JP6319579B2 - 焼成用治具および焼成用治具の製造方法 - Google Patents

焼成用治具および焼成用治具の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、被焼成物を載置して焼成するための匣やセッターなどの焼成用治具に関し、さらに詳しくは、表面に露出した気孔に微細な被焼成物が嵌入してしまうことのない焼成用治具に関する。
また、本発明は、上記焼成用治具の製造に適した焼成用治具の製造方法に関する。
今日、電子機器には、特性に優れ、小型化、軽量化された、コンデンサ、サーミスタ、コイルなどのセラミックス電子部品が大量に使用されている。
セラミックス電子部品の製造工程においては、素子の焼成工程が必須となるが、その際には、各焼成用治具に大量の素子を載置したうえ、多数の焼成用治具を積み重ねて焼成炉に入れて焼成する方法が一般的である。
匣やセッターなどの焼成用治具は、それ自体がセラミックスからなる構造体であり、それぞれがある程度の大きさの質量を備える。上述の通り、焼成用治具は多数個が積み重ねて取り扱われるため、作業効率や作業者の安全などを考慮すると、個々の焼成用治具の質量を小さくすることが大きな課題となっている。
焼成用治具の質量を小さくする方法としては、焼成用治具を焼成して製造する際に、主成分であるセラミックス粉体に、熱処理により消失する造気孔剤を混合させておく方法が知られている。
具体的には、まず、たとえば、ジルコニアなどの主成分であるセラミック粉体に、アクリル樹脂、フェノール樹脂などからなるマイクロビーズなどの造気孔剤を混合させて混合粉末を得る。次に、その混合粉末を所望の形状に成形して成形体を得る。次に、その成形体を焼成して焼成用治具を完成させる。
焼成の際に造気孔剤が消失するため、焼成用治具の内部には多数の気孔が形成される。この結果、焼成用治具の軽量化が図られる。しかしながら、気孔は、焼成用治具の内部に形成されるだけではなく、焼成用治具の表面にも露出して形成される。すなわち、焼成用治具の軽量化の代償として、焼成用治具の表面の平坦性が失われることになる。
ところで、上述の通り、セラミックス電子部品は小型化が進んでいる。電子機器を高機能化させるためには、電子回路の高機能化を図らなければならず、多数のセラミックス電子部品を使用することが必要になるが、電子機器の筐体容積には限りがあるため、セラミックス電子部品を可能な限り小さくすることが求められているからである。セラミックス電子部品を小型化すれば、軽量化を図ることができ、さらには使用する材料費を抑えることができて低コスト化を図ることができるという効果も奏する。
今日では、最も小型化されたもので、125μm×125μm×250μmの直方体からなるセラミックス電子部品(積層セラミックスコンデンサ)が実用化されている。その他、200μm×200μm×400μmの直方体からなるセラミックス電子部品や、300μm×300μm×600μmの直方体からなるセラミックス電子部品が、汎用製品として広く使用されている。
ところで、セラミックス電子部品は、焼成時に収縮する場合がある。
たとえば、完成品寸法が125μm×125μm×250μmの直方体からなるあるセラミックス電子部品は、焼成前の最短辺寸法が120μmであり、これを焼成することにより収縮率約0.8で収縮し、焼成後の最短辺寸法(外部電極形成前)が96μmになる。したがって、このセラミックス電子部品は、上述した軽量化を図った焼成用治具の表面に露出した気孔の直径が96μmより大きいと、部分的にであっても気孔に嵌入してしまう虞がある。
また、完成品寸法が200μm×200μm×400μmのあるセラミックス電子部品では、焼成後の最短辺寸法(外部電極形成前)が176μm程度になる場合があり、この場合には、気孔の直径が176μmより大きいと嵌入が発生する虞がある。
また、完成品寸法が300μm×300μm×600μmのあるセラミックス電子部品では、焼成後の最短辺寸法(外部電極形成前)が272μm程度になる場合があり、この場合には、気孔の直径が272μmより大きいと嵌入が発生する虞がある。
このように、焼成時に、セラミック電子部品の素子が焼成用治具の表面に露出した気孔に嵌入してしまうと、素子が異常焼成されて特性不良を起こす虞がある。また、嵌入された気孔から外れる際に、ワレやカケが生じて外観不良を起こす虞がある。さらには、気孔に嵌入してしまった素子が気孔から外れずにそのまま残り、その焼成用治具が次回のロットで使用された際に異物として混入し、次回のロットの焼成工程自体に悪影響を与えてしまう虞がある。
このような問題を起こさないために、焼成用治具を使用する前に、焼成用治具の表面に露出した気孔を埋めてしまう方法が考えられる。このような方法を検討する際には、たとえば次の先行技術文献が参考になる。
特許文献1(特開2000−264758号公報)には、ジルコンと、焼結助剤となる金属酸化物と、シリカとの混合原料に、繊維を加えたものから成形体を作製し、これを焼成してセラミックスの構造体を作製し、その構造体に液状シリカを含浸させる、焼成用治具(セラミックスセッター)の製造方法が開示されている。製造された焼成用治具は、内部に線状の空洞が形成され、低熱膨張性、低吸水性、高曲げ強度などの特性を備えたものになるとされている。なお、低熱膨張性は耐熱衝撃性を担保するため、低吸水性は被焼成物により汚染されても水洗いできるために必要であるとされている。
また、特許文献2(特開平7−120168号公報)には、粗骨材を含んで作製した構造体(匣鉢、棚板など)の表面に、無機ゾル、またはガラス溶液を含浸させる、焼成用治具の製造方法が開示されている。
特開2000−264758号公報 特開平7−120168号公報
上述したとおり、セラミックス電子部品の素子を焼成する際に、素子が焼成用治具の表面に露出した気孔に嵌入してしまうことを防止するためには、焼成用治具の表面に露出した気孔を埋めてしまう方法が考えられる。
しかしながら、気孔をどのような材質により、どのように埋めるかは、慎重に選定しないと、新たに種々の問題を発生させてしまう虞がある。
上述した特許文献1に開示された焼成用治具の製造方法は、作製された構造体に液状シリカを含浸させているが、その目的は本発明とは全く異なるものである。すなわち、特許文献1に開示された焼成用治具の製造方法は、焼成用治具に低熱膨張性、高曲げ強度を発現させるために、原料に繊維を加え、焼成されたセラミックスの構造体の内部に線状の空洞を形成している。構造体に液状シリカを含浸させるのは、低吸水性を発現させるためではないかと考えられ、それを裏付けるように、その(請求項1)には、「少なくとも該空洞内壁がシリカに被覆される」と記載されている。
特許文献1に開示された液状シリカを含浸させる方法を、本発明の目的とする、焼成用治具の表面に露出した気孔を埋めるために適用すると、焼成用治具を使用する際に、シリカと被焼成物とが反応してしまう虞があるため、高温で使用できなくなるという問題が発生する。たとえば、1000℃を越えると、シリカと被焼成物とが反応してしまう虞があるため、高温での焼成に使用できなくなる。また、特許文献1の(0026)段落には、焼成用治具の製造に関する記述ではあるが、「加熱温度は150〜1100℃、好ましくは600〜1000℃である。1100℃を越えるとシリカが結晶化し始めて強度低下、熱膨張率の増加があって好ましくない。」とも記述されており、特許文献1の焼成用治具が1000℃を越えるような高温には適さないものであることが明らかにされている。
また、上述した特許文献2に開示された焼成用治具の製造方法は、作製された構造体に無機ゾル、またはガラス溶液を含浸させているが、その目的も本発明とは全く異なるものである。すなわち、特許文献2の焼成用治具は、熱衝撃性を大きくするために、セラミックスなどからなる構造体に100〜5000μmの粗骨材を含ませ、その粗骨材が表面から脱落するのを防止するために、無機ゾル、またはガラス溶液を含浸させている。特許文献2の方法は、粗骨材を脱落させないために、推測ではあるが、粗骨材の周囲に自然に形成された微細な気孔(粗骨材の大きさを考慮すると直径100μmよりも微細な気孔)に無機成分を充填し、焼成し、強度を上げているものと考えられる。
特許文献2に開示された無機ゾルなどを含浸させる方法では、自然に形成された微細な気孔を埋めることはできるが、本発明のように意図的に形成した、たとえば100〜2000μmといった大きな直径の気孔を完全に埋めてしまうことができない。そして、構造体の表面に露出した気孔を完全に埋めることができないと、気孔に被焼成物が嵌入してしまう虞がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、構造体の表面に露出した直径の大きな気孔を完全に埋め、気孔に被焼成物が嵌入することを防止した焼成用治具を提供することを目的とする。また、本発明は、構造体の表面に露出した気孔を埋めた物質のために、構造体が本来備えている使用可能温度の上限を低下させることがない焼成用治具を提供することを目的とする。
本発明の焼成用治具の製造方法は、上述した従来の課題を解決するために、被焼成物を載置して焼成するためのセラミックスの構造体からなる焼成用治具の製造方法であって、内部には複数の気孔が形成され、また、表面には複数の気孔が露出した構造体を作製する工程と、構造体の表面に露出した気孔の少なくとも一部に、構造体の主成分と同種類のセラミックス粉体を充填し、さらに構造体の主成分と同種類の成分を含有しているゾルを含浸させ、乾燥させ、焼成する工程と、を備えたものとした。
構造体を作製する工程は、少なくとも、主成分であるセラミックス粉体と、熱処理により消失する造気孔剤と、を含む混合粉末を調製する工程と、混合粉末を成形して成形体を得る工程と、成形体を焼成する工程と、を備えたものとすることができる。
構造体の主成分は、たとえば、ジルコニアであり、構造体の主成分と同種類のセラミックス粉体はジルコニア粉体であり、構造体の主成分と同種類の成分を含有しているゾルはジルコニアゾルとすることができる。この場合、構造体の主成分であるジルコニアは、一般的なセラミックス電子部品の素子の焼成に必要な800〜1400℃程度の温度で使用しても、被焼成物と反応することがない。また、構造体の表面に露出した気孔を埋めた物質もジルコニアであるため、気孔を埋めたことにより、焼成用治具の使用可能温度の上限が低下してしまうことがない。
セラミックスが充填された気孔の少なくとも1つは、直径が100〜2000μmのものであっても良い。本発明によれば、そのような直径の大きな気孔であっても完全に埋めることができる。
気孔に充填されたセラミックスは、焼結したものとすることができる。この場合には、充填されたセラミックスが一体化し、また充填されたセラミックスが構造体を構成するセラミックスとも一体化するため、焼成用治具を繰り返し使用しても、充填されたセラミックスが気孔から脱落することがない。
本発明の製造方法で製造した焼成用治具は、微細なセラミックス電子部品の素子を焼成するのに適している。
本発明の製造方法によって製造された焼成用治具は、構造体に気孔を設けて軽量化を図っているが、構造体の表面に露出した気孔を完全に埋めているため、気孔に被焼成物が嵌入することが防止されている。しかも、表面に露出した気孔には、構造体の主成分と同種類のセラミックスが充填されているため、気孔を埋めた物質のために、構造体が本来備えている使用可能温度の上限が低下してしまうことがない。
本発明の第1実施形態にかかる焼成用治具を示す部分断面図である。
以下、本発明を実施するために適した形態について説明する。
[第1実施形態]
図1に、本発明の第1実施形態にかかる焼成用治具100の部分断面図を示す。
焼成用治具100は、たとえば、匣やセッターである。焼成用治具100は、たとえば、セラミックス電子部品の素子など、微細な被焼成物を焼成するのに使用される。
焼成用治具100は、セラミックスからなる構造体1を備える。本実施形態においては、セラミックスの主成分はジルコニアである。
構造体1の内部および表面には、複数の気孔2が形成されている。気孔2の直径は問わないが、たとえば、100〜2000μmの大きさである。
構造体1の表面に露出した気孔2には、構造体1の主成分と同種類のセラミックス3が充填されている。本実施形態においては、セラミックス3もジルコニアからなる。
本実施形態の焼成用治具100は、構造体1に気孔2を設けているため、軽量化が図られている。そして、構造体1の表面に露出した気孔2がセラミックス3により完全に埋められているため、気孔2に被焼成物が嵌入することがない。しかも、表面に露出した気孔2を埋めたセラミックス3は、構造体1の主成分と同種類のセラミックスであるため、気孔2を埋めた物質のために、構造体1が本来備えている使用可能温度の上限が低下してしまうことがない。本実施形態にかかる焼成用治具100によれば、たとえば、焼成前寸法120μm×120μm×260μm(完成品寸法125μm×125μm×250μm)の直方体からなる微細なセラミックス電子部品の素子を、気孔2に嵌入させてしまうことなく、800〜1400℃あるいはそれ以上の温度で焼成することができる。
以上の構造からなる本実施形態にかかる焼成用治具100は、たとえば、次の方法で製造することができる。
まず、少なくとも、主成分であるセラミックス粉体と、熱処理により消失する造気孔剤とを含む混合粉末を調製する。なお、混合粉末には、必要に応じて、焼結助剤などを加えても良い。本実施形態では、セラミックス粉体として、平均粒径(D50)が50μmのジルコニア粉体を使用した。また、造気孔剤として、平均粒径(D50)が400μmのアクリル樹脂からなるマイクロビーズを使用した。ただし、マイクロビーズは、アクリル樹脂に代えて、フェノール樹脂など、他の材質のものであっても良い。また、マイクロビーズは、内部が詰まった中実耐体であっても良いし、内部が中空になった中空体であっても良い。
次に、混合粉末を、成形して成形体を得る。成形は、混合粉末をそのまま圧縮しておこなっても良い。あるいは、混合粉末を溶媒に分散させて混練し、粘土状あるいはスラリー状にしたうえでおこなっても良い。
次に、成形体を焼成して、セラミックスの構造体1を作製する。構造体1の内部には複数の気孔2が形成される。また、構造体1の表面には、複数の気孔2が露出する。
次に、構造体1の表面に露出した気孔2の少なくとも一部に、構造体1の主成分と同種類のセラミックス粉体として、ジルコニア粉体を充填する。充填は、たとえば、ジルコニア粉体を構造体1の表面に載せ、ヘラなどで均質に気孔に摺り込むことによりおこなうことができる。
ジルコニア粉体の平均粒径(D50)は、限定するものではないが、たとえば、0.001〜100μm程度のものを使用することができる。なお、ジルコニア粉体は、混合粉末に主成分のセラミックス粉体として使用したジルコニア粉体と同じものを使用しても良いし、別途用意したジルコニア粉体を使用しても良い。
次に、構造体1の表面に露出した気孔2に充填されたジルコニア粉体に、構造体1の主成分と同種類の成分を含有しているゾル、すなわちジルコニアゾルを含浸させる。ジルコニアゾルに含まれるジルコニア成分は、たとえば、平均粒径(D50)が1nm(0.001μm)〜100000nm(100μm)程度のジルコニア粉体である。
ジルコニアゾルに含まれるジルコニア成分は、後述する焼成後に、アンカー効果を発現して、気孔2に充填されたジルコニア粉体を一体化させ、また気孔2に充填されたジルコニア粉体を、構造体1を構成しているセラミックスとも一体化させる機能を果たす。ジルコニアゾルに含まれるジルコニア成分(粉体)は、微粒であるほど、気孔2に充填されたジルコニア粉体や、構造体1を構成しているセラミックスとの反応性が高まり、アンカー効果が高まるため好ましい。
構造体1の表面に露出した気孔2に充填されたジルコニア粉体に、構造体1の主成分と同種類の成分を含有しているジルコニアゾルを含浸させる方法としては、構造体1をジルコニアゾルに浸漬させる、構造体1の表面にジルコニアゾルを刷毛塗りする、構造体1の表面にジルコニアゾルを噴霧するなど、種々の方法を用いることができる。
最後に、表面に露出した気孔2にジルコニア粉体が充填され、さらにジルコニアゾルが含浸された構造体1を焼成して、本実施形態にかかる焼成用治具100を完成させる。この結果、構造体1の表面露出した気孔2は、構造体1の主成分と同種類のセラミックス3により充填されることになる。
以上、第1実施形態にかかる焼成用治具100の構造、および製造方法の一例について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿って、種々の変形をなすことができる。
たとえば、第1実施形態にかかる焼成用治具100では、構造体1の主成分にジルコニアを使用したが、構造体1の主成分はこれには限定されない。構造体1の主成分は、たとえば、アルミナなどであっても良い。
[第2実施形態]
第2実施形態にかかる焼成用治具の製造工程においては、上述した第1実施形態にかかる焼成用治具100の製造方法の一例における、構造体1の表面に露出した気孔2に充填されたジルコニア粉体へジルコニアゾルを含浸させる工程に変更を加えた。第2実施形態の他の工程は、第1実施形態と同様にした。
第1実施形態にかかる焼成用治具100の製造方法の一例においては、気孔2に充填されたジルコニア粉体へ、ジルコニアゾルのみを含浸させている。
これに対し、第2実施形態では、気孔2に充填されたジルコニア粉体へ、構造体の主成分と同種類のセラミックス粉体であるジルコニア粉体と、構造体の主成分と同種類の成分を含有しているゾルであるジルコニアゾルとの分散媒を含浸させるようにした。
気孔2に予め充填されたジルコニア粉体の粒径が大きい場合、第1実施形態のように、ジルコニアゾルのみでは、予め充填されたジルコニア粉体間の隙間を十分に埋めることができない場合がある。
これに対し第2実施形態では、ジルコニア粉体とジルコニアゾルとの分散媒を含浸させているため、予め充填されたジルコニア粉体間の隙間を十分に埋めることができる。なお、分散媒に含有されるジルコニア粉体の粒径や量は特に限定されるものではない。しかしながら、隙間を埋める観点からは、分散媒に含有されるジルコニア粉体の粒径は、気孔2に予め充填されたジルコニア粉体の粒径よりも小さい方が好ましい。
1・・・セラミックスの構造体
2・・・気孔
3・・・気孔2に充填されたセラミックス

Claims (6)

  1. 被焼成物を載置して焼成するためのセラミックスの構造体からなる焼成用治具の製造方法であって
    部には複数の気孔が形成され、また、表面には複数の気孔が露出した前記構造体を作製する工程と、
    前記構造体の表面に露出した前記気孔の少なくとも一部に、前記構造体の主成分と同種類のセラミックス粉体を充填し、さらに前記構造体の主成分と同種類の成分を含有しているゾルを含浸させ、乾燥させ、焼成する工程と、を備えた焼成用治具の製造方法。
  2. 前記構造体を作製する工程が、
    少なくとも、主成分であるセラミックス粉体と、熱処理により消失する造気孔剤と、を含む混合粉末を調製する工程と、
    前記混合粉末を成形して成形体を得る工程と、
    前記成形体を焼成する工程と、を備えた、請求項1に記載された焼成用治具の製造方法。
  3. 前記構造体の主成分がジルコニアであり、前記構造体の主成分と同種類のセラミックス粉体がジルコニア粉体であり、前記構造体の主成分と同種類の成分を含有しているゾルがジルコニアゾルである、請求項1または2に記載された焼成用治具の製造方法。
  4. 前記セラミックスが充填された前記気孔の少なくとも1つは、直径が100〜2000μmである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された焼成用治具の製造方法。
  5. 前記気孔に充填された前記セラミックスが焼結している、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された焼成用治具の製造方法。
  6. 前記被焼成物がセラミックス電子部品である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された焼成用治具の製造方法。
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