JP6323760B2 - 抄き合わせ紙用紙力剤 - Google Patents

抄き合わせ紙用紙力剤 Download PDF

Info

Publication number
JP6323760B2
JP6323760B2 JP2015014126A JP2015014126A JP6323760B2 JP 6323760 B2 JP6323760 B2 JP 6323760B2 JP 2015014126 A JP2015014126 A JP 2015014126A JP 2015014126 A JP2015014126 A JP 2015014126A JP 6323760 B2 JP6323760 B2 JP 6323760B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
meth
paper strength
polyacrylamide
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015014126A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015163744A (ja
Inventor
聡生 府内
聡生 府内
伊藤 亮
亮 伊藤
勝浩 島本
勝浩 島本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arakawa Chemical Industries Ltd filed Critical Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority to JP2015014126A priority Critical patent/JP6323760B2/ja
Publication of JP2015163744A publication Critical patent/JP2015163744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6323760B2 publication Critical patent/JP6323760B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は抄き合わせ紙用紙力剤に関する。
抄き合わせ紙用紙力剤は、抄き合わせ前の湿潤紙層の表面に層間接着剤としてスプレー塗布して使用されており、従来からポリアクリルアミド系の水溶性高分子が用いられている。また表面紙力を向上させるためポリアクリルアミド系の水溶性高分子に尿素を添加する方法も用いられている(特許文献1及び2参照)。この抄き合わせ紙用紙力剤は、通常は水溶液としてスプレーされるため、水溶液の状態で貯蔵されている。
こうしたポリアクリルアミド系の水溶性高分子は、パルプへの定着性を向上させ、また紙力強度を向上させるため各種のモノマーとの共重合が行われている。例えば、ポリアクリルアミドとジメチルアミノエチルメタアクリレートを共重合し、ポリアクリルアミドにカチオン基を導入する手段がよく行われている。しかしジメチルアミノエチルメタアクリレートを共重合したポリアクリルアミドを水溶液の状態で貯蔵すると、エステル基の加水分解によってポリアクリルアミド系ポリマーとしてのカチオン性が低下する傾向がある。特に尿素を添加したポリアクリルアミド系ポリマーは、貯蔵中のpH上昇によって加水分解が促進しやすく、カチオン性の低下が顕著である。カチオン性の低下はパルプへの定着性と紙力強度を低下させ、抄き合わせ紙用紙力剤としての効果を低下させる。そのため、水溶液の状態で貯蔵可能であり、カチオン性基を長期にわたり残存させることが可能で、紙力向上効果が高い抄き合わせ紙用の紙力剤が望まれていた。
特開2003−238631号公報 特開2000−273387号公報
本発明は、カチオン価残存率を高く維持したまま長期に貯蔵することができ、優れた剥離強度と破裂強度を有する抄き合わせ紙用の紙力剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、エステル基含有カチオン性ビニルモノマー及び(メタ)アクリルアミドを含むモノマー成分を共重合させて得られた水溶性ポリアクリルアミド(a)、尿素(b)及び燐酸(c)を含有する抄き合わせ紙用の紙力剤を用いることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明1は、エステル基含有カチオン性ビニルモノマー及び(メタ)アクリルアミドを含むモノマー成分を共重合させて得られた水溶性ポリアクリルアミド(a)、尿素(b)及び燐酸(c)を含有する抄き合わせ紙用紙力剤である。
本発明2は、本発明1において、水溶性ポリアクリルアミド(a)が両性ポリアクリルアミドである抄き合わせ紙用紙力剤である。
本発明3は、本発明1又は2において、前記モノマー成分が、多官能性モノマー及び/又は一般式(1):CH=C(R)−CONR(R)(Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を含む抄き合わせ紙用紙力剤である。
本発明によれば、エステル基含有カチオン性ビニルモノマー及び(メタ)アクリルアミドを共重合させて得られた水溶性ポリアクリルアミドのカチオン性が低下しにくいため、貯蔵安定性が高く、優れた剥離強度と破裂強度を有する抄き合わせ紙用紙力剤を提供することができる。
本発明の水溶性ポリアクリルアミド(a)(以下、(a)成分という)は、分子中にエステル基を有するカチオン性ビニルモノマーと(メタ)アクリルアミドを含むモノマー成分の共重合物である。本明細書において、(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミド及び/又はメタアクリルアミドを意味する。
上記分子内にエステル基を有するカチオン性ビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の第三級アミノ基を有するビニルモノマー又はそれらの塩酸、硫酸、酢酸等の無機酸もしくは有機酸の塩類、又は該第三級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリン等の四級化剤との反応によって得られる第四級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー等が挙げられる。これらの中でも、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の第3級アミノ基含有ビニルモノマー、及び/又は第3級アミノ基含有ビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られる第四級アンモニウム塩が、紙力が良好となるため、好ましい。
上記分子内にエステル基を有するカチオン性ビニルモノマーの使用割合は、全モノマー成分の総モル和に対して通常0.5〜20モル%がパルプに対して良好な紙力効果が得られる点で好ましい。より好ましくは0.5〜15モル%である。更に好ましくは1〜10モル%である。
上記(メタ)アクリルアミドの使用割合は、全モノマー成分の総モル和に対して通常50〜99モル%が、紙力強度が良好となるため好ましい。より好ましくは、70〜98モル%である。
上記(a)成分は、カチオン性あるいはアニオン性のいずれかのイオン性に限定されるポリアクリルアミドに対し、パルプへの定着性に優れる点で、両性ポリアクリルアミドであることが好ましい。両性ポリアクリルアミドとするためには、上記モノマー成分が上記エステル基含有カチオン性ビニルモノマー以外に、アニオン性ビニルモノマーをモノマー成分として含むことにより得られる。
上記アニオン性ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(メタ)アリルカルボン酸等のモノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、ムコン酸等のジカルボン酸等、又はこれら各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸などの有機スルホン酸;又はこれら各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸、イタコン酸及び(メタ)アリルスルホン酸ナトリウムのいずれか1種以上が重合性の容易さや紙力効果が良好となるため、好ましい。
上記アニオン性ビニルモノマーの使用割合は、全モノマー成分の総モル和に対して、紙力強度が良好となるため1〜50モル%が好ましい。より好ましくは、2〜10モル%である。
このように、上記(a)成分は、エステル基を有するカチオン性ビニルモノマーと(メタ)アクリルアミド以外の他の成分もモノマー成分として含むことができる。上記モノマー成分は、多官能性モノマー及び/又は一般式(1):CH=C(R)−CONR(R)(Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を含むことが、得られる水溶性ポリアクリルアミドを高分子量化しやすく、紙力向上効果が得られやすい点で好ましい。
上記多官能性モノマーとしては、分子中に官能基を少なくとも2個有し、イオン性ポリアクリルアミドを架橋することができる化合物であれば特に限定されない。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニルエステル類、アリルメタクリレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、N,N−ジアリルアクリルアミド等の2官能性ビニルモノマー、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、トリアリルトリメリテート等の3官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリテート、N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエタン等の4官能性ビニルモノマー、その他にN−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。これら多官能性モノマーのなかでも1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート等が良好な紙力効果を得やすい点で好ましい。多官能性モノマーの使用量は、全モノマー成分の総モル和に対し、通常、0〜2モル%程度が高分子量化の効果が得られ、且つ製造の際にゲル化しにくくなるため好ましい。
上記N−置換(メタ)アクリルアミド類は、N−アルキル基中のメチル基又はメチレン性基が連鎖移動点として作用し、イオン性ポリ(メタ)アクリルアミドに多くの分岐構造を導入して、ゲル化を伴いにくい。分岐ポリマーとすることができる。上記一般式(1)中のR又はRにおける炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。N−置換(メタ)アクリルアミド類の具体例としては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−t−ブチル(メタ)アクリルアミドが挙られる。これらのなかでも共重合性、連鎖移動性が高い点でN,N−ジメチルアクリルアミドが好ましい。N−置換(メタ)アクリルアミド類の使用量は、ビニルモノマーの総モル和に対し0〜10モル%程度が紙力効果において良好となる。
上記(a)成分を製造するために、上記モノマーはノニオン性ビニルモノマーを含むこともできる。ノニオン性ビニルモノマーとしては、カルボキシル基含有ビニルモノマー又は上記アニオン性ビニルモノマーのアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜8)、アクリロニトリル、スチレン類、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。全モノマー成分の総モル和に対して、重合の容易さと価格の点で1〜50モル%が好ましい。より好ましくは5〜30モル%である。
上記(a)成分を製造する方法は、通常の手段を採用できる。例えば、所定の反応容器に上記各種モノマー及び水を仕込み、ラジカル重合開始剤を加え、攪拌下、加温することにより目的とするカルボキシル基含有ポリアクリルアミドを得ることができる。反応温度は、通常50〜100℃程度、反応時間は1〜5時間程度である。その他、モノマーの仕込み方法は同時重合、連続滴下重合等の従来公知の各種方法により行うことができる。
上記ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、又はこれらと亜硫酸水素ナトリウムのごとき還元剤とを組み合わせた形のレドックス系重合開始剤等の通常のラジカル重合開始剤を使用できる。また、上記ラジカル重合開始剤には、アゾ系開始剤を用いてもよい。ラジカル重合開始剤の使用量は、ビニルモノマーの総重量和の0.05〜2重量%程度である。
上記(a)成分の重量平均分子量は、通常、10万〜500万程度であり、固形分が10〜35重量%を占める場合、上記(a)成分の粘度は通常20000cps程度(25℃)以下である。サンプルの温度を25℃に調整し、B型粘度計を使用して測定した。
上記(a)成分の使用量は、抄き合わせ紙用紙力剤の重量に対して70〜99%程度が、製品の安定性を損なわず、また貯蔵用の金属製容器に対する腐食性を高めない点で好ましい。より好ましくは、85〜96%である。
上記尿素(b)(以下、(b)成分という)を含有することで、貯蔵中に製品pHが上昇し、カチオン性ビニルモノマーのエステル基の加水分解が促進しやすく、抄き合わせ紙用紙力剤の効果を低下させる。(b)成分の使用量は、抄き合わせ紙用紙力剤の重量に対して1〜20重量%程度が、製品pHの上昇を抑え製品安定性を維持する上で好ましい。より好ましくは、3〜10重量%程度である。
上記燐酸(c)(以下、(c)成分という)を含有することで、抄き合わせ紙用紙力剤の貯蔵安定性が向上する。(c)成分の使用量は、抄き合わせ紙用紙力剤の重量に対して0.1〜10重量%程度が、貯蔵用の金属製容器に対する腐食性を高めない点で好ましい。より好ましくは1〜5重量%程度である。
上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有することで、本発明の抄き合わせ紙用紙力剤が得られる。各成分の配合順は特に限定されない。
本発明の抄き合わせ紙用紙力剤は常法により使用することができる。上記抄き合わせ紙用紙力剤を抄き合わせ前の湿潤紙層の表面に塗布した後に、抄き合わせて、脱水、乾燥して、2層以上の抄き合わせ紙が製造される。
本発明の抄き合わせ紙用紙力剤の塗布は一般的にはスプレーで行い、抄き合わせ紙用紙力剤は、通常0.1〜1.5重量%程度の濃度で、3〜50cps(25℃)程度の粘度で使用する。ここでの粘度は、25℃に調整し、B型粘度計での測定値である。また、抄き合わせ紙用紙力剤は通常、パルプ固形分に対し、0.05〜1.5重量%(固形分)の使用割合で塗布すればよい。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中の部及び%は特記ない限り重量基準である。
実施例1
温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた四つ口フラスコにアクリルアミド100部(モノマー総モル和に対し91.1モル%)、62.5%硫酸7.2部、ジメチルアミノエチルメタクリレート14.6部(6.0モル%)、80%アクリル酸水溶液 2.8部(2.0モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド0.8部(0.5モル%)、メタリルスルフォン酸ナトリウム1.0部(0.4モル%)、及びイオン交換水440部を仕込み、窒素ガスを通じて反応系の酸素を除去した。系内を61℃にし撹拌下に重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.23部及び亜硫酸水素ナトリウム0.1部を投入した。90℃まで昇温した後、2時間保温した。重合終了後、尿素120部、イオン交換水520部を投入し、pH3.7、濃度20%、粘度4000cpsの両性ポリアクリルアミド水溶液を得た(1)。このようにして得られたポリマーに25%燐酸15.2部を添加し、pH2.4に調整した。
実施例2
実施例1と同様の反応器にアクリルアミド100部(モノマー総モル和に対し90.6モル%)、70%ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級化物34.6部(5.5モル%)、イタコン酸6.1部(3.0モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド0.8部(0.5モル%)、メタリルスルフォン酸ナトリウム1.0部(0.4モル%)、及びイオン交換水480部を仕込み、実施例1と同様に重合を行なった。重合終了後、尿素120部、イオン交換水510部を投入し、pH3.8、濃度20%、粘度3500cpsの両性ポリアクリルアミド水溶液を得た(2)。このようにして得られたポリマーに25%燐酸15.8部を添加し、pH2.4に調整した。
実施例3
実施例1と同様の反応器にアクリルアミド100部(モノマー総モル和に対し89.2モル%)、75%ジメチルアミノエチルアクリレートのベンジルクロライド4級化物22.7部(4.0モル%)、イタコン酸12.3部(6.0モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド0.8部(0.5モル%)、メタリルスルフォン酸ナトリウム0.7部(0.3モル%)、及びイオン交換水490部を仕込み、実施例1と同様に重合を行なった。重合終了後、尿素120部、イオン交換水500部を投入し、pH3.9、濃度20%、粘度3900cpsの両性ポリアクリルアミド水溶液を得た(3)。このようにして得られたポリマーに25%燐酸15.2部を添加し、pH2.4に調整した。
実施例4〜6
表1に記載の成分を変更した他は、実施例1と同様にして表1に記載の各両性ポリアクリルアミドを得た。得られたポリマーに25%燐酸15.2部を添加し、表1に記載のとおり調整した。
比較例1〜3
実施例1〜3で得た燐酸添加前の両性ポリアクリルアミド水溶液(1)〜(3)にそれぞれ硫酸を混合し、pH2.4の水溶液を調製した。
比較例4〜6
実施例1〜3で得た燐酸添加前の両性ポリアクリルアミド水溶液(1)〜(3)にそれぞれ塩酸を混合し、pH2.4の水溶液を調製した。
比較例7
尿素を添加しない以外は、比較例1と同様にして両性ポリアクリルアミド水溶液を調整し、これに燐酸を混合し、pHを2.5の水溶液を調整した。
比較例8
ジメチルアミノエチルメタクリレートを添加しない以外は、比較例2と同様にして両性ポリアクリルアミド水溶液を調整した(pH3.9)。
実施例及び比較例で得られた水溶液を30℃で保管し、1ヶ月間経過後のカチオン価残存率と紙力強度の評価(T字剥離強度・比破裂強度)を次の方法で行なった。比較例9は、紙力剤を用いずに抄き合わせ紙を調整し、紙力強度を評価した。評価結果を表2に示す。
(カチオン価残存率について)
カチオン価残存率は30℃で1ヶ月経過後のサンプルのカチオン価を調整直後のサンプルのカチオン価で除算することで求めた。カチオン価はサンプルを塩酸にてpH2.0とした後、トルイジンブルーを指示薬として1/400規定(N)のポリビニル硫酸カリウム水溶液によりコロイド滴定によって測定した。
(紙力強度)
段ボール古紙をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F.)350mlに調整したパルプに硫酸バンドを1%添加した後、攪拌し均一に混合した。得られたパルプスラリーを0.5%まで希釈し、手抄紙試験機により水分量80%の湿紙を調製した。湿紙の片面に、実施例、比較例で得た抄き合わせ紙用添加剤をイオン交換水で0.2%に希釈した液を、パルプ固形分に対して0.5%となる割合でスプレー塗布した後、紙力剤塗布面ともう1方の湿紙とを重ね、乾燥して抄き合わせ紙を得た。得られた抄き合わせ紙を24時間調湿後、J−TAPPI紙パルプ試験方法No.19−77に従って層間接着強度(T字剥離強度(g/in))を測定、またJIS P8131に従って比破裂強度を測定した。

Claims (3)

  1. エステル基含有カチオン性ビニルモノマー及び(メタ)アクリルアミドを含むモノマー成分を共重合して得られた水溶性ポリアクリルアミド(a)、尿素(b)及び燐酸(c)を含有する抄き合わせ紙用紙力剤。
  2. 前記水溶性ポリアクリルアミド(a)が両性ポリアクリルアミドである請求項1記載の抄き合わせ紙用添加剤。
  3. 前記モノマー成分が、多官能性モノマー及び/又は一般式(1):CH=C(R)−CONR(R)(Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、Rは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類を含む請求項1又は2記載の抄き合わせ紙用紙力剤。
JP2015014126A 2014-01-29 2015-01-28 抄き合わせ紙用紙力剤 Active JP6323760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015014126A JP6323760B2 (ja) 2014-01-29 2015-01-28 抄き合わせ紙用紙力剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014014095 2014-01-29
JP2014014095 2014-01-29
JP2015014126A JP6323760B2 (ja) 2014-01-29 2015-01-28 抄き合わせ紙用紙力剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015163744A JP2015163744A (ja) 2015-09-10
JP6323760B2 true JP6323760B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=53690904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015014126A Active JP6323760B2 (ja) 2014-01-29 2015-01-28 抄き合わせ紙用紙力剤

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6323760B2 (ja)
CN (1) CN104805733B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6897227B2 (ja) * 2016-03-31 2021-06-30 荒川化学工業株式会社 紙力増強剤、紙の製造方法、及び紙
TW202221196A (zh) * 2020-11-18 2022-06-01 日商荒川化學工業股份有限公司 紙力增強劑及紙

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3575018B2 (ja) * 1996-07-24 2004-10-06 荒川化学工業株式会社 製紙用添加剤
JPH11181298A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Hitachi Chem Co Ltd 安定化された水溶性高分子水溶液
JP4370020B2 (ja) * 1999-03-26 2009-11-25 ハリマ化成株式会社 表面紙質向上剤
JP4013188B2 (ja) * 2002-02-22 2007-11-28 星光Pmc株式会社 (メタ)アクリルアミド系ポリマー、その製造方法、製紙用薬品、及びそれを含有する紙
JP5043112B2 (ja) * 2007-07-26 2012-10-10 ハリマ化成株式会社 製紙用内添サイズ剤およびその用途
JP5618213B2 (ja) * 2011-05-31 2014-11-05 星光Pmc株式会社 ポリアクリルアミド系内添紙力剤および紙の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104805733A (zh) 2015-07-29
JP2015163744A (ja) 2015-09-10
CN104805733B (zh) 2018-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4013188B2 (ja) (メタ)アクリルアミド系ポリマー、その製造方法、製紙用薬品、及びそれを含有する紙
JP6354417B2 (ja) 紙力増強剤、それにより得られる紙及び紙の製造方法
JP6943047B2 (ja) 紙力増強剤の製造方法、および紙の製造方法
CN112601860B (zh) 造纸用添加剂、纸及纸的制造方法
JP5640458B2 (ja) 製紙用紙力増強剤の製造方法
JP6323760B2 (ja) 抄き合わせ紙用紙力剤
JP6593455B2 (ja) ポリアクリルアミド系製紙用添加剤及びその製造方法、並びに紙の製造方法
JP4238945B2 (ja) 製紙用添加剤および紙の製造方法
JP3800370B2 (ja) 抄き合わせ紙用添加剤および抄き合わせ紙の製造方法
JP6253373B2 (ja) 製紙薬品用分散剤および製紙薬品分散液
JP5024719B2 (ja) 紙の製造方法
JP3944803B2 (ja) 抄き合わせ紙用添加剤および抄き合わせ紙の製造方法
JP7036073B2 (ja) 表面紙力増強剤、塗工液、紙の製造方法
JP3676027B2 (ja) 製紙用添加剤および紙または板紙の製造方法
JP3102107B2 (ja) 製紙用添加剤
JP4835966B2 (ja) 層間強度向上剤
JPH0790797A (ja) 製紙用添加剤
JPH1046489A (ja) 製紙用添加剤
JPH08188982A (ja) 製紙用添加剤
JP2018003231A (ja) 抄き合わせ紙の製造方法
JP4505237B2 (ja) 層間強度向上剤および層間強度向上方法
JP2006176934A (ja) 製紙用添加剤、紙、及び紙の製造方法
JPH11286891A (ja) 製紙用内添紙力剤
JP2000273791A (ja) 紙の製造方法
JPH0782689A (ja) 製紙用添加剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6323760

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250