JP6307397B2 - 固定具 - Google Patents

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Description

本発明は固定具に関する。詳しくは、ボルトから被固定物やナットが脱落し難い固定具に係るものである。
一般に、建築構造物を構成する二つの部材を固定するための方法として、溶接によって固定する方法や、ボルトとナットによって締結する方法が用いられている。
また、溶接による固定は、溶接設備が必要となり、施工に手間と時間がかかるので、ボルトとナットによって締結する方法が多く採用されている。
例えば特許文献1に記載のグランド埋め込み用部材にも、ボルトとナットによって締結する方法が採用されている。すなわち、特許文献1に記載のグランド埋め込み用部材101は、図7に示すように、ライン部材102と芯部材103とを備える。
また、ライン部材102は、表面部材102Aおよび中間部材102Bを有する。
また、芯部材103は、垂直部103Aおよび水平部103Bを有する。また、垂直部103Aはライン部材102の中間部材102B内に挿入されている。
また、ライン部材102および芯部材103の垂直部103Aには、ボルト105が貫通する孔が設けられており、ボルト105とナット106を組み合わせてライン部材102と芯部材103とを固定することができる。
特開2004−358056号公報
ところで、従来は、ボルトやナットを締め付けたり、緩めたりする場合、ボルトやナットの種類に応じた専用の工具を使っていた。
しかし、ボルトやナットを特に緩めようとするときに、そのボルトやナットの種類に応じた専用の工具がなければ、緩める作業がなかなか進まず、急いで緩めなければならない場合には問題であった。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、どのような工具を使っても簡単に緩めることができる固定具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の固定具は、巻回されたコイル素線で構成された第1のコイルバネ部と、該第1のコイルバネ部のコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域であり、かつ、同第1のコイルバネ部の外側に配置された端部領域と、前記第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端から延びたコイル素線が、同第1のコイルバネ部と略同心状にかつ半円以上の大きさの円弧状に巻回された領域である円弧状領域および同第1のコイルバネ部と略同心状にかつ多角形状に少なくとも1周巻回された領域である多角形状領域を含み、かつ、同第1のコイルバネ部の巻回径よりも大きい巻回径を含む第2のコイルバネ部とを有するコイルバネ体と、互いに対向する一方の端面と他方の端面との間を貫通して形成された貫通孔の内部に、同貫通孔と同軸上に収容された前記コイルバネ体の前記第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に設けられた凸部を有し、かつ、前記コイルバネ体の前記端部領域を挿入可能な凹部が内側面に形成された、または前記コイルバネ体の前記端部領域を挿入可能であり、かつ、内側面と外側面との間を貫通する開口部が形成されたナット体と、中央板と、該中央板の一の縁部から突出し、かつ、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔が形成された、かつ、前記ナット体の前記貫通孔と同第1の固定用貫通孔とが同軸上に位置した状態で同ナット体が配置される第1の側板と、該第1の側板が突出した前記中央板の一の縁部に対向する他の縁部から同第1の側板と略同じ方向に突出し、かつ、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して前記第1の固定用貫通孔と同軸上に第2の固定用貫通孔が形成された第2の側板とを備える。
ここで、第1のコイルバネ部のコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域であり、かつ、第1のコイルバネ部の外側に配置された端部領域によって、第1のコイルバネ部を拡径方向に押しやすい。
また、第2のコイルバネ部のコイル素線が第1のコイルバネ部と略同心状にかつ半円以上の大きさの円弧状に巻回された領域である円弧状領域によって、第2のコイルバネ部が、縮径した位置から縮径する前の位置に戻りやすい。
また、第2のコイルバネ部のコイル素線が第1のコイルバネ部と略同心状にかつ多角形状に少なくとも1周巻回された領域である多角形状領域によって、コイルバネ体を本体の内側面に接触させやすい。
また、第2のコイルバネ部が第1のコイルバネ部の巻回径よりも大きい巻回径を含むことによって、コイルバネ体は、ボルトの脚部に形成されたネジ溝に嵌合しない部分を有することができる。
また、コイルバネ体の端部領域を挿入可能な凹部が内側面に形成されているか、またはコイルバネ体の端部領域を挿入可能であり、かつ、内側面と外側面との間を貫通する開口部が形成されていることによって、端部領域を凹部の縁または開口部の縁に当てることができる。
また、互いに対向する一方の端面と他方の端面との間を貫通して形成された貫通孔の内部に、貫通孔と同軸上に収容されたコイルバネ体の第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に設けられた凸部によって、多角形状領域の角部近傍と凸部を当接させて、コイルバネ体の縮径を抑制しやすくできる。
また、中央板と、中央板の一の縁部から突出した第1の側板と、第1の側板が突出した中央板の一の縁部に対向する他の縁部から第1の側板と略同じ方向に突出した第2の側板とによって、第1の側板と第2の側板との間に被固定物を挟むことができる。
また、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔が形成された、かつ、ナット体の貫通孔と第1の固定用貫通孔とが同軸上に位置した状態でナット体が配置される第1の側板と、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔と同軸上に第2の固定用貫通孔が形成された第2の側板とによって、ナット体の貫通孔と、第1の固定用貫通孔と、第2の固定用貫通孔とに1本のボルトを挿通させることができる。
また、本発明の固定具において、第2のコイルバネ部は、第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端に連接した円弧状領域を含むものとすることができる。
この場合、第2のコイルバネ部が、縮径した位置から縮径する前の位置に、より一層戻りやすい。
また、本発明の固定具において、ナット体の、貫通孔の内部に同軸上に収容されたコイルバネ体の第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に、多角形状領域の角部に対応する隅部が形成されており、かつ、凸部が隅部と隅部の間に設けられたものとすることができる。
この場合、コイルバネ体をナット体の内側面にさらに接触させやすい。
また、本発明の固定具において、ナット体の貫通孔の一部にネジ山が設けられており、ナット体の貫通孔の、ネジ山が設けられた一部の径と、第1の固定用貫通孔の径は略同じであり、第1の固定用貫通孔の径よりも、第2の固定用貫通孔の径の方が大きいものとすることができる。
この場合、第2の固定用貫通孔を通るボルトと第2の固定用貫通孔との間に隙間を生じさせ、いわゆる「遊び」を形成することができる。
本発明に係る固定具は、どのような工具を使っても簡単に緩めることができる。
本発明を適用した固定具の一例を示す概略分解図である。 本発明を適用した固定具のコイルバネ体の概略正面図である。 本発明を適用した固定具のコイルバネ体の概略平面図である。 図1のA−A線に沿った概略断面図である。 図1に示したコイルバネ体を収容したナット体を第1の側板に取付けた状態の本発明を適用した固定具の一例を示す概略斜視図である。 ボルトを装着した本発明を適用した固定具の一例を示す概略図である。 図5Aに示された本発明を適用した固定具の概略平面図である。 本発明を適用した固定具に装着したボルトを緩めるときの様子の一例を示す概略図である。 図6Aに示された本発明を適用した固定具の概略平面図である。 従来のボルトとナットを使った締結方法を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した固定具の一例を示す概略分解図である。また、図2Aは、本発明を適用した固定具のコイルバネ体の概略正面図である。また、図2Bは、本発明を適用した固定具のコイルバネ体の概略平面図である。
また、図3は、図1のA−A線に沿った概略断面図である。また、図4は、図1に示したコイルバネ体を収容したナット体を第1の側板に取付けた状態の本発明を適用した固定具の一例を示す概略斜視図である。
図1に示す本発明の固定具1は、コイルバネ体2と、ナット体3と、金具30を備える。
また、コイルバネ体2は、第1のコイルバネ部2Aと、端部領域21と、第2のコイ
ルバネ部2Bを有する。
また、第1のコイルバネ部2Aは、所定の径で巻回されたコイル素線で構成されている。
ここで、第1のコイルバネ部2Aの径は、ボルトの脚部の外径よりもわずかに小さい。
また、端部領域21は、第1のコイルバネ部2Aのコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域であり、かつ、第1のコイルバネ部2Aの外側に配置されている。
また、第2のコイルバネ部2Bは、第1のコイルバネ部2Aを構成するコイル素線の他端から延びたコイル素線で構成されている。
また、第2のコイルバネ部2Bを構成するコイル素線は、第1のコイルバネ部2Aの巻回径よりも大きい巻回径で巻回されている。
すなわち、第2のコイルバネ部2Bは、第1のコイルバネ部2Aを構成するコイル素線の他端から延びたコイル素線が、第1のコイルバネ部2Aと略同心状にかつ半円の大きさの円弧状に巻回された領域である円弧状領域22を含む。
また、第2のコイルバネ部2Bは、第1のコイルバネ部2Aを構成するコイル素線の他端から延びたコイル素線が、第1のコイルバネ部2Aと略同心状にかつ六角形状に少なくとも1周巻回された領域である多角形状領域23を含む。
従って、多角形状領域23には少なくとも6箇所の角部23Aが存在する。
また、円弧状領域22は、第1のコイルバネ部2Aを構成するコイル素線の他端に連接している。すなわち、円弧状領域22を構成するコイル素線は、第1のコイルバネ部2Aを構成するコイル素線の他端から延びている。
また、多角形状領域23は円弧状領域22に隣接している。すなわち、多角形状領域23を構成するコイル素線は、円弧状領域22を構成するコイル素線の終端から延びている。
また、本発明の固定具1のナット体3には、互いに対向する一方の端面と他方の端面との間を貫通する貫通孔4が形成されている。
また、ナット体3の外形は六角形である。すなわち、貫通孔4の中心軸線と直交する方向におけるナット体3の断面形状は六角形状である。
また、ナット体の外形は必ずしも六角形でなくてもよいことは勿論である。例えば、ナット体の外形は五角形や八角形でもよい。
また、金具30は、中央板31と、第1の側板32と、第2の側板33とを有する。
また、第1の側板32は、中央板31の一の縁部から、中央板31に対して略直交する方向に突出している。
また、第1の側板32には、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔32Aが形成されている。
また、ナット体3の貫通孔4と第1の固定用貫通孔32Aとが同軸上に位置した状態で、ナット体3が第1の側板32に取付けられる。
また、第2の側板33は、第1の側板32が突出した中央板31の一の縁部に対向する他の縁部から第1の側板32と略同じ方向に突出している。
すなわち、第1の側板32と、中央板31と、第2の側板33とを通る方向の断面形状は略U字形状である。
また、第2の側板33には、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔32Aと同軸上に第2の固定用貫通孔33Aが形成されている。
また、第1の側板32の、中央板31側とは反対側の縁部から所定範囲の領域である縁部領域が、第2の側板33とは反対側に向けて曲げられている。
また、図3に示すように、ナット体3の貫通孔4は、内径が互いに異なる3つの空間に分けられている。
すなわち、一方の端面から上段差部3Aと略同一平面までの空間である上部空間4Aと、上段差部3Aと略同一平面から下段差部3Bと略同一平面までの空間である中部空間4Bと、下段差部3Bと略同一平面から本体3の他方の端面までの空間である下部空間4Cである。
また、上部空間4Aの内径が一番大きく、中部空間4Bの内径が二番目に大きく、下部空間4Cの内径が一番小さい。
すなわち、上段差部3Aの分だけ中部空間4Bの内径は上部空間4Aの内径より小さい。また、下段差部3Bの分だけ下部空間4Cの内径は中部空間4Bの内径より小さい。
また、上部空間4Aを形成するナット体3の内側面には、六角形のナット体3の突き出た部分に相当する位置に隅部7が形成されている。
また、上部空間4Aを形成するナット体3の内側面には、隅部7と隅部7との間に凸部5が設けられている。また、図1に示す例では、凸部5は互いに対向する2箇所に設けられている。
なお、凸部の数がこれに限定されるものではないことは勿論である。
また、中部空間4Bを形成するナット体3の内側面の一部と外側面との間を貫通する開口部6が形成されている。
また、下部空間4Cを形成するナット体3の内側面にはネジ溝とネジ山が形成されている。すなわち、ナット体3はネジ部8を有する。
また、コイルバネ体2を、ナット体3の貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容した状態では、第2のコイルバネ部2Bは貫通孔4の上部空間4A内に位置する。
すなわち、凸部5は、貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容されたコイルバネ体2の第2のコイルバネ部2Bに対応する位置のナット体3の内側面に設けられている。
また、隅部7は、貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容されたコイルバネ体2の第2のコイルバネ部2Bの多角形状領域23の角部23Aに対応するものである。
また、ナット体3の貫通孔4の、ネジ山が設けられた一部の径すなわち下部空間4Cの径と、第1の固定用貫通孔32Aの径は略同じである。また、第1の固定用貫通孔32Aの径よりも、第2の固定用貫通孔33Aの径の方が大きい。
また、コイルバネ体2を、ナット体3の貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容した状態では、第1のコイルバネ部2Aは貫通孔4の中部空間4B内に位置する。
従って、コイルバネ体2を、ナット体3の貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容した状態では、端部領域21は第1のコイルバネ部2Aの外側に配置されているので、端部領域21は開口部6に挿入される。
また、図4に示す、コイルバネ体2が収容されたナット体3は、第1の側板32に溶接などで固着されている。
ここで、ナット体3の貫通孔と、第1の側板32に形成された第1の固定用貫通孔とは互いに同軸上に配置されている。
また、ナット体3は、必ずしも第1の側板32に固着されていなくてもよい。
なお、コイルバネ体2が収容されたナット体3を、第1の側板32に固着していなければ、ボルトを本発明の固定具1に装着する際に、作業者は、ボルトを持ったまま、コイルバネ体2が収容されたナット体3を回転させなければならず、作業者に負担がかかることが予想される。
また、第1のコイルバネ部2Aの巻回径と、下部空間4Cの内径すなわちネジ部8の内径は略同じである。
また、第1のコイルバネ部2Aは、下部空間4C内には位置しない。
また、第1のコイルバネ部2Aと第2のコイルバネ部2Bは互いに同心状に形成されており、しかも、コイルバネ体2は、ナット体3の貫通孔4の内部に貫通孔4と同軸上に収容されている。
従って、ナット体3のネジ部8を通ったボルトの脚部は、第1のコイルバネ部2Aに到達し、そして、第1のコイルバネ部2Aのコイル素線がボルトの脚部に形成されたネジ溝と係合する。
なお、コイルバネ体2はナット体3に固着されていない。
なぜなら、第2のコイルバネ部2Bの巻回径は、ナット体3の上部空間4Aの内径よりわずかに小さいだけであり、また、ナット体3の内側面に設けられた凸部5が第2のコイルバネ部2Bに当接しているため、コイルバネ体2がナット体3に固着されていなくても、コイルバネ体2はナット体3から容易に離脱しないからである。
図5Aは、ボルトを装着した本発明を適用した固定具の一例を示す概略図である。また、図5Bは、図5Aに示された本発明を適用した固定具の概略平面図である。また、図6Aは、本発明を適用した固定具に装着したボルトを緩めるときの様子の一例を示す概略図である。また、図6Bは、図6Aに示された本発明を適用した固定具の概略平面図である。
図5Aは、本発明の固定具1を使用して、H形鋼のフランジ9に遮音壁のフランジ9Aを固定した様子を示している。なお、図示していないが、H形鋼のフランジ9と遮音壁のフランジ9Aにはそれぞれ、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して貫通孔が形成されている。
次に、H形鋼のフランジ9に遮音壁のフランジ9Aを固定するときの方法を説明する。
第1の側板32と第2の側板33との間に、H形鋼のフランジ9の一部が挿入されるように、本発明の固定具1をH形鋼のフランジ9の一部に当接させる。
このとき、第1の固定用貫通孔32Aと、H形鋼のフランジ9に形成された貫通孔と、第2の固定用貫通孔33Aは、互いに同軸上に配置されるようにする。
また、遮音壁のフランジ9Aを第2の側板33に沿わせて配置する。このときも、遮音壁のフランジ9Aに形成された貫通孔と、第2の固定用貫通孔33Aとが互いに同軸上に配置されるようにする。
そして、ボルト10の脚部11を、互いに同軸上に配置された、第2の固定用貫通孔33Aと、H形鋼のフランジ9に形成された貫通孔と、第1の固定用貫通孔32Aと、ナット体3の貫通孔4に挿入する。
このとき、ナット体3の貫通孔4の一部すなわちネジ部8にはネジ山が設けられているので、図5Aに示すように、ボルト10を、締め付ける方向12である右方向へ回転させて、ボルト10の脚部11にナット体3を装着させる。
また、ボルト10の脚部11をナット体3から離脱させる場合には、図6Aに示すようにボルト10を、緩める方向13である左方向へ回転させる。
図5Bに示すように多角形状領域23の角部23Aは、ボルトを、締め付ける方向12へ回転させたとき、ナット体3の内側面に形成された隅部7と対応する位置にある。
なお、ボルト10を回転させていない状態、すなわち、本発明の固定具1に装着したボルト10が静止した状態においても、多角形状領域23の角部23Aは、ナット体3の内側面に形成された隅部7と対応する位置にある。
一方、図6Bに示すように多角形状領域23の角部23Aは、ボルトを、緩める方向13へ回転させたとき、ナット体3の内側面に形成された隅部7と対応する位置から移動する。
そして、角部23Aの近傍が凸部5に当接したり、角部23Aがナット体3の内側面に当接したりする。
すなわち、本発明の固定具1に装着したボルト10を緩める方向13へ回転させると、コイルバネ体2は縮径する。
このとき、第1のコイルバネ部2Aのコイル素線がボルト10の脚部11に形成されたネジ溝に押し付けられる。
一方、コイルバネ体2は縮径するので、第1のコイルバネ部2Aのコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域である端部領域21は開口部6の縁へ向けて移動し、開口部6の縁に当たる。
そして、さらに本発明の固定具1に装着したボルト10を緩める方向13へ回転させ続けると、開口部6の縁が端部領域21を拡径方向へ押す。
また、このとき、第2のコイルバネ部2Bの多角形状領域23の角部23Aの近傍が凸部5に当接したり、角部23Aがナット体3の内側面に当接したりする。
従って、コイルバネ体2全体が回らなくなるので、コイルバネ体2は拡径した状態が維持され、本発明の固定具1に装着したボルト10を緩める方向13へ回転させ続けることができる。
なお、本発明の固定具1に装着したボルト10を緩める方向13へ回転させ続けなければ本発明の固定具1は緩まないため、振動が本発明の固定具1に加えられても、被固定物の緩み抑制の点で支障はない。
また、本発明の固定具を適用する箇所としてH形鋼や遮音壁を例に挙げたが、必ずしもこれらに限定されるものではないことは勿論である。
本発明の固定具を適用する箇所の他の例としては、I形鋼、T形鋼、L形鋼(山形鋼)、溝形鋼、せん断キーカバーが挙げられる。
また、必ずしも端部領域を挿入可能な、内側面と外側面との間を貫通する開口部が形成されていなくてもよく、端部領域を挿入可能な、貫通しない凹部が形成されていてもよい。
また、必ずしも円弧状領域は、第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端に連接していなくてもよい。
しかし、円弧状領域が、第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端に連接していれば、第2のコイルバネ部が、縮径した位置から縮径する前の位置に、より一層戻りやすいので好ましい。
なお、多角形状領域が、第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端に連接することも考えられるが、この場合、多角形状領域が、縮径した位置から縮径する前の位置に戻ろうとする際に、本体の隅部に多角形状領域の角部が嵌ったままとなり、戻らない可能性が高い。
また、必ずしも、ナット体の、貫通孔の内部に同軸上に収容されたコイルバネ体の第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に、多角形状領域の角部に対応する隅部が形成されていなくてもよい。
すなわち、必ずしも、六角形のナット体の突き出た部分に相当する位置に隅部が形成されていなくてもよく、例えば、ナット体の、第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面は曲面とすることもできる。
しかし、第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に、多角形状領域の角部に対応する隅部が形成されていれば、コイルバネ体をナット体の内側面にさらに接触させやすくなり、また、曲面の場合よりも、コイルバネ体の回転を止めやすくなるので好ましい。
以上のように、本発明の固定具は、貫通孔と同軸上に収容されたコイルバネ体の第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に設けられた凸部によって、多角形状領域の角部近傍と凸部を当接させて、コイルバネ体の縮径を抑制しやすくできる。
また、コイルバネ体が、第1のコイルバネ部のコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域であり、かつ、第1のコイルバネ部の外側に配置された端部領域を有しているので、第1のコイルバネ部を拡径方向に押しやすい構造となっている。
そして、コイルバネ体の端部領域を挿入可能な凹部が内側面に形成されているか、またはコイルバネ体の端部領域を挿入可能であり、かつ、内側面と外側面との間を貫通する開口部が形成されているので、端部領域を凹部の縁または開口部の縁に当てることができる。
また、本発明の固定具は、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔が形成された、かつ、ナット体の貫通孔と第1の固定用貫通孔とが同軸上に配置されてナット体が取付けられる第1の側板と、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔と同軸上に第2の固定用貫通孔が形成された第2の側板とを備えているので、ナット体の貫通孔と、第1の固定用貫通孔と、第2の固定用貫通孔とに1本のボルトを挿通させることができる。
従って、本発明の固定具に装着したボルトを緩める方向に回転させると、コイルバネ体の縮径を抑制しつつ、端部領域をナット体の開口部の縁に当てて拡径方向に押すことができるので、本発明の固定具は、どのような工具を使っても簡単に緩めることができる。
すなわち、本発明の固定具であれば、ナット体を直接回転させなくてもボルトを回転させるだけで、本発明の固定具を被固定物に取付けたり、本発明の固定具を被固定物から取外したりできる。
また、ナット体と第1の側板とが固着されていなければ、ボルトを本発明の固定具に装着した後でも、ナット体を緩める方向に回転させて、本発明の固定具を被固定物から取外したり、ナット体を締め付ける方向に回転させて、本発明の固定具を被固定物に取付けたりすることができる。
1 固定具
2 コイルバネ体
2A 第1のコイルバネ部
2B 第2のコイルバネ部
3 ナット体
4 貫通孔
4A 上部空間
4B 中部空間
4C 下部空間
5 凸部
6 開口部
7 隅部
8 ネジ部
9 H形鋼のフランジ
9A 遮音壁のフランジ
10 ボルト
11 脚部
12 締め付ける方向
13 緩める方向
21 端部領域
21A 先端領域
22 円弧状領域
23 多角形領域
30 金具
31 中央板
32 第1の側板
32A 第1の固定用貫通孔
33 第2の側板
33A 第2の固定用貫通孔

Claims (4)

  1. 巻回されたコイル素線で構成された第1のコイルバネ部と、該第1のコイルバネ部のコイル素線の一端から延びたコイル素線の領域であり、かつ、同第1のコイルバネ部の外側に配置された端部領域と、前記第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端から延びたコイル素線が、同第1のコイルバネ部と略同心状にかつ半円以上の大きさの円弧状に巻回された領域である円弧状領域および同第1のコイルバネ部と略同心状にかつ多角形状に少なくとも1周巻回された領域である多角形状領域を含み、かつ、同第1のコイルバネ部の巻回径よりも大きい巻回径を含む第2のコイルバネ部とを有するコイルバネ体と、
    互いに対向する一方の端面と他方の端面との間を貫通して形成された貫通孔の内部に、同貫通孔と同軸上に収容された前記コイルバネ体の前記第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に設けられた凸部を有し、かつ、前記コイルバネ体の前記端部領域を挿入可能な凹部が内側面に形成された、または前記コイルバネ体の前記端部領域を挿入可能であり、かつ、内側面と外側面との間を貫通する開口部が形成されたナット体と、
    中央板と、
    該中央板の一の縁部から突出し、かつ、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して第1の固定用貫通孔が形成された、かつ、前記ナット体の前記貫通孔と同第1の固定用貫通孔とが同軸上に位置した状態で同ナット体が配置される第1の側板と、
    該第1の側板が突出した前記中央板の一の縁部に対向する他の縁部から同第1の側板と略同じ方向に突出し、かつ、互いに対向する一方の面と他方の面との間を貫通して前記第1の固定用貫通孔と同軸上に第2の固定用貫通孔が形成された第2の側板とを備える
    固定具。
  2. 前記第2のコイルバネ部は、前記第1のコイルバネ部を構成するコイル素線の他端に連
    接した前記円弧状領域を含む
    請求項1に記載の固定具。
  3. 前記ナット体の、前記貫通孔の内部に同軸上に収容された前記コイルバネ体の前記第2のコイルバネ部に対応する位置の内側面に、前記多角形状領域の角部に対応する隅部が形成されており、かつ、前記凸部が同隅部と同隅部の間に設けられた
    請求項1または請求項2に記載の固定具。
  4. 前記ナット体の貫通孔の一部にネジ山が設けられており、
    前記ナット体の貫通孔の、前記ネジ山が設けられた一部の径と、前記第1の固定用貫通孔の径は略同じであり、
    前記第1の固定用貫通孔の径よりも、前記第2の固定用貫通孔の径の方が大きい
    請求項1、請求項2または請求項3に記載の固定具。
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