JP5328669B2 - リッチガスの反応が抑制されているセンサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の固体の電解質特性、すなわち所定のイオン伝導性を有する固体の性質を基礎とする公知のセンサ素子から出発する。この種のセンサ素子は殊に空気燃料混合気組成を測定するために自動車に使用される。この種のセンサ素子は「ラムダセンサ」としても公知であり、オットー機関においても、ディーゼル技術においても排ガス中の有害物質を低減する際に重要な役割を果たしている。
いわゆる空気過剰率「ラムダ(λ)」とは、一般的に内燃機関制御において、実際に供給された空気量と燃焼に必要とされる理論的な空気量(すなわち化学量論的な空気量)との比を表す。空気過剰率は、大抵は内燃機関の排気管内の1つまたは複数の箇所における1つまたは複数のセンサ素子によって測定される。相応にして、「リッチ」な混合気(すなわち燃料が過剰な混合気)は空気過剰率λ<1であり、これに対し「リーン」な混合気(すなわち燃料が少ない混合気)は空気過剰率λ>1である。この種のセンサ素子および類似するセンサ素子は自動車技術の他に別の技術分野(殊に燃焼技術)、例えば航空技術または、例えば暖房設備または発電所における燃焼の制御の際にも利用される。
この種のセンサ素子として、これまでに数多くの種々のものが公知である。その1つとしていわゆる「ナローバンドセンサ(Sprungsonde)」があり、その測定原理は、参照ガスに曝される参照電極の電位と測定すべき混合気に曝される測定電極の電位との電気化学的な電位差の測定を基礎とする。参照電極および測定電極は固体電解質を介して相互に接続されており、通常の場合、酸素イオンを伝導する特性に基づいて、ドープされた二酸化ジルコニウム(例えばイットリウム安定化されたZrO)または類似するセラミックが固体電解質として使用される。理論的に、2つの電極間の電位差はリッチな混合気からリーンな混合気への移行時、またはリーンな混合気からリッチな混合気への移行時にその特性を跳躍的に変化させる。このような跳躍的な変化は、混合気組成を転換点λ=1を中心に能動的に制御するために利用される。「ネルンストセル」とも称されるこの種のナローバンドセンサの種々の実施例は、例えばDE 10 2004 035 826 A1、DE 199 38 416 A1およびDE 10 2005 027 225 A1に記載されている。
ナローバンドセンサの代わりに、またはそれに加えて、固体電解質を介して接続されている2つの電極にポンプ電圧が印加される、いわゆる「ポンプセル」も使用されており、このポンプセルを流れる「ポンプ電流」が測定される。ナローバンドセンサの原理とは異なり、ポンプセルでは通常の場合、2つの電極が測定すべき混合気に曝されている。この場合、2つの電極のうちの第1の電極は(大抵の場合は透過性の保護層を介して)測定すべき混合気に直接的に曝されている。2つの電極のうちの第2の電極は、混合気が直接的にこの第2の電極に到達するように構成されているのではなく、混合気がこの第2の電極に接している中空室に到達するために先ずいわゆる「拡散バリア」を通過しなければならないように構成されている。通常の場合は、拡散バリアとして孔径を所期のように調整できる多孔性のセラミック構造体が使用される。リーンな排ガスがこの拡散バリアを通過して中空室に到達すると、ポンプ電圧によって、酸素分子が負の第2の電極において電気化学的に酸素イオンへ還元され、固体電解質を通過して正の第1の電極へと搬送され、第1の電極において自由な酸素として放出される。センサ素子は少なくとも、いわゆる限界電流動作モードで駆動される。すなわち、センサ素子は、拡散バリアを通過して発生する酸素が完全に対向電極へとポンピングされるようなポンプ電圧が選定された動作モードで駆動される。この限界電流動作モードにおいては、ポンプ電流が排ガス混合気の酸素の分圧に近似的に比例するので、この種のセンサ素子は比例センサと称されることも多い。ナローバンドセンサとは異なり、この種の比例センサをいわゆるブロードバンドセンサとして、空気過剰率λの比較的広い範囲にわたって使用することができる。この種のブロードバンドセンサは例えばDE 38 09 154 C1およびDE 199 38 416 A1に記載されている。
多くのセンサ素子においては上述のセンサ原理を組み合わせることもでき、その場合それらのセンサ素子はナローバンドセンサの原理に従い動作する1つまたは複数のセンサ(「セル」)と1つまたは複数の比例センサとを含む。つまり、例えばポンピングセルの原理に従い動作する「シングルセル」の上述の原理は、ナローバンドセル(ネルンストセル)の付加により「ダブルセル」へと拡張することができる。このような構造は例えばEP 0 678 740 B1に記載されている。ネルンストセルを用いることにより、第2の電極に接している上述の中空室において酸素分圧が測定され、ポンプ電圧は中空室内では常に条件λ=1が支配的となるように追従制御される。
しかしながら、混合気に曝されている2つの電極を備えたシングルセル構造のブロードバンドセンサ素子は種々の問題を有する。通常の場合、リーンな混合気の一定のポンプ電圧では、混合気の酸素含有量との一義的な関係を有する正のポンプ電流(リーンポンプ電流)が測定される。しかしながらリッチな混合気では、印加されるポンプ電圧(通常は約600〜700mV)が水の分解電圧(約1.23V)を大きく下回る場合であっても、やはり通常の場合は正のポンプ電流が測定される。この正のポンプ電流は実質的に、混合気に含まれ、アノード、すなわち第1の電極の電気化学的な電位に影響を及ぼす水分子に起因している。何故ならば、第1の電極において固体電解質から出た酸素イオンが酸素分子の代わりに水を形成するからである。同様の作用は、混合気内に存在する酸素を搬送する他の酸化還元系、例えばCO2/COに対しても機能する。すなわち電流は、リッチな混合気の範囲において(リッチポンプ電流)、第1の電極(例えばアノード)の領域における水素含有量によって制限され、また第2の電極(例えばカソード)の領域における水蒸気含有量(すなわち、殊に上述の拡散バリアを通過する水蒸気の進入)によって制限される。ここで、リッチポンプ電流とリーンポンプ電流が電気的に同一の方向を有することにより、ポンプ電流から混合気の組成をもはや推量できないことは非常に問題である。リッチな混合気の範囲における上述の問題の他に、僅かにリーンな排ガスの範囲においても、この範囲に既に存在しており、且つポンプ電流に作用を及ぼす水素によるポンプ電流の誤差が確認されている。
発明の概要
本発明は、リッチポンプ電流および僅かにリーンな排ガスの範囲におけるポンプ電流が実質的に、ポンプセルのアノードの領域における水素および/または他の還元されたガスの供給により決定されるという上述の認識を基礎とする。したがって本発明が基礎とする着想は、リーン動作モードが損なわれることなく、アノードを水素および/または他の還元されたガスから遮蔽することにある。
したがって、少なくとも1つのガス空間において混合気の少なくとも1つの物理的な特性を検出するセンサ素子が提案され、このセンサ素子は少なくとも1つの第1の電極および少なくとも1つの第2の電極、ならびにこれらの少なくとも1つの第1の電極と少なくとも1つの第2の電極とを接続する少なくとも1つの固体電解質を有する。殊にこのセンサ素子においては、少なくとも1つの第1の電極がアノードとして駆動され、少なくとも1つの第2の電極がカソードとして駆動される。これらの少なくとも2つの電極の間には、有利には100mV〜1.0V、殊に有利には300mV〜800mV、また最適な範囲は600mV〜700mVにあるポンプ電圧が印加される。ポンプ電流をセンサ素子によって測定することができる。
少なくとも1つの第1の電極は少なくとも1つの拡散抵抗素子を介して、求められるべき混合気組成が存在する少なくとも1つの周囲のガス空間(例えばセンサ素子を包囲するガス空間)および/または既知の混合気組成を有する参照空間と接続されている。少なくとも1つの第2の電極は少なくとも1つの流動抵抗素子を介して少なくとも1つのガス空間と接続されている。少なくとも1つの流動抵抗素子および少なくとも1つの拡散抵抗素子は、少なくとも1つの第1の電極の限界電流が少なくとも1つの第2の電極の限界電流よりも小さいように構成されている。有利には、限界電流の比が<1/100、殊に1/1000に調整される。有利には、少なくとも1つの第1の電極の限界電流は1〜20μA、殊に有利には10μであり、また少なくとも1つの第2の電極の限界電流は500μA〜3mA、殊に有利には1.5mAである。電極の限界電流は飽和ポンプ電流として定義され、これは少なくとも2つの電極の間のポンプ電圧を高めた際に達成できる最大ポンプ電流である。この限界電流は例えば固体電解質を通る酸素および酸素イオンの搬送に関して、カソードとして駆動される電極に達する全ての酸素分子が固体電解質を通ってアノードとして駆動される電極へと完全に搬送される場合に達成される電流として規定される。通常の場合はセンサ素子がこの限界電流、すなわち十分なポンプ電圧(上記を参照されたい)で駆動されるので、到来するガス分子の完全な「搬送」が達成される。この動作モードにおいてはポンプ電流がガス分子濃度にほぼ比例する。相応に、アノードとして駆動される対向側の電極の限界電流は、アノードとして駆動される電極をカソードとして駆動されるように極性を反転させる実験によって求められる。
限界電流の比に関する条件の設定を殊に、少なくとも1つの拡散抵抗素子が少なくとも1つの流動抵抗素子よりも大きい拡散抵抗を有することによって満たすことができる。拡散抵抗とは、長さlの素子の両側において濃度差Δcを生じさせ、したがって拡散(電流j)を阻止する抵抗である:
j=−D・Δc/l。
拡散係数Dは、それぞれが異なる温度依存性を有する気相拡散に対する拡散係数およびクヌーセン拡散に対する拡散係数からなる。したがって流れの温度依存性は個々の拡散の種類に依存する。典型的に、流れは100℃の温度変化に際し約4%変化する。すなわち所望の限界電流を調整するために、抵抗素子(断面積、長さ)の幾何学または材料特性および温度も制御することができる。
拡散抵抗のこの構成に関して、例えば、少なくとも1つの拡散抵抗素子および少なくとも1つの流動抵抗素子に対して同一の拡散媒体(例えば多孔性の材料)を使用することができるが、層厚は異なるので、例えば少なくとも1つの第1の電極の手前には、少なくとも1つの第2の電極よりも厚い層を使用することができる。択一的または付加的に、抵抗素子の面積を調整することもできる。限界電流は少なくとも、拡散に使用される断面積に近似的に比例して上昇し、また抵抗素子の長さまたは層厚に反比例する。
しかしながら有利には、付加的に少なくとも1つの流動抵抗素子が少なくとも1つの拡散抵抗素子よりも大きい流動抵抗を有する。ここで流動抵抗とは、素子の2つの側の間に圧力差を生じさせ、したがって素子の2つの側の間の流動を妨げる抵抗である。流動抵抗は例えば、多孔性の媒体の孔の大きさを大きくする、もしくは小さくすることによって調整することができる、および/または、チャネル断面積、チャネル幾何学またはチャネル長を変更することによって調整することができる。
限界電流間の上述の有利な関係は、還元されたガス、例えば水素に対する少なくとも1つの第1の電極の上述のような遮蔽効果をもたらす。殊に有利には、少なくとも1つの拡散抵抗素子が拡散チャネルを有し、この拡散チャネルが少なくとも1つの第1の電極を少なくとも1つのガス空間および/または少なくとも1つの参照空間と接続することによって遮蔽がもたらされる。この拡散チャネルは有利には相当の長さを有する。すなわち、拡散チャネルはセンサ素子の相応の動作温度(例えば700〜800℃)でのガス分子の平均自由行程よりも長い。このようにして、少なくとも1つの第1の電極を遮蔽するために、気相拡散と流動抵抗との差を最大限利用することができる。すなわち、拡散チャネル内のガス分子(ここでは勿論複数の拡散チャネルを使用することもできる)が拡散チャネルの壁の外における他の衝突相手を有していなければ、搬送は流動および拡散に対して同じ比率を有するクヌーセン拡散を介してのみ行われる。これに対して、拡散チャネルとしての構成によっては、リッチガスが少なくとも1つの第1の電極(通常はアノード)へと極僅かに拡散されて搬送されるに過ぎず、したがって僅かなリッチポンプ電流しか生じない。有利には、少なくとも1つの拡散チャネルが2L〜25Lの範囲の高さを有し、2L〜25Lの範囲の幅を有し、また0.5mm〜20mmの範囲の長さを有するように構成されている。ここでLは、通常の場合、標準圧力の範囲にあるセンサ素子の動作圧力のもとでの混合気の分子の平均自由行程である。少なくとも1つの拡散チャネルのこのような寸法設計は、リッチなガスが少なくとも1つの第1の電極に向かって拡散することを阻止するためには殊に好適であることが分かった。
総じて、上述の実施形態のうちの1つによるセンサ素子の本発明による構成は従来技術に比べてリッチポンプ電流が非常に少ないことを特徴とする。ポンプ電流の解釈は、リーンな範囲においても、λの非常に小さい値についてまで行うことができる。少なくとも1つの第1の電極の手前の領域に配置されており、この少なくとも1つの第1の電極を遮蔽する少なくとも1つの拡散抵抗素子によって、(λに対してポンプ電流が加えられた際に)リッチ領域のポンプ電流の勾配が所期のように低減される。
それと同時に、僅かな流動抵抗を有する少なくとも1つの拡散抵抗素子の構成によって、ガス搬送の欠如による少なくとも1つの第1の電極の領域における過圧の危険が阻止される。何故ならば、少なくとも1つの第1の電極において生じるガス分子を直接的に排出することができるからである。本発明によるセンサ素子の構成のさらなる利点は、ガス空間に比べて遮蔽が煩雑にならざるを得ない参照チャネルは必ずしも必要とされないことである。このようにして、少なくとも1つのセンサ素子を包囲する別個のケーシングへの要求は低下する。
本発明によるセンサ素子を種々の有利な構成によってさらに発展させることができる。つまり例えば、上述の少なくとも1つの拡散チャネルが使用される場合には、この少なくとも1つの拡散チャネルがガス空間および/または参照空間への少なくとも1つの合流箇所において拡開部を有することができる。この拡開部を例えば凹部および/または孔拡大部として実施することができる。このようにして、例えば排ガス管内において、少なくとも1つの拡散チャネルに液体または固体の汚染物が混入し、これによってセンサ素子の機能が損なわれることを阻止することができる。
別の可能性は、少なくとも1つの第1の電極と接続されている少なくとも1つの中空質を設けることである。この中空室は有利には少なくとも1つの拡散チャネルを介して少なくとも1つのガス空間および/または少なくとも1つの参照空間と接続されている。例えば、この少なくとも1つの中空室が少なくとも1つの拡散チャネルの拡開部を含んでいてもよい。択一的または付加的に、少なくとも1つの中空室が少なくとも1つの第1の電極と直接的に接している反応空間も含んでいてもよく、この反応空間は例えば少なくとも1つの第1の電極全てを一方の側において包囲する。この少なくとも1つの中空室は、例えば水素または他の還元されたガスが少なくとも1つの第1の電極に到達し、そこで電極電位に影響を及ぼす前に、これらの水素または他の還元されたガスが反応できるようにするために使用される。この少なくとも1つの中空室においては、還元されたガスの反応を加速するために例えば付加的に触媒を設けることもできる。
少なくとも1つの流動抵抗素子は有利には少なくとも1つの多孔性素子を有する。したがってこの少なくとも1つの拡散抵抗素子は、例えばRobert Bosch GmbH:「Sensoren im Kraftfahrzeug」、2001年、第116頁以降に記載されているような、ブロードバンドセンサにおいてカソードの手前に設けられる「拡散バリア」に相当する。有利には、少なくとも1つの流動抵抗素子のこの多孔性素子は、従来技術から公知であるような、多孔性の非常に密な層として構成されている。有利には静的な圧力依存性kが使用され、この静的な圧力依存性kはガソリン駆動式の内燃機関に使用するためには少なくとも1barであるが、有利にはそれよりも高い(例えば3〜4bar)。ディーゼル車に関しては>0.1bar、有利には>0.3barの範囲のk値、例えばk=0.45±012の範囲の値が使用される。この静的な圧力依存性kは、同一の部分について2種類の拡散(クヌーセン拡散および気相拡散)が存在する圧力を表す。したがってより高いk値においてはクヌーセン拡散が支配的である。
少なくとも1つの第1の電極の手前に配置されている少なくとも1つの拡散抵抗素子も、例えば少なくとも1つの第1の電極の汚染を阻止するために、多孔性素子を有することができる。この意味において、上述の少なくとも1つの拡散チャネルは既に、単一の大きい孔を有する「多孔性」素子である。しかしながら、少なくとも1つの第1の電極の領域における少なくとも1つの多孔性素子は有利には大きい孔を有するように構成されている。すなわち、可能な限り僅かな流動抵抗が生じるように小さいk値を有する。
センサ素子のこの構成によって殊に、急速な総圧力変化(動的な圧力依存性、DDA)に対するリーンポンプ電流の非常に僅かな感度を達成することができる。非常に小さいリッチポンプ電流のみが高い動的な圧力依存性を示す。リッチポンプ電流の静的な圧力依存性よりも大きいリーンポンプ電流の静的な圧力依存性を介して、有利にはこれら2つの電流の信号成分を分離することができる。
センサ素子の別の有利な実施形態においては、例えば水素のような還元されたガスの少なくとも1つの第1の電極への拡散が温度を相応に局所的に適合させることによって抑制される。つまり例えば、少なくとも1つの第1の電極を少なくとも1つの第2の電極よりも低い動作温度で駆動させることができる。このために例えば、少なくとも1つの温度調整素子(例えば加熱抵抗、ペルティエ素子または同様の温度調整素子)を設けることができ、この温度調整素子は少なくとも2つの電極または所属の抵抗素子を異なる温度に調整する。温度を高めることによって抵抗素子を介する流動を妨げることができるが、これによって拡散は支援される。
例えばこれを、少なくとも2つの電極が1つの平面内に配置され、異なる温度に調整される平面状の構造が選択されることによって行うことができる。例えば、このような異なる温度調整を加熱素子の使用によって実施することができ、少なくとも1つの加熱素子から少なくとも1つの第1の電極までの平均距離は、少なくとも1つの加熱素子から少なくとも1つの第2の電極までの平均距離よりも少なくとも10%、殊に有利には少なくとも20%長い。ここで平均距離とは例えば、面の中心点間の距離または縁間の距離と解される。この非対称的な温度調整によって、少なくとも1つの第2の電極の領域においては、少なくとも1つの流動抵抗素子を介する拡散が支援され、これに対してそれよりも低い温度で駆動される少なくとも1つの第1の電極の領域においては拡散が抑制される。
上述の実施形態によるセンサ素子を殊に層構造により構成することができる。つまり例えば、少なくとも1つの第1の電極および少なくとも1つの第2の電極を少なくとも1つの固体電解質の対向する側に配置することができ、少なくとも1つの第1の電極はガス空間と対向する電極(外部ポンプ電極、APE)として構成されており、また少なくとも1つの第2の電極は少なくとも1つのガス空間側とは反対側に配置されている電極(内部ポンプ電極、IPE)として構成されている。混合気を少なくとも1つのガス空間から少なくとも1つの第2の電極へ到達させるために、従来技術(上記の引用文献を参照されたい)によるブロードバンドセンサの場合と同様に、相応のチャネル、孔またはガス流入孔または同様の開口部を設けなければならない。
別の可能な実施形態においては、少なくとも1つの第1の電極および少なくとも1つの第2の電極がやはり少なくとも1つの固体電解質の対向する側に配置されているが、少なくとも1つの第1の電極はガス空間側とは反対側に配置されている電極(IPE)を有し、また少なくとも1つの第2の電極は少なくとも1つのガス空間側と対向する電極(APE)を有する。したがってこの構造は前述の構造とは「逆転された」構造である。
別の可能な実施形態においては、少なくとも1つの第1の電極および少なくとも1つの第2の電極が少なくとも1つの固体電解質の同一の側に配置されており、少なくとも1つの第1の電極および少なくとも1つの第2の電極はガス空間と対向する少なくとも1つの電極をそれぞれ1つずつ有する。
本発明の実施例を図面に示し、以下の記述において詳細に説明する。
従来技術によるセンサ素子を示す。 概略的に線形化された空気過剰率λに対してプロットされた、図1Aによるセンサ素子のポンプ電流を示す。 本発明によるセンサ素子の第1の実施形態を示す。 概略的に直線化された空気過剰率λに対してプロットされた、図2Aによるセンサ素子のポンプ電流を示す。 中空室を備えたセンサ素子の実施形態を示す。 中空室および参照チャネルとの接続部を備えたセンサ素子の実施形態を示す。 非対称的な電極加熱部を備えたセンサ素子の平面図を示す。 図5Aによるセンサ素子の断面図を示す。
図1Aには、従来技術によるセンサ素子110の構造が示されている。このセンサ素子110はここで、また以下の実施形態においても、ポンプセルとして、すなわちブロードバンドセンサとして構成されている。センサ素子110は固体電解質112を有し、この固体電解質112は通常の場合、酸化ジルコニウムである。しかしながら、検出すべきガスの種類に応じて、イオン伝導性の他の固体電解質またはこの種の固体電解質の混合物を使用することができる。固体電解質112はセンサボディ114の構成要素である。固体電解質112には第1の電極116と第2の電極118が対向して配置されている。この実施例においては、第1の電極116が外部ポンプ電極(APE)として構成されており、また第2の電極118が内部ポンプ電極(IPE)として構成されている。第1の電極116は多孔性の保護層120によって周囲のガス空間122から隔てられている。多孔性の保護層120は、著しい流動抵抗が生じることなくガスが第1の電極116から多孔性の保護層120を通過して排出できるように構成されている。多孔性の保護層120は実質的に、汚染物に対する第1の電極の保護に使用される。
これに対し、第2の電極118は図1Aによる実施例において内部の測定空間124に配置されている。ガス空間122から第2の電極118に到達するために、混合気はガス流入孔126を通過しなければならない。混合気はガス流入孔126から多孔性素子128(従来技術においては「拡散バリア」と称されることが多いが、実際には流動バリアとして使用される)を介した拡散および流動(理想的には拡散のみ)によって測定空間124へと到達する。
2つの電極116および118の間には、図1Aによるセンサ素子110の通常の動作モードにおいて、いわゆる「ポンプ電圧」が印加され、第2の電極118はカソードとして駆動され(負の電極)、第1の電極116はアノードとして駆動される。第2の電極118において酸素イオン(O2-)が発生すると、この酸素イオンは2つの電極116と118との間の電界を介して第1の電極116へと運ばれる。第1の電極116において再び単体酸素が発生し、この単体酸素をガスとして多孔性の保護層120を介して排出することができる。通常の場合、ブロードバンドセンサとして構成されている図1Aによるセンサ素子110は約600mVのポンプ電圧範囲において駆動される。このポンプ電圧は、センサ素子を限界電流動作モードにおいて駆動させるには十分であるが、ポンプ電圧はそれと同時に水の分解電圧を下回るので、第2の電極118においては水の分解は生じない。
さらに図1Aによるセンサ素子は加熱素子136を有し、この加熱素子136を例えばメアンダ状の加熱素子(例えばプラチナ加熱素子)として構成することができる。通常の場合、ラムダセンサでは約780℃で加熱されるこの加熱素子は、固体電解質112のイオン伝導性を高め、したがってより多くの限界電流を供給する。
図1Bには、図1Aによる装置において電流測定装置130により測定されるポンプ電流Ipが示されている。このポンプ電流Ipは空気過剰率λの関数として示されており、ここでλ=1はガス空間122における化学量論的な混合気組成に対応する。したがって、図1Bにおいて参照番号132が付されている、λ>1の領域は「リーン」領域と称され、これに対し、図1Bにおいて参照番号134が付されている、λ<1の領域は「リッチ」領域と称される。図1Bにおけるポンプ電流Ipの曲線から見て取れるように、図1Aに示されている従来技術によるセンサ素子110はリッチ領域134において著しい電流を示す。リッチ領域134におけるポンプ電流のこの(値的に)大きい勾配に基づき、ポンプ電流Ipの測定からのみで空気過剰率λへの対応付けを行うことは容易ではない。リッチ領域134におけるこの著しいポンプ電流は、上述のように、殊にアノードとして駆動される第1の電極116の領域における還元されたガスによって惹起されている。
図1Bには示されていない別の作用は、リーン領域132においてもλ=1の近傍ではポンプ電流と空気過剰率λとの比例関係が偏差する上述の作用である。この偏差もやはり、第1の電極116の領域において還元されたガス、例えば水素の存在によって惹起されている。殊に、僅かにリーンな領域においては、比例関係が存在している場合に測定されるポンプ電流よりも高いポンプ電流が測定されることが多い。
図1Aによる従来技術とは異なる本発明によるセンサ素子110が図2Aに示されている。
原則として、図2Aによるセンサ素子110は図1Aの従来技術によるセンサ素子と大部分が類似している。ここでもまた固体電解質112が設けられており、この固体電解質112は対向する2つの電極116、118と接触している。図1Aと同様に、ここでもまた第2の電極118は内部ポンプ電極として構成されており、測定空間124に配置されている。混合気は周囲のガス空間122からガス流入孔126を介して測定空間124に到達することができる。ガス流入孔126と測定空間124との間には流動抵抗素子310が配置されており、この流動抵抗素子310はやはり図1Aと同様に多孔性素子128として構成されており、この多孔性素子128を介して混合気を拡散させることができる(図2Aにおいては矢印322によりシンボリックに示唆されている)。孔の典型的な大きさは約0.1〜3.0μmである。
上記の限りにおいて、図2Aにおける実施例によるセンサ素子110は実質的に図1Aの従来技術によるセンサ素子に相当する。しかしながら、図1Aによるセンサ素子110とは異なり、図2Aにおける実施例によるセンサ素子110は、ここでもまた外部ポンプ電極として構成されている第1の電極116の領域において大きく異なっている。つまり、図2Aの本発明による実施例においては、第1の電極116において生じたガスが直接的にガス空間122へ排出されてしまう可能性がある多孔性の保護層120は設けられていない。その代わりに、第1の電極116はガス空間122に対する被覆素子312によって覆われている。これによって、第1の電極116または固体電解質112と被覆素子312との間には拡散チャネル316の形の拡散抵抗素子314が生じる。この拡散チャネル316は第1の電極116から延びており、ガス流入孔126に合流している。約1000℃の動作温度および1barの圧力においては、ガス分子の平均自由行程は通常の場合約0.25μmである。したがって有利には、拡散チャネル316に関して数μmの範囲の寸法の断面積(幅、高さ)および数mmの長さが選択される。これらの寸法により、第1の電極116において生じる酸素を僅かな流動抵抗で第1の電極116からガス流入孔126へと排出させることができる(図2Aにおいて太い矢印で示されている)。これに対して、ガス空間122からの水素は長い拡散チャネル316の高い拡散抵抗に基づき、ガス空間122から第1の電極116へと到達し、その第1の電極において電極電位を変化させるか、電極電位に影響を及ぼすことは困難である。この拡散運動は図2Aにおいて細い矢印320によって表されている。
ここでもまた図2Aにおける本発明の実施例によるセンサ素子110は典型的には約600mVのポンプ電圧Upで駆動され、ポンプ電流Ipが測定される。ここでもまたさらに加熱素子136が設けられており、この加熱素子136によりセンサ素子110は典型的には数100℃から1000℃までの動作温度で駆動される。
図2Bには図1Bと同様に、図2Aによるセンサ素子110を流れるポンプ電流(限界電流)が空気過剰率λの関数として示されている。ここでは、第1の電極116の手前における高い拡散抵抗を有する拡散抵抗素子314および第2の電極118の手前における高い流動抵抗を有する(しかしながら拡散抵抗は低い)流動抵抗素子310が設けられていることに基づき、リッチポンプ電流Ipの勾配がリーン領域132におけるポンプ電流の勾配よりも小さいことが分かる(領域134を参照されたい)。この作用は実質的に、水素および/または他の還元されたガスに対して第1の電極116が覆われていることに起因する。(図2Bには示されていないが)僅かにリーンな領域(すなわちλ=1の近傍の領域132)においても、水素および/または他の還元されたガスの存在による誤差(例えば非線形性)が大幅に抑制されるので、図2Aによるセンサ素子110をλ=1近傍の領域においても使用することができる。
図3には、本発明によるセンサ素子110の第2の実施例が示されており、この第2の実施例をやはりブロードバンドセンサ・ラムダセンサとして使用することができる。センサ素子110の構造は実質的に図2Aにおける実施例によるセンサ素子110の構造に相当するので、この図3についての個々の構成要素の機能および関係の説明は省略する。図2Aによる実施例とは異なり、図3における実施例によるセンサ素子110は、図2Aにおける構造に対する機能の改善をもたらし、単独あるいは組み合わせて実現することができる2つの実質的な変更点を有する。つまり一方では、第1の電極116の上方に断面が矩形の中空室324が直接的に設けられている。この中空室324は有利には、ガス分子の平均自由行程に比べて著しく大きい高さおよび幅を有する。ここでもまた、動作温度が例えば1000℃、したがって平均自由行程が約0.25μmの場合には、中空室324の高さは約1mmまでの範囲において有利には数10μm、殊に有利には数100μmである。中空室324の幅、すなわち水平方向の延在部は数mmまでの範囲で、有利には数100μmの範囲にある。有利には、中空室324は第1の電極116の電極面全体にわたり延在している。拡散チャネル316を介して中空室324はガス流入孔126と接続されている。ここでもまた拡散チャネル316は有利には0.5mm以上の長さを有するように構成されている。上述したように、中空室324は還元されたガス(例えば水素)が第1の電極116に到達する前に、このガスの反応を実現するために使用される。択一的な実施形態として、中空室324を拡散チャネル316にも「連結させる」ことができるので、ガス流入孔126は拡散チャネル316の第1の部分を介して中空室324と接続されており、この中空室324はやはり拡散チャネル316の第2の部分を介して第1の電極116と接続されている。このようにして中空室324における還元されたガスの反応は第1の電極116から空間的に完全に分離されている。
第2の変更点として、図3における実施例によるセンサ素子110はガス流入孔126への拡散チャネル316の合流箇所326において拡開部328を有する。この拡開部328は、拡散チャネル316の汚染および、混合気への固体または液体の不純物の添加を阻止するために使用される。図3による実施例においては、拡開部328が凹部の形で実施されている。段を付けられた拡開部または拡開部の他の形状も考えられる。
図3における実施例によるセンサ素子の駆動に関しては、図2Aと同様に、電極116,118間にポンプ電圧が印加され、ここでもまた有利には第1の電極116がアノードとして駆動され、第2の電極118がカソードとして駆動される。
図4には、本発明によるセンサ素子の第3の実施例が示されている。図4に示されている実施例よるセンサ素子110は図3による実施例に類似する。したがって図4の実施例における個々の構成要素の機能および関係についての説明は省略する。ここでもまた第1の電極116(通常の場合はアノード)の上方に中空室324が設けられている。この中空室324を図3における中空室324と同様の寸法で構成することができる。ここでもまた、さらに拡散チャネル316が設けられており、この拡散チャネル316を介して酸素を第1の電極116から排出することができるが(参照番号318が付された矢印によって示唆されている)、第1の電極116への水素の拡散(参照番号320が付された矢印によって示唆されている)は十分に阻止される。
しかしながら図3における実施例とは異なり、拡散チャネル316はガス流入孔126に合流するのではなく(つまり直接的にガス空間122に合流するのではなく)、参照空間330に合流する。例えば内燃機関の機関周囲でよいこの参照空間330はガス空間122から隔てられているので、混合気が参照空間330に到達することはない。このようにして、水素および/または他の還元されたガスが第1の電極116に到達しないことが保証されている。何故ならば、通常の場合、参照空間(例えば周囲空気)内には、この種の還元されたガスはごく僅かな量しか存在しないからである。したがって拡散チャネル316を完全に省略することもできる。つまり図4における実施例によるセンサ素子110は、通常の場合は電極が参照ガスに曝される公知のナローバンドセンサの構造に類似する。しかしながらこの種のナローバンドセンサとは異なり、2つの電極116,118間に(通常は一定の)ポンプ電圧が印加され(図4においてコンタクトは図示していない)、ポンプ電流が測定されるので、図4による実施例においてはセンサ素子110がブロードバンドセンサとして駆動される。
センサ素子110の第4の実施例が概略的に図5Aにおいては平面図で示されており、図5Bにおいては断面図で示されている。この実施例においては、第1の電極116が第2の電極118よりも低い動作温度において駆動されることにより、加熱素子136による2つの電極116,118の非対称的な加熱が行われる。このことは殊に、図5Aおよび図5Bにおいて参照番号510によりシンボリックに表されている加熱領域が第1の電極116に比べ第2の電極118の方により長く延びるように加熱素子136を非対称的に配置することによって行われる。
図5Aおよび図5Bにおける実施例によるセンサ素子110は、2つの電極116,118が固体電解質112の同一の側に配置されている実施例である。したがって酸素イオンは表面付近において固体電解質112を通過してほぼ水平な方向に流れる。つまり、図2A、図3および図4による「積層化された」構造または垂直構造とは異なり、図5Aおよび図5Bにおける実施例は平面構造である。
ここでもまた被覆素子312が設けられているが、この実施例においては被覆素子312が第1の電極116も第2の電極118も覆っている。第1の電極116の領域においては、図2Aにおける実施例と同様に、拡散チャネル316を備えた拡散抵抗素子314が設けられている。寸法設計については図2Aに関連させて説明したのでここでは省略する。拡散チャネル316を介してガスが流れるように第1の電極116はガス空間122と接続されているので酸素を排出することができ(参照番号318が付された矢印によって示唆されている)、これに対して第1の電極116への水素の拡散(参照番号320が付された矢印によって示唆されている)は拡散チャネル316により困難である。有利にはここでもまた拡散チャネル316は、有利には0.5mm以上、有利には20mm以下の長さ(すなわちガス空間122との縁部から第1の電極116の最初に現われる縁部までの長さ)を有し、これにより一方では高い拡散抵抗が保証され、他方では低い流動抵抗が保証される。
ここでもまた被覆素子312によって第2の電極118の上方に測定空間124が形成されており、この測定空間124はやはり数mmまでの範囲において典型的には少なくとも数10μm、有利には数100μmの高さを有する。この測定空間124は図2Aにおける実施例と同様に、ガス空間122に対して多孔性素子128によって閉じられている。
図5Aおよび図5Bによる平面的な実施形態により、貫通接触部を要することなく、固体電解質112の表面における電極コンタクト332,334を介する電極116,118の殊に簡単な電気的な接触が実現される。典型的には、第1の電極116は電極コンタクト332を介してやはりアノードとして駆動され、これに対し第2の電極118は電極コンタクト334を介してカソードとして駆動される。電気回路および一定のポンプ電圧Upの印加は図2Aにおける実施例と同様に実施されている。
加熱素子136によって図5Aおよび図5Bにおける実施例によるセンサ素子110は、典型的にはやはり数100℃から約1000℃で駆動される。上述したように、このようにして固体電解質112のイオン伝導性が向上する。加熱素子136(一般的には温度調整素子336であり、例えば冷却素子であってもよい)は電極116,118に対して非対称的に配置されている。例えばこの非対称性は、第1の電極の外側の縁が平面図で見て(図5Aを参照されたい)、例えば数mmの距離Dだけ加熱素子136を超えた位置にあるが(図5Bを参照されたい)、第2の電極118は水平方向において完全に加熱素子136によって覆われていることによってもたらされる。このようにして、例えば拡散チャネル316の領域においては(または付加的に第1の電極116の範囲においても)動作温度を調整することができ、この動作温度は例えば(ケルビン温度スケールで)約20%だけ第2の電極118、測定空間124および/または流動抵抗素子310の領域における動作温度よりも低い。このようにして、水素は温度が上昇するにつれ拡散チャネル316を介して一層拡散されるので(参照番号320が付された矢印を参照されたい)、拡散をさらに抑制することができ、これに対して流動抵抗素子310の多孔性素子128を介する拡散は高められた温度によって促進されている。
図5Bにおける実施形態のヴァリエーションとして、拡散抵抗素子316が被覆素子312内に1つまたは複数のチャネル(例えばレーザを用いて実質的に垂直に穿孔されたチャネル)を有することができ、それらのチャネルはガス空間122を第1の電極116の上方の空間と接続する。層技術での拡散チャネル316、例えば隣接する複数のチャネル面を有する層状の拡散チャネルとしての構成、または隣接する複数の平行な拡散孔を用いる構成も考えられる。この種の平行な拡散孔は例えば、レーザ穿孔法が使用される製造方法によって実現することができる。

Claims (19)

  1. 少なくとも1つのガス空間(122)における混合気の少なくとも1つの物理的な特性を検出するセンサ素子(110)であって、
    少なくとも1つの第1の電極(116)と、少なくとも1つの第2の電極(118)と、前記少なくとも1つの第1の電極(116)および前記少なくとも1つの第2の電極(118)を接続する少なくとも1つの固体電解質(112)とによって構成されているポンプセルを有し、
    前記少なくとも1つの第1の電極(116)は少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)を介して前記少なくとも1つのガス空間(122)および/または少なくとも1つの参照空間(330)と接続されており、
    前記少なくとも1つの第2の電極(118)は少なくとも1つの流動抵抗素子(310)を介して前記少なくとも1つのガス空間(122)と接続されており、
    前記第1の電極(116)と前記第2の電極(118)との間にポンプ電圧が印加されることにより流れるポンプ電流が測定される、センサ素子(110)において、
    前記少なくとも1つの流動抵抗素子(310)は前記少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)よりも大きい流動抵抗を有し、
    ソードとして駆動される前記第1の電極(116)とアノードとして駆動される前記第2の電極(118)との間に前記ポンプ電圧を印加することにより流れる第1の限界電流が、アノードとして駆動される前記第1の電極(116)とカソードとして駆動される前記第2の電極(118)との間に前記ポンプ電圧を印加することにより流れる第2の限界電流よりも小さいことを特徴とする、センサ素子(110)。
  2. 前記少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)は前記少なくとも1つの流動抵抗素子(310)よりも大きい拡散抵抗を有する、請求項1記載のセンサ素子(110)。
  3. 前記少なくとも1つの第1の電極(116)の限界電流は、前記少なくとも1つの第2の電極(118)の限界電流の1/100よりも小さい、請求項1または2記載のセンサ素子(110)。
  4. 前記少なくとも1つの第1の電極(116)の限界電流は1〜20μAであり、前記少なくとも1つの第2の電極の限界電流は500μA〜3mAである、請求項1から3までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  5. 前記少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)は拡散チャネル(316)を有し、該拡散チャネル(316)を介して前記少なくとも1つの第1の電極(116)は前記少なくとも1つのガス空間(122)および/または前記少なくとも1つの参照空間(330)と接続されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  6. 前記少なくとも1つの拡散チャネル(316)は2L〜25Lの範囲の高さ、2L〜25Lの範囲の幅および0.5mm〜20mmの範囲の長さのチャネルを有し、ここでLはセンサ素子(110)の動作圧力および動作温度での前記混合気の分子の平均自由行程である、請求項5記載のセンサ素子(110)。
  7. 前記少なくとも1つの拡散チャネル(316)は前記少なくとも1つのガス空間(122)および/または前記少なくとも1つの参照空間(330)との少なくとも1つの合流箇所(326)において拡開部(328)を有する、請求項5または6記載のセンサ素子(110)。
  8. 前記少なくとも1つの第1の電極(116)と接続されている、付加的な少なくとも1つの中空室(324)が設けられており、該少なくとも1つの中空室(324)は前記少なくとも1つの拡散チャネル(316)を介して前記少なくとも1つのガス空間(122)および/または前記少なくとも1つの参照空間(330)と接続されている、請求項5から7までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  9. 前記少なくとも1つの中空室(324)は少なくとも1つの触媒を有する、請求項8記載のセンサ素子(110)。
  10. 前記触媒はニッケル触媒および/またはプラチナ触媒である、請求項9記載のセンサ素子(110)。
  11. 前記少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)は少なくとも1つの多孔性素子を有する、請求項1から10までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  12. 前記少なくとも1つの流動抵抗素子(310)は少なくとも1つの多孔性素子(128)を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  13. 前記少なくとも1つの多孔性素子(128)は0.3bar〜1.3barの静的な圧力依存性kを有する、請求項12記載のセンサ素子(110)。
  14. 前記少なくとも1つの拡散抵抗素子(314)は参照チャネルを有し、少なくとも1つの前記参照チャネルは前記少なくとも1つの第1の電極(116)を、前記少なくとも1つのガス空間(122)から隔てられている少なくとも1つの参照空間(330)と接続する、請求項1から13までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  15. 少なくとも1つの温度調整素子(336)が設けられており、該少なくとも1つの温度調整素子(336)は、前記少なくとも1つの第1の電極(116)を前記少なくとも1つの第2の電極(118)よりも低い動作温度において駆動させるように構成されている、請求項1から14までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  16. 以下の層構造、すなわち、
    a)前記少なくとも1つの第1の電極(116)および前記少なくとも1つの第2の電極(118)が前記少なくとも1つの固体電解質(112)の対向する側に配置されており、前記少なくとも1つの第1の電極(116)は前記少なくとも1つのガス空間(122)に対向する側に配置されている電極を有し、前記少なくとも1つの第2の電極(118)は前記少なくとも1つのガス空間(122)とは反対側に配置されている電極を有する形式の層構造;
    b)前記少なくとも1つの第1の電極(116)および前記少なくとも1つの第2の電極(118)が前記少なくとも1つの固体電解質(112)の対向する側に配置されており、前記少なくとも1つの第1の電極(116)は前記少なくとも1つのガス空間(122)とは反対側に配置されている電極を有し、前記少なくとも1つの第2の電極(118)は前記少なくとも1つのガス空間(122)に対向する側に配置されている電極を有する形式の層構造;
    c)前記少なくとも1つの第1の電極(116)および前記少なくとも1つの第2の電極(118)が前記少なくとも1つの固体電解質(112)の同一の側に配置されており、前記少なくとも1つの第1の電極(116)および前記少なくとも1つの第2の電極(118)はそれぞれ前記少なくとも1つのガス空間(122)に対向する側に配置されている少なくとも1つの電極をそれぞれ有する形式の層構造;
    のうちの少なくとも1つを有する、請求項1から15までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  17. 前記物理的な特性は内燃機関の排ガス中の酸素濃度である、請求項1から16までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  18. 前記流動抵抗は、多孔性の媒体の孔の大きさ、および/または、チャネル断面積またはチャネル長を変更することによって調整される、請求項1から17までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)。
  19. 請求項1から18までのいずれか1項記載のセンサ素子(110)を使用して混合気の少なくとも1つの物理的な特性を検出する方法において、
    少なくとも1つの第1の電極(116)をアノードとして駆動させ、少なくとも1つの第2の電極(118)をカソードとして駆動させ、100mV〜1.0Vのポンプ電圧を前記少なくとも1つの第1の電極(116)と前記少なくとも1つの第2の電極(118)との間に印加し、ポンプ電流を前記センサ素子(110)によって測定することを特徴とする、方法。
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