JP6310184B2 - 洗浄管路調査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄管路調査方法、特に、管路内を清浄した後の洗浄の状態を調査する洗浄管路調査方法に関する。
管路は様々な場所に様々な形態で使用されている。例えば、上水道や下水道管路、工場における原料や燃料等を送るパイプ、家庭内での排水パイプ等がある。管路を流れる物体についても、気体、液体、固体等、様々な形態がある。
これらの管路は、長期間の使用により堆積物等が管路内に付着するため、定期的に洗浄することが必要である。従来、管路の洗浄方法として、ピグ方式(例えば、特許文献1、2)やノズル方式(例えば、特許文献3)があった。しかし、作業コスト、洗浄効果、及び安全性等の面から、近年、ピグ方式やノズル方式に替え、洗浄用の流動体を用いた洗浄方法(特許文献4)が注目されている。この方式は、固体のピグの替わりに、氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を管路の入口から管路内に送り込み、管路内を流動させて管路の出口から流動体を排出するものである。
上記の流動体を用いた洗浄方法においては、流動体が管路内を流動すると、管路の内壁に氷粒子が衝突、接触するので管路の内壁に付着した堆積物等に物理的な外力が加わり、大きな堆積物等が削り取られ、管路内の清浄が行われる。流動体はシャーベット状であるゆえ、例えば管路が曲りや狭窄部分、更にはT型連結管等複雑な形状を有していても通過することができるので、管路の形状如何にかかわらず洗浄することが可能である。
管路の洗浄が効果的に行われたかどうかは、作業者が中に入れるほど径の大きな管路では、作業者が中に入り直接観察して行うことは可能である。作業者が入れない管路では、例えば内視鏡等を使用し、内視鏡等による観察によって行われる。
特開2001−191045号公報 特開2009−66522号公報 特開平9−10716号公報 特許第4653921号公報
管路の洗浄が効果的に行われたかどうか調査することは容易ではない。作業者が入れるほど直径の大きな管路では、作業者が管路に入り直接観察することは可能であるが、洗浄した管路全長に亘り観察することは実際的ではなく容易ではない。また、内視鏡等を挿入して調査する方法は、装置全体が大掛かりとなりコストが掛かる。
上記の氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を用いた洗浄方法においては、管路内の洗浄の効果については、排出されるシャーベット体の色に注目していた。すなわち、洗浄を開始した直後は、管路内の堆積物や錆等が除去されるので、流動体には褐色又は黒色の色が付される。洗浄が進むにつれ管路内の堆積物や錆等が無くなってくるので、流動体に付着された色が薄くなり、最後には流動体には色が付されず、管路内に圧入する前の流動体と区別を付けることが難しくなる。この状態になった時をもって、管路内の洗浄は完了したものとして作業を終了している。実際に洗浄の状態を確認する必要がある場合には、内視鏡等を用いており、装置が大掛かりとなりコストが掛かっていた。
上述したように、洗浄した管路内を調査する方法については、これまでに簡便で実際的な方法がなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、管路を洗浄した後に、洗浄の状態を簡単で正確に知ることができる洗浄管路調査方法提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の洗浄管路調査方法は、管路の調査対象区間内で移動可能な移動体を移動させ、その速度を求めることで洗浄状態を調査する洗浄管路調査方法において、前記移動体の移動の速度は、前記洗浄の実行前と実行後とで求められ、前記移動体の移動は、前記管路内に氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を加圧注入し、該流動体の流動によって前記移動体を運搬することで行われ、前記洗浄状態は、前記洗浄の実行前後の前記移動体の速度差に基づいて判断され、前記移動体の速度差は、前記移動体に搭載された位置信号を発信する発信機からの信号を前記管路の調査対象区間内に複数設置された受信機によって受信することで得られる前記調査対象区間内での前記移動体の位置及び速度データに基づいて求められることを特徴とする。
この方法によれば、洗浄状態の判断は、調査対象区間を流動する流動体の搬送力を用いて移動する移動体の洗浄前後の速度差に基づいて行われる。管路内又は管壁に堆積物等があった場合とそれらが取り除かれた場合とでは、管路を流動する流動体の速度が変化する。それにより移動体の速度も変化する。したがって、洗浄の実行前と実行後で移動体の速度差に基づいて管路内の洗浄状態の調査を行うことが可能であり、洗浄調査は簡単さ及び正確さを有し実際的なものである。
また、平均の移動速度は調査対象区間の長さを通過に要した時間で除することで求められ、洗浄前後のこの平均速度差により調査対象区間の洗浄状態を判断することができる。この方法は、もっとも簡便に洗浄状態を判断することができる方法である。
更に、移動体の管路内の移動は調査対象区間に加圧注入される流動体により行われるので、この流動体が移動動作を行う限り移動体の移動は確実に行われることとなり、移動体の速度差を正確に求めることに資する。これにより洗浄状態をより的確に判断することが可能である。
また、移動体の速度差は、移動体に搭載された位置信号を発信する発信機からの信号を管路の調査対象区間内に複数設置された受信機によって受信することで得られる調査対象区間内での移動体の位置及び速度データに基づいて求められるので、移動体の移動中の調査対象区間内での位置を刻一刻特定することが可能である。したがって、調査対象区間内の各場所での速度データが得られるので、例えば、洗浄不十分な箇所を判断することも可能である。
請求項2に記載の洗浄管路調査方法は、請求項に記載の洗浄管路調査方法において、前記移動体に加速度センサを更に搭載し、前記加速度センサからの加速度データを経時的に記録し、前記洗浄の実行前と実行後の前記移動中に収集した前記加速度データに基づいて前記移動体の前記洗浄の実行前後の速度差を求め、前記発信機及び前記受信機により求められる前記速度差と平均を求め、該平均値により前記洗浄状態の判断を行うことを特徴とする。
したがって、加速度センサからの加速度データを用いて調査対象区間内の速度分布を求めることが可能であり、洗浄の実行前後で、その速度分布を比較することで洗浄状態の判断を行うことができる。更に、加速度データから求めた速度データを利用し、例えば、発信機及び受信機により求められる速度差と速度差の平均値を求めることでより誤差の少ない速度データを得ることができ、より正確に速度差を求めることが可能である。速度差がより正確に求まれば洗浄の状態をより正確に判断することが可能である。
請求項3に記載の洗浄管路調査方法は、請求項1又は2に記載の洗浄管路調査方法において、前記移動体を移動させる前記シャーベット状の流動体の流動は、 所定量の前記シャーベット状の流動体を前記調査対象区間の管路の一方側から加圧注入して、シャーベット状の流動体の団塊を形成し、その後方から水を加圧注入して前記団塊を前記管路の他方側へ移動させることによって行われることを特徴とする。このようにすることで、移動体を移動させるために、最初のシャーベット状の流動体の団塊を形成した後、このシャーベット状の流動体の団塊を水で押し流すことができるので、シャーベット状の流動体を節約することが可能である。
請求項4に記載の洗浄管路調査方法は、請求項1から3の何れか1項に記載の洗浄管路調査方法において、前記移動体の前記管路内への配置は、前記シャーベット状の流動体を加圧注入する前に、前記管路の一方側の中間高さ位置に位置させることによって行われることを特徴とする。したがって、移動体は、流動体で包まれ流動体から離れず流動体と一体となってスムーズに管路内を移動することが可能であり、移動体の速度差を正確に求めることに資する。
請求項5に記載の洗浄管路調査方法は、請求項1から4の何れか1項に記載の洗浄管路調査方法において、前記シャーベット状の流動体の加圧注入に加え、前記注入側とは反対側からの吸引動作を行うことを特徴とする。
したがって、移動体の管路内の移動は、反対側で吸引動作を行うことで、流動体の加圧注入動作が補完され、移動動作がより安定化される。移動体の移動動作が安定化することにより、より正確な加速度データ又は位置データの取得が可能となり、より正確に洗浄前後の速度差を求め、洗浄状態を判断することが可能である。
本発明の洗浄管路調査方法によれば、移動体を洗浄の実行前後にそれぞれ管路内を移動させ、移動体の洗浄の実行前後の速度差に基づいて洗浄状態を判断するので、管路の清浄状態を簡単な方法で正確に然も低コストで判断することが可能となった。流動体として氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を用いているので、管路の洗浄と調査を一度に行うことも可能である。
本発明の洗浄管路調査方法の実施の形態に係る概略説明図である。また、調査を開始する直前の移動体を水中で把持している様子を示す概略説明図である。 図1の洗浄管路調査方法に係り、把持した移動体を氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体で包んだ様子を示す概略説明図である。 図1の洗浄管路調査方法に係り、移動体をシャーベット状の流動体で管路内を移動させている様子を示す概略説明図である。 図1の洗浄管路調査方法に係り、移動体を回収手段により回収する様子を示す概略説明図である。
以下、本発明の洗浄管路調査方法の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。図1は、その概略説明図である。本実施の形態では、移動体は加速度センサと位置特定するための超音波発信機を有し、流動体は氷粒子と水とを有するシャーベット状のものである。管路として直径略200mm程度の上水道管に適用した例に付いて示している。なお、図1では説明のために管路は誇張して示されている。
洗浄及び調査の対象とする管路は、前述のように細径の上水道管40であり、この上水道管40は地面から所定の深さに埋設されている。また、上水道管40には、途中に複数の制水弁42が接続されている。更に、上水道管40には複数の枝管44が設けられている。通常、これらの枝管44には止水弁48を介して消火栓又は排泥管(図示していない)が取り付けられている。図1においては、枝管44a、44bは、地面から所定深さ掘った凹所46a、46b内に突出しており、それぞれの端部には止水弁48を介して流動体導入管24、流動体排出管30が取り付けられている。
流動体導入管24、流動体排出管30は、それぞれ先端部が二股に構成されており、一方の口から流動体を導入又は排出し、上方に開口する他方の口24a、30aから、後述する移動体であるスマートボールを投入、回収する。投入するために投入手段20、回収するために回収手段22が用いられ、これらは流動体導入管24、流動体排出管30及び管路40に出し入れできるように構成されている。
図1において2つの制水弁42、42で閉じられた区間内であって枝管44aと枝管44bが接続されている区間が、上水道管40の調査対象区間40aである。この調査対象区間40aを、流動体26が流動して洗浄が行われ、移動体であるスマートボール17が移動して洗浄調査が行われる。流動体導入管24から流動体26が上水道管40の調査対象区間40aに、後述する流動体加圧注入装置により加圧注入される。流動体排出管30からは、調査対象区間40aに加圧注入された流動体26が流し出されて排出される。
流動体26は、氷粒子と水を有するシャーベット状の流動体であり、氷粒子と水との比率は7から9対3から1である。すなわち、ほとんどが氷粒子である。また、流動体26には塩分を適宜加えてあり、その量は略0.3質量%である。また、流動体26の含氷率は、スマートボール17を移動するために必要な団塊が形成できるように適宜調整される。
流動体導入管24には、流動体加圧注入装置14が接続され、この流動体加圧注入装置14に、氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体26を満載したタンク車16が接続されている。ここで、流動体加圧注入装置14は、例えば、流動体26を圧送して調査対象区間40aに送り込むためのスクリュー(図示していない)が具備されている。このスクリューは回転数を調整することで、流動体26の管路への送り込み圧力を自由に変えることが可能である。
流動体導入管24から導入され、上水道管40の調査対象区間40aを移動した流動体26は、流動体排出管30の出口から排出ホース38を経て排水タンク32に排出される。図1では、流動体排出管30には、流動体吸引装置は接続されていないが、調査対象区間40a内を流動する流動体26の加圧注入を補完するために流動体吸引装置を接続することが好適である。流動体吸引装置を接続することにより、流動体26の加圧注入動作と共に吸引動作が行われ、調査対象区間40aに急な昇り勾配若しくは曲りがある場合に、流動体26の流動及びスマートボール17の移動が確実に行われることとなる。
上水道管40の調査対象区間40aには、複数の超音波受信機12が取り付けられている。本実施の形態では、超音波受信機12は、上水道管40の枝管44の止水弁48の下部に取り付けられている。その台数は、調査対象区間40aの長さに応じて決定される。この超音波受信機12は、以下で述べるスマートボール17から所定時間の間隔で発信される超音波を受信し、スマートボール17の現在位置を特定できるように構成されている。すなわち、スマートボール17の調査対象区間40a内での位置を特定する位置特定するための手段は、上述の超音波受信機12とスマートボール17に内蔵された超音波発信機とで構成されている。
スマートボール17は、硬質の金属製のコア部分のみからなり、コア内には、加速度センサ、音響センサ、超音波発信機、温度計、記録媒体、電源等が内蔵されている。コアの外側には、薄い保護カバーが被せられている。本実施の形態では直径は略50mmから略65mm程度である。スマートボール17の見かけ比重は、流動体26と略同一であることが好ましい。このために、内部に内蔵する計測機器類、スマートボールの外殻を構成する金属の材質等を考慮することができる。
スマートボール17の形状は球形状である。その表面に、小突起を設けても良い。これは、流動体26で包まれたときに流動体26から離れず流動体26と一体となってスムーズに上水道管40内を移動させるためである。
洗浄及び調査を開始する前段階として、まず調査対象区間40aが決められる。そして、調査対象区間40a内の両端の近接する区間外の制水弁42、42は閉められる。閉めた状態で、上水道管40内には水50が充満されている。次いで、調査対象区間40aで、上流(図1では左側)の制水弁42に一番近い下流側の枝管44aに流動体導入管24、下流の制水弁42に一番近い上流側の枝管44bに流動体出管30をそれぞれ取り付ける。そして、流動体導入管24には流動体加圧注入装置14とタンク車16を接続する。流動体排出管30には排水ホース38を接続し排水タンク32を設置する。更に、超音波受信機28を調査対象区間40a内の枝管44a、44b、更にその他の枝管(図示していない)に取り付ける。
ここで、調査の作業の手順の概略を説明する。上記の前段階の作業が終了した後、スマートボール17を、調査対象区間40a内に投入し、加圧注入される流動体26により調査対象区間40a内を移動させる。スマートボール17が調査対象区間40aの終端に到達したら、流動体26の加圧注入を一旦止めてスマートボール17を回収する。そして、スマートボール17を回収した後、調査対象区間40a内に必要に応じた量の流動体26を流動させ管路の洗浄を行う。洗浄が終了した後に、調査対象区間40a内に水50を注入して、調査対象区間40a、流動体導入管24及び流動体排出管30内を水で満たす。その後、再びスマートボール17を投入し、加圧注入される流動体26により調査対象区間40a内を移動させる。以下、それぞれの工程に付いて説明する。
スマートボール17の調査対象区間40aへの投入は、図1に示す様に、スマートボール17を投入手段20で把持しながら、スマートボール投入口24aから挿入し、枝管44aの真下に位置させる。投入手段20は、先端側にある先端把持部20aでのスマートボール17の把持・解放動作を、投入手段20の他端側で操作することが自在に構成されている。先端把持部20aは、複数枚の把持板から構成されている。スマートボール17を投入手段20で把持し枝管44aの真下に位置させることは容易である。この時、調査対象区間40a内は水50で充満されているので、スマートボール17は水50の中に把持され位置している。
次いで、図2に示す様に、流動体26を流動体導入管24の流動体投入口から少しだけ加圧注入し、この時点で、一旦流動体加圧注入装置14の動作を止める。スマートボール17は流動体26で包まれる。その後、投入手段20の先端把持部20aを開いて、スマートボール17を流動体26内に残し、投入手段20を流動体導入管24から抜き取る。この動作は、流動体導入管24には、何も挿入されていない状態なので容易に行うことが可能である。流動体26は調査対象区間40aの開始端側に少しだけ充填された状態であり、スマートボール17はその流動体26の中にあってちょうど調査の開始点に位置している。調査対象区間40aの流動体26が未だ充満されていない部分は水50が残留している。
次に、流動体26を流動体加圧注入装置14から調査対象区間40aに加圧注入する。すると、スマートボール17を包む先頭の流動体26は後方から加圧注入された流動体26により押し流され、そのようにして調査対象区間40a内を移動して行く。調査対象区間40a内の水50は、流動体26が注入され分だけ流動体排出管30から流出される。このようにして、スマートボール17は流動体導入管24の真下から、流動体排出管30の真下まで流動体26により押し流されながら移動することとなる。ここで、流動体排出管30に流動体吸引装置が接続されている場合には、吸引開始後、まず流動体排出管30内が負圧状態となり、流動体26が加圧注入により水50が上ってきて、その水50の吸引が行われると調査対象区間40a内の流動体26が吸引されて行くこととなる。
図3は、調査対象区間40a内を流動体26で取り囲まれながら押し流されて行くスマートボール17の様子を示す説明図である。この間、スマートボール17からは一定の時間間隔で超音波が発信され、上水道管40に沿って設置された超音波受信機12でその発信された超音波を受信するように構成されている。この位置特定手段による位置データにより、スマートボール17の現在位置が特定される。また、スマートボール17内に内蔵された加速度センサ(図示していない)は調査対象区間40a内を移動していく際に、流動体26の加速度を経時的に計測し、その加速度データは記録媒体(図示していない)に記録される。その他、温度計により計測されたデータも記録媒体に記録される。このようにして、スマートボール17は、流動体排出管30の真下まで移動する。
ここで、スマートボール17の流動体導入管24の真下から流動体排出管30の真下までの移動は、前述のように流動体26を用いているが、スマートボール17を移動させるための最初の流動体26の団塊が形成された後は、流動体導入管24から水50を用いて移動させても良い。このようにすることで、流動体26を節約することが可能である。
図4は、スマートボール17の回収について示す概略説明図である。スマートボール17の回収は、以下のように行う。スマートボール17が流動体排出管30の真下に来たら、流動体圧送装置14の流動体26の加圧注入を止める。そして、流動体排出管30のスマートボール回収口30aから回収手段22を挿入する。回収手段22の先端部には網体22aが取り付けられている。この網体22aは、回収手段22の他端部で、開閉の操作ができるように構成されている。流動体排出管30及び枝管44bには水50が溜まっている状態なので、容易に回収手段22を挿入することができる。挿入した回収手段22は、先端の網体22aを開いてスマートボール17をキャッチできるようにする。回収手段22によりスマートボール17を回収したら、回収手段22毎スマートボール17を流動体排出管30より引き出すことができる。
スマートボール17を回収した後に、調査対象区間40a内の本格的な洗浄を開始する。すなわち、調査対象区間40aに流動体26を連続して所定量だけ加圧注入する。ここで、流動体排出管30から排出される流動体26に着色される色により、洗浄の程度を推定することができる。排出される流動体26に色が着色されなくなったときを洗浄終了とする。ただし、課題で述べたように、実際に堆積物等が削り取られたか否かはこれだけでは不明である。
調査対象区間40a内の洗浄が終了したら、流動体導入管24から水道水50を注入する。この注入は、調査対象区間40a及び流動体排出管30に残っている流動体26を排出するまで行われる。すると、調査対象区間40a、流動体導入管24、及び流動体排出管30内は水50だけとなる。そして、流動体挿入管24、及び流動体排出管30内を大気圧に戻すと、最初にスマートボール17をと投入する直前の状態と同じになる。
この状態で、流動体導入管24からスマートボール17を再び投入する。投入する方法は前述した通り、投入手段20を用いる。そして、前述したように、スマートボール17を、調査対象区間40a内を加圧注入される流動体26により移動させ、回収手段22により回収する。ここで、調査対象区間40a内の洗浄は終了しているので、スマートボール17の流動体導入管24の真下から流動体排出管30の真下までの移動は、前述のように流動体26を用いるが、スマートボール17を移動させるための最初の流動体26の団塊が形成された後は、前述したように流動体導入管24から水50を用いて移動させても良い。このようにすることで、流動体26を節約することが可能である。
スマートボール17は、氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体26を用いることで、調査対象区間40a内に急な昇り勾配がある場合でも、停留することなく進むことが可能である。同様に、調査対象区間40a内に曲りがある場合でも滞留することなく進むことが可能である。
スマートボール17内には、前述したように、加速度センサと超音波発信機を有している。ここで、流動体26が移動する管路40の調査対象区間40aの断面積が変化すると、移動する流動体26の速度が変化する。流動体26の移動速度の変化は、加速度センサの変化として捉えられる。したがって、洗浄前に調査対象区間40a内に堆積物等があり、堆積物等により調査対象区間40aの断面積を小さくなっている場合、洗浄により堆積物等が取り除かれると、洗浄の前後で加速度センサにより計測される加速度は変化する。加速度は時間で積分して速度データに変換することができる。したがって、洗浄前後の加速度センサの加速度データを速度データに変換して解析することで、洗浄前後の速度差がわかり、これを基に調査対象区間40a内の洗浄状態を判断することができる。本実施の形態では、超音波発信機を有しているのでスマートボール17の調査対象区間40a内の位置を特定することが可能である。したがって、調査対象区間内の各場所での速度データが得られるので、例えば、洗浄不十分な箇所を判断することも可能である。
また、加速度データを用いず、位置データだけを用いて洗浄前後の速度差を求めることも可能である。移動体の調査対象区間での位置が特定できることから、所定の距離をどれだけの時間で移動したかが分かり、これにより速度を求めることができる。更に、加速度データから求めた速度データを利用し、例えば速度の平均を求めることでより誤差の少ない速度データを得ることができ、より正確に速度差を求めることが可能である。速度差がより正確に求まれば洗浄の状態をより正確に判断することが可能である。
なお、磁力計は、管種が変化(例えば、樹脂製であったものから鉄鋼製に変化)したときに、磁力の変化として現れるので、加速度センサの加速度の変化において、管種の変化による繋ぎ目の断面積の変化によるものか等を区別することが可能である。すなわち、磁力計はスマートボール17の速度データや位置データの補正に用いることが可能である。
更に、調査対象区間40aに流動体26が残留しても、流動体26は氷粒子、水、及び塩分から構成されているので人体には影響はない。ここで、スマートボール17の回収に関して、スマートボール17が枝管44b内に流動体26により押し上げられるようになっている場合は、回収手段22を使用せずに流動体26の加圧注入によりスマートボール17を排水タンク32内で回収することができる。
本実施の形態の洗浄管路調査方法によれば、調査対象区間40a内を移動体であるスマートボール17が、洗浄の前後において氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体26によって移動させられる。加速度センサによる加速度データ又は超音波発信機による位置データを用いて洗浄前後の速度差を求め、この速度差に基づいて調査対象区間40aの洗浄状態を判断することが可能である。本発明の洗浄管路調査方法を用いることで、管路の洗浄状態を正確且つ簡単に然も低コストで判断することが可能になった。
なお、上記の実施の形態では、スマートボール17は球形状としたが、これらの実施の形態に限定されることはない。発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、調査する管路に応じてスマートボール17をフットボール形状又はカプセル形状にすることも可能である。また、スマートボール17には薄い保護カバーが被せられているが、その表面に凹凸や溝等を設け、シャーベット状の流動体26と一体に移動させることも可能である。更に、洗浄の調査として対象となる管路は、上水道管以外にも、下水道管、工場内での各種の配管、食品等を扱う管路が挙げられる。
10 洗浄管路調査システム
12 超音波受信機
14 流動体加圧注入装置
16 タンク車
17 スマートボール(移動体
20 投入手段
22 回収手段
24 流動体導入管
26 流動体
30 流動体排出管
32 排出タンク
38 排出ホース
40 上水道管
40a 調査対象区間
42 制水弁
44a、44b 枝管
46a、46b 凹所
48a、48b 止水弁
50 水

Claims (5)

  1. 管路の調査対象区間内で移動可能な移動体を移動させ、その速度を求めることで洗浄状態を調査する洗浄管路調査方法において、
    前記移動体の移動の速度は、前記洗浄の実行前と実行後とで求められ、
    前記移動体の移動は、前記管路内に氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を加圧注入し、該流動体の流動によって前記移動体を運搬することで行われ、
    前記洗浄状態は、前記洗浄の実行前後の前記移動体の速度差に基づいて判断され、
    前記移動体の速度差は、前記移動体に搭載された位置信号を発信する発信機からの信号を前記管路の調査対象区間内に複数設置された受信機によって受信することで得られる前記調査対象区間内での前記移動体の位置及び速度データに基づいて求められることを特徴とする洗浄管路調査方法。
  2. 前記移動体に加速度センサを更に搭載し、
    前記加速度センサからの加速度データを経時的に記録し、前記洗浄の実行前と実行後の前記移動中に収集した前記加速度データに基づいて前記移動体の前記洗浄の実行前後の速度差を求め、前記発信機及び前記受信機により求められる前記速度差と平均値を求め、該平均値により前記洗浄状態の判断を行うことを特徴とする請求項に記載の洗浄管路調査方法。
  3. 前記移動体を移動させる前記シャーベット状の流動体の流動は、
    所定量の前記シャーベット状の流動体を前記調査対象区間の管路の一方側から加圧注入して、シャーベット状の流動体の団塊を形成し、
    その後方から水を加圧注入して前記団塊を前記管路の他方側へ移動させることによって行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄管路調査方法。
  4. 前記移動体の前記管路内への配置は、
    前記シャーベット状の流動体を加圧注入する前に、前記管路の一方側の中間高さ位置に位置させることによって行われることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の洗浄管路調査方法。
  5. 前記シャーベット状の流動体の加圧注入に加え、前記注入側とは反対側からの吸引動作を行うことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の洗浄管路調査方法。
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