリシスを有するインバータであり、チップセレクト端子CBに入力される信号にノイズが混在したときの誤動作を防止する。
チップセレクト端子CBに入力されたチップセレクト信号CSBはスイッチSWを介して制御論理回路130を構成する1つである遅延回路132に入力される。スイッチSWは、チップセレクト信号CSBに遅延時間を与えるか与えないかのいずれかを選択するために用意されている。スイッチSWの中点S0が接点S1を選択したときは、チップセレクト信号CSBに遅延時間は与えられないことになり、接点S2を選択したときには、所定の遅延時間が与えられる。チップセレクト信号CSBに遅延時間を与えないときには、出力端子OUT1〜OUT6に接続されるモータは同時に起動することができる。一方、スイッチSWが接点S2に選択されたときには、出力端子OUT1〜OUT6に接続されるモータの起動タイミングをずらして運転することができる。こうした運転方法は、ラッシュ電流の集中を緩和し、ノイズの発生を抑止することができる。モータ起動タイミングをずらすためには所定の遅延時間をもったチップセレクト信号CS0〜CS5を入力データレジスタ134および出力データレジスタ136に送り、それらの信号によって出力駆動回路120a〜120fを各別に駆動することで達成される。なお、スイッチSWの機能は半導体集積回路装置110の外部端子として用意してもよい。
遅延回路132は本発明の特徴の1つでもあり、出力端子OUT1〜OUT6に接続する各モータを単独で駆動し遅延起動させるときに有用である。詳細については後述する。本発明では、遅延起動信号はチップセレクト信号CSBを遅延させることで実現している。遅延回路132はたとえば、抵抗とキャパシタで形成すればよく、これらの時定数によって遅延時間を設定する。たとえば、6チャンネルのハーフブリッジドライバーであれば、各チャンネルのすべてを遅延起動させる場合には、遅延手段をたとえば5段用意すればよい。図1にはチップセレクト信号CSBを遅延回路132で遅延させた信号をチップセレクト信号CS1〜CS5で示し、遅延させていないものはチップセレクト信号CS0で示した。詳細については後述の図11で説明する。なお、複数のモータを遅延起動させない場合にはチップセレクト信号CSBを遅延させていないチップセレクト信号CS0を制御論理回路130に入力するようにすればよい。
クロック信号入力端子SKにはSPI通信に用いるクロック信号SCKが入力される。チップセレクト端子CBに負の信号(ローレベル信号)が入力されている期間であって、クロック信号SCKが入力されている間、SPI通信が可能となる。クロック信号入力端子SKには抵抗R2およびシュミットインバータIS2が接続されている。抵抗R2は、いわゆるプルダウン抵抗と称され、クロック信号入力端子SKにクロック信号SCKが入力されていない間はローレベルに保持する。シュミットインバータIS2は、シュミットインバータIS2と同様の目的で採用しており、ノイズによって生じるSPI通信の誤動作を防止するために用意されている。
入力データ端子SIにはMCU140から入力データSDIが入力される。入力データSDIはクロック信号入力端子SKに入力されるクロック信号SCKひとつ1つに対応して決定されている。制御論理回路130がたとえば、16ビットのレジスタを有している場合には16種類の入力データSDIを設定することができる。入力データ端子SIには、抵抗R3およびシュミットインバータIS3が接続されている。抵抗R3は、いわゆるプルダウン抵抗と称され、入力データ端子SIに信号が入力されていない間、入力データ端子SIをローレベルまたは接地電位に保持する。シュミットインバータIS3は、シュミットインバータIS1,IS2と同様の目的で用意されている。すなわち、入力データ端子SIに不所望なノイズが到来したときのSPI通信の誤動作を防止する。
出力データ端子SOから、出力データSDOがMCU140に向けて出力される。また、出力データSDOは制御論理回路130を介して出力駆動回路120a〜120fに出力される。出力データS端子SOから出力される出力データSDOは、入力データ端子SIに入力された各種の入力信号に基づき決定された信号が出力される。たとえば、16ビットのレジスタを有している場合には16種類の出力データSDOが出力される。制御論理回路130と出力データS端子SOとはバッファBUを介して接続されており、両者の間で生じる干渉を抑止する。
イネーブル端子Eはたとえば、過電流保護手段が作動して状態を解除する場合などに用いられる。イネーブル端子Eにはイネーブル信号ENが印加される。イネーブル端子EはSPI通信にとっては必ずしも必須の構成要件ではない。イネーブル端子Eには抵抗R4が接続され、さらにシュミットインバータIS4が接続されている。シュミットインバータIS4を設けた理由は、シュミットインバータIS1〜IS3と同様の目的で用意されている。すなわち、イネーブル端子Eに不所望なノイズが到来したときのSPI通信およびモータ駆動回路100全体の誤動作を防止するためである。
SPI通信に用いられる制御論理回路130は遅延回路132の他に入力データレジスタ134、出力データレジスタ136を有する。これらのレジスタが保持する各種のデータについては後述する。
半導体集積回路装置110は、さらにパワーオンリセット手段150、減電圧保護手段160、過電圧保護手段170、サーマルシャットダウン180を有している。
パワーオンリセット手段150は、制御論理回路130に供給する電源電圧VCCが所定の大きさを下回ったときに制御論理回路130への電圧供給を停止させる。たとえば、電源電圧VCCの通常の使用範囲が4.5V〜5.5Vである場合、電源電圧VCCが3.8Vになったときに制御論理回路130の回路機能を十分に保証することができないとみなし、電源電圧の供給を停止させる。
減電圧保護手段160は、電源電圧端子VS1〜VS3に供給される電源電圧が所定の大きさを下回ったときに出力端子OUT1〜OUT6のすべてをハイインピーダンス(Hi-Z)に保持する。たとえば、電源端子VS1〜VS3の電源電圧の使用範囲が8V〜36Vである場合、これらの電源電圧がたとえば4.6V以下になったときに、ハイサイドトランジスタQH1〜QL1、およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてのトランジスタをオフさせることによって、すべての出力端子をハイインピーダンス(Hi-Z)に保持する。なお、電源電圧がたとえば、5.1V以上になると再び出力を復帰し、通常動作に戻るように自己復帰させることができる。もちろん、自己復帰させずにラッチさせることも可能であり、その選択は入力データレジスタ134で設定する。なお、本発明の一実施形態では、減電圧保護手段160は、イネーブル端子Eがハイレベルであってもローレベルであってもいずれの状態でも作動するようにしている。
過電圧保護手段170は、電源端子VS1〜VS3に供給される電源電圧が所定の大きさを上回ったときに出力端子OUT1〜OUT6のすべてをハイインピーダンス(Hi-Z)に保持する。たとえば、電源端子VS1〜VS3の電源電圧の使用範囲が通常8V〜36Vである場合、これらの電源電圧がたとえば50V以上になったときに、ハイサイドトランジスタQH1〜QL1、およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてのトランジスタをオフさせることによって、すべての出力端子をハイインピーダンスに保持する。なお、電源電圧がたとえば、45V以下になると再び出力を復帰し、通常動作に戻るように自己復帰させることができる。もちろん、自己復帰させずにラッチさせることも可能であり、その選択は入力データレジスタ134で設定する。なお、過電圧保護手段170は、減電圧保護手段160とは異なり、イネーブル端子Eがローレベルに置かれたときは作動しないようにしている。これは、半導体集積回路装置110に印加されるのは過電圧の方が減電圧よりもより厳しい環境化に置かれるからである。
サーマルシャットダウン手段180は、半導体集積回路装置110のジャンクション温度がたとえば175℃以上に置かれたときに出力端子OUT1〜OUT6のすべてをハイインピーダンス(Hi-Z)に保持する。Hi−Z状態はハイサイドトランジスタQH1〜QL1、およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてのトランジスタをオフさせることによって成される。なお、ジャンクション温度がたとえば、175℃から下がりたとえば150℃以下になった場合に再び出力を復帰し、通常動作に戻るように自己復帰させることができる。もちろん、自己復帰させずにラッチさせることも可能であり、その選択は入力データレジスタ134で設定する。
出力駆動回路120a〜120fには駆動回路とは別に図示しない過電流保護手段が備えられている。過電流保護手段は、出力端子OUT1〜OUT6のいずれか1つにたとえば、1.5Aの電流が流れたときに過電流と判定され過電流を検出した出力端子のみをハイインピーダンス(Hi-Z)にラッチする。したがって、たとえば、過電流を検出した出力端子OUT1のみであって、他の出力端子OUT2〜OUT6では過電流を検出しなかった場合は、出力端子がOUT1に接続されているハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL1が共にオフとされ、出力端子OUT1がハイインピーダンスに保持されるも、出力端子OUT2〜OUT6に接続されているハイサイドトランジスタQH2〜QH6およびローサイドトランジスタQL2〜QL6は入力データレジスタ134、出力データレジスタ136で指示された条件に添った動作を継続する。なお、ラッチを解除するには入力データレジスタ134でリセットするかまたはイネーブル端子Eによってリセットすればよい。
半導体集積回路装置110は、これまで説明した外部端子の他に接地端子GND,PGND1,PGND2,PGND3を有し、これらの接地端子は半導体集積回路装置110の内部配線により電気的に共通接続されている。出力端子OUT1〜OUT6が独立して用いられるような回路構成であれ、フルブリッジ回路構成であれモータが接続され同時に運転されることになると、上記の接地端子には大電流が流れる。こうした電流を1つの接地端子に集中して流れないように、すなわち分散させるために複数の接地端子を用意している。このことは、電源端子VS1〜VS3を3つ用意したことも同じ理由である。大電流は半導体集積回路装置110の内部配線だけではなく、内部配線と外部端子とを接続する図示しないワイヤーにも流れる。ワイヤーに流せる許容電流には制限があるので、本発明にかかる半導体集積回路装置110においては、接地端子および電源端子を複数個使用するようにしている。
図1に示したモータ駆動回路100は、DCブラシ付モータの駆動回路に好適である。なぜならば、DCブラシ付モータは出力駆動回路に直接接続するだけで運転できるからである。一方、DCブラシレスモータを駆動するには回転体の位置を検出するためにたとえばホール素子およびホール素子で検出した信号の処理回路などを用意しなければならず構成がやや複雑になる。これに対してDCブラシ付モータの場合はこうした位置検出器が不要になる。もちろん、当業者にとっては図1に示したモータ駆動回路を基にしてDCブラシレスモータの駆動回路に応用させることは比較的容易なことであろう。
図2は制御論理回路130とMCU140がシリアルインターフェース通信に用いる各種信号を示す。シリアルインターフェース通信において、制御論理回路130はスレーブであり、MCU140はマスタの役目を担う。図2はシリアルインターフェース通信の1つであり、車載通信ネットワークによく採用されているSPI通信の信号波形を示す。チップセレクト信号CSB、クロック信号SCK、および入力データSDIは、MCU140から制御論理回路130に向け一方向に入力される。出力データSDOは制御論理回路130からMCU140に向け一方向に入力される。チップセレクト信号CSBは、MCU140が複数のチップ(デバイス)に接続される場合、どのデバイスに対して読み出し、書き込みを行うかを指定するために用意される。したがって、チップセレクト信号CSBは、MCU140が制御論理回路130を指定したアドレス信号であるとも言える。チップセレクト信号CSBは、マスタがスレーブを指定した信号という意味合いでスレーブセレクト信号とも言われる。制御論理回路130は、チップセレクト信号CSBがローレベルの期間においてSPI通信が許可されるようになっている。
クロック信号SCKはMCU140からクロック信号入力端子SKを介して、制御論理回路130に供給される。クロック信号SCKは、チップセレクト信号CSBのローレベルの期間、所定のパルス数を発生する。たとえば、制御論理回路130が16ビットシリアルインターフェースで構成されたときは、チップセレクト信号CSBのローレベルの期間の間16個のクロック信号SCKが存在する。もし、クロック信号SCKのパルス数が16個以外であった場合には転送エラーとして判定される。なお、24ビット,32ビットのインターフェースとした場合には、クロック信号SCKのパルス数はそれぞれ24個,32個となり、これらのパルス数以外であった場合には、転送エラーとして判定される。転送エラーとして判定されると、出力端子OUT1〜OUT6の出力はすべてハイインピーダンス(Hi-Z)に設定される。
入力データSDIは、MCU140から入力データ端子SIを介して、制御論理回路130に供給される。入力データSDIは、クロック信号SCKに同期し、クロック信号SCKと同じパルス数が生成される。図2を正視すると最左側に最上位ビットMSBが存在し、順次右側に向かいクロック信号SCKに添って1ビットずつシフトし、最後は最下位ビットLSBに到達する。制御論理回路130が16ビットシリアルインターフェースとして構成されたときには、16個のSPI入力データを用意することができる。入力データ信号SIは、制御論理回路130に内蔵された入力データレジスタ134に格納されている。入力データレジスタ134に格納された本発明の一実施形態における16個の具体的な入力データSDIの詳細については後述する。
出力データSDOは、制御論理回路130より、出力データ端子SOを介して、MCU140に送られる。また、出力データSDOは、制御論理回路130より出力駆動回路120a〜120fに供給される。出力データSDOは、クロック信号SCKおよび入力データSDIに同期し、基本的には入力データ信号とほぼ同じデータが与えられている。出力データSDOに基づき出力駆動回路120a〜120fが駆動、制御され、最終的には出力端子OUT1〜OUT6に接続されるモータの駆動状態を規定する。出力データSDOは、制御論理回路130に内蔵された出力データレジスタ136に格納されている。出力データSDOの中で符号Xで表した箇所は不定状態すなわち、ハイレベルであるのかローレベルかであるのか決まらない箇所を示す。なお、出力データレジスタ136に格納された本発明の一実施形態における16個の具体的な出力データSDOの詳細については後述する。
図3は、制御論理回路130を16ビットシリアルインターフェースで構成したときの、入力データレジスタ134に格納された各種のデータを示す。図3を正視して最左側上段から下段に向かってビット番号が表示される。最上段は最上位ビットMSBに対応し、ビット番号15で表示されている。以下、図1も参照しながら図3について説明する。
ビット番号15すなわち最上位ビットMSBには、符号SRRが与えられ、入力データレジスタ134をリセットする役目を担い、ビット状態をローレベル(“0”)に選択したときはノーマル状態とされ、ビット状態をハイレベル(“1”)に選択したときは入力データレジスタに格納された各種のデータはリセットされる。
ビット番号14には、符号HSC1が与えられ、ハイサイドトランジスタQH1のオン・オフ状態を設定する。ビット番号14の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH1はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号13には、符号LSC1が与えられ、ローサイドトランジスタQL1のオン・オフ状態を設定する。ビット番号13の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL1はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号12には、符号HSC2が与えられ、ハイサイドトランジスタQH2のオン・オフ状態を設定する。ビット番号12の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH2はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号11には、符号LSC2が与えられ、ローサイドトランジスタQL2のオン・オフ状態を設定する。ビット番号11の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL1はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号10には、符号HSC3が与えられ、ハイサイドトランジスタQH3のオン・オフ状態を設定する。ビット番号10の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH3はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号9には、符号LSC3が与えられ、ローサイドトランジスタQL3のオン・オフ状態を設定する。ビット番号9の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL3はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号8には、符号HSC4が与えられ、ハイサイドトランジスタQH4のオン・オフ状態を設定する。ビット番号8の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH4はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号7には、符号LSC4が与えられ、ローサイドトランジスタQL4のオン・オフ状態を設定する。ビット番号7の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL4はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号6には、符号HSC5が与えられ、ハイサイドトランジスタQH5のオン・オフ状態を設定する。ビット番号6の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH5はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号5には、符号LSC5が与えられ、ローサイドトランジスタQL5のオン・オフ状態を設定する。ビット番号5の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL5はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号4には、符号HSC6が与えられ、ハイサイドトランジスタQH6のオン・オフ状態を設定する。ビット番号4の状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH6はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号3には、符号LSC6が与えられ、ローサイドトランジスタQL6のオン・オフ状態を設定する。ビット番号3の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL6はそれぞれオフおよびオンに設定される。
ビット番号2には、符号TSDSTHが与えられ、サーマルシャットダウン手段180の条件設定を行う。ビット番号2の状態が“0”に設定されるとラッチ状態を選択し、状態“1”を選択したときには自己復帰を選択する。
ビット番号1には、符号PSSTHが与えられ、減電圧保護手段160および過電圧保護手段150の保護状態を設定する。ビット番号1の状態が“0”に設定されるとラッチ状態を選択し、状態“1”を選択したときには自己復帰を選択する。
ビット番号0には、符号RESERVEを与えている。今回の本発明一実施形態では予備として留保し、具体的には使用していない。
なお、図3に示した入力データレジスタを見ると、ビット番号14,13において、ビット状態を共に“1”に設定すると、ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL1が同時にオンしてしまうことになる。もしこのような状態で両トランジスタを作動させると、両トランジスタに大電流が流れ、劣化または破壊に至るという不具合を生じかねない。そこで、本発明での一実施形態では、両トランジスタが同時にオンされるという条件に設定されたときには、両トランジスタのいずれか一方をオフするように制御論理回路130が論理状態を変更する。特にハイサイドトランジスタQH1はオフとし、ローサイドトランジスタQL1はオンとなるように状態が変更されるようにしている。
上記の状態変更は、ビット番号14,13、ビット番号12,11、ビット番号10,9、ビット番号8,7、ビット番号6,5、ビット番号4,3についても同様に設定される。すなわち、ハーフブリッジ電力出力段を構成するハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタが同時にオンするという状態は回避するような制御論理回路130を構成している。
図4は、制御論理回路130を16ビットシリアルインターフェースで構成したときの、出力データレジスタ136に格納されたデータを示す。図4を正視して最左側上段から下段に向かってビット番号が表示されている。最上段は最上位ビットMSBに対応し、ビット番号15で表示されている。以下図4について、図1、図3も参照して説明する。
ビット番号15すなわち最上位ビットMSBには、符号OCDSが与えられ、過電流保護手段の検出状態が示されている。過電流保護手段は出力駆動回路120a〜120fに各別に内蔵されている。過電流保護手段の作動状況については後述する。過電流を検知しないときにはビット状態はローレベル(“0”)であり、過電流を検知したときはハイレベル(“1”)を示している。
ビット番号14には、符号HSS1が与えられ、ハイサイドトランジスタQH1のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号14のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH1はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号13には、符号LSS1が与えられ、ローサイドトランジスタQL1のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号13のビット状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL1はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号12には、符号HSS2が与えられ、ハイサイドトランジスタQH2のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号12のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH2はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号11には、符号LSS2が与えられ、ローサイドトランジスタQL2のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号11のビット状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL1はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号10には、符号HSS3が与えられ、ハイサイドトランジスタQH3のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号10のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH3はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号9には、符号LSS3が与えられ、ローサイドトランジスタQL3のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号9のビット状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL3はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号8には、符号HSS4が与えられ、ハイサイドトランジスタQH4のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号8のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH4はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号7には、符号LSS4が与えられ、ローサイドトランジスタQL4のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号7の状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL4はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号6には、符号HSS5が与えられ、ハイサイドトランジスタQH5のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号6のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH5はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号5には、符号LSS5が与えられ、ローサイドトランジスタQL5のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号5のビット状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL5はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号4には、符号HSS6が与えられ、ハイサイドトランジスタQH6のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号4のビット状態が“0”および“1”であるとき、ハイサイドトランジスタQH6はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号3には、符号LSS6が与えられ、ローサイドトランジスタQL6のオン・オフ状態が表示されている。ビット番号3のビット状態が“0”および“1”であるとき、ローサイドトランジスタQL1はそれぞれオフおよびオンに置かれている。
ビット番号2には、符号TSDSが与えられ、サーマルシャットダウン手段140の状態が示されている。ビット番号2のビット状態が“0”、すなわちローレベルのときはノーマル状態であり、ビット番号2の状態が“1”、すなわちハイレベルのときはフォルト状態に置かれ、ラッチ状態が保持されたままである。
ビット番号1には、符号OVPSが与えられ、過電圧保護手段150の状態が示されている。ビット番号1のビット状態が“0”、すなわちローレベルのときはノーマル状態であり、ビット番号2のビット状態が“1”、すなわちハイレベルのときはフォルト状態に置かれ、ラッチ状態が保持されたままである。
ビット番号0(LSB)には、符号UVLOSを与えられ、減電圧保護手段160の状態が示されている。ビット番号0のビット状態が“0”、すなわちローレベルのときはノーマル状態であり、ビット番号0のビット状態が“1”、すなわちハイレベルのときはフォルト状態に置かれ、ラッチ状態が保持されたままである。
図5は、出力端子OUT1〜OUT6が3値の状態に設定されることを説明するために用意したハーフブリッジ電力出力段の概略図である。3値とは、(1)ハイ出力(2)ロー出力(3)、およびハイインピーダンス(Hi−Z)の3つを指す。
図5(a)は、出力端子OUT1〜OUT6を(1)ハイ出力、に設定する場合を示す。(1)ハイ出力にする場合は、ハイサイドトランジスタはオンであり、それと対をローサイドトランジスタはオフに設定される。すなわち、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6の少なくとも1つがオンであるとき、それと対を成すローサイドトランジスタQL1〜QL6の少なくとも1つがオフである。たとえば、ハイサイドトランジスタQH1がオンであり、ローサイドトランジスタQL1がオフのとき出力端子OUT1はハイ出力に置かれることになる。このとき、出力端子OUT1からは電源電圧VS1〜VS3に供給される電源電圧とほぼ同じ電圧を出力することができる。同様にたとえば、ハイサイドトランジスタQH6がオンであり、ローサイドトランジスタQL6がオフのときには出力端子OUT6はハイ出力に置かれることになる。このとき、出力端子OUT6からは電源電圧VS1〜VS3に供給される電源電圧とほぼ同じ電圧を出力することができる。
ハイ状態に設定するための条件設定は、図3に示した入力データレジスタ134に格納されたデータから見出すことができる。たとえば、ハイサイドトランジスタQH1をオンとし、ローサイドトランジスタQL1をオフとするには、ビット番号14(符号HSC1)のビット状態を“1”とし、ビット番号13(符号LSC1)のビット状態を“0”とすればよいことが分かる。同様にたとえば、ハイサイドトランジスタQH6をオンとし、ローサイドトランジスタQL6をオフとするには、ビット番号4(符号HSC6)のビット状態を“1”とし、ビット番号3(符号LSC6)のビット状態を“0”とすればよいことが分かる。
出力端子OUT1からOUT6をハイ出力にすることによって、たとえば出力端子OUT1と接地端子GNDとの間にモータを接続し、ローサイドトランジスタQL1を用いずにハイサイドトランジスタQH1のみで当該モータを駆動することができる。すなわち、ハーフブリッジ電力出力段を構成するハイサイドトランジスタだけでモータを駆動することができる。
図5(b)は、出力端子OUT1〜OUT6を(2)ロー出力、に設定する場合を示す。(2)ロー出力にする場合は、ローサイドトランジスタはオンであり、それと対を成すハイサイドトランジスタはオフである。すなわち、ローサイドトランジスタQL1〜QL6の少なくとも1つがオンであるとき、それと対を成すハイサイドトランジスタQH1〜QH6の少なくとも1つがオフである。たとえば、ローサイドトランジスタQL1がオンでハイサイドトランジスタQH1がオフであるとき、出力端子OUT1はロー出力に置かれることになる。このとき、出力端子OUT1には接地端子GNDの電位とほぼ電位が表れる。同様にたとえば、ローサイドトランジスタQL6がオンでハイサイドトランジスタQH6がオフであるときには、出力端子OUT6はロー出力に置かれることになる。このとき、出力端子OUT6からは接地端子GNDの電位すなわちロー電圧が表れる。
出力端子OUT1〜OUT6をロー状態に設定するための条件は、図3に示した入力データレジスタ134に格納されたデータから見出すことができる。たとえば、ローサイドトランジスタQL1をオンとし、ハイサイドトランジスタQH1をオフとするには、ビット番号13(符号LSC1)のビット状態を“1”とし、ビット番号14(符号HSC1)のビット状態を“0”とすればよいことが分かる。同様にたとえば、ローサイドトランジスタQL6をオンとし、ハイサイドトランジスタQH6をオフとするには、ビット番号3(符号LSC6)のビット状態を“1”とし、ビット番号4(符号HSC6)のビット状態を“0”とすればよいことが分かる。
出力端子OUT1からOUT6をロー出力にすることによって、たとえば出力端子OUT1と電源端子VS1〜VS3との間にモータを接続し、ハイサイドトランジスタQH1を用いずにローサイドトランジスタQL1のみで当該モータを駆動することができる。すなわち、ハーフブリッジ電力出力段を構成するローサイドトランジスタだけでモータを駆動することができる。
図5(c)は、出力端子OUT1〜OUT6を(3)ハイインピーダンス(Hi-Z)の状態に設定する場合を示す。(3)ハイインピーダンス(Hi-Z)にする場合は、ハイサイドトランジスタおよびそれと対を成すローサイドトランジスタはオフに置かれる
出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンスの状態に設定するための条件は、図3に示した入力データレジスタ134に格納されたデータから見出すことができる。たとえば、ハイサイドトランジスタQH1およびローサイドトランジスタQL1をオフとするには、ビット番号14(符号HSC1)およびビット番号13(符号LSC1)のビット状態をいずれも“0”とすればよいことが分かる。同様にたとえば、ハイサイドトランジスタQH6およびローサイドトランジスタQL6をオフとするには、ビット番号4(符号HSC6)およびビット番号3(符号LSC6)のビット状態をいずれも“0”とすればよいことが分かる。
出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンスの状態にすることによって、出力端子OUT1〜OUT6と接地端子GNDとの間に接続されるモータおよび出力端子OUT1〜OUT6と電源端子VS1〜VS3に接続されたモータの駆動を停止させることができる。
なお、本発明の一実施形態では出力端子OUT1〜OUT6にモータを接続するものを示したが、モータではなく、たとえばインダクタおよびキャパシタを接続してたとえばDC/DCコンバータにも応用することができる。
図6は、図1に示したモータ駆動回路100に内蔵された減電圧保護手段160、過電圧保護手段170、サーマルシャットダウン手段180、および出力駆動回路に内蔵された過電流保護手段の作動状態を示す。
また図6は、併せて図3に示した入力データレジスタのビット番号1(符号PSSTH)、ビット番号2(符号TSDSTH)および図4に示した出力データレジスタのビット番号0(符号UVLOS、ビット番号1(符号OVPS)、ビット番号2(符号TSDS)およびビット番号15(符号OCDS)のデータをまとめた一覧でもある。
図6を正視すると最左側には図3に示した入力データレジスタのビット番号1(符号PSSTH)、ビット番号2(符号TSDSTH)のビット状態(“0”および“1”)を示す。
ビット番号1およびビット番号2のビット状態がいずれも“0”であるとき、すなわちビット状態が<0,0>に選ばれると、減電圧保護UVLOS、過電圧保護OVPS、サーマルシャットダウンTSDSおよび過電流保護OCDSはすべてラッチの状態に設定される。ここで、ラッチの状態とは、電源電圧や電流が所定の範囲に復帰しても元の状態には復元させずに制限を加えた状態を継続することを示す。
ビット状態が<0,1>のとき、すなわちビット番号1が“0”でビット番号2が“1”に選ばれたときには、減電圧保護UVLOS、過電圧保護OVPSおよび過電流保護OCDSはラッチの状態に設定されるが、サーマルシャットダウンTSDSは自己復帰の状態に置かれる。ここで、ラッチの状態については前に述べたとおりであるが、自己復帰とは半導体集積回路装置110の温度が所定の温度を下回ったときには元の状態に自動的に戻ることを示す。
ビット状態が<1,0>のとき、すなわちビット番号1が“1”でビット番号2が“0”に選ばれたときには、減電圧保護UVLOS、過電圧保護OVPSは共に自己復帰の状態に、サーマルシャットダウンTSDS、過電流保護OCDSは共にラッチの状態にそれぞれ設定される。
ビット状態が<1,1>のとき、すなわちビット番号1およびビット番号2が共に“1”に選ばれたときには、減電圧保護UVLOS、過電圧保護OVPS、サーマルシャットダウンTSDSは自己復帰の状態に、過電流保護OCDSはラッチの状態にそれぞれ設定される。
図6から明らかになるように、本発明の一実施形態では、減電圧保護UVLOS、過電圧保護OVPS、サーマルシャットダウンTSDSは、図3に示した入力データレジスタのビット番号1,2のビット状態を“0”に選ぶとラッチの状態に、ビット状態を“1”に選ぶと自己復帰の状態に設定される。一方、過電流保護OCDSは、ビット番号1,2の状態が“0”であっても“1”であってもラッチ状態に設定される。過電流保護OCDSのラッチ状態を解除するには、入力データレジスタのビット番号15(符号SRR)のビット状態を“1”に選ぶかまたはイネーブル端子Eにリセット信号を印加することで行う。
図7は、減電圧保護手段160の作動状態を示す概念図である。図7(a)は電源端子VS1〜VS3の電源電圧が所定の大きさまで減少した後上昇する状態を示す模式図である。
図7(b)は、電源端子VS1〜VS3の電源電圧の減少および上昇に伴い、出力端子OUT1〜OUT6が通常状態からハイインピーダンスに遷移し、さらに、ハイインピーダンスから通常状態に遷移する様子を模式的に示す図である。電源端子VS1〜VS3の使用範囲がたとえば8V〜36Vであるとき、これらの電源電圧が4.6V以下になったときに、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフさせることによって、すべての出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンス(Hi-Z)に保持してモータ駆動回路100を保護する。なお、電源電圧VS1〜VS3がたとえば5.1V以上になったときには、再び元の通常状態に自己復帰する様子を示している。
図7(c)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号0(符号OVLOS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号1(符号PSSTH)のビット状態を“0”に選んだ場合すなわちラッチを選択した場合である。この条件下では、電源端子VS1〜VS3の電源電圧が4.6Vまで減少すると、出力データレジスタ、ビット番号0(符号OVLOS)は、ロー(“0”)からハイ(“1”)に遷移し、電源電圧が5.1Vまで戻っても、ラッチ状態すなわち保護状態を継続することを示している。
図7(d)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号0(符号OVLOS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号1(符号PSSTH)のビット状態を“1”に選んだ場合すなわち自己復帰を選択した場合である。この条件下では、電源端子VS1〜VS3の電源電圧が4.6Vまで減少すると、出力データレジスタ、ビット番号0(符号OVLOS)は、ロー(“0”)からハイ(“1”)に遷移し、電源電圧が5.1Vまで戻ると、ビット番号0(符号OVLOS)は、ハイ(“1”)からロー(“0”)にし、保護の状態は解除され元の通常状態に戻る様子を示す。
図7(a)〜(d)は、減電圧保護手段160の作動状態に示したものである。要約すれば次のとおりである。すなわち、減電圧保護手段160は電源端子VS1〜VS3の電源電圧が所定の電源電圧を下回ったことを検知し、その検知した信号を制御論理回路130に送り、制御論理回路130はハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフとして出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンスに設定するも、ハイインピーダンス(Hi−Z)の状態をラッチさせて、そのまま継続させるか、それとも所定の電源電圧から逸脱した場合には自己復帰(この状態をノーマルとも言う)させるかの選択は制御論理回路130の条件設定に委ねられる。
図8は、過電圧保護手段170の作動状態を示す概念図である。図8(a)は電源端子VS1〜VS3の電源電圧が所定の大きさを超えたあと下降する状態を示す模式図である。
図8(b)は、電源端子VS1〜VS3の電源電圧の上昇および下降に伴い、出力端子OUT1〜OUT6が通常状態からハイインピーダンスに遷移し、さらに、ハイインピーダンスから通常状態に遷移する様子を模式的に示す図である。電源端子VS1〜VS3の使用範囲がたとえば8V〜36Vであるとき、これらの電源電圧がたとえば50V以上になったときに、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフさせることによって、すべての出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンス(Hi-Z)に保持してモータ駆動回路100を保護する。なお、電源電圧VS1〜VS3がたとえば45V以下になったときには、再び元の通常状態に自己復帰する状態を示している。
図8(c)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号1(符号OVPS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号1(符号PSSTH)のビット状態を“0”に選んだ場合すなわちラッチを選択した場合である。この条件下では、電源端子VS1〜VS3の電源電圧が50Vまで上昇すると、出力データレジスタ、ビット番号1(符号OVPS)は、ロー(“0”)からハイ(“1”)に遷移し、電源電圧が45Vまで下がっても、ラッチ状態すなわち保護状態を継続することを示している。
図8(d)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号1(符号OVPS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号1(符号PSSTH)のビット状態を“1”に選んだ場合すなわち自己復帰を選択した場合である。この条件下では、電源端子VS1〜VS3の電源電圧が50Vまで上昇すると、出力データレジスタ、ビット番号1(符号OVPS)は、ロ(“0”)からハイ(“1”)に遷移し、電源電圧が45Vまで戻ると、出力データレジスタ、ビット番号1(符号OVPS)は、ハイ(“1”)からロー(“0”)に遷移し保護の状態は解除され通常状態に戻る状態を示す。
図8(a)〜(d)は、過電圧保護手段170の作動状態に示したものである。要約すれば次のとおりである。すなわち、過電圧保護手段170は電源端子VS1〜VS3の電源電圧が所定の電源電圧を上回ったことを検知し、その検知した信号を制御論理回路130に送り、制御論理回路130はハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフとして出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンスに設定する。ハイインピーダンスを継続(ラッチ)させるか或いは解除(自己復帰)させるかの選択は制御論理回路130の条件設定に委ねられる。
図9は、サーマルシャットダウン手段180の作動状態を示す概念図である。図9(a)は半導体集積回路装置110の温度が所定の大きさを超えたあと下降する状態を示す模式図である。
図9(b)は、半導体集積回路装置110の温度上昇および下降に伴い、出力端子OUT1〜OUT6が通常状態からハイインピーダンス(Hi−Z)に遷移し、さらに、ハイインピーダンスから通常状態に遷移する様子を模式的に示す図である。半導体集積回路装置110の温度がたとえば、175℃を上回ったとき、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフさせることによって、すべての出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンス(Hi-Z)に保持してモータ駆動回路100を保護する。なお、温度が下降したとえば150℃を下回ったときには、出力端子OUT1〜OUT6はハイインピーダンス(Hi-Z)から通常状態に戻る様子を示す。
図9(c)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号2(符号TSDS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号2(符号TSDSTH)のビット状態を“0”に選んだ場合すなわちラッチを選択した場合である。この条件下では、温度が175℃を下回りさらに150℃まで下降してもハイ(“1”)状態が保持されフォルト状態すなわちラッチ状態が継続されていることを示している。
図9(d)は、図4に示した出力データレジスタ、ビット番号2(符号TSDS)の遷移状態を示し、図3に示した入力データレジスタ、ビット番号2(符号TSDSTH)のビット状態を“1”に選んだ場合すなわち自己復帰を選択した場合である。この条件下では、温度が175℃を下回りさらに150℃まで下降すると、ハイ(“1”)状態からロー状態(“0”)に遷移する様子を示す。すなわち、温度が所定の温度の150℃まで下がったときには、正常と判定され、ハイインピーダンス(Hi−Z)の状態が解除され通常状態に復帰する。
図9(a)〜(d)は、サーマルシャットダウン手段180の作動状態に示したものである。要約すれば次のとおりである。すなわち、サーマルシャットダウン180は、半導体集積回路装置110の温度が所定の温度を上回ったことを検知し、その検知した信号を制御論理回路130に送り、制御論理回路130はハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のすべてをオフとして出力端子OUT1〜OUT6をハイインピーダンスに設定する。ハイインピーダンスを継続(ラッチ)させるか或いは解除(自己復帰)させるかの選択は制御論理回路130の条件設定に委ねられる。
図10は、過電流保護手段の作動状態を示す概念図である。過電流保護手段は、出力駆動回路120a〜120fに内蔵される。図10(a)は出力端子OUT1〜OUT6の少なくとも1つに1.5Aの出力電流iOUTが時間tonだけ流れた状態を模式的に示している。時間tonはたとえば1μs以上とされるが、トランジスタの耐圧、電流容量などによって随時設定する。時間tonがたとえば、1μs未満の場合には本発明にかかる過電流保護手段の作動は対象外とすることができる。なぜならば、サージ電流或いはノイズなどによって過電流保護手段が頻繁に作動するという状態を避けるためである。
図10(b)は、過電流保護手段が作動し、出力端子OUT1〜OUT6が通常状態からハイインピーダンスの状態に遷移する様子を示す。出力端子OUT1〜OUT6の少なくとも1つに出力電流iOUTがたとえば1μs流れた出力端子のみをハイインピーダンス(Hi-Z)に保持してモータ駆動回路100を保護する。なお、出力電流iOUTが減少した場合、元の状態すなわち通状態に復帰させるには図4、ビット番号15(MSB)のビット状態を“0”に設定しておくか、イネーブル端子Eにリセット信号を印加する必要がある。
図10(c)は、図4、ビット番号15(MSB)(符号OSDS)のビット状態を示す。通常状態すなわち過電流保護手段が作動しない正常状態では、ビット番号15のビット状態はノーマル状態であるロー(“0”)に置かれる。過電流保護手段が作動すると、ビット状態はフォルト状態であるハイ(“1”)に遷移し、保護(ラッチ)状態となる。
図11は図1に示した制御論理回路130に内蔵した遅延回路132の一実施形態を示す。遅延回路132は、チップセレクト信号CSBを入力信号とし、遅延時間が0のチップセレクト信号CS0から遅延時間td5のチップセレクト信号CS5まで6種類の信号が生成される。遅延時間td0で示されたチップセレクト信号CS0はチップセレクト信号CSBと同一である。チップセレクト信号CS1はたとえば1つ目の遅延手段から出力される。チップセレクト信号CS2はたとえば2つ目の遅延手段から出力される。チップセレクト信号CS3はたとえば3つ目の遅延手段から出力される。チップセレクト信号CS4はたとえば4つ目の遅延手段から出力される。チップセレクト信号CS5はたとえば5つ目の遅延手段から出力される。遅延手段を数段直列に接続して遅延回路132を構成した場合、チップセレクト信号CS0, CS1,CS2,CS3,CS4,CS5の順に遅延時間が大きくなる。遅延回路132で生成されるチップセレクト信号はハーフブリッジ電力出力段のチャンネル数に対応して生成される。すなわち本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段は6チャンネルであるので6つのチップセレクト信号を準備している。
本発明の一実施形態では必ずしも遅延回路132を採用する必要はない。遅延回路を採用するか否かの選択はスイッチSWで行う。スイッチSWの中点S0が接点S1を選択すれば遅延回路132を介さずに、チップセレクト信号CSBをそのまま入力データレジスタ134に供給することができる。また、スイッチSWの中点S0が接点S2を選ぶならば遅延させたチップセレクト信号CS0〜CS5および遅延させないチップセレクト信号CS0の両者を入力データレジスタ134に供給することができ、出力端子OUT1〜OUT6に接続されるモータの駆動タイミングをずらすことが可能となる。
遅延回路132で遅延時間を設定するときは、抵抗R1およびキャパシタC1の時定数C1・R1を選ぶことによって所望の大きさに選べる。また、抵抗R1、キャパシタC1の大きさは固定せずにいくつかの大きさに切り換えるようにすることもできる。
図12は、制御論理回路130のチップセレクト端子CBに入力されるチップセレクト信号CSBと、出力端子OUT1〜OUT6に出力される出力信号のタイミングチャートである。なお、図12には出力端子OUT1〜OUT6を総称し、OUTXとして示している。したがって、OUTXなる表示は出力端子OUT1でもあり、出力端子OUT2でもあり、出力端子OUT3でもあり、出力端子OUT4でもあり、出力端子OUT5でもあり、また出力端子OUT6でもある。また、図12に示した出力信号のタイミングチャートはチップセレクト信号CSBの遅延時間が0の場合である。すなわち、図1に示したスイッチSWの中点S0が接点S1を選んだ場合であり、遅延回路132を採用しない場合である。
図12(a)は、チップセレクト信号CSBと、出力端子OUT1〜OUT6がローからハイに遷移する立ち上がり特性を示す。すなわち、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6のターンオン特性を示す。チップセレクト信号CSBは前に述べたように、マスタとなるMCU140がスレーブとなる制御論理回路130とSPI通信を行うために指定した、いわば制御論理回路130に与えられたアドレス信号である。
図12(a)に示すように、出力端子OUT1〜OUT6の出力レベルはチップセレクト信号CSBがローからハイに遷移する時間t0からターンオン時間tHON遅れて、ローからハイに遷移する。ターンオン時間tHONは30μs程度である。なお、ターンオン時間tHONの30μsは遅延回路132で与えられた遅延時間ではなく、半導体集積回路装置110内で、信号伝達や信号処理で遅れた時間である。出力端子OUT1〜OUT6の出力レベルがローからハイに遷移する立上り時間tHRは1μs程度である。
図12(b)は、チップセレクト信号CSBと、出力端子OUT1〜OUT6がハイからローに遷移する立下り特性を示す。すなわち、ローサイドトランジスタQL1〜QL6のターンオン特性を示す。チップセレクト信号CSBは前に述べたように、マスタとなるMCU140がスレーブとなる制御論理回路130とSPI通信を行うために指定した、いわば制御論理回路130に与えられたアドレス信号である。
図12(b)に示すように、出力端子OUT1〜OUT6の出力レベルはチップセレクト信号CSBがローからハイに遷移する時間t0からターンオン時間tLON遅れて、ハイからローに遷移する。ターンオン時間tLONは30μs程度である。なお、ターンオン時間tLONの30μsは遅延回路132で与えられた遅延時間ではなく、半導体集積回路装置110内で、信号伝達や信号処理で遅れた時間である。出力端子OUT1〜OUT6の出力レベルがハイからローに遷移する立下り時間tLFは1μs程度である。
要約すれば、図12はハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6のスイッチング特性を示したものであり、両者のトランジスタのスイッチング特性はほぼ同一であることを示すものである。
図13は、図1に示した遅延回路132から取り出されるチップセレクト信号CS0〜CS5と、出力端子OUT1〜OUT6に出力される出力信号のタイミングを模式的に示す。なお、図13は、前に述べた図12と類似している。図12は出力端子OUT1〜OUT6の立上り特性および立下り特性、すなわち、ハイサイドトランジスタQH1〜QH6およびローサイドトランジスタQL1〜QL6の両者を説明するものであったが、図13は説明の都合上、出力端子OUT1〜OUT6がローからハイに遷移するタイミングすなわちハイサイドトランジスタQH1〜QH6について述べる点で相違する。
図13(a)は、図12(a)に示したものと同じである。すなわち、チップセレクトCSBがローからハイに遷移する時間t0からターンオン時間tHON遅れて出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS0および遅延時間t0に対応する。
図13(b)は、図13(a)に示したものから遅延時間td1遅れて、出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS1および遅延時間t1に対応する。
図13(c)は、図13(a)に示したものから遅延時間td2遅れて、出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS2および遅延時間t2に対応する。
図13(d)は、図13(a)に示したものから遅延時間td3遅れて、出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS3および遅延時間t3に対応する。
図13(e)は、図13(a)に示したものから遅延時間td4遅れて、出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS4および遅延時間t4に対応する。
図13(f)は、図13(a)に示したものから遅延時間td5遅れて、出力端子OUTX(OUT1〜OUT6)がローからハイに遷移するタイミングを示す。この状態は図11に示したチップセレクト信号CS5および遅延時間t5に対応する。
図13(a)〜(f)に示す遅延タイミングは本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段にモータを接続し駆動タイミングをずらして運転するときに使用される。
図14は本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を用いてモータ単体を駆動する一実施形態を示す。
図14(a)は、ハイサイドトランジスタQH1をオフとし、ローサイドトランジスタQL1をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT1との間にモータM1を接続して運転する状態を示す。なお、モータM1を、電源端子VS1側ではなく、接地端子GND側、すなわち出力端子OUT1と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH1をオンとし、ローサイドトランジスタQL1をオフとすればよい。駆動信号Vn0は時間t0のタイミングでローサイドトランジスタQL1に印加される状態を示す。なお、以下図14(b)〜(f)に共通することではあるが、いずれの方法の場合であっても1チャンネルのハーフブリッジ電力出力段でモータを駆動するときには、モータの回転方向は一方向のみ可能であり、モータの回転方向をたとえば、時計方向から半時計方向に変更することはできない。また、図14(a)〜(f)において、各駆動信号Vn0〜Vn5はMCU140、制御論理回路130、および出力駆動回路120a〜120fを介して印加される。
図14(b)は、ハイサイドトランジスタQH2をオフとし、ローサイドトランジスタQL2をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT2との間にモータM2を接続して運転する状態を示す。なお、モータM2を出力端子OUT2と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH2をオンとし、ローサイドトランジスタQL2をオフとすればよい。ローサイドトランジスタQL2に印加される駆動信号Vn1は時間t0から遅延時間td1遅れたタイミングでローサイドトランジスタQL2に印加される状態を示す。
図14(c)は、ハイサイドトランジスタQH3をオフとし、ローサイドトランジスタQL3をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT3との間にモータM3を接続して運転する状態を示す。なお、モータM3を出力端子OUT3と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH3をオンとし、ローサイドトランジスタQL3をオフとすればよい。ローサイドトランジスタQL3に印加される駆動信号V21は時間t0から遅延時間td2遅れたタイミングでローサイドトランジスタQL3に印加される状態を示す。
図14(d)は、ハイサイドトランジスタQH4をオフとし、ローサイドトランジスタQL4をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT4との間にモータM4を接続して運転する状態を示す。なお、モータM4を出力端子OUT4と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH4をオンとし、ローサイドトランジスタQL4をオフとすればよい。ローサイドトランジスタQL4に印加される駆動信号Vn3は時間t0から遅延時間td3遅れたタイミングでローサイドトランジスタQL4に印加される状態を示す。
図14(e)は、ハイサイドトランジスタQH5をオフとし、ローサイドトランジスタQL5をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT5との間にモータM5を接続して運転する状態を示す。なお、モータM5を出力端子OUT5と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH5をオンとし、ローサイドトランジスタQL5をオフとすればよい。ローサイドトランジスタQL5に印加される駆動信号Vn4は時間t0から遅延時間td4遅れたタイミングでローサイドトランジスタQL5に印加される状態を示す。
図14(f)は、ハイサイドトランジスタQH6をオフとし、ローサイドトランジスタQL6をオンに設定し、電源端子VS1と出力端子OUT6との間にモータM6を接続して運転する状態を示す。なお、モータM6を出力端子OUT6と接地端子GNDとの間に接続して運転する場合には、ハイサイドトタンジスタQH6をオンとし、ローサイドトランジスタQL6をオフとすればよい。ローサイドトランジスタQL6に印加される駆動信号Vn5は時間t0から遅延時間td5遅れたタイミングでローサイドトランジスタQL6に印加される状態を示す。
図14(a)〜(f)は、本発明にかかる6チャンネルのハーフブリッジ電力出力段でモータ単体を各別に駆動する一実施形態を示す。このような場合には各ハーフブリッジ電力出力段に接続されるモータの起動タイミングをずらすことによって、起動時に電流が集中することを排除し、電流集中によって生じるノイズの発生を抑止することができる。
図15は、本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を組み合わせてフルブリッジ電力出力段(Hブリッジ電力出力段ともいう)を構成し、モータの運転を行うときの概略図である。図15(a)はモータの正転、図15(b)はモータの逆転、図15(c)はモータの制動をそれぞれ示す。
図15(a)で、モータを正転させる場合には、ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL1で構成したハーフブリッジ電力出力段の出力端子OUT1と、ハイサイドトランジスタQH2とローサイドトランジスタQL2で構成したハーフブリッジ電力出力段の出力端子OUT2との間にモータMを接続する。そして、ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL2をオンとし、ハイサイドトランジスタQH2とローサイドトランジスタQL1をオフとする。このような状態では、モータMに負荷電流imfが端子aから端子bに向かって流れ、モータはたとえば時計方向に回転する。ここで時計方向の回転を正転と称する。
モータMを正転させるには、図3に示した入力データレジスタを参照すると、ビット番号14(符号HSC1)とビット番号11(符号LSC2)のビット状態を“1”とし、ビット番号13(符号LSC1)とビット番号12(符号HSC2)のビット状態を“0”に設定すればよいことが分かる。
図15(b)で、モータを逆転させる場合すなわち反時計方向に回転させるには、モータMに図15(a)とは逆方向に負荷電流imrが流れるように制御される。すなわち、端子bから端子aに向かって負荷電流imrが流れるように、図15(a)に示したトランジスタのオン・オフとはまったく逆の状態に設定する。すなわち、ハイサイドトランジスタQH2とローサイドトランジスタQL1をオンとし、ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL2をオフとする。
モータMを逆転させるには、図3に示した入力データレジスタを参照すると、ビット番号13(符号LSC1)とビット番号12(符号HSC2)のビット状態を“1”とし、ビット番号14(符号HSC1)とビット番号11(符号LSC2)のビット状態を“0”に設定すればよいことが分かる。
図15(c)は、モータMの回転を停止または減速させる場合、すなわち制動する状態を示す。フルブリッジ電力出力段ではモータの正転および逆転のいずれの状態からも制動に移行することが容易となる。モータMを制動するには、たとえばローサイドトランジスタQL1,QL2をオンとし、ハイサイドトランジスタQH1,QH2をオフとすればよい。こうした状態に設定されると、ローサイドトランジスタQL1,QL2およびモータMとの間に閉回路が形成され制動電流imbはモータの端子aから端子bに向かって流れる電流と端子bから端子aに向かって流れる電流の大きさに基づき決定される。これら逆方向に流れる電流は互いに等しくなるようにローサイドトランジスタQL1,QL2の電気的特性が選ばれているので、制動電流imbは最終的には0となり、モータMに流れる電流も0となるためモータMは停止する。
モータMを制動するには、図3に示した入力データレジスタを参照すると、ビット番号14(符号HSC1)とビット番号12(符号HSC2)のビット状態を“0”とし、ビット番号13(符号LSC1)とビット番号11(符号LSC2)のビット状態を“1”に設定すればよいことが分かる。
フルブリッジ電力出力段によってモータを運転すればモータの正転、逆転、および制動が容易となり、ハーフブリッジ電力出力段では得られない効果を奏することができる。しかし、フルブリッジ電力出力段でモータを駆動する場合には、ハーフブリッジ電力出力段の駆動は同じ条件で行うことが望まれる。たとえば、ハイサイドトランジスタQH1とローサイドトランジスタQL1で構成したハーフブリッジ電力出力段と、ハイサイドトランジスタQH2とローサイドトランジスタQL2で構成したハーフブリッジ電力出力段との間に位相差をもたせて駆動する方式は必ずしも好ましいことではない。したがって、フルブリッジ電力出力段でモータを駆動する場合には図1に示した遅延回路132は採用しないことが好ましい。
図16は、本発明にかかるハーフブリッジ電力出力段を組み合わせてフルブリッジ電力出力段(Hブリッジ電力出力段ともいう)を構成し、モータの運転を行う場合の他の一実施形態を示す。モータM1は出力端子OUT1と出力端子OUT2との間に接続し、モータM2を出力端子OUT2と出力端子OUT3との間に接続したものである。
また、モータM3は出力端子OUT4と出力端子OUT5との間に接続し、モータM4を出力端子OUT5と出力端子OUT6との間にしたものでもある。
図16に示した構成下では、3チャンネルのハーフブリッジ電力出力段で2台のモータを駆動することができる。また、図示しないが、出力端子OUT3と出力端子OUT4との間、および出力端子OUT6と出力端子OUT1との間に他のモータを接続すれば合わせて6台のモータをフルブリッジ電力出力段で駆動できることになる。
図16に示したハーフブリッジ電力出力段でたとえば6台のモータを実際運転する場合には、トランジスタの電流容量の問題や、モータの正転、逆転、制動の点で克服しなければならない課題も存在する。しかし、本発明に採用されたハーフブリッジ電力出力段の出力端子OUT1〜OUT6の出力は前にも述べたが、ハイ出力、ロー出力、およびハイインピーダンスの3値に制御することができる。したがって、たとえば、モータM1を正転、逆転、および制動させる場合には、ハイサイドトランジスタQH3およびローサイドトランジスタQL3を同時にオフさせて出力端子OUT3をハイインピーダンスとすれば、モータM2の存在に関わらず、モータM1の運転を行うことができる。
また、モータM2を運転させる場合には、ハイサイドトランジスタQH1およびローサイドトランジスタQL1を同時にオフさせて出力端子OUT1をハイインピーダンスとすれば、モータM1の存在に関わらず、モータM2の運転を行うことができる。モータM3,M4を運転する場合や、図示しないモータを駆動する場合も同様のことが言える。
本発明のモータ駆動回路は、ハーフブリッジ電力出力段の出力端子を3値に制御できること、また、シリアルインターフェース通信に適合しているのでモータが比較的多用される車載などに適用できるのでその産業上の利用可能性はきわめて高い。
100 モータ駆動回路
110 半導体集積回路装置
120a〜120f 出力駆動回路
130 制御論理回路
132 遅延回路
134 入力データレジスタ
136 出力データレジスタ
140 MCU(マイクロコントローラユニット)
150 パワーオンリセット手段
160 減電圧保護手段
170 過電圧保護手段
180 サーマルシャットダウン手段
BU バッファ
CSB チップセレクト(スレーブセレクト)信号
CB チップセレクト端子
GND 接地端子
Hi-Z ハイインピーダンス
IS1〜IS4 シュミットインバータ
M,M1〜M6 モータ
OUT1〜OUT6 出力端子
QH1〜QH6 ハイサイドトランジスタ
QL1〜QL6 ローサイドトランジスタ
R1〜R4 抵抗
SCK クロック信号
SK クロック信号入力端子
SDI 入力データ
SI 入力データ端子
SDO 出力データ
SO 出力データ端子
VS1〜VS3 電源端子

Claims (17)

  1. ハイサイドトランジスタおよびそれと対を成すローサイドトランジスタで構成された複数のハーフブリッジ電力出力段と、前記複数のハーフブリッジ電力出力段を駆動する出力駆動回路と、前記出力駆動回路を制御する制御論理回路を有するモータ駆動回路であって、
    前記制御論理回路は、前記複数のハーフブリッジ電力出力段の出力端子を各別にハイ出力、ロー出力、およびハイインピーダンスの3つの状態に制御するとともに、スレーブとしてマスタとの間で通信を行い、前記マスタとの前記通信により前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタを共にオンとする信号を受けたとき、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタのいずれか一方をオフとすることを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記制御論理回路は前記ハイサイドトランジスタをオフとし前記ローサイドトランジスタをオン状態に保持することを特徴とする請求項に記載のモータ駆動回路。
  3. 前記複数のハーフブリッジ電力出力段により複数のモータを制御する出力部が形成されており、
    前記制御論理回路は前記複数のモータを起動させて共に電流が流れる状態に遷移させる際に前記複数のモータの起動タイミングをずらすことにより起動時に前記電流が集中することを排除したことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ駆動回路。
  4. 前記制御論理回路は、前記ハイサイドトランジスタをオンとするとき前記ローサイドトランジスタをオフとして前記ハイ出力と成し、前記ローサイドトランジスタをオンとし前記ハイサイドトランジスタをオフとするとき前記ロー出力とし、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタを共にオフするとき前記ハイインピーダンスとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
  5. 前記制御論理回路は、前記マスタとの間でシリアルインターフェース通信を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
  6. 前記シリアルインターフェース通信は、SPI(Serial Peripheral Interface)通信であることを特徴とする請求項に記載のモータ駆動回路。
  7. 前記SPI(Serial Peripheral Interface)通信において、前記制御論理回路は、前記マスタよりクロック信号、チップセレクト(スレーブセレクト)信号および入力信号を受け、前記制御論理回路から出力信号が前記マスタに入力されることを特徴とする請求項に記載のモータ駆動回路。
  8. 前記モータ駆動回路は、少なくとも過電圧保護手段および減電圧保護手段の一方を有し、
    前記ハーフブリッジ電力出力段に供給される電源電圧が所定の大きさを超えるか下回ったとき、前記ハーフブリッジ電力出力段の出力端子をハイインピーダンスの状態に設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
  9. 前記ハイインピーダンスの状態は、前記制御論理回路によって、ハイインピーダンスの状態を持続させるか或いは自己復帰させるかのいずれか一方に設定できることを特徴とする請求項8に記載のモータ駆動回路。
  10. 前記モータ駆動回路は、過電流保護手段を有し、前記過電流保護手段が前記ハーフブリッジ電力出力段に所定以上の電流が所定時間以上に流れる状態を検知したとき、前記制御論理回路によって、前記ハーフブリッジ電力出力段の出力端子を前記ハイインピーダンスの状態に保持することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
  11. 前記所定時間は1μs以上であることを特徴とする請求項10に記載のモータ駆動回路。
  12. 前記ハイインピーダンスの状態は、前記モータ駆動回路に設けたイネーブル端子に入力される信号によって解除されることを特徴とする請求項10または11に記載のモータ駆動回路。
  13. 前記モータ駆動回路は、サーマルシャットダウン手段を有し、前記サーマルシャットダウン手段が所定以上の温度を検知したとき、前記制御論理回路は前記ハーフブリッジ電力出力段のすべてを前記ハイインピーダンスの状態に保持することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
  14. 前記ハイインピーダンスの状態を継続させるか或いは所定以下の温度に戻ったときに自己復帰させるかの設定は前記制御論理回路で設定されることを特徴とする請求項13に記載のモータ駆動回路。
  15. 前記制御論理回路に設けた遅延回路により前記複数のモータの起動タイミングをずらすことを特徴とする請求項に記載のモータ駆動回路。
  16. 前記マスタとのSPI(Serial Peripheral Interface)通信において、前記マスタから入力されるチップセレクト信号を前記遅延回路に入力することにより前記複数のモータの起動タイミングをずらすことを特徴とする請求項15に記載のモータ駆動回路。
  17. 前記モータ駆動回路はDCブラシ付モータの運転に用いられることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のモータ駆動回路。
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