JP6308019B2 - タイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤ - Google Patents

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本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤに関する。
スタッドレスタイヤの氷上摩擦性能の向上を目的として、ジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、平均粒径40〜200nmの架橋されたゴム粒子であるポリマーゲルを10質量部以上50質量部以下、及び、植物の多孔質性炭化物からなる平均粒径10〜500μmの粉末を20質量部以上40質量部以下、含有するタイヤトレッド用ゴム組成物、が提案されている(特許文献1参照)。しかし、氷上摩擦性能の改善が不十分であり、耐摩耗性が悪化するといった問題に鑑み、本出願人は、主成分であるジエン系ゴムに、これと相溶しない架橋性オリゴマーまたはポリマーからなる架橋性成分を配合した組成物をすでに提案している(特許文献2参照)。この組成物によれば、氷上摩擦性能の向上と耐摩耗性の向上を達成できる。
特開2009−51942号公報 特開2013−010967号公報
氷上摩擦性能と耐摩耗性をより高い次元で両立させることは、絶えず求められている。
本発明の目的は、タイヤの氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れたタイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、フィブリル化繊維を予め分散させて配合した、ジエン系ゴムと相溶しない架橋性成分のうち特定の種類のもの、をジエン系ゴムに配合したゴム組成物を用いることで、氷上摩擦性能および耐摩耗性のバランスに優れたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成させた。特に、特定のフィブリル化繊維を、上記架橋性成分中に予め分散させ、さらにこれをジエン系ゴムに配合したゴム組成物をトレッドに用いることで、氷上摩擦性能および耐摩耗性がさらに向上したタイヤが得られることを見出した。すなわち、本発明は、氷上摩擦性能および耐摩耗性のいずれにも優れたスタッドレスタイヤを作製することができるスタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤを提供する。具体的に、本発明は、以下(1)〜(13)を提供する。
(1)ジエン系ゴム(A)100質量部と、
充填剤(B)30〜100質量部と、
上記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、
フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
上記フィブリル化繊維(D)は、上記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で前記架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
上記架橋性成分(C)が、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系もしくは植物由来系の重合体または共重合体であり、且つ、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基を有するタイヤ用ゴム組成物。
(2)ジエン系ゴム(A)100質量部と、
充填剤(B)30〜100質量部と、
上記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、
フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
上記フィブリル化繊維(D)は、上記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で前記架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
上記架橋性成分(C)が、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミノ結合、ケトン結合およびエステル結合からなる群から選択される共有結合を介して結合される反応性官能基を分子あたり少なくとも1個有するポリエーテル系の重合体または共重合体であり、上記反応性官能基が、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の官能基であるタイヤ用ゴム組成物。
(3)上記共有結合が、ウレタン結合である、上記(2)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(4)上記フィブリル化繊維(D)が、天然繊維、合成繊維、植物由来繊維、動物由来繊維、鉱物由来繊維からなる群から選択される少なくとも1種であり、且つ平均繊維長が1〜1000μm、平均繊維径が0.01〜1μmである、上記(1)から(3)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(5)上記架橋性成分(C)が、主鎖にアルキレンオキシド単量体単位を含む、上記(1)から(4)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(6)上記架橋性成分(C)が、主鎖にプロピレンオキシド単量体単位を含む、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(7)上記反応性官能基が、シラン官能基またはイソシアネート基である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(8)上記架橋性成分(C)中に、上記フィブリル化繊維(D)を分散させた後、上記フィブリル化繊維(D)を含んだ上記架橋性成分(C)を、前記反応性官能基を反応させない状態で、当該架橋性成分(C)を上記ジエン系ゴム(A)および上記充填剤(B)と混練してなる、上記(1)から(7)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(9)上記架橋性成分(C)中に、上記フィブリル化繊維(D)を分散させた後、上記フィブリル化繊維(D)を含んだ上記架橋性成分(C)を、前記反応性官能基を少なくとも一部反応させた後、当該架橋性成分(C)を上記ジエン系ゴム(A)および上記充填剤(B)と混練してなる、上記(1)から(7)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(10)上記充填剤は、窒素吸着比表面積が50〜150m2/gであるカーボンブラック、および/またはCTAB吸着比表面積が50〜300m2/gである白色充填剤を含む、上記(1)から(9)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(11)さらに、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、熱によって気化または膨張して気体を発生させる物質を内包した熱可塑性樹脂粒子からなる熱膨張性マイクロカプセルを1〜15質量部含有する、上記(1)から(10)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(12)上記ジエン系ゴム(A)の平均ガラス転移温度が、−50℃以下である、上記(1)から(11)のいずれか記載のタイヤ用ゴム組成物。
(13)上記(1)から(12)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物からなるタイヤトレッド部を備えるスタッドレスタイヤ。
本発明によれば、タイヤの氷上摩擦性能および耐摩耗性のバランスに優れたタイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤが得られる。
本発明のスタッドレスタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図である。
〔タイヤ用ゴム組成物1〕
本発明の第1の態様に係るタイヤ用ゴム組成物(以下、タイヤ用ゴム組成物1ともいう)は、ジエン系ゴム(A)100質量部と、充填剤(B)30〜100質量部と、上記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
上記フィブリル化繊維(D)は、上記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で前記架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
上記架橋性成分(C)が、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系もしくは植物由来系の重合体または共重合体であり、且つ、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基を有する。
以下に、本発明のタイヤ用ゴム組成物1が含有する各成分について詳細に説明する。
<ジエン系ゴム(A)>
タイヤ用ゴム組成物1に含有するジエン系ゴム(A)は、主鎖に二重結合を有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記ジエン系ゴム(A)は、上述した各ゴムの末端や側鎖がアミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、エポキシ基等で変成(変性)された誘導体であってもよい。
これらのうち、タイヤの氷上摩擦性能がより良好となる理由から、NR、BR、SBRを用いるのが好ましく、NRおよびBRを併用するのがより好ましい。
本発明においては、上記ジエン系ゴム(A)の平均ガラス転移温度は、低温時においてもタイヤの硬度を低く保つことができ、タイヤの氷上摩擦性能がより良好となる理由から、−50℃以下であるのが好ましい。
ここで、ガラス転移温度は、デュポン社製の示差熱分析計(DSC)を用い、ASTM D3418−82に従い、昇温速度10℃/分で測定した値である。
また、平均ガラス転移温度は、ガラス転移温度の平均値であり、ジエン系ゴムを1種のみ用いる場合は、そのジエン系ゴムのガラス転移温度をいうが、ジエン系ゴムを2種以上併用する場合は、ジエン系ゴム全体(各ジエン系ゴムの混合物)のガラス転移温度をいい、各ジエン系ゴムのガラス転移温度と各ジエン系ゴムの配合割合から平均値として算出することができる。
また、本発明においては、タイヤの強度が良好となる理由から、上記ジエン系ゴム(A)の20質量%以上がNRであるのが好ましく、40質量%以上がNRであるのがより好ましい。
<充填剤(B)>
本発明のタイヤ用ゴム組成物1は、充填剤(B)を含有する。
充填剤(B)は、具体的には、カーボンブラック、白色充填剤、またはこれらの組み合わせからなる。
(カーボンブラック)
上記カーボンブラックとしては、具体的には、例えば、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPE、SRF等のファーネスカーボンブラックが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記カーボンブラックは、ゴム組成物の混合時の加工性やタイヤの補強性等の観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)が10〜300m2/gであるのが好ましく、20〜200m2/gであるのがより好ましく、タイヤの耐摩耗性が向上し、氷上摩擦性能がより良好となる理由から、50〜150m2/gであるのが好ましく、70〜130m2/gであるのがより好ましい。
ここで、N2SAは、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K 6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
(白色充填剤)
上記白色充填剤は、カーボンブラック以外の充填剤をいい、白色充填剤としては、具体的には、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、タイヤの氷上摩擦性能がより良好となる理由から、シリカが好ましい。
シリカとしては、具体的には、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、タイヤの氷上摩擦性能が更に良好となり、耐摩耗性もより向上する理由から、湿式シリカが好ましい。
上記シリカは、タイヤの耐摩耗性が良好となる理由から、CTAB吸着比表面積が50〜300m2/gであるのが好ましく、70〜250m2/gであるのがより好ましく、90〜200m2/gであるのがより好ましい。
ここで、CTAB吸着比表面積は、シリカ表面への臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムの吸着量をJIS K6217−3:2001「第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法」にしたがって測定した値である。
本発明においては、上記充填剤(B)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、カーボンブラックおよび白色充填剤の合計で30〜100質量部であり、40〜90質量部であるのが好ましく、45〜80質量部であるのがより好ましい。
また、上記カーボンブラックおよび上記白色充填剤を併用する場合、上記白色充填剤の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、5〜85質量部であるのが好ましく、15〜75質量部であるのがより好ましい。
<架橋性成分(C)>
架橋性成分(C)は、具体的には、上記ジエン系ゴムに相溶せず、架橋性を有するオリゴマー、または上記ジエン系ゴムに相溶せず、架橋性を有するポリマーであって、特定の重合体または共重合体であり、かつ、特定の反応性官能基を有する。
ここで、「(上記ジエン系ゴムに)相溶しない」とは、上記ジエン系ゴム(A)として使用されうるゴム成分のすべてに対して相溶しないという意味ではなく、タイヤ用ゴム組成物1中に配合された上記ジエン系ゴム(A)および上記架橋性成分(C)の各々の具体的な組み合わせにおいて、成分同士が非相溶であることをいう。
また、特定の重合体または共重合体とは、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系もしくは植物由来系の重合体または共重合体である。
ここで、上記ポリエーテル系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ソルビトール系ポリオール等が挙げられる。
また、上記ポリエステル系の重合体または共重合体としては、例えば、低分子多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等)と多塩基性カルボン酸(例えば、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)との縮合物(縮合系ポリエステルポリオール);ラクトン系ポリオール;等が挙げられる。
また、上記ポリオレフィン系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体(EPR、EPDM)、ポリブチレン、ポリイソブチレン、水添ポリブタジエン等が挙げられる。
また、上記ポリカーボネート系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリオール化合物(例えば、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等)とジアルキルカーボネートとのエステル交換反応により得られるもの等が挙げられる。
また、上記アクリル系の重合体または共重合体としては、例えば、アクリルポリオール;アクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリレートの単独ポリマー;これらアクリレートを2種以上組み合わせたアクリレート共重合体;等が挙げられる。
また、上記植物由来系の重合体または共重合体としては、例えば、ヒマシ油、大豆油などの植物油脂;ポリ乳酸などを改質したポリエステルポリオールなどから誘導される各種エラストマー;等が挙げられる。
上記した特定の反応性官能基とは、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基である。このような特定の反応性官能基を有している上記架橋性成分(C)は、分子間で架橋することにより、タイヤの氷上摩擦性能がより良好となる。
ここで、上記シラン官能基は、いわゆる架橋性シリル基とも呼ばれ、その具体例としては、加水分解性シリル基;シラノール基;シラノール基をアセトキシ基誘導体、エノキシ基誘導体、オキシム基誘導体、アミン誘導体などで置換した官能基;等が挙げられる。
これらの官能基のうち、ゴムの加工時に上記架橋性成分(C)が適度に架橋され、タイヤの氷上摩擦性能が更に良好となり、耐摩耗性もより良好となる理由から、シラン官能基、イソシアネート基、酸無水物基またはエポキシ基を有しているのが好ましく、中でも加水分解性シリル基またはイソシアネート基を有しているのがより好ましい。
ここで、上記加水分解性シリル基としては、具体的には、例えば、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が挙げられる。
これらのうち、加水分解性と貯蔵安定性のバランスが良好となる理由から、アルコキシシリル基であるのが好ましく、具体的には、下記式(1)で表されるアルコキシシリル基であるのがより好ましく、メトキシシリル基、エトキシシリル基であるのが更に好ましい。
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、aは1〜3の整数を表す。aが2または3の場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、aが1の場合、複数のR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
また、上記イソシアネート基は、ポリオール化合物(例えば、ポリカーボネート系ポリオールなど)の水酸基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基とを反応させた際に残存するイソシアネート基のことである。
なお、上記ポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;等が挙げられる。
なお、本発明においては、反応性官能基として水酸基を有する架橋性成分(C)を用いる場合、上記ジエン系ゴム(A)に配合する前に、予めイソシアネート化合物等により架橋性成分(C)の一部あるいは全部を架橋させておくか、イソシアネート化合物等の架橋剤を予めゴムに配合しておくことが好ましい。
本発明においては、上記反応性官能基は、上記架橋性成分(C)の少なくとも主鎖の末端に有しているのが好ましく、主鎖が直鎖状である場合は1.5個以上有しているのが好ましく、2個以上有しているのがより好ましい。一方、主鎖が分岐している場合は3個以上有しているのが好ましい。
また、本発明においては、上記架橋性成分(C)の重量平均分子量または数平均分子量は、上記ジエン系ゴム(A)への分散性やゴム組成物の混練加工性が良好となる理由から、300〜30000であるのが好ましく、500〜25000であるのがより好ましい。
ここで、重量平均分子量および数平均分子量は、いずれもゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
更に、本発明においては、上記架橋性成分(C)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して0.3〜30質量部であり、0.5〜25質量部であるのが好ましく、1〜15質量部であるのが好ましい。
<シランカップリング剤>
本発明のタイヤ用ゴム組成物1は、上述した白色充填剤(特に、シリカ)を含有する場合、タイヤの補強性能を向上させる理由から、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
上記シランカップリング剤を配合する場合の含有量は、上記白色充填剤100質量部に対して、0.1〜20質量部であるのが好ましく、4〜12質量部であるのがより好ましい。
上記シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、補強性改善効果の観点から、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドおよび/またはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用することが好ましく、具体的には、例えば、Si69[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド;エボニック・デグッサ社製]、Si75[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド;エボニック・デグッサ社製]等が挙げられる。
<フィブリル化繊維(D)>
タイヤ用ゴム組成物1は、フィブリル化繊維(D)を含有する。
フィブリル化繊維(D)の材質は、特に制限されず、例えば、天然繊維、合成繊維、植物由来繊維、動物由来繊維、鉱物由来繊維からなる群から選択される少なくとも1種である。
天然繊維としては、例えば、綿、麻等の繊維;石綿、玄武岩等の繊維が挙げられる。
合成繊維としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオレフィン等の有機系合成繊維;アセテート、トリアセテート等の半合成繊維が挙げられる。
植物由来繊維としては、繊維長の短いフィブリル化繊維を調製しやすい点から、セルロース繊維またはパルプ繊維(以降の説明では、これらをまとめてセルロース繊維ともいう。)が好ましく用いられる。セルロース繊維としては、例えば、木材繊維、種子毛繊維等の天然セルロース繊維;有機酸エステル、無機酸エステル、混酸エステル、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルセルロース、再生セルロース等の化学的に合成されたセルロース繊維が挙げられる。また、セルロース繊維には、例えば、従来のパルプ繊維を種々の方法で解繊し、抽出された、ミクロフィブリルセルロース繊維、セルロースナノファイバー;トウモロコシ由来のデオストロースから作られるPLA(polylactic acid)繊維等の再生セルロース;バイオ燃料由来のポリエステル繊維、等が挙げられる。
動物由来繊維としては、例えば、キチン、キトサン、コラーゲン等の繊維;羊毛、モヘア等の獣毛;絹、等の繊維が挙げられる。
鉱物由来繊維としては、例えば、セラミックス、ガラス、金属、炭素等の繊維が挙げられる。
これらの繊維の中でも、合成繊維、植物由来繊維、動物由来繊維が好ましく用いられ、入手のしやすさ、取り扱い性の点から、合成繊維の中でも例えばアラミド繊維がより好ましく用いられ、植物由来繊維の中でもセルロース繊維がより好ましく用いられ、動物由来繊維の中でも例えばキチン繊維が好ましく用いられる。また、環境への負荷を低減できる点で、セルロース繊維等の植物由来繊維、キチン繊維等の動物由来繊維が好ましく用いられる。
セルロース繊維の市販品としては、例えば、BiNFi−sセルロース2(スギノマシン社製)、セリッシュKY100S(ダイセルファインケム社製)、セリッシュKY100G(ダイセルファインケム社製)、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製)等のセルロースナノファイバー(微小繊維状セルロース)が挙げられる。
キチン繊維の市販品としては、例えば、BiNFi−sキチン2(スギノマシン社製)等のキチンナノファイバー(微小繊維状キチン)が挙げられる。
アラミド繊維の市販品としては、例えば、ティアラKY400S(ダイセルファインケム社製)、パラ系芳香族ポリアミド短繊維(ケブラーES、東レ・デュポン社製)等のアラミド繊維のミクロフィブリル化繊維(微小繊維状アラミド繊維)が挙げられる。
フィブリル化繊維(D)は、上記した繊維を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、フィブリル化繊維(D)を、架橋性成分(C)とともにタイヤ用ゴム組成物に用いることの意義について説明する。
従来から、短繊維、ミクロフィブリル、ナノファイバー等と呼ばれる繊維状物質を、ゴム成分に配合することが提案されている。特開2002−114868号公報、特開2003−192843号公報などでは、無機系短繊維を配合することによりトレッドゴムと路面との間の水膜を除去するスタッドレスタイヤ用ゴム組成物が提案されているが、走行に伴うトレッド表面の荒れによって、ゴム自体と氷表面との接地面積が減少して粘着効果が減少する問題を提起し、短繊維の径または繊維長の範囲をかなり限定している。また、最近では、ゴム成分に、ミクロフィブリル化植物繊維と呼ばれる繊維を配合することが提案されており、ゴム物性の向上などの効果も報告されているが、ミクロフィブリル化植物繊維は、ゴム組成物中での良好な分散状態を得ることが極めて困難である。このため、特開2013−151586号公報ではフェノール樹脂を、特開2013−155303号公報では工業リグニンを、特開2013−155304号公報では天然セラミックス樹脂を、特開2013−197088号公報ではバイオポリマーを、それぞれミクロフィブリル化植物繊維と併せて配合させることが提案されている。
また、ミクロフィブリル化植物繊維を表面処理することによってゴム成分への分散性を向上させる試みも提案されており、特開2009−084564号公報ではアセチル化などの化学変性を施す試みが、特開2011−231204号公報ではアミノシラン処理をすることが、特開2011−231205号公報では硫黄含有シラン処理を施す提案が、それぞれなされている。
その他、特開2009−191197号公報ではセルロースナノ繊維に対しアクリルアミド系の分散剤を用いることが、特開2010−254925号公報ではイソシアネートービニル化合物を用いる方法が、特開2009−263417号公報ではリビングラジカル重合によりグラフト化による分散性の向上が、それぞれ提案されている。
これらはいずれも、天然ゴム、合成ゴムなどの疎水性のゴムに、極めて強い凝集構造を形成している天然物由来の親水性ナノファイバーを均一に分散させようとする試みであるが、ゴム物性の強靭化をはじめとしたナノファイバー由来の効果を十分に発揮させることは未だ非常に困難である。
一方、本出願人は、これまで耐摩耗性を維持しながら、氷上摩擦性能を画期的に向上させる方法として、ジエン系ゴムにそれと非相溶な架橋性オリゴマーまたはポリマーを配合することを提案した。この方法は、非相溶な架橋性オリゴマーまたはポリマーが、ジエン系ゴムの加硫の際に、その非相溶性のために相分離し、自己の架橋性により架橋体となるものであるが、本出願人はさらに、この架橋性オリゴマーまたはポリマーを予め架橋させた後に、ジエン系ポリマーと混合し、ジエン系ポリマーを加硫する方法を提案している。いずれの場合も、この架橋性オリゴマーまたはポリマーは、主成分と相分離した形態でジエン系ゴム内に分散している。
そして、さらなる氷上摩擦性能の向上と耐摩耗性の向上を目指して本発明者らが鋭意検討した結果、このジエン系ゴムと非相溶な架橋性オリゴマーまたはポリマーに予めフィブリル化繊維を分散させ、好ましくは、かかる後に、ジエン系ゴム加硫の際にその非相溶性によって相分離させ、自己の架橋性によりフィブリル化繊維含有架橋体とするか、もしくは、フィブリル化繊維を含有する架橋性オリゴマーまたはポリマーを予め架橋させた後に、ジエン系ポリマーと混合し、ジエン系ゴムを加硫することにより、ジエン系ゴムと異なる架橋体の中に分散したフィブリル化繊維を架橋体中に内在させることにより、氷上摩擦性能と耐摩耗性が画期的に向上することが見出された。
特に、架橋性オリゴマーまたはポリマーが、通常タイヤ用原料として使用されることはないポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族、飽和炭化水素系、アクリル系もしくは植物由来の重合体または共重合体である場合、これらは、ジエン系ゴムと比べて、フィブリル化繊維、特に植物由来のミクロフィブリル化植物繊維の分散性(馴染み)がよい。
フィブリル化繊維(D)の説明に戻り、フィブリル化繊維(D)は、平均繊維長が1〜1000μm、平均繊維径が0.01〜1μmであることが好ましい。
平均繊維長が1μm以上であることで、タイヤの氷上摩擦性能を向上させる効果が顕著になる。また、平均繊維長が1000μm以下であることにより、繊維同士の絡まり合いを抑制し、架橋性成分(C)中における分散性が良好になるとともに、架橋性成分(C)の形状、サイズの均一にすることができる。フィブリル化繊維(D)の平均繊維長は、5〜500μmであるのがより好ましい。
また、平均繊維径が0.01μm未満であると、フィブリル化繊維の製造が困難であるとともに、極細のフィブリル化繊維を良好に分散させることが困難になる。また、平均繊維径が1μm以下であることで、架橋性成分(C)中に分散させたときの繊維の凝集を抑え、架橋性成分(C)が適度な弾性を維持できる。
フィブリル化繊維(D)の平均繊維径および平均繊維長は、走査型電子顕微鏡写真の画像解析、透過型顕微鏡写真の画像解析、X線散乱データの解析、細孔電気抵抗法(コールター原理法)等によって測定できる。
上記平均繊維長および平均繊維径を有するフィブリル化繊維(D)の製法は、特に制限されないが、例えば、フィブリル化繊維(D)が植物由来繊維である場合は、パルプを酸処理した後に、機械的に解砕処理することが挙げられる。植物原料をパルプ化する方法は、特に制限されず、例えば、植物原料を機械的にパルプ化するメカニカルパルプ法等が挙げられる。
フィブリル化繊維(D)のアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)は、特に制限されないが、例えば、1〜100000であることが好ましく、50〜10000であることがより好ましい。
タイヤ組成物1において、フィブリル化繊維(D)は、架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で含有される。0.1質量%未満であると、タイヤの氷上摩擦性能を向上させる効果が十分に得られない。また、10質量%を超えると、フィブリル化繊維(D)が架橋性成分(C)中で良好に分散することができず、タイヤの加工性が悪くなるとともに、良好な氷上摩擦性能と耐摩耗性の両立が困難になる。フィブリル化繊維(D)が架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で含有されることで、フィブリル化繊維(D)を含んだ架橋性成分(C)のジエンゴム成分(A)中での粒子の大きさが均一化され、これに起因して、氷上摩擦性能の向上効果がもたらされると考えられる。フィブリル化繊維(D)の含有量は、架橋性成分(C)に対して、0.1〜5質量%であるのがより好ましい。また、フィブリル化繊維(D)は、架橋性成分(C)中に予め分散して含有される。これにより、氷上摩擦性能と耐摩耗性がさらに向上する。
<熱膨張性マイクロカプセル>
本発明のタイヤ用ゴム組成物1は、タイヤの氷上摩擦性能がより良好となる理由から、熱によって気化または膨張して気体を発生させる物質を内包した熱可塑性樹脂粒子からなる熱膨張性マイクロカプセルを含有するのが好ましい。
ここで、上記熱膨張性マイクロカプセルは、上記物質の気化または膨張開始温度以上の温度(例えば、140〜190℃、好ましくは150〜180℃)で加熱することにより、上記熱可塑性樹脂からなる外殻中に封入された上記物質が気体となって放出される。
また、上記熱膨張性マイクロカプセルの粒子径は特に限定されないが、膨張前において、5〜300μmであるのが好ましく、10〜200μmであるのがより好ましい。
このような熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、スウェーデンのEXPANCEL社製の商品名「エクスパンセル091DU−80」や「エクスパンセル092DU−120」、松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアーF−85」や「マツモトマイクロスフェアーF−100」等として入手可能である。
本発明においては、上記熱膨張性マイクロカプセルの殻材は、主成分となる単量体がニトリル系単量体(I)であり、分子中に不飽和二重結合とカルボキシル基を有する単量体(II)、2以上の重合性二重結合を有する単量体(III)、および、必要に応じて膨張特性を調整するために上記単量体と共重合可能な単量体(IV)から重合した熱可塑性樹脂から構成される。
ニトリル系単量体(I)としては、具体的には、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、および、これらの混合物等が挙げられる。
これらのうち、アクリロニトリルおよび/またはメタクリロニトリルであるのが好ましい。
また、ニトリル系単量体(I)の共重合比は、35〜95質量%であるのが好ましく、45〜90質量%であるのがより好ましい。
分子中に不飽和二重結合とカルボキシル基を有する単量体(II)としては、具体的には、例えば、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、イタコン酸、スチレンスルホン酸又はナトリウム塩、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、および、これらの混合物等が挙げられる。
単量体(II)の共重合比は、4〜60質量%であるのが好ましく、10〜50重質量%であるのがより好ましい。単量体(II)の共重合比が4質量%以上であると、高温領域においても膨張性を十分に維持することができる。
2以上の重合性二重結合を有するモノマー(III)としては、具体的には、例えば、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等)、メタクリル酸アリル、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアネート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、重量平均分子量が200のポリエチレングリコール(PEG#200)ジ(メタ)アクリレート、重量平均分子量が400のポリエチレングリコール(PEG#400)ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、および、これらの混合物等が挙げられる。
単量体(III)の共重合比は、0.05〜5質量%であるのが好ましく、0.2〜3質量%であるのがより好ましい。単量体(III)の共重合比がこの範囲であると、高温領域においても膨張性を十分に維持することができる。
必要に応じて使用することができる共重合可能な単量体(IV)としては、具体的には、例えば、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、スチレンスルホン酸またはそのナトリウム塩、α−メチルスチレン、クロロスチレンなどスチレン系モノマー、アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミドなどを例示することができる。
単量体(IV)は任意成分であり、これを添加するときは、共重合比は、0.05〜20質量%であるのが好ましく、1〜15質量%であるのがより好ましい。
上記熱膨張性マイクロカプセル中に含まれる、熱により気化して気体を発生する物質としては、具体的には、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類;塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンなどの塩素化炭化水素;等のような液体、または、アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジド誘導体、芳香族スクシニルヒドラジド誘導体等のような固体が挙げられる。
本発明においては、上記熱膨張性マイクロカプセルの含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜15質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
<その他の成分>
本発明のタイヤ用ゴム組成物1は、上述した成分以外に、硫黄等の加硫剤;スルフェンアミド系、グアニジン系、チアゾール系、チオウレア系、チウラム系などの加硫促進剤;酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫促進助剤;ワックス;アロマオイル;老化防止剤;可塑剤;等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。
これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。例えば、ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、硫黄は0.5〜5質量部、加硫促進剤は0.1〜5質量部、加硫促進助剤は0.1〜10質量部、老化防止剤は0.5〜5質量部、ワックスは1〜10質量部、アロマオイルは5〜30質量部、それぞれ配合してもよい。
<タイヤ用ゴム組成物1の製造方法>
本発明のタイヤ用ゴム組成物1の製造方法は、
上記フィブリル化繊維(D)を、架橋性成分(C)中に、架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で分散させる第1の工程と、
ジエン系ゴム(A)100質量部と、上記充填剤(B)30〜100質量部と、上記架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、を混練する第2の工程と、を備える。
第1の工程は、架橋性成分(C)とフィブリル化繊維(D)を混合することにより行われる。混合の方法は、特に制限されず、例えば、ホモジナイザー、ロータリー撹拌装置、電磁撹拌装置、プロペラ式撹拌装置等を用いて行うことができる。第1の工程において、取り扱いやすさの観点から、フィブリル化繊維(D)として、水分を含むものを用いてもよい。フィブリル化繊維(D)が水分を含む場合、フィブリル化繊維(D)に含まれる水分を除去するために、脱水(乾燥)を行うことが好ましい。脱水することにより、架橋性成分(C)中にフィブリル化繊維(D)を良好に分散させることができるとともに、フィブリル化繊維(D)を含んだ架橋性成分(C)を、ジエン系ゴム(A)および充填剤(B)と良好に混練することができる。脱水の方法は、特に制限されず、例えば、架橋性成分(C)とフィブリル化繊維(D)を混合した後、真空脱気を行うことであってもよく、フィブリル化繊維(D)を、架橋性成分(C)と混合する前に予め、オーブン乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等により行ってもよい。
第1の工程は、フィブリル化繊維(D)を架橋性成分(C)内に含ませた状態で、主成分であるジエン系ゴム(A)中に良好に分散させる観点から、第2の工程の前に、予め行われる。つまり、タイヤ用ゴム組成物1の製造方法は、第1の工程において、架橋性成分(C)中において、フィブリル化繊維(D)を分散させた後、第2の工程において、フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)を、ジエン系ゴム(A)および充填剤(B)と混練する。
第2の工程を行う方法は、特に限定されず、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等)を用いて、混練する方法等が挙げられる。
第2の工程では、フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)を、当該架橋性成分(C)の反応性官能基を反応させない状態で、ジエン系ゴム(A)および充填剤(B)と混練してもよく、フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)を、当該架橋性成分(C)の反応性官能基を少なくとも一部反応させた後、ジエン系ゴム(A)および充填剤(B)と混練してもよい。ここで、反応性官能基を反応させないとは、フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)を実質的に硬化させる処置を行わないことをいい、例えば、第1の工程の後フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)を、そのまま、あるいは、反応性官能基に作用する触媒、反応開始剤、硬化成分、架橋成分等を添加することなく、もしくは反応性官能基に作用する熱、温度、水分、湿気、紫外線等の刺激を意図的に与える処置を行うことなく、第2の工程に用いることをいう。また、反応性官能基を少なくとも一部反応させるとは、架橋性成分(C)の反応性官能基に作用する触媒、反応開始剤、硬化成分、架橋成分等を添加する、もしくは反応性官能基に作用する熱、温度、水分、湿気、紫外線等の刺激を意図的に加える処置を行うことをいい、架橋反応が進行して硬化した場合のほか、架橋反応が完全には進行せずに、部分的に進行して硬化した場合(例えばゲル化した場合)も含まれる。フィブリル化繊維(D)を含有する架橋性成分(C)が硬化した状態では、架橋性成分(C)の反応性官能基が反応し、架橋性成分(C)の一部あるいは全部が架橋されている。なお、フィブリル化繊維(D)が分散された架橋性成分(C)が硬化した程度は、例えば、タイヤ用ゴム組成物1を用いて作製したタイヤのゴム硬度を用いて確認できる。ゴム硬度は、例えば、デュロメータを用いてJIS K 6253に準拠して測定される硬度である。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物1は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
〔タイヤゴム組成物2〕
次に、本発明の第2の態様に係るタイヤ用ゴム組成物(以下、タイヤ用ゴム組成物2ともいう。)について説明する。
タイヤ用ゴム組成物2は、ジエン系ゴム(A)100質量部と、充填剤(B)30〜100質量部と、上記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
上記フィブリル化繊維(D)は、上記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
上記架橋性成分(C)が、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミノ結合、ケトン結合およびエステル結合からなる群から選択される共有結合を介して結合される反応性官能基を分子あたり少なくとも1個有するポリエーテル系の重合体または共重合体であり、上記反応性官能基が、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の官能基である。
タイヤ用ゴム組成物2において、ジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、フィブリル化繊維(D)の各成分、これら各成分および架橋性成分(C)の含有量は、タイヤ用ゴム組成物1について説明したのと同様である。
タイヤ用ゴム組成物2では、架橋性成分(C)が、タイヤ用ゴム組成物1で用いられる架橋性成分(C)と相違する。具体的には、タイヤ用ゴム組成物2の架橋性成分(C)は、ポリエーテル系の重合体または共重合体である点、および上記列挙した共有結合を介して結合される反応性官能基を有している点で、タイヤ用ゴム組成物1の架橋性成分(C)と異なっている。なお、タイヤ用ゴム組成物2の架橋性成分(C)が有する反応性官能基は、タイヤ用ゴム組成物1と同様である。
ここで、上記ポリエーテル系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ソルビトール系ポリオール等が挙げられる。
これらのうち、上記架橋性成分(C)の主鎖が、アルキレンオキシド単量体単位を含むものが好ましく、この単量体単位の割合が50質量%を超えるのがより好ましく、70質量%以上であるのが更に好ましい。
また、上記アルキレンオキシド単量体単位としては、具体的には、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C25)O−、−CH(CH3)CH2O−、−CH(C25)CH2O−、−CH2CH2CH2O−または−CH2CH2CH2CH2O−で表される繰り返し単位等が挙げられ、これらの繰り返し単位の1種のみからなっていてもよく、2種以上からなっていてもよい。
これらのうち、タイヤの氷上摩擦性能、耐摩耗性のバランスが良好となる理由から、プロピレンオキシド(−CH2CH(CH3)O−)単量体単位であるのが好ましい。
タイヤ用ゴム組成物2では、上記架橋性成分(C)の主鎖(例えば、上述したアルキレンオキシド単量体単位)と上記反応性官能基とがウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミノ結合、ケトン結合およびエステル結合からなる群から選択される共有結合を介して結合されている。
ここで、「共有結合を介して結合」とは、例えば、主鎖を構成する上記アルキレンオキシド単量体単位(例えば、プロピレンオキシド)の末端の酸素原子と上記加水分解性シリル基のケイ素原子や上記イソシアネート基の窒素原子とが、ウレタン結合等を含む共有結合により結合している状態をいう。
これらの共有結合のうち、氷上摩擦性能および耐摩耗性がより良好となる理由から、ウレタン結合であるのが好ましい。
このような架橋性成分(C)を配合したゴム組成物を用いることにより、氷上摩擦性能に優れ、耐摩耗性に優れたタイヤを作製することができる。
ここで、氷上摩擦性能が優れる理由は、上記架橋性成分(C)が、上記反応性官能基の存在によって加水分解や湿気により分子間等で反応し、ゲル化することにより、上記ジエン系ゴム(A)のマトリックス中に上記有機重合体(ゲル)のドメインが形成されたためであると考えられる。
また、耐摩耗性が優れる理由は、ジエン系ゴム(A)のゴム物性が、本発明の組成物の他の成分等によって何ら影響を受けないことによると考えられる。上記共有結合と充填剤(特にシリカ)(B)の粒子表面に存在するシラノール基との相互作用により、ゴム組成物の粘度上昇が抑制されたためであると考えられる。
タイヤ用ゴム組成物2は、架橋性成分(C)をタイヤ用ゴム組成物2で説明したものを用いた点を除いて、タイヤ用ゴム組成物1と同様の方法で製造できる。
〔スタッドレスタイヤ〕
本発明のスタッドレスタイヤ(以下、単に「本発明のタイヤ」ともいう)は、上述した本発明のタイヤ用ゴム組成物1またはタイヤ用ゴム組成物2からなるタイヤトレッド部(以下、トレッド部という)を備えるスタッドレスタイヤである。
図1に、本発明のスタッドレスタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図を示すが、本発明のタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3は本発明のタイヤ用ゴム組成物から構成されるトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明のタイヤは、例えば、本発明のタイヤ用ゴム組成物1またはタイヤ用ゴム組成物2に用いられたジエン系ゴム、加硫または架橋剤の種類およびその配合割合に応じた温度で加硫または架橋し、タイヤトレッド部を形成することにより製造することができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例1〜6、比較例1〜6のタイヤ用ゴム組成物を製造するために、下記表1〜表3に示す成分のうち下記成分を下記のように調製した。
<フィブリル化繊維分散架橋性ポリマー1の調製(実施例1)>
三口フラスコに2官能ポリプロピレングリコール(プレミノールS4012、数平均分子量:10,000、水酸基価:11.2、旭硝子社製)500gと、フィブリル化繊維としてセルロースナノファイバー(BiNFi−sセルロース2、スギノマシン社製、有効繊維含有量2wt%、平均繊維長2μm、平均繊維径0.02μm)50gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。次いで80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(Y−5187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)20.5gとを投入し、そのまま80℃で8時間撹拌してフィブリル化繊維が分散した架橋性ポリマーの調製を行った。なお、この架橋ポリマー体は、理論計算上0.2質量%のフィブリル化繊維を含有している。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋性ポリマー2の調製(実施例2)>
三口フラスコに2官能ポリプロピレングリコール(プレミノールS4012、数平均分子量:10,000、水酸基価:11.2、旭硝子社製)500gと、フィブリル化繊維として微小繊維状アラミド繊維(ティアラKY400S、ダイセルファインケム社製、有効繊維含有量20wt%、繊維径0.3μm〜1μm)120gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。次いで80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(Y−5187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)20.5gを投入し、そのまま80℃で8時間撹拌してフィブリル化繊維が分散した架橋性ポリマーの調製を行った。なお、この架橋性ポリマーは、理論計算上4.4質量%(架橋性成分(C)に対して4.6質量%)のフィブリル化繊維を含有している。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維非含有架橋性ポリマー1の調製(比較例1)>
フィブリル化繊維を含有させなかった点を除いて、実施例1に用いられる架橋性ポリマーと同様にして、架橋性ポリマーを調製した。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋性ポリマー3の調製(比較例2)>
三口フラスコに2官能ポリプロピレングリコール(プレミノールS4012、数平均分子量:10,000、水酸基価:11.2、旭硝子社製)500gと、フィブリル化繊維として微小繊維状アラミド繊維(ティアラKY400S、ダイセルファインケム社製、有効繊維含有量20wt%、繊維径0.3μm〜1μm)300gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。次いで80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(Y−5187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)20.5gを投入し、そのまま80℃で8時間撹拌してフィブリル化繊維が分散した架橋性ポリマーの調製を行った。なお、この架橋ポリマー体は、理論計算上10.3質量%(架橋性成分(C)に対して11.5質量%)のフィブリル化繊維を含有している。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋体1の調製(実施例3)>
三口フラスコに水酸基含有アクリル系ポリオール(ARUFON UH−2000、重量平均分子量11000、水酸基価20、東亞合成社製)850gと、フィブリル化繊維としてセルロースナノファイバー(BiNFi−sセルロース2、スギノマシン社製、平均繊維長2μm、平均繊維径0.02μm)200gを投入、混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。続いて、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(A−1310、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)78.7gを投入し、80℃で8時間撹拌して加水分解性シリル基をアクリル重合体末端に付加した。さらにこれに乳酸40gを添加、混合し、直ちに容器に取り出し、容器ごと90℃で5時間放置して硬化させた。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋体2の調製(実施例4)>
三口フラスコに水酸基含有アクリル系ポリオール(ARUFON UH−2000、重量平均分子量11000、水酸基価20、東亞合成社製)850gと、フィブリル化繊維として微小繊維状セルロース(セリッシュKY100G、ダイセルファインケム社製、平均繊維長420μm、平均繊維径0.3μm)80gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(A−1310、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)78.7gを投入し、80℃で8時間撹拌して加水分解性シリル基をアクリル重合体末端に付加した。さらにこれに乳酸40gを添加、混合し、直ちに容器に取り出し、容器ごと90℃で5時間放置して硬化させた。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維非含有架橋体1の調製(比較例3)>
三口フラスコに水酸基含有アクリル系ポリオール(ARUFON UH−2000、重量平均分子量11000、水酸基価20、東亞合成社製)850gを、110℃で5時間真空脱気して、水分を除去した。80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(A−1310、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)78.7gを投入し、80℃で8時間撹拌して加水分解性シリル基をアクリル重合体末端に付加した。さらにこれに乳酸40gを添加、混合し、直ちに容器に取り出し、容器ごと90℃で5時間放置して硬化させた。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋性ポリマー4の調製(実施例5)>
三口フラスコに3官能ポリプロピレングリコール(エクセノール5030、数平均分子量:5100、旭硝子社製)510gに、フィブリル化繊維として、微小繊維状セルロース(セリッシュKY100G、ダイセルファインケム社製、平均繊維長420μm、平均繊維径0.3μm)80gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。80℃に冷却後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(A−1310、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)74.2gを投入し、そのまま8時間撹拌を継続し、フィブリル化繊維が分散した架橋性ポリマーの調製を行った。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋体3の調製(実施例6)>
三口フラスコに3官能ポリプロピレングリコール(エクセノール5030、数平均分子量:5100、旭硝子社製)510gを投入し、次いでフィブリル化繊維として、セルロースナノファイバー(セリッシュKY100S、ダイセルファインケム社製、繊維長300μm〜1000μm、平均繊維径0.14μm)10gを投入、混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。続いて、m−キシリレンジジイソシアネート(タケネート500、三井化学社製)55gを投入し、80℃で3時間反応させた。続いて50℃まで冷却後、1,4−ブタンジオール25gを投入して、混合し、直ちに容器に取り出し、そのまま容器ごと50℃を12時間保持して硬化させた。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維非含有架橋性ポリマー2の調製(比較例4)>
微小繊維状セルロースを投入しなかった点を除いて、実施例5に用いられる架橋性ポリマーと同様にして、架橋性ポリマーを調整した。ここで調製した架橋性ポリマーに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、およびその他の配合剤を混合した後、微小繊維状セルロース(セリッシュKY100G、ダイセルファインケム社製、平均繊維長420μm、平均繊維径0.3μm)を表に示す割合で混合した。すなわち、架橋性ポリマーに微小繊維状セルロースを予め分散させることなしにゴム組成物を作成し、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維非含有架橋体2の調製(比較例5)>
フィブリル化繊維を投入しなかった点を除いて、実施例6に用いられる架橋体と同様にして、架橋体を調整した。ここで調製した架橋体に、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、およびその他の配合剤を混合した後、セルロースナノファイバー(セリッシュKY100S、ダイセルファインケム社製、繊維長300μm〜1000μm、平均繊維径0.14μm)を表に示す割合で混合した。すなわち、架橋性ポリマーにセルロースナノファイバーを予め分散させることなしにゴム組成物を作成し、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
<フィブリル化繊維分散架橋体4の調製(比較例6)>
マレイン酸変性液状ポリイソプレンゴム(クラプレンLIR−403、数平均分子量:34000、クラレ社製)400gと、プロセスオイル(ダイアナプロセスオイルPS−32、出光興産社製)200gと、フィブリル化繊維として微小繊維状セルロース(セリッシュKY100G、ダイセルファインケム社製、平均繊維長420μm、平均繊維径0.3μm)80gを混合し、110℃で5時間真空脱気して、フィブリル化繊維が含有する水分を除去した。次いで60℃まで冷却した後、オキサゾリジン化合物(ハードナーOZ,住化バイエルウレタン社製)35gを混合し、架橋させることによりフィブリル化繊維分散架橋体4を調整した。
これに、表に示すジエン系ゴム(A)、充填剤(B)、その他表に示す配合剤を表に示す割合で混合しゴム組成物として、これをトレッド部分として加熱加硫してタイヤとした。
以上の架橋体および架橋性ポリマーに用いたフィブリル化繊維の平均繊維長および平均線径は、フィブリル化繊維の走査型電子顕微鏡写真上に引いた1本の直線と交わるn(n=20以上)本の繊維について、繊維長および繊維径のそれぞれの平均を計算して求めた。
表1〜表3に示す各成分を、表1〜表3に示す割合(質量部)で配合した。具体的には、まず、下記表1〜表3に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、150℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。なお、表1〜表3において、括弧書き内に示す数値は、架橋性ポリマーまたは架橋体に含まれる架橋性成分とフィブリル化繊維の質量比を表す。
次に、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に、得られたゴム組成物をランボーン摩耗用金型(直径63.5mm、厚さ5mmの円板状)中で、170℃で15分間加硫して加硫ゴムシートを作製した。
<氷上摩擦係数指数(氷上摩擦性能の指標)>
作製した各加硫ゴムシートを偏平円柱状の台ゴムに貼り付け、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。測定温度は−1.5℃とし、荷重5.5g/cm3、ドラム回転速度25km/時とした。
氷上摩擦係数指数は、比較例1の測定値を100とする指数で表し、下記第1表に示した。この指数が大きいものほど氷上摩擦力が大きく、氷上摩擦性能が良好であることを意味する。
指数=(測定値/比較例1の試験片の氷上摩擦係数)×100
<耐摩耗性>
ランボーン摩耗試験機(岩本製作所社製)を用いて、JIS K 6264−2:2005に準拠し、付加力4.0kg/cm3(=39N)、スリップ率30%、摩耗試験時間4分、試験温度を室温の条件で摩耗試験を行い、摩耗質量を測定した。
試験結果は、以下の式により、比較例1の測定値を100として、指数(インデックス)で表し、表1〜表3の「耐摩耗性」の欄に記載した。指数(インデックス)が大きいほど摩耗量が少なく、耐摩耗性が良好である。
指数=(比較例1の試験片の摩耗質量/測定値)×100
以上のように求めた氷上摩擦係数指数および耐摩耗性の指数に関して、両者の合計が220以上である場合を、氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れていると評価した。
上記表1〜表3中の各成分は、以下のものを使用した。
・NR:天然ゴム(STR20、ガラス転移温度:−65℃、ボンバンディット社製)
・BR:ポリブタジエンゴム(Nipol BR1220、ガラス転移温度:−110℃、日本ゼオン社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339(キャボットジャパン社製)
・シリカ:ULTRASIL VN3(エボニック・デグッサ社製)
・シランカップリング剤:シランカップリング剤(Si69、エボニック・デグッサ社製)
・フィブリル化繊維分散架橋体1〜4:上記のとおり製造したもの
・フィブリル化繊維分散架橋性ポリマー1〜5:上記のとおり製造したもの
・フィブリル化繊維非含有架橋体1、2:上記のとおり製造したもの
・フィブリル化繊維非含有架橋性ポリマー1、2:上記のとおり製造したもの
・熱膨張性マイクロカプセル:マツモトマイクロスフェアーF−100(松本油脂製薬社製)
・フィブリル化繊維1:セリッシュKY100G(ダイセルファインケム社製)
・フィブリル化繊維2:セリッシュKY100S(ダイセルファインケム社製)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学社製)
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸YR(日本油脂社製)
・老化防止剤:アミン系老化防止剤(サントフレックス 6PPD、フレクシス社製)
・ワックス:パラフィンワックス(大内新興化学社製)
・オイル:アロマオイル(エクストラクト4号S、昭和シェル石油社製)
・硫黄:5%油処理硫黄(細井化学社製)
・加硫促進剤:スルフェンアミド系加硫促進剤(サンセラーCM−G、三新化学社製)
表1に示す結果から、フィブリル化繊維(D)を架橋性成分(C)に対して10質量%を超える量配合して調製した比較例2は、フィブリル化繊維(C)を配合しなかった比較例1と比較して、氷上摩擦性能は向上するが、耐摩耗性が劣ることが分かった。
これに対し、フィブリル化繊維(D)を架橋性成分(C)に0.1〜10質量%配合して調製した実施例1および実施例2は、フィブリル化繊維(C)を配合しなかった比較例1と比較して、氷上摩擦性能および耐摩耗性がいずれも向上し、氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れていることが分かった。
表2に示す結果から、平均繊維長が1〜1000μm、平均繊維径が0.01〜1μmであるフィブリル化繊維(D)を用いて調製した実施例3,4は、氷上摩擦性能および耐摩耗性がいずれも向上し、氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れていることが分かった。
表3に示す結果から、フィブリル化繊維(D)を架橋性成分(C)中に予め分散させて調製した実施例5,6は、フィブリル化繊維(D)を架橋性成分(C)中に予め分散させずに調製した比較例4,5と比べて、氷上摩擦性能および耐摩耗性がいずれも向上し、氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れていることが分かった。
また、ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)を用いて調製した実施例5,6は、ジエン系ゴム(A)と相溶する架橋性成分を用いて調製した比較例6と比較して、氷上摩擦性能および耐摩耗性がいずれも向上し、氷上摩擦性能と耐摩耗性のバランスに優れていることが分かった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (13)

  1. ジエン系ゴム(A)100質量部と、
    充填剤(B)30〜100質量部と、
    前記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、
    フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
    前記フィブリル化繊維(D)は、前記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で前記架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
    前記架橋性成分(C)が、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系もしくは植物由来系の重合体または共重合体であり、且つ、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基を有するタイヤ用ゴム組成物。
  2. ジエン系ゴム(A)100質量部と、
    充填剤(B)30〜100質量部と、
    前記ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性成分(C)0.3〜30質量部と、
    フィブリル化繊維(D)と、を含有し、
    前記フィブリル化繊維(D)は、前記架橋性成分(C)の0.1〜10質量%の割合で前記架橋性成分(C)中に予め分散して含有され、
    前記架橋性成分(C)が、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミノ結合、ケトン結合およびエステル結合からなる群から選択される共有結合を介して結合される反応性官能基を分子あたり少なくとも1個有するポリエーテル系の重合体または共重合体であり、前記反応性官能基が、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の官能基であるタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記共有結合が、ウレタン結合である、請求項2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記フィブリル化繊維(D)が、天然繊維、合成繊維、植物由来繊維、動物由来繊維、鉱物由来繊維からなる群から選択される少なくとも1種であり、且つ平均繊維長が1〜1000μm、平均繊維径が0.01〜1μmである、請求項1から3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記架橋性成分(C)が、主鎖にアルキレンオキシド単量体単位を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記架橋性成分(C)が、主鎖にプロピレンオキシド単量体単位を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記反応性官能基が、シラン官能基またはイソシアネート基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 前記架橋性成分(C)中において、前記フィブリル化繊維(D)を分散させた後、前記フィブリル化繊維(D)を含んだ前記架橋性成分(C)を、前記反応性官能基を反応させない状態で、当該架橋性成分(C)を前記ジエン系ゴム(A)および前記充填剤(B)と混練してなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記架橋性成分(C)中において、前記フィブリル化繊維(D)を分散させた後、前記フィブリル化繊維(D)を含んだ前記架橋性成分(C)を、前記反応性官能基を少なくとも一部反応させた後、当該架橋性成分(C)を前記ジエン系ゴム(A)および前記充填剤(B)と混練してなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 前記充填剤(B)は、窒素吸着比表面積が50〜150m2/gであるカーボンブラック、および/またはCTAB吸着比表面積が50〜300m2/gである白色充填剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  11. さらに、前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、熱によって気化または膨張して気体を発生させる物質を内包した熱可塑性樹脂粒子からなる熱膨張性マイクロカプセルを1〜15質量部含有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  12. 前記ジエン系ゴム(A)の平均ガラス転移温度が、−50℃以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム組成物からなるタイヤトレッド部を備えるスタッドレスタイヤ。
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