JP6316702B2 - 加工装置及びウエーハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエーハを加工する加工装置及び加工装置においてウエーハを加工する方法に関する。
被加工物であるウエーハに対して所望の加工を施す装置としては、例えばレーザー加工装置が用いられる。レーザー加工装置は、ウエーハを保持する加工テーブルと、加工テーブルに保持されたウエーハに対してレーザー光を照射するレーザー光照射ヘッドとを少なくとも備えており、加工テーブルに保持されたウエーハの上方または下方からレーザー光を照射してウエーハをレーザー加工(例えばアブレーション加工)している。レーザー加工の際には、レーザー光が照射された領域においてデブリが発生することがあるため、例えばウエーハの表面にあらかじめ保護膜を被膜して、デブリがデバイスに付着するのを防止している。
また、レーザー加工をするときに、加工テーブル上に塵等のゴミが付着していると、加工テーブルに保持されているウエーハの高さが位置によって異なってしまい、レーザー光の集光点を所望の深さ位置に位置づけることができなくなる。そのため、加工テーブルに付着したゴミを除去する清掃装置を備えるレーザー加工装置が提案されている(例えば、下記の特許文献1を参照)。この清掃装置は、加工テーブルの上面に対して垂直な方向に移動可能に支持されたローラ支持枠体と、ローラ支持枠体に回転可能に支持された第1の粘着ローラと、第1の粘着ローラと接触して配設されるとともにローラ支持枠体に回転可能に支持された第2の粘着ローラとを備えている。そして、この清掃装置は、加工テーブルに付着したゴミを第1の粘着ローラの外周面に粘着させ、第1の粘着ローラに粘着されたゴミは第2の粘着ローラの外周面に粘着転移される構成となっている。
特開2008−147505号公報
しかし、上記したような清掃装置を用いて加工テーブルの上面を清掃したとても、最終的に第2の粘着ローラでテーブル上のゴミを除去することから、少なくとも第2の粘着ローラの清掃又は第2の粘着ローラの交換が必要となり作業が面倒である。また、テーブルの上面に粘着ローラを接触させて清掃するため、加工テーブルの清掃を高速に行うことができず作業効率が低い。
本発明は、上記の事情にかんがみてなされたものであり、ウエーハの下面とテーブルの上面との間にゴミが挟まらないようにするための清掃を効率良く行うことを目的としている。
第一の発明は、板状のウエーハを保持する加工テーブルと、該加工テーブルを走行させる加工送り手段と、該加工テーブルに保持されたウエーハに所定の加工を施す加工手段と、ウエーハを保持して該加工テーブルに搬入する搬入手段と、を備える加工装置であって、該搬入手段がウエーハを該加工テーブルに搬入するまでの間にエアーを吹きかけてウエーハの下面を洗浄する第1の洗浄手段と、該搬入手段によって搬入されるウエーハを該加工テーブルで保持する前にエアーを吹きかけて該加工テーブルの上面を洗浄する第2の洗浄手段と、を備え、該搬入手段は、該加工テーブルの上面と平行な方向に動作する搬送機構と、該加工テーブルの上面に接近及び離間する方向に動作する昇降機構と、を備え、該第1の洗浄手段は、該搬入手段が保持するウエーハの下面に対して平行でかつ該搬送機構の移動方向に対して交差する方向に延在する第1の洗浄パイプと、該第1の洗浄パイプの延在方向に配設される複数の第1の噴射口と、該第1の噴射口とエアー供給源とを連通させる連通管と、を備え、該第2の洗浄手段は、該加工テーブルの上面に対して平行でかつ該加工送り手段の加工送り方向に対して交差する方向に延在する第2の洗浄パイプと、該第2の洗浄パイプの延在方向に配設される複数の第2の噴射口と、該第2の噴射口とエアー供給源とを連通させる連通管と、を備え、該第2の洗浄手段によって該加工テーブルの上面を洗浄するとともに、該第1の洗浄手段によってウエーハの下面を洗浄することを特徴とする。
上記加工装置は、前記加工送り手段の加工送り方向と前記搬入手段の前記搬送機構の移動方向とが同一方向であり、前記第1の洗浄パイプと前記第2の洗浄パイプとを一体化させて構成されることが望ましい。
上記加工装置は、前記第1の噴射口からウエーハに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第1の角度調整機構と、前記第2の噴射口から前記加工テーブルに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第2の角度調整機構と、を備えることが望ましい。
また、上記加工装置は、前記第1の噴射口から噴射されるエアーの流量を調整する第1の流量調整手段と、該第1の噴射口とウエーハの下面との距離を調整する第1の高さ調整手段と、前記第2の噴射口から噴射されるエアーの流量を調整する第2の流量調整手段と、該第2の噴射口と前記加工テーブルの上面との距離を調整する第2の高さ調整手段と、を備えることが望ましい。
さらに、上記加工装置は、前記加工テーブルの中心を軸に該加工テーブルを回転させるテーブル回転機構を備え、該テーブル回転機構が該加工テーブルを回転させつつ前記第2の洗浄手段によって該加工テーブルの上面を洗浄することが望ましい。
第二の発明は、上記いずれかの加工装置を用いたウエーハの加工方法であって、前記搬入手段によってウエーハを前記加工テーブルに搬入し該加工テーブルがウエーハを保持するまでの間に、前記第1の噴射口からウエーハの下面に向けてエアーを吹きかけてウエーハの下面を洗浄するウエーハ洗浄工程と、前記第2の噴射口から該加工テーブルの上面に向けてエアーを吹きかけて該加工テーブルの上面を洗浄する加工テーブル洗浄工程と、
該ウエーハ洗浄工程と該加工テーブル洗浄工程とを実施した後、該加工テーブルが保持するウエーハに対し前記加工手段によって所定の加工を行う加工工程と、を備える。
第一の発明の加工装置は、搬入手段がウエーハを加工テーブルに搬入するまでの間に、搬入手段が保持するウエーハの下面にエアーを噴射し洗浄する第1の洗浄手段と、搬入手段に搬入されるウエーハを加工テーブルで保持する前に加工テーブルの上面にエアーを噴射し洗浄する第2の洗浄手段とを備えているため、搬入手段によってウエーハを加工テーブルに載置する直前までに、ウエーハの下面と加工テーブルの上面とを洗浄することができる。これにより、洗浄済みのウエーハを洗浄済みの加工テーブルに搬入できるため、加工テーブルとウエーハとの間にゴミが挟まることがなく、作業効率が良くなる。そして、加工手段によってウエーハに加工を行う際には、加工テーブルで保持するウエーハの高さが変わることがないことから、ウエーハに対して所望の加工を行うことができる。
上記加工装置が、上記第1の洗浄パイプと上記第2の洗浄パイプとが一体として形成される場合は、装置を大型化することなく、搬入手段によってウエーハを加工テーブルに載置する直前までに、ウエーハの下面と加工テーブルの上面とを洗浄することができる。
上記加工装置が、上記第1の噴射口からウエーハに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第1の角度調整機構と、上記第2の噴射口から上記加工テーブルに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第2の角度調整機構とを備える場合には、ウエーハの下面及び加工テーブルの上面に対するエアーの噴射方向を最適な方向に調整した上で、ウエーハの下面及び加工テーブルの上面の洗浄を行うことができる。
また、上記加工装置が、上記第1の噴射口から噴射されるエアー流量を調整する第1の流量調整手段と、該第1の噴射口とウエーハの下面との距離を調整する第1の高さ調整手段と、上記第2の噴射口から噴射されるエアー流量を調整する第2の流量調整手段と、該第2の噴射口と上記加工テーブルの上面との距離を調整する第2の高さ調整手段とを備える場合には、第1の噴射口から噴射されるエアーの流量に応じて、第1の噴射口とウエーハの下面との距離を所望の距離に調整することができ、第1の洗浄パイプの高さに応じて第1の噴射口から噴射すべきエアーの流量を調節することができる。また、第2の噴射口から噴射されるエアーの流量に応じて、第2の噴射口と加工テーブルの上面との距離を所望の距離に調整でき、第2の洗浄パイプの高さに応じて第2の噴射口から噴射すべきエアーの流量を調節することができる。
さらに、上記加工装置が、上記加工テーブルの中心を軸に回転するテーブル回転機構を備える場合には、加工テーブルを回転させながら、第2の洗浄手段の第2の噴射口から加工テーブルの上面に向けてエアーを噴射することができ、加工テーブルの上面を効果的に洗浄することができる。
第二の発明は、上記したいずれかの加工装置を用いて、上記搬入手段により加工テーブルにウエーハを搬入し該加工テーブルがウエーハを保持するまでの間に、ウエーハ洗浄工程,加工テーブル洗浄工程を実施するため、ウエーハの下面及び加工テーブルの上面にエアーを噴射してウエーハの下面及び加工テーブルの上面に付着しているゴミを除去することができる。その後は、洗浄後のウエーハを洗浄後の加工テーブルで保持して加工工程を実施するため、ゴミによる悪影響を受けることなく、所望の加工を正確に行うことができる。
加工装置の第1例の構成を示す断面図である。 加工装置の第1例を用いてウエーハ洗浄工程及び加工テーブル洗浄工程を実施する状態を示す断面図である。 加工装置の第2例の構成を示す断面図である。 洗浄手段の角度調整機構の一例を示す斜視図である。 加工装置の第2例を用いてウエーハ洗浄工程及び加工テーブル洗浄工程を実施する状態を示す断面図である。 加工装置の第3例の構成を示す断面図である。 加工装置の第4例の構成を示す断面図である。 加工装置の第5例の構成を示す斜視図である。 加工装置の第5例を用いてウエーハ洗浄工程を実施する状態を示す断面図である。 加工装置の第5例を用いて加工テーブル洗浄工程を実施する状態を示す断面図である。
1 加工装置の第1例
図1に示す加工装置1は、板状のウエーハに対して所定の加工を施す加工装置の一例であり、ウエーハを保持する保持面7を有する加工テーブル6と、加工テーブル6を水平に走行させる加工送り手段8と、加工テーブル6の上面7に保持されるウエーハに対してレーザー加工を施す加工手段9と、ウエーハを保持して加工テーブル6に対してウエーハを搬入する搬入手段10と、を備えている。
加工テーブル6には、図示しない吸引源が接続されている。加工テーブル6は、その中心軸15を中心として所定の方向に回転させるテーブル回転機構16を備えている。テーブル回転機構16は、少なくともモータを有しており、所定の回転速度で加工テーブル6を回転させることができる。
搬入手段10は、ウエーハを保持する保持面101を有する保持部100を備えている。また、搬入手段10は、加工テーブル6の上面7と平行となる方向(X軸方向)に動作する搬送機構11と、加工テーブル6に上面7に対して接近及び離間する方向(Z軸方向)に動作する昇降機構12とを備えている。搬送機構11は、X軸方向にのびるガイド110と、ガイド110に沿って保持部100をX軸方向に往復移動させる移動部111とを備えている。昇降機構12は、移動部111に連結されており、保持部100を支持する支持部120を有している。そして、搬送機構11が作動し、移動部111をX軸方向に移動させることにより、保持部100をX軸方向に移動させることができる。
加工装置1は、搬入手段10がウエーハを加工テーブル6に搬入するまでの間にウエーハの下面にエアーを吹きかけて下面を洗浄する第1の洗浄手段20と、加工テーブル6の上面7にエアーを吹きかけて上面7を洗浄する第2の洗浄手段25とを備えている。
第1の洗浄手段20は、搬入手段10が保持するウエーハの下面に対して平行で、かつ搬送機構11の移動方向に対して交差する方向に延在する第1の洗浄パイプ21と、第1の洗浄パイプ21の延在方向に沿って形成される複数の第1の噴射口22と、第1のバルブ24を介して第1の噴射口22とエアー供給源30とを連通させる第1の連通管23とを備えている。この第1の洗浄手段20は、第1のバルブ24を開くことにより、第1の連通管23を通じて第1の噴射口22からエアーを噴射することができる。
第2の洗浄手段25は、第1の洗浄手段20の近傍に配設されている。第2の洗浄手段25は、加工テーブル6の上面7に対して平行で、かつ加工送り手段8による加工テーブル6の加工送り方向に対して交差する方向に延在する第2の洗浄パイプ26と、第2の洗浄パイプ26の延在方向に沿って形成される複数の第2の噴射口27と、第2のバルブ29を介して第2の噴射口27とエアー供給源30とを連通させる第2の連通管28とを備えている。この第2のバルブ29を開くことにより、第2の連通管28を通じて第2の噴射口27からエアーを噴射することができる。上記延在方向における第1の洗浄パイプ21及び第2の洗浄パイプ26の全長は、例えば加工装置1で加工されるウエーハの直径よりも若干長く、ウエーハの直径が300mmである場合は、例えば380mmである。
第1の洗浄手段20は、第1の噴射口22からウエーハに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第1の角度調整機構を備えている。第1の角度調整機構は、例えば、内周側に第1の洗浄パイプ21を回転可能に支持するパイプ21aと、パイプ21aの側面を貫通し第1の噴射口22を突出させる窓部21bと、第1の洗浄パイプ21とパイプ21aとを固定する図示しないネジとを備えている。第1の噴射口22の角度を調整する場合には、第1の洗浄パイプ21をパイプ21a内において手動で回して第1の噴射口22を所望の向きに向け、ネジで第1の洗浄パイプ21を固定する。
また、第2の洗浄手段25についても、第2の噴射口27から加工テーブル6の上面7に向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第2の角度調整機構を備えている。第2の角度調整機構も、例えば、内周側に第2の洗浄パイプ26を回転可能に支持するパイプ26aと、パイプ26aの側面を貫通し第2の噴射口27を突出させる窓部26bと、第2の洗浄パイプ26とパイプ26aとを固定する図示しないネジとを備えている。第2の噴射口27の角度を調整する場合には、第2の洗浄パイプ26をパイプ26a内において手動で回して第2の噴射口27を所望の向きに向け、ネジで第2の洗浄パイプ26を固定する。
次に、加工装置1を用いてウエーハWを加工する方法について説明する。ウエーハWは、被加工物の一例であって、特に材質等が限定されるものではない。ウエーハWは、搬入手段10の保持部100で保持される面が上面Waとなっており、その反対側の面が、第1の洗浄手段20によって洗浄される下面Wbとなっている。
(1)ウエーハ洗浄工程
図2に示すように、搬入手段10によってウエーハWを加工テーブル6に搬入し、加工テーブル6がウエーハWを保持するまでの間に、第1の洗浄手段20によって加工前のウエーハWの下面Wbを洗浄する。具体的には、昇降機構12によって、加工前のウエーハWを保持する保持部100を、加工テーブル6に接近する方向(−Z方向)に所定の距離だけ下降させる。続いて搬送機構11によって、移動部111とともに保持部100を−X方向に移動させ第1の洗浄手段20の上方を通過させる。なお、搬送機構11によるウエーハWの送り速度は、例えば250mm/secに設定することが望ましい。
このとき、第1の洗浄手段20は、第1のバルブ24を開いて第1の連通管23を通じてエアー供給源30と第1の噴射口22とを連通させる。ウエーハWを保持する保持部100を−X方向に移動させつつ、第1の洗浄手段20は、第1の噴射口22からエアーを噴射してウエーハWの下面Wbの全面にエアーを吹きかける。そして、エアーの圧力によってウエーハWの下面Wbに付着しているゴミを除去する。このゴミは、例えば前の工程におけるウエーハWの加工によって生じた加工屑等である。なお、第1の噴射口22から噴射するエアーの流量は、例えば100L/minとする。
ここで、ウエーハ洗浄工程を実施する際には、例えば昇降機構12によって保持部100の高さを調整することにより、保持部100が保持するウエーハWの下面Wbと第1の噴射口22との距離を調整する。また、ウエーハWの下面Wbと第1の噴射口22との距離に応じて、上記した第1の角度調整機構を用いて第1の噴射口22の向きをウエーハWの下面Wbに対して最適な角度に調整しておくことが望ましい。第1の噴射口22は、+Z方向よりも+X側に倒すことにより、ウエーハWの−X方向の移動に対して斜めに向かう方向にエアーを噴射することで、ウエーハWの下面Wbに付着しているゴミを効果的に除去することができる。
(2)加工テーブル洗浄工程
搬入手段10により搬入されるウエーハWを加工テーブル6が保持する前に、第2の洗浄手段25によって加工テーブル6の上面7を洗浄する。具体的には、図2に示すように、加工送り手段8によって、加工テーブル6を例えば−X方向に移動させ、第2の洗浄手段25の下方を通過させる。加工テーブル6の送り速度は、例えば1000mm/secに設定する。この加工テーブル洗浄工程は、ウエーハ洗浄工程と同時に行ってもよい。
このとき、第2の洗浄手段25は、第2のバルブ29を開いて第2の連通管28を通じてエアー供給源30と第2の噴射口27とを連通させる。加工テーブル6を−X方向に移動させつつ、第2の洗浄手段25は、第2の噴射口27からエアーを噴射して加工テーブル6の上面7の全面にエアーを吹きかける。このようにして噴射されるエアーの圧力によって加工テーブル6の上面7に付着しているゴミを除去する。このゴミは、例えば加工装置1において加工テーブル6によって保持されて前に加工されたウエーハの加工によって生じた加工屑等である。なお、第1の噴射口22から噴射するエアーの流量は、例えば100L/minとする。第2の噴射口22から噴射するエアーの流量としては、例えば100L/minで行うことが望ましい。
加工テーブル洗浄工程では、テーブル回転機構16が作動し、中心軸15を中心として加工テーブル65を例えば、矢印A方向に回転させながら、加工テーブル6の上面7を洗浄することが望ましい。これにより、上面7を満遍なく洗浄することができるとともに、加工テーブル6の回転によって発生する遠心力を利用して洗浄効果を向上させることができる。なお、テーブル回転機構16は、一方向に加工テーブル6を回転させるほか、正転逆転を繰り返すように加工テーブル6を回転させてもよい。
また、加工テーブル洗浄工程を実施する際には、加工テーブル6の上面と第2の噴射口27との距離が所望の距離となっていることが望ましく、例えば、加工テーブル6を上下方向に昇降させる昇降機構を設けて加工テーブル6の高さを調整してもよい。加工テーブル6の上面と第2の噴射口27との距離に応じて、上記した第2の角度調整機構を用いて第2の噴射口27の向きを加工テーブル6の上面7に対して最適な角度に調整しておくことが望ましい。第2の噴射口27は、―Z方向よりも+X側に倒すことにより、加工テーブル6の−X方向の移動に対して斜めに向かう方向にエアーを噴射することで、上面7に付着しているゴミを効果的に除去することができる。
(3)加工工程
ウエーハ洗浄工程と加工テーブル洗浄工程とを実施した後、加工テーブル6及びウエーハWを保持する搬入手段10を例えば二点鎖線に示す位置まで移動させ、加工テーブル6にウエーハWを載置する。次いで、図示しない吸引源によって加工テーブル6の上面7でウエーハWを吸引保持した後、図1に示した加工手段9によって所定のレーザー加工を行う。具体的には、加工送り手段8によって、ウエーハWを保持する加工テーブル6を加工手段9の下方に移動させる。加工手段9は、例えば、ウエーハWに対して透過性を有する波長のレーザー光線をウエーハWのストリートに沿って照射することによりウエーハWの内部に改質層を形成する。その後、例えばブレーキング装置によって改質層を起点にウエーハWを分割する。また、加工手段9によって、ウエーハWに対して吸収性を有する波長のレーザー光線をウエーハWのストリートに沿って照射することによりウエーハWをフルカットして分割してもよい。
このように、加工装置1は、搬入手段10がウエーハWを加工テーブル6に搬入するまでの間に、搬入手段10が保持するウエーハWの下面Wbにエアーを噴射して洗浄する第1の洗浄手段20と、搬入手段10によって搬入されるウエーハWを加工テーブル6で保持する前に、加工テーブル6の上面7にエアーを噴射して洗浄する第2の洗浄手段25とを備えていることから、搬入手段10によってウエーハWを加工テーブル6に載置する直前までに、ウエーハWの下面Wb及び加工テーブル6の上面7にエアーを噴射して洗浄することができ、加工テーブル6とウエーハWとの間にゴミが挟まるのを防止できる。
2 加工装置の第2例
図3に示す加工装置1aは、搬入手段10がウエーハを加工テーブル6に搬入するまでの間にウエーハWの下面Wbにエアーを吹きかけて下面Wbを洗浄するとともに、加工テーブル6の上面7にエアーを吹きかけて上面7を洗浄する洗浄手段40を備えている。加工装置1aは、洗浄手段40を備えている点以外は加工装置1と同様の構成となっているため、同様に構成される構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
洗浄手段40は、上記第1の洗浄パイプ21と上記第2の洗浄パイプ26とを一体化した構造を有し搬送機構11及び加工送り手段8による移動方向(X軸方向)と交差する方向に延在する洗浄パイプ41と、洗浄パイプ41の延在方向に沿って形成され搬入手段10が保持するウエーハWの下面Wbに向けてエアーを噴射する複数の第1の噴射口42と、洗浄パイプ41の延在方向に沿って形成され加工テーブル6の上面7に向けてエアーを噴射する複数の第2の噴射口43と、バルブ45を介して第1の噴射口42及び第2の噴射口43とエアー供給源30とを連通させる連通管44とを備えている。洗浄パイプ41の延在方向における全長は、例えば加工装置1aで加工されるウエーハの直径より若干長く、ウエーハの直径が300mmである場合は、例えば380mmである。洗浄パイプ41を回転させることにより、第1の噴射口41及び第2の噴射口42とを回転させてエアーの噴射方向の角度を調整することができる。この場合は、第1の噴射口41からウエーハに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第1の角度調整機構と、第2の噴射口42から加工テーブル6に向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第2の角度調整機構とが共通する構成となる。また、例えば洗浄パイプ41を二重構造にするなどして第1の噴射口41と第2の噴射口とがそれぞれ独立して回転するように構成し、第1の噴射口41からのエアーの噴射の角度と第2の噴射口からのエアーの噴射の角度とを個別に調整できるようにしてもよい。エアーの流量調整についても、図3の例では、第1の噴射口41から噴射されるエアーの量と第2の噴射口42から噴射されるエアーの量とがバルブ45によって調整される構成となっているが、第1の噴射口41と第2の噴射口42とのそれぞれに別個のバルブを接続し、エアーの流量を個別に調整するようにしてもよい。
次に、加工装置1aを用いてウエーハWを加工する方法について説明する。加工装置1aでは、ウエーハ洗浄工程と加工テーブル洗浄工程とを同時に実施する場合について説明する。
図5に示すように、搬入手段10によってウエーハWを加工テーブル6に搬入し、加工テーブル6がウエーハWを保持するまでの間に、洗浄手段40によって加工前のウエーハWの下面Wbを洗浄するとともに、加工テーブル6の上面7を洗浄する。具体的には、昇降機構12によって、ウエーハWを保持する保持部100を、加工テーブル6に接近する方向(−Z方向)に所定の距離だけ下降させるとともに、搬送機構11によって、保持部100を−X方向に移動させ洗浄手段40の上方側を通過させる。また、加工送り手段8によって、加工テーブル6を例えば−X方向に移動させ洗浄手段40の下方側を通過させる。
このとき、洗浄手段40は、バルブ45を開くことにより、連通管44を通じてエアー供給源30と第1の噴射口42とを連通させる。続いて、ウエーハWを保持する保持部100及び加工テーブル6を−X方向に移動させながら、洗浄手段40は、第1の噴射口42からエアーを噴射してウエーハWの下面Wbの全面にエアーを吹きかけるとともに、第2の噴射口43からエアーを噴射して加工テーブル6の上面7の全面にエアーを吹きかける。このようにして、各噴射口から噴射されたエアーの圧力によってウエーハWの下面Wb及び加工テーブル6の上面7に付着しているゴミを除去する。なお、第1の噴射口42及び第2の噴射口43から噴射するエアーの流量は、例えば100L/minとする。
ウエーハ洗浄工程と加工テーブル洗浄工程とを実施した後は、上記した加工装置1と同様に加工工程を実施する。すなわち、加工テーブル6及びウエーハWを保持する搬入手段10を例えば二点鎖線に示す位置まで移動させ、加工テーブル6にウエーハWを搬入し加工テーブル6で保持した後、図3に示した加工手段9によってウエーハWに対して所定のレーザー加工を行う。
3 加工装置の第3例
図6に示す加工装置1bは、搬入手段10がウエーハを加工テーブル6に搬入するまでの間にウエーハWの下面Wbにエアーを吹きかけて下面Wbを洗浄するとともに、加工テーブル6の上面7にエアーを吹きかけて上面7を洗浄する洗浄手段70を備えている。加工装置1bは、洗浄手段70の構成以外は加工装置1aと同様に構成されるため、同様に構成される構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
洗浄手段70は、上記加工装置1における第1の洗浄パイプ21と第2の洗浄パイプ26とを一体化した構造を有し搬送機構11及び加工送り手段8による移動方向(X軸方向)と交差する方向に延在する洗浄パイプ71と、洗浄パイプ71の延在方向に沿って形成され搬入手段10が保持するウエーハWの下面Wbに向けてエアーを噴射する複数の第1の噴射口72と、洗浄パイプ71の延在方向に沿って形成され加工テーブル6の上面7に向けてエアーを噴射する複数の第2の噴射口73と、バルブ45を介して第1の噴射口72及び第2の噴射口73とエアー供給源30とを連通させる連通管44とを備えている。第1の噴射口72と第2の噴射口73とは、洗浄パイプ71の中心を基準として逆方向に向けて開口している。洗浄パイプ71の延在方向における全長は、例えば加工装置1bで加工されるウエーハの直径より若干長く、ウエーハの直径が300mmである場合は、例えば380mmである。
図6に示すように、搬入手段10がウエーハWを加工テーブル6に搬入し、加工テーブル6がウエーハWを保持するまでの間に、洗浄手段70によって加工前のウエーハWの下面Wbを洗浄するとともに、加工テーブル6の上面7を洗浄する。具体的には、昇降機構12によって、ウエーハWを保持する保持部100を、加工テーブル6に接近する方向(−Z方向)に所定の距離だけ下降させるとともに、搬送機構11によって、保持部100を+X方向に移動させ洗浄手段40の上方側を通過させる。また、加工送り手段8によって、加工テーブル6を例えば−X方向に移動させ洗浄手段40の下方側を通過させる。
第1の噴射口72はウエーハWの下面Wbに向き、第2の噴射口73は加工テーブル6の上面7に向いており、搬送機構11によって保持部100をX方向に移動させるとともに、加工送り手段8によって加工テーブル6を−X方向に移動させる。そして、洗浄手段70は、バルブ45を開き、第1の噴射口72からウエーハWの下面Wbに向けてエアーを噴射するとともに、第2の噴射口73から加工テーブル6の上面7に向けてエアーを噴射する。このようにして、搬入手段10,加工テーブル6の移動方向に応じ、ウエーハWの下面Wb及び加工テーブル6の上面7に向けてエアーを噴射して洗浄することができる。
このように、加工装置1bは、第1の洗浄パイプ21と第2の洗浄パイプ26とを一体にした構造の洗浄パイプ71を有する洗浄手段70を備えているため、装置を大型化することなく、加工テーブル6にウエーハWを載置する直前にウエーハWの下面Wbと加工テーブル6の上面7とを効率よく洗浄することができる。
4 加工装置の第4例
図7に示す加工装置1cは、第1の洗浄パイプ21の第1の噴射口22から噴射されるエアーの流量を調整する第1の流量調整手段50と、第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとが所定の距離になるよう高さ調整する第1の高さ調整手段60と、第2の洗浄パイプ26の第2の噴射口27から噴射されるエアーの流量を調整する第2の流量調整手段53と、第2の噴射口27と加工テーブル6aの上面7との距離を調整する第2の高さ調整手段63とを備えている。なお、上記した加工装置1と同様に構成される部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第1の流量調整手段50は、第1の連通管23に配設された第1の流量調整バルブ51と、第1の流量調整バルブ51におけるエアーの流量を調整する第1の制御部52とにより構成されている。第1の制御部52は、CPU及びメモリを少なくとも備えており、第1の制御部52に設定された制御情報に基づいて第1の噴射口22から噴射させるエアーの流量を調整するように第1の流量調整バルブ51を制御できる。また、第2の流量調整手段53は、第2の連通管28に配設された第2の流量調整バルブ54と、第2の流量調整バルブ54に対してエアーの流量を調整する第2の制御部55とにより構成されている。第2の制御部55についてもCPU及びメモリを少なくとも備えており、第2の制御部55に設定された制御情報に基づいて第2の噴射口27から噴射させるエアーの流量を調整するように第2の流量調整バルブ54を制御できる。
第1の高さ調整手段60は、第1の洗浄パイプ21を支持するとともにその高さ位置を調整する調整部61と、調整部61を昇降可能に支持する支持柱62とを備えている。調整部61が支持柱62に沿って昇降移動することにより、第1の洗浄パイプ21の高さを調整し、第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとの距離を所望の距離に調整することができる。一方、第2の高さ調整手段63は、第2の洗浄パイプ26を支持するとともにその高さ位置を調整する調整部64と、調整部64を昇降可能に支持する支持柱65とを備えている。調整部64が支持柱65に沿って昇降移動することにより、第2の洗浄パイプ26の高さを調整し、第2の噴射口27と加工テーブル6の上面7との距離を所望の距離に調整することができる。
次に、加工装置1cを用いてウエーハWを加工する方法について説明する。加工装置1cでは、加工装置1と同様の動作によって、ウエーハ洗浄工程,加工テーブル洗浄工程及び加工工程を実施することができる。なお、第1の制御部52及び第2の制御部55には、加工するウエーハの種類(例えば、ウエーハの材質など)、第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとの距離及び第2の噴射口27と加工テーブル6の上面7との距離などに応じて必要なエアーの流量をあらかじめ設定しておく。
ウエーハ洗浄工程では、第1の流量調整手段50は、第1の制御部52に設定された制御情報に基づき、第1の洗浄手段20aの第1の噴射口22からウエーハWの下面Wbに向けて所定の流量のエアーを噴射する。また、第1の流量調整手段50は、第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとの距離に応じて、エアーの流量を増やしたり減らしたりするように第1の流量調整バルブ51を制御する。一方、第1の高さ調整手段60は、第1の噴射口22から噴射されるエアーの流量に応じて、支持柱62に沿って調整部61を+Z方向に上昇させて第1の洗浄パイプ21をウエーハWの下面Wbに接近させたり、支持柱62に沿って調整部61を−Z方向に下降させて第1の洗浄パイプ21をウエーハWの下面Wbから離反させたりして第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとの距離を所望の距離に調整する。
加工テーブル洗浄工程では、第2の流量調整手段53は、第2の制御部55に設定された制御情報に基づき、第2の洗浄手段25aの第2の噴射口27から加工テーブル6の上面7に向けて所定の流量のエアーを噴射する。また、第2の流量調整手段53は、第2の噴射口27と加工テーブル6の上面7との距離に応じて、エアーの流量を増やしたり減らしたりするように第2の流量調整バルブ54を制御する。一方、第2の高さ調整手段63は、第2の噴射口27から噴射されるエアーの流量に応じて、支持柱65に沿って調整部64を+Z方向に上昇させて第2の洗浄パイプ26を加工テーブル6の上面7から離反させたり、支持柱65に沿って調整部64を−Z方向に下降させて第2の洗浄パイプ26を加工テーブル6の上面7に接近させたりして第2の噴射口27と加工テーブル6の上面7との距離を所望の距離に調整する。
ウエーハ洗浄工程と加工テーブル洗浄工程とを実施した後、加工装置1と同様の加工工程を実施する。すなわち、加工テーブル6にウエーハWを搬入し加工テーブル6で保持した後、加工手段9によって、ウエーハWに対して所定のレーザー加工を行う。
このように、加工装置1cは、第1の噴射口22から噴射されるエアーの流量を調整する第1の流量調整手段50と、第1の噴射口22とウエーハWの下面Wbとが所定の距離になるように高さ調整する第1の高さ調整手段60と、第2の噴射口27から噴射されるエアーの流量を調整する第2の流量調整手段53と、第2の噴射口27と加工テーブル6aの上面7との距離を調整する第2の高さ調整手段63とを備えているため、第1の噴射口22、第2の噴射口27から噴射されるエアーの流量に合わせて、第1の洗浄パイプ21、第2の洗浄パイプ26の高さを調整できる。また、第1の洗浄パイプ21、第2の洗浄パイプ26の高さに応じて第1の噴射口22、第2の噴射口27から噴射すべきエアーの流量を調節することもできる。よって、ウエーハWの下面Wb及び加工テーブル6の上面7に対し、エアーによる洗浄をより効果的に行うことが可能となる。
5 加工装置の第5例
図8に示す加工装置2は、装置ベース2aを有しており、装置ベース2aの前部には、複数のウエーハWを収容可能なカセット3が配設されている。装置ベース2aの上面には、ウエーハWを仮置きする仮置き領域4と、カセット3に対して加工前のウエーハWを搬出するとともに加工後のウエーハWを搬入する搬出入部5と、ウエーハWを保持する上面7を有する加工テーブル6aと、加工テーブル6aをX軸方向に走行させる加工送り手段8aと、加工テーブル6aの上面7に保持されるウエーハWに対してレーザー加工を施す加工手段9aと、ウエーハWを保持して仮置き領域4から加工テーブル6aにウエーハWを搬入する搬入手段10aと、加工手段9aによって加工されたウエーハWの洗浄を行う洗浄領域13と、加工テーブル6aから洗浄領域13にウエーハを搬送する搬送手段14と、搬入手段10aがウエーハWを仮置き領域4から加工テーブル6aに搬入するまでの間にウエーハWの下面Wbにエアーを吹きかけて下面Wbを洗浄する第1の洗浄手段20bと、加工テーブル6aの上面7にエアーを吹きかけて上面7を洗浄する第2の洗浄手段25bとを備えている。
搬入手段10aは、ウエーハWを保持する保持部100と、加工テーブル6aの上面7と平行な方向に旋回可能なアーム部102と、アーム部102の一端に接続された軸部103とを備えている。搬入手段10aは、軸部103が昇降することより、加工テーブル6aの上面7に対して接近及び離間する方向に保持部100を昇降させることができる。また、軸部103が回転することにより、仮置き領域4と加工テーブル6aとの間で保持部100を水平に移動させることができる。
第1の洗浄手段20bは、カセット3と仮置き領域4との間においてX軸方向に延在して配設されている。第1の洗浄手段20bは、上記した第1の洗浄手段20と同様の構成となっている。また、第1の洗浄手段20bの配設位置は、図8に示す位置に限定されるものではなく、搬入手段10aの保持部100の移動経路の下方に配設されていればよい。第2の洗浄手段25bは、加工テーブル6bの移動経路の上方においてY軸方向に延在して配設されている。第2の洗浄手段25bは、上記した第2の洗浄手段25と同様の構成となっている。
次に、加工装置2を用いてウエーハWを加工する方法について説明する。まず、搬入出部5は、カセット3から加工前のウエーハWを−Y方向に引き出して仮置き領域4に仮置きする。搬入手段10aは、仮置き領域4に仮置きされたウエーハWを保持部100で保持するとともに搬出する。
続いて軸部103が回転することによりアーム部102を旋回させ、ウエーハWを保持する保持部100を仮置き領域4から加工テーブル6aの上方側に移動させることにより、保持部100が第1の洗浄手段20bの上方側を通過するとき、ウエーハ洗浄工程を実施する。図9に示すように、第1の洗浄手段20bは、第1のバルブ24を開いてエアー供給源30と第1の噴射口22とを連通させる。ウエーハWを保持する保持部100を旋回移動させながら、第1の洗浄手段20bは、第1の噴射口22からエアーを噴射してウエーハWの下面Wbの全面にエアーを吹きかけ、エアーの圧力によってウエーハWの下面Wbに付着しているゴミを除去する。
また、図10に示すように、搬入手段10aにより搬入されるウエーハWを加工テーブル6aが保持する前に、加工テーブル洗浄工程を実施する。具体的には、加工送り手段8aによって、加工テーブル6aを例えば−X方向に移動させ、第2の洗浄手段25bの下方を通過させる。このとき、第2の洗浄手段25bは、第2のバルブ29を開いて第2の連通管28を通じてエアー供給源30と第2の噴射口27とを連通させる。加工テーブル6aを−X方向に移動させつつ、第2の洗浄手段25bは、第2の噴射口27からエアーを噴射して加工テーブル6の上面7の全面にエアーを吹きかけ、エアーの圧力によって加工テーブル6の上面7に付着しているゴミを除去する。加工テーブル洗浄工程は、ウエーハ洗浄工程と同時に行ってもよいし、ウエーハ洗浄工程の前に行ってもよい。
ウエーハ洗浄工程と加工テーブル洗浄工程とを実施した後、加工工程を実施する。具体的には、加工テーブル6aを例えば二点鎖線に示す位置まで移動させ、搬入手段10aは、加工テーブル6aの上方側に移動し、加工テーブル6aに洗浄後のウエーハWを載置してウエーハWを保持した後、図8に示した加工手段9aによってウエーハWに対して所定のレーザー加工を行う。このように、加工装置2においても、加工テーブル6aにウエーハWを載置する直前までに、ウエーハWの下面Wbと加工テーブル6aの上面7とを効率よく洗浄することができる。
なお、上記実施形態では、第1の洗浄手段20,20a及び20bと、第2の洗浄手段25,25a及び25bとをレーザー加工を行う加工装置1、1a,1b,2に適用した例を説明したが、この構成に限定されるものではなく、例えば切削装置にも適用することができる。
1,1a,1b:加工装置
2:加工装置 2a:装置ベース 3:カセット 4:仮置き領域
5:搬出入部 6,6a:加工テーブル 7:上面 8,8a:加工送り手段
9,9a:加工手段
10,10a:搬入手段 100:保持部 101:保持面
102:アーム部 103:軸部
11:搬送機構 110:ガイド 111:移動部
12:昇降機構 120:支持部 13:洗浄領域 14:搬送手段
15:中心軸 16:テーブル回転機構
20,20a,20b:第1の洗浄手段 21:第1の洗浄パイプ
22:第1の噴射口 23:第1の連通管 24:第1のバルブ
25,25a,25b:第2の洗浄手段 26:第2の洗浄パイプ 27:第2の噴射口
28:第2の連通管 29:第2のバルブ 30:エアー供給源
40:洗浄手段 41:洗浄パイプ 42:第1の噴射口
43:第2の噴射口 44:連通管 45:バルブ 46:窓部
50:第1の流量調整手段 51:第1の流量調整バルブ 52:第1の制御部
53:第2の流量調整手段 54:第2の流量調整バルブ 55:第2の制御部
60:第1の高さ調整手段 61:調整部 62:支持柱
63:第2の高さ調整手段 64:調整部 65:支持柱
70:洗浄手段 71:洗浄パイプ 72:第1の噴射口72 73:第2の噴射口73

Claims (6)

  1. 板状のウエーハを保持する加工テーブルと、該加工テーブルを走行させる加工送り手段と、該加工テーブルに保持されたウエーハに所定の加工を施す加工手段と、ウエーハを保持して該加工テーブルに搬入する搬入手段と、を備える加工装置であって、
    該搬入手段がウエーハを該加工テーブルに搬入するまでの間にエアーを吹きかけてウエーハの下面を洗浄する第1の洗浄手段と、該搬入手段によって搬入されるウエーハを該加工テーブルで保持する前にエアーを吹きかけて該加工テーブルの上面を洗浄する第2の洗浄手段と、を備え、
    該搬入手段は、該加工テーブルの上面と平行な方向に動作する搬送機構と、該加工テーブルの上面に接近及び離間する方向に動作する昇降機構と、を備え、
    該第1の洗浄手段は、該搬入手段が保持するウエーハの下面に対して平行でかつ該搬送機構の移動方向に対して交差する方向に延在する第1の洗浄パイプと、該第1の洗浄パイプの延在方向に配設される複数の第1の噴射口と、該第1の噴射口とエアー供給源とを連通させる連通管と、を備え、
    該第2の洗浄手段は、該加工テーブルの上面に対して平行でかつ該加工送り手段の加工送り方向に対して交差する方向に延在する第2の洗浄パイプと、該第2の洗浄パイプの延在方向に配設される複数の第2の噴射口と、該第2の噴射口とエアー供給源とを連通させる連通管と、を備え、
    該第2の洗浄手段によって該加工テーブルの上面を洗浄するとともに、該第1の洗浄手段によってウエーハの下面を洗浄することを特徴とする加工装置。
  2. 前記加工送り手段の加工送り方向と前記搬入手段の前記搬送機構の移動方向とが同一方向であり、前記第1の洗浄パイプと前記第2の洗浄パイプとを一体化させて構成される
    請求項1記載の加工装置。
  3. 前記第1の噴射口からウエーハに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第1の角度調整機構と、
    前記第2の噴射口から前記加工テーブルに向けて噴射するエアーの噴射方向の角度を調整する第2の角度調整機構と、を備える請求項1又は2に記載の加工装置。
  4. 前記第1の噴射口から噴射されるエアーの流量を調整する第1の流量調整手段と、
    該第1の噴射口とウエーハの下面との距離を調整する第1の高さ調整手段と、
    前記第2の噴射口から噴射されるエアーの流量を調整する第2の流量調整手段と、
    該第2の噴射口と前記加工テーブルの上面との距離を調整する第2の高さ調整手段と、を備える請求項1又は3のいずれかに記載の加工装置。
  5. 前記加工テーブルの中心を軸に該加工テーブルを回転させるテーブル回転機構を備え、該テーブル回転機構が該加工テーブルを回転させつつ前記第2の洗浄手段によって該加工テーブルの上面を洗浄する請求項1,2,3又は4のいずれかに記載の加工装置。
  6. 請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の加工装置を用いたウエーハの加工方法であって、
    前記搬入手段によってウエーハを前記加工テーブルに搬入し該加工テーブルがウエーハを保持するまでの間に、前記第1の噴射口からウエーハの下面に向けてエアーを吹きかけてウエーハの下面を洗浄するウエーハ洗浄工程と、
    前記第2の噴射口から該加工テーブルの上面に向けてエアーを吹きかけて該加工テーブルの上面を洗浄する加工テーブル洗浄工程と、
    該ウエーハ洗浄工程と該加工テーブル洗浄工程とを実施した後、該加工テーブルが保持するウエーハに対し前記加工手段によって所定の加工を行う加工工程と、を備えるウエーハの加工方法。
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