JP3556044B2 - 電流差動継電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数端子構成の送電系統を保護する電流差動継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパルスコードモデュレーション(PCM)方式の電流差動継電装置は、1組の伝送系に1つの送電系統の各端子の電流データをディジタル伝送にて伝送し合ってその差電流を演算し、送電線の保護を行うことを前提としている。
【0003】
この場合、差電流はキルヒホッフの電流則により、送電系統の通常運転中または外部事故時には差電流が0Aとなるが、内部事故時には差電流は事故点から流出する事故電流に相当する値となるので、差電流が0Aでないことを条件に内部事故と判定して系統の保護を行っている。
【0004】
また、伝送手段は1対1の対向または多重化伝送が採用できるが、多端子送電系統の保護では伝送路を効率的に構成できる多重化伝送が有効であり、ここでは多重化伝送を用いたPCM方式の電流差動継電装置について説明する。
【0005】
図7は4端子構成の送電系統を従来のPCM方式の電流差動継電装置にて保護する場合の構成を示すものである。
図7において、送電系統は背後電源1a,1b,1c,1d、母線2a,2b,2c,2d、これら各母線間を結ぶ送電線3にて構成されている。また、各端子側の送電線3には変流器4a,4b,4c,4dが設けられ、これら各変流器4a,4b,4c,4dの2次側にPCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dが設置されている。
【0006】
伝送路は各端子を経由するループ伝送路であり、データ収集用の下り伝送ルートとデータ分配用の上り伝送ルートにより構成される。
次にこのような構成の送電系統をPCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dにより保護する場合の作用について述べる。
【0007】
いま、図示F点に事故が発生すると、事故電流IFa,IFb,IFc,IFdが変流器4a,4b,4c,4dを介してPCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dに取込まれる。
【0008】
電流差動継電装置5aは取込んだ事故電流IFaを下り伝送ルートに多重化し、電流差動継電装置5bに伝送する。
電流差動継電装置5bは取込んだ事故電流IFbを電流差動継電装置5aより伝送された下り伝送ルートに多重化して電流差動継電装置5cに伝送する。
【0009】
電流差動継電装置5cは取込んだ事故電流IFcを電流差動継電装置5bより伝送された下り伝送ルートに多重化して電流差動継電装置5dに伝送する。
電流差動継電装置5dは取込んだ事故電流IFdを電流差動継電装置5cより伝送された下り伝送ルートに多重化し、そのデータを上り伝送ルートに折返して電流差動継電装置5cに伝送すると共に、事故電流IFa,IFb,IFc,IFdのデータを収集する。
【0010】
次いで、電流差動継電装置5cは電流差動継電装置5dより伝送された上り伝送ルートのデータをそのまま電流差動継電装置5bに伝送すると共に、事故電流IFa,IFb,IFc,IFdのデータを収集する。
【0011】
同様にして電流差動継電装置5b,5aもデータの伝送及び収集を行う。
なお、点線にて示す下り伝送ルート及び上り伝送ルートは予備ルートを示し、平常時は使用されない。
【0012】
各PCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dは、収集したデータIFa,IFb,IFc,IFdにより差電流演算を行い、差電流IdがIFa+IFb+IFc+IFd(全端子電流のベクトル和電流)として演算され、Idが0でなければ内部事故と判定し、しゃ断器の引き外し等保護に必要な動作が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電力需要の増加に伴い電力系統を強化、拡充していくことが必要不可欠となってきており、逐次変化し得る電力系統構成に伴って保護継電装置側も柔軟な対応が要求されてきている。
【0014】
例えば系統構成の変更により系統を分離して運用する場合、従来のPCM方式の電流差動継電装置を適用したとすると、伝送系に接続された全ての端子を対象とした差電流演算方式であるため、健全端子側も過剰にしゃ断するという問題が生じる。
【0015】
例えば、系統構成の変更作業に伴い、図7のD点で送電線3が母線2a,2d側と母線2b,2c側に分離されている場合、従来の電流差動継電装置ではF点で事故が発生すると、前述同様に健全側の端子の電流差動継電装置5b,5cも動作し、過剰に系統をしゃ断してしまう。
【0016】
また、このような過剰保護の対策として系統構成の変更作業に伴い伝送ルートも分割変更して対処することも考えられるが、比較的頻繁に、また色々な点の作業箇所にも対応させ、変更作業の度に伝送設備も変更することは伝送設備の変更に伴う調整等の作業も増えるため、装置信頼性の面、伝送設備の効率化運用の面からも複数の系統をまとめて保護したいというニーズがある。
【0017】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、系統構成の変更等による系統分離時においても保護機能を維持させることができる電流差動継電装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により電流差動継電装置を構成するものである。
請求項1に対応する発明は、1つの伝送系に接続された各電流差動継電装置が属する系統のグループ番号を数値により、各端子毎に整定し、自端子の系統のグループ番号と異なるグループ番号の端子を他系統に設置されている端子と判別させ、伝送系より受信した各端子の電流データに対して他系統と認識した端子の電流データを0Aとして扱うことにより、他系統の電気量に影響されずに差電流演算を行う手段を備える。
【0019】
請求項2に対応する発明は、1つの伝送系に接続された各電流差動継電装置を自己中心にして、自系統側に設置されているか、他系統側に設置されているかを直接に整定し、伝送系より受信した各端子の電流データに対し、他系統と認識した端子の電流データを0Aとして差電流演算を行う手段を備える。
【0020】
従って、請求項1及び請求項2に対応する発明の電流差動継電装置にあっては、整定によって各々の端子が自系統に連系するか、他系統に連系するかを認識させることにより、伝送系より受信した電流データに対して、他系統の端子の電流データを0Aとして差電流演算することによって、1つの伝送系を使って2つ以上の系統をまとめて保護することが可能となり、且つ系統構成の変更が生じても整定の変更を行うのみで伝送系の構成を変更することなく保護機能を維持することが可能となる。
【0021】
請求項3に対応する発明は、系統構成の変更により分離される各端子の情報を、複数の系統構成パターンとして記憶しておき、パターン番号の整定及び外部からの制御条件により、他系統に設置されている端子の判別を切換える手段とを備える。
【0022】
従って、請求項3に対応する発明の電流差動継電装置にあっては、系統構成の変更にて、変わる各端子の状態をパターンとして予め記憶しておき、整定又は外部からの制御条件にてパターン単位で切換えることにより、系統構成に伴う装置側の操作を簡易化することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3により説明する。
図1は4端子の送電系統を系統1と系統2とに分離された系統構成例を示すものである。
【0024】
図1において、系統1は背後電源1a,1d、母線2a,2d、送電線3aにより構成されている。そして、系統1の各端子には変流器4a,4dを介して送電線3aに流れる電流が取込まれるPCM方式の電流差動継電装置5a,5dが設置されている。
【0025】
また、系統2は背後電源1b,1c、母線2b,2c、送電線3bにより構成されている。そして、系統2の各端子には変流器4b,4cを介して送電線3bに流れる電流が取込まれるPCM方式の電流差動継電装置5b,5cが設置されている。
【0026】
ここで、各PCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dを示すブロック内に記載されている数値は、自端子番号設定値と系統分離グループ設定値である。
【0027】
図2は他系統を判別するためのブロック図であり、11は系統分離グループ設定回路、12は自端子番号設定回路、13は自端子番号にて整定された端子の系統Noと異なった系統Noの端子を他系統と判別する他系統判別回路、14は他系統判別回路13で判別された他系統判別結果を出力する出力回路である。
【0028】
ここで、図2によりPCM方式の電流差動継電装置5aにより他系統となる端子を判別する方法について説明する。
他系統判別回路13は、自端子番号設定回路12の設定が1であることにより自端子が1であると認識し、また系統分離グループ設定回路11内で端子1系統=1と系統Noが設定されていることから、それと異なった系統Noが設定された端子を他系統と判別する。
【0029】
即ち、系統Noを2と設定した端子2と端子3を他系統と判別し、出力回路14に他系統判別結果として端子2他系統と端子3他系統を入力する。
同様にPCM方式の電流差動継電装置5b,5cは、他系統判別結果の出力回路14に端子1他系統と端子4他系統を入力し、またPCM方式の電流差動継電装置5dは他系統判別結果の出力回路14に端子2他系統と端子3他系統を入力する。
【0030】
以上のように図1におけるPCM方式の電流差動継電装置5a,5dは端子2と端子3を他系統と判別する。即ち、電流差動継電装置5a,5dは電流差動継電装置5b,5cが他系統に設置していると認識できる。同様にPCM方式の電流差動継電装置5b,5cは端子1と端子4を他系統と判別し、電流差動継電装置5a,5dが他系統に設置していると認識できる。
【0031】
図3はPCM方式の電流差動継電装置内の差電流演算ブロック図を示すものである。
図3において、21aは端子1電流データ、21bは端子2電流データ、21cは端子3電流データ、21dは端子4電流データで、これらは伝送系より受信した各端子の電流データである。
【0032】
また、14aは端子1他系統判定信号、14bは端子2他系統判定信号、14cは端子3他系統判定信号、14dは端子4他系統判定信号で、これらの判定信号は図2に示す系統判別結果の出力回路14から送出されるものである。
【0033】
さらに、23aは端子1電流データ21aと端子1他系統判定信号14aとが入力される0A制御回路、23bは端子2電流データ21bと端子2他系統判定信号14bとが入力される0A制御回路、23cは端子3電流データ21cと端子3他系統判定信号14cとが入力される0A制御回路、23dは端子4電流データ21dと端子4他系統判定信号14dとが入力される0A制御回路である。
【0034】
ここで、0A制御回路23aは端子1他系統判定信号14aが成立した場合に端子1電流データ21aを0Aとして差電流演算部24に出力し、端子1他系統判定信号14aが成立しない場合には端子1電流データをそのまま差電流演算部24に出力する。
【0035】
0A制御回路23b,23c,23dについても上記と同様の制御を行うので、ここではその詳細な説明を省略する。
差電流演算部24は、0A制御回路23a,23b,23c,23dより入力した電流データを和電流合成して差電流を求めるものである。
【0036】
次に上記のように構成された電流差動継電装置の作用を述べる。
いま、図1に示す系統分離された送電系統において、図示F点に事故が発生すると事故電流IFa,IFdが変流器4a,4dを介して電流差動継電装置5a,5dに取込まれ、また電流差動継電装置5b,5cには事故電流は取込まれない。
【0037】
電流差動継電装置5a,5dは取込んだ事故電流IFa,IFdを下り伝送ルートに多重化伝送し、また電流差動継電装置5a,5b,5c,5dは事故電流IFa,IFdを上り伝送ルートにより収集する。
【0038】
なお、端子電流の伝送原理は従来技術と同様なので、ここではその詳細な説明を省略する。
各端子に設置した電流差動継電装置5a,5b,5c,5dでは、図3に示す他系統判定信号と0A制御回路により端子1電流データ21aはIFaとなり、端子2電流データ21b、端子3電流データ21cは0となり、端子4電流データ21dはIFdとなる。
【0039】
なお、ここでは説明を簡単にするため、平常時の電力系統に流れている電力潮流は零としてある。
ここで、図1の系統1の端子に設置された電流差動継電装置5a,5dの差電流演算及び事故判定について図3により説明する。
【0040】
電流差動継電装置5a,5dでは、端子1他系統判定信号14aが成立しないため、0A制御回路21aでは0A制御は行わず、端子1電流データ21aとして事故電流IFaが差電流演算部24に取込まれ、さらに端子4他系統判定信号14dが成立しないため、0A制御回路21dでは0A制御は行わず、端子1電流データ21dとして事故電流IFdが差電流演算部24に取込まれる。
【0041】
しかし、端子2電流データ21bについては端子2他系統判定信号14bが成立するため、0A制御回路21bでは0A制御を行い、差電流演算部24に0Aが取込まれる。同様に端子3電流データ21cについても端子3他系統判定信号14cが成立するため、0A制御回路21cでは0A制御を行い、差電流演算部24に0Aが取込まれる。
【0042】
従って、電流差動継電装置5a,5dの差電流演算部24では差電流Idを(1)式に基づいて求める。
Figure 0003556044
故にPCM方式の電流差動継電装置5a,5dはId≠0Aにより内部事故と判定する。
【0043】
次に図1の系統2の端子に設置された電流差動継電装置5b,5cの差電流演算及び事故判定について図3により説明する。
電流差動継電装置5b,5cでは、端子1電流データ21aを端子1他系統判定信号14aが成立するため、0A制御回路23aでは0A制御を行い、差電流演算部24に0Aが取込まれ、さらに端子4電流データ21dについても端子4他系統判定信号14dが成立するため、0A制御回路23dでは0A制御を行い、差電流演算部24に0Aが取込まれる。
【0044】
しかし、端子2電流データ21bについては端子2他系統判定信号14bが成立しないため、0A制御回路23bでは0A制御を行わず、差電流演算部24に端子2電流データ21bが取込まれ、さらに端子3電流データ21cについても端子3他系統判定信号14cが成立しないため、0A制御回路23cでは0A制御を行わず、差電流演算部24に端子3電流データ21cが取込まれる。
【0045】
従って、電流差動継電装置5b,5cの差電流演算部24では差電流Idを(2)式に基づいて求める。
Figure 0003556044
故に、PCM方式の電流差動継電装置5b,5cはId=0Aにより外部事故と判定する(内部事故と判定しない)。
【0046】
以上のように図1において系統1のF点に事故が発生した場合、系統1の各端子に設置された電流差動継電装置5a,5dは内部事故と判定し、系統2の各端子に設置された電流差動継電装置5b,5cは外部事故と判定する。
【0047】
このように第1の実施の形態によれば、整定によって各々の端子が自系統に位置するか、他系統に位置するかを電流差動継電装置に認識させることにより、伝送系より受信した電流データに対して、他系統の端子の電流データを0Aとして差電流演算することによって、1つの伝送系を使って2つ以上の系統をまとめて保護することが可能となり、且つ系統構成の変更が生じても系統グループ番号と自端子番号による系統番号の整定の変更を行うだけで、伝送系の構成を変更することなく保護機能を維持することができる。
【0048】
次に本発明の第2の実施の形態を図4及び図5により説明する。
図4は4端子の送電系統を系統1と系統2とに分離された系統構成例を示すもので、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0049】
図4において、図1と異なる点は各端子に設置されているPCM方式の電流差動継電装置5a,5b,5c,5dを示すブロック内に記載されている内容が、自端子番号設定値と系統分離設定結果である。即ち、電流差動継電装置5aは整定回路における整定操作の結果、端子2と端子3を他系統と認識している。同様に電流差動継電装置5b,5cは端子1と端子4を他系統と認識し、電流差動継電装置5dは端子2と端子3を他系統と認識している。
【0050】
図5は自系統または他系統を整定する回路と差電流演算方式を示すブロック図である。
図5において、21aは端子1電流データ、21bは端子2電流データ、21cは端子3電流データ、21dは端子4電流データで、これらは伝送系より受信した各端子の電流データである。
【0051】
また、31a〜31dは系統分離設定回路で、これら系統分離設定回路31a〜31dは端子1〜4系統が自系統か、他系統かを設定するものである。
さらに、23aは端子1電流データ21aと系統分離設定回路31aの整定結果が入力される0A制御回路、23bは端子2電流データ21bと系統分離設定回路31bの整定結果が入力される0A制御回路、23cは端子3電流データ21cと系統分離設定回路31cの整定結果が入力される0A制御回路、23dは端子4電流データ21dと系統分離設定回路31dの整定結果が入力される0A制御回路である。
【0052】
ここで、0A制御回路23aは系統分離設定回路31aの整定が端子1系統=他系統である場合に端子1電流データをOAとして差電流演算部24に出力し、端子1系統=自系統である場合は端子1電流データ21aをそのまま差電流演算部24に出力する。
【0053】
0A制御回路23b,23c,23dについても上記と同様の制御を行うので、ここではその詳細説明を省略する。
差電流演算部24は、0A制御回路23a,23b,23c,23dより入力した電流データを和電流合成して差電流Idを求めるものである。
【0054】
このような構成のPCM方式の電流差動継電装置において、図4に示す系統分離された送電系統の図示F点に事故が発生した場合の作用については第1の実施の形態で述べたのと同様なので、ここではその説明を省略する。
【0055】
このような第2の実施の形態としても前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
次に本発明の第3の実施の形態を図6により説明する。
【0056】
図6は系統分離される系統パターンの整定回路とパターン選択回路を示すブロック図である。なお、系統パターンは多数設定可能であるが、ここでは説明を簡素化するため、2パターンとしている。
【0057】
図6において、系統分離グループ設定回路11aは系統分離のパターンが1の場合の整定であり、系統分離グループ設定回路11bは系統分離のパターンが2の場合の整定であり、これら各整定内容はメモリに記憶することが可能になっている。
【0058】
また、系統分離パターン指定回路41は整定又は外部条件により系統分離パターンNoの指定を行うものであり、さらに系統分離パターン判別回路42は系統分離パターン指定回路41にて指定された分離パターンを系統分離グループ設定回路11a、もしくは11bより選択し、他系統判別回路13へ出力するものである。
【0059】
この他系統判別回路13以降の機能については図2及び図3に示す第1の実施の形態で述べたのと同様なので、ここではその説明を省略する。
このような構成の系統パターンの整定回路及びパターン選択回路とすれば、系統構成の変更にて変わる各端子の状態をパターンとして予め記憶しておき、整定又は外部からの制御条件にてパターン単位で切換えることにより、系統構成の変更に伴う装置側の操作を簡易化することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による電流差動継電装置によれば、各端子から見て各々の端子が自系統であるか、他系統であるかを判別し、他系統であると判別されると電流データを0Aとして差電流演算を行う方式で2つ以上の電力系統を1つの伝送系により構成されたリレーシステムで保護することが可能である。また、系統構成の変更を伝送系の構成を変更することなく行うことが可能であり、伝送設備の効率化運用が実現できる。
【0061】
また、系統のパターンを予め記憶しておき、パターンの選択を外部からの制御条件にて行うことにより、系統構成の変更時に装置側に対する整定変更操作が簡素化でき、また遠方整定操作に対しても容易に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における電流差動継電装置が適用される電力系統と伝送系の構成図。
【図2】同実施の形態における電流差動継電装置による他系統判別ブロック図。
【図3】同実施の形態における電流差動継電装置による差電流演算ブロック図。
【図4】本発明の第2の実施の形態における電流差動継電装置が適用される電力系統と伝送系の構成図。
【図5】同実施の形態における電流差動継電装置による差電流演算ブロック図。
【図6】本発明の第3の実施の形態における電流差動継電装置による系統パターン選択ブロック図。
【図7】従来の電流差動継電装置が適用された電力系統と伝送系を示す構成図。
【符号の説明】
1a〜1d……背後電源、
2a〜2d……母線、
3a,3b……送電線、
4a〜4d……変流器、
5a〜5d……電流差動継電装置、
11,11a,11b……系統分離グループ設定回路、
12……自端子番号設定回路、
13……他系統判別回路,
14……他系統判定結果の出力回路、
14a〜14d……他系統判定信号、
24……差電流演算部、
31a〜31d……系統分離設定回路、
41……系統分離パターン指定回路、
42……系統分離パターン指定回路。

Claims (3)

  1. 複数の電気所の端子電流情報を伝送手段を用いて収集し、電流差動保護演算を行う電流差動継電装置において、
    各端子が属する系統グループ番号と自端子番号を入力する手段を有し、前記自端子番号にて整定された系統番号と前記系統グループ番号との一致の有無を判定し、その判定結果一致しない端子の電流を零と見做して各端子の端子電流情報を差動演算することを特徴とする電流差動継電装置。
  2. 複数の電気所の端子電流情報を伝送手段を用いて収集し、電流差動保護演算を行う電流差動継電装置において、
    各端子が自系統に所属しているか、他系統に所属しているかを設定する手段を有し、他系統と設定された端子の電流を零と見做して各端子の端子電流情報を差動演算することを特徴とする電流差動継電装置。
  3. 複数の電気所の端子電流情報を伝送手段を用いて収集し、電流差動保護演算を行う電流差動継電装置において、
    複数の系統のパターンを記憶する手段と、この記憶手段に記憶したパターンを外部からの制御条件で選択する手段とを有し、選択されたパターンによって他系統と設定された端子の電流を零と見做して各端子の端子電流情報を差動演算することを特徴とする電流差動継電装置。
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