JP6323741B2 - 導電積層体及びそれを用いてなる表示体 - Google Patents

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本発明は、銀ナノワイヤーからなるネットワーク構造を有する導電成分と、マトリックスとからなる導電層を配置した導電積層体に関する。さらに詳しくは、タッチパネル等に組み込んだ際の表示画像を鮮明にすることができる導電積層体に関するものである。またさらに、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどのディスプレイ関連および太陽電池モジュールなどに使用される電極部材にも使用される導電積層体及びその製造方法に関するものである。
近年、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどのディスプレイ関連や太陽電池モジュールなどには電極用の導電部材が使用されている。
導電部材としては基材上に導電層を積層したものがあり、その導電層としては酸化インジウム錫(以下ITOと略す。)や金属薄膜、等の従来の導電性薄膜を用いたものの他に、金属系ナノワイヤーなどの線状の導電成分を用いたものが提案されている。例えば、金属系ナノワイヤーを導電成分とした導電層上に樹脂層を積層した導電積層体が提案されている(特許文献1)。さらに、金属系ナノワイヤーの接点を接合することにより、導電性を向上させた導電積層体が提案されている(特許文献2、3)。
特表2009−505358号公報 特開2009−94033号公報 特開2011−210454号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている導電積層体は導電性の高い線状金属構造体を導電材料として使用しているため低い表面抵抗値(高い導電性)を有するものの、画像の鮮明さに欠けていた。一方、特許文献2に記載されている導電積層体は金属粒子を添加し導電材料の接点部分を接合させることにより、導電材料の接点部分における抵抗値が低下し、表面抵抗値が低下しているものの、表面抵抗値低下に寄与していない金属粒子が多く、透明性が不十分であった。また、特許文献3に記載されている導電積層体は金属塩を導電材料を含む塗工液に予め添加し、金属塩を還元させることで導電材料に対して選択的に金属粒子を析出させているものの、導電材料の接点部分に選択的に析出させるには至っていない。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような構成を採用する。すなわち、
(1)基材の少なくとも片側に、ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーを含む導電層を有する導電積層体の製造方法であって、銀ナノワイヤーを含む導電層を形成した後に下記(i)を満たす銀含有組成物または銀含有組成物を含む液体を前記導電層に塗布し、乾燥させて銀塩及び/又は金属銀を析出させることを特徴とする導電積層体の製造方法。
(i)前記銀含有組成物が化学式(1)で表される銀化合物(A)とアミン化合物(B)とを含む組成物であって、銀化合物(A)、およびアミン化合物(B)の合計100質量%中に銀化合物(A)を0.01〜50質量%および、アミン化合物(B)を50〜99.99質量%含む銀含有組成物。
Figure 0006323741
(2)前記銀含有組成物を含む液体が、前記銀含有組成物0.005〜50質量%と、溶媒50〜99.995質量%とを含んでおり、該銀含有組成物を含む液体を前記導電層に塗布する、(1)に記載の導電積層体の製造方法。
(3)前記アミン化合物(B)が化学式(2)で表されるアミン化合物である、(1)または(2)に記載の導電積層体の製造方法。
Figure 0006323741
(R1は、水素、−(CX2)−CX3、または−(CX2)−O−(CX2c−CX3のいずれかを表し、R2は、−(CX2)−CX3、−(CX2)−O−(CX2−CX3、−(CH2)i−NX、−(CH2)j−CH=CH、化学式(3)または化学式(4)で表される化合物のいずれかを表す。ここで、Xは水素原子、−(CH2)−CY3またはフッ素原子のいずれかを表し、Yは水素原子またはフッ素原子を表す。X、Yはそれぞれの選択肢より任意に選ぶことができる。また、aは0〜8の整数、bは1〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜8の整数、eは1〜4の整数、fは0〜3の整数、gは1〜3の整数、hは0〜3の整数、iは0〜3の整数、jは0〜3の整数、kは0〜3の整数である)
Figure 0006323741
Figure 0006323741
(4)乾燥温度が150℃以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電積層体の製造方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法を用いて製造した導電積層体。
(6)(5)に記載の導電積層体を用いた表示体。
(7)(6)に記載の表示体を用いたタッチパネル。
(8)(6)に記載の表示体を用いた電子ペーパー。
本発明によれば、銀ナノワイヤーの接点部分を選択的に接合することができ、高い透明性を保持しつつも、導電性に優れた導電積層体を提供できる。
本発明の導電積層体に用いられる銀ナノワイヤーの一例を示す模式図である。 本発明の銀ナノワイヤー同士の交点を撮影した表面FE−SEM画像の一例である。 本発明の一態様であるタッチパネルの一例を示す断面模式図である。 本発明の一態様である電子ペーパーの一例を示す断面模式図である。 接合していない銀ナノワイヤー同士の交点を撮影した表面FE−SEM画像の一例である。 合成例1で調製したアセトンジカルボン酸銀の赤外線吸収スペクトルを示すグラフである。 合成例1で調製したアセトンジカルボン酸銀の熱重量分析結果を示すグラフである。
[導電積層体]
本発明に記載の方法で製造された導電積層体は、基材の少なくとも片側に導電層を有する。導電層は、ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーと銀塩及び/又は金属銀とを含むものである。ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーは、いわゆる導電成分として働いて抵抗値を低くする。また、銀塩及び/又は金属銀は銀ナノワイヤーの接点部分を接合し、接点での抵抗値を低くするので、導電層として必要な導電性が発現する。
[ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤー]
本発明に記載の方法で製造された導電層の導電成分の一つはネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーである。導電成分を導電性の高いネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーとすることで銀ナノワイヤーの配合量に比して導電性に優れた導電層を得ることができるので、高い透明性を維持しつつも低い表面抵抗値の導電積層体を得ることができる。
本発明において、使用する銀ナノワイヤーはネットワーク構造を有して存在している。ネットワーク構造を有していることで、導電層内の面方向への導電パスが形成され、低い表面抵抗値を得ることができる。本発明においてネットワーク構造とは、導電層内の個別の銀ナノワイヤーについて見たとき、別の銀ナノワイヤーとの接点の数の平均が少なくとも1を超えるような、分散構造を有することをいう。
また、本発明において、前記ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーの交差部分は銀ナノワイヤー同士が直接接して接合している部分もあれば、銀塩及び/又は金属銀を介して銀ナノワイヤー同士が接合している部分もある。銀塩及び/又は金属銀を介して一部の銀ナノワイヤー同士が接合されていることで、導電パスにおける交差部分の抵抗値を小さくすることができ、銀ナノワイヤーの配合量に比して導電性に優れた導電層を得ることができるので、高い透明性を維持しつつも低い表面抵抗値の導電積層体を得ることができる。
このとき接点は銀ナノワイヤーのいかなる部分同士で形成されていてもよく、銀ナノワイヤーの末端部同士が接していたり、末端と銀ナノワイヤーの末端以外の部分が接していたり、銀ナノワイヤーの末端以外の部分同士が接していてもよい。ここで、接するとはその接点が接合していても、単に接触しているだけでもよい。尚、導電層中の銀ナノワイヤーのうち、ネットワークの形成に寄与していない(すなわち接点が0で、ネットワークとは独立して存在している。)銀ナノワイヤーが一部存在していてもよい。ネットワーク構造は、後述する方法にて観察することができる。
本発明にて製造された導電積層体において導電層を構成する導電成分がネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーを含むことから、導電層内にネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーの含有比率が一定以下の場合には、面内において銀ナノワイヤーが存在しない領域が散在する場合があるが、かかる領域が存在しても任意の2点間で導電性を示しうる。
また、ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーは、短軸の長さ(銀ナノワイヤーの直径)及び長軸の長さ(銀ナノワイヤーの長さ)は、種々の範囲を採りうるが、短軸の長さはパターンよりも小さく10nm〜200nmが好ましく、また長軸の長さは短軸の長さに対し、アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が100より大きくなるような長さであればよく、1μm〜100μmが好ましい。
銀ナノワイヤーとは、図1における符号1に例示するような、弧の形状をしている構造体であり、単独で存在する場合の他に、集合体を形成して存在する場合がある。集合体とは、例えば銀ナノワイヤーの配置の方向性に規則性がなくランダムに集合した状態であってもよく、また銀ナノワイヤーの長軸方向の面同士が平行に集合した状態であってもよい。長軸方向の面同士が平行に集合した状態の例としては、バンドルという集合体となることが知られており、銀ナノワイヤーが類似のバンドル構造を有していてもよい。
本発明に使用される銀ナノワイヤーの平均径rは、前述の集合体を形成している場合であっても銀ナノワイヤーの単独の径を径rとする。尚、銀ナノワイヤーの径rは、以下の方法にて求める。
先ず、サンプルの観察したい部分近傍を氷で埋包し凍結固着後、日本ミクロトーム研究所(株)製ロータリー式ミクロトームを使用し、ナイフ傾斜角度3°にダイヤモンドナイフをセットして積層体平面に垂直な方向に切断する。次いで得られた積層体断面の導電領域(A)を、電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子(株)製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kVにて観察倍率10,000〜100,000倍にて、画像のコントラストを適宜調節して観察する。1検体につき、異なる部分から得た銀ナノワイヤーの断面を含む画像を10視野分準備する。次いで、10視野内の全ての銀ナノワイヤーの断面の径を求め、その全平均値を平均径rとする。なお、本測定に当たっては、有効数字3桁が確保できる倍率を選択し、計算に当たっては、4桁目を四捨五入して値を求める。
これら銀ナノワイヤーは例えば、特表2009−505358号公報、特開2009−146747号公報、特開2009−70660号公報に開示されている製法により得ることができる。
[銀含有組成物]
本発明において導電積層体の導電層は導電性を向上させることを目的として、導電積層体の導電層を積層する際に銀ナノワイヤーを分散させた液体をコーティングし、銀ナノワイヤーを含む導電層を形成させた後に、銀含有組成物または銀含有組成物を含む液体をコーティングし乾燥させ、乾燥が比較的遅くなる接点部分に銀含有組成物を集め、銀塩及び/又は金属銀を析出させて銀ナノワイヤーの接点部分を接合させる。
銀含有組成物は安定性、導電性、密着性の点から、銀化合物(A)と、アミン化合物(B)とを特定割合で含有する。
銀化合物(A)は化学式(1)で表されるアセトンジカルボン酸銀であり、単体での分解温度が高く150℃以下の焼成にて銀塩及び/又は金属銀を生成するには長時間を有する。しかし、前記アミン化合物(B)と組み合わせることで、150℃以下の低温・短時間焼成にて銀塩及び/又は金属銀を生成することが可能となる。さらには、銀化合物(A)とアミン化合物(B)との相乗効果により、他のカルボン酸銀を用いたときに比べ保存安定性(銀粒子の沈殿の生成により判断)が格段に向上することが判明している。ここで銀塩とは銀化合物であるアセトンジカルボン酸銀のことであり、金属銀とはアセトンジカルボン酸銀を還元させることで析出した銀のことである。
本発明の銀含有組成物において、銀化合物(A)およびアミン化合物(B)の合計100質量%中、銀化合物(A)の含有割合は0.01〜50質量%であり、アミン化合物(B)の含有割合は50〜99.99質量%である。アミン化合物(B)の含有割合が50質量%未満では銀化合物(A)の溶解性が低下する場合がある。本発明に用いるアセトンジカルボン酸銀である銀化合物(A)の製造方法は、何ら制限されない。具体例として、例えば、非特許文献1(Journal fur praktische Chemie. Band 312(1970)pp.240−244)に記載の方法が挙げられる。特に、塩基性物質を用いてアセトンジカルボン酸銀を製造する場合、金属イオンの混入を避けるために有機塩基を用いることが望ましい。
本発明に用いるアミン化合物(B)は、特には限定されないが、化学式(2)で表される化合物であることが望ましい。
式中、R1は、水素、−(CX2)−CX3、または−(CX2)−O−(CX2c−CX3のいずれかを表し、R2は、−(CX2)−CX3、−(CX2)−O−(CX2−CX3、−(CH2)−NX、−(CH2)−CH=CH、化学式(3)または化学式(4)で表される化合物のいずれかを表す。ここで、Xは水素原子、−(CH2)−CY3またはフッ素原子を表し、Yは水素原子またはフッ素原子を表す。X、Yはそれぞれの選択肢より任意に選ぶことができる。
また、上記R1、R2において、aは0〜8の整数、bは1〜4の整数、cは0〜3の整数、dは0〜8の整数、eは1〜4の整数、fは0〜3の整数、gは1〜3の整数、hは0〜3の整数、iは0〜3の整数、jは0〜3の整数、kは0〜3の整数である。
具体的なアミン化合物(B)としては、例えば、下記のもののうち、1種又は2種以上混合したものであってもよい。
・炭化水素系
1−ブチルアミン、1−アミルアミン、n−ヘキシルアミン、1−ヘプチルアミン、1−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、tert−アミルアミン、アリルアミン、1−プロピルアミン、1−ブチルアミン、1−ペンチルアミン、1−ヘプチルアミン、イソプロピルアミン、イソペンチルアミン、ベンジルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン
・エーテル系
3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン
・ジアミン系
ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジイソプロピルアミノエチルアミン
・環状系
ベンジルアミン、2−フェニルエチルアミン、シクロヘキシルアミン
・フッ素系
1H,1H−ヘプタフルオロブチルアミン、1H,1H−ノナフルオロペンチルアミン、1H,1H−ウンデカフルオロへキシルアミン、4−(トリフルオロメチル)ベンジルアミン、[[4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]メチル]アミン、2−(4−フルオロフェニル)エチルアミン。
[銀含有組成物の溶媒]
本発明の銀含有組成物には、基材への塗工性の改善や粘度の調節を目的に、銀化合物(A)及びアミン化合物(B)に加えて溶媒を適宜含有させ、銀含有組成物を含む液体とすることができる。銀化合物(A)、アミン化合物(B)および溶媒の合計を100質量%とするとき、溶媒の含有量は、銀化合物(A)及びアミン化合物(B)の合計0.005〜50質量%に対して、50〜99.995質量%が好ましい。溶媒の含有量が50質量%未満の場合、塗工性が低下する場合がある。一方、溶媒の含有量が99.995質量%を超える場合、複数回塗工が必要になったりすることにより、生産性が低下する場合がある。
前記溶媒の種類は特に制限されないが、銀塩及び/又は金属銀を析出させる際に除去しやすいものが好ましく、これらの溶媒は、用途に応じて単独もしくは混合して用いることができる。溶媒の種類としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロパノール)、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、1−ヘキサノール、エチレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、および1H,1H−ナノフルオロ−1−ペンタノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、アセトキシメトキシプロパン、フェニルグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジル、ジイソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテルおよびエチルナノフルオロブチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびメチルナノフルオロブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸メトキシブチルおよびメチルナノフルオロバレレート等のエステル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルおよびイソブチロニトリル等のニトリル類、DMSOなどのスルホキシド類、水ならびに1−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
銀塩及び/又は金属銀を低温で析出させることができる点においては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロパノール)、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、tert−アミルアルコール、1−ヘキサノール、エチレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロピレングリコールプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、水の1種又は2種以上が好ましく挙げられる。
本発明に用いられる銀含有組成物には、必要により、炭化水素、アセチレンアルコール、シリコーンオイル等により基材に対するレベリング性を調整したり、樹脂や可塑剤等により粘度特性を調整したり、他の導電体粉末や、ガラス粉末、界面活性剤、金属塩およびその他この種の組成液に一般に使用される添加剤を配合してもよい。
本発明の銀含有組成物には、乾燥時間をさらに短縮するために、銀含有組成物をあらかじめ加温したり、一般に知られる還元剤を作用させて銀クラスターおよびナノ粒子を形成させた銀コロイド分散液としたりすることもできる。この場合、還元剤としては、ホウ素化水素化合物、三級アミン、チオール化合物、リン化合物、アスコルビン酸、キノン類、フェノール類等を導電性を失われない程度に添加することができる。基材への塗工条件、接点を接合し、抵抗値を下げるという目的から、溶媒の含有量は銀含有組成物0.005〜50質量%に対して50〜99.995質量%が好ましい。より好ましくは55〜99.995質量%、さらに好ましくは60〜99.995質量%である。
[基材]
本発明に用いられる導電積層体における基材の素材として、具体的には例えば透明な樹脂、ガラスなどを挙げることができる。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系・メタクリル系樹脂、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース、ABS樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の塩素元素(Cl元素)を含有する樹脂、フッ素元素(F元素)を含有する樹脂、シリコーン系樹脂及びこれら樹脂の混合及び/又は共重合したものが挙げられ、ガラスとしては、通常のソーダガラスを用いることができる。また、これらの複数の基材を組み合わせて用いることもできる。例えば、樹脂とガラスを組み合わせた基材、2種以上の樹脂を積層した基材などの複合基材であってもよい。
基材の形状については、厚み250μm以下で巻き取り可能なフィルムであっても、厚み250μmを超える基板であってもよい。コスト、生産性、取り扱い性等の観点からは250μm以下の樹脂フィルムが好ましく、より好ましくは190μm以下、さらに好ましくは150μm以下、特に好ましくは100μm以下の樹脂フィルムである。また、塗工性、取り扱い性を考えた場合、20μm以上が好ましい。
基材として樹脂フィルムを用いる場合、樹脂を未延伸、一軸延伸、二軸延伸してフィルムとしたものを適用することができる。これら樹脂フィルムのうち、基材への成形性、透明性等の光学特性、生産性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、またPENとの混合及び/又は共重合したPETフィルム、ポリプロピレンフィルムを好ましく使用することができる。
本発明においては、これらの基材の少なくとも片側の最外層に親水基を有した化合物を積層した親水性基材であってもよい。親水基を有する化合物の例としては基材に使用する樹脂の構造内に親水基を有したものが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、親水基としては例えば、ヒドロキシル基、カルボン酸基、リン酸基、アミノ基、4級アンモニウム塩基、スルホン酸基、またこれら親水基の一部がNa、K等のカウンターカチオンを有した状態(例えば、−ONa、−COONa、−SONaなど)が挙げられ、これらを1種類または2種以上混合していてもよい。これら官能基のうち、親水性を付与しやすいカルボン酸基、スルホン酸基、また各親水基の一部がNa、K等のカウンターカチオンを有した状態(−COONa、−SONa)を好ましく使用することができる。
[導電積層体の製造方法]
本発明の導電積層体を製造する方法は、銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に存在させ、図2に示すように銀ナノワイヤー同士を効果的に接合させるためには予め銀ナノワイヤーを含む導電層を基材上にまず形成した後に次いで銀含有組成物を含む液体を塗工することが望ましい。上記のようにすることで、乾燥過程において銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に集めることができる。また乾燥速度を遅くすることで、銀塩及び/又は金属銀の濃度を大きくし、より効果的に銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に集めることができる。
具体的な乾燥条件としては150℃以下であることが好ましい。150℃を超えると、基材が樹脂で形成されていた場合に熱により変形してしまう場合がある。また、銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に効果的に集めるという点では120℃以下がより好ましい。また、下限は30℃が好ましい。30℃未満であると、銀塩及び/又は金属銀を析出させる反応が進みにくい場合があるが、30℃未満の低温でまずは乾燥させて、銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に集め、90℃以上で反応をさせるという2段階乾燥を実施しても構わない。銀塩及び/又は金属銀を銀ナノワイヤー同士の交点に効果的に集めるためにこれらの乾燥方法を適宜組み合わせることが可能である。
[導電層を基材上に形成する方法]
本発明における導電層を基材上に形成する方法としては、銀ナノワイヤーや銀含有組成物を構成する材料の種類により最適な方法を選択すればよく、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。
導電層の形成においては、導電層を均一に積層できかつ基材への傷が入りにくいスリットダイコート、もしくは導電層を均一にかつ生産性良く形成できるマイクログラビアを使用したウエットコート法が好ましい。また、導電層を基材上に形成するにあたり、導電材(銀ナノワイヤー)からなるネットワーク構造を有する導電成分を予め基材上に配置した後に、銀含有組成物または銀含有組成物を含む液体を塗布し、銀塩及び/又は金属銀を析出させて接点が接合した導電層を形成する。
[本発明の導電積層体の用途]
本発明の導電積層体は、高い透明性を保持しつつも、表面抵抗値の面内バラツキを小さくすることができ、鮮明な画像とともに導電性の安定性を得ることができるので、表示体、とりわけ、タッチパネルや電子ペーパーといった用途に好ましく用いることができる。
タッチパネルの一例を示した断面模式図を図3に示す。本発明のタッチパネルは、銀ナノワイヤーを含むネットワーク構造を有する導電層を積層した本発明の導電積層体を単独もしくは複数枚、さらには他の部材と組み合わせて搭載したものであり、その例として抵抗膜式タッチパネルや静電容量式タッチパネル等が挙げられる。本発明の導電積層体の導電層は、図1に示すように符号1のような銀ナノワイヤーを含み、接点を有するネットワーク構造を形成している。
本発明の導電積層体を搭載してなるタッチパネルは、たとえば図3に示すように導電層がパターン化された導電積層体2を、接着剤や粘着剤等の接合層5によって接合して積層したものであり、さらに、タッチパネルの画面側の基材6、タッチパネルの画面側の基材に積層したハードコート層7が設けられる。なお、導電積層体2は、親水性基材3と導電層4とから構成されている。かかるタッチパネルは、例えば、リード線と駆動ユニット等を取り付け、液晶ディスプレイの前面に組み込んで用いられる。
次に電子ペーパーの一例を示した断面模式図を図4に示す。本発明の電子ペーパーは、銀ナノワイヤーからなるネットワーク構造を有する導電層9を積層した本発明の導電積層体10を単独もしくは複数枚、さらには他の部材と組み合わせて搭載したものである。図4に示すように透明なマイクロカプセル14が、上部に配置された本発明の導電積層体10と下部に配置された下部電極複合体17との間に隙間なく並べられた構造となっている。上部に配置された導電積層体10は基材8と導電層9とから構成され、下部電極複合体17は下部電極15と支持基材16とから構成される。マイクロカプセル14中には正に帯電した白色顔料粒子11と負に帯電した黒色顔料粒子13が透明分散媒12と共に収められている。図4に示す電子ペーパーでは、外部の制御回路からの電圧印加によって2枚の電極間に電界が生じ、正に帯電した白色顔料粒子11と負に帯電した黒色顔料粒子13が透明分散媒12中を泳動して、いずれか電圧によって選ばれた色の顔料粒子がカプセルの表示面側に集まることで、白黒の表示を行い、微小な電極によって作られる各画素ごとに白黒の表示が選ばれる。電圧を切っても顔料粒子は簡単に動かないため、印刷物のように読みとることができる。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。
(1)導電成分の構造(形状)、ネットワーク構造の有無、接合の状態
絶縁抵抗計(三和電気計器(株)製、DG6)を用いて、サンプルの各面に探針をあて、通電の有無からサンプルの導電面を特定する。
次いでサンプルの導電領域(A)及び非導電領域(B)の各々の表面を、走査透過電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製 日立走査透過電子顕微鏡HD−2700)もしくは電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子(株)製 JSM−6700−F)を用いて加速電圧3.0kV、観察倍率と画像のコントラストを適宜調節して各倍率にて観察した。
前記方法にて観察が困難な場合は、次いでカラー3D レーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9700/9710)、観察アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1V1)、形状解析アプリケーション((株)キーエンス製 VK−H1A1)を用いて、付属の標準対物レンズ10X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 10X)、20X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan 20X)、50X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 50X)、150X((株)ニコン製 CF IC EPI Plan Apo 150X)にて各倍率で導電側の同位置を表面観察し、その画像データから画像解析した。
また接点の接合部分については金属を蒸着することなく観察可能な走査型電子顕微鏡(Hitachi、SU5500)を用いて、加速電圧1.0kV、200,000倍で観察した。なお、交差部分について、接合の有無の判定は交差部分、50ヶ所を観察し、1箇所でも接合していれば接合有と判断し、接合しているのか単に接しているかについては、図2の交差部分のように交差する銀ナノワイヤー同士に界面が存在しない部分がある場合を接合、図5の交差部分のように交差する銀ナノワイヤー同士に必ず界面が存在する場合を単なる接触と判断した。ネットワーク構造の有無は上述した方法で得られた画像より、50本の銀ナノワイヤーを選定し、それぞれの銀ナノワイヤーの接点箇所の数をカウントし、数平均値を取ることにより、銀ナノワイヤー1本あたりの接点の数平均値を求めた。数平均値が1を超える場合、ネットワーク構造を有すると判断した。なお、接触している箇所または接合している箇所いずれであっても接点としてカウントした。
(2)導電成分の同定
サンプルから導電層を剥離し、溶解する溶剤に溶解させた。必要に応じ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、液体高速クロマトグラフィー等に代表される一般的なクロマトグラフィー等を適用し、それぞれ単一物質に分離精製して、以下の定性分析に供した。
その後導電成分を適宜濃縮および希釈を行いサンプルを調製した。次いで、以下の評価方法を用いサンプル中に含まれる成分を特定した。
分析手法は、以下の分析の手法を組み合わせて行い、より少ない組み合わせで測定できるものを優先して適用した。
核磁気共鳴分光法(H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR、19F−NMR)、二次元核磁気共鳴分光法(2D−NMR)、赤外分光光度法(IR)、ラマン分光法、各種質量分析法(ガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC−MS)、熱分解ガスクロマトグラフィー−質量分析法(熱分解GC−MS)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−MS)、飛行時間型質量分析法(TOF−MS)、飛行時間型マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析(MALDI−TOF−MS)、ダイナミック二次イオン質量分析法(Dynamic−SIMS)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)、その他スタティック二次イオン質量分析法(Static−SIMS)等)、X線回折法(XRD)、中性子回折法(ND)、低速電子線回折法(LEED)、高速反射電子線回折法(RHEED)、原子吸光分析法(AAS)、紫外光電子分光法(UPS)、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)、蛍光X線元素分析法(XRF)、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP−AES)、電子線マイクロアナリシス法(EPMA)、荷電粒子励起X線分光法(PIXE)、低エネルギーイオン散乱分光法(RBSまたはLEIS)、中エネルギーイオン散乱分光法(MEIS)、高エネルギーイオン散乱分光法(ISSまたはHEIS)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)、透過電子顕微鏡−エネルギー分散X線分光分析(TEM−EDX)、走査電子顕微鏡−エネルギー分散X線分光分析(SEM−EDX)、ガスクロマトグラフィー(GC)その他元素分析。
(3)表面抵抗値R
導電積層体の導電層側の表面抵抗値を、非接触式抵抗率計(ナプソン(株)製 NC−10)を用い渦電流方式で100mm×50mmのサンプルの中央部分を測定した。5サンプルについて平均値を算出し、これを表面抵抗値R[Ω/□]とした。検出限界を超えて表面抵抗値が得られなかった場合は、次いで以下の方法にて測定した。
高抵抗率計(三菱化学(株)製 Hiresta−UP MCP−HT450)を用い、リングタイププローブ(三菱化学(株)製 URSプローブ MCP−HTP14)を接続して二重リング方式で100mm×100mmのサンプルの中央部分を測定した。5サンプルについて平均値を算出し、これを表面抵抗値R[Ω/□]とした。
(4)全光線透過率
濁度計(曇り度計)NDH2000(日本電色工業(株)製)を用いてJIS K7361−1:1997に基づいて、導電積層体厚み方向の全光線透過率を導電層側から光を入射させて測定した。5サンプルについて測定し、5サンプルの平均値を算出し、これを各水準の全光線透過率とした。本測定に当たっては、有効数字2桁が確保できる倍率を選択し、計算に当たっては、3桁目を四捨五入して値を求めた。
<基材>
各実施例及び比較例に使用した基材を以下に示す。
(1)基材A
・ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 “ルミラー”(登録商標)U48)
・厚み125μm
(2)基材B
・ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 “ルミラー”(登録商標)U48)
・厚み50μm
<導電材>
各実施例及び比較例に用いた各導電材を以下に示す。
導電材A「銀ナノワイヤー」
特表2009−505358号公報の例1(銀ナノワイヤーの合成)に記載の方法にて得た銀ナノワイヤー導電材(短軸:50〜100nm、長軸:20〜40μm)を水に分散させた銀ナノワイヤー分散液(米国Cambrios社製“ClearOhm”(登録商標) Ink−A AQ)を、銀ナノワイヤーの濃度が0.055質量%となるように希釈したもの。
<銀含有組成物及び銀含有組成物を含む液体の調製>
(実施例)
(1)合成例1 アセトンジカルボン酸銀(銀塩A)の合成
アセトンジカルボン酸43.8gを1,000mlビーカーに秤量後、600gのイオン交換水に添加し溶解させ氷冷し、さらに102gの硝酸銀を溶解させた。そこへ、48gのn−ヘキシルアミンを投入後、30分間撹拌した。得られた白色の固体をろ取しアセトンで洗浄後、減圧乾燥することで88.2gのアセトンジカルボン酸銀を白色固体として得た(収率:82%)。得られたアセトンジカルボン酸銀の赤外吸収スペクトルを図6に示す(IR:1,372.10cm-1、1,581.34cm-1)。得られたアセトンジカルボン酸銀のTGA分析を、熱重量分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製)を用いて行った。分析条件は、昇温速度10℃/分、測定雰囲気を空気中とした。その結果、熱分解温度は175℃であった。また、熱重量分析後の残分は59.7重量%であり、理論残存率(59.4重量%)と一致していた。得られた分析結果を図7に示す。
(2)銀含有組成物の調製
銀含有組成物1
遮光瓶中で、合成例1で調製したアセトンジカルボン酸銀400mgを、2−エチルヘキシルアミン(2−EHA)200mg、イソアミルアミン400mgを混合したものに溶解させ、銀含有組成物を得た。
銀含有組成物2
遮光瓶中で、合成例1で調製したアセトンジカルボン酸銀100mgを、2−エチルヘキシルアミン(2−EHA)300mg、イソアミルアミン600mgを混合したものに溶解させ、銀含有組成物を得た。
銀含有組成物3
遮光瓶中で、合成例1で調製したアセトンジカルボン酸銀1.5mg、1−ブチルアミン(BA)998.5mgを混合したものに溶解させ、銀含有組成物を得た。
(3)銀含有組成物を含む液体の調製
銀含有組成物を含む液体1
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgをメタノール(MeOH)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体2
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgを2−プロパノール(IPA)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体3
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgを1−ブタノール99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体4
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgを1−ヘキサノール99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体5
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgをメチルエチルケトン(MEK)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体6
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgを酢酸エチル(AcOEt)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体7
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液5gを2−プロパノール(IPA)95gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体8
遮光瓶中で、銀含有組成物1で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液500mgを1−ブタノール99.5gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体9
遮光瓶中で、銀含有組成物2で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液113mgを2−プロパノール(IPA)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
銀含有組成物を含む液体10
遮光瓶中で、銀含有組成物3で得られたアセトンジカルボン酸銀含有アミン溶液30gを水70gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
(比較例)
銀含有組成物4
遮光瓶中で、マロン酸銀200mgをヘキシルアミン(HA)800mgに溶解させ、銀含有組成物を得た。
銀含有組成物を含む液体11
遮光瓶中で、銀含有組成物4で得られたマロン酸銀含有アミン溶液113mgをイソプロピルアルコール(IPA)99.887gに添加して、銀含有組成物を含む液体を調製した。
(実施例1〜7、9〜24、比較例1〜2、参考例(実施例8)
前記導電材Aを、材質がステンレス(sus)のシム(シム厚み50μm)を装着したスリットダイコート(塗工幅550mm)を使用して基材の片面に塗布、乾燥し導電成分を積層形成した。さらに銀ナノワイヤーが塗布されている側に上記スリットダイコートを使用して得られた銀含有組成物を含む液体を塗布し、乾燥させて銀塩及び/又は金属銀を形成した。評価結果及び詳細な製造条件については表1〜3に記載する。なお、比較例1については銀含有組成物を含む液体を塗布しなかった。
Figure 0006323741
Figure 0006323741
Figure 0006323741
本発明の導電積層体は、導電性が良好なことからタッチパネル用途に好適に使用されるものである。さらに、本発明の導電積層体は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)、電子ペーパーなどのディスプレイ関連や、太陽電池モジュールなどにおいて用いられる電極部材にも好適に使用することができる。
1 銀ナノワイヤー
2 導電積層体
3 親水性基材
4 導電層
5 接合層
6 タッチパネルの画面側の基材
7 ハードコート層
8 基材
9 導電層
10 導電積層体
11 白色顔料粒子
12 透明分散媒
13 黒色顔料粒子
14 マイクロカプセル
15 下部電極
16 支持基材
17 下部電極複合体

Claims (7)

  1. 基材の少なくとも片側に、ネットワーク構造を有する銀ナノワイヤーを含む導電層を有する導電積層体の製造方法であって、銀ナノワイヤーを含む導電層を形成した後に、下記(i)を満たす銀含有組成物または銀含有組成物を含む液体を前記導電層に塗布し、乾燥させて銀塩及び/又は金属銀を析出させることを特徴とする導電積層体の製造方法。
    (i)前記銀含有組成物が化学式(1)で表される銀化合物(A)と2−エチルヘキシルアミンおよびイソアミルアミンからなるアミン化合物(B)とを含む組成物であって、銀化合物(A)、およびアミン化合物(B)の合計100質量%中に銀化合物(A)を0.01〜50質量%および、アミン化合物(B)を50〜99.99質量%含む銀含有組成物。
    Figure 0006323741
  2. 前記銀含有組成物を含む液体が、前記銀含有組成物0.005〜50質量%と、溶媒50〜99.995質量%とを含んでおり、該銀含有組成物を含む液体を前記導電層に塗布する、請求項1に記載の導電積層体の製造方法。
  3. 乾燥温度が150℃以下である、請求項1または2に記載の導電積層体の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法を用いて製造した導電積層体。
  5. 請求項に記載の導電積層体を用いた表示体。
  6. 請求項に記載の表示体を用いたタッチパネル。
  7. 請求項に記載の表示体を用いた電子ペーパー。
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