JP6321245B1 - エレベータ保守作業支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータの保守作業を行う作業スペースにおいて、作業員一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができるエレベータ保守作業支援システムを提供すること。【解決手段】実施形態のエレベータ保守作業支援システムは、エレベータの作業員による保守作業を支援するシステムであって、エレベータの乗りかごと、検知装置と、計数部と、制御部とを備える。検知装置は、エレベータの昇降路の底部または頂部と乗りかごとの間の作業スペースに出入りする作業員を検知する。計数部は、検知装置の検知結果に基づいて、作業スペース内の作業員の人数を計数する。制御部は、計数部で算出された作業員の人数に基づいて、作業スペースにおける作業員一人当たりに割当て可能な空間を示した退避スペースが所定の大きさ以下であると判定された場合に、エレベータの運転を停止する運転停止命令を出力する。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、エレベータ保守作業支援システムに関する。
従来、エレベータの保守作業を行う際には、作業員が昇降路の下端のピットや、乗りかごの上等の作業スペースで作業を行っている。このような作業員を支援するために、エレベータの運転を制御する技術が用いられてきた。
また、エレベータの保守作業においては、各作業員が退避するために十分な大きさの退避スペースを確保することが求められる。
特開2014−218330号公報
しかしながら、保守作業を行う作業員の人数によって、必要な退避スペースの合計量は変動する。このため、従来技術においては、作業員一人当たりに十分な退避スペースが確保されているか否かを判断することが難しい場合があった。
実施形態のエレベータ保守作業支援システムは、エレベータの作業員による保守作業を支援するシステムであって、エレベータの乗りかごと、検知装置と、計数部と、制御部とを備える。検知装置は、エレベータの昇降路の底部または頂部と乗りかごとの間の作業スペースに出入りする作業員を検知する。計数部は、検知装置の検知結果に基づいて、作業スペース内の作業員の人数を計数する。制御部は、計数部で算出された作業員の人数に基づいて、作業スペースにおける作業員一人当たりに割当て可能な空間を示した退避スペースが所定の大きさ以下であると判定された場合に、エレベータの運転を停止する運転停止命令を出力する。
図1は、実施形態1におけるエレベータの概略構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態1における検知装置の一例を示す図である。 図3は、実施形態1におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図4は、実施形態1におけるエレベータ保守作業支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図5は、実施形態1におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、実施形態2におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図7は、実施形態2におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、実施形態3におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図9は、実施形態3におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施形態4におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図11は、実施形態4におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施形態5におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図13は、実施形態5におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図14は、実施形態6におけるエレベータ保守作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図15は、実施形態6におけるエレベータ保守作業支援システムが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(実施形態1)
図1は、本実施形態におけるエレベータ1の概略構成の一例を示す図である。本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、図1に示すようなエレベータ1を含む。エレベータ1は、乗りかご2が昇降路7内を昇降することで任意の目的階の乗場6に移動することができるものである。エレベータ1は、乗りかご2、カウンタウェイト3、メインロープ4、巻上機5、制御盤10、センサ13、ブレーキ16、操作部17a,17b等を含んで構成される。エレベータ1は、乗りかご2とカウンタウェイト3とをメインロープ4で連結したいわゆるつるべ式のエレベータである。
また、昇降路7はエレベータ1が設置された建物に設けられた縦長空間である。昇降路7の下端は底部7a、上端に頂部7bを備える。
昇降路7の下端には、ピット11が設けられる。ピット11は、昇降路7の底部7aから、乗りかご2が停止する乗場6の最下階の床の位置までに設けられた空間である。
底部7aは、昇降路7の床であり、ピット11の床でもある。頂部7bは、昇降路7の天井とも称され得る。
乗りかご2は、昇降路7を昇降可能である。乗りかご2の上には、作業員Mが乗ることが可能なかご上床面2aが設けられる。かご上床面2aは、乗りかご2の天井を構成するパネル等によって構成される。
エレベータ1の保守作業を行う作業員Mは、ピット11内またはかご上床面2a上で作業を行う。作業員Mがピット11に立ち入って作業を行う場合、昇降路7の底部7aから乗りかご2までの空間が、作業員Mの作業スペースとなる。当該作業スペースを、かご下作業スペースと称する。また、乗りかご2がピット11の最上部よりも上に位置する場合、かご下作業スペースは、ピット11を含む。
また、作業員Mがかご上床面2aに乗って作業を行う場合、昇降路7の頂部7bから乗りかご2までの空間が、作業員Mの作業スペースとなる。当該作業スペースを、かご上作業スペースと称する。また、エレベータ1が機械室14を備えない、いわゆるマシンルームレスエレベータである場合は、昇降路7内に設けられた制御盤10等の部品から乗りかご2までの空間をかご上作業スペースと称しても良い。
操作部17a,17bは、作業員Mから乗りかご2を運転させるための操作入力を受け付ける。操作部17aはピット11内に、操作部17bは、かご上床面2aにそれぞれ設けられる。操作部17aと操作部17bとを区別しない場合は、操作部17と称する。
乗場6は、乗りかご2が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられる。各乗場6には、それぞれ乗場操作盤9等が設けられる。乗場操作盤9は、利用者による操作入力に応じていわゆる乗場呼び登録等を行う。乗場操作盤9は、いわゆるHIB(Hall Indicator Box)を構成する。
巻上機5は、例えば、メインシーブ5a、そらせシーブ5b、動力を発生させる電動機5c(モータ)を有する。巻上機5は、電動機5cが駆動することで、この電動機5cに連結されたメインシーブ5aが回転駆動する。そして、巻上機5は、メインシーブ5aとメインロープ4との間に生じる摩擦力を利用してメインロープ4を電動で巻き上げる。
また、巻上機5は、電動機5cの回転数および回転方向を検出するエンコーダ(図3に記載)を備える。また、エンコーダは、検出した電動機5cの回転数および回転方向を、パルス信号として制御盤10へ出力する。
メインロープ4は、巻上機5のメインシーブ5aやそらせシーブ5b等に掛けられる。メインロープ4は、一端に乗りかご2が接続され、他端にカウンタウェイト3が接続される。
巻上機5、制御盤10、ブレーキ16等は、昇降路7の上部に設けられた機械室14に設置される。機械室14と昇降路7とは、昇降路7の頂部7bによって隔てられる。
センサ13は、乗りかご2が各階床の所定の着床位置に停止したこと、または当該着床位置を通過したことを検出するセンサである。センサ13は、昇降路7内に、各階床ごとに設けられる。センサ13は、乗りかご2を検出すると制御盤10に検出信号を送信する。
ブレーキ16は、巻上機5の回転動作を制動するための装置である。ブレーキ16は、例えば、巻上機5の近傍に設置されるドラムブレーキやディスクブレーキ(ブレーキパッドを押し当てて摩擦により制動するブレーキ)である。また、ブレーキ16は、例えば、ロープブレーキ(メインロープ4を挟み込み制動するブレーキ)であってもよく、また、これらに限定されない。ブレーキ16の開閉動作は、制御盤10により行われる。
制御盤10は、種々のセンサ、検出器や巻上機5の電動機5c、乗場操作盤9、センサ13、ブレーキ16、操作部17等のエレベータ1の各部と電気的に接続され、各部の動作を統括的に制御する。制御盤10は、例えば、乗場操作盤9への利用者からの操作入力や、操作部17への作業員からの操作入力に応じて、巻上機5の駆動を制御し、乗りかご2を呼び登録に応じた指定の目的階に移動させる。
そして、制御盤10は、かご呼び登録、乗場呼び登録、種々のセンサ、検出器からの出力、乗りかご2の現在の移動方向(運行方向)等に基づいて、乗りかご2が合理的に移動しながらそれぞれの呼びに応答するように乗りかご2の着床順序を定める。そして、制御盤10は、巻上機5を駆動制御し、乗りかご2を目的の階床へと移動させる。
これにより、エレベータ1は、乗りかご2が昇降路7内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗場6に移動する。そして、エレベータ1は、乗りかご2が目的階の乗場6に着床し、所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、当該階床の乗場6の扉12を開放する。これにより、乗場6で待機している利用者は、乗りかご2内に乗り込むことが可能となり、また、乗りかご2内の利用者は乗場6に降りることが可能となる。
また、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、作業員Mを検知する検知装置を備える。図2は、本実施形態における検知装置15の一例を示す図である。検知装置15は作業員Mを検知することができるライトカーテンやレーザ照射装置(レーザスキャナ)である。
検知装置15a,15bは、ピット11への出入り口に設置される。また、複数のエレベータ1のピット11が隣接する場合には、検知装置15a,15bは、ピット11と隣接号機のピットとの間にも設置される。検知装置15aと検知装置15bとを区別しない場合は、検知装置15と称する。
図2に示すように、検知装置15は二台一組で設置される。検知装置15a,15bは、作業員Mを検知した場合に、検知信号を制御盤10に送出する。
制御盤10は、二台の検知装置15a,15bがそれぞれ作業員Mを検知した結果から、作業員Mの移動方向、すなわち作業員Mがピット11に入ったのか、またはピット11から出たのか、を判断する。
また、エレベータ保守作業支援システムSは、検知装置15として、ピット11への出入り口やピット11内を撮像して作業員Mを検知するカメラ等を備えても良い。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図3は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。
図3に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。
エレベータ制御部110は、巻上機5の動作、および、ブレーキ16の開閉動作を制御する。エレベータ制御部110は、制御部105から出力される命令に基づいて、エレベータ1の運転の停止や、運転モードの選択等を行う。
エレベータ1は、通常運転モードと、点検運転モードの二種類の運転モードを備える。通常運転モードは、エレベータ制御部110が乗りかご2に対して通常の速度で運転を行うモードである。保守点検作業等が行われていない場合には、エレベータ制御部110はこの通常運転モードで乗りかご2を運転する。また、点検運転モードは、エレベータ制御部110が乗りかご2に対して通常よりも遅い速度で運転を行うモードである。
かご位置検出部111は、センサ13から送信された乗りかご2の検出信号と、エンコーダ5dから出力されたパルス信号とから、乗りかご2の位置を検出する。具体的には、かご位置検出部111は、センサ13から送信された乗りかご2の検出信号によって、乗りかご2がいずれの階床に位置したかを検出する。そして、かご位置検出部111は、当該階床から、乗りかご2が上下いずれの方向に、どれだけの距離を離れたかについて、エンコーダ5dから出力されたパルス信号から算出する。
かご位置検出部111は、検出した乗りかご2の位置を、エレベータ保守作業支援装置100に送信する。
かご位置検出部111は、エレベータ保守作業支援装置100からの送信要求の信号等を受けて乗りかご2の位置を送信するものとしても良いし、一定期間ごとに乗りかご2の位置を送信するものとしても良い。
エレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部101と、算出部102と、判定部103と、制御命令入力部104と、制御部105とを備える。
記憶部34には、主記憶装置と外部記憶装置とが含まれる。主記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)であるが、これらに限定されない。また、外部記憶装置は、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリであるが、これらに限定されない。
記憶部34は、昇降路寸法と、第一の閾値とを記憶する。また、この他に、記憶部34は、エレベータ保守作業支援装置100のOS(Operating System)やプログラム、保守作業支援プログラムの実行に必要なデータ、保守作業支援プログラムによって生成されたデータなどを記憶する。保守作業支援プログラムとは、エレベータ保守作業支援装置100における上述した各機能構成を実現するプログラムである。
昇降路寸法は、昇降路7の設計寸法であり、例えば昇降路7の奥行、幅、高さ等の情報を含む。また、昇降路7の内壁が平面ではなく、昇降路7内にせり出した箇所や凹んだ箇所がある場合等は、それらの寸法も昇降路寸法として記憶部34に記憶されても良い。昇降路寸法は、後述する算出部102がかご下作業スペースの容積を算出する際に用いられる。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは昇降路寸法からかご下作業スペースの容積を算出しているが、算出に用いられる情報は昇降路寸法に限定されず、かご下作業スペースの容積を算出可能であれば良い。
第一の閾値は、かご下退避スペースの容積の閾値である。かご下退避スペースとは、かご下作業スペースにおける作業員M一人当たりに割当て可能な空間である。かご下退避スペースは、本実施形態における退避スペースの一例である。
計数部101は、検知装置15の検知結果に基づいて、かご下作業スペース内の作業員Mの人数を計数する。例えば、計数部101は、検知装置15a,15bの検知結果から作業員Mの移動方向を判断する。そして、計数部101は、ピット11へ立ち入る作業員Mの人数と、ピット11から出る作業員Mとを計数し、現時点におけるピット11内の作業員Mの人数を計数する。本実施形態においては、作業員Mは底部7a上で作業を行うため、ピット11内の作業員Mの人数は、かご下作業スペース内の作業員Mの人数となる。
計数部101は、ピット11内に作業員Mが存在する場合、計数した作業員Mの人数を、算出部102に送出する。また、計数部101は、ピット11内に作業員Mが存在しない場合、ピット11内に作業員Mが存在しないことを、制御部105に通知する。
算出部102は、かご位置検出部111が検出した乗りかご2の位置と、記憶部34に記憶された昇降路寸法とに基づいて、かご下作業スペースの容積を算出する。具体的には、算出部102は、昇降路寸法から昇降路7の底部7aの面積を算出し、底部7aと乗りかご2との間の距離と乗算することにより、かご下作業スペースの容積を算出しても良い。
そして、算出部102は、算出したかご下作業スペースの容積と、計数部101が計数したかご下作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する。具体的には、算出部102は、かご下作業スペースの容積をかご下作業スペース内の作業員Mの人数で除算して作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する。
算出部102は、算出した作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を、判定部103に送出する。
判定部103は、かご下退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第一の閾値以下の場合に、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。判定部103は、退避スペースが所定の大きさ以下か否かの判定結果を、制御部105に送出する。
制御命令入力部104は、操作部17から、乗りかご2を運転するための制御命令を入力する。制御命令は、例えば、行先の階床を指定するものであっても良いし、単に乗りかご2の運行方向を指定するものであっても良い。制御命令入力部104は入力された制御命令を、制御部105に送出する。
制御部105は、乗りかご2を運転することの可否および乗りかご2の運転モードを判断する。
具体的には、制御部105は、ピット11内に作業員Mが存在しないことを計数部101から通知された場合に、通常運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する。
また、ピット11内に作業員Mが存在し、かつ、判定部103が退避スペースが所定の大きさ以下であると判定した場合は、制御部105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を、エレベータ制御部110に対して出力する。
また、ピット11内に作業員Mが存在し、かつ、判定部103が、退避スペースが所定の大きさより大きいと判定した場合は、制御部105は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する。
また、制御部105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を出力する場合に、不図示の報知部や表示部等に制御信号を送信して、警告音を発生させたり、警告メッセージを表示させたりしてもよい。不図示の報知部や表示部等は、エレベータ保守作業支援装置100や制御盤10に設けられても良いし、昇降路7内や、操作部17に設けられても良い。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示すように、エレベータ保守作業支援装置100は、CPU31(中央演算装置)と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、を備え、これらはバス35により相互に接続されている。
CPU31は、バス35を介して接続された各装置、例えば、入力部32、通信部33、記憶部34などから入力されたデータやプログラムに基づいて演算処理を行う。また、CPU31は、演算結果ないしその結果を反映した制御信号を、バス35を介して接続された各装置、例えば、通信部33、記憶部34などに出力する。具体的には、CPU31は、OSやエレベータ1の保守作業支援プログラムを実行することで各種制御を実行する。
入力部32は、例えば、操作ボタンやキーボード、マウス、タッチパネルなどであるが、これに限定されない。
通信部33は、外部装置と有線または無線で接続して通信するための装置である。通信部33は、例えば、モデムやルータ、ハブであるが、これに限定されない。エレベータ保守作業支援装置100は、通信部33を介して、外部装置と通信する。
また、制御盤10本体は、図4に示すエレベータ保守作業支援装置100と同等の構成を備える。具体的には、CPU、入力部、通信部、記憶部、バス等を備える。エレベータ保守作業支援装置100は、制御盤10本体に予め組み込まれても良いし、取り外し可能な装置であっても良い。
また、エレベータ保守作業支援装置100と制御盤10本体とは別個のハードウェアではなく、単一のハードウェアを共有するものであっても良い。当該構成を採用する場合は、エレベータ保守作業支援装置100の各機能部は、制御盤10のCPUによってソフトウェアの機能として実行される。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図5は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
検知装置15は、ピット11に出入りする作業員Mを検知する(S1)。検知装置15は、検知結果を制御盤10のエレベータ保守作業支援装置100に送信する。
計数部101は、検知装置15の検知結果から、ピット11へ立ち入った作業員Mと、ピット11から出た作業員Mとを判断する。そして、計数部101は、現時点におけるピット11内の作業員Mの人数を計数する(S2)。
ピット11内の作業員Mの人数が1以上である場合、すなわちピット11内に作業員Mが存在する場合(S3“Yes”)、計数部101は、算出部102に現時点におけるピット11内の作業員Mの人数を送出する。
また、かご位置検出部111は、センサ13から送信された乗りかご2の検出信号と、エンコーダ5dから出力されたパルス信号とから、乗りかご2の位置を検出する(S4)。かご位置検出部111は、検出した乗りかご2の位置を、エレベータ保守作業支援装置100に送信する。
算出部102は、かご位置検出部111が検出した乗りかご2の位置と、記憶部34に記憶された昇降路寸法とに基づいて、かご下作業スペースの容積を算出する(S5)。
また、算出部102は、算出したかご下作業スペースの容積と、計数部101が計数したかご下作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する(S6)。算出部102は、算出した作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を、判定部103に送出する。
判定部103は、かご下退避スペースの容積が記憶部34に記憶された第一の閾値以下か否かを判断する(S7)。判定部103は、かご下退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第一の閾値以下の場合(S7“Yes”)、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。判定部103は、退避スペースが所定の大きさ以下か否かの判定結果を、制御部105に送出する。
制御部105は、判定部103が退避スペースが所定の大きさ以下であると判定した場合は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S8)。
また、判定部103は、かご下退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第一の閾値より大きい場合に(S7“No”)、退避スペースが所定の大きさより大きいと判定する。
制御部105は、判定部103が、退避スペースが所定の大きさより大きいと判定した場合は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S9)。
また、ピット11内の作業員Mの人数が1未満である場合、すなわちピット11内に作業員Mが存在しない場合(S3“No”)、計数部101は、ピット11内に作業員Mが存在しないことを、制御部105に通知する。
制御部105は、ピット11内に作業員Mが存在しないことを計数部101から通知された場合に、通常運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S10)。
このように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、エレベータ1の作業スペースに出入りする作業員Mを検知装置15が検知した検知結果に基づいて、計数部101が作業スペース内の作業員Mの人数を計数する。そして、制御部105が、作業員Mの人数に基づいて、作業スペースにおける作業員M一人当たりの退避スペースが所定の大きさ以下であると判定された場合に、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を出力する。すなわち、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員M一人当たりに十分な退避スペースが確保されない場合は、制御部105によってエレベータ1の運転が停止される。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、エレベータ1の保守作業を行う作業スペースにおいて、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
さらに、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、算出部102が、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に基づいて作業スペースの容積を算出する。そして、算出部102は、算出した作業スペースの容積と作業スペース内の作業員Mの人数とから作業員M一人当たりの退避スペースの容積を算出する。そして、判定部103は、退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された閾値以下の場合に、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、乗りかご2の位置によって作業スペースの容積が変動しても、作業員M一人当たりに十分な退避スペースをより確実に確保することができる。
さらに、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、記憶部34は、かご下作業スペースにおける作業員M一人当たりに割当て可能な空間を示した、かご下退避スペースの容積の閾値である第一の閾値を記憶する。また、算出部102は、かご下作業スペースの容積とかご下作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する。そして、判定部103は、かご下退避スペースの容積が、第一の閾値以下の場合に、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員Mがピット11を含む乗りかご2の下の空間で作業する場合に、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
(実施形態1の変形例1)
上述の実施形態1におけるかご下作業スペースの算出方法は一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、実施形態1では、記憶部34は昇降路寸法として、昇降路7の設計寸法を記憶するが、昇降路寸法はこれに限定されるものではない。具体的には、記憶部34は、昇降路寸法として、昇降路7の設計寸法からカウンタウェイト3の寸法を除いた空間の寸法を記憶しても良い。
昇降路7のカウンタウェイト3が占める領域は、作業員Mの退避スペースとしては使用できない。このため、本変形例では、カウンタウェイト3が占める領域をかご下退避スペースから除くものとする。
当該構成を採用する場合、算出部102は、昇降路7の底部7aから乗りかご2までの空間の容積から、カウンタウェイト3の体積を除いた値を、かご下作業スペースの容積として算出する。また、算出部102は、このようにカウンタウェイト3の体積を除いたかご下作業スペースの容積と、計数部101が計数したかご下作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する。
本変形例のエレベータ保守作業支援システムSでは、カウンタウェイト3の体積を除くため、より正確に作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出することができる。このため、本変形例のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
(実施形態1の変形例2)
また、記憶部34は、昇降路寸法として、昇降路7の設計寸法からカウンタウェイト3の寸法を除いた空間から、さらに底部7aが露出していない領域の上部空間を除いた寸法を記憶しても良い。
底部7aが露出していない領域は、底部7aに操作部17aや、緩衝器(不図示)、その他の部品が設置された領域である。底部7aが露出していない領域の上部空間は、作業員Mが退避のために使用できない場合がある。このため、本変形例では、カウンタウェイト3および底部7aが露出していない領域の上部空間を、かご下退避スペースから除くものとする。
当該構成を採用する場合、算出部102は、昇降路7の底部7aから乗りかご2までの空間の容積から、カウンタウェイト3の体積および底部7aが露出していない領域の上部空間の容積を除いた値を、かご下作業スペースの容積として算出する。また、算出部102は、カウンタウェイト3の体積および底部7aが露出していない領域の上部空間の容積を除いたかご下作業スペースの容積と、計数部101が計数したかご下作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出する。
本変形例のエレベータ保守作業支援システムSでは、さらに、底部7aが露出していない領域の上部空間の容積を除くため、より正確に作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積を算出することができる。このため、本変形例のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
(実施形態2)
実施形態1のエレベータ保守作業支援システムSでは、かご下作業スペースにおいて、作業員M一人当たりに割当て可能なかご下退避スペースが十分に確保されているか否かを判定していた。本実施形態では、さらに、かご上作業スペースにおいて、作業員M一人当たりに割当て可能なかご上退避スペースが十分に確保されているか否かを判定する。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSの全体構成は、図1で説明した実施形態1の構成と同様である。
本実施形態では、図2で説明した検知装置15が、ピット11への出入り口だけではなく、作業員Mがかご上床面2aに乗る際に使用する出入り口にも設置される。また、エレベータ保守作業支援システムSは、検知装置15として、作業員Mがかご上床面2aに乗る際に使用する出入り口やかご上床面2aを撮像して作業員Mを検知するカメラ等を備えても良い。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図6は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。図6に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とは、実施形態1と同様の機能を備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とは、実施形態1と同様の機能を備える。
本実施形態のエレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部1101と、算出部1102と、判定部1103と、制御命令入力部104と、制御部105とを備える。
制御命令入力部104と、制御部105とは、実施形態1と同様の機能を備える。
本実施形態の記憶部34は、昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値とを記憶する。昇降路寸法と、第一の閾値とは、実施形態1の記憶部34が記憶する内容と同様である。
かご上寸法は、乗りかご2の上で作業員Mが作業を行う領域の寸法である。本実施形態では、かご上寸法は、乗りかご2の設計寸法に基づくかご上床面2aの面積とする。かご上寸法は、後述する算出部1102がかご上作業スペースの容積を算出する際に用いられる。
第二の閾値は、かご上退避スペースの容積の閾値である。かご上退避スペースとは、かご上作業スペースにおける作業員M一人当たりに割当て可能な空間である。かご上退避スペースは、本実施形態における退避スペースの一例である。
本実施形態の計数部1101は、実施形態1と同様の機能を備える他、検知装置15の検知結果に基づいて、かご上作業スペース内の作業員Mの人数を計数する。
算出部1102は、実施形態1と同様の機能を備える他、かご位置検出部111が検出した乗りかご2の位置と、記憶部34に記憶された昇降路寸法と、かご上寸法とに基づいて、かご上作業スペースの容積を算出する。具体的には、算出部1102は、かご上寸法として記憶されたかご上床面2aの面積に、乗りかご2と昇降路7の頂部7bとの間の距離を乗算することにより、かご上作業スペースの容積を算出する。
そして、算出部1102は、算出したかご上作業スペースの容積と、計数部101が計数したかご上作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出する。具体的には、算出部1102は、かご上作業スペースの容積をかご上作業スペース内の作業員Mの人数で除算して作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出する。
算出部1102は、算出した作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を、判定部1103に送出する。
判定部1103は、実施形態1と同様の機能を備える他、かご上退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第二の閾値以下の場合に、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。判定部1103は、退避スペースが所定の大きさ以下か否かの判定結果を、制御部105に送出する。
また、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成は、図4で示した実施形態1の構成と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図7は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
S21のピット11に出入りする作業員Mの検知から、S22の作業員Mの人数の計数までの処理は、図5に示した実施形態1のフローチャートのS1,S2の処理と同様である。
また、ピット11内に作業員Mが存在する場合の処理(S23“Yes”,S24〜S29)は、実施形態1のS4〜S9の処理と同様である。
ピット11内の作業員Mの人数が1未満である場合、すなわちピット11内に作業員Mが存在しない場合(S23“No”)、検知装置15は、かご上作業スペースに出入りする作業員Mを検知する(S30)。検知装置15は、検知結果を制御盤10のエレベータ保守作業支援装置100に送信する。
計数部1101は、検知装置15の検知結果から、かご上作業スペースへ入った作業員Mと、かご上作業スペースから出た作業員Mとを判断する。そして、計数部1101は、現時点におけるかご上作業スペース内の作業員Mの人数を計数する(S31)。
かご上作業スペース内の作業員Mの人数が1以上である場合、すなわちかご上作業スペース内に作業員Mが存在する場合(S32“Yes”)、計数部1101は、算出部1102に現時点におけるかご上作業スペース内の作業員Mの人数を送出する。
また、かご位置検出部111は、センサ13から送信された乗りかご2の検出信号と、エンコーダ5dから出力されたパルス信号とから、乗りかご2の位置を検出する(S33)。かご位置検出部111は、検出した乗りかご2の位置を、エレベータ保守作業支援装置100に送信する。
算出部1102は、かご位置検出部111が検出した乗りかご2の位置と、記憶部34に記憶された昇降路寸法と、かご上寸法とに基づいて、かご上作業スペースの容積を算出する(S34)。
また、算出部1102は、算出したかご上作業スペースの容積と、計数部1101が計数したかご上作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出する(S35)。算出部1102は、算出した作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を、判定部1103に送出する。
判定部1103は、かご上退避スペースの容積が記憶部34に記憶された第二の閾値以下か否かを判断する(S36)。判定部1103は、かご上退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第二の閾値以下の場合に(S36“Yes”)、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。判定部1103は、退避スペースが所定の大きさ以下か否かの判定結果を、制御部105に送出する。
制御部105は、判定部1103が退避スペースが所定の大きさ以下であると判定した場合は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S28)。
また、判定部1103は、かご上退避スペースの容積が、記憶部34に記憶された第一の閾値より大きい場合に(S36“No”)、退避スペースが所定の大きさより大きいと判定する。
制御部105は、判定部1103が、退避スペースが所定の大きさより大きいと判定した場合は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S29)。
また、かご上作業スペース内の作業員Mの人数が1未満である場合、すなわちかご上作業スペース内に作業員Mが存在しない場合(S32“No”)、計数部1101は、かご上作業スペース内に作業員Mが存在しないことを、制御部105に通知する。
制御部105は、かご上作業スペース内に作業員Mが存在しないことを計数部1101から通知された場合に、通常運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S37)。
図7に示すフローチャートでは、ピット11内に作業員Mが存在しない場合(S23“No”)に、S30〜S36の処理が実行されるが、当該処理の流れは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、複数の作業員Mが、ピット11とかご上作業スペースとで同時に保守作業を行うことがある場合は、ピット11内の作業員Mの有無に関わらず、かご上作業スペースの作業員Mの検知や計数等の処理を実行する構成を採用しても良い。
このように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、記憶部34は、かご上作業スペースにおける作業員M一人当たりに割当て可能な空間を示した、かご上退避スペースの容積の閾値である第二の閾値を記憶する。また、算出部1102は、かご上作業スペースの容積とかご上作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出する。そして、判定部1103は、かご上退避スペースの容積が、第二の閾値以下の場合に、退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、実施形態1の効果に加えて、作業員Mが乗りかご2の上で作業する場合に、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
(実施形態2の変形例)
上述の実施形態2におけるかご上作業スペースの算出方法は一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、実施形態2では、記憶部34はかご上寸法として、乗りかご2の設計寸法に基づくかご上床面2aの面積を記憶するが、かご上寸法はこれに限定されるものではない。具体的には、記憶部34は、かご上寸法として、かご上床面2aの設計寸法から、かご上床面2aの上に設置される部品や柵等の設置領域を除いた面積の寸法を記憶しても良い。
当該構成を採用する場合、具体的には、算出部1102は、かご上床面2aの面積から部品や柵等の設置領域を除いた面積に、乗りかご2と昇降路7の頂部7bとの間の距離を乗算することにより、かご上作業スペースの容積を算出する。また、算出部1102は、このようにかご上床面2aの上に設置される部品や柵等の設置領域を除いたかご上作業スペースの容積と、計数部1101が計数したかご上作業スペース内の作業員Mの人数とから、作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出する。
本変形例のエレベータ保守作業支援システムSでは、かご上床面2aの上に設置される部品や柵等の設置領域を除くため、より正確に作業員M一人当たりのかご上退避スペースの容積を算出することができる。このため、本変形例のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員M一人当たりに十分な退避スペースを、より確実に確保することができる。
(実施形態3)
実施形態1,2のエレベータ保守作業支援システムSでは、作業員M一人当たりの退避スペースの容積に基づいて、作業員M一人当たりに十分な退避スペースが確保されているか否かを判定していた。本実施形態では、容積だけではなく、かご下作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの下限値を定めることにより、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保する。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSの全体構成は、図1で説明した実施形態1の構成と同様である。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図8は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。図8に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とは、実施形態1,2と同様の機能を備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とは、実施形態1,2と同様の機能を備える。
本実施形態のエレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部1101と、算出部1102と、判定部2103と、制御命令入力部104と、制御部1105とを備える。
計数部1101と、算出部1102と、制御命令入力部104とは、実施形態2と同様の機能を備える。
本実施形態の記憶部34は、昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値と、突き下げ位置とを記憶する。昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値とは、実施形態2の記憶部34が記憶する内容と同様である。
突き下げ位置は、かご下作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの下限値である。また、乗りかご2の位置が突き下げ位置以下である状態を、「乗りかご2が突き下げている」と称しても良い。
本実施形態の判定部2103は、実施形態1と同様の機能を備える他、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かを判定する。判定部2103は、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かの判定結果を、制御部1105に送出する。
また、制御部1105は、実施形態1と同様の機能を備える他、かご下作業スペースに作業員Mが存在し、かつ、乗りかご2の位置が突き下げ位置以下である場合に、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する。また、制御部1105は、かご下作業スペースに作業員Mが存在しても、乗りかご2の位置が突き下げ位置より高い場合には、点検運転モードでの運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。
また、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成は、図4で示した実施形態1の構成と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図9は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
S41のピット11に出入りする作業員Mの検知から、S47のかご下退避スペースの容積と第一の閾値との比較までの処理は、図7に示した実施形態2のフローチャートのS21〜S27の処理と同様である。
かご下退避スペースの容積が第一の閾値より大きい場合(S47“No”)、判定部2103は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かを判定する(S49)。判定部2103は、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かの判定結果を、制御部1105に送出する。
乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下である場合(S49“Yes”)、制御部1105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S48)。
また、乗りかご2の位置が、突き下げ位置より高い場合(S49“No”)、制御部1105は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S50)。
また、S51のかご上作業スペース内に出入りする作業員Mの検知の処理から、S58の通常運転モードでの運転許可命令の出力の処理までは、図7に示した実施形態2のフローチャートのS30〜S37の処理と同様である。
このように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、記憶部34は、かご下作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの下限値である突き下げ位置を記憶する。また、判定部2103は、検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かを判定する。そして、制御部1105は、乗りかご2の位置が突き下げ位置以下である場合、運転停止命令を出力する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、昇降路7の底部7aから乗りかご2までの距離が一定以上に保たれる。
このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、実施形態1,2の効果に加え、かご下作業スペースにおいて、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。
例えば、かご下作業スペース内の作業員Mの人数が少ない場合は、昇降路7の底部7aから乗りかご2までの距離が近くても、作業員M一人当たりのかご下退避スペースの容積が第一の閾値以上となる場合がある。このような場合に、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、かご下退避スペースの容積が第一の閾値以上であっても、乗りかご2の高さが突き下げ位置より下になることがないので、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。
(実施形態4)
実施形態3のエレベータ保守作業支援システムSでは、乗りかご2の高さが突き下げ位置より下になることを防止することにより、かご下作業スペースにおいて作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保していた。本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、さらに、かご上作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの上限値を定める。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSの全体構成は、図1で説明した実施形態1の構成と同様である。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図10は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。図10に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とは、実施形態1〜3と同様の機能を備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とは、実施形態1〜3と同様の機能を備える。
本実施形態のエレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部1101と、算出部1102と、判定部3103と、制御命令入力部104と、制御部2105とを備える。
計数部1101と、算出部1102と、制御命令入力部104とは、実施形態3と同様の機能を備える。
本実施形態の記憶部34は、昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値と、突き下げ位置と、突き上げ位置とを記憶する。昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値と、突き下げ位置とは、実施形態3の記憶部34が記憶する内容と同様である。
突き上げ位置は、かご上作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの上限値である。また、乗りかご2の位置が突き上げ位置以上である状態を、「乗りかご2が突き上げている」と称しても良い。
本実施形態の判定部3103は、実施形態1〜3と同様の機能を備える他、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き上げ位置以上であるか否かを判定する。判定部3103は、乗りかご2の位置が、突き上げ位置以上であるか否かの判定結果を、制御部2105に送出する。
制御部2105は、実施形態1〜3と同様の機能を備える他、かご上作業スペースに作業員Mが存在し、かつ、乗りかご2の位置が突き上げ位置以上である場合に、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する。また、制御部2105は、かご上作業スペースに作業員Mが存在しても、乗りかご2の位置が、突き上げ位置より低い場合には、点検運転モードでの運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。
また、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成は、図4で示した実施形態1の構成と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図11は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
S61のピット11に出入りする作業員Mの検知から、S77のかご上退避スペースの容積と第二の閾値との比較までの処理は、図9に示した実施形態3のフローチャートのS41〜S57の処理と同様である。
かご上退避スペースの容積が第二の閾値より大きい場合(S77“No”)、判定部3103は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き上げ位置以上であるか否かを判定する(S78)。判定部3103は、乗りかご2の位置が、突き下げ位置以下であるか否かの判定結果を、制御部2105に送出する。
乗りかご2の位置が、突き上げ位置以上である場合(S78“Yes”)、制御部2105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S68)。
また、乗りかご2の位置が、突き上げ位置より低い場合(S78“No”)、制御部2105は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令を、エレベータ制御部110に対して出力する(S70)。
また、S79の通常運転モードでの運転許可命令の出力の処理は、図9に示した実施形態3のフローチャートのS58の処理と同様である。
このように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、記憶部34は、さらに、かご上作業スペースに作業員Mが存在する場合に乗りかご2が移動可能な高さの上限値である突き上げ位置を記憶する。また、判定部3103は、検出された乗りかご2の位置に基づいて、乗りかご2の位置が、突き上げ位置以上であるか否かを判定する。そして、制御部2105は、乗りかご2の位置が突き上げ位置以上である場合、運転停止命令を出力する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、昇降路7の頂部7bから乗りかご2までの距離が一定以上に保たれる。
このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、実施形態1〜3の効果に加え、かご上作業スペースにおいて、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。
(実施形態5)
実施形態3,4のエレベータ保守作業支援システムSでは、乗りかご2が突き下げまたは突き上げ状態である場合に、乗りかご2の運転を停止する。本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、乗りかご2が突き下げまたは突き上げ状態である場合に、乗りかご2が突き下げまたは突き上げ状態を解消する方向への乗りかご2を運転することを許可する。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSの全体構成は、図1で説明した実施形態1の構成と同様である。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図12は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。図12に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とは、実施形態1〜4と同様の機能を備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とは、実施形態1〜4と同様の機能を備える。
本実施形態のエレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部1101と、算出部1102と、判定部3103と、制御命令入力部1104と、制御部3105と、運転方向判断部106とを備える。
計数部1101と、算出部1102と、判定部3103とは、実施形態4と同様の機能を備える。また、記憶部34は、実施形態4の記憶部34と同様の内容を記憶する。
制御命令入力部1104は、操作部17から、乗りかご2を運転するための制御命令を入力する。実施形態1〜4と同様に、制御命令は、行先の階床を指定するものであっても良いし、単に乗りかご2の運行方向を指定するものであっても良い。そして、制御命令入力部1104は、入力された制御命令を、制御部3105と、運転方向判断部106とに送出する。
運転方向判断部106は、制御命令入力部1104から取得した制御命令で示された、乗りかご2の運転方向を判断する。運転方向は、上方向または下方向のいずれかである。制御命令が行先の階床を指定するものである場合は、運転方向判断部106は、乗りかご2の現在の位置と、行先の階床とを比較して乗りかご2の運転方向を判断しても良い。運転方向判断部106は、取得した運転方向を、制御部3105に送出する。
制御部3105は、実施形態1〜4と同様の機能を備える他、運転方向判断部106が判断した乗りかご2の運行方向に応じた制御を実行する。具体的には、制御部3105は、乗りかご2の位置が突き下げ位置以下の場合は、乗りかご2を停止させた後に、運転方向が上方となる乗りかご2の運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。また、制御部3105は、乗りかご2の位置が突き上げ位置以上である場合は、乗りかご2を停止させた後に、運転方向が下方となる乗りかご2の運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。
換言すれば、本実施形態の制御部3105は、乗りかご2が突き下げている場合または乗りかご2が突き上げている場合には、当該突き下げまたは突き上げが解消する運転方向にのみ、乗りかご2を移動させることを許可する。
また、制御部3105は、退避スペースの容積が所定の閾値以下である場合、乗りかご2を停止させた後に、退避スペースの容積が大きくなる運転方向への運転を許可する。具体的には、かご下退避スペースの容積が第一の閾値以下の場合、制御部3105は、乗りかご2を停止させた後に、運転方向が上方となる乗りかご2の運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。また、かご上退避スペースの容積が第二の閾値以下の場合、制御部3105は、乗りかご2を停止させた後に、運転方向が下方となる乗りかご2の運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する。
また、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成は、図4で示した実施形態1の構成と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図13は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
S91のピット11に出入りする作業員Mの検知から、S99の運転停止命令の出力までの処理は、図11に示した実施形態4のフローチャートのS61〜S69の処理と同様である。
制御部3105は、運転停止命令を出力した後に(S99)、制御命令入力部1104が操作部17から制御命令を入力したか否かを判断する(S100)。
制御命令入力部1104が操作部17から制御命令を入力しない場合(S100“No”)、制御部3105は、S100の処理を繰り返す。
制御命令入力部1104が操作部17から制御命令を入力した場合(S100“Yes”)、制御命令入力部1104は、入力された制御命令を、制御部3105と、運転方向判断部106とに送出する。運転方向判断部106は、制御命令入力部1104から取得した制御命令で示された、乗りかご2の運転方向を判断する。運転方向判断部106は、取得した運転方向を、制御部3105に送出する。
制御部3105は、制御命令に含まれている運転方向が、突き下げまたは突き上げが解消する方向である場合(S101“Yes”)、点検運転モードでの運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する(S102)。
また、制御部3105は、制御命令に含まれている運転方向が、突き下げまたは突き上げが解消する方向でない場合(S101“No”)、S100,S101の処理を繰り返す。
また、S103のかご上作業スペース内に出入りする作業員Mの検知の処理から、S111の通常運転モードでの運転許可命令の出力の処理までは、図11に示した実施形態4のフローチャートのS71〜S79の処理と同様である。
図13に示すフローチャートでは、かご下退避スペースまたはかご上退避スペースの容積が閾値以下であるために運転停止命令が出力された場合(S97“Yes”,S109“Yes”,S99)も、S100の制御命令の入力の有無の判断の処理が行われる。当該処理の手順は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、制御部3105および運転方向判断部106は、乗りかご2が突き下げている場合(S98“Yes”)または突き上げている場合(S110“Yes”)にのみ、S100,S101の処理を行うものとしても良い。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、制御命令入力部1104が、乗りかご2を運転するための制御命令を入力する。そして、運転方向判断部106が、制御命令で示された、乗りかご2の運転方向を判断する。制御部3105は、乗りかご2の位置が突き下げ位置以下の場合は運転方向が上方となる乗りかご2の運転を許可し、乗りかご2の位置が突き上げ位置以上である場合は運転方向が下方となる乗りかご2の運転を許可する許可命令を出力する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、実施形態1〜4の効果に加え、保守作業における利便性を向上させることができる。例えば、乗りかご2が突き下げまたは突き上げにより停止した場合に、作業員Mが操作部17に制御命令を入力して乗りかご2を突き下げまたは突き上げが解消する運行方向へ速やかに移動させることができる。
また、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、突き下げまたは突き上げが進行する方向への乗りかご2を運転することを防止することで、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。例えば、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、作業員Mが誤って乗りかご2を突き下げまたは突き上げが進行する運行方向へ移動させる制御命令を入力した場合に、乗りかご2が移動することを防止することができる。
(実施形態6)
実施形態3〜5のエレベータ保守作業支援システムSは、乗りかご2が突き下げまたは突き上げている場合に、運転停止命令を出力していた。本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、運転停止命令を出力してから乗りかご2が停止するまでのスリップ距離を考慮して、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保できるように、エレベータ1を制御する。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSの全体構成は、図1で説明した実施形態1の構成と同様である。
次に、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成について説明する。図14は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSの機能構成の一例を示す図である。図14に示すように、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSは、制御盤10と、乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とを備える。
乗りかご2と、巻上機5と、ブレーキ16と、センサ13と、エンコーダ5dと、操作部17と、検知装置15とは、実施形態1〜5と同様の機能を備える。
制御盤10は、エレベータ保守作業支援装置100と、エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とを備える。エレベータ制御部110と、かご位置検出部111とは、実施形態1〜5と同様の機能を備える。
本実施形態のエレベータ保守作業支援装置100は、記憶部34と、計数部1101と、算出部2102と、判定部3103と、制御命令入力部1104と、制御部4105と、運転方向判断部106と、運転速度算出部107とを備える。
計数部1101と、判定部3103と、制御命令入力部1104と、運転方向判断部106とは実施形態5と同様の機能を備える。
本実施形態の記憶部34は、昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値と、突き下げ位置と、突き上げ位置と、スリップ距離と、運転速度とを記憶する。昇降路寸法と、かご上寸法と、第一の閾値と、第二の閾値と、突き下げ位置と、突き上げ位置とは、実施形態5の記憶部34が記憶する内容と同様である。
スリップ距離は、制御部4105がエレベータ制御部110に対して運転停止命令を出力してから、乗りかご2が停止するまでに動いた距離である。
運転速度は、制御部4105がエレベータ制御部110に対して運転停止命令を出力した時点における乗りかご2の運転速度(移動速度)である。
記憶部34は、例えば、制御部4105がエレベータ制御部110に対して運転停止命令を出力した際のスリップ距離と運転速度の実績値を記憶する。あるいは、記憶部34は、予め、スリップ距離と運転速度とを対応付けて記憶するものとしても良い。
運転速度算出部107は、現時点における乗りかご2の運転速度を算出する。具体的には、運転速度算出部107は、エンコーダ5dから出力されたパルス信号を受信する。運転速度算出部107は、当該パルス信号から電動機5cの回転速度を算出することにより、乗りかご2の運転速度を算出する。あるいは、運転速度算出部107は、かご位置検出部111から乗りかご2の位置を取得し、時間当たりの移動距離から、乗りかご2の運転速度を算出しても良い。
運転速度算出部107は、一定期間ごとに繰り返して乗りかご2の運転速度を算出しても良いし、他の機能部からトリガを取得したタイミングで運転速度を算出しても良い。例えば、運転速度算出部107は、かご下作業スペースまたはかご上作業スペースに作業員Mが存在する場合に、乗りかご2が突き下げまたは突き上げていないことを判定部3103から通知された場合に、運転速度を算出しても良い。
運転速度算出部107は、算出した運転速度を算出部2102に送出する。また、運転速度算出部107は、算出した運転速度を記憶部34に保存しても良い。
本実施形態の算出部2102は、実施形態1〜5と同様の機能を備える他、運転速度算出部107が算出した現時点における運転速度と、記憶されたスリップ距離と、記憶された運転速度とに基づいて、推定スリップ距離を算出する。
推定スリップ距離は、現時点において制御部4105が運転停止命令を出力した場合に、乗りかご2が停止するまでに動くと推定される距離である。
算出部2102は、算出した推定スリップ距離を制御部4105に送出する。また、算出部2102は、算出した推定スリップ距離を記憶部34に保存しても良い。
本実施形態の制御部4105は、実施形態1〜5と同様の機能を備える他、乗りかご2の位置と推定スリップ距離とに基づいて、乗りかご2の制御を実行する。具体的には、制御部4105は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を減じた位置が突き下げ位置以下となる場合は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する。また、制御部4105は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を加えた位置が突き上げ位置以上となる場合は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する。
また、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援装置100のハードウェア構成は、図4で示した実施形態1の構成と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理について説明する。図15は、本実施形態におけるエレベータ保守作業支援システムSが行う処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとに繰り返し実行される。処理の実行間隔は、実施の態様に応じて設定されるものとする。
S121のピット11に出入りする作業員Mの検知から、S132の乗りかご2の位置と突き下げ位置との比較の処理までは、図13に示した実施形態5のフローチャートのS91〜S98の処理と同様である。
乗りかご2の位置が突き下げ位置より高い場合(S132“No”)、運転速度算出部107は、現時点における乗りかご2の運転速度を算出する。算出部2102は、運転速度算出部107が算出した現時点における運転速度と、記憶されたスリップ距離と、記憶された運転速度とに基づいて、推定スリップ距離を算出する(S133)。算出部2102は、算出した推定スリップ距離を制御部4105に送出する。
制御部4105は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を減じた位置が突き下げ位置以下となるか否かを判断する(S134)。
かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を減じた位置が突き下げ位置以下となる場合は(S134“Yes”)、制御部4105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する(S128)。
また、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を減じた位置が突き下げ位置より高い場合は(S134“No”)、制御部4105は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する(S131)。
また、S135のかご上作業スペース内に出入りする作業員Mの検知の処理から、S142の乗りかご2の位置と突き上げ位置との比較の処理までは、図13に示した実施形態5のフローチャートのS103〜S110の処理と同様である。
乗りかご2の位置が突き上げ位置より低い場合(S142“No”)、運転速度算出部107は、現時点における乗りかご2の運転速度を算出する。算出部2102は、運転速度算出部107が算出した現時点における運転速度と、記憶されたスリップ距離と、記憶された運転速度とに基づいて、推定スリップ距離を算出する(S143)。算出部2102は、算出した推定スリップ距離を制御部4105に送出する。
制御部4105は、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を加えた位置が突き上げ位置以上となるか否かを判断する(S144)。
かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を加えた位置が突き上げ位置以上となる場合は(S144“Yes”)、制御部4105は、エレベータ1の運転を停止する運転停止命令をエレベータ制御部110に対して出力する(S128)。
また、かご位置検出部111に検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を加えた位置が突き上げ位置より低い場合は(S144“No”)、制御部4105は、点検運転モードでの運転を許可する許可命令をエレベータ制御部110に対して出力する(S131)。
また、S145の通常運転モードでの運転許可命令の出力の処理は、図13に示した実施形態5のフローチャートのS111の処理と同様である。
本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、運転速度算出部107は、乗りかご2の運転速度を算出する。また、記憶部34は、スリップ距離と、乗りかごの運転速度とを記憶する。算出部2102は、現時点における運転速度と、記憶されたスリップ距離と、記憶された運転速度とに基づいて、推定スリップ距離を算出する。そして、制御部4105は、検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を減じた位置が突き下げ位置以下となる場合、または、検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を加えた位置が突き上げ位置以上となる場合に、運転停止命令を出力する。このため、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSによれば、実施形態1〜6の効果に加えて、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。
なお、本実施形態のエレベータ保守作業支援システムSでは、乗りかご2の位置と突き下げ位置または突き上げ位置との比較の際に推定スリップ距離を使用しているが、作業スペースの容積の算出の際に推定スリップ距離を用いても良い。例えば、算出部2102は、検出された乗りかご2の位置から推定スリップ距離を高さ方向に減じた位置と、記憶された昇降路寸法とに基づいて、かご下作業スペースの容積を算出しても良い。また、算出部2102は、検出された乗りかご2の位置に推定スリップ距離を高さ方向に加えた位置と、記憶された昇降路寸法およびかご上寸法とに基づいて、かご上作業スペースの容積を算出しても良い。当該構成を採用する場合、算出部2102はスリップ距離を考慮した作業スペースおよび退避スペースの容積を算出することができる。このため、当該構成を採用する場合、エレベータ保守作業支援システムSは、より確実に作業員M一人当たりに十分な退避スペースを確保することができる。
以上説明したとおり、実施形態1〜6のエレベータ保守作業支援システムSによれば、エレベータ1の保守作業を行う作業スペースにおいて、作業員M一人当たりに十分な退避スペースをより確実に確保することができる。
なお、上述の各実施形態のエレベータ保守作業支援装置100で実行される保守作業支援プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の各実施形態のエレベータ保守作業支援装置100で実行される保守作業支援プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述の各実施形態のエレベータ保守作業支援装置100で実行される保守作業支援プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述の各実施形態のエレベータ保守作業支援装置100で実行される保守作業支援プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上述の各実施形態のエレベータ保守作業支援装置100で実行される保守作業支援プログラムは、上述した各部(計数部、算出部、判定部、制御命令入力部、制御部、運転方向判断部、運転速度算出部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから保守作業支援プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、計数部、算出部、判定部、制御命令入力部、制御部、運転方向判断部、運転速度算出部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、上述の各実施形態の制御盤10で実行されるエレベータ制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の各実施形態の制御盤10で実行されるエレベータ制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述の各実施形態の制御盤10で実行されるエレベータ制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述の各実施形態の制御盤10で実行されるエレベータ制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上述の各実施形態の制御盤10で実行されるエレベータ制御プログラムは、上述した各部(エレベータ制御部、かご位置検出部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上記ROMからエレベータ制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、エレベータ制御部、かご位置検出部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 エレベータ、2 乗りかご、2a かご上床面、3 カウンタウェイト、4 メインロープ、5 巻上機、5d エンコーダ、5c 電動機、6 乗場、7 昇降路、7a 底部、7b 頂部、9 乗場操作盤、10 制御盤、11 ピット、12 扉、13 センサ、14 機械室、15,15a,15b 検知装置、16 ブレーキ、17,17a,17b 操作部、34 記憶部、100 エレベータ保守作業支援装置、101,1101 計数部、102,1102,2102 算出部、103,1103,2103,3103 判定部、104,1104 制御命令入力部、105,1105,2105,3105,4105 制御部、106 運転方向判断部、107 運転速度算出部、110 エレベータ制御部、111 かご位置検出部、M 作業員、S エレベータ保守作業支援システム

Claims (8)

  1. エレベータの作業員による保守作業を支援するシステムであって、
    前記エレベータの乗りかごと、
    前記エレベータの昇降路の底部または頂部と前記乗りかごとの間の作業スペースに出入りする前記作業員を検知する検知装置と、
    前記検知装置の検知結果に基づいて、前記作業スペース内の前記作業員の人数を計数する計数部と、
    前記計数部で算出された前記作業員の人数に基づいて、前記作業スペースにおける前記作業員一人当たりに割当て可能な空間を示した退避スペースが所定の大きさ以下であると判定された場合に、前記エレベータの運転を停止する運転停止命令を出力する制御部と、
    を備えるエレベータ保守作業支援システム。
  2. 前記乗りかごの位置を検出するかご位置検出部と、
    検出された前記乗りかごの位置に基づいて前記作業スペースの容積を算出し、算出した前記作業スペースの容積と前記作業スペース内の前記作業員の人数とから前記作業員一人当たりの前記退避スペースの容積を算出する算出部と、
    前記退避スペースの容積の所定の閾値を記憶する記憶部と、
    前記退避スペースの容積が、前記閾値以下の場合に、前記退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する判定部と、をさらに備える、
    請求項1に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  3. 前記作業スペースは、前記昇降路の底部から前記乗りかごまでの空間である、かご下作業スペースを含み、
    前記記憶部は、前記かご下作業スペースにおける前記作業員一人当たりに割当て可能な空間を示した、かご下退避スペースの容積の閾値である第一の閾値を記憶し、
    前記算出部は、前記かご下作業スペースの容積と前記かご下作業スペース内の前記作業員の人数とから、前記作業員一人当たりの前記かご下退避スペースの容積を算出し、
    前記判定部は、前記かご下退避スペースの容積が、前記第一の閾値以下の場合に、前記退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する、
    請求項2に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  4. 前記作業スペースは、前記昇降路の頂部から前記乗りかごまでの空間である、かご上作業スペースを含み、
    前記記憶部は、前記かご上作業スペースにおける前記作業員一人当たりに割当て可能な空間を示した、かご上退避スペースの容積の閾値である第二の閾値を記憶し、
    前記算出部は、前記かご上作業スペースの容積と前記かご上作業スペース内の前記作業員の人数とから、前記作業員一人当たりの前記かご上退避スペースの容積を算出し、
    前記判定部は、前記かご上退避スペースの容積が、前記第二の閾値以下の場合に、前記退避スペースが所定の大きさ以下であると判定する、
    請求項3に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  5. 前記記憶部は、さらに、前記かご下作業スペースに前記作業員が存在する場合に前記乗りかごが移動可能な高さの下限値である突き下げ位置を記憶し、
    前記判定部は、検出された前記乗りかごの位置に基づいて、前記乗りかごの位置が、前記突き下げ位置以下であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記乗りかごの位置が前記突き下げ位置以下である場合、前記運転停止命令を出力する、
    請求項4に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  6. 前記記憶部は、さらに、前記かご上作業スペースに前記作業員が存在する場合に前記乗りかごが移動可能な高さの上限値である突き上げ位置を記憶し、
    前記判定部は、検出された前記乗りかごの位置に基づいて、前記乗りかごの位置が、前記突き上げ位置以上であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記乗りかごの位置が前記突き上げ位置以上である場合、前記運転停止命令を出力する、
    請求項5に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  7. 前記乗りかごを運転するための制御命令を入力する制御命令入力部と、
    前記制御命令で示された、前記乗りかごの運転方向を判断する運転方向判断部と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記乗りかごの位置が前記突き下げ位置以下の場合は前記運転方向が上方となる前記乗りかごの運転を許可し、前記乗りかごの位置が前記突き上げ位置以上である場合は前記運転方向が下方となる前記乗りかごの運転を許可する許可命令を出力する、
    請求項6に記載のエレベータ保守作業支援システム。
  8. 前記乗りかごの運転速度を算出する運転速度算出部をさらに備え、
    前記記憶部は、さらに、前記運転停止命令を出力してから前記乗りかごが停止するまでに動いた距離であるスリップ距離と、前記運転停止命令を出力した時点における前記乗りかごの運転速度とを記憶し、
    前記算出部は、現時点における前記運転速度と、記憶された前記スリップ距離と、記憶された前記運転速度とに基づいて、現時点において前記運転停止命令を出力した場合に前記乗りかごが停止するまでに動くと推定される距離である推定スリップ距離を算出し、
    前記制御部は、検出された前記乗りかごの位置から前記推定スリップ距離を減じた位置が前記突き下げ位置以下となる場合、または、検出された前記乗りかごの位置に前記推定スリップ距離を加えた位置が前記突き上げ位置以上となる場合に、前記運転停止命令を出力する、
    請求項6または7に記載のエレベータ保守作業支援システム。
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