(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における情報システム100について説明する。まず、以下の説明において用いる車両情報D1、位置情報D2、ユーザ情報D3、センタ送信情報D4、フィードバック情報D5、ユーザ情報選択情報D6、表示選択情報D7について説明する。
車両情報D1は、車両より提供される情報であり、車速やブレーキの動作状態やワイパーの動作状態やハンドルの舵角や車両に搭乗している搭乗者の位置や人数などを示す情報である。
位置情報D2は、GPSアンテナなどを利用して取得される情報であり、車両の位置を示す情報である。
ユーザ情報D3は、ユーザによって入力される情報である。例えば、ユーザ情報D3は、車両に搭乗しているユーザが感じた、走行している道路の交通量、走行している道路の通行止めや道路工事による車線規制といった道路状況などを示す情報である。また、例えば、ユーザ情報D3は、走行している道路の景色やお店といった周辺環境、などに対する感想や意見などを示す情報である。
センタ送信情報D4は、通信端末装置120によって生成される情報である。センタ送信情報D4は、少なくとも位置情報D2およびユーザ情報D3を含む情報であり、情報センタ130側で、位置情報D2との関連付けが判断できる情報である。なお、車両情報D1を含んでいてもよい。また、車載端末装置110によって生成されてもよい。
フィードバック情報D5は、情報センタ130によって生成される情報である。フィードバック情報D5は、複数の車両より送信されたセンタ送信情報D4を交通量や、道路状況、周辺環境などに分類分け(あるいは統計)をした情報である。なお、フィードバック情報D5は、同様の内容と判断できる情報が複数あった場合に、表示などに用いる場合の優先順位をつけるために重み情報を付加してもよい。
ユーザ情報選択情報D6は、ユーザによって入力される情報である。ユーザ情報選択情報D6は、ユーザによって入力された複数の簡易なユーザ情報D3において、どの簡易なユーザ情報D3に詳細なユーザ情報D3を加えるかを選択するための情報である。
表示選択情報D7は、ユーザによって入力される情報である。表示選択情報D7は、情報センタ130より送信されたフィードバック情報D5を、車載端末装置110の表示部111に表示するか否かを選択するための情報である。
次に、本発明の実施の形態1における情報システム100について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1における情報システム100の構成図である。
図1において、情報システム100は、車載端末装置110と、通信端末装置120と、情報センタ130と、からなる。車載端末装置110は、車両情報D1や位置情報D2の検出、ユーザ情報D3の取得や表示や入力、ユーザ情報選択情報D6の取得、表示選択情報D7の取得、をするための機能を備えている。通信端末装置120は、車載端末装置110からの情報(D1〜D3)を送信、もしくは情報センタ130からの情報(D5)を受信する。情報センタ130は、車両からの情報の受信(D4)、受信した情報の集約、車両への情報の送信(D5)、をするための装置である。
ここで、情報の集約とは、情報センタ130が受信したデータを用いて、交通量や、道路状況、周辺環境などの分類分け(あるいは統計)をすることである。
なお、情報センタ130は、車載端末装置110と通信端末装置120を搭載した複数の車両から情報を受信することで、情報センタ130で集約する情報量が増え、情報の信頼性が向上する。これにより、情報センタ130より送信される情報は、情報センタ130が情報を提供した各ユーザにとって有用なものとなる。
車載端末装置110と通信端末装置120とは自動車などの車両に設けられて(あるいは車両内に置かれて)おり、情報センタ130はサービスを提供する会社などの車両外に設けられている。
車載端末装置110は、車両情報D1や位置情報D2を検出、ユーザにより入力されたユーザ情報D3を取得し記憶し、通信端末装置120に送信するためのものである。また、通信端末装置120が情報センタ130から受信したフィードバック情報D5を受信し、表示選択情報D7をもとに、表示するためのものでもある。ここで、車載端末装置110は、例えばカーナビゲーション装置などである。
車載端末装置110は、表示部(報知部)111、制御部112、ユーザインターフェース部113、車両情報検出部114、位置情報検出部115から構成されるものである。表示部(報知部)111は、例えばディスプレイなどである。制御部112は、例えばマイコンおよび記憶部としてのROM、RAMなどによって構成される。ユーザインターフェース部113は、ディスプレイ上のタッチパネルやリモコンやステアリングスイッチやその他のスイッチなどが用いられて構成され、ユーザ情報D3、ユーザ情報選択情報D6、表示選択情報D7を取得する。車両情報検出部114は、車両情報D1を検出する。位置情報検出部115は、位置情報D2を検出する。
制御部112のマイコンは、ROMに格納されて制御処理をおこなうためのコンピュータープログラムを、RAMを作業領域として使いながら実行する。このとき、制御部112のマイコンは、車両情報D1や位置情報D2やユーザ情報D3をRAM領域に一時的に記憶させたり、通信端末装置から受信したフィードバック情報D5を一時的に記憶させたりする。
通信端末装置120は、ユーザ情報D3とその時の(ユーザ情報D3に対応付けられた)位置情報D2と車両情報D1とを車載端末装置110より受信し、センタ送信情報D4に変換し、情報センタ130に送信するためのものである。
また、情報センタ130が集約したフィードバック情報D5を受信するためのものでもある。ここで、通信端末装置120は、例えば携帯電話やスマートフォンなどを利用することができる。
通信端末装置120は、制御部121と、無線通信部122とから構成されるものである。制御部121は、例えばマイコンや記憶部としてのROM、RAMなどによって構成される。無線通信部122は、制御部121の指示によってセンタ送信情報D4を送信もしくは、情報センタ130からのフィードバック情報D5を受信する。
制御部121のマイコンは、ROMに格納されて制御処理をおこなうためのコンピュータープログラムを、RAMを作業領域として使いながら実行する。このとき、制御部121のマイコンは、車載端末装置110から送信された情報(D1〜D3)や、情報センタ130から送信された情報(D5)をRAM領域に一時的に記憶させる。
情報センタ130は、車両から送信されたセンタ送信情報D4を受信し、集約して、集約した情報を各車両にフィードバックするためにフィードバック情報D5を、送信するためのものである。ここで、情報センタ130は、例えばクラウドやファイルサーバなどである。
情報センタ130は、制御部131と、無線通信部132とから構成されるものである。制御部131は、例えばマイコンや記憶部としてのROM、RAMなどによって構成される。無線通信部132は、通信端末装置120からのセンタ送信情報D4を受信する。
以上のように構成された情報システム100について、以下にその処理動作を説明する。
図2は本発明の実施の形態1における情報システム100の簡易なユーザ情報D3送信と、フィードバック情報D5受信のフロー図である。
まず、図2を用いて、情報システム100全体の処理の流れを説明する。
図2に示すように、車載端末装置110の制御部112は、車両情報D1と位置情報D2を検出し、簡易なユーザ情報D3を取得すると、それらをRAM領域に記憶させ(ステップS101)、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS102)。
通信端末装置120の制御部121は、車両情報D1と位置情報D2と簡易なユーザ情報D3を受信すると、それらをRAM領域に記憶させ(ステップS111)、センタ送信情報D4に変換する(ステップS112)。そして、制御部121は、通信端末装置120の無線通信部122と情報センタ130の無線通信部132とを通信させることで、センタ送信情報D4を、情報センタ130の制御部131に送信する(ステップS113)。
情報センタ130の制御部131は、センタ送信情報D4を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS121)、複数の車両から送信されたセンタ送信情報D4を基に情報を集約し(ステップS122)、フィードバック情報D5を生成する(ステップS123)。そして、制御部131は、情報センタ130の無線通信部132と通信端末装置120の無線通信部122とを通信させることで、フィードバック情報D5を、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS124)。
通信端末装置120の制御部121は、フィードバック情報D5を情報センタ130から受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS114)、車載端末装置110の制御部112に送信する(ステップS115)。
車載端末装置110の制御部112は、通信端末装置120を介して情報センタ130からフィードバック情報D5を受信すると、車載端末装置110の制御部112におけるRAM領域にフィードバック情報D5を記憶させる(ステップS103)。そして、制御部112は、表示選択情報D7に応じて、フィードバック情報D5が示す内容を表示部111に表示させる(ステップS104)。
図3は本発明の実施の形態1における情報システム100の詳細なユーザ情報D3送信と、フィードバック情報D5受信のフロー図である。
図3に示すように、車載端末装置110の制御部112は、ユーザ情報選択情報D6、および、詳細なユーザ情報D3を取得すると、RAM領域に記憶させ(ステップS201)、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS202)。
通信端末装置120の制御部121は、車両情報D1と位置情報D2と詳細なユーザ情報D3を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS211)、センタ送信情報D4に変換する(ステップS212)。そして、制御部121は、通信端末装置120の無線通信部122と情報センタ130の無線通信部132とを通信させることで、センタ送信情報D4を、情報センタ130の制御部131に送信する(ステップS213)。
情報センタ130の制御部131は、センタ送信情報D4を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS221)、複数の車両から送信されたセンタ送信情報D4を基に情報を集約し(ステップS222)、フィードバック情報D5を生成する(ステップS223)。そして、制御部131は、情報センタ130の無線通信部132と通信端末装置120の無線通信部122とを通信させることで、フィードバック情報D5を、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS224)。
通信端末装置120の制御部121は、フィードバック情報D5を情報センタ130から受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS214)、車載端末装置110の制御部112に送信する(ステップS215)。
車載端末装置110の制御部112は、通信端末装置120を介して情報センタ130からフィードバック情報D5を受信すると、車載端末装置110の制御部112におけるRAM領域にフィードバック情報D5を記憶させる(ステップS203)。そして、制御部112は、表示選択情報D7に応じて、フィードバック情報D5が示す内容を表示部111に表示させる(ステップS204)。
以下に、図2、図3で示した、車載端末装置110の制御部112と、通信端末装置120の制御部121と、情報センタ130の制御部131との詳細な処理の流れをそれぞれ分けて説明する。
図4は、車載端末装置110の制御部112が実行する、簡易なユーザ情報D3の送信時のフロー図である。図5は、車載端末装置110の制御部112が実行する、詳細なユーザ情報D3の送信時のフロー図である。
図4について説明する。まず、制御部112は、車両情報D1と位置情報D2を検出し(ステップS301)、車両の搭乗者であるユーザによって簡易なユーザ情報D3が入力されたか否かを判定する(ステップS302)。なお、ステップS301とステップS302の処理の順は、逆転しても構わない。
ステップS302の判定処理において「Yes」の場合、すなわち、ユーザによって入力された簡易なユーザ情報D3が取得された場合は、以下のように動作する。制御部112は、検出した車両情報D1、位置情報D2と、取得した簡易なユーザ情報D3を、制御部112のRAM領域に記憶し(ステップS303)、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS304)。
ステップS302の判定処置において「No」の場合、簡易なユーザ情報D3が取得できない場合には、フローは、ステップS301の処理、すなわち、車両情報D1と位置情報D2の検出に戻る。
図5について説明する。まず、制御部112は、詳細なユーザ情報D3が入力されていない簡易なユーザ情報D3を記憶しているかを判定する(ステップS305)。
ステップS305の判定処理において「Yes」の場合、すなわち、車載端末装置110の制御部112のRAM領域に簡易なユーザ情報D3が記憶されている場合、以下のように動作する。制御部112は、車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報が検出されたか、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報により運転者以外の車両搭乗者が検出されたか否かを判定する(ステップS306)。
ステップS306において「Yes」の場合、すなわち、車速情報から車両が停車しているという情報を検出、もしくは、着座センサから運転者以外の車両搭乗者の検出がされた場合は、以下のように動作する。制御部112は、車載端末装置110の制御部112のRAM領域に記憶されている位置情報D2をもとに、簡易なユーザ情報D3を表示部111に表示する(ステップS307)。
ただし、ステップS305、S306において「No」の場合は、フローは、ステップS305に戻る。
ステップS307にて簡易なユーザ情報D3が表示されると、車両搭乗者であるユーザが、ユーザインターフェース部113を利用して入力操作を行うことができる。
ここで、ユーザによって入力操作が行われると、制御部112は、ユーザ情報選択情報D6の取得有無を判定し(ステップS308)、車両搭乗者であるユーザによって入力された詳細なユーザ情報D3が取得できるか否かを判定する(ステップS309)。
ステップS308にてユーザ情報選択情報D6を取得できないと判定された場合(ステップS308のNo)、もしくは、ステップS309にて詳細なユーザ情報D3が取得できないと判定された場合(ステップS309のNo)、フローは、ステップS305に戻る。
ステップS308にてユーザ情報選択情報D6を取得し(ステップS308のYes)、ステップS309にて詳細なユーザ情報D3が取得できると判定された場合(ステップS309のYes)、以下のように動作する。制御部112は、詳細なユーザ情報D3を取得し、取得した詳細なユーザ情報D3を、制御部112のRAM領域に記憶し(ステップS310)、通信端末装置120の制御部121に送信する(ステップS311)。
そして、制御部112は、全ての簡易なユーザ情報D3に対して、詳細なユーザ情報D3がユーザによって入力完了しているか否かを判定する(ステップS312)。
制御部121のRAM領域に記憶している簡易なユーザ情報D3に対して、詳細なユーザ情報D3が取得されていない場合(ステップS312のNo)には、フローは、ステップS305の処理、すなわち、簡易なユーザ情報D3を記憶しているかを判定する処理に戻る。
ただし、ステップ312において「No」であれば、簡易なユーザ情報D3を記憶していることになる。そのため、フローは、ステップS312において「No」と判定した後にステップS306の処理に戻るようにしても良い。すなわち、フローは、車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報を検出、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報による運転者以外の車両搭乗者の有無の検出に戻るようにしても良い。
制御部121のRAM領域に記憶している簡易なユーザ情報D3全てに対して、詳細なユーザ情報D3を取得した場合(ステップS312のYes)には、処理が終了となる。
なお、図4に示した簡易なユーザ情報D3の送信時のフロー図と、図5に示した詳細なユーザ情報D3の送信時のフロー図の関係は、所定の場合に、簡易なユーザ情報D3の送信処理から、詳細なユーザ情報D3の送信処理に移行するという関係である。ここでいう所定の場合とは、車載端末装置110の制御部112のRAM領域に簡易なユーザ情報D3が記憶されており、かつ車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報が検出されたか、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報により運転者以外の車両搭乗者が検出された場合である。
なお、簡易なユーザ情報D3の送信処理から、詳細なユーザ情報D3の送信処理に移行には、割り込み処理を用いてもよい。
図6は、車載端末装置110の制御部112のフィードバック情報D5の受信時のフロー図である。
図6に示すように、制御部112は逐次、フィードバック情報D5を受信したか否かを判定する(ステップS401)。そして、制御部112は、フィードバック情報D5を受信した際(ステップS401のYes)に、車載端末装置110の制御部112のRAM領域に記憶する(ステップS402)。
さらに、制御部112は、車両搭乗者(ユーザ)の入力操作によって得られる表示選択情報D7を取得したか否かを判定する(ステップS403)。そして、制御部112は、表示選択情報D7を取得したか否かに基づいて、フィードバック情報D5を表示部111に表示するか否かを決定する。
本実施の形態において表示選択情報D7とは、受信したフィードバック情報D5などを表示部111に表示するか否かについて、ユーザの入力操作によるユーザの意図(情報を表示させる意図)を示す情報を指す。
よって、ステップS403にて、表示選択情報D7を取得したと判定した場合(ステップS403)、制御部112は、表示部111にフィードバック情報D5を表示させて(ステップS404)、処理を終了する。
一方、ステップS402にて、表示選択情報D7を取得しなかったと判定した場合(ステップS403のNo)、制御部112は、表示部111にフィードバック情報D5を表示させない。そして、フローは、ステップS403の処理に戻る。すなわち、フローは、フィードバック情報D5を表示するか否かを、車両搭乗者(ユーザ)の入力操作によって得られる表示選択情報に基づいて判定する処理に戻る。
次に、図7および図8を用いて通信端末装置120の処理フローを説明する。図7は、通信端末装置120の制御部121のセンタ送信情報D4の送信時のフロー図を示す。
図7に示すように、通信端末装置120の制御部121は、車載端末装置110の制御部112から車両情報D1、位置情報D2、ユーザ情報D3を受信したか否かを逐次判定する(ステップS501)。
ステップS501にて各情報(D1〜D3)が受信されたと判定した場合(ステップS501のYes)、制御部121は、自身のRAM領域に各情報(D1〜D3)を記憶し(ステップS502)、車両情報D1、位置情報D2、ユーザ情報D3をセンタ送信情報D4に変換する(ステップS503)。そして、制御部121は、通信端末装置120の無線通信部122を介して、情報センタ130にセンタ送信情報D4を送信し(ステップS504)、処理を終了する。なお、ステップS501にて各情報(D1〜D3)が受信されたと判定しなかった場合(ステップS501のNo)、制御部121は、再度ステップS501の判定を行う。
図8に、通信端末装置120の制御部121のフィードバック情報D5の受信時のフロー図を示す。
図8に示すように、通信端末装置120の制御部121は、情報センタ130からフィードバック情報D5を受信したか否かを逐次判定する(ステップS601)。
フィードバック情報D5は、情報センタ130の制御部131の制御により、情報センタ130の無線通信部132を介して送信される。制御部121は、無線通信部122を介してフィードバック情報D5を受信すると(ステップS601のYes)、自身のRAM領域に記憶させる(ステップS602)。そして、制御部121は、車載端末装置110の制御部112にフィードバック情報D5を送信し(ステップS603)、処理を終了する。なお、フィードバック情報D5を受信しなかった場合(ステップS601のNo)、制御部121は、フィードバック情報D5の受信を待機する。
次に、図9を用いて、情報センタ130の制御部131が実行する処理フローを説明する。図9は、情報センタ130の制御部131のセンタ送信情報D4の受信時と、フィードバック情報D5の送信時のフロー図を示す。
図9に示すように、情報センタ130の制御部131は、通信端末装置120からセンタ送信情報D4を受信したか否かを逐次判定する(ステップS701)。
センタ送信情報D4は、通信端末装置120の制御部121の制御により、通信端末装置120の無線通信部122を介して送信される。制御部131は、無線通信部132を介してセンタ送信情報D4を受信すると(ステップS701のYes)、自身の制御部131のRAM領域に記憶する(ステップS702)。なお、センタ送信情報D4を受信しなかった場合(ステップS701のNo)、制御部121は、センタ送信情報D4の受信を待機する。
制御部131は、複数の車両から受信して記憶したセンタ送信情報D4を集約し(ステップS703)、フィードバック情報D5を生成する(ステップS704)。そして、制御部131は、フィードバック情報D5を、無線通信部132を介して通信端末装置120の制御部121に送信し(ステップS705)、処理を終了する。
以上のように処理を実施する情報システム100において、図3に示したユーザ情報D3(簡易)の取得(ステップS302)、ユーザ情報D3(詳細)の取得(ステップS309)のための、ユーザ情報D3の入力方法について説明する。
図10、図11、図12、図13は簡易なユーザ情報D3の入力方法の概略図である。これらの図は、車載端末装置110、通信端末装置120を搭載した車両の速度に応じて(図10、11、12、13に示す例では2段階)ユーザインターフェース部113の状態が変化する様子を概念的に示す図である。
図10、11、12、13には、車速の基準速度を任意に1つ設定して、この基準速度よりも高速か低速かによって、ユーザインターフェース部113の状態を一方から他方へ切り替える例を示している。
図10に示す例では、ユーザインターフェース部113として、ステアリングに設けられたボタンを利用し、報知部としてこのボタンを点灯、点滅、消灯する手段(詳細後述)を利用する。これにより、ユーザによる簡易なユーザ情報D3を入力可能とする。
さらに、図10に示す例では、例えば基準速度を設定し、基準速度以上の場合には、例えば「Good」と表記されるボタンを点灯もしくは点滅、もしくは例えば「Bad」と表記されたボタンを消灯させる。基準速度以下の場合には、例えば「Bad」と表記されるボタンを点灯もしくは点滅、もしくは例えば「Good」と表記されたボタンを消灯させる。このように、ユーザのボタン押下をサポートすることで、ユーザによる簡易的な情報入力を可能とする。
すなわち、設定された基準速度より高速で車両が速走行している場合は、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価しているものと予測できる。そのため、ステアリングに設けられる「Good」のボタンを押下させやすくするように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、基準速度より低速で車両が走行している(あるいは停止)している場合は、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価しているものと予測できる。そのため、ステアリングに設けられる「Bad」のボタンを押下させやすくするように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
図11、図12に示す例では、ユーザインターフェース部113としてタッチパネルを利用し、表示部111であるディスプレイで表示したボタンを利用する。これにより、ユーザによる簡易なユーザ情報D3を入力可能とする。
この例では、例えば基準速度を設定し、基準速度以上の場合には、例えば「Good」と表記されるボタンを点灯もしくは点滅もしくはボタンを相対的に大きく表示する。基準速度以下の場合には、例えば「Bad」と表記されるボタンを点灯もしくは点滅もしくはボタンを大きく表示する。このように、ユーザのボタン押下をサポートすることで、ユーザによる簡易的な情報入力を可能とする。
すなわち、設定された基準速度より高速で車両が速走行している場合は、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価しているものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する「Good」のボタンを押下させやすくする(ボタンを点灯もしくは点滅する、ボタンを大きく表示する)ように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、基準速度より低速で車両が走行している(あるいは停止)している場合は、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価しているものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する「Bad」のボタンを押下させやすくするように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
なお、ユーザが入力するための入力ボタンは、ステアリングに設けられたボタンやディスプレイに表示したボタンについて説明したが、それ以外に配置してもよいし、その他のスイッチを代用しても同様に実施可能である。
図13に示す例では、ユーザインターフェース部113としてマイクを利用し、表示部111の代わりに報知部として車載スピーカを利用する。これにより、ユーザによる簡易なユーザ情報D3を入力可能とする。
この場合、例えば基準速度を設定し、基準速度以上の場合には、例えば「FeelGood」と車載スピーカを介して質問し、ユーザの回答を、車載マイクを介して検出する。基準速度以下の場合には、例えば「FeelBad」と車載スピーカを介して質問し、車載マイクを介してユーザの回答を検出する。これより、ユーザの回答を促すことで、ユーザによる簡易的な情報入力を可能とする。
すなわち、設定された基準速度より高速で車両が速走行している場合は、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価しているものと予測できる。そのため、車載スピーカを介して発せられる質問は「FeelGood」となり、ユーザに「Good」の意図となる回答を促す質問となるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、基準速度より低速で車両が走行している(あるいは停止)している場合は、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価しているものと予測できる。そのため、車載スピーカを介して発せられる質問は「FeelBad」となり、ユーザに「Bad」の意図となる回答を促す質問となるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
なお、基準速度を任意に複数設定し、それに応じてユーザインターフェース部113の状態を3種類以上のいずれかに切り替えるようにしても良い。
次に、図14〜図16を用いて、詳細なユーザ情報D3を入力する際の動作を説明する。図14、15、16は詳細なユーザ情報D3の入力方法の概略図である。図14、15、16は、事前に入力した簡易なユーザ情報D3に応じて(図14、15、16に示す例では2種類)表示部111に表示する内容(または報知する内容)が変化する様子を概念的に示す図である。
図14、15、16は、事前に入力した簡易なユーザ情報D3によって、ユーザインターフェース部113の状態を一方から他方へ切り替える例を示している。
図14に示す例では、表示部111およびユーザインターフェース部113として、ディスプレイで定型文を表示したボタンおよびタッチパネルを利用する。これにより、詳細なユーザ情報D3の入力を可能とする。
さらに、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Good」の場合には、ディスプレイ上部から、例えば「SoGood」、「Good」、「Bad」、「SoBad」という定型文が表記されたボタンを配置する。
事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Bad」の場合には、ディスプレイ上部から、例えば「SoBad」、「Bad」、「Good」、「SoGood」という定型文が表記されたボタンを配置する。このように、ユーザのボタン押下をサポートすることで、ユーザによる詳細なユーザ情報D3の入力がスムーズになる。
すなわち、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Good」の場合には、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価したものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する定型文は、「SoGood」、「Good」の順にボタンを押下させやすくするような配置になるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Bad」の場合には、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価したものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する「SoBad」、「Bad」の順にボタンを押下させやすくするような配置になるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
図15に示す例では、表示部111としてのディスプレイにおいて、定型文の大きさを変えて表示したボタンを利用する。これにより、詳細なユーザ情報D3の入力を可能とする(この場合もユーザインターフェース部113はタッチパネルが用いられる)。
さらに、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Good」の場合には、ディスプレイ上部から、例えば「SoGood」、「Good」、「Bad」、「SoBad」の順にボタンの大きさが小さくなり、それぞれの定型文が表記されたボタンを配置する。
事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Bad」の場合には、ディスプレイ上部から、例えば「SoBad」、「Bad」、「Good」、「SoGood」の順にボタンの大きさが小さくなり、それぞれの定型文が表記されたボタンを配置する。このように、ユーザのボタン押下をサポートすることで、ユーザによる詳細なユーザ情報D3のスムーズな入力を可能とする。
すなわち、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Good」の場合には、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価したものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する定型文は、「SoGood」、「Good」の順にボタンの大きさを変えることで、ボタンを押下させやすくするような配置になるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「Bad」の場合には、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価したものと予測できる。そのため、ディスプレイに表示する「SoBad」、「Bad」の順にボタンの大きさを変えることで、ボタンを押下させやすくするような配置になるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
図16に示す例では、ユーザインターフェース部113としてマイクを利用し、報知部として車載スピーカを利用する。これにより、詳細なユーザ情報D3を入力可能とする。
さらに、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「FeelGood」に対する回答の場合には、例えば「FeelSoGood」、「FeelGood」、「FeelBad」、「FeelSoBad」の順に車載スピーカを介して質問し、ユーザの回答を、車載マイクを介して検出する。
事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「FeelBad」に対する回答の場合には、例えば「FeelSoBad」、「FeelBad」、「FeelGood」、「FeelSoGood」の順に車載スピーカを介して質問し、車載マイクを介してユーザの回答を検出する。これより、ユーザの回答を促すことで、ユーザによる詳細なユーザ情報D3のスムーズな入力を可能とする。
すなわち、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「FeelGood」に対する回答の場合には、走行中の道路がすいていて、快適に走行しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)は「よい」と評価したものと予測できる。そのため、車載スピーカを介して発せられる質問は「FeelSoGood」、「FeelGood」の順となり、ユーザの回答を促す質問となるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
そして、事前に入力した簡易なユーザ情報D3が「FeelBad」に対する回答の場合には、走行中の道路が渋滞しているものと予測され、ユーザの評価(感想や意見など)としては、「よろしくない」と評価したものと予測できる。そのため、車載スピーカを介して発せられる質問は「FeelSoBad」、「FeelBad」の順となり、ユーザの回答を促す質問となるように、車載端末装置110にあらかじめ設定しておく。
なお、表示させる詳細なユーザ情報D3は定型文として説明したが、ユーザによって任意に入力できるようにしてもよい。
また、定型文の表示順に関しては、各車両により送信され、情報センタ130で集約された情報の統計結果により、割合が多い内容の順に表示してもよい。
以上のような本実施の形態において、上記情報システム100は、まず簡易なユーザ情報D3を情報センタ130に送信し、停車情報の検出した際もしくは、運転者以外の搭乗者の検出した際に、詳細なユーザ情報D3を送信することで、車両側から自主的に情報センタ130に情報を送信することができ、リアルタイム化が可能となる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における情報システム200について説明する。ただし、本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。まず、以下の説明において用いる表示情報D8について説明する。
表示情報D8は、通信端末装置220によって生成される情報であり、ユーザによって詳細なユーザ情報D3が入力される簡易なユーザ情報D3を選択させるために、表示部(報知部)111を使ってユーザに表示(報知)するための情報である。なお、表示情報D8は少なくとも位置情報D2と簡易なユーザ情報D3を含む。
また、位置情報D2を車載端末装置210に送信し、車載端末装置210で表示情報D8を生成してもよい。
次に、本発明の実施の形態2における情報システム200について、図面を参照しながら説明する。図17は本発明の実施の形態2における情報システム200の構成図である。
図17において、情報システム200は、車載端末装置210と、通信端末装置220と、情報センタ130とからなるものである。車載端末装置210は、車両情報D1の検出、ユーザ情報D3の取得や表示や入力、ユーザ情報選択情報D6の取得、表示選択情報D7の取得、表示情報D8の取得や表示、をするための機能を備えている。通信端末装置220は、車載端末装置210からの情報(D1、D3)と通信端末装置220からの情報(D2)を送信、もしくは情報センタ130からの情報(D5)を受信する。情報センタ130は、車両からの情報の受信(D4)、受信した情報の集約、車両への情報の送信(D5)、をするための装置である。
なお、情報センタ130は、車載端末装置210と通信端末装置220を搭載した複数の車両から情報を受信することで、情報センタ130で集約する情報量が増え、情報の信頼性が向上する。これより、実施の形態1と同様に、情報センタ130より送信される情報は、情報センタ130が情報提供した各ユーザにとって有用なものとなる。
車載端末装置210と通信端末装置220とは自動車などの車両(あるいは車両内)に設けられている。
車載端末装置210は、車両情報D1を検出、ユーザにより入力されたユーザ情報D3を取得し記憶し、通信端末装置220に送信するためのものである。
また、通信端末装置220から受信した表示情報D8を表示するためのものである。また、通信端末装置220が情報センタ130から受信したフィードバック情報D5を受信し、表示選択情報D7をもとに、表示するためのものである。ここで、車載端末装置210は、ディスプレイが搭載された車載端末装置であって、たとえばディスプレイオーディオや、メータディスプレイなどの車載装置である。
車載端末装置210は、表示部111、制御部212、ユーザインターフェース部113、車両情報検出部114から構成されるものである。表示部111は、ディスプレイなどである。制御部212は、例えばマイコンおよび記憶部としてのROM、RAMなどによって構成される。ユーザインターフェース部113は、ディスプレイ上のタッチパネルやリモコンやステアリングスイッチやその他のスイッチなどが用いられて構成され、ユーザ情報D3、ユーザ情報選択情報D6、表示選択情報D7を取得する。車両情報検出部114は、車両情報D1を検出する。
制御部212のマイコンは、ROMに格納されて制御処理をおこなうためのコンピュータープログラムを、RAMを作業領域として使いながら実行する。このとき、制御部212のマイコンは、車両情報D1やユーザ情報D3や表示情報D8をRAM領域に一時的に記憶させたり、通信端末装置から受信したフィードバック情報D5を一時的に記憶させたりする。
通信端末装置220は、ユーザ情報D3と車両情報D1とを車載端末装置210より受信し、そのときの位置情報D2を検出し、それらをセンタ送信情報D4、表示情報D8に変換し、情報センタ130および車載端末装置210に送信するためのものである。
また、情報センタ130が集約したフィードバック情報D5を受信するためのものでもある。ここで、通信端末装置220は、例えば携帯電話やスマートフォンなどを利用することができる。
通信端末装置220は、制御部221と、無線通信部122と、位置情報検出部223から構成されるものである。制御部221は、例えばマイコンや記憶部としてのROM、RAMなどによって構成される。無線通信部122は、制御部221の指示によってセンタ送信情報D4を送信もしくは、情報センタ130からのフィードバック情報D5を受信する。位置情報検出部223は、位置情報D2を検出する。
制御部221のマイコンは、ROMに格納されて制御処理をおこなうためのコンピュータープログラムを、RAMを作業領域として使いながら実行する。このとき、制御部221のマイコンは、車載端末装置210から送信された情報(D1、D3)や、位置情報検出部223で検出した情報(D2)や、情報センタ130から送信された情報(D5)をRAM領域に一時的に記憶させる。
以上のように構成された情報システム200について、以下にその処理動作を説明する。
図18は、本発明の実施の形態2における情報システム200の簡易なユーザ情報D3送信と、フィードバック情報D5受信のフロー図である。まず、図18を用いて、情報システム200全体の処理の流れを説明する。
図18に示すように、車載端末装置210の制御部212は、車両情報D1を検出し、簡易なユーザ情報D3を取得すると、RAM領域に記憶させ(ステップS801)、通信端末装置220の制御部221に送信する(ステップS802)。
通信端末装置220の制御部221は、位置情報D2を検出し、車両情報D1と簡易なユーザ情報D3を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS811)、センタ送信情報D4と表示情報D8に変換する(ステップS812)。そして、制御部221は、通信端末装置220の無線通信部122と情報センタ130の無線通信部132とを通信させることで、センタ送信情報D4を、情報センタ130の制御部131に送信する(ステップS813)。また、制御部221は、車載端末装置210へ、表示情報D8を送信する(ステップS814)。
車載端末装置210の制御部212は、表示情報D8を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS803)、車載端末装置210の表示部111に表示する(ステップS804)。
情報センタ130の制御部131は、センタ送信情報D4を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS821)、複数の車両から送信されたセンタ送信情報D4を基に情報を集約し(ステップS822)、フィードバック情報D5を生成する(ステップS823)。そして、制御部131は、情報センタ130の無線通信部132と通信端末装置220の無線通信部122とを通信させることで、フィードバック情報D5を、通信端末装置220の制御部221に送信する(ステップS824)。
通信端末装置220の制御部221は、フィードバック情報D5を情報センタ130から受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS815)、車載端末装置210の制御部212に送信する(ステップS816)。
車載端末装置210の制御部212は、通信端末装置220を介して情報センタ130からフィードバック情報D5を受信すると、車載端末装置210の制御部212におけるRAM領域にフィードバック情報D5を記憶させる(ステップS805)。そして、制御部212は、表示選択情報D7に応じて、フィードバック情報D5が示す内容を表示部111に表示させる(ステップS806)。
図19は、本発明の実施の形態2における情報システム200の詳細なユーザ情報D3送信と、フィードバック情報D5受信のフロー図である。まず、図19を用いて、情報システム200全体の処理の流れを説明する。
図19に示すように、車載端末装置210の制御部212は、ユーザ情報選択情報D6、および、詳細なユーザ情報D3を取得すると、RAM領域に記憶させ(ステップS901)、通信端末装置220の制御部221に送信する(ステップS902)。
通信端末装置220の制御部221は、詳細なユーザ情報D3と表示情報D8を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS911)、センタ送信情報D4に変換する(ステップS912)。そして、制御部221は、通信端末装置220の無線通信部122と情報センタ130の無線通信部132とを通信させることで、センタ送信情報D4を、情報センタ130の制御部131に送信する(ステップS913)。
情報センタ130の制御部131は、センタ送信情報D4を受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS921)、複数の車両から送信されたセンタ送信情報D4を基に情報を集約し(ステップS922)、フィードバック情報D5を生成する(ステップS923)。そして、制御部131は、情報センタ130の無線通信部132と通信端末装置220の無線通信部122とを通信させることで、フィードバック情報D5を、通信端末装置220の制御部121に送信する(ステップS924)。
通信端末装置220の制御部221は、フィードバック情報D5を情報センタ130から受信すると、RAM領域に記憶させ(ステップS914)、車載端末装置210の制御部212に送信する(ステップS915)。
車載端末装置210の制御部212は、通信端末装置220を介して情報センタ130からフィードバック情報D5を受信すると、車載端末装置210の制御部212におけるRAM領域にフィードバック情報D5を記憶させる(ステップS903)。そして、制御部212は、表示選択情報D7に応じて、フィードバック情報D5が示す内容を表示部111に表示させる(ステップS904)。
以下に、図20、図21、図22で示した車載端末装置210の制御部212と通信端末装置220の制御部221の詳細な処理の流れをそれぞれ分けて説明する。
図20は、車載端末装置210の制御部212が実行する、簡易なユーザ情報D3の送信時のフロー図である。図21は、車載端末装置210の制御部212が実行する、詳細なユーザ情報D3の送信時のフロー図である。
図20について説明する。まず、制御部212は、車両情報D1を検出し(ステップS1001)、簡易なユーザ情報D3が、車両の搭乗者であるユーザによって入力されたか否かを判定する(ステップS1002)。なお、ステップS1001とステップS1002の処理の順は、逆転しても構わない。
ステップS1002の判定処理において「Yes」の場合、すなわち、ユーザによって入力された簡易なユーザ情報D3を取得した場合、以下のように動作する。制御部212は、検出した車両情報D1と、取得したユーザ情報D3を、自身のRAM領域に記憶し(ステップS1003)、通信端末装置220の制御部221に送信する(ステップS1004)。なお、簡易なユーザ情報D3が取得できない場合(ステップS1002のNoの場合)には、フローは、ステップS1001の処理、すなわち、車両情報D1の検出に戻る。
ステップS1004の次に、通信端末装置220より表示情報D8を受信すると(ステップS1005)、車載端末装置210の制御部212は、表示情報D8をRAM領域に記憶させる(ステップS1006)。
図21について説明する。まず、制御部212は、表示情報D8に含まれる詳細なユーザ情報D3が入力されていない簡易なユーザ情報D3を記憶しているかを判定する(ステップS1007)。
ステップS1007の判定処理において「Yes」の場合、すなわち、車載端末装置210の制御部212のRAM領域に表示情報D8に含まれる簡易なユーザ情報D3が記憶されている場合、以下のように動作する。制御部212は、車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報が検出されたか、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報により運転者以外の車両搭乗者が検出されたか否かを判定する(ステップS1008)。
ステップS1008において「Yes」の場合、すなわち、車速情報から車両が停車しているという情報を検出、もしくは、着座センサから運転者以外の車両搭乗者の検出がされた場合は、以下のように動作する。制御部212は、自身のRAM領域に記憶されている表示情報D8をもとに、簡易なユーザ情報D3を表示部111に表示する(ステップS1009)。
ただし、ステップS1007、S1008において「No」の場合は、フローは、ステップS1007に戻る。
ステップS1009にて簡易なユーザ情報D3が表示されると、車両搭乗者であるユーザが、ユーザインターフェース部113を利用して入力操作を行うことができる。
ここで、ユーザによって入力操作が行われると、制御部212は、ユーザ情報選択情報D6を取得し(ステップS1010)、車両搭乗者であるユーザによって入力された詳細なユーザ情報D3が取得できるか否かを判定する(ステップS1011)。
ステップS1010にてユーザ情報選択情報D6を取得できないと判定された場合(ステップS1010のNo)、もしくは、ステップS1011にて詳細なユーザ情報D3が取得できないと判定された場合(ステップS1011のNo)、フローは、ステップS1007に戻る。
ステップS1011にて詳細なユーザ情報D3が取得できると判定された場合(ステップS1011のYes)、制御部212は、詳細なユーザ情報D3を取得する。そして、制御部212は、取得した詳細なユーザ情報D3を、自身のRAM領域に記憶し(ステップS1012)、通信端末装置220の制御部221に送信する(ステップS1013)。
そして、制御部212は、全ての簡易なユーザ情報D3に対して、詳細なユーザ情報D3がユーザによって入力完了しているか否かを判定する(ステップS1014)。
制御部212のRAM領域に記憶している簡易なユーザ情報D3に対して、詳細なユーザ情報D3が取得されていない場合(ステップS1014のNo)には、以下のように動作する。フローは、ステップS1007の処理、すなわち、簡易なユーザ情報D3を記憶しているかを判定する処理に戻る。
ただし、ステップS1014において「No」であれば、簡易なユーザ情報D3を記憶していることになるため、ステップS1014において「No」と判定した後にステップS1008の処理に戻るようにして良い。すなわち、フローは、車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報を検出、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報による運転者以外の車両搭乗者の検出に戻るようにして良い。
制御部212のRAM領域に記憶している簡易なユーザ情報D3全てに対して、詳細なユーザ情報D3を取得した場合(ステップS1014のYes)には、処理が終了となる。
なお、図20に示した簡易なユーザ情報D3の送信時のフロー図と、図21に示した詳細なユーザ情報D3の送信時のフロー図の関係は、所定の場合に、簡易なユーザ情報D3の送信処理から、詳細なユーザ情報D3の送信処理に移行する。ここでいう所定の場合とは、車載端末装置210の制御部212のRAM領域に詳細なユーザ情報D3が加えられていない簡易なユーザ情報D3が記憶されており、かつ車両情報D1のうちの車速情報から車両が停車しているという情報が検出されたか、もしくは、車両情報D1のうちの着座センサからの情報により運転者以外の車両搭乗者が検出された場合である。
なお、簡易なユーザ情報D3の送信処理から、詳細なユーザ情報D3の送信処理に移行には、割り込み処理を用いてもよい。
次に、図22を用いて通信端末装置220の処理フローを説明する。図22は、通信端末装置220の制御部221のセンタ送信情報D4の送信時のフロー図を示す。
図22に示すように、通信端末装置220の制御部221は、位置情報D2を検出し(ステップS1101)、車載端末装置210の制御部212から車両情報D1、ユーザ情報D3を受信したか否かを逐次判定する(ステップS1102)。なお、ステップS1101とステップS1102の処理の順は、逆転しても構わない。
ステップS1102にて各情報(D1、D3)が受信されたと判定した場合(ステップS1102のYes)、以下のように動作する。制御部221は、自身のRAM領域に各情報(D1〜D3)を記憶し(ステップS1103)、車両情報D1、位置情報D2、ユーザ情報D3をセンタ送信情報D4と表示情報D8に変換する(ステップS1104)。そして、制御部221は、通信端末装置220の無線通信部122を介して、情報センタ130にセンタ送信情報D4を送信し(ステップS1105)、車載端末装置210の制御部212に表示情報D8を送信し(ステップS1106)、処理を終了する。なお、ステップS1102にて各情報(D1、D3)が受信されたと判定しなかった場合(ステップS1102のNo)、制御部221は、ステップS1101の処理へ戻る。
以上説明したとおり、本発明の車載端末装置は、自装置に接続される通信端末装置を介して情報センタに情報を送信する車載端末装置であって、自装置を搭載する車両の位置情報を検出する位置情報検出部と、ユーザが入力操作を行うためのユーザインターフェース部と、自装置を搭載する車両の車速情報または前記車両の着座者を検出する車両情報検出部と、ユーザに入力操作させる選択肢を報知する報知部と、前記位置情報検出部が検出した位置情報と前記ユーザインターフェース部を介して入力されたユーザ情報を対応付けて出力する制御部とを有し、前記制御部は、前記車両情報検出部が検出した車両情報に応じて前記報知部が報知する内容を変更する構成を備える。
ここで、「ユーザに入力操作させる選択肢」は、実施の形態において例示した「Good」「Bad」などを指すが、上記選択肢はこれらの表現に限られることなく、適宜ユーザに入力させたい意図を表すその他の単語やアイコン、シンボルなどを利用することが可能である。
ここで、「報知」は、実施の形態において説明したとおり、スイッチに光源(照明)の明滅を適用させたり、ディスプレイの表示を利用したり、あるいは音声によってユーザに知らしめたりすることを指す。
したがって、本発明の車載端末装置は、車両情報に応じて報知部が報知する内容を変更するので、車両の走行中は簡易な内容をユーザに報知(提示)してユーザに即座に入力操作させ、それに関する詳細なユーザ情報は車両が停車してから、もしくは運転者以外の搭乗者が報知する。そのため、ユーザは落ち着いて詳細な情報を入力することができる。
これにより、走行中の周囲環境や状況(道路環境や渋滞状況)に対するユーザの評価や感想などを示す情報がリアルタイムに入力され、精度が高いユーザ評価の情報を得ることができる。
さらに、ユーザが走行中に入力した評価より詳細な評価の情報を入力したい場合でも、停車後、もしくは運転者以外の搭乗者により、落ち着いて評価情報を入力することができる。
なお、本発明の車載端末装置は、接続される通信端末装置の機能(位置情報の検出機能)に応じて以下のような構成としてもよい。
すなわち、車載端末装置は、位置情報を取得可能な通信端末装置を介して情報センタに情報を送信する車載端末装置であって、ユーザが入力操作を行うためのユーザインターフェース部と、自装置を搭載する車両の車速情報または前記車両の着座者を検出する車両情報検出部と、ユーザに入力操作させる選択肢を報知する報知部と、前記ユーザインターフェース部を介して入力された情報を前記通信端末へ出力する制御部とを有し、前記制御部は、前記車両情報検出部が検出した車両情報に応じて前記報知部が報知する内容を変更する構成としても良い。
この場合、位置情報を検出することができる通信端末装置に接続することによって、通信端末装置が検出した位置情報と前記ユーザインターフェース部を介して入力された情報を通信端末装置の制御部が対応付けて出力することができるため、位置情報検出機能を備えていない装置(たとえばディスプレイオーディオや、メータディスプレイなど)を車載端末装置として利用できる。
本発明の車載端末装置において、さらに、「車両情報に応じて前記報知部が報知する内容を変更する」ことの詳細は実施の形態において説明したとおり、以下の3例の構成を含む。
すなわち、第1例としては、前記ユーザインターフェース部は前記車両のステアリングに設けられたステアリングスイッチであり、前記報知部は前記ステアリングスイッチを点灯する光源であり、前記制御部はあらかじめ設定された車速に応じて前記光源の点灯消灯を切り替える構成とする。
ここで、「ステアリングに設けられたステアリングスイッチ」は、必ずしもステアリングと一体化していることに限定されず、運転手の視界に入りやすく、ステアリングの周囲にスイッチが配設されるようなものであればよく、ステアリングに着脱可能なものを用いてもよい。
また、ステアリングスイッチは、内部にLEDや他の光源を内部に備えた光透過性部材からなる構造のものや、光透過性部材に代えて液晶や有機ELなどのディスプレイとタッチパネルを利用することなどで実現される。
さらに、「報知する内容を変更する」ことである「光源の点灯消灯を切り替える」ことは、光源のON/OFFの切り替えのみならず、点滅や明滅および点滅や明滅の周期の長短を切り替えることなども含まれる。
この構成により、車両の運転手の視界および手に近い位置に報知部とユーザインターフェース部が配置されるので、運転手が入力操作する場合に特に有用である。
第2例としては、前記ユーザインターフェース部はタッチパネルであり、前記報知部は前記タッチパネルの背面に設けられたディスプレイであり、前記制御部はあらかじめ設定された車速に応じて前記ディスプレイの表示内容を変更する構成である。
この場合、「報知する内容を変更する」ことである「ディスプレイの表示内容を変更する」ことは、ディスプレイに表示されたボタンの表示に関して、その色や明度あるいは大きさを変更することのみならず、形状を変化させたり、アニメーションを利用して表現したりすることも含む。
この構成により、車両の運転者もしくは搭乗者の視界および手に近い位置に報知部とユーザインターフェース部が配置されるので、運転者および特に搭乗者が入力する場合に有用である。
第3例としては、前記ユーザインターフェース部はマイクであり、前記報知部はスピーカであり、前記制御部はあらかじめ設定された車速に応じて前記スピーカから出力する音声内容を変更する構成である。
ここで、「マイク」は、必ずしも車載端末装置に一体化されている必要はなく、運転手の発する音声を拾える位置に配設されればよい。例えば、「マイク」は、車載端末装置に着脱可能なものを用いてもよく、ユーザインターフェース部として専用のマイクを設けるようにしても良いし、携帯電話やスマートフォンが備えているマイク機能を利用しても良い。
また、「スピーカ」は、専用のものを設けても良いが、車両にあらかじめ固定されているものを利用することで車室内の省スペース化がはかれるとともに聞き取りやすい音声が聴取できる。あるいは、携帯電話やスマートフォンが備えているスピーカ機能を利用してもよい。
第3例においては、「報知する内容を変更する」ことである「スピーカから出力する音声内容を変更する」ことは、「Good」や「Bad」などのように話し言葉を変更するのみに限らない。その他の例として、男性声と女性声とを切り替えたり、低音と高音とを切り替えたりするなどしてもよく、さらに、これらを組み合わせて用いることも含む。
この構成により、車両内の全ての搭乗者に位置に関わらず、報知部とインターフェース部が配置されるので、車両内の全ての搭乗者が入力する場合に有用である。本発明の車載装置において、「前記車両情報検出部が検出した車両情報に応じて前記報知部が報知する内容を変更する」際に、車両情報検出部は、以下の構成を含む。
すなわち、前記車両情報検出部は自装置を搭載する車両の車速を検出し、前記制御部は前記車両検出部が検出した車速から前記車両が停止しているか走行しているかを判定して前記報知部が報知する内容を変更する構成。
または、前記車両情報検出部は自装置を搭載する車両のパーキングブレーキの操作状態を検出し、前記制御部は前記車両検出部が検出したパーキングブレーキの操作状態から前記車両が停止しているか走行しているかを判定して前記報知部が報知する内容を変更する構成。
ただし、上記した2つの構成を組み合わせて「車両が停止しているか走行しているか」の判定精度を向上させるようにしても良い。
あるいは、「前記車両情報検出部が検出した車両情報に応じて前記報知部が報知する内容を変更する」際に、車両情報検出部は自装置を搭載する車両の着座センサの状態を検出し、前記制御部は前記車両情報検出部が検出した着座センサの状態から前記車両に助手席および後部座席のいずれかに搭乗者が存在しているかを判定して前記報知部が報知する内容を変更する構成としても良い。ここで、着座センサとして、座席の下に設けられた圧電素子など専用の物を設けてもよく、シートベルトの装着を検出する機能を流用してもよい。
このような構成を含む本発明の車載端末装置は、以下のシステムに適用させることができる。
すなわち、ユーザの入力操作によって得られた情報を出力する車載端末装置と、前記車載端末装置が出力した情報を「外部」へ送信する通信端末装置と、前記車載端末装置から受信した情報を分類分け(あるいは統計)して配信する情報センタとを備え、前記車載端末装置は、自装置を搭載する車両の車速または前記車両の運転手以外の着座者の有無に応じてユーザに入力させる情報の詳細度を変更する情報システムである。
ただし通信端末装置が情報を送信する「外部」とは、情報センタのみに限られず、携帯電話などの通信に用いられる基地局や無線LAN通信に用いられるアクセスポイントなどをも含む。通信端末装置が送信する情報は、基地局またはアクセスポイントを経由して情報センタへ情報が送られる。
このように構成された情報システムにより、車両側のユーザから自主的に情報センタに情報を送信することができ、ユーザによる評価情報の精度向上と、情報更新のリアルタイム化が可能となるという効果を得ることができる。
2012年6月5日出願の特願2012−127768の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。