JP6321968B2 - ガスセンサ素子 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のガスセンサ素子においては、固体電解質体に一対の電極を設けて、酸素ポンプセル、酸素モニタセル及びセンサセルを形成し、内部空間に導入された被測定ガス中の特定ガス成分の濃度を検出している。また、特許文献1のガスセンサ素子においては、内部空間内の酸素濃度の影響を受けずに特定ガス成分の濃度を検出するために、内部空間に被測定ガスを導入するガス導入口から、酸素モニタセルの電極とセンサセルの電極との、ガス流れの上流側端部位置までの距離が同等となるようにしている。
ヒータの加熱量は、酸素ポンプセルにおける一対の電極間の抵抗値等の大きさに基づいて、ガスセンサ素子の作動温度を一定に保つよう制御される。しかし、被測定ガスに接触する電極は時間の経過とともに劣化する。そして、この電極の劣化により、一対の電極間の抵抗値等が増加し、ヒータによる加熱量が増加されることになる。そのため、ガスセンサ素子が長く使用されるほどガスセンサ素子の作動温度が高くなり、電子伝導によって一対の電極間に流れる電流が増加する傾向にある。
該固体電解質体の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体を通過した被測定ガスが導入される被測定ガス空間と、
上記固体電解質体の他方の表面側に形成され、基準ガスが導入される基準ガス空間と、
該基準ガス空間又は上記被測定ガス空間を介して上記固体電解質体に積層されたヒータと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられたセンサ電極を有し、該センサ電極と上記固体電解質体の上記基準ガス空間側の表面に設けられた基準電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセルと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられた電子伝導電極を有し、上記ヒータの電子伝導によって上記電子伝導電極と上記基準電極との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セルと、
上記固体電解質体又は該固体電解質体に積層された他の上記固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極を有し、該一対のポンプ電極の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間における酸素濃度を調整するポンプセルと、を備え、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面には、被測定ガス中の酸素成分を透過させない性質を有し、かつ上記被測定ガス空間を形成するための絶縁体が積層されており、
上記電子伝導電極は、上記絶縁体に埋設されていることを特徴とするガスセンサ素子にある。
また、本発明の他の態様は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、
該固体電解質体の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体を通過した被測定ガスが導入される被測定ガス空間と、
上記固体電解質体の他方の表面側に形成され、基準ガスが導入される基準ガス空間と、
該基準ガス空間又は上記被測定ガス空間を介して上記固体電解質体に積層されたヒータと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられたセンサ電極を有し、該センサ電極と上記固体電解質体の上記基準ガス空間側の表面に設けられた基準電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセルと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられた電子伝導電極を有し、上記ヒータの電子伝導によって上記電子伝導電極と上記基準電極との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セルと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられたモニタ電極を有し、該モニタ電極と上記基準電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間における酸素濃度を検出するモニタセルと、
上記固体電解質体又は該固体電解質体に積層された他の上記固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極を有し、該一対のポンプ電極の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間における酸素濃度を調整するポンプセルと、を備え、
上記ポンプ電極は、上記センサ電極及び上記電子伝導電極が設けられた上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面の長手方向において、上記センサ電極及び上記電子伝導電極の配置位置よりも上記被測定ガスの流れの上流側位置に設けられており、
上記センサ電極、上記電子伝導電極及び上記モニタ電極は、上記長手方向における上記ポンプ電極の配置位置から互いに等しい距離に配置されていることを特徴とするガスセンサ素子にある。
また、本発明のさらに他の態様は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、
該固体電解質体の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体を通過した被測定ガスが導入される被測定ガス空間と、
上記固体電解質体の他方の表面側に形成され、基準ガスが導入される基準ガス空間と、
該基準ガス空間又は上記被測定ガス空間を介して上記固体電解質体に積層されたヒータと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられたセンサ電極を有し、該センサ電極と上記固体電解質体の上記基準ガス空間側の表面に設けられた基準電極との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセルと、
上記固体電解質体の上記被測定ガス空間側の表面に設けられた電子伝導電極を有し、上記ヒータの電子伝導によって上記電子伝導電極と上記基準電極との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セルと、
上記固体電解質体又は該固体電解質体に積層された他の上記固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極を有し、該一対のポンプ電極の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間における酸素濃度を調整するポンプセルと、を備え、
上記ヒータは、通電によって発熱する導体層と、該導体層を挟持する絶縁層とを有しており、かつ上記電子伝導検出セルによって検出される電流値が一定になるよう、上記導体層に通電を行うよう構成されていることを特徴とするガスセンサ素子にある。
これにより、センサセルにおける検出電流から電子伝導検出セルにおける電流を差し引くことにより、ガスセンサ素子の作動温度の変化を反映して、センサセルによって特定ガス成分濃度を検出することができる。なお、センサセルにおける検出電流の値は、特定ガス成分濃度の検出を行うための酸素イオン電流に、電子伝導による電流が加わった値となる。
上記ガスセンサ素子においては、上記電子伝導電極における、少なくとも上記被測定ガスに曝される表面は、上記被測定ガス中の酸素分解に対して不活性である電極材料から構成されていてもよい。
この場合には、電子伝導電極に用いる電極材料を工夫することにより、電子伝導検出セルを容易に形成することができる。被測定ガス中の酸素分解に対して不活性である電極材料によって、電子伝導電極の全体を形成してもよく、電子伝導電極の表面層を形成してもよい。
また、電極材料としては、例えば、金材料、銀材料、銅材料、鉛材料等がある。
この場合には、電子伝導電極に用いる電極材料は通常用いる材料としたまま、被覆層を設けることによって電子伝導検出セルを容易に形成することができる。
この場合には、ポンプ電極を、センサ電極及び電子伝導電極が設けられた固体電解質体に設けることにより、ヒータによってポンプ電極を加熱することが容易になる。また、ヒータにおける加熱中心から、センサ電極及び電子伝導電極までの距離を同等にして、ヒータからの電子伝導によってセンサ電極及び電子伝導電極に流れる電流を同等にすることができる。そのため、センサセルによる特定ガス成分濃度の検出精度をさらに向上させることができる。
なお、センサセルによって検出される電流の値、及びモニタセルによって検出される電流の値のそれぞれは、特定ガス成分濃度の検出を行うための酸素イオン電流に、電子伝導による電流が加わった値となる。
そして、特定ガス成分濃度を検出する際に、残留酸素による酸素イオン電流と、電子伝導による電流とを区別して検出することができる。
電子伝導によって電子伝導検出セルに流れる電流値は、ガスセンサ素子の作動温度と相関関係を有している。また、電子伝導検出セルは、被測定ガス中の酸素分解によって生じる酸素イオン電流を検出せず、電子伝導検出セルの電子伝導電極においては、被測定ガス中の酸素成分を分解することによる経時劣化がほとんど生じない。そのため、電子伝導検出セルによって検出される電流値が一定になるよう導体層に通電を行うことにより、ガスセンサ素子の作動温度を、精度よく制御することができる。
(実施例1)
本例のガスセンサ素子1は、図1、図2に示すように、固体電解質体2、被測定ガス空間101、基準ガス空間102、ヒータ6、ポンプセル41、センサセル43及び電子伝導検出セル44を備えている。
固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有する材料から構成されている。被測定ガス空間101は、固体電解質体2の一方の表面側に形成されており、拡散抵抗体3を通過した被測定ガスGが導入されるよう構成されている。基準ガス空間102は、固体電解質体2の他方の表面側に形成されており、基準ガスAが導入されるよう構成されている。固体電解質体2の基準ガス空間102側の表面202には、基準ガスAに曝される基準電極25が設けられている。
本例のガスセンサ素子1は、カバー内に配置された状態で、自動車の排気管内に配置して使用される。また、被測定ガスGは排気管を通過する排気ガスであり、ガスセンサ素子1は、排気ガス中の特定ガス成分としてのNOx(窒素酸化物)の濃度を検出するために用いられる。
図1に示すように、固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアの基板である。ポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24は、固体電解質体2における、被測定ガスGに曝される側の表面201に一定の厚みで設けられている。基準電極25は、固体電解質体2における、基準ガスAに曝される側の表面202に一定の厚みで設けられている。本例の基準電極25は、固体電解質体2においてポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24が位置する領域の全体の裏側の位置に設けられている。基準電極25は、ポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24の全体に対して1つ設ける以外にも、ポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24のそれぞれの裏側の位置に分離させて、3つ設けることもできる。
また、ヒータ6の第4の絶縁体61及び導体層62は、固体電解質体2に対して平行に配置されており、導体層62は、ポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24に対して平行に配置されている。
電子伝導電極24は、センサ電極23に対する長手方向Lの他端側に位置しており、被測定ガスG中の酸素成分を透過させない被覆層としての第1の絶縁体51によって覆われている。本例の電子伝導電極24は、第1の絶縁体51の中に埋設されている。
本例のガスセンサ素子1は、ヒータ6によって生じる電子伝導の強さを検出する電子伝導検出セル44を有している。そのため、電子伝導検出セル44における、電子伝導による電流を検出することにより、ヒータ6による加熱量、さらにはガスセンサ素子1の作動温度を検知することができる。また、電子伝導検出セル44によれば、ガスセンサ素子1が経時変化したときに増加する、電子伝導による電流を検出することもできる。
これにより、センサセル43における検出電流から電子伝導検出セル44における電流を差し引くことにより、ガスセンサ素子1の作動温度の変化を反映して、センサセル43によって特定ガス成分濃度を検出することができる。なお、センサセル43における検出電流の値は、特定ガス成分濃度の検出を行うための酸素イオン電流に、電子伝導による電流が加わった値となる。
本例は、上記実施例1に示したガスセンサ素子1において、電子伝導検出セル44の配置箇所を変更した例である。
図4、図5に示すように、本例の電子伝導検出セル44の電子伝導電極24Aは、固体電解質体2の被測定ガスG側の表面201の長手方向Lに直交する幅方向Wにおいて、センサセル43のセンサ電極23に隣接して形成されている。ポンプ電極21、センサ電極23及び電子伝導電極24Aは、被測定ガス空間101内に配置されている。センサ電極23及び電子伝導電極24Aは、固体電解質体2の被測定ガス空間101側の表面201の長手方向Lにおいて、ポンプ電極21の配置位置から互いに等しい距離に配置されている。電子伝導電極24Aは、被測定ガスG中の酸素分解に対して不活性である電極材料としての金材料から構成されている。なお、電子伝導電極24Aにおける、被測定ガスGに曝される表面に、金材料からなる表面層を設けてもよい。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、ガスセンサ素子1が、センサセル43及び電子伝導検出セル44の他に、モニタセル42を備える例である。
図8に示すように、モニタセル42は、センサ電極23及び電子伝導電極24が設けられた固体電解質体2の被測定ガス空間101側の表面201に設けられたモニタ電極22を有している。モニタ電極22は、固体電解質体2の被測定ガスG側の表面201の長手方向Lに直交する幅方向Wにおいて、センサ電極23及び電子伝導検出セル44と並んで形成されている。センサ電極23、電子伝導電極24及びモニタ電極22は、被測定ガス空間101内に配置されている。センサ電極23、電子伝導電極24及びモニタ電極22は、固体電解質体2の被測定ガス空間101側の表面201の長手方向Lにおいて、ポンプ電極21の配置位置から互いに等しい距離に配置されている。電子伝導電極24は、上記実施例2の図7で示した場合と同様に、被測定ガスG中の酸素成分を透過させない被覆層55によって覆われている。なお、図8は、上記実施例2の図4のII−II断面に相当する部位を示す。
また、センサ電極23は、被測定ガスG中の特定ガス成分としてのNOxの分解に活性な電極材料によって構成されており、モニタ電極22は、被測定ガスG中のNOxの分解に不活性な電極材料によって構成されている。センサセル43においては、酸素濃度及び特定ガス成分濃度に依存して酸素イオン電流が検出される一方、モニタセル42においては、酸素濃度に依存して酸素イオン電流が検出される。そして、ガスセンサ素子1においては、センサセル43によって検出される電流から、モニタセル42によって検出される電流が差し引かれることにより、被測定ガスG中の特定ガス成分の濃度が検出される。こうして、モニタセル42を用いることによって、ガスセンサ素子1が経時変化した際に、被測定ガスG中の残留酸素による酸素イオン電流が、センサセル43によるNOx濃度の検出に与える影響を補正することができる。
なお、センサセル43によって検出される電流の値、及びモニタセル42によって検出される電流の値のそれぞれは、特定ガス成分濃度の検出を行うための酸素イオン電流に、電子伝導による電流が加わった値となる。
また、ガスセンサ素子1が長期の使用によって経時変化した際に、ポンプ電極21が劣化すると、ポンプ電極21と基準電極25との間の抵抗値が増加する。この抵抗値は、温度が上昇すると減少する傾向を有している。そのため、劣化によって抵抗値が増加すると、ガスセンサ素子1の温度を上昇させようとして、ヒータ6の加熱量が増加する。そして、各セル42,43,44においては、ヒータ6からの電子伝導による電流が増加する。
初期状態及び耐久状態のいずれにおいても、センサセル43及びモニタセル42においては、電子伝導による電流I3と、酸素イオン電流I1’,I2’とが流れ、電子伝導検出セル44においては、電子伝導による電流I3のみが流れる。電子伝導による電流I3は、初期状態及び耐久状態のいずれにおいても、ヒータ6の加熱中心からセンサ電極23、モニタ電極22及び電子伝導電極24までのそれぞれの距離が同等であるために、各セル42,43,44において同等である。また、センサ電極23に用いる材料は、モニタ電極22に用いる材料に比べて酸素分解を生じさせやすい。そのため、NOxの濃度が0ppmであっても、センサセル43に流れる酸素イオン電流I1’は、モニタセル42に流れる酸素イオン電流I2’よりも多くなる。
また、耐久状態においては、ポンプ電極21の劣化によってヒータ6の加熱量が増加したことに伴い、各セル42,43,44における電子伝導による電流I3が初期状態に比べて増加していることがわかる。この電子伝導による電流I3の増加は、電子伝導セルにおける電流値I3の増加量によって検出することができる。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1、2と同様であり、実施例1、2と同様の作用効果を得ることができる。
なお、電子伝導検出セル44を用いず、センサセル43とモニタセル42とを用いることのみによっては、電子伝導による電流I3の量を知ることはできない。そのため、電子伝導による電流I3の量を知るためには、電子伝導検出セル44を用いることが必要である。
本例は、電子伝導検出セル44によって検出される電流値が一定になるよう、ヒータ6の導体層62に通電を行うよう構成した例である。
電子伝導によって電子伝導検出セル44に流れる電流値は、ガスセンサ素子1の作動温度と相関関係を有している。また、電子伝導検出セル44は、被測定ガスG中の酸素分解によって生じる酸素イオン電流を検出せず、電子伝導検出セル44の電子伝導電極24においては、被測定ガスG中の酸素成分を分解することによる経時劣化がほとんど生じない。そのため、電子伝導検出セル44によって検出される電流値が一定になるよう導体層62に通電を行うことにより、ガスセンサ素子1の作動温度を、精度よく制御することができる。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1〜3と同様であり、実施例1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
101 被測定ガス空間
102 基準ガス空間
2 固体電解質体
21 ポンプ電極
22 モニタ電極
23 センサ電極
24 電子伝導電極
25 基準電極
3 拡散抵抗体
41 ポンプセル
42 モニタセル
43 センサセル
44 電子伝導検出セル
6 ヒータ
G 被測定ガス
A 基準ガス
Claims (5)
- 酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
該固体電解質体(2)の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体(3)を通過した被測定ガス(G)が導入される被測定ガス空間(101)と、
上記固体電解質体(2)の他方の表面側に形成され、基準ガス(A)が導入される基準ガス空間(102)と、
該基準ガス空間(102)又は上記被測定ガス空間(101)を介して上記固体電解質体(2)に積層されたヒータ(6)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられたセンサ電極(23)を有し、該センサ電極(23)と上記固体電解質体(2)の上記基準ガス空間(102)側の表面に設けられた基準電極(25)との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間(101)における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセル(43)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられた電子伝導電極(24)を有し、上記ヒータ(6)の電子伝導によって上記電子伝導電極(24)と上記基準電極(25)との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セル(44)と、
上記固体電解質体(2)又は該固体電解質体(2)に積層された他の固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極(21,25)を有し、該一対のポンプ電極(21,25)の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間(101)における酸素濃度を調整するポンプセル(41)と、を備え、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面には、被測定ガス(G)中の酸素成分を透過させない性質を有し、かつ上記被測定ガス空間(101)を形成するための絶縁体(51)が積層されており、
上記電子伝導電極(24)は、上記絶縁体(51)に埋設されていることを特徴とするガスセンサ素子(1)。 - 上記ヒータ(6)は、通電によって発熱する導体層(62)と、該導体層(62)を挟持する絶縁層(61)とを有しており、
上記導体層(62)は、上記センサ電極(23)及び上記電子伝導電極(24)に対して平行に配置されており、
上記固体電解質体(2)に上記ヒータ(6)が積層された厚み方向(T)において、上記導体層(62)から上記センサ電極(23)までの距離と、上記導体層(62)から上記電子伝導電極(24)までの距離とが同じであることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ素子(1)。 - 酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
該固体電解質体(2)の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体(3)を通過した被測定ガス(G)が導入される被測定ガス空間(101)と、
上記固体電解質体(2)の他方の表面側に形成され、基準ガス(A)が導入される基準ガス空間(102)と、
該基準ガス空間(102)又は上記被測定ガス空間(101)を介して上記固体電解質体(2)に積層されたヒータ(6)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられたセンサ電極(23)を有し、該センサ電極(23)と上記固体電解質体(2)の上記基準ガス空間(102)側の表面に設けられた基準電極(25)との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間(101)における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセル(43)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられた電子伝導電極(24)を有し、上記ヒータ(6)の電子伝導によって上記電子伝導電極(24)と上記基準電極(25)との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セル(44)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられたモニタ電極(22)を有し、該モニタ電極(22)と上記基準電極(25)との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間(101)における酸素濃度を検出するモニタセル(42)と、
上記固体電解質体(2)又は該固体電解質体(2)に積層された他の固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極(21,25)を有し、該一対のポンプ電極(21,25)の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間(101)における酸素濃度を調整するポンプセル(41)と、を備え、
上記ポンプ電極(21)は、上記センサ電極(23)及び上記電子伝導電極(24)が設けられた上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面の長手方向(L)において、上記センサ電極(23)及び上記電子伝導電極(24)の配置位置よりも上記被測定ガス(G)の流れの上流側位置に設けられており、
上記センサ電極(23)、上記電子伝導電極(24)及び上記モニタ電極(22)は、上記長手方向(L)における上記ポンプ電極(21)の配置位置から互いに等しい距離に配置されていることを特徴とするガスセンサ素子(1)。 - 酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
該固体電解質体(2)の一方の表面側に形成され、拡散抵抗体(3)を通過した被測定ガス(G)が導入される被測定ガス空間(101)と、
上記固体電解質体(2)の他方の表面側に形成され、基準ガス(A)が導入される基準ガス空間(102)と、
該基準ガス空間(102)又は上記被測定ガス空間(101)を介して上記固体電解質体(2)に積層されたヒータ(6)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられたセンサ電極(23)を有し、該センサ電極(23)と上記固体電解質体(2)の上記基準ガス空間(102)側の表面に設けられた基準電極(25)との間に流れる酸素イオン電流に基づいて、上記被測定ガス空間(101)における特定ガス成分濃度を検出するためのセンサセル(43)と、
上記固体電解質体(2)の上記被測定ガス空間(101)側の表面に設けられた電子伝導電極(24)を有し、上記ヒータ(6)の電子伝導によって上記電子伝導電極(24)と上記基準電極(25)との間に流れる電流を検出する電子伝導検出セル(44)と、
上記固体電解質体(2)又は該固体電解質体(2)に積層された他の固体電解質体の両表面に設けられた一対のポンプ電極(21,25)を有し、該一対のポンプ電極(21,25)の間に電圧を印加して、上記被測定ガス空間(101)における酸素濃度を調整するポンプセル(41)と、を備え、
上記ヒータ(6)は、通電によって発熱する導体層(62)と、該導体層(62)を挟持する絶縁層(61)とを有しており、かつ上記電子伝導検出セル(44)によって検出される電流値が一定になるよう、上記導体層(62)に通電を行うよう構成されていることを特徴とするガスセンサ素子(1)。 - 上記電子伝導電極(24)の上記被測定ガス空間(101)側の表面は、被測定ガス(G)中の酸素成分を透過させない被覆層(55)によって覆われていることを特徴とする請求項3又は4に記載のガスセンサ素子(1)。
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