JP6313708B2 - 高分子量pha生産微生物とそれを用いた高分子量phaの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリヒドロキシアルカノエート(以下PHA)を産生可能な微生物において、より高分子量の生分解性PHAを製造する技術に関する。さらに詳しくは、本発明は、PHA分解酵素遺伝子を破壊した微生物を用いた、高分子量のPHA製造方法に関する。
PHAは、広範な微生物によって生成されるポリエステル型有機分子ポリマーである。PHAは生分解性を有し、熱可塑性高分子であること、また、再生可能資源から産生されうることから、環境調和型素材又は生体適合型素材として工業的に生産し、多様な産業へ利用する試みが行われている。
このPHAを構成するモノマー単位は一般名ヒドロキシアルカン酸であって、具体的には3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシオクタン酸、あるいはよりアルキル鎖の長い3−ヒドロキシアルカン酸、4−ヒドロキシ酪酸が例示され、これらが単重合もしくは共重合することにより、ポリマー分子が形成される。
このようなPHAの例として、3−ヒドロキシ酪酸(以下、3HBと略す)のホモポリマーであるポリ−3−ヒドロキシ酪酸(以下、P(3HB)と略す)が挙げられる。また、3HBと3−ヒドロキシ吉草酸(以下、3HVと略す)の共重合体(以下、P(3HB−co−3HV)と略す)が挙げられる。さらに、3HBと3−ヒドロキシヘキサン酸(以下、3HHと略す)の共重合体(以下、P(3HB−co−3HH)と略す)が挙げられる。ほかにも、3HBと4−ヒドロキシ酪酸(以下、4HBと略す)の共重合体(以下、P(3HB−co−4HB)と略す)が挙げられる。
PHAはその分子量によって特性が変化するが、例えば繊維などに加工する際にはできるだけ高分子量であることが望ましい。よって、発酵生産工程におけるPHAの分子量制御技術、特に分子量をより高めるための技術開発はPHAの産業利用に必須である。
PHAの分子量制御技術に関しては以下の報告が挙げられる。
Ralstonia eutropha由来のPHA合成に関する遺伝子を組み込んだ大腸菌を用い、培養時のpH及びグルコース濃度をコントロールすることにより重量平均分子量が1000万を超えるP(3HB)の生産方法が示された。その中で高分子量P(3HB)では繊維状等への加工時に重要な物性(例えば引張り強度や再延伸性)が向上することが明らかにされている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。
また、誘導性プロモーターにより制御されたPHA合成酵素遺伝子等を有する発現ベクターを用いた大腸菌によるP(3HB)の生産では、誘導剤添加量で発現する酵素量を制御した結果、重量平均分子量を78万〜400万の間でコントロール可能であることが開示されている(特許文献1)。
PHA合成酵素遺伝子をバクテリアの染色体上に組み込んで発現させると、組み込み部位によって異なる分子量のPHAを生産できることが開示されている(特許文献2)。Ralstonia eutrophaの染色体上にAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子と基質モノマーを供給する遺伝子を組み込んだ例では40万から1000万の分子量を有する3−ヒドロキシヘキサン酸と3−ヒドロキシオクタン酸の共重合PHAが蓄積された。
P(3HB−co−3HH)の分子量制御技術も報告されている。
PHAの生産に関与する酵素をコードする大腸菌由来の3−ケトアシルACPレダクターゼ遺伝子(fabG)を導入したRalstonia eutrophaを、植物油脂を炭素源として培養し、重量平均分子量510万のP(3HB−co−3HH)を生産する技術が開示されている(特許文献3)。
上記のように、PHAの分子量を制御するために、従来、培養条件、PHA合成酵素活性の調節やPHA生産関連遺伝子の導入などの方法が示されている。
一方、C.necatorにおいてPHA分解酵素は少なくとも9つあると報告されている(非特許文献4)。これまでにPHA分解酵素遺伝子を破壊した微生物はいくつか報告されているが、酵素の特性や蓄積されたPHAの分解利用に関する報告であり、PHAの分子量に与える影響は知られていなかった。例えば、配列番号16記載の塩基配列を有し、配列番号17記載のアミノ酸配列をコードするphaZ1遺伝子や、配列番号18記載の塩基配列を有し、配列番号19記載のアミノ酸配列をコードするphaZ2遺伝子を破壊することで、C.necatorが細胞内に蓄積したP(3HB)の分解が抑制されることが報告されている(非特許文献5)。
また、同じくPHA分解酵素遺伝子の1種であるphaZd遺伝子(phaZ6遺伝子)に関しては、この遺伝子を破壊しても、PHAの分解利用になんら影響はないという報告がなされており、phaZ6遺伝子が、菌体内でどのような役割を担っているのかは不明であった(非特許文献6)。
米国特許第5811272号明細書 米国特許第6593116号明細書 国際公開第2006/101176号
Appl.Microbiol.Biotechnol.,47:140−3(1997) J.Macromol.Sci.,Pure Appl.Chem.,A35:319−35(1998) Int.J.Biol.Macromol.,25:87−94(1999) Microbiology.,156:2136−52(2010) J Bacteriol.,185:3788−94(2003) J Bacteriol.,187:6982−90(2005)
本発明は、高分子量のPHAを蓄積する微生物株を利用したPHAの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、高分子量のPHAを蓄積する微生物を育種するための検討を鋭意行った。その結果、PHA産生微生物、特にはCupriavidus necatorにおいて、特定のPHA分解酵素遺伝子を破壊することにより、高分子量のPHAを合成する方法を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記(a)又は(b)の遺伝子:
(a)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
(b)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより、該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われている微生物を培養することを特徴とする、共重合PHAの製造方法に関する。
前記微生物において、さらに、他のPHA分解酵素遺伝子の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されていることが好ましい。
前記他のPHA分解酵素遺伝子が、下記(c)又は(d)の遺伝子:
(c)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
(d)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
であることが好ましい。
前記微生物が、下記(e)又は(f)の遺伝子:
(e)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列をコードするPHA合成酵素遺伝子、
(f)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA合成酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
を導入して得られる微生物であることが好ましい。
前記微生物がCupriavidus属に属する微生物であることが好ましい。
前記微生物がCupriavidus necatorであることが好ましい。
前記PHAが、3−ヒドロキシヘキサン酸に由来する構成単位を含む共重合PHAであることが好ましい。
炭素源として、遊離脂肪酸含有量が50%以上の油脂を使用することを含むことが好ましい。
遊離脂肪酸中のパルミチン酸含有量が40〜60%であることが好ましい。
また、本発明は、下記(g)又は(h)の遺伝子:
(g)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
(h)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより、該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われており、さらに、他のPHA分解酵素遺伝子の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されている微生物に関する。
前記他のPHA分解酵素遺伝子が、下記(i)又は(j)の遺伝子:
(i)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
(j)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
であることが好ましい。
前記微生物が、下記(k)又は(l)の遺伝子:
(k)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列をコードするPHA合成酵素遺伝子、
(l)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA合成酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
を導入して得られる微生物であることが好ましい。
前記微生物がCupriavidus属に属する微生物であることが好ましい。
前記微生物がCupriavidus necatorであることが好ましい。
本発明により、産業上有用である、より高分子量のPHAを生産することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴の一つは、下記(a)又は(b)の遺伝子:(a)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、(b)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子、の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより、該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われている微生物を培養することを特徴とする、共重合PHAの製造方法である。
配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードする、配列番号1に記載の塩基配列を有するPHA分解酵素遺伝子は、phaZd遺伝子又はphaZ6遺伝子と呼ばれている。本発明においては、複数存在するPHA分解酵素遺伝子のうち、少なくともphaZ6遺伝子、又はphaZ6遺伝子と同等の生理学的機能を有する遺伝子の少なくとも一部が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより破壊されている微生物を用いることが重要である。後述の実施例が示すとおり、PHA分解酵素遺伝子であるphaZ1やphaZ2をそれぞれ単独で破壊した場合に比べて、phaZ6遺伝子を単独であるいはphaZ6遺伝子とその他のPHA分解酵素遺伝子を併せて破壊した場合に、C.necatorにおいて、非常に高分子量のPHAを得られることが、本発明で初めて見いだされた。なお、上記phaZ6遺伝子と同等の生理学的機能を有する遺伝子としては、例えば、配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子が挙げられる。配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対する配列同一性は、phaZ6遺伝子と同等の生理学的機能を有する蓋然性が高くなるため、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。また、当該遺伝子の、配列表の配列番号1に記載の塩基配列に対する配列同一性は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましい。
遺伝子の少なくとも一部の置換、欠失、挿入及び/又は付加は、当業者に周知の方法により行うことができる。代表的な方法としてはトランスポゾンと相同組換えの機構を利用した方法(Ohman等、J.Bacteriol.,162:1068−1074(1985))や相同組換えの機構によって起こる部位特異的な組み込みと第二段階の相同組換えによる脱落を原理とした方法(Noti等、Methods Enzymol.,154:197−217(1987))などがあり、また、Bacillus subtilis由来のsacB遺伝子を共存させて、第二段階の相同組換えによって遺伝子が脱落した微生物株をシュークロース耐性株として容易に単離する方法(Schweizer、Mol.Microbiol.,6:1195−1204(1992)、Lenz等、J.Bacteriol.,176:4385−4393(1994))も利用することができる。染色体上のPHA分解酵素遺伝子を部位特異的に破壊、又は不活性化できればその方法は特に制限されない。具体的には、例えば、染色体上のPHA分解酵素遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失させる方法、開始コドンから終始コドンまでの遺伝子配列の一部を欠失させる方法、遺伝子配列内に終始コドンを導入する方法、開始コドンを欠失させる方法、欠失又は挿入によりフレームシフトを起こさせる方法が挙げられる。さらに当該PHA分解酵素遺伝子のプロモーターを破壊することでもPHA分解酵素の発現を抑えることができる。
本発明において、PHA分解酵素活性が低下又は失われているとは、上記のように遺伝子の少なくとも一部を置換、欠失、挿入及び/又は付加されたPHA分解酵素遺伝子のコードするPHA分解酵素活性が、上記置換、欠失、挿入及び/又は付加される前のPHA分解酵素活性よりも低下するか、完全に失われることで、本発明の目的であるPHAの高分子化が達成できる限り特に限定されない。具体的には当該PHA分解酵素活性が20%以下に低下していることが好ましく、15%以下に低下していることがより好ましく、10%以下に低下していることがさらに好ましく、完全に失われていることが最も好ましい。なお、ここでいうPHA分解酵素活性の低下の割合は、当該PHA分解酵素活性そのものを測定することでも求められるが、例えば、後述するフラスコスケールのPHA製造評価法において求められるPHAの分子量の低下抑制の程度から推定することも可能である。
本発明において使用する微生物では、さらに他のPHA分解酵素遺伝子についても、その少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加され、当該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われていることが好ましい。すなわち、2個以上のPHA分解酵素遺伝子について、それぞれその少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されていることにより、これらの遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われている微生物を使用することが好ましい。他のPHA分解酵素遺伝子としては、例えば、配列番号17に記載のアミノ酸配列をコードする配列番号16に記載の塩基配列を有するphaZ1遺伝子や、配列番号19に記載のアミノ酸配列をコードする配列番号18に記載の塩基配列を有するphaZ2遺伝子を含め、Steinbuchel等が挙げているPHA分解酵素(Microbiology.,156:2136−52(2010))等を挙げることができる。本発明の微生物では、phaZ6遺伝子とphaZ1遺伝子が破壊されていること、又はphaZ6遺伝子とphaZ2遺伝子が破壊されていることが好ましく、phaZ6遺伝子、phaZ1遺伝子、及びphaZ2遺伝子が破壊されていることがより好ましい。
さらに、他のPHA分解酵素遺伝子としては、前記遺伝子以外であっても、同等の生理学的機能を有している遺伝子であればよく、例えば、配列表の配列番号17又は19に記載のアミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子が挙げられる。配列表の配列番号17又は19に記載のアミノ酸配列に対する配列同一性は、当該他のPHA分解酵素がPHA分解酵素活性を有する蓋然性が高くなるため、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。また、当該遺伝子の、配列表の配列番号16又は18に記載の塩基配列に対する配列同一性は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましい。遺伝子の少なくとも一部の置換、欠失、挿入及び/又は付加の方法は、上述した通りである。
本発明に用いる微生物としては、PHA分解酵素遺伝子を有するPHA合成菌を使用しうる。例えば、Cupriavidus属が挙げられる。Cupriavidus属微生物の中では、Cupriavidus necatorに属する微生物を好適に用いることができ、特にCupriavidus necator H16株を最も好適に用いることが出来る。勿論、前記微生物を人工的に突然変異処理して得られる変異株、遺伝子工学的手法により変異処理された菌株も使用できる。
本発明に用いる微生物は、宿主微生物にPHA合成酵素遺伝子を導入して得られる微生物であってもよい。3−ヒドロキシ酪酸に由来する構成単位を含む共重合PHAを生産するために、3−ヒドロキシ酪酸以外の他の3−ヒドロキシアルカン酸や、4−ヒドロキシアルカン酸の構成単位を合成する酵素の遺伝子や、これらを含むPHAの合成に関与する酵素の遺伝子を適切に選択して導入した微生物を用いることができる。特に、P(3HB−co−3HH)を生産するために、例えばAeromonas caviae、Aeromonas hydrophila、Chromobacterium属など、P(3HB−co−3HH)生産細菌由来のPHA合成酵素遺伝子やそれらの改変体遺伝子を導入して作製した菌株を用いることが好ましい。PHA合成酵素遺伝子としては、配列番号15に記載のアミノ酸配列をコードするPHA合成酵素遺伝子、又は該アミノ酸配列に対して85%以上の配列同一性を有し、且つPHA合成酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子を例示することができるが、これに限られるものではない。配列番号15に記載のアミノ酸配列に対する配列同一性は、PHA合成酵素活性を有するために、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
本発明の方法で製造されるPHAは、微生物が生産するPHAであれば特に限定されないが、炭素数4〜16の3−ヒドロキシアルカン酸から選択される1以上の3−ヒドロキシアルカン酸を含む組成物を重合して得られるPHAや、炭素数4〜16の3−ヒドロキシアルカン酸から選択される1以上の3−ヒドロキシアルカン酸を含む組成物を共重合して得られる共重合PHAが好ましい。例えば炭素数4の3−ヒドロキアルカン酸を重合して得られるポリヒドロキシブチレートP(3HB)、炭素数4と6の3−ヒドロキシアルカン酸を共重合して得られるポリヒドロキシブチレートヘキサノエートP(3HB−co−3HH)、炭素数4と5の3−ヒドロキシアルカン酸を共重合して得られるポリヒドロキシブチレートバレレートP(3HB−co−3HV)、炭素数4〜14の3−ヒドロキシアルカン酸を重合或いは共重合して得られるポリヒドロキシアルカノエート(PHA)などが挙げられる。製造するPHAの種類は、C.necator等の宿主微生物に、公知のPHA合成に関する遺伝子を導入することで、適宜選択できる。
phaZ6遺伝子を含むPHA分解酵素遺伝子を破壊したC.necatorには3−ヒドロキシ酪酸を含むPHAの分子量上昇効果が認められることから、本発明におけるPHAは、酵素の基質特異性を考慮して、3−ヒドロキシ酪酸成分を含むPHAであることが好ましく、そのなかでも3−ヒドロキシ酪酸成分を含む共重合PHAであることがより好ましい。本発明は、P(3HB−co−3HH)等、3−ヒドロキシ酪酸に由来する構成単位に加えて3−ヒドロキシヘキサン酸に由来する構成単位を含む共重合PHAの製造に特に好適に利用できる。
微生物は、公知の方法により培養することにより、PHAを製造できる。炭素源としては、微生物が資化可能であればよく、例えば、アルコール、糖、油脂、及び/又は脂肪酸等、通常微生物培養に用いられる炭素源が挙げられる。特に、グルコース、フルクトース、シュークロースなどの糖類、グリセロールなどのアルコール類、パーム油、パーム核油、コーン油、やし油、オリーブ油、大豆油、菜種油、ヤトロファ油などの油脂やその分画油類、ヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸などの脂肪酸やそれらの誘導体などを好適に使用することができる。より好ましくは、パーム油、パーム核油などの植物油脂のほか、パーム核油を分別した低融点分画であるパーム核油オレイン、また特に食糧との競合を避ける観点から、PFAD(パーム油脂肪酸蒸留物)やPKFAD(パーム核油脂肪酸蒸留物)、菜種油の脂肪酸蒸留物といった油脂の精製副産物等が挙げられる。なお、通常は、炭素源として安価なPFAD等の油脂の精製副産物を使用すると、生産されるPHAの分子量が低下する傾向があるが、本発明の方法では、炭素源としてPFAD等を使用しても、分子量の低下を抑制することができる。
炭素源として脂肪酸、油脂、及び/又はそれらの混合物を使用する場合、脂肪酸、油脂、及び/又はそれらの混合物は、リン酸塩類及びタンパク質と混合して乳化してから使用することもできる。リン酸塩類としては、リン酸水素2Na、リン酸2水素Kなどの正リン酸塩類、ピロリン酸Naなどのピロリン酸塩類、ヘキサメタリン酸Naなどのメタリン酸塩類、ポリリン酸Naなどのポリリン酸塩類などが挙げられる。タンパク質としては、乳タンパク質や大豆タンパク質、グルテン部分分解物のようなタンパク質やその塩類が挙げられる。乳タンパク質としては、カゼイン、カゼインNa、ホエーなどが挙げられる。
炭素源として上記油脂の精製副産物を使用する場合、油脂中の遊離脂肪酸含量は、50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
ここで、遊離脂肪酸とは、他の化合物と結合していない脂肪酸を指す。長鎖の遊離脂肪酸として、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、パルミトレイン酸などが挙げられる。
遊離脂肪酸中のパルミチン酸含有量は40〜60%であることが好ましく、45〜55%であることがより好ましい。
PHAは、微生物を前培養培地で増殖させた後、PHA生産培地で培養することにより、微生物内に蓄積させることができる。前培養培地は、微生物を増殖可能な培地であれば特に限定されない。
PHA生産培地は、上記炭素源を含み、その他に、窒素源、無機塩類等を含んでいてもよい。窒素源としては、例えばアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。無機塩類としては、例えばリン酸2水素カリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。培地には、遺伝子発現プラスミドが含む薬剤耐性遺伝子に対応する抗生物質(カナマイシン等)を添加してもよい。
培養温度は、微生物が生育可能な温度であればよいが、20℃から40℃が好ましい。培養時間は、特に制限はないが、1から10日間程度でよい。
本発明の方法により製造されたPHAは、周知の方法を用いて菌体から回収できる。周知の方法として、例えば、次の方法が挙げられる。微生物の培養終了後、培養液から遠心分離機等で菌体を分離し、その菌体を蒸留水及びメタノール等により洗浄し、乾燥させる。この乾燥菌体から、クロロホルム等の有機溶剤を用いてPHAを抽出する。このPHAを含んだ溶液から、濾過等によって菌体成分を除去し、そのろ液にメタノールやヘキサン等の貧溶媒を加えてPHAを沈殿させる。さらに、濾過や遠心分離によって上澄み液を除去し、乾燥させてPHAを回収することができる。
微生物菌体の生産量は吸光度法や乾燥菌体重量測定法などの公知の方法で測定でき、また、微生物が産生する物質の生産量はGC法、HPLC法などの公知の方法で測定できる。細胞中に蓄積されたPHAの含量は、加藤らの方法(Appl.Microbiol.Biotechnol.,45:363(1996)、Bull.Chem.Soc.,69:515(1996))に従い、培養細胞からクロロホルムなどの有機溶媒を用いて抽出し、乾燥することで測定出来る。
本発明において、フラスコスケールのPHA製造評価法とは、下記の一連の方法で行う微生物の培養方法、PHAの抽出方法、PHA生産量評価方法、PHA重量分子量評価方法のすべてを指す。
種母培地の組成は1w/v% Meat−extract、1w/v% Bacto−Trypton、0.2w/v% Yeast−extract、0.9w/v% NaHPO・12HO、0.15w/v% KHPOとする。
PHA生産培地の組成は1.1w/v% NaHPO・12HO、0.19w/v% KHPO、0.13w/v% (NHSO、0.1w/v% MgSO・7HO、0.1v/v%微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v% CoCl・6HO、0.016w/v%CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの。)とする。炭素源はパーム核油を分別した低融点画分であるパーム核油オレインを単一炭素源として用いる。
評価する微生物のグリセロールストック(50μL)を種母培地(10mL)に接種して24時間培養し、培養液を種母とする。
PHA生産培養は50mLの生産培地を入れた坂口フラスコに前培養種母を1.0v/v%接種して行う。培養温度30℃で21〜25時間振とう培養を行い、培養終了後、遠心分離によって菌体を回収、メタノールで洗浄、凍結乾燥し、乾燥菌体重量を測定する。
得られた乾燥菌体1gに100mLのクロロホルムを加え、室温で一昼夜攪拌して、菌体内のPHAを抽出する。菌体残渣をろ別後、エバポレーターで総容量が30mLになるまで濃縮後、90mLのヘキサンを徐々に加え、ゆっくり攪拌しながら、1時間放置する。析出したPHAをろ別後、50℃で3時間真空乾燥する。乾燥PHAの重量を測定し、PHA生産量を算出する。
次に、得られたPHAの分子量を測定する。PHAの重量平均分子量分析はゲル・パーミッション・クロマトグラフィー法により行う。抽出したPHA15mgを10mLのクロロホルムに溶解し、0.2μmのフィルターで濾過して測定用サンプルとし、その0.05mLを用いて分析する。測定システムはSLC−10A(島津製作所社製)、カラムはShodex GPC K−806L(昭和電工社製)を2本直列に接続し、40℃で測定する。移動層は1.0mL/分のクロロホルムとし、RI検出器(RID−10A、島津製作所社製)を用いる。標準品としては同様に処理したポリスチレン(昭和電工社製、重量平均分子量:約700万、約107万、15万、3万)を用い、検量線によりPHAの重量平均分子量を算出する。
本発明の方法で製造されるPHAの、フラスコスケールのPHA製造評価法における重量平均分子量は、3,500,000以上であることが好ましく、4,000,000以上であることがより好ましい。
以下に実施例で本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。なお全体的な遺伝子操作は、Molecular Cloning(Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989))に記載されているように行うことができる。また、遺伝子操作に使用する酵素、クローニング宿主等は、市場の供給者から購入し、その説明に従い使用することができる。なお、酵素としては、遺伝子操作に使用できるものであれば特に限定されない。
(製造例1)KNK005ΔphaZ6株の作製
先ず、遺伝子置換用プラスミドの作製を行った。作製は以下のように行った。
C.necator H16株の染色体DNAをテンプレートとして配列番号3及び配列番号4で示されるプライマー1及び2を用いて、PCRを行った。PCRは(1)98℃で2分、(2)98℃で15秒、60℃で30秒、68℃で2分を25サイクル繰り返し、ポリメラーゼはKOD−plus−(東洋紡社製)を用いた。また同様に、配列番号5及び配列番号6で示されるプライマー3及び4を用いて、PCRを行った。さらに、上記PCRで得られた2種類のDNA断片をテンプレートとして、プライマー1及び4を用いて同様の条件でPCRを行い、得られたDNA断片を制限酵素SwaIで消化した。
このDNA断片を、SwaI消化した特開2007−259708号公報に記載のベクターpNS2X−sacBとDNAリガーゼ(Ligation High(東洋紡社製))にて連結し、phaZ6構造遺伝子より上流及び下流の塩基配列を有する遺伝子破壊用プラスミドベクターpNS2X−phaZ6(−+)を作製した。
次に、遺伝子破壊株の作製を行った。遺伝子破壊用プラスミドベクターpNS2X−phaZ6(−+)で大腸菌S17−1株(ATCC47055)を形質転換し、KNK005株(米国特許第7384766号明細書参照)とNutrient Agar培地(Difco社製)上で混合培養して接合伝達を行った。なお、KNK005株は配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードする遺伝子を導入したCupriavidus necator H16株である。
培養液を250mg/Lのカナマイシンを含むシモンズ寒天培地(クエン酸ナトリウム2g/L、塩化ナトリウム5g/L、硫酸マグネシウム・7水塩0.2g/L、リン酸二水素アンモニウム1g/L、リン酸水素二カリウム1g/L、寒天15g/L、pH6.8)に播種し、寒天培地上で生育してきた菌株を選択して、プラスミドがC.nacator H16株の染色体上に組み込まれた株を取得した。この株をNutrient Broth培地(Difco社製)で2世代培養した後、15%のシュークロースを含むNutrient Agar培地上に希釈して塗布し、生育してきた菌株をプラスミドが脱落した株として取得した。
さらにPCRによる解析により染色体上のphaZ6遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失した菌株1株を単離した。この遺伝子破壊株をKNK005ΔphaZ6株と命名した。得られたKNK005ΔphaZ6株はCupriavidus necator H16株の染色体上のphaZ6遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失し、染色体上に配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードする遺伝子が導入された株である。
(製造例2)KNK005ΔphaZ1株の作製
先ず、遺伝子置換用プラスミドの作製を行った。作製は以下のように行った。
C.necator H16株の染色体DNAをテンプレートとして配列番号7及び配列番号8で示されるプライマー5及び6を用いて、PCRを行った。PCRは(1)98℃で2分、(2)98℃で15秒、60℃で30秒、68℃で2分を25サイクル繰り返し、ポリメラーゼはKOD−plus−(東洋紡社製)を用いた。また同様に、配列番号9及び配列番号10で示されるプライマー7及び8を用いて、PCRを行った。さらに、上記PCRで得られた2種類のDNA断片をテンプレートとして、プライマー5及び8を用いて同様の条件でPCRを行い、得られたDNA断片を制限酵素SwaIで消化した。
このDNA断片を、SwaI消化した特開2007−259708号公報に記載のベクターpNS2X−sacBとDNAリガーゼ(Ligation High(東洋紡社製))にて連結し、phaZ1構造遺伝子より上流及び下流のDNA配列を有する遺伝子破壊用プラスミドベクターpNS2X−phaZ1(−+)を作製した。
製造例1の遺伝子破壊株の作製方法と同様にして、KNK005株を親株としてpNS2X−phaZ1(−+)を用いて、染色体上のphaZ1遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失した染色体遺伝子破壊株KNK005ΔphaZ1株を作製した。得られたKNK005ΔphaZ1株はCupriavidus necator H16株の染色体上のphaZ1遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失し、染色体上に配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードする遺伝子が導入された株である。
(製造例3)KNK005ΔphaZ2株の作製
先ず、遺伝子置換用プラスミドの作製を行った。作製は以下のように行った。
C.necator H16株の染色体DNAをテンプレートとして配列番号11及び配列番号12で示されるプライマー9及び10を用いて、PCRを行った。PCRは(1)98℃で2分、(2)98℃で15秒、60℃で30秒、68℃で2分を25サイクル繰り返し、ポリメラーゼはKOD−plus−(東洋紡社製)を用いた。また同様に、配列番号13及び配列番号14で示されるプライマー11及び12を用いて、PCRを行った。さらに、上記PCRで得られた2種類のDNA断片をテンプレートとして、プライマー9及び12を用いて同様の条件でPCRを行い、得られたDNA断片を制限酵素SwaIで消化した。
このDNA断片を、SwaI消化した特開2007−259708号公報に記載のベクターpNS2X−sacBとDNAリガーゼ(Ligation High(東洋紡社製))にて連結し、phaZ2構造遺伝子より上流及び下流のDNA配列を有する遺伝子破壊用プラスミドベクターpNS2X−phaZ2(−+)を作製した。
製造例1の遺伝子破壊株の作製方法と同様にして、KNK005株を親株としてpNS2X−phaZ2(−+)を用いて、染色体上のphaZ2遺伝子の16番目のコドンから終止コドンまでを欠失した染色体遺伝子破壊株KNK005ΔphaZ2株を作製した。得られたKNK005ΔphaZ2株はCupriavidus necator H16株の染色体上のphaZ2遺伝子の16番目のコドンから終止コドンまでを欠失し、染色体上に配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードする遺伝子が導入された株である。
(製造例4)KNK005ΔphaZ1,6株の作製
製造例2の遺伝子破壊株の作製方法と同様にして、KNK005ΔphaZ6株を親株としてpNS2X−phaZ1(−+)を用いて、染色体上のphaZ6遺伝子とphaZ1遺伝子のそれぞれの、開始コドンから終止コドンまでを欠失した染色体遺伝子破壊株KNK005ΔphaZ1,6株を作製した。
(製造例5)KNK005ΔphaZ2,6株の作製
製造例3の遺伝子破壊株の作製方法と同様にして、KNK005ΔphaZ6株を親株としてpNS2X−phaZ2(−+)を用いて、染色体上のphaZ6遺伝子とphaZ2遺伝子のそれぞれの、開始コドンから終止コドンまでを欠失した染色体遺伝子破壊株KNK005ΔphaZ2,6株を作製した。
(実施例1)KNK005ΔphaZ6株によるPHAの生産
種母培地の組成は1w/v% Meat−extract、1w/v% Bacto−Trypton、0.2w/v% Yeast−extract、0.9w/v% NaHPO・12HO、0.15w/v% KHPOとした。
PHA生産培地の組成は1.1w/v% NaHPO・12HO、0.19w/v% KHPO、0.13w/v% (NHSO、0.1w/v% MgSO・7HO、0.1v/v%微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v% FeCl・6HO、1w/v% CaCl・2HO、0.02w/v% CoCl・6HO、0.016w/v%CuSO・5HO、0.012w/v% NiCl・6HOを溶かしたもの。)とした。炭素源はパーム核油を分別した低融点画分であるパーム核油オレインを単一炭素源として用いた。
製造例1で作製したKNK005ΔphaZ6株のグリセロールストック(50μL)を種母培地(10mL)に接種して24時間培養し、培養液を種母とした。
PHA生産培養は50mLの生産培地を入れた坂口フラスコに前培養種母を1.0v/v%接種した。培養温度30℃で21〜25時間振とう培養を行い、培養終了後、遠心分離によって菌体を回収、メタノールで洗浄、凍結乾燥し、乾燥菌体重量を測定した。
得られた乾燥菌体1gに100mLのクロロホルムを加え、室温で一昼夜攪拌して、菌体内のPHAを抽出した。菌体残渣をろ別後、エバポレーターで総容量が30mLになるまで濃縮後、90mLのヘキサンを徐々に加え、ゆっくり攪拌しながら、1時間放置した。析出したPHAをろ別後、50℃で3時間真空乾燥した。乾燥PHAの重量を測定し、PHA生産量を算出した。結果を表1に示した。
次に、得られたPHAの分子量を測定した。PHAの重量平均分子量分析はゲル・パーミッション・クロマトグラフィー法により行った。抽出したPHA 15mgを10mLのクロロホルムに溶解し、0.2μmのフィルターで濾過して測定用サンプルとし、その0.05mLを用いて分析した。測定システムはSLC−10A(島津製作所社製)、カラムはShodex GPC K−806L(昭和電工社製)を2本直列に接続し、40℃で測定した。移動層は1.0mL/分のクロロホルムとし、RI検出器(RID−10A、島津製作所社製)を用いた。標準品としては同様に処理したポリスチレン(昭和電工社製、重量平均分子量:約700万、約107万、15万、3万)を用い、検量線によりPHAの重量平均分子量を算出した。結果を表1に示した。
(実施例2)KNK005ΔphaZ1,6株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例4で作製したKNK005ΔphaZ1,6株を用いて、実施例1と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
(実施例3)KNK005ΔphaZ2,6株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例5で作製したKNK005ΔphaZ2,6株を用いて、実施例1と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例1)KNK005ΔphaZ1株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例2で作製したKNK005ΔphaZ1株を用いて、実施例1と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例2)KNK005ΔphaZ2株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例3で作製したKNK005ΔphaZ2株を用いて、実施例1と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
(比較例3)KNK005株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えてPHA分解酵素未破壊のKNK005株を用いて、実施例1と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
その結果、実施例1ではphaZ6遺伝子の破壊により、比較例3のKNK005株に対してPHAの重量平均分子量を2倍以上に向上できた。実施例1では、phaZ6遺伝子以外のPHA分解酵素遺伝子を破壊した比較例1及び2に対しても、PHAの重量平均分子量を大幅に向上できた。実施例2及び3では、phaZ6遺伝子に加えてphaZ1遺伝子、又はphaZ2遺伝子の破壊により、PHAの重量平均分子量は350万以上に達し、特に実施例2のKNK005ΔphaZ1,6株については400万以上に達した。
Figure 0006313708
(実施例4)PHAの組成分析
各形質転換体により生産されたPHAの組成分析は以下のようにガスクロマトグラフィーによって測定した。乾燥PHAの20mgに2mLの硫酸−メタノール混液(15:85)と2mLのクロロホルムを添加して密栓し、100℃で140分間加熱することでPHA分解物のメチルエステルを得た。冷却後、これに1.5gの炭酸水素ナトリウムを少しずつ加えて中和し、炭酸ガスの発生がとまるまで放置した。4mLのジイソプロピルエーテルを添加してよく混合した後、遠心して、上清中のPHA分解物のモノマーユニット組成をキャピラリーガスクロマトグラフィーにより分析した。ガスクロマトグラフは島津製作所社製GC−17A、キャピラリーカラムはGLサイエンス社製NEUTRA BOND−1(カラム長25m、カラム内径0.25mm、液膜厚0.4μm)を用いた。キャリアガスとしてHeを用い、カラム入口圧100kPaとし、サンプルは1μLを注入した。温度条件は、初発温度100〜100℃まで8℃/分の速度で昇温、さらに200〜290℃まで30℃/分の速度で昇温した。
上記条件にて分析した結果、配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードするPHA合成酵素遺伝子を導入した形質転換体である、KNK005株、KNK005ΔphaZ6株、KNK005ΔphaZ1株、KNK005ΔphaZ2株、KNK005ΔphaZ1,6株、及びKNK005ΔphaZ2,6株は、いずれもP(3HB−co−3HH)を合成することを確認した。
(実施例5)炭素源としてPFADを使用し、ジャーファーメンターを用いた、KNK005ΔphaZ6株によるPHAの生産
種母培地の組成は1w/v% Meat−extract、1w/v% Bacto−Trypton、0.2w/v% Yeast−extract、0.9w/v% NaHPO・12HO、0.15w/v% KHPOとした。
前培養培地の組成は1.1w/v%NaHPO・12HO、0.19w/v%KHPO、1.29w/v%(NHSO、0.1w/v%MgSO・7HO、2.5w/v%パームWオレイン油、0.5v/v%微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v%FeCl・6HO、1w/v%CaCl・2HO、0.02w/v%CoCl・6HO、0.016w/v%CuSO・5HO、0.012w/v%NiCl・6HOを溶かしたもの。)とした。
PHA生産培地の組成は0.578w/v%NaHPO・12HO、0.101w/v%KHPO、0・437w/v%(NHSO、0.15w/v%MgSO・7HO、0.75v/v%微量金属塩溶液(0.1N塩酸に1.6w/v%FeCl・6HO、1w/v%CaCl・2HO、0.02w/v%CoCl・6HO、0.016w/v%CuSO・5HO、0.012w/v%NiCl・6HOを溶かしたもの。)とした。炭素源はPalm fatty acid distillate(PFAD)(MALAYSIAN BIOTECHNOLOGY CORPORATION SDN BDHより入手。遊離脂肪酸含量95.0%;脂肪酸組成 C12:0 0.2%、C14:0 1.2% C16:0 47.6%、C16:1 0.3%、C18:1 35.7%、C18:2 9.7% C18:3 0.4% C20:0 0.4%;融点 43.8℃)を以下の手順で乳化したものを用いた。
PFADを550g及び水を450g量りとり、それぞれ60℃に加熱後、水に4.7gのNaHPO・12HO、及び2.75gのカゼインNaを溶解させた。溶解後、PFADと混合し、ホモミキサー(SILVERSON社製、LABORATORY MIXER EMULSIFIER)を用いて攪拌数2500rpmにて予備乳化を行った。さらに、この予備乳化液を高圧ホモジナイザー(PANDA2K型、ニロ・ソアビ社製)にて圧力10barrにて乳化操作を行い、乳化物を得た。
製造例1で作製したKNK005ΔphaZ6株のグリセロールストック(50μl)を種母培地(10ml)に接種して24時間培養し、1.8Lの前培養培地を入れた3Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製MDL−300型)に1.0v/v%接種した。運転条件は、培養温度30℃、攪拌速度500rpm、通気量1.8L/minとし、pHは6.7〜6.8の間でコントロールしながら28時間培養した。pHコントロールには7%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。
PHA生産培養は2Lの生産培地を入れた10Lジャーファーメンター(丸菱バイオエンジ社製MDL−1000型)に前培養種母を25v/v%接種した。運転条件は、培養温度32℃、攪拌速度450rpm、通気量3.0L/minとし、pHは6.7から6.8の間でコントロールした。pHコントロールには7%水酸化アンモニウム水溶液を使用した。培養は45〜54時間行い、培養経時及び培養終了後、培養ブロスをサンプリングし、遠心分離によって菌体を回収、メタノールで洗浄、凍結乾燥し、乾燥菌体重量を測定した。実施例1に記載の方法によりPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表2に示した。
(実施例6)炭素源としてPFADを使用し、ジャーファーメンターを用いた、KNK005ΔphaZ1,6株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例4で作製したKNK005ΔphaZ1,6株を用いて、実施例5と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表2に示した。
(製造例6)KNK005ΔphaZ1,2,6株の作製
製造例2と同様の方法で、KNK005ΔphaZ2,6株を親株としてpNS2X−phaZ1(−+)を用いて、染色体上のphaZ2遺伝子、phaZ6遺伝子及びphaZ1遺伝子の開始コドンから終止コドンまでを欠失した染色体遺伝子破壊株KNK005ΔphaZ1,2,6株を作製した。
(実施例7)炭素源としてPFADを使用し、ジャーファーメンターを用いた、KNK005ΔphaZ1,2,6株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えて製造例6で作製したKNK005ΔphaZ1,2,6株を用いて、実施例5と同様の方法でPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表2に示した。
(比較例4)炭素源としてPFADを使用し、ジャーファーメンターを用いた、KNK005株によるPHAの生産
KNK005ΔphaZ6株に代えてPHA分解酵素未破壊のKNK005株を用いて、実施例5と同様の方法を用いてPHAを生産し、得られたPHAの生産量、及び重量平均分子量を測定した。結果を表2に示した。
培養約45時間でのPHA生産量及び重量平均分子量分析の結果を表2に示した。その結果、KNK005ΔphaZ6株においてKNK005株に対して重量平均分子量の向上が認められた。重量平均分子量は、KNK005ΔphaZ1,6株においてより向上し、KNK005ΔphaZ1,2,6株においてさらに向上することが明らかとなった。
Figure 0006313708
(実施例8)PHAの組成分析
実施例4に記載の方法により、PHAの組成分析を行った。その結果、配列番号15に記載のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードするPHA合成酵素遺伝子を導入した形質転換体である、KNK005株、KNK005ΔphaZ6株、KNK005ΔphaZ1,6株、及びKNK005ΔphaZ1,2,6株は、いずれもP(3HB−co−3HH)を合成することを確認した。

Claims (12)

  1. 下記(a)又は(b)の遺伝子:
    (a)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
    (b)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより、該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われているCupriavidus属に属する微生物を培養することを特徴とする、3HH、3HV、および4HBからなる群から選択される1種以上に由来する構成単位と、3HBに由来する構成単位とを含む共重合PHAの製造方法。
  2. 前記微生物において、さらに、他のPHA分解酵素遺伝子の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されている、請求項1に記載の共重合PHAの製造方法。
  3. 前記他のPHA分解酵素遺伝子が、下記(c)又は(d)の遺伝子:
    (c)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
    (d)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    である、請求項2に記載の共重合PHAの製造方法。
  4. 前記微生物が、下記(e)又は(f)の遺伝子:
    (e)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列をコードするPHA合成酵素遺伝子、
    (f)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA合成酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    を導入して得られる微生物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の共重合PHAの製造方法。
  5. 前記微生物がCupriavidus necatorである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の共重合PHAの製造方法。
  6. 前記PHAが、3−ヒドロキシヘキサン酸に由来する構成単位を含む共重合PHAである、請求項1〜のいずれか1項に記載の共重合PHAの製造方法。
  7. 炭素源として、遊離脂肪酸含有量が50%以上の油脂を使用することを含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の共重合PHAの製造方法。
  8. 遊離脂肪酸中のパルミチン酸含有量が40〜60%である、請求項に記載の共重合PHAの製造方法。
  9. 下記(g)又は(h)の遺伝子:
    (g)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
    (h)配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されることにより、該遺伝子がコードするPHA分解酵素活性が低下又は失われており、さらに、他のPHA分解酵素遺伝子の少なくとも一部が置換、欠失、挿入及び/又は付加されている
    3HH、3HV、および4HBからなる群から選択される1種以上に由来する構成単位と、3HBに由来する構成単位とを含む共重合PHAを生産するCupriavidus属に属する微生物。
  10. 前記他のPHA分解酵素遺伝子が、下記(i)又は(j)の遺伝子:
    (i)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列をコードするPHA分解酵素遺伝子、
    (j)配列表の配列番号17及び/又は19に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA分解酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    である、請求項に記載の微生物。
  11. 前記微生物が、下記(k)又は(l)の遺伝子:
    (k)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列をコードするPHA合成酵素遺伝子、
    (l)配列表の配列番号15に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の配列同一性を有し、且つPHA合成酵素活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子
    を導入して得られる微生物である、請求項又は10に記載の微生物。
  12. 前記微生物がCupriavidus necatorである、請求項9〜11のいずれか1項に記載の微生物。
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