JP6306316B2 - コンデンサ - Google Patents

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本発明は、積層型のコンデンサに関する。
従来より、複数のセラミック層と複数の内部電極層とを交互に積み重ねた後、一体的に焼成して作製された積層型の電子部品が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような積層型電子部品において、例えば、コンデンサは、近年の携帯電話に代表される小型の電子機器への対応から、さらなる小型化および高容量化が要求されてきている。
ところが、セラミック層および内部電極層の積層数が、例えば数百層にも及ぶ積層型電子部品においては、セラミック層および内部電極層の双方が薄層化されている。
このため、セラミック層の厚みに対する内部電極層の厚みの比率が大きくなっていることから、内部電極層の厚みに起因する段差が大きくなっている。
このような内部電極層の段差付近においてはセラミック層と内部電極層との界面の接着性が大きくないことから、コンデンサが駆動したときの電歪現象により段差付近を起点として発生するクラックが進展しやすいという問題がある。
特開2011−129841号公報
従って、本発明の目的は、電歪現象によるクラックの進展を抑制することのできるコンデンサを提供することにある。
本発明のコンデンサは、セラミック層と内部電極層とが交互に積層された容量発生部と、該容量発生部の周囲に設けられた容量非発生部とを備えているコンデンサであって、前記容量非発生部側に位置する前記容量発生部の前記セラミック層中に、前記容量発生部を断面視したときの直径が0.05〜1μmである常誘電性のセラミック粒子が点在しており、該セラミック粒子は、前記容量発生部の中央部よりも前記容量発生部の周縁部に多い
とを特徴とする。
本発明のコンデンサは、セラミック層と内部電極層とが交互に積層された容量発生部と、該容量発生部の周囲に設けられた容量非発生部とを備えているコンデンサであって、前記容量発生部の前記セラミック層中に、前記容量発生部を断面視したときの直径が0.05〜1μmである常誘電性のセラミック粒子が点在しており、該セラミック粒子は、前記容量発生部の積層方向の上層部および下層部よりも中層部に多いことを特徴とする。
本発明によれば、電歪現象によるクラックの進展を抑制することのできるコンデンサを得ることができる。
(a)は、本発明のコンデンサの一実施形態を示す外観斜視図である。(b)は、(a)のA−A線断面図であり、電歪による変形が発生していない場合、(c)は、(a)のA−A線断面図であり、電歪による変形が発生している場合である。(d)は、(c)の断面(図1(c)の1AAの領域)を部分的に拡大したものである。
本発明のコンデンサの一実施形態について説明する。本実施形態のコンデンサは、図1(a)に示すように、コンデンサ本体1の対向する両端部に外部電極3が設けられている
。コンデンサ本体1は、図1(b)に示すように、セラミック層5と内部電極層7とが交互に複数層積層された容量発生部1A(図1(b)の太い破線内の領域)と、その周囲に設けられた容量非発生部1B(図1(b)の太い破線の外側の領域)とから構成されている。図1(b)(c)では示していないが、内部電極層7は、外部電極3側の容量非発生部1B内を通じて外部電極3に接続されている。また、図1(b)(c)では、セラミック層5と内部電極層7とを簡略化した構造として示しているが、実際にはこれらのセラミック層5および内部電極層7は数百層にも及ぶものとなっている。
本実施形態のコンデンサは、図1(c)(d)に示すように、容量非発生部1B側に位置する容量発生部1Aのセラミック層5中に、常誘電性のセラミック粒子9が点在した構成となっている。
これによりコンデンサが駆動したときの電歪現象により引き起こされるクラックの進展を抑制することができる。
これは、コンデンサを構成するセラミック層5が、誘電分極を起こすものであるため、各セラミック層5には電歪現象が発生するが、コンデンサ内に常誘電性のセラミック粒子9が点在する分だけ電歪による応力を局所的に小さくすることができるからである。
セラミック層5が多層に積層されていると、各セラミック層5における電歪現象が全体に亘って重畳されるため、容量発生部1Aには大きな変形が生じる。
コンデンサでは、通常、電歪現象による変形は、図1(b)から図1(c)の積層方向の厚みの変化からわかるように、コンデンサ本体1の積層方向への伸びとなって現れるが、コンデンサ本体1にこのような変形が発生すると、コンデンサ本体1の側面1Sにクラックが発生することがある。
本実施形態のコンデンサでは、誘電分極を示すセラミック層5内に、電歪現象による変形量の小さい常誘電性のセラミック粒子9が点在しているため、容量発生部1Aを含むコンデンサ本体1はクラックが発生し難いものとなる。
とりわけ、セラミック層5の電歪現象は2つの内部電極層7が重なって誘電分極の起こる領域に発生することから、誘電分極の発生しない容量非発生部1B側との境界に近い方で顕著になる傾向がある。このため常誘電性のセラミック粒子9は容量発生部1Aの中でも容量非発生部1B側に近い位置に点在しているのが良い。ここで、コンデンサにおける電歪現象とは、セラミック層5に電圧が印加された際に、セラミック層5が機械的に変形する現象のことである。
また、本実施形態のコンデンサによれば、常誘電性のセラミック粒子9がセラミック層5の中で、元々、誘電分極の極めて小さいものであることから、直流電圧の印加による静電容量の低下を小さくすることができ、DCバイアス特性を高めることができる。これは常誘電性を示すセラミック粒子9には配向分極の寄与が無いためである。
ここで、セラミック粒子9が常誘電性であることの検証は、まず、透過型電子顕微鏡を用いて常誘電性のセラミック粒子9について組成分析をおこなう。次に、コンデンサを粉砕した粉末についてX線回折を行い、セラミック粒子9の組成および結晶構造を同定する。次に、得られた組成および結晶構造に基づいて、セラミック粒子9の焼結体を作製する。次に、作製したセラミック粒子9の焼結体の誘電特性を評価することによって行う。誘電特性は電圧を印加したときの誘電分極の変化によって判断する。焼結体が常誘電性であると、電圧−誘電分極特性において、ヒステリシスを示さないものとなる。一方、大きな
誘電分極を示すセラミック層5は、電圧−誘電分極特性にヒステリシスが見られる。
本実施形態のコンデンサでは、セラミック粒子9は、容量発生部1Aの中央部1ACよりも容量発生部1Aの周縁部1AA(例えば、図1(d)に示した点線枠の領域)に多く点在していることが望ましい。この点線枠の領域は容量発生部1Aの周縁部を取り巻くように形成されている方が良い。ここで、容量発生部1Aの中央部1ACとは、図1(b)に示すような断面を格子状に縦横に3分割(面積で9等分)したときの中央の部分(図1(b)における1AA)のことである。周縁部1AAは、中央部1ACの周囲に位置する部分のことである。
図1(c)(d)からわかるように、コンデンサに電圧が印加されたときの電歪現象は、容量発生部1Aに積層方向の伸びとして現れる。このとき、容量発生部1Aの周縁部1AAには電歪現象の発生しない容量非発生部1Bとの間で応力が発生するようになる。そこで、電歪現象による応力が集中する容量発生部1Aの周縁部1AAと容量非発生部1Bとの境界付近に常誘電性のセラミック粒子9を局所的に存在させておくことにより、容量発生部1Aのセラミック層5に発生するクラックを効果的に抑制することができる。
セラミック層5および内部電極層7がともに薄層化されたコンデンサでは、特に、容量発生部1Aの電歪現象による変形により容量発生部1Aの積層方向の中層1ACCに大きな応力が発生しやすく、この領域にクラックが頻発しやすい。
そこで、本実施形態のコンデンサでは、セラミック粒子9は、容量発生部1Aの積層方向の上層1AUおよび下層1ALよりも中層1ACCに多く点在させていることが望ましい。常誘電性のセラミック粒子9を容量発生部1Aの積層方向の上層1AUおよび下層1ALよりも中層1ACCに多く点在させていることで、容量発生部1Aに発生するクラックをより効果的に食い止めることが可能となる。
ここで、容量発生部1Aの上層1AU、中層1ACCおよび下層1ALは容量発生部1Aを積層方向に3等分した各領域となる。なお、セラミック粒子9が他の箇所よりも多く存在したというのは、所定の面積あたりに1.5倍以上の差を有している場合をいう。例えば、容量発生部1Aの周縁部1AAに見られるセラミック粒子9の単位面積(例えば、20μm×20μm)当たりの個数(頻度)が中央部1ACにおける単位面積当たりの個数の1.5倍以上である場合をいう。このとき周縁部1AAは容量発生部1Aの6面(断面視したときの4面)のうちの1面が1.5倍以上の頻度であればよい。
また、主結晶粒子11のサイズがセラミック粒子9のサイズよりも大きければ、セラミック層5に常誘電性のセラミック粒子9を点在させたことによるコンデンサの静電容量の低下を小さくすることができ、高い静電容量を発現するコンデンサを得ることができる。この場合、セラミック粒子9のサイズ(断面視したときの直径)は0.05〜1μm程度であることが望ましい。
以上説明したセラミック粒子9が点在するときの効果は、セラミック層5を構成する主結晶粒子11の誘電特性の低下を招きにくいものが好適なものと言える。この点で、主結晶粒子11の周囲に存在して、セラミック層5の絶縁性を向上できるという理由から、セラミック粒子9としては、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、ErおよびYbから選ばれる少なくとも一種と、Siとの化合物であることが望ましい。
この場合、主結晶粒子11に希土類元素およびSiの一部が固溶すると、主結晶粒子11の表面付近に高い絶縁層が形成されることから、主結晶粒子11をコアシェル構造とすることができ、これにより高温負荷寿命や静電容量の温度特性を改善することが可能にな
る。
セラミック粒子9中に含まれる元素は走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡に付設の元素分析器により判定する。この場合、コンデンサは、通常、同じ組成のセラミック層5が積層された構造であることから、セラミック層5の一部の分析でも全体を示しているものと判断する。
セラミック層5の材料としては、例えば、チタン酸バリウムを主成分とし、これにバリウム以外のアルカリ土類元素やジルコニウムが含まれるものなどが好ましい。これらの材料の熱膨張係数としては9×10−6〜11×10−6/℃であることが好ましい。
内部電極層7の金属としては、ニッケル(12.8×10−6/℃)、銅(16.8×10−6/℃)、パラジウム(11.8×10−6/℃)および銀(18.9×10−6/℃)から選ばれる1種もしくはこれらの合金を適用することが好ましい。
また、上述した積層型電子部品の場合、セラミック層5の平均厚みは0.6〜30μm、内部電極層7の平均厚みは0.3〜20μmであり、また、内部電極層7の積層数は50層以上であることが望ましい。
次に、本実施形態のコンデンサの製造方法について説明する。まず、セラミック層5の材料として、誘電体粉末を準備し、これに有機ビヒクルを加えてセラミックスラリを調製し、次いで、ドクターブレード法またはダイコータ法などのシート成形法を用いてセラミックグリーンシートを作製する。誘電体粉末としては、例えば、チタン酸バリウムに希土類元素、酸化珪素などを含ませたものであることが望ましい。
次に、ニッケル粉末を主成分金属とする電極ペーストを調製し、この電極ペーストを用いてセラミックグリーンシートの主面上に矩形状の内部電極パターンの形成されたパターンシートを形成する。
次に、パターンシートを複数層重ねてコア積層体を形成する。次に、このコア積層体の上下面に電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを所定の枚数だけ重ね、加圧加熱処理を行って電子部品本体1となる積層体を複数個有する母体積層体を形成する。
次に、この母体積層体を切断することにより積層体にする。次に、作製した積層体を所定の条件にて焼成することによりコンデンサ本体1を作製する。
セラミック層5内に常誘電性のセラミック粒子9を点在させるためには、積層体を焼成する際に、セラミック層5中にセラミック粒子9が形成される温度条件で焼成する。
誘電体粉末中に希土類元素が含まれる場合には、焼成温度を高くするとセラミック層5を構成する主結晶粒子11の表面付近に希土類元素が固溶しやすくなり、主結晶粒子11がコアシェル構造になりやすい。このため、セラミック層5内に希土類元素を主成分として含む常誘電性のセラミック粒子9は形成されにくい。
これに対し、本実施形態のコンデンサの場合には、セラミック層5内に常誘電性のセラミック粒子9が0.05μm以上の直径を有するように焼成する。この場合、希土類元素を含む原料粉末として、平均粒径がチタン酸バリウムの原料粉末の平均粒径よりも大きいものを用いるのが良い。これによりセラミック層5内に常誘電性のセラミック粒子9を形成することができる。
容量発生部1Aに点在するセラミック粒子9の頻度は積層体を焼成するときの最高温度を調整することによって変化させる。セラミック粒子9が容量発生部1Aの全体に点在するコンデンサ本体1は、セラミック粒子9が容量発生部1Aの周縁部1AAに主に存在する場合のコンデンサ本体1を得るときの焼成温度よりも低い温度に設定する。
次に焼成により得られたコンデンサ本体1の内部電極層7が露出した端面を含む端部に外部電極3を形成してコンデンサを完成させる。
以下、具体的に積層型のコンデンサを作製して本発明の効果を確認した。まず、セラミック層用の材料として以下の誘電体粉末を調製した。誘電体粉末の原料粉末として、チタン酸バリウム粉末、MgO粉末、Y粉末、MnCO粉末およびSiOを含むガラス粉末を準備した。これらの各種粉末を、チタン酸バリウム粉末量を100モルとしたときに、MgO粉末を0.5モル、希土類元素の酸化物粉末を1モル、MnCO粉末を0.5モル添加し、さらに、チタン酸バリウム粉末100質量部に対して、ガラス粉末(SiO=55,BaO=20,CaO=15,LiO=10(モル%))を1質量部添加して誘電体粉末を調製した。次いで、この誘電体粉末を直径5mmのジルコニアボールを用いて、溶媒としてトルエンとアルコールとからなる混合溶媒を添加し湿式混合した。
次に、湿式混合した粉末を、ポリビニルブチラール樹脂を溶解させたトルエンおよびアルコールの混合溶媒中に投入し、直径5mmのジルコニアボールを用いて湿式混合してセラミックスラリを調製し、ドクターブレード法により厚みが約4μmのセラミックグリーンシートを作製した。
次に、このセラミックグリーンシートの上面に矩形状の電極パターンを形成してパターンシートを形成した。電極パターンを形成するための電極ペーストとしては、Ni粉末に共材としてチタン酸バリウム粉末を含み、これに有機ビヒクルを加えたものを、3本ロールで混練して調製したものを用いた。
次に、電極パターンを有するパターンシートを複数層重ね、次いで、この積層体の上下面にそれぞれ電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを重ね、加圧加熱処理を行って電子部品本体となる積層体を複数個有する母体積層体を形成した。この後、この母体積層体を、所定の寸法に切断して積層体を形成した。積層体における内部電極層の積層数は147層とした。
次に、作製した積層体を大気中にて脱脂した後、水素−窒素の混合ガス雰囲気にて酸素分圧が10−8Paの条件にて焼成し、コンデンサ本体を作製した。最高温度は表1に示すように、1150〜1250℃とした。最高温度での保持時間を2時間とした。作製したコンデンサ本体のサイズは1005型に相当するものであり、そのサイズはおおよそ、0.95mm×0.50mm×0.50mmであった。また、セラミック層の平均厚みは2.0μm、積層部の中央に位置する内部電極層の1層の平均厚みtは0.8μmであった。
なお、作製したコンデンサ本体から得られる静電容量の設計値は1.1μFと見積もった。
次に、作製したコンデンサ本体に窒素雰囲気中(酸素分圧:10−6Pa)、900〜1000℃で5時間の熱処理を行った。
次に、作製したコンデンサ本体にバレル研磨処理を行い、コンデンサ本体の端面に内部電極層を十分に露出させた。
次に、バレル研磨したコンデンサ本体の端部に銅ペーストを塗布し、約800℃、酸素分圧を1Pa、最高温度の保持時間を0.2時間とする条件で加熱して外部電極を形成した。
次に、この外部電極の表面に、順に、電解めっき法によりNiメッキ膜およびSnメッキ膜を形成して積層型のコンデンサを作製した。
次に、作製した積層型のコンデンサについて以下の評価を行った。
常誘電性のセラミック粒子の有無およびサイズ(平均粒径)は、得られたコンデンサの断面を研磨したその面を透過型電子顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡を用いて評価した。セラミック粒子の成分は電子顕微鏡に付設の元素分析器から求めた。セラミック粒子の結晶構造はコンデンサを粉砕した粉末のX線回折により同定した。セラミック粒子が常誘電性であることは、求めた組成および結晶構造から化合物を再現し、この試料の電圧−誘電分極特性を評価して判定した。
静電容量は温度25℃、周波数1.0kHz、測定電圧を1Vrmsとして測定し、その平均値を求めた。試料数は各30個とした。
DCバイアス特性は、室温下(25℃)、0Vの場合(C)に対して10Vの直流電圧をかけた場合(C)の容量変化として評価した。試料数は5個とし、平均値を求めた。
クラックの評価は、試験法JISC5101−14 4.14に基づき、コンデンサの長時間連続使用に対する耐久性試験にて行った。試料数は各100個とした。
表1の結果から明らかなように、セラミック層に希土類元素とSiとの複合酸化物を主構成鉱物として含み平均粒径が0.05μm以上である常誘電性のセラミック粒子が点在した試料(試料No.1〜3)では、交流電圧を印加した後のクラックが長く伸び進展した発生個数の割合が1個/100個以下であった。また、これらの試料は、いずれもDC
バイアス特性が56%以上であった。これらのコンデンサの容量発生部に点在するセラミック粒子は、平均粒径がいずれもセラミック層を構成する主結晶粒子の平均粒径よりも小さいものであった。
これらの試料の中で、セラミック粒子を容量発生部の周縁部に主に点在させた試料(試料No.2、3は、静電容量が1μF以上であった。
なお、Yの代わりに、Gd、Tb、Dy、Ho、ErおよびYbを用いた場合も同様の結果が得られた。
これに対し、焼成温度を高くしことにより、常誘電性のセラミック粒子をほとんど確
認できなかった試料では、交流電圧を印加した後のクラックの発生個数の割合が9個/100個であった。常誘電性のセラミック粒子をほとんど確認できなかった試料というのは、コンデンサの断面の観察を行ったときに、希土類元素およびSiを含み、粒子径が0.05μm以上であるセラミック粒子を確認できなかったものである。
1・・・・・・・・コンデンサ本体
1A・・・・・・・容量発生部
1B・・・・・・・容量非発生部
1AA・・・・・・容量発生部の周縁部
1AC・・・・・・容量発生部の中央部
1AU・・・・・・容量発生部の上層部
1AL・・・・・・容量発生部の下層部
1ACC・・・・・容量発生部の中層部
3・・・・・・・・外部電極
5・・・・・・・・セラミック層
7・・・・・・・・内部電極層
9・・・・・・・・セラミック粒子
11・・・・・・・主結晶粒子

Claims (4)

  1. セラミック層と内部電極層とが交互に積層された容量発生部と、該容量発生部の周囲に設けられた容量非発生部とを備えているコンデンサであって、
    前記容量非発生部側に位置する前記容量発生部の前記セラミック層中に、前記容量発生部を断面視したときの直径が0.05〜1μmである常誘電性のセラミック粒子が点在しており、該セラミック粒子は、前記容量発生部の中央部よりも前記容量発生部の周縁部に多いことを特徴とするコンデンサ。
  2. セラミック層と内部電極層とが交互に積層された容量発生部と、該容量発生部の周囲に設けられた容量非発生部とを備えているコンデンサであって、
    前記容量発生部の前記セラミック層中に、前記容量発生部を断面視したときの直径が0.05〜1μmである常誘電性のセラミック粒子が点在しており、
    セラミック粒子は、前記容量発生部の積層方向の上層および下層よりも中層多いことを特徴とするコンデンサ。
  3. 前記セラミック粒子の平均粒径は、前記セラミック層を構成する主結晶粒子の平均粒径よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のコンデンサ。
  4. 前記セラミック粒子は、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、ErおよびYbから選ばれる少なくとも一種と、Siとの化合物であることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれかに記載のコンデンサ。
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