JP6317561B2 - 繊維充填装置および繊維充填方法 - Google Patents

繊維充填装置および繊維充填方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6317561B2
JP6317561B2 JP2013215521A JP2013215521A JP6317561B2 JP 6317561 B2 JP6317561 B2 JP 6317561B2 JP 2013215521 A JP2013215521 A JP 2013215521A JP 2013215521 A JP2013215521 A JP 2013215521A JP 6317561 B2 JP6317561 B2 JP 6317561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe member
fiber
air
diameter portion
silencer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013215521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015078631A (ja
Inventor
文弘 佐藤
文弘 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Priority to JP2013215521A priority Critical patent/JP6317561B2/ja
Publication of JP2015078631A publication Critical patent/JP2015078631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6317561B2 publication Critical patent/JP6317561B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

本発明は、消音器に繊維材を充填する繊維充填装置および繊維充填方法に関する。
エンジンの排気系に設けられる消音器として、内部にガラス繊維等の繊維材を充填した消音器がある。このような消音器に繊維材を充填する方法として、消音器の一方側から空気を吸引するとともに、消音器の他方側から繊維材を供給する方法が開発されている(特許文献1および2参照)。
特開昭59−131717号公報 特表2005−501995号公報
ところで、特許文献1に記載されるように、複数の貫通孔が形成されるパイプ部材とこれの外側に設けられるシェル部材とを備えた消音器において、単にパイプ部材の一端から空気を吸引した場合には、消音器に対して均一に繊維材を充填することは困難となっていた。すなわち、シェル部材の内側に供給された繊維材は、シェル部材の奥に到達する前にパイプ部材に吸引されるため、シェル部材の奥から手前にかけて繊維材を順序良く充填することができず、消音器に対して繊維材を均一に充填することが困難であった。
本発明の目的は、消音器に対して繊維材を均一に充填することにある。
本発明の繊維充填装置は、複数の貫通孔が形成されるパイプ部材と、前記パイプ部材の外側に設けられるシェル部材と、を備える消音器に、繊維材を充填する繊維充填装置であって、前記パイプ部材の外側かつ前記シェル部材の内側に繊維材を供給する供給機構と、前記パイプ部材の一端の第1開口端に接続され、前記貫通孔を介して前記パイプ部材の外側から内側に空気を吸引する負圧源と、前記パイプ部材の他端の第2開口端に対向して設けられ、前記パイプ部材の内側に入る第1位置と前記パイプ部材の外側に出る第2位置とに移動自在となるプラグ部材と、前記パイプ部材を中心に前記消音器を回転させる回転機構と、を有し、前記プラグ部材は、軸方向に貫通する空気孔が形成される先端側の第1大径部と、前記第1大径部に小径部を介して接続される第2大径部と、を備え、前記消音器に繊維材を充填する際には、前記供給機構から繊維材を供給し、前記負圧源を作動させて前記負圧源に空気を吸引させ、かつ前記回転機構によって前記消音器を回転させながら、前記プラグ部材を前記第1位置から前記第2位置に向けて移動させ、前記プラグ部材が前記第1位置から前記第2位置に移動する過程において、前記パイプ部材の外側の空気は、前記小径部の径方向外方に位置する前記貫通孔を通過して前記パイプ部材の内側に吸引され、前記パイプ部材の内側に吸引された空気は、前記第1大径部の前記空気孔を通過して前記負圧源に吸引される。
本発明の繊維充填方法は、複数の貫通孔が形成されるパイプ部材と、前記パイプ部材の外側に設けられるシェル部材と、を備える消音器に、充填装置を用いて繊維材を充填する繊維充填方法であって、前記充填装置は、前記パイプ部材の外側かつ前記シェル部材の内側に繊維材を供給する供給機構と、前記パイプ部材の一端の第1開口端に接続され、前記貫通孔を介して前記パイプ部材の外側から内側に空気を吸引する負圧源と、前記パイプ部材の他端の第2開口端に対向して設けられ、前記パイプ部材の内側に入る第1位置と前記パイプ部材の外側に出る第2位置とに移動自在となるプラグ部材と、前記パイプ部材を中心に前記消音器を回転させる回転機構と、を有し、前記プラグ部材は、軸方向に貫通する空気孔が形成される先端側の第1大径部と、前記第1大径部に小径部を介して接続される第2大径部と、を備え、前記繊維充填方法は、前記供給機構から繊維材を供給し、前記負圧源を作動させて前記負圧源に空気を吸引させ、かつ前記回転機構によって前記消音器を回転させながら、前記プラグ部材を前記第1位置から前記第2位置に向けて移動させる充填ステップ、を有し、前記充填ステップにおいて、前記プラグ部材が前記第1位置から前記第2位置に移動する過程では、前記パイプ部材の外側の空気は、前記小径部の径方向外方に位置する前記貫通孔を通過して前記パイプ部材の内側に吸引され、前記パイプ部材の内側に吸引された空気は、前記第1大径部の前記空気孔を通過して前記負圧源に吸引される。
本発明によれば、供給機構から繊維材を供給し、パイプ部材の外側から内側に空気を吸引しながら、プラグ部材を第1位置から第2位置に向けて移動させたので、消音器に対して繊維材を均一に充填することが可能となる。
本発明の一実施の形態である繊維充填装置を示す概略図である。 供給ノズルとこれを制御するバルブユニットとを示す概略図である。 充填ユニットに設けられる充填治具を示す概略図である。 (a)および(b)は消音器の製造過程における断面構造を示す断面図である。 (a)および(b)は消音器に対する繊維材の充填過程を示す説明図である。 (a)および(b)は消音器に対する繊維材の充填過程を示す説明図である。 (a)および(b)は消音器に対する繊維材の充填過程を示す説明図である。 (a)および(b)は消音器に対する繊維材の充填過程を示す説明図である。 (a)〜(d)は膨張室における繊維材の積層過程を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態である繊維充填装置を示す概略図である。 (a)は繊維充填装置が備えるプラグ部材を示す側面図である。(b)は図11(a)のA−A線に沿ってプラグ部材を示す断面図である。(c)は図11(a)のB−B線に沿ってプラグ部材を示す断面図である。 (a)および(b)は膨張室における繊維材の積層過程を示す説明図である。 (a)および(b)は膨張室における繊維材の積層過程を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である繊維充填装置10を示す概略図である。また、図1に示される繊維充填装置10を用いて本発明の一実施の形態である繊維充填方法が実施されている。図1に示すように、繊維充填装置(充填装置)10は、収容容器11から1本または複数本の長繊維糸12を供給する供給ユニット13を有している。また、繊維充填装置10は、長繊維糸12から解繊された短繊維状の繊維材14を生成して消音器15に充填する充填ユニット16を有するとともに、消音器15に対して負圧を供給する負圧ユニット17を有している。さらに、繊維充填装置10は、供給ユニット13、充填ユニット16および負圧ユニット17を制御する制御盤18を有している。
供給ユニット13は、長繊維糸12が引き込まれるハウジング20を備えている。ハウジング20には、図示しない電動モータによって駆動される駆動ローラ21が設けられるとともに、長繊維糸12が巻き掛けられる複数の回転ローラ22が設けられている。駆動ローラ21を回転させることにより、長繊維糸12を充填ユニット16の供給ノズル(供給機構)23に向けて送ることが可能となる。なお、繊維材14の材料である長繊維糸12としては、フィラメント状のガラス繊維や岩綿等が用いられる。また、負圧ユニット17は、電動モータ24によって駆動される負圧ポンプ(負圧源)25を有している。負圧ポンプ25の吸引ポートには負圧配管26が接続されており、負圧ポンプ25の排気ポートには排気管27が接続されている。負圧ポンプ25を駆動することにより、負圧配管26から排気管27に向けて空気を流すことが可能となる。なお、負圧配管26には、流出した繊維材14を捕捉するフィルタ28が組み付けられている。
図2は供給ノズル23とこれを制御するバルブユニット30とを示す概略図である。図2に示すように、供給ノズル23は、長繊維糸12が引き込まれるノズル本体31を有している。ノズル本体31にはストッパケース32が固定されており、ストッパケース32にはストッパ33が移動自在に組み込まれている。また、ストッパケース32にはストッパ33を境に2つの空気圧室34,35が区画されており、空気圧室34,35には電磁弁36を介して空気圧源37が接続されている。電磁弁36を制御して空気圧室34に圧縮空気を供給することにより、ストッパ33を矢印A1方向に移動させることができ、ノズル本体31内で長繊維糸12の移動を停止させることが可能となる。一方、電磁弁36を制御して空気圧室35に圧縮空気を供給することにより、ストッパ33を矢印A2方向に移動させることができ、ノズル本体31内で長繊維糸12を移動させることが可能となる。
また、ノズル本体31にはカッターケース40が固定されており、カッターケース40にはカッター41が移動自在に組み込まれている。さらに、カッターケース40にはカッター41を境に2つの空気圧室42,43が区画されており、空気圧室42,43には電磁弁44を介して空気圧源37が接続されている。電磁弁44を制御して空気圧室42に圧縮空気を供給することにより、長繊維糸12に近づく矢印B1方向にカッター41を移動させることが可能となる。一方、電磁弁44を制御して空気圧室43に圧縮空気を供給することにより、長繊維糸12から離れる矢印B2方向にカッター41を移動させることが可能となる。すなわち、カッター41を矢印B1,B2方向に往復させることにより、ノズル本体31を流れる長繊維糸12を所定長さに切断することができ、長繊維糸12から多数の短い繊維材14を生成することが可能となる。このように、ノズル本体31内で長繊維糸12から生成される繊維材14は、エア供給管45からノズル本体31に供給される圧縮空気と共に、ノズル本体31の先端から解繊放出される。なお、エア供給管45と空気圧源37との間には、電磁弁46および絞り弁47が設けられている。
図3は充填ユニット16に設けられる充填治具50を示す概略図である。図3に示すように、繊維充填装置10を構成する充填治具50は、電動モータ51によって駆動される回転テーブル(回転機構)52と、回転テーブル52を回転自在に支持するベースプレート53とを有している。また、回転テーブル52の回転中心には負圧ポート54が開口しており、回転テーブル52には負圧ポート54に連通する負圧配管26が接続されている。なお、回転テーブル52と負圧配管26との間には図示しないシール部材が設けられており、回転テーブル52と負圧配管26とは気密性を保ちつつ相対回転自在となっている。
ベースプレート53には一対のクランプシリンダ55が固定されており、クランプシリンダ55のロッド56にはクランププレート57が固定されている。クランプシリンダ55は、シリンダケース58に収容されるピストン59と、ピストン59に固定されるロッド56とを備えている。シリンダケース58にはピストン59を境に2つの空気圧室60,61が区画されている。シリンダケース58には、空気圧室60に連通するエア配管62が接続されるとともに、空気圧室61に連通するエア配管63が接続されている。空気圧室60に圧縮空気を供給して空気圧室61から空気を排出することにより、ロッド56を伸ばしてクランププレート57を矢印A1方向に上昇させることが可能となる。一方、空気圧室61に圧縮空気を供給して空気圧室60から空気を排出することにより、ロッド56を縮めてクランププレート57を矢印A2方向に下降させることが可能となる。なお、空気圧室60,61に対する圧縮空気の給排制御は、バルブユニット30に組み込まれる図示しない電磁弁によって実行される。
クランププレート57には、プラグシリンダ64が固定されている。プラグシリンダ64は、シリンダケース65に収容されるピストン66と、ピストン66に固定されるロッド67とを有している。ロッド67の先端は、クランププレート57のロッド孔68から下面側に突出している。ロッド67の先端には円柱形状のプラグ部材69が固定されており、クランププレート57にはプラグ部材69を収容するスリーブ70が回転自在に設けられている。また、プラグシリンダ64のシリンダケース65には、ピストン66を境に2つの空気圧室71,72が区画されている。シリンダケースには、空気圧室71に連通するエア配管73が接続されるとともに、空気圧室72に連通するエア配管74が接続されている。空気圧室71に圧縮空気を供給して空気圧室72から空気を排出することにより、一点鎖線で示す前進位置(第1位置)までプラグ部材69を矢印B1方向に下降させることが可能となる。一方、空気圧室72に圧縮空気を供給して空気圧室71から空気を排出することにより、実線で示す後退位置(第2位置)までプラグ部材69を矢印B2方向に上昇させることが可能となる。なお、空気圧室71,72に対する圧縮空気の給排制御は、バルブユニット30に組み込まれる図示しない電磁弁によって実行される。
続いて、消音器15の構造について説明する。図4(a)および(b)は消音器15の製造過程における断面構造を示す断面図である。図4(a)に示すように、消音器15は、径方向に貫通する複数の貫通孔80が形成されるインナパイプ(パイプ部材)81を有している。インナパイプ81は、長手方向の一端に第1開口端82を備えており、長手方向の他端に第2開口端83を備えている。また、インナパイプ81が備える複数の貫通孔80は、長手方向の所定範囲に渡って形成されている。また、消音器15は、インナパイプ81の外側に設けられるアウタシェル(シェル部材)84を有している。アウタシェル84は、インナパイプ81が貫通する第1端部材85と、第1端部材85の縁部に接合される筒状のシェル本体86とを有している。また、消音器15にはインナパイプ81の外側かつアウタシェル84の内側に膨張室87が設けられており、膨張室87には消音材や吸音材として機能する繊維材14が充填されている。そして、図4(b)に示すように、膨張室87に対して規定量の繊維材14が充填されると、膨張室87を密閉するようにシェル本体86の開口部は第2端部材88によって閉塞される。なお、繊維材14はインシュレータとも呼ばれている。
続いて、消音器15に対する繊維材14の充填手順について説明する。図5〜図8は消音器15に対する繊維材14の充填過程を示す説明図である。まず、図5(a)に示すように、充填治具50は、クランプシリンダ55のロッド56を伸ばしてクランププレート57を上昇させるとともに、プラグシリンダ64のロッド67を縮めてプラグ部材69を上昇させる。そして、図5(b)に示すように、消音器15に繊維材14を充填するため、消音器15は充填治具50の回転テーブル52に設置される。次いで、図6(a)に矢印X1で示すように、クランプシリンダ55のロッド56は縮められ、インナパイプ81の第2開口端83にスリーブ70が接触するまでクランププレート57は下降する。このように、クランププレート57を下降させることにより、消音器15のインナパイプ81は回転テーブル52とスリーブ70とによって保持される。これにより、インナパイプ81の第1開口端82には、回転テーブル52および負圧配管26を介して負圧ポンプ25が接続された状態となる。また、インナパイプ81の第2開口端83には、プラグ部材69が対向して配置された状態となる。
このように充填治具50に消音器15が取り付けられると、図6(b)に矢印X2で示すように、プラグシリンダ64のロッド67が伸ばされる。これにより、プラグ部材69は第2開口端83からインナパイプ81に挿入され、プラグ部材69は回転テーブル52に接触する前進位置まで下降する。このように、プラグ部材69を前進位置に移動させることにより、インナパイプ81の第1開口端82と全ての貫通孔80との間にプラグ部材69が配置される。すなわち、プラグ部材69を前進位置に移動させることにより、プラグ部材69によって第1開口端82と全ての貫通孔80とが遮断された状態となる。そして、図6(b)に矢印X3で示すように、インナパイプ81を中心に消音器15の回転が開始されるとともに、図6(b)に矢印X4で示すように、負圧ポンプ25による空気の吸引が開始される。また、図6(b)に符号X5で示すように、インナパイプ81の外側かつアウタシェル84の内側となる膨張室87に対し、供給ノズル23から繊維材14の供給が開始される。なお、回転テーブル52は、インナパイプ81の中心軸を回転中心として消音器15を回転させている。
続いて、図7(a)および(b)に矢印X1で示すように、プラグ部材69は、インナパイプ81の内側に入る前進位置から、インナパイプ81の外側に出る後退位置に向けて上昇する。このように、プラグ部材69のスライドを伴う充填ステップを実施することにより、図7(a)および(b)に矢印X2で示すように、プラグ部材69の直下に開口する貫通孔80を介して、インナパイプ81の外側から内側に空気が吸引される。つまり、プラグ部材69の上昇に伴って、空気の通り道となる貫通孔80が、インナパイプ81の下部に開口する貫通孔80から上部に開口する貫通孔80に移ることになる。これにより、繊維材14を膨張室87の下方から上方に順々に積層させることができ、膨張室87に対して均一に繊維材14を充填することが可能となる。また、回転テーブル52によって消音器15は回転することから、膨張室87に対して繊維材14は螺旋状に積層されることになる。すなわち、クランププレート57に供給ノズル23が固定される簡単な構造であっても、回転テーブル52によって消音器15を回転させることにより、膨張室87に対して均一に繊維材14を充填することが可能となっている。
そして、膨張室87に対して規定量の繊維材14が供給されると、図8(a)に示すように、供給ノズル23による繊維材14の供給が停止され、負圧ポンプ25による空気の吸引が停止され、回転テーブル52による消音器15の回転が停止される。続いて、図8(a)に矢印X1で示すように、プラグシリンダ64のロッド67を縮めることにより、プラグ部材69はインナパイプ81を抜ける後退位置まで上昇する。さらに、図8(b)に矢印X2で示すように、クランプシリンダ55のロッド56を伸ばしてクランププレート57を上昇させることにより、充填治具50による消音器15の拘束が解除され、充填治具50から消音器15を取り外すことが可能となる。
これまで説明したように、充填ステップにおいては、供給ノズル23から繊維材14を供給し、インナパイプ81の内側から空気を吸引しながら、プラグ部材69を前進位置から後退位置に向けて移動させている。これにより、プラグ部材69を使用しない場合に比べ、膨張室87に対して均一に繊維材14を充填することが可能となる。ここで、図9(a)〜(d)は膨張室87における繊維材14の積層過程を示す説明図である。なお、図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(d)の順に積層過程が示されている。図9(a)に示すように、プラグ部材69が前進位置に配置される場合には、インナパイプ81における何れの貫通孔80からも空気が吸引されないため、重力によって落下する繊維材14は膨張室87の底から積層される。そして、図9(b)〜(d)に矢印X1で示すように、プラグ部材69が後退位置に向けて上昇すると、プラグ部材69の直下に開口する貫通孔80から多くの空気が吸引されるため、プラグ部材69の下端近傍に繊維材14が集まるように流れ、堆積する繊維材群89の上面に繊維材14が積層される。すなわち、膨張室87の下方から上方にかけて順序良く繊維材14を積層することができるため、膨張室87内の各部位における繊維材14の充填量のバラツキを抑制することが可能となる。このように、消音器15に対して均一に繊維材14を充填することができるため、消音器15の品質を向上させることが可能となる。
なお、プラグ部材69の直下に開口する貫通孔80だけでなく、プラグ部材69の下方に開口する全ての貫通孔80から空気が吸引されている。しかしながら、インナパイプ81の下部に開口する貫通孔80においては、既に繊維材群89によって閉塞された状態となっている。このため、インナパイプ81の下部に開口する貫通孔80から空気が勢い良く流入することはなく、膨張室87内の各部位における繊維材14の積層密度が大きく変動することはない。
続いて、本発明の他の実施の形態である繊維充填装置90および繊維充填方法について説明する。図10は本発明の他の実施の形態である繊維充填装置90を示す概略図である。図11(a)は繊維充填装置90が備えるプラグ部材91を示す側面図である。図11(b)は図11(a)のA−A線に沿ってプラグ部材91を示す断面図であり、図11(c)は図11(a)のB−B線に沿ってプラグ部材91を示す断面図である。なお、図10においては、プラグ部材91の前進位置(第1位置)を一点鎖線で示し、プラグ部材91の後退位置(第2位置)を実線で示している。また、図10において、図3に示す部品と同様の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、繊維充填装置(充填装置)90は、前述したプラグ部材69よりも軸方向に長いプラグ部材91を備えている。この長いプラグ部材91に対応するため、繊維充填装置90を構成する充填治具92が備える回転テーブル52、スリーブ70、クランプシリンダ55、プラグシリンダ64は、図3に示す部品よりも軸方向に長く形成されている。図11(a)に示すように、プラグ部材91は、先端側に設けられる第1大径部93と、これに小径部94を介して接続される第2大径部95とを有している。図11(a)および(b)に示すように、第1大径部93には軸方向に貫通する空気孔96が形成されている。なお、第1大径部93と第2大径部95とは同じ径寸法を有しており、小径部94は大径部93,95よりも小さな径寸法を有している。
このようなプラグ部材91を備える繊維充填装置90においても、前述した繊維充填装置10と同様の手順で、消音器15の膨張室87に繊維材14を充填することが可能となっている。ここで、図12(a)、図12(b)、図13(a)および図13(b)は膨張室87における繊維材14の積層過程を示す説明図である。なお、図12(a)、図12(b)、図13(a)、図13(b)の順に積層過程が示されている。図12(a)に示すように、プラグ部材91が前進位置に配置される場合には、インナパイプ81における何れの貫通孔80からも空気が吸引されないため、重力によって落下する繊維材14は膨張室87の底から積層される。そして、図12(b)、図13(a)および図13(b)に矢印X1で示すように、プラグ部材91が後退位置に向けて上昇すると、小径部94の径方向外方に位置する貫通孔80から空気が吸引されるため、膨張室87内で堆積する繊維材群89の上面に繊維材14が積層される。
このように、繊維材14を充填する充填ステップにおいて、小径部94の径方向外方に位置する貫通孔80を通して、インナパイプ81の外側から内側に空気を吸引させることにより、膨張室87に対して均一に繊維材14を充填することが可能となる。すなわち、プラグ部材91を用いることにより、前述した繊維充填装置10のプラグ部材69に比べて、開口状態となる貫通孔80を狭い範囲に限定することができるため、膨張室87に対してより均一に繊維材14を充填することが可能となる。なお、貫通孔80からインナパイプ81の内側に流入した空気は、第1大径部93の空気孔96を通過して負圧ポート54に案内される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、負圧源として負圧ポンプ25を用いているが、これに限られることはなく、負圧源としてブロアやファン等を採用しても良い。また、図示する場合には、消音器15に対して1つの膨張室87を設けているが、これに限られることはなく、繊維材14を充填する膨張室87が消音器15に対して複数設けられていても良い。
前述の説明では、空気圧を用いて繊維材14を噴出させる供給ノズル23を供給機構として用いているが、これに限られることはなく、供給機構として繊維材14を膨張室87に向けて落下させるホッパー等を採用しても良い。また、前述の説明では、供給ノズル23において長繊維糸12から繊維材14を生成しているが、これに限られることはなく、予め用意された短繊維状の繊維材14を供給ノズル23から供給しても良い。
10 繊維充填装置(充填装置)
14 繊維材
15 消音器
23 供給ノズル(供給機構)
25 負圧ポンプ(負圧源)
52 回転テーブル(回転機構)
69 プラグ部材
80 貫通孔
81 インナパイプ(パイプ部材)
82 第1開口端
83 第2開口端
84 アウタシェル(シェル部材)
90 繊維充填装置(充填装置)
91 プラグ部材
93 第1大径部
94 小径部
95 第2大径部
96 空気孔

Claims (4)

  1. 複数の貫通孔が形成されるパイプ部材と、前記パイプ部材の外側に設けられるシェル部材と、を備える消音器に、繊維材を充填する繊維充填装置であって、
    前記パイプ部材の外側かつ前記シェル部材の内側に繊維材を供給する供給機構と、
    前記パイプ部材の一端の第1開口端に接続され、前記貫通孔を介して前記パイプ部材の外側から内側に空気を吸引する負圧源と、
    前記パイプ部材の他端の第2開口端に対向して設けられ、前記パイプ部材の内側に入る第1位置と前記パイプ部材の外側に出る第2位置とに移動自在となるプラグ部材と、
    前記パイプ部材を中心に前記消音器を回転させる回転機構と、
    を有し、
    前記プラグ部材は、軸方向に貫通する空気孔が形成される先端側の第1大径部と、前記第1大径部に小径部を介して接続される第2大径部と、を備え、
    前記消音器に繊維材を充填する際には、前記供給機構から繊維材を供給し、前記負圧源を作動させて前記負圧源に空気を吸引させ、かつ前記回転機構によって前記消音器を回転させながら、前記プラグ部材を前記第1位置から前記第2位置に向けて移動させ
    前記プラグ部材が前記第1位置から前記第2位置に移動する過程において、前記パイプ部材の外側の空気は、前記小径部の径方向外方に位置する前記貫通孔を通過して前記パイプ部材の内側に吸引され、前記パイプ部材の内側に吸引された空気は、前記第1大径部の前記空気孔を通過して前記負圧源に吸引される、繊維充填装置。
  2. 請求項1に記載の繊維充填装置において、
    前記第1位置は、前記プラグ部材によって前記第1開口端と全ての前記貫通孔とが遮断される位置である、繊維充填装置。
  3. 複数の貫通孔が形成されるパイプ部材と、前記パイプ部材の外側に設けられるシェル部材と、を備える消音器に、充填装置を用いて繊維材を充填する繊維充填方法であって、
    前記充填装置は、
    前記パイプ部材の外側かつ前記シェル部材の内側に繊維材を供給する供給機構と、
    前記パイプ部材の一端の第1開口端に接続され、前記貫通孔を介して前記パイプ部材の外側から内側に空気を吸引する負圧源と、
    前記パイプ部材の他端の第2開口端に対向して設けられ、前記パイプ部材の内側に入る第1位置と前記パイプ部材の外側に出る第2位置とに移動自在となるプラグ部材と、
    前記パイプ部材を中心に前記消音器を回転させる回転機構と、を有し、
    前記プラグ部材は、軸方向に貫通する空気孔が形成される先端側の第1大径部と、前記第1大径部に小径部を介して接続される第2大径部と、を備え、
    前記繊維充填方法は、
    前記供給機構から繊維材を供給し、前記負圧源を作動させて前記負圧源に空気を吸引させ、かつ前記回転機構によって前記消音器を回転させながら、前記プラグ部材を前記第1位置から前記第2位置に向けて移動させる充填ステップ、を有し、
    前記充填ステップにおいて、前記プラグ部材が前記第1位置から前記第2位置に移動する過程では、前記パイプ部材の外側の空気は、前記小径部の径方向外方に位置する前記貫通孔を通過して前記パイプ部材の内側に吸引され、前記パイプ部材の内側に吸引された空気は、前記第1大径部の前記空気孔を通過して前記負圧源に吸引される、繊維充填方法。
  4. 請求項に記載の繊維充填方法において、
    前記第1位置は、前記プラグ部材によって前記第1開口端と全ての前記貫通孔とが遮断される位置である、繊維充填方法。
JP2013215521A 2013-10-16 2013-10-16 繊維充填装置および繊維充填方法 Active JP6317561B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215521A JP6317561B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 繊維充填装置および繊維充填方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215521A JP6317561B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 繊維充填装置および繊維充填方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015078631A JP2015078631A (ja) 2015-04-23
JP6317561B2 true JP6317561B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=53010242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013215521A Active JP6317561B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 繊維充填装置および繊維充填方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6317561B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX2019003856A (es) * 2016-10-07 2019-06-10 Ocv Intellectual Capital Llc Metodos y sistemas de restriccion del material fibroso durante el proceso de llenado.
EP3336326A1 (en) 2016-12-19 2018-06-20 OCV Intellectual Capital, LLC Systems for and methods of filling mufflers with fibrous material
CN107509145B (zh) * 2017-08-29 2023-12-22 歌尔股份有限公司 发声装置模组以及发声装置模组的制作方法
JP7195183B2 (ja) * 2019-03-06 2022-12-23 三恵技研工業株式会社 消音器及びその製造方法
CN113163306A (zh) * 2020-12-31 2021-07-23 歌尔股份有限公司 一种扬声器模组

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2127093B (en) * 1982-09-10 1986-01-29 Unipart Group Ltd Packing automobile exhaust silencer casing
US6581723B2 (en) * 2001-08-31 2003-06-24 Owens Corning Composites Sprl Muffler shell filling process, muffler filled with fibrous material and vacuum filling device
JP2006009677A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Sango Co Ltd 消音器の製造方法
JP4945695B1 (ja) * 2011-09-26 2012-06-06 坂本工業株式会社 消音器の吸音構造、消音器、および消音器の吸音構造の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015078631A (ja) 2015-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6317561B2 (ja) 繊維充填装置および繊維充填方法
JP4921380B2 (ja) 真空注入法によりファイバ複合成形品を製造する方法及び装置
CN108890376B (zh) 一种机械加工用具有碎屑收集功能的铝板钻孔装置
JP6876973B2 (ja) 渦輪発生装置
TWI357468B (en) Vacuum generating unit
JP5033128B2 (ja) スプライサ装置のクリーナ装置
JP2012192515A (ja) 真空作動式ハンドリング装置
JP7168430B2 (ja) レーザ溶接装置
JP2018115838A (ja) 渦輪発生装置
DE112016000458T5 (de) Bohrvorrichtung
JP6305471B2 (ja) ステータの製造方法及びその装置
CN112996989A (zh) 消声器的玻璃纤维丝填充方法及玻璃纤维丝填充装置
WO2018079313A1 (ja) ビードエーペックスゴムの形成方法、及び形成装置
JP4555240B2 (ja) 反転取出装置
JP6906804B2 (ja) 繊維製品折り畳み積み重ねシステム
KR20170125934A (ko) 섬유성 재료로 머플러들을 충전하기 위한 방법들 및 시스템들
JP5054844B2 (ja) 封口装置、及び、ハニカム構造体の製造方法
CN109642586A (zh) 真空泵及其排列
JP2006009677A (ja) 消音器の製造方法
JP6706215B2 (ja) ビードエーペックスゴム形成装置
RU2567688C2 (ru) Устройство вакуумной чистки, содержащее узел с подвижной поверхностью для формирования вибрирующего воздушного потока
JP2020138105A (ja) 塗工装置
ES2757807T3 (es) Método y máquina para producir una inserción estructurada para aislar, de forma acústica y térmica, partes de componentes de un vehículo
KR200475442Y1 (ko) 공기압축기의 소음저감장치
KR100991252B1 (ko) 공압기기의 소음장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6317561

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250