JP2008134258A - ガスセンサ素子 - Google Patents

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Kazunori Suzuki
一徳 鈴木
Keigo Mizutani
圭吾 水谷
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Abstract

【課題】より正確な特定ガス濃度を測定可能なガスセンサ素子を提供すること。
【解決手段】熱遮断部100は、ガンスセンサ素子1の長手方向における先端位置をG0、ポンプセル2の先端位置をP0、反対側の基端位置をP1、センサセルの先端位置をS0、反対側の基端位置をS1とする場合、G0をガスセンサ素子長手方向の原点として、P0+0.65(P1−P0)からS0+0.35(S1−S0)の範囲にある。またはガスセンサ素子表面101に導入路110が開口し、かつガスセンサ素子表面101は導入路110を覆う拡散抵抗層17と、センサセルを覆う緻密層162とよりなり、拡散抵抗層17と緻密層162との間に熱遮断部10を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気系に設置して燃焼制御等に利用する積層型のガスセンサ素子に関する。
自動車エンジンの燃焼制御等に用いるガスセンサに内蔵するガスセンサ素子として、多くの素子が知られている。
例えば、被測定ガス室と、被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路と、上記被測定ガス室に配置して被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセルと、上記被測定ガス室においてポンプセルよりも導入路から遠くに配置して被測定ガス室における特定ガス濃度を測定するセンサセルとを有するセンサ部に対し、上記センサセル及び上記ポンプセルを活性温度に保持可能なヒータ部を積層したガスセンサ素子が知られている。
このガスセンサ素子において、センサセルは固体電解質板と該固体電解質板に設けた一対の電極よりなり、一つの電極は被測定ガス室に、もう一つの電極は基準ガスを導入した基準ガス室にさらされる。そして、センサセルは、被測定ガス室の電極上では濃度を測定したい特定ガスが分解され、この分解から発生した酸素イオンによる酸素イオン電流を測ることで特定ガス濃度を検出する。
また、ポンプセルはセンサセルよりも導入路に近い位置にあるため、導入路より導入された被測定ガス内に酸素が含まれていても、ポンプセルが酸素濃度を調整し、例えば酸素濃度を一定とする等して、センサセルで測る酸素イオン電流のうち、被測定ガス中の酸素に由来する電流を一定値としている。
また、ポンプセルに過剰な電圧を加えて、略全ての酸素を被測定ガス室から排出することもできる。この場合、センサセルで測る酸素イオン電流は略全てが特定ガスに由来する。
特開2001−343357号公報
ところで被測定ガス中に水蒸気が含まれている場合、センサセルの電極上で水蒸気が分解され、水蒸気由来の酸素イオンが発生することがある。
水蒸気由来の酸素イオンが生じた場合、センサセルにおいて計測される酸素イオン電流は特定ガスに由来するものと、水蒸気に由来するものとを足し合わせた値となり、正確な測定ができなくなる。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、より正確な特定ガス濃度を測定可能なガスセンサ素子を提供しようとするものである。
第1の発明は、被測定ガス室と該被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路と、上記被測定ガス室に配置し、該被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセルと、上記被測定ガス室において、上記ポンプセルよりも上記導入路から遠くに配置されるとともに上記ポンプセルに隣接して配置され上記被測定ガス室における特定ガス濃度を測定するセンサセルと、該センサセルと上記被測定ガス室における上記被測定ガスの流れ方向に直交する方向に並列配置され上記被測定ガス室の酸素濃度を監視するモニタセルとを有するセンサ部に対し、上記センサセル、上記ポンプセル及び上記モニタセルを活性温度に保持可能なヒータ部を積層したガスセンサ素子であって、
上記ヒータ部を積層した側と反対側のガスセンサ素子表面に熱遮断部を有し、該熱遮断部は、ガンスセンサ素子長手方向におけるガスセンサ素子の先端位置をG0、ポンプセルの先端位置をP0、該先端位置と反対側の基端位置をP1、センサセルの先端位置をS0、該先端位置S0と反対側の基端位置をS1とする場合、G0をガスセンサ素子長手方向の原点として、P0+0.65(P1−P0)からS0+0.35(S1−S0)の範囲にあることを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項1)。
本発明にかかるガスセンサ素子は、ヒータ部と反対側のガスセンサ素子表面の所定の場所に熱遮断部を有する。
これによりポンプセル近傍とセンサセル近傍との間における熱のやりとりが阻害され、ポンプセル近傍よりもセンサセル近傍の温度が低下し、センサセルが被測定ガス中の水蒸気を分解し難くなる。
従って、センサセルを流れる電流は、測定したい特定ガス濃度に対応した値となって、正確なガス濃度を測定することができる。
第2の発明は、被測定ガス室と該被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路と、上記被測定ガス室に配置し、該被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセルと、上記被測定ガス室において、上記ポンプセルよりも上記導入路から遠くに配置されるとともに上記ポンプセルに隣接して配置され上記被測定ガス室における特定ガス濃度を測定するセンサセルと、該センサセルと上記被測定ガス室における上記被測定ガスの流れ方向に直交する方向に並列配置され上記被測定ガス室の酸素濃度を監視するモニタセルとを有するセンサ部に対し、上記センサセル、上記ポンプセル及び上記モニタセルを活性温度に保持可能なヒータ部を積層したガスセンサ素子であって、
上記ヒータ部を積層した側と反対側のガスセンサ素子表面に上記導入路が開口し、かつガスセンサ素子表面は上記導入路を覆う拡散抵抗層と、上記センサセルを覆う緻密層とよりなり、
上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に熱遮断部を有することを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項4)。
本発明にかかるガスセンサ素子は、拡散抵抗層と緻密層との間に熱遮断部を有する。
拡散抵抗層も緻密層もガスセンサ素子表面に位置し、拡散抵抗層は被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路が素子表面において開口した部分を覆っている。ところで、ポンプセルは被測定ガス中の酸素濃度を調整するために、導入路の近傍に配置される。従って、拡散抵抗層はポンプセルを覆うような位置(図1参照)にある。
また、センサセルはポンプセルと比べると導入路からより遠い位置にある。従って、緻密層はセンサセルを覆うような位置にある(図1参照)。
そのため、拡散抵抗層と緻密層との間に熱遮断部があれば、両者の間における熱のやりとりが阻害され、ポンプセル近傍よりもセンサセル近傍の温度が低下し、センサセルが被測定ガス中の水蒸気を分解し難くなる。
従って、センサセルを流れる電流は、測定したい特定ガス濃度に対応した値となって、正確なガス濃度を測定することができる。
以上、本発明にかかるガスセンサ素子によれば、より正確な特定ガス濃度を測定可能なガスセンサ素子を提供することができる。
第1の発明にかかるガスセンサ素子において、ガスセンサ素子長手方向におけるポンプセル及びセンサセルの先端位置及び基端位置は、それぞれポンプセル及びセンサセルにおいて最も先端、最も基端となる位置をガスセンサ素子の表面に投影した位置である。後述する実施例1の図4に具体的な位置を記載した。
また、熱遮断部がP0+0.65(P1−P0)よりもガスセンサ素子の先端側にある場合、ポンプセルの温度が低くなって、酸素の排出能力が低下するおそれがある。S0+0.35(S1−S0)よりも基端側にある場合、センサセルの温度が高くなって、センサセルでの水蒸気分解が生じやすくなるおそれがある。
また、第1及び第2の発明において、センサセルにおいて例えばNOx、HC、CO等を特定ガスとして検出することができる。実施例はNOxについて説明した。
第1及び第2の発明は、自動車等の内燃機関の排気系に設置して、排気ガス中の特定ガス濃度を測定するガスセンサ素子に適用することができる。また、特定ガスと共に酸素等、他のガス濃度を共に測定する複合ガスセンサ素子に適用することができる。
また、第1の発明において、上記熱遮断部は、ガスセンサ素子表面に設けた凹部よりなり、該凹部内はガスセンサ素子外部の雰囲気ガスで満たされていることが好ましい(請求項2)。
また、第2の発明において、上記熱遮断部は上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に設けた間隙部よりなり、該間隙部内はガスセンサ素子外部の雰囲気ガスで満たされていることが好ましい(請求項5)。
凹部や間隙部を設け、該凹部や間隙部内がガスセンサ素子外部の雰囲気ガスで満たされることにより、この凹部や間隙部の熱伝導性が悪くなり、熱遮断部として機能させることができる。
また、第1の発明において、上記熱遮断部は、ガスセンサ素子表面に埋設した熱遮断材料よりなり、該熱遮断材料の熱伝導度はガスセンサ素子表面における熱遮断材料の周囲よりも低いことが好ましい(請求項3)。
また、第2の発明において、上記熱遮断部は上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に設けた熱遮断材料よりなり、該熱遮断材料の熱伝導度は上記拡散抵抗層及び上記緻密層よりも低いことが好ましい(請求項6)。
いずれの場合も、周囲よりも熱伝導性の低い熱遮断材料をガスセンサ素子表面に埋設したり、拡散抵抗層と緻密層との間に設けることで、熱伝導性を悪化させ、熱遮断部として機能させることができる。上記熱遮断材料としては、例えばジルコニア等を使用することができる。
また、第1及び第2の発明において、上記ガスセンサ素子の長手方向と直交する幅方向の寸法をw0、上記熱遮断部の長手方向に直交する幅方向の寸法をw1とすると、0.2w0≦w1であることが好ましい。
これにより、熱遮断の効果を得ることができる。
0.2w0より小さい場合、充分熱を遮断できないおそれがある。また、w1は最大でw0に等しくすることができる。
以下に、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例にかかるガスセンサ素子1は、図1〜図3に示すごとく、第1及び第2被測定ガス室121、122と該被測定ガス室121、122に被測定ガスを導入する導入路110と、上記第1被測定ガス室121に配置し、第1被測定ガス室121における酸素濃度を調整するポンプセル2と、上記第2被測定ガス室122において、上記ポンプセル2よりも上記導入路110から遠くに配置し、第2被測定ガス室122におけるNOx濃度を測定するセンサセル4とを有するセンサ部10に対し、上記センサセル4及び上記ポンプセル2を活性温度に保持可能なヒータ部19を積層して構成する。
上記ヒータ部19を積層した側と反対側のガスセンサ素子表面101に上記導入路110が開口し、かつガスセンサ素子表面101は上記導入路110を覆う拡散抵抗層17と、上記センサセル4を覆う緻密層162とよりなり、上記拡散抵抗層17と上記緻密層162との間に熱遮断部100を有する。
以下、詳細に説明する。
本例にかかるガスセンサ素子1は、自動車のエンジン排気系に設置して、排気ガス中のNOx濃度と共に、エンジンの空燃比を、排気ガス内の酸素濃度から検出する複合ガスセンサ素子である。
図1〜図3に示すごとく、センサ部10は、積層された第2基準ガス室140用のスペーサ14、第2固体電解質板13、第1及び第2被測定ガス室121、122用のスペーサ12、第1固体電解質板11よりなり、更に第1固体電解質板11の一部に拡散抵抗層17が積層され、残りの部分に第1基準ガス室160用のスペーサ161、緻密層162が積層される。
上記拡散抵抗層17と緻密層162との間は間隙部が形成され、この間隙部内は素子外部の雰囲気と同じである。上記間隙部において拡散抵抗層17と緻密層162との間の熱交換が阻害され、間隙部が熱遮断部100として機能する。
上記センサ部10は、第1及び第2被測定ガス室121、122と第1及び第2基準ガス室160、140を備え、第1被測定ガス室121に対して酸素をポンピングするポンプセル2、第2被測定ガス室122の酸素濃度を監視するモニタセル3、第2被測定ガス室122のNOx濃度を検知するセンサセル4を有する。
第1及び第2固体電解質板11、13、スペーサ12との間に第1及び第2被測定ガス室121、122がある。図1、図2に示すごとく、第1被測定ガス室121は、第1固体電解質板11に設けた導入穴110で外部に連通し、第1被測定ガス室121と第2被測定ガス室122との間に設けた拡散通路120で両者が連通する。
また、本例のガスセンサ素子1は、上記第1固体電解質板11の導入穴110を覆う多孔質拡散層17を有し、該多孔質拡散層17と隣接位置に基準ガス室160を形成するスペーサ161及び緻密層162を有する。
また、第2固体電解質板13、スペーサ14、ヒータ部19との間に基準ガスとなる大気を導入する第2基準ガス室140がある。
上記ヒータ部19は、ヒータ基板191と該ヒータ基板191上に設けた発熱体190、該発熱体190を覆う被覆板192とよりなる。
そして、上記第1及び第2の固体電解質板11、13はジルコニアセラミック、その他は絶縁性のアルミナセラミックよりなる。
図2に示すごとく、発熱体190に対する給電は、発熱体190に一体的に形成されたリード部195、スルーホール193、端子部194を介して行われる。
上記ポンプセル2は、図1〜図3に示すごとく、第2固体電解質板13に設けた第1被測定ガス室121と対面する第1ポンプ電極21、第2基準ガス室140と対面する第2ポンプ電極22とよりなる。両電極21、22は電源251及び電流計252を備えたポンプ回路25に接続される。
上記モニタセル3は、図1〜図3に示すごとく、第1固体電解質板11に設けた第2被測定ガス室122と対面する被測定ガス側ポンプ電極32、第2基準ガス室160と対面する基準ガス側ポンプ電極31とよりなる。両電極31、32は電源351及び電流計352を備えたモニタ回路35に接続する。
上記センサセル4は、図1〜図3に示すごとく、第1固体電解質板11に設けた第2被測定ガス室122と対面する被測定ガス側センサ電極42、第2基準ガス室160と対面する基準センサ電極41とよりなる。両電極41、42は電源451及び電流計452を備えたセンサ回路45に接続する。
そして、モニタセル3を用いてポンプセル2の動作を制御するため、電流計352から電源251にむかうフィードバック回路255がある。
そして、被測定ガス側ポンプ電極21、32はNOxに対して不活性なPt−Au電極よりなる。Auの含有率は3wt%である。上記センサセル4の被測定ガス側センサ電極42はNOxに対して活性なPt−Rh電極よりなる。その他の電極22、31、41はPt−Rh電極である。Rhの含有率は20wt%である。また、被測定ガス側センサ電極42はAuを0.2wt%添加する。
また、図2に示すごとく、上記センサセル4における両電極41、42は、導電性リード部411、421を介して、外部の端子412、422に電気的に接続されている。また、上記導電性リード部411、421は、上記第1固体電解質板11、スペーサ161、緻密層162に形成したスルーホール101、182を通して、上記電極41、42と上記端子412、422とをそれぞれ接続している。
また、図2に示すごとく、上記モニタセル3における両電極31、32も同様に、導電性リード部311、321を介して、外部の端子312、322に電気的に接続されている。また、上記導電性リード部311、321は、上記第1固体電解質板11、スペーサ161、緻密層162に形成したスルーホール183、184を通して、上記電極31、32と上記端子312、322とをそれぞれ接続している。
また、上記ポンプセル2における両電極21、22も同様に、導電性リード部211、221を介して、外部の端子215、225に電気的に接続されている。また、上記導電性リード部211、221は、上記第2固体電解質板13、スペーサ14、ヒータ基板191、被覆板192に形成したスルーホール185、186を通して、上記電極21、22と上記端子215、225とをそれぞれ接続している。
第1及び第2被測定ガス室121、122において、導入路110から入った被測定ガスは第1被測定ガス室121に入り、拡散通路120を経て第2被測定ガス室122へと流入する。すなわち、図3に示すごとく、上記センサセル4とモニタセル3とは、上記被測定ガスの流れ方向に関して、上記ポンプセル2よりも下流側の位置において並列配置されている。
次に、本例の熱遮断部100の位置関係について説明する。
図4に示すごとく、ガンスセンサ素子1の長手方向におけるガスセンサ素子1の先端位置をG0、ポンプセル2の先端位置をP0、該先端位置P0と反対側の基端位置をP1、センサセル4の先端位置をS0、該先端位置S0と反対側の基端位置をS1とする。
本例にかかるガスセンサ素子1における熱遮断部100は、同図におけるP0+0.65(P1−P0)からS0+0.35(S1−S0)の範囲に位置する。
センサセル4やポンプセル2の先端位置、基端位置は、長方形型の電極21、22、41、42を有するポンプセル2やセンサセル4の場合については図4に示した通りである。後述する図6に示すような長円の電極21、22、41、42を有するポンプセル2やセンサセル4であれば、長円で最もガスセンサ素子1の先端側や基端側に最も近い電極の端部をP0、P1、S0、S1とする。
なお、先端側とはガスセンサ素子1の導入路110がある方向で、基端側はその反対側であり、図1、図4はガスセンサ素子1の先端側の要部説明図となる。
本例にかかる作用効果について説明する。
被測定ガスである排気ガス中に酸素とNOx、水蒸気が含まれている場合、センサセル4における電圧電流特性は図5に示すような形となる。
図5において、破線はセンサセル4の温度が高温である場合、実線は低温である場合の電圧電流特性である。
いずれの電圧電流特性も2箇所のフラット域を有し、より低電圧でのフラット域(1)、(1)’はセンサセル4の電極42における酸素の分解によるもので、より高電圧でのフラット域(2)、(2)’は電極42でNOxが分解されることによる。また、(2)、(2)’のフラット域よりもさらに高い電圧を付与することで、電極42において水蒸気の分解が生じる。水蒸気の分解が生じている領域が(3)、(3)’である。
そして、図5より、高温ではより低電圧で水蒸気の分解が発生することが分かる。
本例にかかるガスセンサ素子1は、図1より明らかであるが、ポンプセル2の図面上方に位置する拡散抵抗層17と、センサセル4の図面上方に位置する緻密層162との間に熱遮断部100を有する。
そのため、拡散抵抗層17と緻密層162との間における熱のやりとりが阻害され、ポンプセル2近傍よりもセンサセル4近傍の温度が低下し(後述する実施例2参照)、センサセル4が被測定ガス中の水蒸気を分解し難くなる。
従って、センサセル4を流れる電流は、測定したいNOx濃度に対応した値となって、正確なNOxを測定することができる。
以上、本例にかかるガスセンサ素子によれば、より正確な特定ガス濃度を測定可能なガスセンサ素子を提供することができる。
また、本例にかかるガスセンサ素子1は、図4に示すごとく、ガスセンサ素子1の長手方向と直交する幅方向の寸法w0と熱遮断部100の幅方向の寸法w1とが等しい。またw1は少なくとも0.2w0であれば充分な熱遮断効果を得ることができる。
(実施例2)
本例は、ガスセンサ素子表面101の温度分布について測定した結果を説明する。
図6(b)、(c)に示すごとく、本例のガスセンサ素子1は実施例1と略同様の構成で、ガスセンサ素子表面101は導入穴(図示略)を覆う拡散抵抗層17とセンサセル4を覆う緻密層162とよりなり、両者の間に間隙部よりなる熱遮断部100がある。
このガスセンサ素子1をヒータ部19に25Wの電力を投入して加熱した後に、ガスセンサ素子表面101の温度分布をサーモビューアーを用いて測定したところ、図6(a)に示すような温度分布(m)を得た。
また、比較例として、拡散抵抗層17と緻密層162との間に間隙を設けない、図6(d)にかかるガスセンサ素子9を準備して、上述した条件で同様にガスセンサ素子表面101の温度分布を測定したところ、図6(a)に示すような温度分布(n)が得られた。
(m)と(n)とを比較すると、明らかに熱遮断部100を有するガスセンサ素子1における緻密層162近傍の温度が低い。
そして、図6(b)、(c)にかかるガスセンサ素子1のセンサセル4の出力を測定したところ、図7に示すごとく、温度の高低にかかわらずNO濃度が一定であれば、略一定の出力を得た。
しかしながら、図6(d)にかかるガスセンサ素子9は、図7に示すごとく、温度が高くなるにつれて、NO濃度が等しいにもかかわらず、出力が上昇した。これは水蒸気の分解による酸素イオン電流が生じたためと考えられる。このように熱遮断部100を設けることでより正確にNOx濃度を測定できる。
(実施例3)
本例にかかるガスセンサ素子1は、図8に示すごとく実施例1と同様の構成であり、拡散抵抗層17と緻密層162との間に熱遮断部100を有する。
この熱遮断部100は、アルミナセラミック製の拡散抵抗層17、緻密層162よりも熱伝導性の低いジルコニアセラミック材料よりなる。
その他詳細は実施例1と同様の構成であり、同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例にかかるガスセンサ素子1は、図9に示すごとく、積層された第2基準ガス室用のスペーサ14、第2固体電解質板13、第1及び第2被測定ガス室121、122用のスペーサ12、第1固体電解質板11よりなるセンサ部10を有し、更に第1固体電解質板11の一部は第1基準ガス室用のスペーサ161、緻密層162が積層される。
また導入路110はスペーサ12の側面にあり、本例において被測定ガスはガスセンサ素子1の図面横側の側面129から導入される。
そして、固体電解質板11の表面で緻密層162と隣接する部分に凹部が形成され、この凹部内は素子外部の雰囲気と同じである。この凹部がポンプセル11の形成位置をガスセンサ素子表面101に投影した部分219と緻密層162との間の熱交換を阻害して、熱遮断部100として機能する。
そして、このガスセンサ素子1における熱遮断部100を設ける位置は、実施例1で示した図4と同様に、ポンプセル2の先端位置をP0、反対側の基端位置をP1、センサセル4の先端位置をS0、反対側の基端位置をS1として、P0+0.65(P1−P0)からS0+0.35(S1−S0)の範囲にある。
その他詳細は実施例1と同様の構成を有し、同様の作用効果を有する。
実施例1における、ガスセンサ素子の長手方向断面説明図。 実施例1における、ガスセンサ素子の斜視展開図。 図1における、A−A矢視断面図。 実施例1における、熱遮断部とポンプセル、センサセルとの位置関係を示す説明図。 実施例1における、センサセルの電圧電流特性を示す線図。 実施例2における、熱遮断部の有無とガスセンサ素子表面の温度分布との関係、及びガスセンサ素子の平面図及び側面説明図。 実施例2における、熱遮断部の有無と温度及びセンサセル出力との関係を示す線図。 実施例3における、ガスセンサ素子表面に埋設した熱遮断材料よりなる熱遮断部を有するガスセンサ素子の長手方向断面説明図。 実施例4における、側面に導入路を持ったガスセンサ素子の長手方向の断面説明図。
符号の説明
1 ガスセンサ素子
10 センサ部
110 導入路
101 ガスセンサ素子表面
100 熱遮断部
121 第1被測定ガス室
122 第2被測定ガス室
162 緻密層
17 拡散抵抗層
19 ヒータ部
2 ポンプセル
4 センサセル

Claims (7)

  1. 被測定ガス室と該被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路と、上記被測定ガス室に配置し、該被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセルと、上記被測定ガス室において、上記ポンプセルよりも上記導入路から遠くに配置されるとともに上記ポンプセルに隣接して配置され上記被測定ガス室における特定ガス濃度を測定するセンサセルと、該センサセルと上記被測定ガス室における上記被測定ガスの流れ方向に直交する方向に並列配置され上記被測定ガス室の酸素濃度を監視するモニタセルとを有するセンサ部に対し、上記センサセル、上記ポンプセル及び上記モニタセルを活性温度に保持可能なヒータ部を積層したガスセンサ素子であって、
    上記ヒータ部を積層した側と反対側のガスセンサ素子表面に熱遮断部を有し、該熱遮断部は、ガンスセンサ素子長手方向におけるガスセンサ素子の先端位置をG0、ポンプセルの先端位置をP0、該先端位置と反対側の基端位置をP1、センサセルの先端位置をS0、該先端位置S0と反対側の基端位置をS1とする場合、G0をガスセンサ素子長手方向の原点として、P0+0.65(P1−P0)からS0+0.35(S1−S0)の範囲にあることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1において、上記熱遮断部は、ガスセンサ素子表面に設けた凹部よりなり、該凹部内はガスセンサ素子外部の雰囲気ガスで満たされていることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1において、上記熱遮断部は、ガスセンサ素子表面に埋設した熱遮断材料よりなり、該熱遮断材料の熱伝導度はガスセンサ素子表面における熱遮断材料の周囲よりも低いことを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 被測定ガス室と該被測定ガス室に被測定ガスを導入する導入路と、上記被測定ガス室に配置し、該被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセルと、上記被測定ガス室において、上記ポンプセルよりも上記導入路から遠くに配置されるとともに上記ポンプセルに隣接して配置され上記被測定ガス室における特定ガス濃度を測定するセンサセルと、該センサセルと上記被測定ガス室における上記被測定ガスの流れ方向に直交する方向に並列配置され上記被測定ガス室の酸素濃度を監視するモニタセルとを有するセンサ部に対し、上記センサセル、上記ポンプセル及び上記モニタセルを活性温度に保持可能なヒータ部を積層したガスセンサ素子であって、
    上記ヒータ部を積層した側と反対側のガスセンサ素子表面に上記導入路が開口し、かつガスセンサ素子表面は上記導入路を覆う拡散抵抗層と、上記センサセルを覆う緻密層とよりなり、
    上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に熱遮断部を有することを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 請求項4において、上記熱遮断部は上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に設けた間隙部よりなり、該間隙部内はガスセンサ素子外部の雰囲気ガスで満たされていることを特徴とするガスセンサ素子。
  6. 請求項4において、上記熱遮断部は上記拡散抵抗層と上記緻密層との間に設けた熱遮断材料よりなり、該熱遮断材料の熱伝導度は上記拡散抵抗層及び上記緻密層よりも低いことを特徴とするガスセンサ素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、上記ガスセンサ素子の長手方向と直交する幅方向の寸法をw0、上記熱遮断部の長手方向に直交する幅方向の寸法をw1とすると、0.2w0≦w1であることを特徴とするガスセンサ素子。
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