JP6312849B2 - 燃料高圧ポンプを駆動するための駆動装置および燃料高圧ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料高圧ポンプを駆動するための駆動装置と、そのような駆動装置を備えた燃料高圧ポンプとに関する。
内燃機関の燃焼室に供給されるべき燃料に高い圧力を加える燃料高圧ポンプは、多くの場合、ピストンポンプとして形成される。ピストンポンプ内では、ピストンが圧力室内に存在する燃料を並進運動によって圧縮し、この燃料に高い圧力を加える。たとえば、ガソリン内燃機関の燃料高圧ポンプは、燃料に200バールから250バールの圧力を加えるのに対して、ディーゼル内燃機関の燃料高圧ポンプは、燃料に2000バールから2500バールの圧力を加える。
ピストンを並進運動させるために、しばしば駆動シャフト回転軸線を中心として回転するカムシャフトが駆動シャフトとして使用されるので、駆動シャフトから突出しているカムは周期的にピストンを駆動シャフト回転軸線から遠ざける方向に押圧し、これによって、燃料が位置している圧力室内の容積が縮小され、かつこのようにして燃料に圧力が加えられる。駆動シャフトのさらなる回転時に、ピストンは再び駆動シャフト回転軸線に向かう方向に運動し、これによって圧力室の容積が再び拡大する。
駆動シャフトからピストンに並進運動を伝達するための種々の手段が存在し、とりわけ、偏心リング、いわゆるライダー(Reiter)がしばしば使用される。偏心リングは、駆動シャフトに接触しており、駆動シャフトとカムとが偏心リングの内側で回転するのに対して、偏心リングは並進方向で上下運動し、このときに偏心リング自体が回転することはない。偏心リングは、ピストンに作用接触する平坦な面を有しており、しかも多くの場合は滑りシューを介してピストンに作用接触する。滑りシューは、偏心リングの平坦な面を滑り、こうして偏心リングの運動がピストンに伝達される。
このような装置は、例示的に図3および図4に示されている。図3は、先行技術に係る燃料高圧ポンプ10の縦断面であり、図4は、図3に示した燃料高圧ポンプ10の、IV−IV線に沿った断面を示している。
図3および図4に示されているような先行技術の燃料高圧ポンプ10は、それぞれ2つのピストン12を有している。これらのピストン12は、互いに向かい合って位置し、かつそれぞれ1つの圧力室14を一方の側に画成している。これらの圧力室14には、第1の弁18が配置されているそれぞれ1つの流入部16を介して燃料が供給される。燃料には、ピストン12の並進運動によって高圧がかけられる。高圧をかけられた燃料は、第2の弁22が配置されているそれぞれ1つの流出部20を介して燃焼室へ案内される。ピストン12は、駆動シャフト回転軸線26を中心として回転する駆動シャフト24によって駆動される。ピストンストロークを実施できるようにするために、駆動シャフト24とピストン12との間にいわゆる偏心駆動機構28が介在していることにより、回転エネルギの形の機械的なエネルギ、つまりトルクがピストン12の並進運動へと伝達される。
偏心駆動機構28は、偏心リング30を有している。偏心リング30の内側で、駆動シャフト24と、駆動シャフト24に配置されたカム34とが回転する。偏心リング30は、それ自体が回転することなく、圧力室14に向かう方向に、かつ圧力室14から離れる方向に周期的にガイドされる。偏心リング30の中心点Mは、回転軸線26またはシャフト中心点Wから所定の間隔Aを空けている。シャフト中心点Wを中心とした回転および偏心率
Figure 0006312849
により、
Figure 0006312849
のストロークが生じる。
さらに、偏心駆動機構28は、滑りシュー36を有している。滑りシュー36は、偏心リング30の運動中に平坦な偏心リング面38上で滑り、偏心リング30の並進運動をピストン12へと伝達する。
ピストン12および滑りシュー36が常に偏心リング面38に接触しているようにするために、ばね40が設けられている。ばね40は、ピストン12および滑りシュー36に偏心リング面38に向かう方向に予荷重をかける。
図3および図4に示した偏心駆動機構28に対し、代替的に、たとえばローラを有するローラタペットが駆動シャフト24のカム34上で直接に転動し、これによって並進運動をピストン12に伝達する装置もある。ローラタペットを有するこの装置の利点は、偏心駆動機構28と比較して、偏心リング30と滑りシュー36との間の滑り摩擦の代わりに、カム34とローラタペットのローラとの間に明らかに小さな転がり摩擦しか存在しないことである。
したがって、ローラタペットは、駆動装置領域の個別の要素間に比較的小さな摩擦が存在するという利点を有しているが、ローラタペットは、偏心駆動装置に比べて耐久性が低い。すなわち、このような偏心駆動装置は、たとえば内燃機関のコンロッドに結合されて使用され得るが、このことはローラタペットの使用時にはどちらかといえば困難である。
本発明の課題は、燃料高圧ポンプの偏心駆動装置を摩擦問題に関して改善することにある。
この課題は、請求項1の特徴部に記載の特徴を有する、燃料高圧ポンプを駆動するための駆動装置によって解決される。
このような駆動装置を備えた燃料高圧ポンプは、別の独立請求項に記載されている。
本発明の有利な実施の形態は、従属請求項に記載されている。
内燃機関の燃料高圧ポンプを駆動するための駆動装置は、駆動シャフト回転軸線を中心とした駆動シャフトの回転運動を並進運動に変換するための、駆動シャフトに摩擦接続している偏心リングを有している。偏心リングは、少なくとも1つの平坦な偏心リング面を有している。さらに、駆動装置は、偏心リングの並進運動を伝達するための、偏心リングから間隔を置いて配置されたタペットを有している。タペットは、少なくとも1つの平坦なタペット面を有している。さらには、少なくとも2つの傾転体が設けられている。これらの傾転体は、偏心リング面とタペット面との間に配置されており、偏心リング面およびタペット面に接触している。これらの傾転体は、駆動シャフト回転軸線に対して平行に延びるそれぞれ1つの延在軸線を有している。傾転体は、延在軸線を中心として傾転するように形成されている。
この駆動装置により、解決手段が提案される。この解決手段では、偏心リングを使用した偏心駆動機構、つまり燃料高圧ポンプのための極めて耐久性の高い駆動装置が使用される。この場合、ピストンを駆動する複数のエレメント間の摩耗が減じられる。なぜならば、傾転体と偏心リング面との間、もしくは傾転体とタペット面との間に、滑り摩擦ではなく、転がり摩擦に相当する傾転摩擦が存在しているからである。
したがって、この新たに提案された解決手段は、原理上は、駆動シャフトの回転毎に、押退け体毎のピストンストロークを実施する偏心駆動機構である。先行技術の滑りシュー駆動機構に対する差異は、伝達箇所が滑り接触ではなく、転がり接触または傾転接触として形成されていることにある。これにより、最善かつ頑丈なヘルツ接触を有する純粋な転がり接触または傾転接触が生じる。
1つよりも多くの傾転体を設けることは、ピストンの駆動時により高い安定性を達成することができるという利点を有している。
有利には、傾転体は、タペット面に接触している第1の接触面と、偏心リング面に接触している第2の接触面とを有している。この場合、第1の接触面および/または第2の接触面は、延在軸線を中心として湾曲して形成されている。
これは、傾転体が常に延在軸線を中心として傾転することができるという利点を有している。第1の接触面だけではなく第2の接触面も湾曲して形成されていると特に有利である。
有利な態様では、第1の接触面および/または第2の接触面が、延在軸線を中心として凸状に形成されている。この場合、第1の接触面の曲率と第2の接触面の曲率とが同一であると特に有利である。これにより、タペット面および偏心リング面における傾転体の特に摩擦の少ない運動を実現することができる。
有利な態様では、傾転体は、偏心リング面およびタペット面に対してほぼ垂直に配置された少なくとも1つの側面を有している。この側面は、たとえば平坦に形成されている。しかし、この少なくとも1つの側面は、傾転体における材料、ひいては重量の節減のために、有利にはくびれ部を有していてもよい。代替的または付加的に、この少なくとも1つの側面を凹状に形成することも可能であり、このことも同様に材料の節減に寄与する。
少なくとも1つの側面を代替的に凸状に形成することは、傾転体が平坦な側面または凹状に形成された側面を有している場合に比べて、傾転体が、燃料高圧ポンプ内で作用する力に対してより安定的に形成されるという利点を有している。この場合、凸状に形成された側面が、凸状に形成された第1の接触面または第2の接触面とは異なる曲率を有していると特に有利である。
したがって、全体として有利には、傾転体をそれぞれシリンダ形の転動体から形成することが可能であり、転動体の外径は、最小のヘルツ接触応力を達成するために最大化される。しかし、シリンダ形の転動体の周面は、作業ストロークのためには一部分しか必要とされないので、接触面に相当する曲率を有している側面は、有利には面取りされ、これにより材料を削減することができる。したがって、面取り部は、傾転体において所望されている安定性に応じて平坦な側面またはくびれ部を備える側面にされてよい。さらに材料を削減したいか、安定性を高めたいかに応じて、どちらの場合でも凹状または凸状の形状を形成することができる。
有利には、傾転体は並進運動の軸線に沿って細長く形成されている。特に、並進運動の軸線に沿った傾転体の長さは、7mm〜20mm、特に14mm〜18mmの範囲にある。傾転体のこのような長さによって、最小のヘルツ接触応力を可能にする接触面の曲率をもたらす、湾曲された接触面の最大の外径が生じる。
有利には、タペットはバケット形タペットである。この場合、タペット面は、バケット形タペットの、偏心リングに向けられた下面に形成されている。バケット形タペットは、たとえばローラタペットまたはきのこ形に形成されたピストンのような別のタペットに比べて、ピストンの駆動時に作用する横方向力を極めて良好に吸収することができるという利点を有している。したがって、タペットとしてバケット形タペットを使用する場合、ピストンを駆動するための有利には頑丈な駆動装置が得られる。
有利には、タペットは、傾転体をタペット面に位置固定するために、タペット面の隣に配置さかつ偏心リングに向かう方向に突出する少なくとも1つのタペット位置固定突出部を有している。これにより、有利には、傾転体がその運動中に横方向力によって離脱してタペット面との接触を失うことが阻止される。
さらに有利には、偏心リングは、傾転体を偏心リング面に位置固定するために、偏心リング面の隣に配置されかつタペットに向かう方向に突出する少なくとも1つの偏心リング位置固定突出部を有している。これにより、作用する横方向力によって傾転体が偏心リング面に対する接触を失うことが阻止される。
特に有利には、タペット面と偏心リング面との間にちょうど2つの傾転体が設けられている。ちょうど2つの傾転体を設けることは、タペット面または偏心リング面での支持が、過剰ではなく静的に確実に規定されるという利点を有している。
有利には、タペットと傾転体とに偏心リングに向かって持続的に予荷重をかけるためのばねが設けられている。一方ではばねが傾転体をタペット面および偏心リング面に密接させて保持し、他方では傾転体の傾転運動が可能であるように、ばねの予荷重が設計されていると有利である。
この駆動装置により、有効であると実証された偏心駆動機構が提案される。この偏心駆動機構は、小さな摩擦出力しか必要とせず、したがって比較的少ないCOエミッションが生じるので、エネルギ上最適化されて実現されている。接触半径を最大にしかつ静的に確実に規定することによる、頑丈な転がり接触または傾転接触が提案されており、このような転がり接触または傾転接触では、小さな直径の差異さえも許容可能である。
たとえば、傾転体は、シリンダ形の転動体を側方で面取りすることによって製造されてよく、これにより、最大のエネルギ効率と頑丈さとを組み合わせることができる。面取り部の代わりに、凹状または凸状の形状が、傾転体の1つまたは複数の側面に設けられてもよい。
燃料高圧ポンプは、有利には上記で説明された利点を有する上述の駆動装置を有している。
本発明の有利な実施の形態を、添付の図面に基づき以下で詳しく説明する。
2つの傾転体を備えた燃料高圧ポンプの駆動装置の縦断面図である。 図1に示した両傾転体のうちの1つの傾転体を示す斜視図である。 偏心駆動機構を備えた先行技術の燃料高圧ポンプの縦断面図である。 図3に示したIV−IV線での断面図である。
偏心駆動機構28を備えた燃料高圧ポンプ10の原理的な構成は、既に図3および図4に図示された先行技術の燃料高圧ポンプ10に関連して説明されている。本発明に係る燃料高圧ポンプ10の原理的な構造および機能形式は、偏心リング30が使用される先行技術から既知のこの燃料高圧ポンプ10に相当するが、以下に説明するように全体的な駆動装置42自体の改善された構造を有している。
したがって、図1は、駆動装置42の領域の燃料高圧ポンプの一部分を縦断面で示している。
駆動装置42は、駆動シャフト24、偏心リング30、タペット44および2つの傾転体46を有している。2つの傾転体46の代わりに、2つよりも多い傾転体46が設けられていてもよいが、こうすると静的に過剰な接触をもたらし得る。
偏心リング30は、駆動シャフト24、特に図示していないカム34によって、駆動シャフト回転軸線26を中心とした駆動シャフト24の回転運動時に、上下運動させられる。これにより、燃料高圧ポンプ10のピストン12に伝達される並進運動が発生する。この並進運動をピストン12に伝達することができるように、伝達機構が設けられている。伝達機構は、傾転体46およびタペット44を含む。傾転体46は、第1の接触面48でタペット面50に接触する。このタペット面50は平坦に形成されていて、タペット44の、偏心リング30に向けられた下面52に位置している。これとは反対に位置する側で、傾転体46は、第2の接触面54で偏心リング面38に接触している。偏心リング面38は、偏心リング30においてタペット44に向けられて配置されている。
傾転体46は、駆動シャフト回転軸線26に対して平行に延びるそれぞれ1つの延在軸線56を有している。この延在軸線56は、図1の図平面に垂直に延びている。偏心リング30が駆動シャフト24によって運動されると、傾転体46はこの延在軸線56を中心として傾転することができる。
図1では、偏心リング30が上死点に向かって運動している位置で傾転体46が実線で示されているのに対して、偏心リング30が上死点から再び離れる方向で運動している状態の傾転体56は破線で示されている。
駆動装置42の良好な安定性を過剰になることなしに達成するために、2つの傾転体46がタペット面50と偏心リング面38との間に配置されている。
傾転体46がタペット面50および偏心リング面38と持続的に接触するようにするために、ばね40が設けられている。ばね40は、タペット44および傾転体46に、偏心リング30に向かう方向に予荷重をかけている。
タペット44は、バケット形タペット58として実装されている。これは、タペット44が横方向力を良好に受け入れ、横方向力に抗力で対抗することができるという利点を有している。同時に、バケット形タペット58の内面60は、ばね受けとしてばね40を支持するだけでなく、ピストン12のための載置面としても働くことができる。
傾転体46の第1の接触面48も第2の接触面54も、湾曲して形成されており、しかも有利には延在軸線56を中心として凸状に湾曲して形成されている。この場合、第1の接触面48の曲率と第2の接触面54の曲率とは同じである。これにより、傾転体46は、偏心リング30の運動中に、小さな摩擦損失のみで偏心リング面38およびタペット面50に接触して傾転軸線56を中心として傾転することができる。
タペット44および偏心リング30は、タペット面50または偏心リング面38の隣に、それぞれ突出部を有している。すなわち、それぞれタペット位置固定突出部62または偏心リング位置固定突出部64を有している。これらの位置固定突出部62、64は、運転中に、傾転体46が偏心リング面38またはタペット面50から滑り落ちるかもしくは脱落して、それによりタペット面50または偏心リング面38に対する接触を失うことがないように機能する。
図2は、傾転体46のうちの1つを示す斜視図である。傾転体46は、偏心リング面38またはタペット面50に対して垂直に、したがって接触面48,54に対してほぼ垂直に配置された側面66を有している。図2に示す実施の形態では、これらの側面66は平坦に形成されている。しかし、これらの側面66にくびれ部を備えることも可能であり、これにより傾転体46の材料ひいては重量を節減することができる。この目的を達成するために、側面66を凹状に形成することも可能である。側面66を凸状に形成することも可能であるが、この場合、凸状の側面66の曲率は、有利には接触面48,54の曲率とは異なっている。
さらに、図2から判るように、傾転体46は、破線で示されている転動体68から形成することができる。このために、転動体68の側方の材料の除去によって側面が形成される。形成されるべき傾転体46が、後に偏心リング面38またはタペット面50と接触する領域におけるヘルツの接触応力を十分に最小化することができるように、まずは、できるだけ大きな外径を有する転動体68が提供される。
したがって、転動体68から形成された傾転体46の、並進運動の軸線70に沿った長さは、14mm〜18mmの範囲、特に15.5mm〜16.5mmの範囲にある。
これにより、駆動装置42またはこのような駆動装置42を装備した燃料高圧ポンプ10は、有利であると実証された偏心駆動機構28を偏心リング30を使用しながら利用することができるという利点を有している。この場合、通常は滑りシュー36と偏心リング面38との間で発生する滑り摩擦を、延在軸線56を中心とした1つまたは複数の傾転体46の傾転による転がり摩擦/傾転摩擦へと減じることができる。これにより、実際に1つの軸線を中心として回転する転動体を有するローラタペットの使用時に似た小さな摩擦値を達成することができるが、この場合、頑丈な偏心リング30が使用される。
10 燃料高圧ポンプ
12 ピストン
14 圧力室
16 流入部
18 第1の弁
20 流出部
22 第2の弁
24 駆動シャフト
26 駆動シャフト回転軸線
28 偏心駆動機構
30 偏心リング
34 カム
36 滑りシュー
38 偏心リング面
40 ばね
42 駆動装置
44 タペット
46 傾転体
48 第1の接触面
50 タペット面
52 下面
54 第2の接触面
56 延在軸線
58 バケット形タペット
60 内面
62 タペット位置固定突出部
64 偏心リング位置固定突出部
66 側面
68 転動体
70 軸線
A 間隔
L 長さ
M 偏心リングの中心点
W シャフト中心点

Claims (9)

  1. 内燃機関の燃料高圧ポンプ(10)を駆動するための駆動装置(42)であって、
    駆動シャフト(24)に摩擦接続し、該駆動シャフト(24)の、駆動シャフト回転軸線(26)を中心とした回転運動を並進運動に変換するための偏心リング(30)であって、少なくとも1つの平坦な偏心リング面(38)を有している偏心リング(30)と、
    前記偏心リング(30)に対して間隔を置いて配置された、前記偏心リング(30)の前記並進運動を伝達するためのタペット(44)であって、少なくとも1つも平坦なタペット面(50)を有しているタペット(44)と、
    前記偏心リング面(38)と前記タペット面(50)との間に配置され、かつ前記偏心リング面(38)および前記タペット面(50)に接触している少なくとも2つの傾転体(46)と、
    を備え、
    前記傾転体(46)は、前記駆動シャフト回転軸線(26)に対して平行に延びるそれぞれ1つの延在軸線(56)を有しており、前記傾転体(46)は前記延在軸線(56)を中心として傾転するように形成されており、
    前記タペット(44)は、前記タペット面(50)において前記傾転体(46)を位置固定するために、前記タペット面(50)の隣に配置され前記偏心リング(30)に向かう方向に突出する少なくとも1つのタペット位置固定突出部(62)を有しており、
    前記偏心リング(30)は、前記偏心リング面(38)において前記傾転体(46)を位置固定するために、前記偏心リング面(38)の隣に配置され前記タペット(44)に向かう方向に突出する少なくとも1つの偏心リング位置固定突出部(64)を有していることを特徴とする、駆動装置(42)。
  2. 前記傾転体(46)は、前記タペット面(50)に接触しているそれぞれ1つの第1の接触面(48)と、前記偏心リング面(38)に接触しているそれぞれ1つの第2の接触面(54)と、を有し、前記第1の接触面(48)および/または前記第2の接触面(54)は、前記延在軸線(56)を中心として湾曲して形成されている、請求項1記載の駆動装置(42)。
  3. 前記第1の接触面(48)および/または前記第2の接触面(54)は、前記延在軸線(56)を中心として凸状に湾曲して形成されており、特に前記第1の接触面(48)の曲率と前記第2の接触面(54)の曲率とは同一である、請求項2記載の駆動装置(42)。
  4. 前記傾転体(46)はそれぞれ、前記偏心リング面(38)および前記タペット面(50)に対してほぼ垂直に配置された少なくとも1つの側面(66)を有しており、該側面(66)は、平坦に、またはくびれ部を有して、または凹状または凸状に形成されており、凸状に形成された前記側面(66)は、特に凸状に形成された前記第1の接触面(48)または第2の接触面(54)に対して異なる曲率を有している、請求項2または3記載の駆動装置(42)。
  5. 前記傾転体(46)は、前記並進運動の軸線(70)に沿って細長く形成されており、特に、前記並進運動の前記軸線(70)に沿った前記傾転体(46)の長さ(L)は、7mm〜20mm、特に14mm〜18mmの範囲にある、請求項1から4までのいずれか1項記載の駆動装置(42)。
  6. 前記タペット(44)は、バケット形タペット(58)であり、前記タペット面(50)は、前記バケット形タペット(58)の、前記偏心リング(30)に向けられた下面(52)に形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の駆動装置(42)。
  7. ちょうど2つの傾転体(46)が、前記タペット面(50)と前記偏心リング面(38)との間に設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載の駆動装置(42)。
  8. 前記タペット(44)と前記傾転体(46)とに、前記偏心リング(30)に向かって持続的に予荷重をかけるためのばね(40)が設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載の駆動装置(42)。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項記載の駆動装置(42)を有する燃料高圧ポンプ(10)。
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