JP2015030590A - エレベータの制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保守作業員がICタグを携帯しているか否かを事前に検知できるとともに、保守作業員の位置に基づいて保守作業中にスイッチ動作の有効/無効を自動的に切り替えることで、保守作業員の作業負荷を軽減し、作業効率を向上させる。
【解決手段】保守作業員17が昇降路1内で作業を行う前に必ず通過する乗場15に乗場リーダ21を配置し、保守作業員17が携帯型タグ18を携帯しているか判断した上で、かごリーダ19,20による保守作業員17の検知の有無に基づいて、スイッチ25,26によるエレベータの移動制限制御を実施するか否かを決定する。また、かごリーダ19,20によるタグ読み取り異常を検出するため、昇降路1内に故障検出用のICタグ22,23を設置し、異常を認識した際は、必ず、スイッチ25,26によるエレベータの移動制限制御を実施する。
【選択図】図1

Description

この発明はエレベータの制御装置および制御方法に関し、特に、エレベータの保守作業時のかご移動制限制御を行うためのエレベータの制御装置および制御方法に関する。
保守点検時等に、エレベータの保守作業員が、昇降路の最下端にあるピット内や、かごの上に乗って、かごの外部で作業しているときに、エレベータのかごが不意に動いてしまう可能性が考慮されるため、保守作業員のための保守作業空間を最低限確保するために、昇降路の下端または上端付近にスイッチを設けておき、かごが当該スイッチの位置に達したときに、その位置でかごを強制停止させるという対策が広くとられている。
ただし、このようなスイッチによる従来の制御方法では、保守作業中に保守作業員がエレベータのかごをスイッチよりも上方あるいは下方に走行させようとする場合には、保守作業員が十分な安全を確保した上で、制御盤内の当該スイッチの配線を短絡させる等してスイッチの動作を無効にしてから、エレベータのかごを昇降路上端あるいは下端に走行させる必要がある。
また、他の制御方法として、ICタグを保守作業員に所持させておき、それを用いて昇降路内に保守作業員がいることを検出することが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1では、検出後に、保守作業員へ何らかの報知が必要と判断された場合に、注意喚起を促す報知を行うことが提案されている。特許文献2では、エレベータの緊急停止が必要と判断された場合に、かごを自動停止させることが提案されている。
特開2007−62854号公報 特開2001−80835号公報
上述したように、上記のスイッチによる従来の制御方法においては、保守作業中に保守作業員がエレベータのかごをスイッチの位置を超えた昇降路上端あるいは下端まで走行させようとする場合には、スイッチの動作を無効にするために制御盤内の配線を短絡させる等の切り替え作業が必要となり、保守作業員に作業負荷がかかるという問題点があった。
また、上記の特許文献1および2に記載されている制御方法では、保守作業員がICタグを携帯し忘れた場合については意図しておらず、保守作業員がICタグを携帯し忘れたのか、あるいは、保守作業員が昇降路内にいないのか、判定できないという問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、保守作業員がICタグを携帯しているか否かを事前に検知できるとともに、保守作業員の位置に基づいて保守作業中にスイッチ動作の有効/無効を自動的に切り替えることで、保守作業員の作業負荷を軽減し、作業効率を向上させることが可能な、エレベータの制御装置を得ることを目的とする。
この発明は、識別情報を記憶したタグと、エレベータの昇降路内への入口となる通路上に設置され、前記タグを検知して当該タグの識別情報を読み取る第1タグリーダと、前記エレベータのかごに設置され、前記昇降路内の前記かご外部に前記タグが存在するときに、当該タグを検知して識別情報を読み取る第2タグリーダと、前記第1タグリーダおよび前記第2タグリーダによって読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して前記タグを認証するか否かを判定する認証手段と、前記昇降路内の指定された領域への前記かごの移動を禁止するかご強制停止手段と、前記認証手段による認証結果に基づいて前記かご強制停止手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記第1タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが前記認証手段により認証され、且つ、前記第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、前記制御手段は、前記かご強制停止手段を無効として、前記昇降路内の前記指定された領域への前記かごの移動を許可するエレベータの制御装置である。
この発明は、識別情報を記憶したタグと、エレベータの昇降路内への入口となる通路上に設置され、前記タグを検知して当該タグの識別情報を読み取る第1タグリーダと、前記エレベータのかごに設置され、前記昇降路内の前記かご外部に前記タグが存在するときに、当該タグを検知して識別情報を読み取る第2タグリーダと、前記第1タグリーダおよび前記第2タグリーダによって読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して前記タグを認証するか否かを判定する認証手段と、前記昇降路内の指定された領域への前記かごの移動を禁止するかご強制停止手段と、前記認証手段による認証結果に基づいて前記かご強制停止手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記第1タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが前記認証手段により認証され、且つ、前記第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、前記制御手段は、前記かご強制停止手段を無効として、前記昇降路内の前記指定された領域への前記かごの移動を許可するエレベータの制御装置であるので、保守作業員がICタグを携帯しているか否かを事前に検知できるとともに、保守作業員の位置に基づいて保守作業中にスイッチ動作の有効/無効を自動的に切り替えることで、保守作業員の作業負荷を軽減し、作業効率を向上させることが。
この発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置およびそれが設けられたエレベータシステム全体の構成を示した構成図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置の主要構成を簡略化して示した構成図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置が設けられたエレベータシステム全体を示した構成図である。図2は、図1の構成のうち、本実施の形態1の主要構成要素となる構成のみを図示した図である。図1および図2において、同一の構成要素には、同じ符号を付して示している。以下、これらの図を用いて、エレベータシステム全体および実施の形態1に係るエレベータの制御装置の構成について説明する。
図1に示すように、昇降路1の最上端には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機(駆動装置)3が設けられている。巻上機3は、駆動シーブ4と、駆動シーブ4を回転させる巻上機モータ(図示省略)と、駆動シーブ4の回転を制動する巻上機ブレーキ(電磁ブレーキ)とを有している。
駆動シーブ4の近傍には、そらせ車5が配置されている。駆動シーブ4及びそらせ車5には、懸架ロープ6が巻き掛けられている。懸架ロープ6は、複数本のロープまたは複数本のベルトから構成されている。懸架ロープ6の第一端部には、かご7が接続されている。懸架ロープ6の第2端部には、釣合おもり8が接続されている。
かご7及び釣合おもり8は、懸架ロープ6により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機3により昇降路1内を昇降される。
かご7には、かご出入口を開閉するかごドア装置9が設けられている。複数の停止階の乗場15には、それぞれ、乗場ドア装置10が設けられている。乗場ドア装置10は、かご7の着床時にかごドア装置9と係合することにより、かごドア装置9に連動して開閉動作される。
このように、エレベータ装置11は、かご7、かごドア装置9、乗場ドア装置10、巻上機3、懸架ロープ6、及び、釣合おもり8等が設けられている。
また、機械室2には、エレベータ装置11の動作を制御するエレベータ制御盤12が設置されている。
昇降路1の最下端には、ピット13が設けられている。ピット13には、かご緩衝器14が設けられている。かご緩衝器14は、懸架ロープ6が事故等により万一切断されてかご7が落下するといった万一の場合に備えて設けられているもので、落下の衝撃を緩衝しながらかご7を受け止めるための装置である。
ピット13には、保守作業時のかご7の移動制限制御を行うための制御部16が設けられている。制御部16は、この場合に限らず、建物内の他の場所、例えば、昇降路1の最上端の機械室2などに配置してもよい。
保守作業員17は、携帯型ICタグ18を携帯している。保守作業員17は、かご内7や乗場15だけでなく、図1に示すように、かご7の上や、あるいは、ピット13内等の、昇降路1内のかご2の外部でも作業にあたる。
携帯型ICタグ18を検出するための検出装置として、エレベータの乗場15に、図2に示すように、ICタグリーダ21(第1タグリーダ)が設置されている。以下では、このICタグリーダ21を、乗場リーダ21と呼ぶこととする。乗場リーダ21は、自身の読み取り可能エリア内を保守作業員17が通過するときに、当該保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18を検知するためのものである。乗場リーダ21は、例えば、乗場15の乗場ドア装置10の近傍等に設置する。なお、乗場リーダ21は、昇降路1内での保守作業へ向かう保守作業員17が携帯型ICタグ18を携帯していることを作業開始前に事前に検知するためのものであるため、保守作業員17が昇降路1内の保守作業を開始する際に必ず通過する昇降路内への入口となる乗場15に設置する必要がある。また、乗場15に限らず、保守作業員17が昇降路1内の保守作業を開始する際に必ず通過する昇降路内への入口となる通路であれば、いずれの場所に設置してもよい。また、保守作業員17が昇降路1内の保守作業を開始する際に、どの階の乗場を通過するかが決まっていなくとも、必ず、停止階のうちの少なくともいずれか1つの階の乗場15を通過するのであれば、各階の乗場15に乗場リーダ21を設けるようにしておけばよい。
さらに、携帯型ICタグ18を検出するための検出装置として、乗場リーダ21と同種のICタグリーダ19,20(第2タグリーダ)が、かご7の上部および下部にそれぞれ設置されている。これらのICタグリーダ19,20を、以下では、上部かごリーダ19および下部かごリーダ20と呼ぶこととする。また、両者をまとめて呼ぶ場合には、かごリーダ19,20と呼ぶこととする。上部かごリーダ19は、かご7の上に保守作業員17が乗っている場合等の、かご7の上方に保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18が存在するときに、それを検知するためのものである。また、下部かごリーダ20は、保守作業員17がピット13内にいる場合等の、かご7の下方に保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18が存在するときに、それを検知するためのものである。かごリーダ19,20は、いずれも、かご7内および乗場15に居る保守作業員17の携帯型ICタグ18は検知しないように、それぞれ、設置箇所やICタグの読み取り可能エリアが設定されている。また、そのために、かご7や昇降路1の材質も、ICタグとかごリーダとの通信を遮蔽する材質にすることがより望ましい。
昇降路1内には、昇降路1の上端または下端にICタグ22,23が設けられている。ICタグ22,23は、かごリーダ19,20によるタグ読み取り機能の異常検出を行うための異常検知用のICタグである。かご7の移動に伴い、かごリーダ19,20の読み取り可能エリア内にICタグ22,23が入ったときに、かごリーダ19,20がそれらを検知する。ICタグ22,23の設置位置は特に限定されないが、かご7が最上階または最下階に着床したときにおいてもかごリーダ19,20からある程度の距離が確保されていなければ正確な正常/異常の検査とならないため(近い場合にのみ検出可能では正確な検査にならない)、昇降路1内の出来るだけ最上端および最下端の付近に設置することが望ましい。また、かごリーダ19,20の読み取り可能エリアは、両者の読み取り可能エリアを合わせると昇降路1内の全域に及ぶように設定されていれば、かご7の位置にかかわらず任意のタイミングで正常/異常の判定が行えて最も望ましいが、建物の階数によってはそれは難しいことが想定される。そのため、かごリーダ19,20の読み取り可能エリアは、かご7が最上階(あるいはその下の階)または最下階(あるいはその上の階)近傍に来たときに、ICタグ22,23が当該読み取り可能エリアに入る大きさに設定すればよい。従って、かごリーダ19,20の読み取り可能エリアの半径は、建物の階数で、1〜2階分程度の長さとすればよい。但し、その場合には、正常/異常判定を行うタイミングは、かご7が最上階(あるいはその下の階)または最下階(あるいはその上の階)近傍に来たときに行うことができるように、正常/異常判定の実行時間に、予め設定した一定の時間幅を持たせて、正常/異常判定が行えるまで当該時間幅の中で繰り返し試行するなど、適宜、調整する必要がある。なお、これらのICタグ22,23を、以下では、昇降路上部設置ICタグ22および昇降路下部設置ICタグ23と呼ぶこととする。また、両者をまとめて呼ぶ場合には、昇降路設置ICタグ22,23と呼ぶこととする。昇降路設置ICタグ22,23は、このように、保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18とは異なり、昇降路1内に固定設置されている。
携帯型ICタグ18および昇降路設置ICタグ22,23は、自身に付されたID情報を記憶する機能を持つ。かごリーダ19,20及び乗場リーダ21は、それらの各読み取り可能エリア内に、ICタグ18,22,23のいずれかが入ったときに、ICタグ18,22,23が記憶するID情報を読み取る機能を持つ。また、かごリーダ19,20は、一定周期ごとに問い合わせ信号を発信する機能ももつ。この問い合わせ信号は、かごリーダ19,20の正常/異常の判定を行うために昇降路設置ICタグ22,23に向けて発信するものである。昇降路1内に固定された昇降路設置ICタグ22,23は、携帯型ICタグ18の持つ機能に加え、かごリーダ19,20からの上記問い合わせ信号を受信し、それに応答して自身に記憶されたID情報を応答信号として発信する機能を有する。なお、制御部16は、問い合わせ信号に呼応した当該応答信号をかごリーダ19,20が受信できたときに、かごリーダ19,20は正常であると判定する。また、昇降路設置ICタグ22,23から出力される各応答信号は、互いに過度に干渉しないように、出力強度を調整することができるものである。また、問い合わせ信号を発信する上記の一定周期(すなわち、正常/異常を判定するタイミング)は、24時間おき、1時間おき、10分おき、あるいは、30秒おき等、適宜、所定の時間に予め設定しておく。なお、1時間おき、10分おき、あるいは、30秒おき等に問い合わせ信号を発信する場合には、かご7が最上階(あるいはその下の階)または最下階(あるいはその上の階)近傍の読み取り可能エリア内に来るのを待つ必要があるため、予め設定した一定の時間幅を持たせて、当該時間幅の中で繰り返し試行する。また、24時間おきに問い合わせ信号を発信する場合には、例えば、乗客が殆ど居ない深夜の時間帯やエレベータを夜間に休止する場合はその休止直前の時間帯などに、検査の時間を設けて、かご7を最上階および最下階に走行させて、それぞれ、昇降路設置ICタグ22,23を用いて、かごリーダ19,20の正常/異常の判定を行う。
なお、図2に示すように、制御部16には、かごリーダ19,20、乗場リーダ21、および、後述するスイッチ25,26が接続されている。制御部16は記憶装置を有し、携帯型ICタグ18のID情報及び昇降路設置ICタグ22,23のID情報と同一の情報を予め認証情報として当該記憶装置内に登録している。乗場リーダ21、および、かごリーダ19,20は、ICタグからID情報を読み取った場合には、それを制御部16に送信する。制御部16は、受信したID情報と自身の記憶装置に記憶された認証情報とを比較し、それらが一致した場合に、認証成立と判定する。また、制御部16の記憶装置には、乗場リーダ21が保守作業員17の携帯型ICタグ18を検出したか否かを示す「保守作業員検出フラグ」(ON:検出有り、OFF:検出無し)と、昇降路設置ICタグ22,23を用いたかごリーダ19,20の正常/異常の検出結果を示す「上部かごリーダ正常フラグ」および「下部かごリーダ正常フラグ」(いずれも、ON:正常、OFF:異常)が記憶されている。なお、保守作業員17が複数人存在する等して、携帯型ICタグ18が複数個ある場合には、制御部16は、複数個の携帯型ICタグ18のID情報をすべて記憶していることとし、各ID情報は重複しない固有の値であることは言うまでもない。
また、エレベータ装置11には、保守作業員17が、保守作業時に、作業状況に応じて、かご7を任意の位置に移動させる必要があるため、図2に示すように、かご7内、かご7の上部、乗場15、制御部16等に、かご7を任意に低速走行および停止させるための手動運転実施装置24が設置されている。保守作業員17は、手動運転実施装置24を操作することにより、手動で、かご7を低速走行および停止させる。なお、これらの手動運転実施装置24を一般の乗客が誤って操作してしまうことを防止するために、これらの手動運転実施装置24は、保守作業員17が所有する特定のキー(鍵)でON状態にするか、あるいは、暗証番号でON状態にした上でのみ操作可能な構成(フールプルーフ構成)となっている。
また、昇降路1の上端部および下端部には、スイッチ25,26が設置されている。これらのスイッチ25,26は、かご7がこれらのスイッチ25,26の位置まで移動してきた場合に、かご7を強制停止させるものである。例えば、エレベータの保守作業時にピット13内やかご7上で保守作業員17が作業している場合、かご7が不意に動いた場合を想定すると、それにより、かご7や建物(ピット13の床または昇降路1の天井部)に保守作業員17が接触する可能性がある。そのため、そのようなことがないように、保守作業員17のための最低限の空間を確保するために、スイッチ25,26のいずれか一方の位置まで、手動運転実施装置24の手動運転によりかご7が移動してきたときに、当該スイッチ25,26が動作して、かご7が強制停止される構成となっている。これにより、かご7が、スイッチ25より上方またはスイッチ26より下方に走行することを防ぐことができる。なお、スイッチ25,26の取付位置としては、昇降路1内の例えばかごレール等に設置するとよい。但し、保守作業の内容によっては、スイッチ25,26による強制停止を無効にして、かご7をスイッチ25,26の位置より上方または下方に移動させたい場合もある。本実施の形態では、保守作業員17がスイッチ25,26を無効にするための特別な操作を行うことなく、制御部16が、保守作業員17が居る場所に基づいて制御部16が判定を行ってスイッチ25,26による強制停止の有効/無効を自動的に切り換える構成となっている。当該構成およびその動作については後述する。
次に、この発明の本実施の形態1に係るエレベータの制御装置の動作について図3〜図5を用いて説明する。図3〜図5は、本実施の形態1に係るエレベータの制御装置における、保守作業員17の携帯型ICタグ18の事前検知(図3)と、昇降路設置ICタグ22,23を利用した、かごリーダ19,20のICタグ読み取り機能の正常/異常判定(図4)と、保守作業員17の位置に基づくスイッチ25,26の強制停止制御の有効/無効の自動切り替え(図5)とを連動させた場合のフローを示している。本実施の形態1に係るエレベータの制御装置においては、スイッチ25,26の強制停止の有効/無効は、乗場リーダ21による携帯型ICタグ18の検出有り、および、昇降路設置ICタグ22,23を利用した、かごリーダ19,20によるICタグ読み取り機能正常を前提条件とし、その上で、制御部16が、かごリーダ19,20による携帯型ICタグ18の検出の有無により自動的に切り替える構成となっている。以下、詳細について説明する。
はじめに、図3を用いて、保守作業員17の携帯型ICタグ18の事前検知について説明する。乗場リーダ21は、上述したように、保守作業員17が昇降路1内での作業を開始する際に必ず利用するエレベータの乗場15の乗場ドア装置10の近傍に設置されている。そのため、まず、保守作業員17は、昇降路1内での作業を開始するときには、携帯型ICタグ18を携帯した状態で、当該乗場リーダ21の前を通過する。これにより、乗場リーダ21は、保守作業員17の携帯型ICタグ18を検出してそれに記憶されているID情報を読み取り、制御部16に送信する。制御部16は、当該ID情報を受信し、予め自身の記憶装置に記憶されている識別情報と当該ID情報とを比較し、当該携帯型ICタグ18が保守作業員17のものであるか否かの認証を行う(ステップS1)。認証の成立により、制御部16は、これから昇降路1内に向かう保守作業員17の存在を検出するとともに、当該保守作業員17が携帯型ICタグ18をきちんと携帯していることを検出する。認証が成立した場合には、制御部16は、自身の記憶装置に記憶されている「保守作業員検出フラグ」をONにし(ステップS2)、その時点からの経過時間の計測を開始する(ステップS3)。一方、ステップS1の処理で、乗場リーダ21が携帯型ICタグ18を検出しない、あるいは、読みとったID情報の認証が成立しない場合には、ステップS1の処理に戻る。
ステップS3で計測を開始した経過時間が、予め設定された「保守作業員検出フラグの維持時間」に達したか否かを判定する(ステップS4)。判定の結果、当該経過時間が「保守作業員検出フラグの維持時間」に達していた場合には、「保守作業員検出フラグ」をOFFにする(ステップS5)。このようにして、制御部16は、予め設定された「保守作業員検出フラグの維持時間」の間、乗場リーダ21による「保守作業員検出フラグ」をONのまま維持する。なお、当該フラグがON状態のときに、乗場リーダ21により携帯型ICタグ18が再度検出された場合には(ステップS6)、当該フラグはONを維持したうえで、ステップS3の処理に戻り、計測している経過時間をリセットし、再度計測を開始する。なお、ステップS6の処理で読み取ったID情報とステップS1で読み取ったID情報とは同じもの(すなわち、同一の保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18のID情報)であっても、異なるもの(すなわち、異なる保守作業員17が携帯する携帯型ICタグ18のID情報)であっても、同様の動作とする。その理由としては、同一のID情報であれば、昇降路1内で作業をしていた保守作業員が作業場から一旦外に出て再び作業場に戻る場合であり、異なるID情報であれば、別の保守作業員が作業に加わるか又は作業を交代するかの場合であり、いずれにしても、保守作業が続いていることが想定されるため、経過時間をリセットして再び計測を開始することで、事実上、「保守作業員検出フラグの維持時間」を延長させることが望ましいためである。なお、「保守作業員検出フラグの維持時間」は、1時間、2時間、などのように、予め固定した時間としてもよいが、作業内容に合わせて、適宜、作業当日に変更できる構成としてもよい。
以上説明したように、図3のフローに示す処理により、制御部16は、乗場リーダ21により、これから昇降路1内に向かう保守作業員17の存在を検出するとともに、当該保守作業員17が携帯型ICタグ18をきちんと携帯していることを検出し、さらに、保守作業員17の携帯型ICタグ18が検出された時点から、予め設定された「保守作業員検出フラグの維持時間」の間は、「保守作業員検出フラグ」をONのまま維持する。
つぎに、図4を用いて、昇降路設置ICタグ22,23を利用した、かごリーダ19,20のICタグ読み取り機能の正常/異常判定処理について説明する。上述の通り、かごリーダ19,20は、一定周期で、「問い合わせ信号」を発信する機能をもつ。従って、図4の処理は一定周期ごとに行われる。図4に示すように、まず、かごリーダ19,20が、「問い合わせ信号」を発信する(ステップS11)。昇降路設置タグ22,23は、当該「問い合わせ信号」に呼応して、自身に記憶されたID情報を応答信号としてかごリーダ19,20に発信し、当該応答信号の受信により、かごリーダ19,20は、昇降路設置タグ22,23の存在を検出する。なお、かご7の位置によっては、「問い合わせ信号」が昇降路設置タグ22,23に到達しない場合がある。その場合には、予め設定された一定の時間幅の間、かごリーダ19,20は、昇降路設置タグ22,23からの応答信号が受信できるまで、繰り返し、「問い合わせ信号」を発信して、試行する。かごリーダ19,20は、昇降路設置タグ22または23から受信したID情報を、制御部16に送信する。制御部16は、受信したID情報と自身の記憶装置に記憶されている認証情報とを比較して、はじめに、昇降路上部設置ICタグ22について、昇降路上部設置ICタグ22からの応答があったか否かを判定する(ステップS12)。応答があったと判定した場合には、自身の記憶装置に記憶されている「上部かごリーダ正常フラグ」をONにする(ステップS14)。一方、予め設定された一定の時間幅の間、昇降路上部設置ICタグ22からの応答が無いと判定した場合には、自身の記憶装置に記憶されている「上部かごリーダ正常フラグ」をOFFにする(ステップS13)。次に、昇降路下部設置ICタグ23についても同様に、制御部16は、かごリーダ19,20から受信したID情報と自身の記憶装置に記憶されている認証情報とを比較して、昇降路下部設置ICタグ23からの応答があったか否かを判定する(ステップS15)。応答があったと判定した場合には、自身の記憶装置に記憶されている「下部かごリーダ正常フラグ」をONにする(ステップS17)。一方、予め設定された一定の時間幅の間、昇降路下部設置ICタグ23からの応答が無いと判定した場合には、自身の記憶装置に記憶されている「下部かごリーダ正常フラグ」をOFFにする(ステップS16)。
このように、図4のフローに示す処理により、制御部16は、かごリーダ19,20が昇降路設置ICタグ22,23のID情報を受信したことに基づいて、かごリーダ19,20の読み取り機能の正常を検出し、上下各々のかごリーダ19,20に対してそれぞれ設定された「上部かごリーダ正常フラグ」および「下部かごリーダ正常フラグ」をONにする。一方、かごリーダ19,20または昇降路設置タグ22,23に故障等のなんらかの異常が発生した場合、上記処理において、かごリーダ19,20は昇降路ICタグ22,23を検出することができなくなるため、一定の時間以上、昇降路設置タグ22、23が検出されなかった場合、制御部16は、上下各々のかごリーダ19,20に対してそれぞれ設定された「上部かごリーダ正常フラグ」および「下部かごリーダ正常フラグ」をOFFにする。なお、以下の説明においては、「上部かごリーダ正常フラグ」および「下部かごリーダ正常フラグ」をまとめた場合、「かごリーダ正常フラグ」と呼ぶこととする。
次に、図5を用いて、スイッチ25,26によるエレベータの強制停止の有効/無効の切り替え制御処理について説明する。なお、図5の処理は、状況により随時更新されることが望ましいため、一定周期で実施される。図5において、まず、制御部16は、上記の図3の処理によって記憶装置に記憶した「保守作業員検出フラグ」を読み出し、それがONかOFFかを判定する(ステップS21)。当該フラグがONだった場合には、制御部16は、上記の図4の処理によって記憶装置に記憶した「上部かごリーダ正常フラグ」を読み出し、それがONかOFFかを判定する(ステップS22)。当該フラグがONだった場合には、制御部16は、同じく、上記図4の処理によって記憶装置に記憶した「下部かごリーダ正常フラグ」を読み出し、それがONかOFFかを判定する(ステップS23)。当該フラグがONだった場合には、制御部16は、上部かごリーダ19での保守作業員17が携帯している携帯型ICタグ18の検出結果を取得する(ステップS24)。すなわち、制御部16は、上部かごリーダ19から、ICタグのID情報を受信したか否かを検知し、受信した場合には、当該ID情報と自身の記憶装置の認証情報との比較から、当該ICタグが携帯型ICタグ18であるか否かを判定する。次に、制御部16は、下部かごリーダ20での保守作業員17が携帯している携帯型ICタグ18の検出結果を取得する(ステップS25)。すなわち、制御部16は、下部かごリーダ20から、ICタグのID情報を受信したか否かを検知し、受信した場合には、当該ID情報と自身の記憶装置の認証情報との比較から、当該ICタグが携帯型ICタグ18であるか否かを判定する。次に、制御部16は、ステップS24、S25で取得した検出結果に基づいて、上部かごリーダ19および下部かごリーダ20の少なくともいずれか一方で、保守作業員17が携帯している携帯型ICタグ18が検出されたか否かを判定する(ステップS26)。判定の結果、いずれか一方で検出されていた場合には、保守作業員17が昇降路1内(かご7の上部またはピット13内など)に存在していると想定できるため、検出された側(いずれか一方か、あるいは、両方)の昇降路設置スイッチ25,26によるかご強制停止を有効とする(ステップS27)。これにより、かご7が、手動運転実施装置24の手動運転により、スイッチ25または26の位置まで移動してきたときに、当該スイッチ25または26が動作して、スイッチ25または26の位置でかご7が強制停止される。さらに、それ以降は、スイッチ25,26が働いて、手動運転実施装置24の操作でスイッチ25の位置より上方またはスイッチ26の位置より下方へかご7が走行されることを阻止する。なお、この場合に、音声発生装置をかご7に取り付けておき、「昇降路内に保守作業員が検出されたため、かご強制停止スイッチが有効となっています。無効とするためには、昇降路内から退去下さい」等の音声メッセージで、スイッチ25,26が有効となり、保守作業員17による手動運転実施装置24の操作でスイッチ25の位置より上方またはスイッチ26の位置より下方へかご7が走行することが禁止された旨を保守作業員に知らせるようにしてもよい。
一方、ステップS26の判定の結果、上部かごリーダ19および下部かごリーダ20のいずれでも保守作業員17が携帯している携帯型ICタグ18が検出されなかった場合には、保守作業員17が昇降路1内(かご7の上部またはピット13内など)に存在しておらず、例えば、かご7内や乗場15にいると想定されるので、昇降路設置スイッチ25,26によるかご強制停止を無効とする(ステップS28)。これにより、保守作業員17による手動運転実施装置24の操作で、スイッチ25の位置より上方またはスイッチ26の位置より下方へかご7が走行することを許可する。なお、この場合に、音声発生装置をかご7に取り付けておき、「かご強制停止スイッチが無効となりました」等の音声メッセージで、スイッチ25,26が無効となり、保守作業員17による手動運転実施装置24の操作でスイッチ25の位置より上方またはスイッチ26の位置より下方へかご7が走行することが許可された旨を保守作業員に知らせるようにしてもよい。
なお、上記のステップS21〜S23のいずれかの判定で、「保守作業員検出フラグ」、「上部かごリーダ正常フラグ」および「下部かごリーダ正常フラグ」のうち、少なくとも1つがOFFとなっている場合、制御部16は、携帯型ICタグ18のかごリーダ19,20による検出有無に関係なく、昇降路設置スイッチ25,26の動作を有効とし、スイッチ25,26の位置までかご7が走行したときに、かご7を強制停止させるとともに、手動運転にてさらに昇降路1の下端あるいは上端に向かってかご7が走行されることを阻止する(ステップS29)。
図3〜図5に示すこの制御方法により、保守作業員17が作業行程において、手動運転実施装置24にて昇降路1の下端あるいは上端へかご7を移動させたい場合に、保守作業員17が昇降路1内にいない場合には、スイッチ25,26の動作によるかご強制停止機能をわざわざ無効にする手間を取ることなく、制御部16の制御により、スイッチ25,26が自動的に無効となるので、迅速に作業を遂行することができる。
なお、図5のステップS24,25で判定する携帯型ICタグ18のID情報と、図3のステップS1で判定する携帯型ICタグ18のID情報とは、同一のものでも異なるものでも同じ動作とする。その理由としては、保守作業員17が単数ではなく複数の場合も想定される。複数の場合には、人同士が重なり合って、図3のステップS1で全ての保守作業員17の携帯型ICタグ18のID情報が読み込まれるとは限らず、一部の保守作業員17のID情報のみが読み込まれる可能性もある。そのため、図5のステップS24,25で判定する携帯型ICタグ18のID情報と、図3のステップS1で判定する携帯型ICタグ18のID情報とが例え一致していなくても、図5のステップS24,S25で、少なくとも1つの携帯型ICタグ18が昇降路1内のかご7外部で検出された場合には、保守作業員17のうちの少なくとも1人が昇降路1内のかご7外部で保守作業をしていると判定できるため、スイッチ25,26を有効として、それより上方または下方へはかご7が移動出来ないようにすることが望ましい。
また、図3のステップS4,S5に示すように、乗場リーダ21において最後に携帯型ICタグ18が検出されてから、予め設定された「保守作業員検出フラグの維持時間」が経過し、「保守作業員検出フラグ」がOFFされると、制御部16は、図5のステップS21でそれを検知し、図5に示すかご移動制限制御の処理を中止し、手動運転実施装置24による手動運転の場合であっても、図5のステップS29に示すように、昇降路1の下端あるいは上端方向へのかご7の走行阻止はスイッチ25,26の動作により行うものとする。
以上のように、本実施の形態によれば、識別情報(ID情報)を記憶したタグ(携帯型ICタグ18)と、エレベータの昇降路1内への入口となる通路上に設置され、前記タグを検知して当該タグの識別情報を読み取る第1タグリーダ(乗場リーダ21)と、エレベータのかご7に設置され、昇降路1内のかご7外部に前記タグが存在するときに、当該タグを検知して識別情報を読み取る第2タグリーダ(かごリーダ19,20)と、第1タグリーダもしくは第2タグリーダによって読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して前記タグを認証するか否かを判定する認証手段(制御部16)と、昇降路1内の指定された領域(スイッチ25より上方の領域およびスイッチ26より下方の領域)へのかご7の移動を禁止するかご強制停止手段(スイッチ25,26)と、認証手段による認証結果に基づいてかご強制停止手段(スイッチ25,26)の動作を制御する制御手段(制御部16)とを備え、制御手段(制御部16)は、第1タグリーダによって識別情報が読み取られた前記タグが認証手段により認証され、且つ、第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、かご強制停止手段を無効として、昇降路1内の前記指定された領域へのかご7の移動を許可するようにした。当該構成により、保守作業員17が昇降路1内にいるときは確実にスイッチ25,26が作動し、一方で、保守作業員17が昇降路1外にいるときは保守作業においてスイッチ25,26の無効化を保守作業員17が気にすることなく自動的に実施されるため、作業効率を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、保守作業員17が携帯型ICタグ18を忘れるなどして携帯していない場合にも対応可能である。上述のように、本実施の形態においては、スイッチ25,26の無効化の前提条件として、乗場リーダ21による携帯型ICタグ18の事前検出を必要とする構成としたので、携帯型ICタグ18が乗場リーダ21で検知されない場合には、かごリーダ19,20による携帯型ICタグ18の検知によるスイッチ25,26の有効/無効の自動切り替えを実施しないため、常に、スイッチ25,26による強制停止が有効となり、かご7を昇降路1の上下端まで運転するためには、保守作業員17の居る位置に関係なく、エレベータ制御盤12内のスイッチ配線を一時的に変更するなどして、スイッチ25,26を直接解除しなくてはならない構成となっている。これにより、保守作業員17が携帯型ICタグ18を忘れた場合に、誤って、保守作業員17が昇降路1内に居ないと判断されてスイッチ25,26が無効となることが防止でき、保守作業員17が携帯型ICスイッチ18を忘れた場合にも対応可能である。
また、本実施の形態によれば、昇降路1内に設置され、第2タグリーダ(かごリーダ19,20)の異常を検知するための異常検知用のタグ(昇降路設置ICタグ22,23)をさらに備え、制御手段(制御部16)は、第2タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが認証手段(制御部16)により異常検知用のタグ(昇降路設置ICタグ22,23)であると認証された場合に、第2タグリーダは正常に動作していると判定するようにした。これにより、制御手段(制御部16)は、第1タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが認証手段により認証され、且つ、正常に動作していると判定された第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、かご強制停止手段(スイッチ25,26)を無効として、昇降路1内の指定された領域(スイッチ25より上方の領域およびスイッチ26より下方の領域)へのかご7の移動を許可するようにしたので、かごリーダ19,20に異常が発生している場合にそれを検知せずに誤ってスイッチ25,26の機能が解除してしまうといったトラブルを防止することができる。
なお、上記の説明においては、図5のフローで、ステップS22およびステップS23の両方において正常フラグがONの場合にのみ、ステップS24以降に進んで、かごリーダ19,20での携帯型ICタグ18の検出結果を取得すると記載したが、その場合に限らず、図5のフローにおいて、昇降路上端と下端とで別個に判定を行うようにしてもよい。すなわち、上部かごリーダ19が正常であれば、上部かごリーダ19での携帯型ICタグ18の検出結果を取得し、それに基づいて、スイッチ25の有効/無効を切り替え、同様に、下部かごリーダ20が正常であれば、下部かごリーダ20での携帯型ICタグ18の検出結果を取得し、それに基づいて、スイッチ26の有効/無効を切り替えるようにしてもよい。
また、上記の説明においては、かごリーダ19,20をかご7に設けるとともに、スイッチ25,26をそれぞれ昇降路1の上端および下端に設けて、かごリーダ19,20が携帯型ICタグ18を検出したときに当該スイッチ25,26より上方および下方の領域にかご7が進入しないようにかご移動制限制御を行うことについて説明したが、その場合に限らず、特定のリーダが携帯型ICタグ18を検出したときに特定の指定された領域にかご7が進入しないようにかご移動制限制御を行う構成としてもよい。当該特定の指定された領域としては、昇降路1内のかご7が移動可能な領域であれば、いずれの領域でもよく、任意に設定可能である。但し、当該特定の指定された領域が、昇降路1内の中間階であれば、当該特定の領域の上限となる位置と下限となる位置に、互いに連動して同時に有効/無効が切り替えられる1対のスイッチを設ける必要がある(なお、図1の例では、特定の領域が上端および下端であるため、上端の領域に対しては、その下限の位置にスイッチ25を設けるだけでよく、その上限の位置にはスイッチは不要であり、下端の領域についても同様に、その上限の位置にスイッチ26を設けるだけでよく、その下限の位置にはスイッチは不要であったため、それぞれ、スイッチは1つずつ設けていることは言うまでもない。)。
また、上記の説明においては、かご強制停止手段として、スイッチ25,26を用いたが、その場合に限らず、巻上機3にエンコーダを設けておき、かご7の位置を常にそのエンコーダで計測して、エレベータ制御盤12の制御により、かご7の位置が、図1のスイッチ25,26の取付位置に相当する位置に達したときに、それより上方または下方へのかご7の移動を制限して、強制停止するようにしてもよい。その場合には、スイッチ25,26は不要となる。
また、上記の説明においては、図4および図5に示すように、上部かごリーダ19および下部かごリーダ20の正常/異常判定を必ず行うと説明したが、その場合に限らず、図4の処理、および、図5のステップS22、S23の処理は必ず行わなくてもよいこととし、これらの処理を省略してもよいこととする。
1 昇降路、2 機械室、3 巻上機、4 駆動シーブ、5 そらせ車、6 懸架ロープ、7 かご、8 釣合おもり、9 かごドア装置、10 乗場ドア装置、11 エレベータ装置、12 エレベータ制御盤、13 ピット、14 かご緩衝器、15 乗場、16 制御部、17 保守作業員、18 携帯型ICタグ、19,20 かごリーダ、21 乗場リーダ、22,23 昇降路設置ICタグ、24 手動運転実施装置、25,26 スイッチ。

Claims (5)

  1. 識別情報を記憶したタグと、
    エレベータの昇降路内への入口となる通路上に設置され、前記タグを検知して当該タグの識別情報を読み取る第1タグリーダと、
    前記エレベータのかごに設置され、前記昇降路内の前記かご外部に前記タグが存在するときに、当該タグを検知して識別情報を読み取る第2タグリーダと、
    前記第1タグリーダおよび前記第2タグリーダによって読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して前記タグを認証するか否かを判定する認証手段と、
    前記昇降路内の指定された領域への前記かごの移動を禁止するかご強制停止手段と、
    前記認証手段による認証結果に基づいて前記かご強制停止手段の動作を制御する制御手段と
    を備え、
    前記第1タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが前記認証手段により認証され、且つ、前記第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、前記制御手段は、前記かご強制停止手段を無効として、前記昇降路内の前記指定された領域への前記かごの移動を許可する
    エレベータの制御装置。
  2. 前記昇降路内に設置され、前記第2タグリーダの正常/異常を検知するための異常検知用のタグをさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記第2タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが前記認証手段により前記異常検知用のタグであると認証された場合に、前記第2タグリーダは正常に動作していると判定するとともに、
    前記第1タグリーダによって識別情報が読み取られたタグが前記認証手段により認証され、且つ、正常に動作していると判定された前記第2タグリーダが前記タグを検知しない場合にのみ、前記かご強制停止手段を無効として、前記昇降路内の前記指定された領域への前記かごの移動を許可する
    請求項1に記載のエレベータの制御装置。
  3. 前記昇降路内の指定された領域は、前記昇降路内の最上端及び最下端の指定された領域である
    請求項1または2に記載のエレベータの制御装置。
  4. エレベータの昇降路内への入口となる通路内に設けられた第1タグリーダがタグを検知した場合に、当該タグの識別情報を読み取るステップと、
    読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して、それらが一致した場合に、検出フラグをONにするステップと、
    前記検出フラグがONの状態のときに、
    前記かごに設けられた第2タグリーダが前記昇降路内の前記かご外部に前記タグが存在すると検知した場合に、前記昇降路内の指定された領域へのエレベータのかごの移動を禁止するとともに、
    前記第2タグリーダが前記昇降路内の前記かご外部に前記タグの存在を検知しない場合に、前記昇降路内の指定された領域へのエレベータのかごの移動を許可するステップと
    を備えたエレベータの制御方法。
  5. エレベータの昇降路内への入口となる通路内に配置された第1タグリーダがタグを検知した場合に、前記第1タグリーダにより当該タグの識別情報を読み取るステップと、
    読み取られた前記タグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して、それらが一致した場合に、検出フラグをONにするステップと、
    前記エレベータのかごに配置された第2タグリーダが前記昇降路内に配置された異常検知用のタグを検知した場合に、前記第2タグリーダにより前記異常検知用のタグの識別情報を読み取るステップと、
    読み取られた前記異常検知用のタグの識別情報と予め記憶された識別情報とを照合して、それらが一致した場合に、前記第2タグリーダの動作が正常であると判定して、正常フラグをONにするステップと、
    前記検出フラグがONの状態で、且つ、前記正常フラグがONの状態のときに、
    前記昇降路内の前記かご外部に前記タグが存在すると検知した場合に、前記昇降路内の指定された領域へのエレベータのかごの移動を禁止するとともに、
    前記昇降路内の前記かご外部に前記タグの存在を検知しない場合に、前記昇降路内の指定された領域へのエレベータのかごの移動を許可するステップと
    を備えたエレベータの制御方法。
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