JP6315552B2 - 電力系統の保護システム及び電力系統の保護方法 - Google Patents
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Description
以下には、本発明による第1の実施の形態として、電力系統の保護システムの実施の形態を、図1〜図6を用いて説明する。本実施形態の電力系統の保護システムは、電力系統内の電気量を用いて電力系統の事故区間を判別し、事故区間に応じた遮断器を動作せしめる。事故区間は、遮断器の動作状況に応じて、最短区間、最短区間より1区間広いN−1区間、最短区間より2区間広いN−2区間と拡大させる。また、事故を検出するために行う差動演算を行うDMD端末では、ネットワークを介して系統内の変流器CTからの電気量データを受信し、その電気量データを基にして演算を行う。DMD端末は、同じくネットワークを介して演算処理部から、どの電気量データを使用し、差動演算を行うかの指示を受け付ける。
図1は、本発明の電力系統の保護システムの概略を示す構成図である。本発明の電力系統10には、変流器CT1〜6と遮断器CB1〜6が設けられる。電力系統の保護システム1は、事故区間に応じた遮断器CBへ遮断指令を送出するためにDMD端末2a〜2fと、DMD端末2a〜2f間を繋ぐネットワーク3、DMD端末2a〜2fにおいて、差動演算を行う際に使用する電気量を指示する演算処理部4を備える。
以上のような構成を有する図1の電力系統の保護システム1の動作の概略は次の通りである。図7は、電力系統の保護システム1の保護における工程を示すフローチャートである。DMD端末2a〜2fは、電力系統10の各部の電流を変流器CT1〜6より取り込む。また、DMD端末2a〜2fは、自ら取り込んだ電流データを、ネットワーク3を介して他のDMD端末に対して送信する。DMD端末2a〜2fは、電力系統内で取り込んだ電流データを電気量テーブル25内に記憶しておく。また、DMD端末2a〜2fは、自ら取り込んだ電流データを、ネットワーク3を介して演算処理部4に伝送する。
例えば、図8(a)では、主保護区間LP1として送電線12Bの両端にある変流器CT3とCT4から取り込まれた電流データIt3とIt4を用いた保護演算を行う。主保護区間LP1において、系統事故が発生した場合には、It3+It4より求められる差動電流値Idは、設定値K以上となる。この結果を受けて、遮断器CB3と遮断器CB4に対して遮断指示が行われる。その後、保護区間をN−1に拡大した差動演算が行われる。保護演算における差動電流値Idは、It2+It5より求められる。図8(a)では、遮断器CB3、CB4が正常に動作し、電流を遮断しているのでIt3とIt4は0である。また、事故電気流が遮断器CB3、CB4で遮断されているためN−1区間に流れる電流はIt2+It5は設定値K未満となり、保護演算を終了する。
図9(a)のタイムチャートに示すように、主保護区間の保護演算における差動電流値Idは設定値K以上という結果を受けた主保護区間の保護演算後、一定時間(例えば5ms)の待機の後に遮断器に対して遮断指示が出力される。その後、行われる保護区間をN−1に拡大した差動演算の結果、差動電流値Idは設定値K未満となり、保護演算を終了する。
以上のように、本発明の電力系統の保護システムによれば、DMD端末における保護演算部において、差動演算を行うための電気量データを切替えることで、最短区間、最短区間より1区間広いN−1区間、最短区間より2区間広いN−2区間と拡大させることができる。
本明細書においては、本発明に係る複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。具体的には、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 … 電力系統
11A〜11D… 母線
12A〜12C… 送電線
2a〜2f … DMD端末
21 … 電気量取得部
22 … 遮断器データ取得部
23 … 送信部
24 … 受信部
25 … 電気量テーブル
26 … 電気量選択部
27 … 保護演算部
28 … 出力部
3 … ネットワーク
4 … 演算処理部
41 … 受信部
42 … 演算範囲選択部
43 … 使用電気量決定部
44 … 演算用データベース
45 … 出力部
46 … 遮断器不動作検出部
47 … 拡大方向決定部
Claims (9)
- 電力系統内の電気量を用いて電力系統の事故区間を判別し、事故区間に応じた遮断器を動作せしめる電力系統の保護システムにおいて、
前記保護システムは、事故区間に応じた遮断器へ遮断指令を出力する複数の端末装置と、
前記端末装置間で情報を伝達するためのネットワークと、
前記ネットワークに接続し、前記端末装置に保護演算に使用する電気量データを指定する使用電気量の取得箇所を指示する演算装置を備え、
前記端末装置は、前記電力系統内の電気量データを取得する電気量取得部と、
取得した前記電力系統内の電気量データを記憶する電気量記憶部と、
前記電気量記憶部に記憶された電気量データと前記演算装置からの使用電気量に基づいて保護演算を行う保護演算部を備えることを特徴とする電力系統の保護システム。 - 前記端末装置は、自らの電気量取得部で取得した電気量データと、他の端末装置の電気取得部で取得され前記ネットワークを介して取得した電気量データとを、電気量記憶部に記憶することを特徴とする請求項1に記載の電力系統の保護システム。
- 前記演算装置は、主保護用の使用電気量、主保護区間より1区間広いN−1保護用の使用電気量、及び主保護区間より2区間広いN−2保護用の使用電気量を指示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力系統の保護システム。
- 前記演算装置は、前記電力系統に系統構成の変化があった場合に、
前記使用電気量の取得箇所の更新を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電力系統の保護システム。 - 前記演算装置は、前記電力系統で事故が発生した場合に、
前記使用電気量の取得箇所の更新を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電力系統の保護システム。 - 電力系統内の電気量を用いて電力系統の事故区間を判別し、事故区間に応じた遮断器を動作せしめる電力系統の保護システムにおいて、
前記保護システムは、事故区間に応じた遮断器へ遮断指令を出力する複数の端末装置と、
前記端末装置間で情報を伝達するためのネットワークと、
を備え、
前記端末装置は、前記電力系統内の電気量データを取得する電気量取得部と、
取得した前記電力系統内の電気量データを記憶する電気量記憶部と、
前記電気量記憶部に記憶された複数の保護区間の電気量データの中から保護演算に使用する保護区間の電気量データを設定する使用電気量設定部と、
前記使用電気量設定部が設定した電気量データに基づいて保護演算を行う保護演算部を備えることを特徴とする電力系統の保護システム。 - 前記使用電気量設定部は、主保護用の使用電気量、主保護区間より1区間広いN−1保護用の使用電気量、及び主保護区間より2区間広いN−2保護用の使用電気量を設定できることを特徴とする請求項6に記載の電力系統の保護システム。
- 電力系統の事故区間に応じた遮断器へ遮断指令を出力する複数の端末装置と、
前記端末装置間で情報を伝達するためのネットワークと、
前記ネットワークに接続し、前記端末装置に保護演算に使用する電気量データを指定する使用電気量の指示をする演算装置を備える電力系統の保護方法において、
前記端末装置により、前記電力系統内の電気量データを取得する電気量取得処理と、
取得した前記電力系統内の電気量データを記憶する電気量記憶部と、
前記記憶された電気量データと前記演算装置からの使用電気量に基づいて保護演算を行う保護演算処理と、
を含むことを特徴とする電力系統の保護方法。 - 電力系統の事故区間に応じた遮断器へ遮断指令を出力する複数の端末装置と、
前記端末装置間で情報を伝達するためのネットワークを備える電力系統の保護方法において、
前記端末装置により、前記電力系統内の電気量データを取得する電気量取得処理と、
取得した前記電力系統内の電気量データを記憶する電気量記憶部と、
前記電気量記憶部に記憶された複数の保護区間の電気量データから保護演算に使用する保護区間の電気量データを設定する使用電気量設定処理と、
前記使用電気量設定処理の設定に基づいて保護演算を行う保護演算処理と、
を含むことを特徴とする電力系統の保護方法。
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JP2014013698A JP6315552B2 (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 電力系統の保護システム及び電力系統の保護方法 |
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Family Applications (1)
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