JP2007295252A - 過電圧保護回路 - Google Patents

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晋一郎 中田
Junichi Nagata
淳一 永田
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Abstract

【課題】単純な構成の過電圧保護回路を低コストに提供する。
【解決手段】バイポーラトランジスタは、ベースとエミッタがショートされると、コレクタ電圧およびエミッタ電圧に関係なく強制的にオフされる。そのため、各スイッチング手段53,54がオンしてベースとエミッタがショートされた各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52は、スイッチング手段52のオン・オフに関係なく強制的にオフされる。その結果、外部端子OUTからトランジスタQ22へ流れるコレクタ電流I3が遮断される。そして、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52がオフするため、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52の耐圧VCEOを高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は過電圧保護回路に係り、詳しくは、高電位側電源線と低電位側電源線の間に接続された被保護回路を、前記各電源線間に生じる過電圧から保護するための過電圧保護回路に関するものである。
直流電源の電源電圧に過電圧が発生すると、その直流電源から電源の供給を受けている電子装置が故障するおそれがある。
例えば、車両に搭載された電子制御装置(ECU:Electrical Control Unit)は、車載バッテリからバッテリラインを介して電圧の供給を受け、その供給されたバッテリ電圧を電源電圧として動作する。
バッテリ電圧は、例えば12V程度の電圧値である。しかし、バッテリラインには、電子制御装置の他にも各種負荷(例えば、種々の車載装置を駆動するためのソレノイドコイルなど)が接続されている。
そのため、車載バッテリから各種負荷への電源の供給と遮断の切り替え時には、ロードダンプと呼ばれる過電圧が発生し、その過電圧がバッテリラインを介して電子制御装置に印加され、電子制御装置の故障を引き起こすおそれがある。
そこで、本出願人は、特許文献1に開示されるように、電源線間に介在する被保護回路を前記電源線間に生じる過電圧から保護する過電圧保護回路において、前記電源線と前記被保護回路との間に接続されたトランジスタと、前記電源線間の電圧が所定の保護電圧値を超えている期間過電圧信号を出力する過電圧検出回路と、前記過電圧検出回路から過電圧信号が出力されていない期間前記トランジスタをオン駆動し、前記過電圧検出回路から過電圧信号が出力されている期間前記トランジスタをオフ駆動する駆動回路とを備えた過電圧保護回路を提案している。
特許文献1の技術では、電源線間に被保護回路とトランジスタとが直列に接続される。そして、前記トランジスタは、電源線間の電圧が所定の保護電圧値以下の場合においてオン駆動され、被保護回路には電源線間の電圧がほぼそのまま印加される。また、前記トランジスタは、電源線間の電圧が所定の保護電圧値を超えている場合においてオフ駆動され、電源線間に生じる過電圧から被保護回路を保護する。そのため、被保護回路の過電圧に対する耐圧は、被保護回路自体が持つ耐圧と前記トランジスタが持つ耐圧との加算値となるので、被保護回路自体の構成に変更を加えることなく耐圧の向上つまり過電圧保護が図られる。
特開2002−271183号公報(第1〜6頁、図1〜図3)
図6は、特許文献1における第2の実施形態(図2参照)の制御IC(Integrated Circuit)24の要部構成を示す回路図である。尚、図6において、特許文献1における第2の実施形態と同一の構成部材については符号を等しくしてある。
制御IC24は、過電圧検出回路12、電源端子15,16、電源線17,18、被保護回路に該当する機能回路25、抵抗R11、駆動回路に該当する抵抗R18、NPNトランジスタQ11から構成されている。
正側(プラス側)電源線17は正側電源端子15に接続され、正側電源端子15は正側バッテリラインを介して車載バッテリの正側端子に接続されて電源電圧(バッテリ電圧)Vccが印加されている。
負側(マイナス側)電源線18は負側電源端子16に接続され、負側電源端子16は負側バッテリラインを介して車載バッテリの負側端子に接続されて接地されている。
過電圧検出回路12は、抵抗R12,R13、NPNトランジスタQ12、ツェナーダイオードZDから構成されている。
尚、特許文献1における第2の実施形態では、逆方向接続された3個のツェナーダイオード(ZD11〜ZD13)と、順方向接続された2個のダイオード(D11,D12)を使用している。
それに対して、図6では、3個のツェナーダイオード(ZD11〜ZD13)を1個のツェナーダイオードZDに置き換えると共に、2個のダイオード(D11,D12)を省いてあるが、過電圧検出回路12の基本動作に変わりはない。
機能回路25は、各NPNトランジスタQ21,Q22から構成されるカレントミラー回路23、定電流源SC、外部端子OUTから構成されている。
定電流源SCは、特許文献1における第2の実施形態の定電流回路27(カレントミラー回路26、抵抗R19)、各トランジスタQ18,Q20、抵抗R17、入力端子22に該当する。
トランジスタQ22のコレクタに接続された外部端子OUTには、機能回路25内の他の回路素子(図示略)が接続されている。尚、特許文献1における第2の実施形態には、外部端子OUTが記載されていない。
このように構成された制御IC24において、通常動作時には、電源電圧Vccが通常電圧(例えば12V)であり保護電圧値Va未満であるため、ツェナーダイオードZDにツェナー電圧(降伏電圧)を超えた逆方向電圧が印加されず降伏電流が流れないため、トランジスタQ12はオフし、抵抗R18を介してトランジスタQ11にベース電流が流れ、トランジスタQ11は飽和オン状態となる。
そのため、カレントミラー回路23によって設定された電流を、外部端子OUTから各トランジスタQ22,Q11へそのコレクタ電流として流すことができる。
電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時には、ツェナーダイオードZDにツェナー電圧を超えた逆方向電圧が印加されて降伏電流が流れ、トランジスタQ12のベース電圧が上昇するため、トランジスタQ12はオンする。すると、トランジスタQ11のベース電圧はトランジスタQ12のオン時のコレクタ・エミッタ間電圧VCEとなり、トランジスタQ11は、そのベース・エミッタ間がほぼショート(短絡)された状態となるためオフする。
そのため、外部端子OUTから各トランジスタQ22,Q11へ流れるコレクタ電流が遮断される。そして、トランジスタQ11がオフのときトランジスタQ22がオフするため、各トランジスタQ11,Q22のコレクタ・エミッタ間耐圧VCEOを高めることができる。
このように、制御IC24では、各電源線17,18間に機能回路25とトランジスタQ11が直列接続され、各トランジスタQ11,Q22が直列2段接続されている。
そして、電源電圧Vccの過電圧時にはトランジスタQ11がオフ駆動されるので、電源電圧Vccに対する機能回路25の耐圧がトランジスタQ11のコレクタ・エミッタ間耐圧VCER だけ高まり、機能回路25が電源電圧Vccの過電圧から保護される。
しかし、制御IC24では、通常動作時において、各トランジスタQ21,Q22のコレクタ電流を加算した電流量をトランジスタQ11に流す必要がある。そのため、トランジスタQ11のトランジスタサイズを、少なくともトランジスタQ22と同等かそれ以上に設定しておく必要がある。
従って、制御IC24を1個の半導体チップ(ワンチップ)上に集積化したモノリシックICによって構成した場合には、トランジスタQ11のトランジスタサイズが半導体チップの小型化(縮小化)に対して障害になるという問題があった。
そして、制御IC24は、トランジスタ11および駆動回路に相当する抵抗R18を用いるため、トランジスタ11および抵抗R18の分だけ回路構成が複雑になり、製造コストが増大するという問題もあった。
ところで、特許文献1における第1の実施形態(図1参照)でも、第2の実施形態と同様にトランジスタQ11を設けているため同じ問題があった。
また、特許文献1における第3の実施形態(図3参照)は、第1の実施形態におけるNPNトランジスタQ11をNチャネルMOSトランジスタQ25に置き換えたものであるため、第2の実施形態と同様の問題(トランジスタQ25のトランジスタサイズが半導体チップの小型化に対して障害になるという問題)があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、単純な構成の過電圧保護回路を低コストに提供することにある。
また、本発明の別の目的は、モノリシックICによって構成した場合に半導体チップを小型化可能な過電圧保護回路を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
高電位側電源線(17)と低電位側電源線(18)の間に接続された被保護回路(25)を、前記各電源線間に生じる過電圧から保護するための過電圧保護回路であって、
前記被保護回路の内部にて前記各電源線の少なくともいずれかに接続されたトランジスタ(Q21,Q22,Q51,Q52)と、
前記各電源線間の電圧が所定の保護電圧値(Va)以上かどうかを検出する過電圧検出手段(55,56)と、
その過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせるスイッチング手段(53,54)とを備えたことを技術的特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
高電位側電源線(17)と低電位側電源線(18)の間に接続された被保護回路(25)を、前記各電源線間に生じる過電圧から保護するための過電圧保護回路であって、
前記被保護回路の内部にて前記低電位側電源線に接続された第1トランジスタ(Q21,Q22)と、
前記各電源線間の電圧が所定の保護電圧値(Va)以上かどうかを検出する第1過電圧検出手段(55)と、
その第1過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記第1トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる第1スイッチング手段(53)と、
前記被保護回路の内部にて前記高電位側電源線に接続された第2トランジスタ(Q51,Q52)と、
前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上かどうかを検出する第2過電圧検出手段(56)と、
その第2過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記第2トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる第2スイッチング手段(54)と
を備えたことを技術的特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の過電圧保護回路において、
前記各過電圧検出手段(55,56)は、
所定のインピーダンス値を有する第1インピーダンス手段(61)および第2インピーダンス手段(63)と、
両端間の電圧を一定電圧にクランプした状態で当該両端間に電流を流すクランプ手段(64)とを備え、
前記高電位側電源線(17)と前記低電位側電源線(18)の間には、第1インピーダンス手段(61)、クランプ手段(64)、第2インピーダンス手段(63)がこの順番で直列接続され、
前記クランプ手段と前記第2インピーダンス手段の間の第1ノード(α)は、前記第1スイッチング手段(53)に接続され、
前記第1インピーダンス手段と前記クランプ手段の間の第2ノード(β)は、前記第2スイッチング手段(54)に接続され、
前記第1スイッチング手段(53)は、前記第1ノード(α)の電圧から前記低電位側電源線の電圧を差し引いた差電圧値が第1所定電圧以上の場合に、前記第1トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせ、
前記第2スイッチング手段(54)は、前記高電位側電源線の電圧から前記第2ノード(β)の電圧を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上の場合に、前記第2トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせることを技術的特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の過電圧保護回路において、
前記クランプ手段(64)と前記第2インピーダンス手段(63)の間に接続された第3インピーダンス手段(62)を備え、
前記第1ノード(α)は、前記第3インピーダンス手段(62)と前記第2インピーダンス手段(63)の間に設けられていることを技術的特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項3または請求項4に記載の過電圧保護回路において、
前記各インピーダンス手段(61〜63)は抵抗(Ra,Rc,Rb)から成り、
前記クランプ手段(64)は逆方向接続されたツェナーダイオード(ZD)から成ることを技術的特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の過電圧保護回路において、
前記スイッチング手段(53,54)は、前記トランジスタ(Q21,Q22,Q51,Q52)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間に接続されたトランジスタ(Q71,Q72,Q81,Q82)から成ることを技術的特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の過電圧保護回路において、
前記過電圧検出手段(55,56)および前記スイッチング手段(53,54)が1個の半導体チップ上に集積化されていることを技術的特徴とする。
<請求項1>
請求項1の発明において、各電源線(17,18)間に生じる電源電圧(Vcc)が保護電圧(Va)以上になった過電圧時には、検出手段(55,56)がその過電圧状態を検出し、スイッチング手段(53,54)がトランジスタ(Q21,Q22,Q51,Q52)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる。
尚、保護電圧(Va)は、特許文献1に開示されているように、電源電圧(Vcc)の通常電圧よりも高く且つ被保護回路(25)の有する耐圧よりも低い電圧値に設定されている。
ここで、前記トランジスタがバイポーラトランジスタの場合には、ベースとエミッタがショートされると、コレクタ電圧およびエミッタ電圧に関係なく強制的にオフされる。
また、前記トランジスタがNチャネルまたはPチャネルの各種トランジスタの場合には、ゲートとソースがショートされると、ドレイン電圧およびソース電圧に関係なく強制的にオフされる。
その結果、トランジスタのコレクタ・エミッタ間耐圧またはドレイン・ゲート間耐電圧を高めることができる。
尚、各種トランジスタには、例えば、MOSトランジスタ、IGBT、SIT、JFETなどがある。
このように、請求項1の発明では、各電源線間に被保護回路のみが接続されており、特許文献1のトランジスタQ11,Q25に相当するトランジスタが設けられていない。
そして、電源電圧の過電圧時には、被保護回路の内部にて各電源線に接続されたトランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間を各スイッチング手段がショートさせることにより、トランジスタを強制的にオフさせるため、被保護回路を電源電圧の過電圧から保護することができる。
また、請求項1の発明では、特許文献1のトランジスタQ11,Q25に相当するトランジスタを用いないため、過電圧保護回路をモノリシックICによって構成した場合に、当該モノリシックICが形成された半導体チップ上における過電圧保護回路の占有面積を、トランジスタQ11,Q25のトランジスタサイズの分だけ特許文献1よりも小さくすることが可能になり、半導体チップの小型化を図ることができる。
そして、請求項1の発明では、特許文献1のトランジスタQ11,Q25および駆動回路に相当する構成を用いないため、その分だけ回路構成が単純になり、過電圧保護回路の製造コストを低減できる。
<請求項2:第1実施形態に該当>
請求項2の発明において、各電源線(17,18)間に生じる電源電圧(Vcc)が保護電圧(Va)以上になった過電圧時には、各検出手段(55,56)がその過電圧状態を検出し、第1スイッチング手段(53)が第1トランジスタ(Q21,Q22)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせ、第2スイッチング手段(54)が第2トランジスタ(Q51,Q52)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる。
従って、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用・効果が得られる。
加えて、請求項2の発明では、電源電圧の過電圧時に、低電位側電源線(18)に接続された第1トランジスタ(Q21,Q22)をショートさせると共に、高電位側電源線(17)に接続された第2トランジスタ(Q51,Q52)をショートさせるため、第1トランジスタと第2トランジスタの両方の耐圧分だけ被保護回路(25)の耐圧を高めることができる。
従って、請求項2の発明によれば、第1トランジスタと第2トランジスタのいずれか一方のみを設ける場合に比べて、被保護回路の耐圧を更に高めることが可能になるため、被保護回路を電源電圧の過電圧からより確実に保護できる。
<請求項3:第2実施形態に該当>
請求項3の発明において、第1スイッチング手段(53)は、第1ノード(α)の電圧から低電位側電源線(18)の電圧を差し引いた差電圧値が第1所定電圧以上の場合に、第1トランジスタ(Q21,Q22)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる。
また、第2スイッチング手段(54)は、高電位側電源線(17)の電圧から第2ノード(β)の電圧を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上の場合に、第2トランジスタ(Q51,Q52)のベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる。
そして、第1ノード(α)と第2ノード(β)の電圧値は、各インピーダンス手段(61,63)のインピーダンス値およびクランプ手段(64)の一定電圧(クランプ電圧)によって決定される。
そこで、電源電圧(Vcc)が保護電圧(Va)以上になった過電圧時に、クランプ手段(64)の両端間電圧が一定電圧にクランプされると、第1ノード(α)の電圧から低電位側電源線(18)の電圧を差し引いた差電圧値が第1所定電圧以上になると共に、高電位側電源線(17)の電圧から第2ノード(β)の電圧を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上になるように、各インピーダンス手段(61,63)のインピーダンス値およびクランプ手段(64)のクランプ電圧を設定しておく。
このようにすれば、請求項3の発明においても、電源電圧が保護電圧以上になった過電圧時に、各スイッチング手段(53,54)によって各トランジスタ(Q21,Q22,Q51,Q52)がショートされるため、請求項2の発明と同様の作用・効果が得られる。
<請求項4:第2実施形態に該当>
請求項4の発明によれば、クランプ手段(64)と第2インピーダンス手段(63)の間に第3インピーダンス手段(62)を接続することにより、電源電圧(Vcc)の過電圧時に、直列接続された各インピーダンス手段(61〜63)およびクランプ手段(64)に過電流が流れるのを更に確実に防止できる。
<請求項5:第1実施例および第2実施例に該当>
請求項5の発明によれば、各インピーダンス手段(61〜63)を抵抗(Ra,Rc,Rb)だけで構成すると共に、クランプ手段(64)をツェナーダイオード(ZD)だけで構成することが可能になるため、請求項3または請求項4の発明の作用・効果を更に高めることができる。
<請求項6:第1実施例および第2実施例に該当>
請求項6に記載によれば、各スイッチング手段(53,54)を1個トランジスタ(Q71,Q72,Q81,Q82)だけで構成することが可能になるため、請求項1〜5の発明の作用・効果を更に高めることができる。
<請求項7>
請求項7の発明によれば、過電圧保護回路を1個の半導体チップ(ワンチップ)上に集積化されたモノリシックICによって構成可能になるため、小型化できると共に低コストに提供できる。
<用語の説明>
上術した[課題を解決するための手段][発明の効果]に記載した( )内の符号等は、上述した[背景技術]と後述する[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材・構成要素の符号に対応したものである。
そして、[課題を解決するための手段][発明の効果]に記載した構成部材・構成要素と、[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材・構成要素との対応関係は以下のようになっている。
「高電位側電源線」は、正側電源線17に該当する。
「低電位側電源線」は、負側電源線18に該当する。
「被保護回路」は、機能回路25に該当する。
「第1トランジスタ」は、トランジスタQ21,Q22に該当する。
「第2トランジスタ」は、トランジスタQ51,Q52に該当する。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、図6に示した従来技術と同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略してある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の過電圧保護回路50を示す回路図である。
過電圧保護回路50は、各電源線17,18間に生じる電源電圧Vccの過電圧から被保護回路としての機能回路25を保護する。
過電圧保護回路50は、電源端子15,16、電源線17,18、カレントミラー回路23,51、スイッチング手段52〜54、過電圧検出手段55,56、定電流源57、外部端子OUTから構成されている。
尚、機能回路25および過電圧保護回路50は、1個の半導体チップ(ワンチップ)上に集積化されたモノリシックICによって構成されている。
被保護回路に該当する機能回路25は、各カレントミラー回路23,51と、その他の回路素子(図示略)から構成されている。
カレントミラー回路51は、PNPトランジスタQ51,Q52から構成されたワイドラー型のカレントミラー回路である。
各トランジスタQ51,Q52のエミッタは正側電源線17に接続され、それらエミッタには正側電源線17から正側電源端子15を介して電源電圧Vccが印加され、入力側トランジスQ51のベースは出力側トランジスタQ52のベースに結合(接続)されている。
入力側トランジスタQ51はベースとコレクタを結合したダイオード接続にされており、そのベースおよびコレクタはスイッチング手段52から定電流源57を介して負側電源線18に接続され、負側電源線18は負側電源端子16を介して接地されている。
カレントミラー回路23は、NPNトランジスタQ21,Q22から構成されたワイドラー型のカレントミラー回路である。
各トランジスタQ21,Q22のエミッタは負側電源線18に接続され、それらエミッタは負側電源線18から負側電源端子16を介して接地され、入力側トランジスQ21のベースは出力側トランジスタQ22のベースに結合(接続)されている。
入力側トランジスタQ21はベースとコレクタを結合したダイオード接続にされており、そのベースおよびコレクタは、カレントミラー回路51の出力側トランジスタQ52のコレクタに接続されている。
出力側トランジスタQ22のコレクタは外部端子OUTに接続され、外部端子OUTには機能回路25内の他の回路素子(図示略)が接続されている。
第1スイッチング手段53は、カレントミラー回路23を構成する各トランジスタQ21,Q22のベース・エミッタ間に接続されている。
第1過電圧検出手段55は、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上の場合にはスイッチング手段53をオンさせ、電源電圧Vccが保護電圧値Va未満の場合にはスイッチング手段53をオフさせる。
そして、スイッチング手段53がオンすると、各トランジスタQ21,Q22のベースとエミッタはスイッチング手段53を介してショートされる。
第2スイッチング手段54は、カレントミラー回路51を構成する各トランジスタQ51,Q52のベース・エミッタ間に接続されている。
第2過電圧検出手段56は、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上の場合にはスイッチング手段54をオンさせ、電源電圧Vccが保護電圧値Va未満の場合にはスイッチング手段54をオフさせる。
そして、スイッチング手段54がオンすると、各トランジスタQ51,Q52のベースとエミッタはスイッチング手段54を介してショートされる。
スイッチング手段52がオンすると、定電流源57とトランジスタQ51は直列接続される。ここで、各トランジスタQ51,Q52のベース電流はトランジスタQ51のコレクタ電流に比べて十分に小さいため、トランジスタQ51のコレクタ電流は定電流源57が流す定電流I1と等しいとみなせる。
各トランジスタQ52,Q21は直列接続され、各トランジスタQ21,Q22のベース電流は各トランジスタQ52,Q21のコレクタ電流に比べて十分に小さいため、各トランジスタQ52,Q21には共通のコレクタ電流I2が流れるとみなせる。
カレントミラー回路51において、出力側トランジスタQ52のコレクタ電流I2を入力側トランジスタQ51のコレクタ電流I1で除算した値(I2/I1)がミラー係数であり、そのミラー係数は各トランジスタQ51,Q52のトランジスタサイズに対応する。
カレントミラー回路23において、出力側トランジスタQ22のコレクタ電流I3を入力側トランジスタQ21のコレクタ電流I2で除算した値(I3/I2)がミラー係数であり、そのミラー係数は各トランジスタQ21,Q22のトランジスタサイズに対応する。
尚、各カレントミラー回路23,51において、入力側トランジスタと出力側トランジスタが同一トランジスタサイズの場合にはミラー係数が「1」になり、入力側トランジスタのコレクタ電流と出力側トランジスタのコレクタ電流とが等しくなる。
このように、各カレントミラー回路23,51は定電流回路を構成しているため、通常動作時にスイッチング手段52がオンすると、定電流源57の定電流I1と各カレントミラー回路23,51のミラー係数とによって設定されたコレクタ電流I3を、外部端子OUTからトランジスタQ22へ流すことができる。
電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時には、各検出手段55,56が各スイッチング手段53,54をオンさせるため、各トランジスタQ21,Q22のベースとエミッタはスイッチング手段53を介してショートされ、各トランジスタQ51,Q52のベースとエミッタはスイッチング手段54を介してショートされる。
尚、保護電圧値Vaは、特許文献1に開示されているように、電源電圧Vccの通常電圧よりも高く且つ機能回路25の有する耐圧よりも低い電圧値に設定されている。
バイポーラトランジスタは、ベースとエミッタがショートされると、コレクタ電圧およびエミッタ電圧に関係なく強制的にオフされる。
そのため、各スイッチング手段53,54がオンしてベースとエミッタがショートされた各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52は、スイッチング手段52のオン・オフに関係なく強制的にオフされる。
その結果、外部端子OUTからトランジスタQ22へ流れるコレクタ電流I3が遮断される。そして、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52がオフするため、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52のコレクタ・エミッタ間耐圧VCEOを高めることができる。
このように、第1実施形態の過電圧保護回路50では、各電源線17,18間に機能回路25のみが接続されており、特許文献1のトランジスタQ11,Q25に相当するトランジスタが設けられていない。
そして、電源電圧Vccの過電圧時には、機能回路25を構成する各カレントミラー回路23,51の各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52のベースとエミッタを各スイッチング手段53,54がショートさせることにより、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52を強制的にオフさせるため、機能回路25を電源電圧Vccの過電圧から保護することができる。
加えて、第1実施形態では、電源電圧Vccの過電圧時に、負側電源線18に接続された各トランジスタQ21,Q22をショートさせると共に、正側電源線17に接続された各トランジスタQ51,Q52をショートさせるため、各トランジスタQ21,Q22と各トランジスタQ51,Q52の両方の耐圧分だけ機能回路25の耐圧を高めることができる。
従って、第1実施形態によれば、各トランジスタQ21,Q22と各トランジスタQ51,Q52のいずれか一方のみを設ける場合に比べて、機能回路25の耐圧を更に高めることが可能になるため、機能回路25を電源電圧Vccの過電圧からより確実に保護できる。
また、第1実施形態では、特許文献1のトランジスタQ11,Q25に相当するトランジスタを用いないため、各回路25,50を構成するモノリシックICの半導体チップ上における過電圧保護回路50の占有面積を、トランジスタQ11,Q25のトランジスタサイズの分だけ特許文献1よりも小さくすることが可能になり、半導体チップの小型化を図ることができる。
そして、第1実施形態では、特許文献1のトランジスタQ11,Q25および駆動回路に相当する構成を用いないため、その分だけ回路構成が単純になり、過電圧保護回路50を構成するモノリシックICの製造コストを低減できる。
<第2実施形態>
図2は、第1実施形態の過電圧保護回路50を更に具体化した第2実施形態の過電圧保護回路60を示す回路図である。
過電圧保護回路60において、過電圧保護回路50と異なるのは、各検出手段55,56を各インピーダンス手段61〜63およびクランプ手段64によって構成した点だけである。
各電源線17,18間には、第1インピーダンス手段61、クランプ手段64、第3インピーダンス手段62、第2インピーダンス手段63がこの順番で直列接続されている。
各インピーダンス手段62,63間の第1ノードαは、スイッチング手段53に接続されている。
インピーダンス手段61とクランプ手段64の間の第2ノードβは、スイッチング手段53に接続されている。
各インピーダンス手段61〜63はそれぞれ所定のインピーダンス値を有している。
クランプ手段64は、その両端間の電圧を一定電圧(クランプ電圧)にクランプした状態で当該両端間に電流を流す機能を有している。
スイッチング手段53は、ノードαの電圧値から接地電圧(=0V)を差し引いた差電圧値(つまり、ノードαの電圧値)が第1所定電圧以上の場合にオンする。
スイッチング手段54は、電源電圧Vccからノードβの電圧値を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上の場合にオンする。
各ノードα,βの電圧値は、各インピーダンス手段61〜63のインピーダンス値およびクランプ手段64のクランプ電圧によって決定される。
そして、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時に、クランプ手段64の両端間電圧が一定電圧にクランプされると、ノードαの電圧値が第1所定電圧以上になると共に、電源電圧Vccからノードβの電圧値を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上になるように、各インピーダンス手段61〜63のインピーダンス値およびクランプ手段64のクランプ電圧が設定されている。
そのため、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時には、各スイッチング手段53,54がオンし、各トランジスタQ21,Q22のベースとエミッタはスイッチング手段53を介してショートされ、各トランジスタQ51,Q52のベースとエミッタはスイッチング手段54を介してショートされる。
従って、第2実施形態の過電圧保護回路60においても、第1実施形態の過電圧保護回路50と同様の作用・効果が得られる。
尚、インピーダンス手段62は、ノードαの電圧値を設定すると共に、電源電圧Vccの過電圧時に、直列接続された各インピーダンス手段61〜63およびクランプ手段64に過電流が流れるのを防止するために設けられている。
従って、インピーダンス手段62を設ければ、各インピーダンス手段61,63およびクランプ手段64だけを設けた場合に比べて、各インピーダンス手段61〜63およびクランプ手段64に過電流が流れるのを更に確実に防止できるが、インピーダンス手段62は省いてもよい。
次に、第2実施形態の過電圧保護回路60を更に具体化した各実施例について図面を参照しながら説明する。尚、各実施例において、過電圧保護回路60と同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略してある。
<第1実施例>
図3は、第1実施例の過電圧保護回路70を示す回路図である。
過電圧保護回路70において、過電圧保護回路60と異なるのは以下の点だけである。
[1−1]各インピーダンス手段61〜63が各抵抗Ra〜Rcによって構成されている。
[1−2]クランプ手段64がツェナーダイオードZDによって構成されている。
[1−3]スイッチング手段53がNPNトランジスタQ71によって構成されている。トランジスタQ71のコレクタは各トランジスタQ21,Q22のベースに接続され、トランジスタQ71のエミッタは各トランジスタQ21,Q22のエミッタに接続され、トランジスタQ71のベースは各抵抗Rb,Rc間のノードαに接続されている。
[1−4]スイッチング手段54がPNPトランジスタQ72によって構成されている。トランジスタQ72のコレクタは各トランジスタQ51,Q52のベースに接続され、トランジスタQ72のエミッタは各トランジスタQ51,Q52のエミッタに接続され、トランジスタQ72のベースは抵抗RaとツェナーダイオードZDの間のノードβに接続されている。
ツェナーダイオードZDは、その両端間の電圧を一定のツェナー電圧(降伏電圧)にクランプした状態で当該両端間に電流を流す機能を有している。
トランジスタQ71は、ベース電圧(ノードαの電圧値)からエミッタ電圧(接地電圧)を差し引いた差電圧値であるベース・エミッタ間電圧VBEが第1所定電圧(例えば0.7V)以上の場合にオンする。
トランジスタQ72は、エミッタ電圧(電源電圧Vcc)からベース電圧(ノードβの電圧値)を差し引いた差電圧値であるベース・エミッタ間電圧VBEが第2所定電圧(例えば0.7V)以上の場合にオンする。
各ノードα,βの電圧値は、各抵抗Ra〜Rcの抵抗値およびツェナーダイオードZDのツェナー電圧によって決定される。
そして、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時に、ツェナーダイオードZDの両端間電圧がツェナー電圧にクランプされると、ノードαの電圧値が第1所定電圧以上になると共に、電源電圧Vccからノードβの電圧値を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上になるように、各抵抗Ra〜Rcの抵抗値およびツェナーダイオードZDのツェナー電圧が設定されている。
そのため、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時には、各トランジスタQ71,Q72がオンし、各トランジスタQ21,Q22のベースとエミッタはトランジスタQ71を介してショートされ、各トランジスタQ51,Q52のベースとエミッタはトランジスタQ72を介してショートされる。
従って、第1実施例の過電圧保護回路70においても、第2実施形態の過電圧保護回路60と同様の作用・効果が得られる。
尚、抵抗Rbは、ノードαの電圧値を設定すると共に、電源電圧Vccの過電圧時に、直列接続された各抵抗Ra〜RcおよびツェナーダイオードZDに過電流が流れるのを防止するために設けられている。
従って、抵抗Rbを設ければ、各抵抗Ra,RcおよびツェナーダイオードZDだけを設けた場合に比べて、各抵抗Ra〜RcおよびツェナーダイオードZDに過電流が流れるのを更に確実に防止できるが、抵抗Rbは省いてもよい。
<第2実施例>
図4は、第2実施例の過電圧保護回路80を示す回路図である。
過電圧保護回路80において、過電圧保護回路70と異なるのは以下の点だけである。
[2−1]NPNトランジスタQ71がNチャネルMOSトランジスタQ81に置き換えられている。トランジスタQ81のドレインは各トランジスタQ21,Q22のベースに接続され、トランジスタQ81のソースは各トランジスタQ21,Q22のエミッタに接続され、トランジスタQ81のゲートは各抵抗Rb,Rc間のノードαに接続されている。
[2−2]PNPトランジスタQ72がPチャネルMOSトランジスタQ82に置き換えられている。トランジスタQ82のドレインは各トランジスタQ51,Q52のベースに接続され、トランジスタQ82のソースは各トランジスタQ51,Q52のエミッタに接続され、トランジスタQ82のゲートは抵抗RaとツェナーダイオードZDの間のノードβに接続されている。
トランジスタQ81は、ゲート電圧(ノードαの電圧値)からソース電圧(接地電圧)を差し引いた差電圧値であるゲート・ソース間電圧VGSが第1所定電圧(例えば1V)以上の場合にオンする。
トランジスタQ82は、ソース電圧(電源電圧Vcc)からゲート電圧(ノードβの電圧値)を差し引いた電圧値であるゲート・ソース間電圧VGSが第2所定電圧(例えば1V)以上の場合にオンする。
そして、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時に、ツェナーダイオードZDの両端間電圧がツェナー電圧にクランプされると、ノードαの電圧値が第1所定電圧以上になると共に、電源電圧Vccからノードβの電圧値を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上になるように、各抵抗Ra〜Rcの抵抗値およびツェナーダイオードZDのツェナー電圧が設定されている。
そのため、電源電圧Vccが保護電圧値Va以上になった過電圧時には、各トランジスタQ81,Q82がオンし、各トランジスタQ21,Q22のベースとエミッタはトランジスタQ81を介してショートされ、各トランジスタQ51,Q52のベースとエミッタはトランジスタQ82を介してショートされる。
従って、第2実施例の過電圧保護回路80においても、第1実施例の過電圧保護回路70と同様の作用・効果が得られる。
加えて、第2実施例の過電圧保護回路80は、バイポーラトランジスタQ21,Q22,Q51,Q52とMOSトランジスタQ81,Q82を用いるBi−CMOS(Bipolar−Complementary MOS)構成であり、MOSトランジスタQ81,Q82の動作速度は、第1実施例の過電圧保護回路70におけるバイポーラトランジスタQ71,Q72の動作速度より速い。
そのため、第2実施例によれば、電源電圧Vccの過電圧時に、第1実施例よりも速やかに各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52をオフさせることが可能であるため、過電圧保護の反応速度を高めることができる。
但し、バイポーラトランジスタQ21,Q22,Q51,Q52,Q71,Q72のみを用いるバイポーラ構成の第1実施例に比べ、Bi−CMOS構成の第2実施例では、半導体チップの作製時の工程が多くなりマスク枚数も増えるため製造コストが増大する。
<応用例>
図5は、第1実施例の過電圧保護回路70を使用した応用例のバッファ回路90を示す回路図である。
モノリシックICによって構成されたバッファ回路90は、過電圧保護回路70、抵抗91〜94、比較器95、端子96,97を備え、外部に設けられたスイッチ98に接続されている。
バッファ回路90では、過電圧保護回路70から定電流源57が省かれている。
また、バッファ回路90では、カレントミラー回路23を構成する各トランジスタQ21,Q22のエミッタが、第1実施例の過電圧保護回路70のように負側電源線18には接続されておらず、端子96に接続されると共に、比較器95の非反転入力端子(プラス入力端子)に接続されている。そして、各トランジスタQ21,Q22のエミッタは、抵抗91を介して正側電源線17に接続されている。
トランジスタQ22のコレクタは、抵抗92を介して正側電源線17に接続されている。
端子96はスイッチ98を介して接地されている。
各電源線17,18間には各抵抗93,94が直列接続され、各抵抗93,94間のノードは比較器95の反転入力端子(マイナス入力端子)に接続されている。
比較器95の出力端子は、端子97に接続されると共に、スイッチング手段52に接続されている。
このように構成されたバッファ回路90において、スイッチ98がオンされた場合には比較器95から端子97を介してローレベルの出力信号が出力され、スイッチ98がオフされた場合には比較器95から端子97を介してハイレベルの出力信号が出力される。
このとき、スイッチ98のオン・オフ操作が繰り返されると、スイッチ98の接点に酸化皮膜が形成され、その酸化皮膜によりオン抵抗が増大するため、スイッチ98のオン時に端子96の電圧が接地電圧より高くなってしまい、スイッチ98がオンしても端子97からローレベルの正常な出力信号が出力されなくなるおそれがある。
そこで、比較器95の出力信号がローレベルのときにスイッチング手段52をオンさせ、トランジスタQ22のコレクタ電流I3を端子96からスイッチ98に流すことにより、スイッチ98の接点に形成された酸化皮膜を破壊して除去する。
その結果、スイッチ98がオン操作される度に接点に電流が流れて酸化皮膜が取り除かれ、スイッチ98の接点を常に清浄に維持することが可能になるため、バッファ回路90を正常に動作させて端子97から所望のレベルの出力信号を出力できる。
<別の実施形態>
本発明は上記各実施形態(実施例)に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態(実施例)と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
[1]NチャネルMOSトランジスタQ81をNチャネルの各種トランジスタに置き換えてもよい。
また、PチャネルMOSトランジスタQ82をPチャネルの各種トランジスタに置き換えてもよい。
尚、各種トランジスタには、例えば、MOSトランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、SIT(Static Induction Transistor)、JFET(Junction Field Effect Transistor) などがある。
[2]NPNトランジスタQ21,Q22をNチャネルの前記各種トランジスタに置き換えてもよい。
また、PNPトランジスタQ51,Q52をPチャネルの前記各種トランジスタに置き換えてもよい。
NチャネルまたはPチャネルの前記各種トランジスタは、ゲートとソースがショートされると、ドレイン電圧およびソース電圧に関係なく強制的にオフされる。
そのため、各スイッチング手段53,54(各トランジスタQ71,Q71,Q81,Q82)がオンしてゲートとソースがショートされた各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52は、スイッチング手段52のオン・オフに関係なく強制的にオフされる。
従って、上記各実施形態(実施例)と同様の作用・効果が得られ、各トランジスタQ21,Q22,Q51,Q52のドレイン・ソース間耐圧VDSを高めることができる。
[3]上記各実施形態(実施例)では負側電源線18が接地されているが、負側電源線18に電源電圧Vccより低い適宜な電圧を印加してもよく、この場合には、正側電源線17が高電位側電源線となり、負側電源線18が低電位側電源線となる。
[4]本発明は、車両に搭載された電子制御装置の過電圧保護回路に限らず、電源電圧に過電圧が発生するおそれがある被保護回路であれば、どのような被保護回路を保護するための過電圧保護回路に適用してもよい。
本発明を具体化した第1実施形態の過電圧保護回路50を示す回路図。 第1実施形態の過電圧保護回路50を更に具体化した第2実施形態の過電圧保護回路60を示す回路図。 第2実施形態の過電圧保護回路60を更に具体化した第1実施例の過電圧保護回路70を示す回路図。 第2実施形態の過電圧保護回路60を更に具体化した第2実施例の過電圧保護回路80を示す回路図。 第1実施例の過電圧保護回路70を使用した応用例のバッファ回路90を示す回路図。 特許文献1における第2の実施形態の制御IC24の要部構成を示す回路図。
符号の説明
50,60,70,80…過電圧保護回路
15…正側電源端子
16…負側電源端子
17…正側電源線
18…負側電源線
23,51…カレントミラー回路
52〜54…スイッチング手段
55,56…過電圧検出手段
57…定電流源
OUT…外部端子
61〜63…インピーダンス手段
64…クランプ手段
Vcc…電源電圧
Ra〜Rc…抵抗
ZD…ツェナーダイオード
Q21,Q22,Q51,Q52,Q71,Q72,Q81,Q82…トランジスタ

Claims (7)

  1. 高電位側電源線と低電位側電源線の間に接続された被保護回路を、前記各電源線間に生じる過電圧から保護するための過電圧保護回路であって、
    前記被保護回路の内部にて前記各電源線の少なくともいずれかに接続されたトランジスタと、
    前記各電源線間の電圧が所定の保護電圧値以上かどうかを検出する過電圧検出手段と、
    その過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせるスイッチング手段と
    を備えたことを特徴とする過電圧保護回路。
  2. 高電位側電源線と低電位側電源線の間に接続された被保護回路を、前記各電源線間に生じる過電圧から保護するための過電圧保護回路であって、
    前記被保護回路の内部にて前記低電位側電源線に接続された第1トランジスタと、
    前記各電源線間の電圧が所定の保護電圧値以上かどうかを検出する第1過電圧検出手段と、
    その第1過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記第1トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる第1スイッチング手段と、
    前記被保護回路の内部にて前記高電位側電源線に接続された第2トランジスタと、
    前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上かどうかを検出する第2過電圧検出手段と、
    その第2過電圧検出手段によって前記各電源線間の電圧が保護電圧値以上であることが検出された場合に、前記第2トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせる第2スイッチング手段と
    を備えたことを特徴とする過電圧保護回路。
  3. 請求項2に記載の過電圧保護回路において、
    前記各過電圧検出手段は、
    所定のインピーダンス値を有する第1インピーダンス手段および第2インピーダンス手段と、
    両端間の電圧を一定電圧にクランプした状態で当該両端間に電流を流すクランプ手段とを備え、
    前記高電位側電源線と前記低電位側電源線の間には、第1インピーダンス手段、クランプ手段、第2インピーダンス手段がこの順番で直列接続され、
    前記クランプ手段と前記第2インピーダンス手段の間の第1ノードは、前記第1スイッチング手段に接続され、
    前記第1インピーダンス手段と前記クランプ手段の間の第2ノードは、前記第2スイッチング手段に接続され、
    前記第1スイッチング手段は、前記第1ノードの電圧から前記低電位側電源線の電圧を差し引いた差電圧値が第1所定電圧以上の場合に、前記第1トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせ、
    前記第2スイッチング手段は、前記高電位側電源線の電圧から前記第2ノードの電圧を差し引いた差電圧値が第2所定電圧以上の場合に、前記第2トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間をショートさせることを特徴とする過電圧保護回路。
  4. 請求項3に記載の過電圧保護回路において、
    前記クランプ手段と前記第2インピーダンス手段の間に接続された第3インピーダンス手段を備え、
    前記第1ノードは、前記第3インピーダンス手段と前記第2インピーダンス手段の間に設けられていることを特徴とする過電圧保護回路。
  5. 請求項3または請求項4に記載の過電圧保護回路において、
    前記各インピーダンス手段は抵抗から成り、
    前記クランプ手段は逆方向接続されたツェナーダイオードから成ることを特徴とする過電圧保護回路。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の過電圧保護回路において、
    前記スイッチング手段は、前記トランジスタのベースとエミッタまたはゲートとソースの間に接続されたトランジスタから成ることを特徴とする過電圧保護回路。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の過電圧保護回路において、
    前記過電圧検出手段および前記スイッチング手段が1個の半導体チップ上に集積化されていることを特徴とする過電圧保護回路。
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