JPH10248158A - 広域系統保護継電装置および遮断器故障時の自動復旧装置 - Google Patents

広域系統保護継電装置および遮断器故障時の自動復旧装置

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JPH10248158A
JPH10248158A JP9050762A JP5076297A JPH10248158A JP H10248158 A JPH10248158 A JP H10248158A JP 9050762 A JP9050762 A JP 9050762A JP 5076297 A JP5076297 A JP 5076297A JP H10248158 A JPH10248158 A JP H10248158A
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JP
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accident
block
circuit breaker
detector
circuit
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JP9050762A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Katayama
善博 片山
Yuri Totsu
ユリ 戸津
Wataru Kashiwamori
渉 栢森
Wataru Fujiyama
亘 藤山
Koichi Tanaka
孝一 田中
Shinji Shimano
真司 嶋野
Masashi Yoshimi
正志 吉見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各端子に設置された後備保護継電装置がそれ
ぞれに事故判定を行うため事故区間の特定が困難、複雑
な電力系統において、全ての後備保護継電装置同士の時
限協調や保護範囲を適正に決めることが困難で、遮断器
故障時にはその後方の端子に設置された遮断器を開放す
るため、停電範囲が広範囲になるという課題があった。 【解決手段】 広範囲な電力系統を最小遮断区間に分割
した保護ブロックと、この保護ブロック内の各端子に設
置され事故を検出する事故検出器と、この事故検出器の
検出結果により事故区間を判定する事故ブロック判定手
段と、この事故ブロック判定手段によって判定された事
故ブロックを電力系統から切離す、切離し指令出力手段
を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広範囲な電力系
統において、的確な事故区間の特定によって最適な遮断
を行なうことのできる広域系統保護継電装置および遮断
器故障時の自動復旧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統を構成する設備(送電線・母線
・変圧器)の保護は、主保護継電装置(以下、主保護と
称す)と後備保護継電装置(以下、後備保護と称す)か
ら成る保護システムにより構成されている。例えば、低
電圧系統において、主保護が保守点検などによりロック
されていて主保護による保護が不能の場合には、送電線
後備保護によって母線あるいは変圧器の保護を兼ねてい
る。
【0003】図15は、現状の後備保護を含む広域系統
保護継電装置が設置された電力系統図である。図15に
おいて、201〜204は母線、205〜208は送電
線、209〜218は後備保護、220〜229は後備
保護209〜218の動作時に開放される遮断器であ
る。
【0004】次に動作について説明する。いま、図15
の送電線208の地点219で事故が発生したとする。
この場合、送電線208を保護している後備保護215
および216が動作し、遮断器226および227を開
放する。しかし、この場合、遮断器226が故障してい
て、事故が継続している場合には、遮断器226の後方
端である後備保護209および213が一定時限後に動
作し、遮断器220および224を開放するため、停電
区間が拡大することになる。なお、上記従来装置に関連
する先行技術としては、電気学会 昭和56年7月20
日 初版発行 保護継電装置に記載されたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の広域系統保護継
電装置は以上のように構成されているので、各端子に設
置された後備保護がそれぞれに事故判定を行い、各端子
で遮断器を開放するが、各端子の後備保護が独自に事故
判定を行なうため事故区間の特定が困難である。しか
も、複雑な電力系統において、全ての後備保護同士の時
限協調や保護範囲を適正に決めることは困難である。加
えて上記遮断器故障時にはその後方の端子に設置された
後備保護にて事故を検出し遮断器を開放するため、停電
範囲が広範囲になるという課題があった。
【0006】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、遮断器故障の箇所を特定できる機
能により、遮断範囲の極小化を図り、事故区間の特定が
可能な広域系統保護継電装置を得ることを目的とする。
また、遮断器故障時の波及停止回線の復旧を自動化し、
迅速な復旧が実現できる遮断器故障時の自動復旧装置を
得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る広域系統保護継電装置は、広範囲な電力系統を最小遮
断区間に分割した保護ブロックと、この保護ブロック内
の各端子に設置され事故を検出する事故検出器と、この
事故検出器の検出結果により事故区間を判定する事故ブ
ロック判定手段とを備え、切離し指令出力手段は事故ブ
ロック判定手段によって判定された事故ブロックを電力
系統から切離すものである。
【0008】請求項2記載の発明に係る広域系統保護継
電装置は、切離し指令出力手段からの切離し指令出力
後、事故ブロックに含まれる事故検出器の動作が一定時
間継続していることを検出する遮断器故障判定手段を備
え、遮断器開放手段は遮断器故障判定手段により故障と
判定した遮断器につながる全ての遮断器を開放する指令
を出力するものである。
【0009】請求項3記載の発明に係る広域系統保護継
電装置の事故検出器は、事故方向を検出するものであ
る。
【0010】請求項4記載の発明に係る広域系統保護継
電装置の事故検出器は、電流差動判定をするものであ
る。
【0011】請求項5記載の発明に係る広域系統保護継
電装置の事故検出器は、事故点までのインピーダンスを
検出するものである。
【0012】請求項6記載の発明に係る広域系統保護継
電装置の事故ブロック判定手段は、保護ブロック内の事
故検出器と隣回線の事故検出器の検出結果により事故区
間を判定するものである。
【0013】請求項7記載の発明に係る遮断器故障時の
自動復旧装置は、遮断器故障判定後事故除去できたこと
を確認する事故除去確認手段と、この事故除去確認後故
障している遮断器につながるラインスイッチを開くライ
ンスイッチ操作手段とを備え、遮断器再投入手段はライ
ンスイッチを開いた後、波及停止回線の遮断器を再投入
するものである。
【0014】請求項8記載の発明に係る遮断器故障時の
自動復旧装置は、事故除去確認後波及停止回線につなが
るラインスイッチを開き健全母線へラインスイッチを切
り替えるラインスイッチ操作手段を備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による広
域系統保護継電装置の線路保護ブロックの事故ブロック
判定手段および遮断器故障判定手段を示すブロック図、
図2は広域電力系統を最小遮断区間に分割した線路保護
ブロックを示す構成図である。図1,図2において、1
〜4は母線、5〜8は送電線、20〜29は遮断器であ
る。
【0016】41〜50は図2の旗印の尖った方向を内
部方向、逆向きを外部方向として事故が起きている方向
を見ている事故検出器であり、この事故検出器41〜5
0はそれぞれ送電線5〜8より入力したベクトル電圧値
Vとベクトル電流値Iより、例えば下記式の判定を行
う。
【0017】R+jX=V/I X>0のとき内部方向 X<0のとき外部方向
【0018】51は事故検出器41と42と49を含み
送電線5を保護する線路保護ブロック(保護ブロッ
ク)、52は事故検出器43と44を含み送電線6を保
護する線路保護ブロック(保護ブロック)、53は事故
検出器45と46と50を含み送電線7を保護する線路
保護ブロック(保護ブロック)、54は事故検出器47
と48を含み送電線8を保護する線路保護ブロック(保
護ブロック)である。
【0019】39は線路保護ブロック54の内部事故判
定を行う事故ブロック判定手段であり、事故検出器47
と48の内部方向判定結果47aと48aを入力とする
OR回路30、事故検出器47と48の外部方向判定結
果47bと48bを入力とすOR回路31、OR回路3
0の動作信号とOR回路31の不動作信号を入力とする
AND回路32により構成されている。34は事故ブロ
ック判定手段39の判定出力に基づいて線路保護ブロッ
ク54を電力系統から切離すことを指令する切離し指令
出力手段である。
【0020】40は線路保護ブロック54内の遮断器故
障を判定する遮断器故障判定手段であり、切離し指令出
力手段34の出力信号と事故検出器47の内部方向判定
結果47aの出力信号を入力とするAND回路35a
と、このAND回路35aの出力が一定時間継続してい
るか否かをカウントするタイマ36a及び事故ブロック
判定手段39の出力信号と事故検出器48の内部方向判
定結果48aの出力信号を入力とするAND回路35b
と、このAND回路35bの出力が一定時間継続してい
るか否かをカウントするタイマ36bとにより構成され
ている。
【0021】38aはタイマ36aの出力結果により遮
断器26が故障していると判定して該遮断器につながる
遮断器21と22と25を開放する遮断器開放手段、3
8bはタイマ36bの出力結果により遮断器26が故障
していると判定して該遮断器につながる遮断器24を開
放する遮断器開放手段である。
【0022】次に動作について説明する。図2におい
て、いま、送電線8の地点19で事故が発生したとす
る。この場合、線路保護ブロック54において各端子に
設置された事故検出器47または48のどちらかが内部
方向判定結果を出力し、どちらの事故検出器も外部方向
判定結果を出力しない。このとき図1の事故検出器47
と48の内部方向判定結果47aと48aは少なくとも
1つが得られ、外部方向判定結果47bと48bはどち
らも得られないため、OR回路30が動作しOR回路3
1が不動作となり、線路保護ブロック54が事故ブロッ
クであると判定されることになる。この判定結果に基づ
いて、切離し指令出力手段34から遮断器26および2
7の開放指令が同時に出力され、線路保護ブロック54
が電力系統から切離されることになる。
【0023】ここで仮に、線路保護ブロック54の切離
し指令が出力された後も、事故検出器47からの内部方
向判定結果47aが出力され続けていた場合は、遮断器
故障判定手段40で遮断器26が故障であると判定し、
遮断器開放手段38aから遮断器26につながる遮断器
21、22、25を開放する指令信号を出力する。
【0024】以上のように、この実施の形態1において
は、保護ブロック毎に収集した各端子の事故検出器の結
果を、線路保護ブロックに対応する事故ブロック判定手
段により判定して事故ブロックを検出することにより、
切離し指令出力手段で事故ブロックを電力系統から切離
す。また、事故ブロックの切離し後も事故ブロックに含
まれる事故検出器の動作が一定時間継続している場合に
は、線路保護ブロックに対応する遮断器故障判定手段に
より、端子の遮断器が故障しているものと判断し、各遮
断器故障判定手段に対応する遮断器開放手段により、故
障と判定した遮断器につながる全ての遮断器を開放す
る。なお、上記の事故ブロック判定手段、遮断器故障判
定手段、遮断器開放手段等は各線路保護ブロックに対応
して設けられているもので、このことは以下の各実施の
形態においても同様である。
【0025】実施の形態2.上記実施の形態1は送電線
8にて事故が発生した場合であるが、母線に事故が発生
したときも、同様のロジックを利用できる。図3は母線
保護ブロックの事故ブロック手段を示すブロック図、図
4は広域電力系統を最小遮断区間に分割した母線保護ブ
ロックを示す構成図である。図3及び図4において、1
〜4は母線、5〜8は送電線、20〜29は遮断器であ
る。
【0026】41〜50は実施の形態1と同様に、図4
の旗印の尖った方向を内部方向、逆向きを外部方向とし
て事故が起きている方向を見ている事故検出器であり、
前記図1に示すものと同様である。ただし母線保護ブロ
ックに適用する際には、内部外部の方向に注意してロジ
ックを組む必要がある。
【0027】59は事故検出器41と45を含み母線1
を保護する母線保護ブロック(保護ブロック)、60は
事故検出器42と43と46と47を含み母線2を保護
する母線保護ブロック(保護ブロック)、61は事故検
出器44と48を含み母線3を保護する母線保護ブロッ
ク(保護ブロック)、62は事故検出器49と50を含
み母線4を保護する母線保護ブロック(保護ブロック)
である。
【0028】57は母線保護ブロック59の内部事故判
定を行う事故ブロック判定手段であり、事故検出器41
と45の外部方向判定結果41aと45aを入力とする
OR回路37、事故検出器41と45の内部方向判定結
果41bと45bを入力とするOR回路38、OR回路
37の動作とOR回路38の不動作を入力とするAND
回路32を有する。34はAND回路32の動作により
母線保護ブロック59の内部事故判定を行い、この判定
結果を受けた母線保護ブロック59を電力系統から切離
すことを指令する切離し指令出力手段である。
【0029】58は母線保護ブロック59内の遮断器故
障を判定する遮断器故障判定手段であり、事故ブロック
判定手段57の出力信号と事故検出器41の外部方向判
定結果41aの出力信号を入力とするAND回路35
a、AND回路35aの出力が一定時間継続しているか
否かをカウントするタイマ36a及び事故ブロック判定
手段57の出力信号と事故検出器45の内部方向判定結
果45aの出力信号を入力とするAND回路35b、A
ND回路35bの出力が一定時間継続しているか否かを
カウントするタイマ36bとで構成されている。
【0030】56aはタイマ36aの出力結果により遮
断器20が故障していると判定して該遮断器につながる
遮断器21,28を開放する遮断器開放手段、56bは
タイマ36bの出力結果により遮断器24が故障してい
ると判定して該遮断器につながる遮断器25,29を開
放する遮断器開放手段である。
【0031】次に動作について説明する。図4におい
て、いま、母線1の地点63で事故が発生したとする。
この場合、母線保護ブロック59において各端子に設置
された事故検出器41または45のどちらかが外部方向
判定結果41aまたは45aを出力し、どちらの事故検
出器も内部方向判定結果41bまたは45bを出力しな
い。このため、OR回路37が動作し、OR回路38が
不動作となり、AND回路32で母線保護ブロック59
が事故ブロックであると判定されることになる。したが
って、切離し指令出力手段34から遮断器20および2
4の開放指令が出力され、母線保護ブロック59が電力
系統から切離されることになる。
【0032】ここで仮に、母線保護ブロック59の切離
し指令が出力された後も、事故検出器41からの外部方
向判定結果41aが出力され続けていた場合は、遮断器
故障判定手段58で例えば遮断器20が故障であると判
定し、遮断器開放手段56aから遮断器20につながる
遮断器21、28を開放する指令信号を出力する。
【0033】以上のように、この実施の形態2において
は、母線保護ブロックを事故ブロックと判定して、電力
系統から切離すことができる。また、遮断器が故障の場
合は、この故障遮断器につながる遮断器を開放すること
ができる。
【0034】実施の形態3.上記実施の形態2では単母
線の母線保護ブロック構成をとりあげたが、甲乙の複母
線を保護するのであれば、甲母線保護ブロックと乙母線
保護ブロックに分けてもよく、変圧器の保護を行なう場
合にも変圧器周辺の事故検出器の情報が収集できるよう
保護ブロックを構成するなど、ブロック構成の仕方は電
力系統構成により臨機応変に対応する。
【0035】実施の形態4.図5は上記実施の形態1の
事故検出器が事故方向を検出するものであるのに対し、
実施の形態4は事故検出器として電流差動判定するもの
を用いたものである。この事故検出器47と48は、図
6の場合は例えば下記式で電流差動判定を行い、その判
定結果を切離し指令出力手段34と遮断器故障判定手段
40に供給する。
【0036】ΣI>RΣ|I|+K 但し ΣI=IA +IB +IC Σ|I|=|IA |+|IB |+|IC | IA 、IB 、IC は各端子のベクトル電流 Rは係数 Kは定数 また、過電流判定は各端子の電流値Iより下式にて判定
する。 |I|>K K>0
【0037】実施の形態5.図7は上記実施の形態1の
事故検出器が事故方向を検出するものであるのに対し、
事故検出器として事故点までのインピーダンスを検出す
るものを用いたもので、このインピーダンス判定は例え
ば送電線8より入力したベクトル電圧値Vとベクトル電
流値Iよる下記式により行う。
【0038】R+jX=V/I 0<X≦Kのとき事故検出 但し、Kは保護区間の送電線のインピーダンスの80%
程度の値である。
【0039】この図7の場合、切離し指令出力手段34
は事故検出器47と48のインピーダンス判定結果を入
力とするOR回路65の出力により、線路保護ブロック
54の内部事故を判定し、事故ブロックを電力系統から
切離す指令を出力する。なお、図1と同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。
【0040】実施の形態6.図8は事故検出器として事
故方向を検出するものを用いたもので、保護ブロック内
の事故検出器と隣回線の事故検出器の検出結果により内
部事故判定する一例を示したブロック図、図9は広域電
力系統を最小遮断区間に分割した線路保護ブロックを示
す構成図である。図8および図9において、67は線路
保護ブロック53の内部事故判定を行う事故ブロック判
定手段であり、事故検出器49と50の内部方向判定結
果49aと50aを入力とするOR回路68、事故検出
器45と46の内部方向判定結果45aと46a及び上
記OR回路68の動作を入力とするAND回路69によ
り構成され、事故電流流出事故時にも事故判定が可能な
ものである。なお、図1と同一部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。
【0041】次に動作について説明する。図9におい
て、いま、遮断器20があらかじめ開いていて、送電線
7の地点66で事故が発生したとする。この場合、遮断
器20が開放されているために送電線7の母線4につな
がっている端子では、事故電流が流出するときがあり、
事故検出器50が外部方向判定結果を出力するが、この
とき事故検出器49は内部方向判定結果を出力するた
め、母線4の背後に事故は存在しない。つまり母線4の
前方に事故が存在することになる。
【0042】また、このとき、事故検出器45と46は
内部方向判定結果を出力することから、AND回路69
が動作となり、線路保護ブロック53が事故ブロックで
あると判定されることになる。したがって、事故電流流
出事故時には実施の形態1に記載した線路保護の内部事
故検出では事故検出が行なえないが、本実施の形態6を
併用すれば隣回線の事故検出器の検出結果によりこの問
題を解決できる。
【0043】実施の形態7.図10はこの発明の実施の
形態7による遮断器故障時の自動復旧を示すブロック
図、図11はリモート可能なラインスイッチ(以下、L
Sと称する)が存在する場合の広域電力系統図を示した
ものである。図10及び図11において、70はリモー
ト操作可能なLS、71は遮断器26が遮断器故障であ
る場合の自動復旧装置を示すブロック図である。72は
遮断器故障の除去を確認する事故除去確認手段であり、
事故検出器47の内部方向判定復帰確認部73と遮断器
21,22,25の開放確認部74および両者の出力信
号を入力とするAND回路75から構成されている。
【0044】76はLS70を開放するLS操作手段、
77は遮断器21,22を再投入する遮断器再投入手段
であり、遮断器故障時の波及停止回線の自動復旧を行な
うものである。なお、事故検出器47の内部方向判定復
帰確認部73は、図12に示すように、事故ブロック判
定手段39の出力信号を入力するタイマT1と遮断器故
障判定手段40の出力信号を入力とするタイマT2、両
タイマT1、T2の動作していることと、事故検出器4
7の内部方向判定結果が不動作であることを論理するA
ND回路120とで構成されている。
【0045】次に動作について説明する。図10におい
て、送電線8の地点19で事故が発生し、遮断器26が
故障していたとする。この場合、上記実施の形態1で記
述した動作の後、事故除去確認手段72は事故検出器4
7の内部方向判定復帰確認部73の復帰確認と遮断器2
1,22,25の開放確認部74の復帰確認とのAND
条件により事故除去されたことを確認し、故障している
遮断器につながるLS66をLS操作手段76で開放
し、遮断器再投入手段77で遮断器21と22を再投入
し、送電線5及び6を自動復旧する。
【0046】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、事故除去確認後に故障している遮断器につながるリ
モート操作可能なLSを開くことにより、波及停止回線
の遮断器を再投入して自動復旧を図ることができる。
【0047】実施の形態8.図13はこの発明の実施の
形態8による遮断器故障時の自動復旧を示すブロック
図、図14は複母線・4回線の系統構成を示したもので
ある。図13及び図14において、78は甲母線、79
は乙母線、80,82は甲母線につながる送電線、8
1,83は乙母線につながる送電線、84〜92は遮断
器、93〜100はリモート操作可能なLS(ここで、
93,96,97,100のLSは開放、94,95,
98,99のLSは閉成である)、101〜108は事
故検出器、109は事故検出器85と86を含み送電線
80を保護する線路保護ブロック(保護ブロック)であ
る。
【0048】110は遮断器85の故障時のLS操作及
び遮断器投入装置を示したブロック図であり、上記実施
の形態7のLS操作手段76にあたるものが図13のL
S操作手段111であり、LS97の開放指令112、
LS98の閉成指令113から成る。114はLS操作
手段111の動作後遮断器89を再投入する遮断器再投
入手段であり、波及停止回線の自動復旧が可能である。
【0049】次に動作について説明する。図13におい
て、いま、送電線80の地点115で事故が発生し、遮
断器85が故障していたとする。この場合、上記実施の
形態1で記述したように、線路保護ブロック109が事
故ブロックであると判定され、遮断器85及び86の開
放指令が出力され、線路保護ブロック109が系統から
切離されることになるが、事故検出器101の内部方向
判定結果が出力され続けるため、遮断器85が故障であ
ると判定し、遮断器85につながる遮断器84,89の
遮断器を開放する。
【0050】続いて、上記実施の形態7で記述したよう
に、事故検出器101の内部方向判定結果の復帰と遮断
器84,89の開放のAND条件により事故除去された
ことを確認した後、LS97を開放してLS98を閉じ
て送電線82の接続を健全母線へ切替え、遮断器89を
再投入し、送電線82を自動復旧する。したがって、波
及停止回線につながるLSを操作することにより自動復
旧が可能である。
【0051】実施の形態9.上記実施の形態7の事故除
去確認手段72は、事故検出器の内部方向判定復帰確認
部73と遮断器の開放確認部74の2つの条件のAND
回路としたが、どちらか一方だけの条件で事故除去の確
認を行なうことも可能である。また、電圧・電流条件に
よって事故除去の確認を行なうことも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、広範囲な電力系統において事故回線の情報が収集
できるような線路保護ブロックを設け、線路保護ブロッ
ク内の各端子の事故検出器の方向判定結果より、事故が
起きている線路保護ブロックを検出し、事故ブロックを
電力系統から切離すように構成したので、正確に事故回
線を遮断できる。また、事故ブロックの切離し後も事故
が一定時間継続していることを検出した場合には、その
端子の遮断器が故障しているものと判断し、その遮断器
につながる全ての遮断器を開放するため、停電区間の極
小化が可能であるとの効果がある。
【0053】請求項2記載の発明によれば、広範囲な電
力系統において事故回線の情報が収集できるような母線
保護ブロックを設けるように構成したので、母線事故の
検出および遮断器故障の検出も可能であるとの効果があ
る。
【0054】請求項3記載の発明によれば、甲母線保護
ブロックと乙母線保護ブロックを設けたり、変圧器保護
ブロックを設けるように構成したので、甲母線や乙母線
や変圧器事故の検出も可能であるとの効果がある。
【0055】請求項4記載の発明によれば、事故検出器
で電流差動判定を行なうように構成したので、電流差動
判定する場合にも正確な事故区間検出が可能であるとの
効果がある。
【0056】請求項5記載の発明によれば、事故検出器
で事故点までのインピーダンス検出を行なうように構成
したので、事故点までのインピーダンス検出する場合に
も正確な事故区間検出が可能であるとの効果がある。
【0057】請求項6記載の発明によれば、事故ブロッ
ク判定手段で保護ブロック内の事故検出器と隣回線の事
故検出器の検出結果により事故区間の判定を行なうよう
に構成したので、事故電流が流出する事故時に事故ブロ
ック内の或る端子の事故検出器が外部方向判定をした場
合にも隣回線では内部方向判定が出力されるために事故
ブロックの検出が可能であるとの効果がある。
【0058】請求項7記載の発明によれば、遮断器故障
時に故障している遮断器につながるリモート操作可能な
LSを開くように構成したので、波及停止回線の復旧を
自動で行なえ、迅速な復旧対応が可能であるとの効果が
ある。
【0059】請求項8記載の発明によれば、遮断器故障
時に波及停止回線につながるリモート操作可能なLSを
健全母線に切り替えるように構成したので、自動復旧が
可能であるとの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による広域系統保護
継電装置の線路保護ブロックの事故ブロック判定手段お
よび遮断器故障判定手段を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による広域電力系統
を最小遮断区間に分割した線路保護ブロックの構成例を
示す電力系統図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による広域系統保護
継電装置の線路保護ブロックの事故ブロック判定手段お
よび遮断器故障判定手段を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の広域電力系統を最
小遮断区間に分割した母線保護ブロックの構成例を示す
電力系統図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による広域系統保護
継電装置の線路保護ブロックの事故ブロック判定手段お
よび遮断器故障判定手段を示すブロック図である。
【図6】 電流差動判定の説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態5による広域系統保護
継電装置の線路保護を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態6による広域系統保護
継電装置の線路保護を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による広域電力系統
を最小遮断区間に分割した線路保護ブロックの構成例を
示す電力系統図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による遮断器故障
時の自動復旧を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態7のリモート可能な
LSが存在する場合の広域電力系統図線路保護ブロック
の構成例を示す電力系統図である。
【図12】 内部方向判定結果復帰確認部の構成図であ
る。
【図13】 この発明の実施の形態8による遮断器故障
時の自動復旧を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態8の複母線・4回線
の電力系統図である。
【図15】 従来の後備保護継電装置を設置した電力系
統図である。
【符号の説明】
20〜29 遮断器、34 切離し指令出力手段、38
a,38b、遮断器開放手段、39 事故ブロック判定
手段、40 遮断器故障判定手段、41〜50事故検出
器、51〜54,109 線路保護ブロック(保護ブロ
ック)、59〜62 母線保護ブロック(保護ブロッ
ク) 70,93〜100 ラインスイッチ、72 事
故除去確認手段、76,111 ラインスイッチ操作手
段、77遮断器再投入手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栢森 渉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 藤山 亘 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 田中 孝一 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 嶋野 真司 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 吉見 正志 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広範囲な電力系統を最小遮断区間に分割
    した保護ブロックと、この保護ブロック内の各端子に設
    置され事故を検出する事故検出器と、この事故検出器の
    検出結果により事故区間を判定する事故ブロック判定手
    段と、この事故ブロック判定手段によって判定された事
    故ブロックを電力系統から切離すための指令を出力する
    切離し指令出力手段とを備えた広域系統保護継電装置。
  2. 【請求項2】 切離し指令出力手段からの切離し指令出
    力後、事故ブロックに含まれる事故検出器の動作が一定
    時間継続していることを検出する遮断器故障判定手段
    と、この遮断器故障判定手段により故障と判定した遮断
    器につながる全ての遮断器を開放する指令を出力する遮
    断器開放手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載
    の広域系統保護継電装置。
  3. 【請求項3】 事故検出器は事故方向を検出することを
    特徴とする請求項1記載の広域系統保護継電装置。
  4. 【請求項4】 事故検出器は電流差動判定をすることを
    特徴とする請求項1記載の広域系統保護継電装置。
  5. 【請求項5】 事故検出器は事故点までのインピーダン
    スを検出することを特徴とする請求項1記載の広域系統
    保護継電装置。
  6. 【請求項6】 事故ブロック判定手段は保護ブロック内
    の事故検出器と隣回線の事故検出器の検出結果により事
    故区間を判定することを特徴とする請求項1記載の広域
    系統保護継電装置。
  7. 【請求項7】 広範囲な電力系統を最小遮断区間に分割
    した保護ブロックと、この保護ブロック内の各端子に設
    置され事故を検出する事故検出器と、この事故検出器の
    検出結果により事故区間を判定する事故ブロック判定手
    段と、この事故ブロック判定手段によって判定された事
    故ブロックを電力系統から切離すための指令を出力する
    切離し指令出力手段と、前記切離し指令出力手段からの
    切離し指令出力後、事故ブロックに含まれる事故検出器
    の動作が一定時間継続していることを検出する遮断器故
    障判定手段と、この遮断器故障判定手段により故障と判
    定した遮断器につながる全ての遮断器を開放する指令を
    出力する遮断器開放手段と、遮断器故障判定後事故除去
    できたことを確認する事故除去確認手段と、この事故除
    去確認後故障している遮断器につながるラインスイッチ
    を開くラインスイッチ操作手段と、このラインスイッチ
    を開いた後、波及停止回線の遮断器を再投入する遮断器
    再投入手段とを備えた遮断器故障時の自動復旧装置。
  8. 【請求項8】 事故除去確認後波及停止回線につながる
    ラインスイッチを開き健全母線へラインスイッチを切り
    替えるラインスイッチ操作手段を備えたことを特徴とす
    る請求項7記載の遮断器故障時の自動復旧装置。
JP9050762A 1997-03-05 1997-03-05 広域系統保護継電装置および遮断器故障時の自動復旧装置 Pending JPH10248158A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167647A (ja) * 2006-12-29 2008-07-17 General Electric Co <Ge> 継電器デバイスおよび対応する方法
JP2015142433A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 一般財団法人電力中央研究所 電力系統の保護システム及び電力系統の保護方法

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