JP2018117051A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体層がより薄層化し、高電界強度の電圧が印加された場合にも、優れた耐久性と、良好な誘電体特性を示す積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】積層セラミックコンデンサ10は、積層体12を有する。積層体12は、最も第1の主面12a側に位置する内部電極22から最も第2の主面12b側に位置する内部電極22までを含む内層部16と、内層部16の第1の主面12a側に位置する第1の主面側外層部18aと、内層部16の第2の主面12b側に位置する第2の主面側外層部18bと、を有する。第1および第2の主面側外層部18a,18bに接する内部電極22においてのみ、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1および第2の主面側外層部18a,18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
近年、エレクトロニクス技術の進展に伴い、積層セラミックコンデンサには、小型化および大容量化が要求されている。これらの要求を満たすため、積層セラミックコンデンサを構成する誘電体層の薄層化が進められている。しかし、誘電体層を薄層化すると、1層あたりに加わる電界強度が相対的に高くなる。よって、電圧印加時における耐久性、信頼性の向上が求められる。
積層セラミックコンデンサとしては、例えば、積層されている複数の誘電体層と、誘電体層間の界面に沿って形成されている複数の内部電極とを有する積層体と、積層体の外表面に形成され、内部電極と電気的に接続されている複数の外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサが知られている(特許文献1を参照)。そして、この特許文献1の積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極として、Niを主成分として用いたものが開示されている。
特開平11−283867号公報
しかしながら、Niを主成分として用いた内部電極を備える、上記特許文献1の積層セラミックコンデンサにおいては、近年の小型化および大容量化の要求に応えるためには、高電圧印加時における耐久性が未だ不十分であるという問題がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、誘電体層がより薄層化し、高電界強度の電圧が印加された場合にも、優れた耐久性と、良好な誘電体特性を示す積層セラミックコンデンサを提供することである。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、複数の誘電体層と交互に積層され、第1の端面に露出する第1の内部電極および第2の端面に露出する第2の内部電極と、第1の内部電極に接続され、第1の端面上に配置された第1の外部電極と、第2の内部電極に接続され、第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、積層体が、積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、第1の主面側に位置し、第1の主面と第1の主面側の内層部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、第2の主面側に位置し、第2の主面と第2の主面側の内層部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、を有し、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、複数の誘電体層と交互に積層され、第1の端面に露出する第1の内部電極および第2の端面に露出する第2の内部電極と、第1の内部電極に接続され、第1の端面上に配置された第1の外部電極と、第2の内部電極に接続され、第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、積層体が、積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、第1の側面側に位置し、第1の側面と第1の側面側の内層部の最表面との間に位置する誘電体層から形成される第1の側面側外層部と、第2の側面側に位置し、第2の側面と第2の側面側の内層部の最表面との間に位置する誘電体層から形成される第2の側面側外層部と、を有し、内層部における第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、複数の誘電体層と交互に積層され、第1の端面に露出する第1の内部電極および第2の端面に露出する第2の内部電極と、第1の内部電極に接続され、第1の端面上に配置された第1の外部電極と、第2の内部電極に接続され、第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、積層体が、積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、第1の主面側に位置し、第1の主面と第1の主面側の内層部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、第2の主面側に位置し、第2の主面と第2の主面側の内層部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、第1の側面側に位置し、第1の側面と第1の側面側の内層部の最表面との間に位置する誘電体層から形成される第1の側面側外層部と、第2の側面側に位置し、第2の側面と第2の側面側の内層部の最表面との間に位置する誘電体層から形成される第2の側面側外層部と、を有し、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極、並びに第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以上であり、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサは、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であり、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサによれば、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下であるため、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であると、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサによれば、内層部における第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下であるため、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内における第1の内部電極および第2の内部電極がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であると、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサによれば、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極、並びに第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極においてのみ、Snが第1の内部電極および第2の内部電極のNiに固溶しており、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以上であり、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下であるため、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極、並びに第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内における第1の内部電極および第2の内部電極がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。
また、この発明にかかる積層セラミックコンデンサでは、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であり、第1の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の第1の内部電極および第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であると、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。
この発明によれば、誘電体層がより薄層化し、高電界強度の電圧が印加された場合にも、優れた耐久性と、良好な誘電体特性を示す積層セラミックコンデンサが得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。
1.第1の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。図2は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図であり、図3は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12を含む。
積層体12は、積層された複数の誘電体層14と複数の内部電極22とを有する。さらに、積層体12は、積層方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d、ならびに第1の端面12eおよび第2の端面12fの一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。さらに、積層体12の長さ方向zの寸法は、幅方向yの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。
積層体12は、積層体12の積層方向xにおいて、複数の内部電極22のうち最も第1の主面12a側に位置する内部電極22から複数の内部電極22のうち最も第2の主面12b側に位置する内部電極22までを含む、内層部16を有する。また、積層体12は、第1の主面12a側に位置し、第1の主面12aと第1の主面12a側の内層部16の最表面16aとの間に位置する複数の誘電体層14から形成される第1の主面側外層部18aと、第2の主面12b側に位置し、第2の主面12bと第2の主面12b側の内層部16の最表面16bとの間に位置する複数の誘電体層14から形成される第2の主面側外層部18bとを有する。また、積層体12は、第1の側面12c側に位置し、第1の側面12cと第1の側面12c側の内層部16の最表面16cとの間に位置する誘電体層14から形成される第1の側面側外層部20aと、第2の側面12d側に位置し、第2の側面12dと第2の側面12d側の内層部16の最表面16dとの間に位置する誘電体層14から形成される第2の側面側外層部20aとを有する。このように、積層体12の外層部は、第1の主面側外層部18a、第2の主面側外層部18b、第1の側面側外層部20aおよび第2の側面側外層部20bにより構成される。
誘電体層14は、たとえば、誘電体材料により形成することができる。誘電体層14を構成する誘電体材料の粉末は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが望ましい。このような誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3の成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する電子部品本体12の特性に応じて、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
焼成後の誘電体層14一層あたりの厚みは、0.5μm以上2.5μm以下であることが好ましい。
積層体12は、複数の内部電極22として、たとえば略矩形状の複数の第1の内部電極22aおよび複数の第2の内部電極22bを有する。複数の第1の内部電極22aおよび複数の第2の内部電極22bは、積層体12の積層方向xに沿って等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極22aは、第2の内部電極22bと対向する第1の対向電極部24aと、第1の内部電極22aの一端側に位置し、積層体12の第1の端面12eに引き出された第1の引出電極部26aとを有する。
第2の内部電極22bは、第1の内部電極22aと対向する第2の対向電極部24bと、第2の内部電極22bの一端側に位置し、積層体12の第2の端面12fに引き出された第2の引出電極部26bとを有する。
積層体12は、第1の対向電極部24aおよび第2の対向電極部24bの幅方向yの一端と第1の側面12cとの間および第1の対向電極部24aおよび第2の対向電極部24bの幅方向yの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(以下、「Wギャップ」という。)28aを含む。さらに、積層体12は、第1の内部電極22aの第1の引出電極部24aとは反対側の端部と第2の端面12fとの間および第2の内部電極22bの第2の引出電極部24bとは反対側の端部と第1の端面12eとの間に形成される積層体12の端部(以下、「Lギャップ」という。)28bを含む。
内部電極22は、主成分がNiからなる。
内層部16における第1の主面側外層部18aに接する内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
また、内層部16における第2の主面側外層部18bに接する内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
一方、内層部16を積層方向xに3等分したうちの中央部の第1の側面側外層部20a(第1の側面12c側の内層部16の最表面16c)から幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内、および内層部16を積層方向xに3等分したうちの中央部の第1の側面側外層部20b(第2の側面12d側の内層部16の最表面16d)から幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内における内部電極22のNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1molよりも小さくてもよい。
内部電極22は、さらに誘電体層14に含まれるセラミックスと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。
内部電極22の厚みは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。また、内部電極22の枚数は、特に限定されない。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、外部電極30が配置される。外部電極30は、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを有する。
第1の外部電極30aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置される。この場合、第1の外部電極30aは、第1の内部電極22aの第1の引出電極26aと電気的に接続される。なお、第1の外部電極30aは、積層体12の第1の端面12eを覆い、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成されることが好ましい。
第2の外部電極30bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置される。この場合、第2の外部電極30bは、第2の内部電極22bの第2の引出電極26bと電気的に接続される。なお、第2の外部電極30bは、積層体12の第2の端面12fを覆い、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成されることが好ましい。
積層体12内においては、第1の内部電極22aの第1の対向電極部24aと第2の内部電極22bの第2の対向電極24bとが誘電体層14を介して対向することにより、静電容量が形成されている。そのため、第1の内部電極22aが接続された第1の外部電極30aと第2の内部電極22bが接続された第2の外部電極30bとの間に、静電容量を得ることができ、コンデンサの特性が発現する。
第1の外部電極30aは、第1の下地電極層32aと、第1の下地電極層32aの表面に配置された第1のめっき層34aとを含む。同様に、第2の外部電極30bは、第2の下地電極層32bと、第2の下地電極層32bの表面に配置された第2のめっき層34bとを含む。
第1の下地電極層32aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置され、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。
また、第2の下地電極層32bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置され、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。
なお、第1の下地電極層32aは、積層体12の第1の端面12eの表面のみに配置されてもよいし、第2の下地電極層32bは、積層体12の第2の端面12fの表面にのみ配置されてもよい。
第1の下地電極層32aおよび第2の下地電極層32b(以下、単に下地電極層ともいう)は、導電性金属およびガラスを含む。下地電極層の金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。また、下地電極層のガラスとしては、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。下地電極層は、複数層であってもよい。下地電極層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けたものであり、誘電体層14および内部電極22と同時に焼成したものでもよく、誘電体層14および内部電極22を焼成した後に焼き付けたものでもよい。下地電極層のうちの最も厚い部分の厚みは、特に限定されないが、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
第1のめっき層34aは、第1の下地電極層32aを覆うように配置される。具体的には、第1のめっき層34aは、第1の下地電極層32aの表面の第1の端面12eに配置され、第1の下地電極層32aの表面の第1の主面12aおよび第2の主面12bならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dにも至るように設けられていることが好ましい。なお、第1のめっき層34aは、第1の端面12eに配置される第1の下地電極層32aの表面のみに配置されてもよい。
同様に、第2のめっき層34bは、第2の下地電極層32bを覆うように配置される。具体的には、第2のめっき層34bは、第2の下地電極層32bの表面の第2の端面12fに配置され、第2の下地電極層32bの表面の第1の主面12aおよび第2の主面12bならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dにも至るように設けられていることが好ましい。なお、第2のめっき層34bは、第2の端面12fに配置される第2の下地電極層32bの表面のみに配置されてもよい。
また、第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34b(以下、単にめっき層ともいう)としては、たとえば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属を含む合金が用いられる。
めっき層は、複数層によって形成されてもよい。この場合、めっき層は、Niめっき層とSnめっき層の2層構造であることが好ましい。Niめっき層が、下地電極層の表面を覆うように設けられることで、積層セラミックコンデンサ10を実装する際に、実装に用いられる半田によって下地電極層が侵食されることを防止することができる。また、Niめっき層の表面に、Snめっき層を設けることにより、積層セラミックコンデンサ10を実装する際に、実装に用いられる半田の濡れ性を向上させ、容易に実装することができる。
めっき層一層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法をL寸法とし、積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法をT寸法とし、積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法をW寸法とする。
積層セラミックコンデンサ10の寸法は、特に限定されないが、長さ方向zのL寸法が0.2mm以上3.2mm以下、幅方向yのW寸法が0.1mm以上2.5mm以下、積層方向xのT寸法が0.1mm以上2.5mm以下である。なお、長さ方向zのL寸法は、幅方向yのW寸法よりも必ずしも長いとは限らない。また、積層セラミックコンデンサ10の寸法は、マイクロスコープにより測定することができる。
第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、内層部16における第1の主面側外層部18aに接する内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であり、内層部16における第2の主面側外層部18bに接する内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であるので、第1の主面側外層部18aおよび第2の主面側外層部18bに接する内部電極22がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。これは、積層セラミックコンデンサの高温負荷試験における故障が、有効層(内層部)における内部電極22の端部で発生することが多いため、その部分の高温負荷寿命を向上させることで、積層セラミックコンデンサ全体の高温負荷寿命を向上させることができると考えられる。
また、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であり、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であると、上記の効果だけでなく、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ10内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。従って、高温負荷寿命と高静電容量との両立を実現することができる。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、以上の構成からなる第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法の一実施の形態について説明する。
(a)誘電体原料粉末の作製
最初に、主成分であるBaTiO3粉末が用意される。具体的には、BaCO3粉末、TiO2粉末が所定量秤量され、ボールミルにより一定時間混合された後、熱処理を行い、主成分のBaTiO3粉末が得られる。
なお、誘電体層14を構成する誘電体材料の粉末は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが望ましい。
次に、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末1が得られる。
また、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末に加えて、SnO2粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部であり、SnO2はSnO2/BaTiO3の比率が0.06wt%以上1.25wt%以下となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末2が得られる。
(b)積層セラミックコンデンサの製造
次に、原料粉末1にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整される。このセラミックスラリーが、ドクターブレード法によりシート成形され、たとえば、厚み2.8μmのSnO2を含まないセラミックグリーンシート1が得られる。
同様に、原料粉末2にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整される。このセラミックスラリーが、ドクターブレード法によりシート成形され、たとえば、厚み2.8μmのSnO2を含むセラミックグリーンシート2が得られる。
次に、内部電極22を形成するための内部電極用導電性ペーストが用意される。導電性粉末としてNi粉末が用意され、ポリビニルブチラール系バインダおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、内部電極用導電性ペーストが作製される。
続いて、セラミックグリーンシート1の表面に、用意した内部電極用導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンが形成される。なお、内部電極用導電性ペーストは、スクリーン印刷やグラビア印刷などの公知の方法により印刷することができる。
次に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート2のみが所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられ、その上に、内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシート1を積み、内部電極パターンが引き出されている側が互い違いになるように所定枚数(たとえば、301枚)積層され、さらにその上に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート2のみが所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられて、積層体ブロックが作製される。必要に応じて、この積層体ブロックは、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着させてもよい。
その後、積層体ブロックが所定の形状寸法に切断され、未焼成の積層体チップが切り出される。積層体チップを得るために積層体ブロックを切断する際に、切断位置を調整して、焼成後のWギャップの厚みが約100μmになるようにする。なお、このとき、バレル研磨などにより積層体の角部や稜線部に丸みをつけてもよい。
続いて、切り出された未焼成の積層体チップが、たとえば、N2雰囲気にて350℃の温度で加熱し、バインダが燃焼された後、酸素分圧10-10MPa以上10-12MPa以下のH2−N2−H2Oガスからなる還元雰囲気中において、20℃/minで昇温し、1200℃にて20分焼成される。
次に、焼成後の積層体12の両端面に外部電極用導電性ペーストが塗布され、焼き付けられ、第1の内部電極22aと電気的に接続される第1の外部電極30aの第1の下地電極層32aおよび第2の内部電極22bと電気的に接続される第2の外部電極30bの第2の下地電極層32bが形成される。外部電極用導電性ペーストは、たとえば、B23−SiO2−BaO系ガラスフリットが含有されるCuペーストが用いられる。また、焼き付けは、N2雰囲気中において600℃で行われる。
続いて、必要に応じて、第1の下地電極層32aを覆うように、第1のめっき層34aが形成され、第2の下地電極層32bを覆うように、第2のめっき層34aが形成される。
第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bがNiめっき層で形成される場合は、その形成方法として電解めっきが用いられる。
なお、第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bは、2層構造で形成される場合、必要に応じて、それぞれのNiめっき層の表面にSnめっき層が形成される。
上述のようにして、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10が製造される。
2.第2の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
この発明の第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。なお、この実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10は、内部電極22においてSnが存在する態様が異なることを除いて、図1ないし図3を用いて説明した第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と同様の構成を有する。従って、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と同一の構成部分については、その説明を省略する。
第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10では、内層部16における第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
また、内層部16における第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、内層部16における第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であり、内層部16における第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であるので、第1の側面12c側および第2の側面12d側の内層部16の最表面から幅方向yに沿って5μmまでの領域内における内部電極22がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。これは、積層セラミックコンデンサの高温負荷試験における故障が、有効層(内層部)における内部電極22の端部で発生することが多いため、その部分の高温負荷寿命を向上させることで、積層セラミックコンデンサ全体の高温負荷寿命を向上させることができると考えられる。
また、第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であり、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であると、上記の効果だけでなく、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ10内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。従って、高温負荷寿命と高静電容量との両立を実現することができる。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、以上の構成からなる第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法の一実施の形態について説明する。
(a)誘電体原料粉末の作製
最初に、主成分であるBaTiO3粉末が用意される。具体的には、BaCO3粉末、TiO2粉末が所定量秤量され、ボールミルにより一定時間混合された後、熱処理を行い、主成分のBaTiO3粉末が得られる。
なお、誘電体層14を構成する誘電体材料の粉末は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが望ましい。
次に、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末1が得られる。
また、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末に加えて、SnO2粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部であり、SnO2はSnO2/BaTiO3の比率が0.06wt%以上1.25wt%以下となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末2が得られる。
(b)積層セラミックコンデンサの製造
次に、原料粉末1にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整される。このセラミックスラリーが、ドクターブレード法によりシート成形され、たとえば、厚み2.8μmのSnO2を含まないセラミックグリーンシート1が得られる。
また、原料粉末2にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整され、Wギャップ形成用スラリーが作製される。
次に、内部電極22を形成するための内部電極用導電性ペーストが用意される。導電性粉末としてNi粉末が用意され、ポリビニルブチラール系バインダおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、内部電極用導電性ペーストが作製される。
続いて、セラミックグリーンシート1の表面に、用意した内部電極用導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンが形成される。なお、内部電極用導電性ペーストは、スクリーン印刷やグラビア印刷などの公知の方法により印刷することができる。
次に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート1が所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられ、その上に、内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシート1を積み、内部電極パターンが引き出されている側が互い違いになるように所定枚数(たとえば、301枚)積層され、さらにその上に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート1が所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられて、積層体ブロックが作製される。必要に応じて、この積層体ブロックは、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着させてもよい。
その後、積層体ブロックが所定の形状寸法に切断され、未焼成の積層体チップが切り出される。積層体チップを得るために積層体ブロックを切断する際に、切断位置を調整して、Wギャップを有さない(すなわち、積層体チップの幅方向yに相対する両側面に内部電極パターンが露出している)ようにする。なお、このとき、バレル研磨などにより積層体の角部や稜線部に丸みをつけてもよい。
次に、得られた積層体チップにWギャップが形成される。具体的には、積層体チップの一方の側面(LT面)が上を向くようにマトリクス状にカット後の積層体チップを整列した集合体が枠体内にはめ込まれる。このとき、形成したいWギャップの所望の厚さ分(たとえば、約130μm。焼成後には100μmとなる。)だけ、集合体の表面が枠体の表面から低い位置に位置するようにする。そして、Wギャップ形成用スラリーをスキージで塗布し、乾燥させることにより、積層体チップの一方の側面にWギャップを形成する。その後、同様にして、積層体チップの他方の側面(LT面)にもWギャップを形成する。なお、Wギャップ形成用スラリーは、側面からたれ落ちないように高粘度のものが好ましい。
続いて、Wギャップの形成された未焼成の積層体チップが、たとえば、N2雰囲気にて350℃の温度で加熱し、バインダが燃焼された後、酸素分圧10-10MPa以上10-12MPa以下のH2−N2−H2Oガスからなる還元雰囲気中において、20℃/minで昇温し、1200℃にて20分焼成される。
次に、焼成後の積層体12の両端面に外部電極用導電性ペーストが塗布され、焼き付けられ、第1の内部電極22aと電気的に接続される第1の外部電極30aの第1の下地電極層32aおよび第2の内部電極22bと電気的に接続される第2の外部電極30bの第2の下地電極層32bが形成される。外部電極用導電性ペーストは、たとえば、B23−SiO2−BaO系ガラスフリットが含有されるCuペーストが用いられる。また、焼き付けは、N2雰囲気中において600℃で行われる。
続いて、必要に応じて、第1の下地電極層32aを覆うように、第1のめっき層34aが形成され、第2の下地電極層32bを覆うように、第2のめっき層34aが形成される。
第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bがNiめっき層で形成される場合は、その形成方法として電解めっきが用いられる。
なお、第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bは、2層構造で形成される場合、必要に応じて、それぞれのNiめっき層の表面にSnめっき層が形成される。
上述のようにして、第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10が製造される。
3.第3の実施の形態
(1)積層セラミックコンデンサ
この発明の第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。なお、この実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10は、内部電極22においてSnが存在する態様が異なることを除いて、図1ないし図3を用いて説明した第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と同様の構成を有する。従って、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10と同一の構成部分については、その説明を省略する。
第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサでは、内層部16における第1の主面側外層部18aに接する内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
また、内層部16における第2の主面側外層部18bに接する内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
さらに、第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10では、内層部16における第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
また、内層部16における第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22(第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22b)において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。また、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、内層部16における第1の主面側外層部18aに接する内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であり、内層部16における第2の主面側外層部18bに接する内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。
また、内層部16における第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下であり、内層部16における第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22において、Snが内部電極22のNiに固溶しており、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、0.1mol以上8.5mol以下である。
従って、第1の主面側外層部18aおよび第2の主面側外層部18bに接する内部電極22、ならびに第1の側面12c側および第2の側面12dの内層部16の最表面から幅方向yに沿って5μmまでの領域内の内部電極22がNi−Sn合金化することによってセラミックと電極の界面の状態(電気的な障壁の高さ)を変化させることができ、高い高温負荷寿命を実現することができる。これは、積層セラミックコンデンサの高温負荷試験における故障が、有効層(内層部)における内部電極22の端部で発生することが多いため、その部分の高温負荷寿命を向上させることで、積層セラミックコンデンサ全体の高温負荷寿命を向上させることができると考えられる。
また、第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10によれば、第1の主面側外層部18aに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であり、第2の主面側外層部18bに接する内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましく、第1の側面12c側の内層部16の最表面16cから幅方向yに沿って5μmまでの領域S1内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であり、第2の側面12d側の内層部16の最表面16dから幅方向yに沿って5μmまでの領域S2内の内部電極22におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量は、1.0mol以上8.5mol以下であることが好ましい。
そうすると、上記の効果だけでなく、Niの一部をSnで置換してNi−Sn合金とし、その箇所の物性(例えば、線膨張係数など)を変化させることができる。そのため、有効層(内層部)中央と無効層(外層部)近傍の有効層(内層部)の間で線膨張係数が異なることで、積層セラミックコンデンサ10内部の応力分布に変化が生じるため、静電容量を向上させることができる。従って、高温負荷寿命と高静電容量との両立を実現することができる。
(2)積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、以上の構成からなる第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法の一実施の形態について説明する。
(a)誘電体原料粉末の作製
最初に、主成分であるBaTiO3粉末が用意される。具体的には、BaCO3粉末、TiO2粉末が所定量秤量され、ボールミルにより一定時間混合された後、熱処理を行い、主成分のBaTiO3粉末が得られる。
なお、誘電体層14を構成する誘電体材料の粉末は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが望ましい。
次に、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末1が得られる。
また、副成分であるDy23、MgO、MnOおよびSiO2の各粉末に加えて、SnO2粉末が用意される。そして、主成分であるBaTiO3100mol部に対してDy23が0.75mol部、MgOが1mol部、MnOが0.2mol部、SiO2が1mol部であり、SnO2はSnO2/BaTiO3の比率が0.06wt%以上1.25wt%以下となるように秤量する。これらの粉末が主成分のBaTiO3粉末と配合され、ボールミルにより一定時間混合された後、乾燥、乾式粉砕され、原料粉末2が得られる。
(b)積層セラミックコンデンサの製造
次に、原料粉末1にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整される。このセラミックスラリーが、ドクターブレード法によりシート成形され、たとえば、厚み2.8μmのSnO2を含まないセラミックグリーンシート1が得られる。
同様に、原料粉末2にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整される。このセラミックスラリーが、ドクターブレード法によりシート成形され、たとえば、厚み2.8μmのSnO2を含むセラミックグリーンシート2が得られる。
さらに、原料粉末2にポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、スラリーが調整され、Wギャップ形成用スラリーが作製される。
次に、内部電極22を形成するための内部電極用導電性ペーストが用意される。導電性粉末としてNi粉末が用意され、ポリビニルブチラール系バインダおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、内部電極用導電性ペーストが作製される。
続いて、セラミックグリーンシート1の表面に、用意した内部電極用導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンが形成される。なお、内部電極用導電性ペーストは、スクリーン印刷やグラビア印刷などの公知の方法により印刷することができる。
次に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート2のみが所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられ、その上に、内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシート1を積み、内部電極パターンが引き出されている側が互い違いになるように所定枚数(たとえば、301枚)積層され、さらにその上に、内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリーンシート2のみが所定枚数(たとえば、50枚)積み重ねられて、積層体ブロックが作製される。必要に応じて、この積層体ブロックは、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着させてもよい。
その後、積層体ブロックが所定の形状寸法に切断され、未焼成の積層体チップが切り出される。積層体チップを得るために積層体ブロックを切断する際に、切断位置を調整して、Wギャップを有さない(すなわち、積層体チップの幅方向yに相対する両側面に内部電極パターンが露出している)ようにする。なお、このとき、バレル研磨などにより積層体の角部や稜線部に丸みをつけてもよい。
次に、得られた積層体チップにWギャップが形成される。具体的には、積層体チップの一方の側面(LT面)が上を向くようにマトリクス状にカット後の積層体チップを整列した集合体が枠体内にはめ込まれる。このとき、形成したいWギャップの所望の厚さ分(たとえば、約130μm。焼成後には100μmとなる。)だけ、集合体の表面が枠体の表面から低い位置に位置するようにする。そして、Wギャップ形成用スラリーをスキージで塗布し、乾燥させることにより、積層体チップの一方の側面にWギャップを形成する。その後、同様にして、積層体チップの他方の側面(LT面)にもWギャップを形成する。なお、Wギャップ形成用スラリーは、側面からたれ落ちないように高粘度のものが好ましい。
続いて、Wギャップの形成された未焼成の積層体チップが、たとえば、N2雰囲気にて350℃の温度で加熱し、バインダが燃焼された後、酸素分圧10-10MPa以上10-12MPa以下のH2−N2−H2Oガスからなる還元雰囲気中において、20℃/minで昇温し、1200℃にて20分焼成される。
次に、焼成後の積層体12の両端面に外部電極用導電性ペーストが塗布され、焼き付けられ、第1の内部電極22aと電気的に接続される第1の外部電極30aの第1の下地電極層32aおよび第2の内部電極22bと電気的に接続される第2の外部電極30bの第2の下地電極層32bが形成される。外部電極用導電性ペーストは、たとえば、B23−SiO2−BaO系ガラスフリットが含有されるCuペーストが用いられる。また、焼き付けは、N2雰囲気中において600℃で行われる。
続いて、必要に応じて、第1の下地電極層32aを覆うように、第1のめっき層34aが形成され、第2の下地電極層32bを覆うように、第2のめっき層34aが形成される。
第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bがNiめっき層で形成される場合は、その形成方法として電解めっきが用いられる。
なお、第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bは、2層構造で形成される場合、必要に応じて、それぞれのNiめっき層の表面にSnめっき層が形成される。
上述のようにして、第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10が製造される。
4.実験例
次に、上述した第1の実施の形態ないし第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10の効果を確認するために、積層セラミックコンデンサの誘電率の算出と高温負荷試験に基づく実験とを行った。
(1)評価のための試料の作製
以下、前述の製造方法を使用して、以下の条件に基づいて実験例の各試料(試料番号1ないし試料番号21)の積層セラミックコンデンサが作製された。
(a)設計条件
積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値)は、長さ×幅×高さ=2.0mm×1.2mm×1.2mmであり、複数の内部電極の間に介在する誘電体層一層あたりの厚みは、2.2μmであった。また、内層部における誘電体層の総数は300層であり、1層あたりの対向電極の面積は、1.6×10-62であった。また、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部の積層方向xの厚み、ならびに第1の側面側外層部および第2の側面側外層部の幅方向yの厚みは、約100μmであった。
(b)各試料の製造条件
試料番号1ないし試料番号4、試料番号11ないし試料番号13、ならびに試料番号20は、第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法に基づいて、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。
なお、原料粉末2の作製に際して、試料番号1では、SnO2を含有しなかった。
一方、原料粉末2の作製に際して、試料番号2は、SnO2/BaTiO3の比率を0.01wt%とし、試料番号3は、SnO2/BaTiO3の比率を0.06wt%とし、試料番号4は、SnO2/BaTiO3の比率を0.10wt%とし、試料番号11は、SnO2/BaTiO3の比率を0.18wt%とし、試料番号12は、SnO2/BaTiO3の比率を0.75wt%とし、試料番号13は、SnO2/BaTiO3の比率を1.25wt%とし、試料番号20は、SnO2/BaTiO3の比率を1.50wt%とした。
試料番号1の内部電極には、Snが内部電極のNiに固溶していない。
試料番号2ないし試料番号4、試料番号11ないし試料番号13、ならびに試料番号20の各試料の積層セラミックコンデンサは、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している。
また、試料番号5ないし試料番号7、試料番号14ないし試料番号16、ならびに試料番号21は、第2の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法に基づいて、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。
なお、原料粉末2の作製に際して、試料番号5は、SnO2/BaTiO3の比率を0.01wt%とし、試料番号6は、SnO2/BaTiO3の比率を0.06wt%とし、試料番号7は、SnO2/BaTiO3の比率を0.10wt%とし、試料番号14は、SnO2/BaTiO3の比率を0.18wt%とし、試料番号15は、SnO2/BaTiO3の比率を0.75wt%とし、試料番号16は、SnO2/BaTiO3の比率を1.25wt%とし、試料番号21は、SnO2/BaTiO3の比率を1.50wt%とした。
試料番号5ないし試料番号7、試料番号14ない試料番号16、ならびに試料番号21の各試料の積層セラミックコンデンサは、内層部における第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している。
また、試料番号8ないし試料番号10、ならびに試料番号17ないし試料番号19は、第3の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法に基づいて、積層セラミックコンデンサの試料を作製した。
なお、原料粉末2の作製に際して、試料番号8は、SnO2/BaTiO3の比率を0.01wt%とし、試料番号9は、SnO2/BaTiO3の比率を0.06wt%とし、試料番号10は、SnO2/BaTiO3の比率を0.10wt%とし、試料番号17は、SnO2/BaTiO3の比率を0.18wt%とし、試料番号18は、SnO2/BaTiO3の比率を0.75wt%とし、試料番号19は、SnO2/BaTiO3の比率を1.25wt%とし、試料番号21は、SnO2/BaTiO3の比率を1.50wt%とした。
試料番号8ないし試料番号10、試料番号17ないし試料番号19、ならびに試料番号20の各試料の積層セラミックコンデンサは、内層部における第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内における内部電極に、Snが内部電極のNiに固溶している。
(2)評価項目および評価方法
(a)内部電極中にSnが存在すること及びその量の確認
・研磨
各試料を垂直になるように立てて、各試料の周りを樹脂で固めた。このとき、各試料のWT面が露出するようにした。続いて、研磨機により、WT面を研磨した。積層セラミックコンデンサの長さ方向zの1/2程度の深さで研磨を終了し、WT面を露出させた。そして、研磨による内部電極のダレをなくすために、研磨終了後、イオンミリングにより、研磨表面を加工した。
・内部電極における組成分析
図3に示すとおり、WT面の長さ方向zの1/2程度において、試料の内部電極が積層されている領域から、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接した内部電極、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内における内部電極、ならびに積層されている領域を積層方向xに3等分したうちの中央部で、かつ、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域(以下、中央領域という)内における内部電極の各領域の内部電極からそれぞれ1本ずつ内部電極を選んだ。それぞれの内部電極の10か所に対して、FE−WDX(走査型電子顕微鏡)を用いて、NiとSnの定量分析を実施した。なお、FE−WDXは、JXA−8500F(JEOL(日本電子株式会社)社製)を用い、加速電圧は15kV、照射電流50nAで測定した。
(b)誘電率と高温負荷試験
各試料の評価は、誘電率と高温負荷試験により行った。
高温負荷試験は、絶縁抵抗の劣化測定により評価した。
試料番号1ないし試料番号21のそれぞれの試料に対して行った誘電率の算出と高温負荷試験とは、以下の方法により行った。
まず、試料番号1ないし試料番号21のそれぞれの試料について、10個サンプリングした。次に、自動ブリッジ式測定器を用いて、静電容量(C)、誘電損失をAC電圧1Vrms、1kHzで測定し、誘電率を算出した。その後、165℃、7.5Vで高温負荷試験を行い、絶縁抵抗が10kΩ以下になった時間を故障と判定した。この故障から平均故障時間(MTTF)を算出した。
(3)評価結果
各試料番号に対する積層セラミックコンデンサの誘電率および平均故障時間(MTTF)の算出結果を表1に示す。なお、表中の*印を付した試料番号は、本発明の範囲外である。
まず、表1に基づいて、第1の実施の形態に対する積層セラミックコンデンサの実験結果について述べる。
試料番号3の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.10molであるので、MTTFが80時間であり、静電容量は5.08μFであった。
また、試料番号4の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.50molであるので、MTTFが83時間であり、静電容量は5.07μFであった。
また、試料番号11の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.00molであるので、MTTFが92時間であり、静電容量は5.48μFであった。
試料番号12の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、4.00molであるので、MTTFが93時間であり、静電容量は5.46μFであった。
試料番号13の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、8.50molであるので、MTTFが89時間であり、静電容量は5.48μFであった。
一方、試料番号1の試料では、内部電極のNiにSnが固溶していないため、MTTFが27時間であり、静電容量は、5.11μFであった。
試料番号2の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しているものの、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.06molであるので、MTTFが31時間であり、静電容量は、5.10であった。
試料番号20の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しているものの、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、10.20molであるので、MTTFが20時間であり、静電容量は、5.41であった。
以上の結果から、試料番号3、試料番号4、ならびに試料番号11ないし試料番号13において示されるように、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下の場合は、MTTFの時間が、試料番号1、試料番号2および試料番号20の試料のMTTFの時間と比較して、良好な結果が得られた。
また、試料番号11ないし試料番号13において示されるように、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下の場合、試料番号11ないし試料番号13の各試料の静電容量と、試料番号3および試料番号4の各試料の静電容量とを比較することにより、静電容量の向上が確認された。
続いて、表1に基づいて、第2の実施の形態に対する積層セラミックコンデンサの実験結果について述べる。
試料番号6の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.10molであるので、MTTFが82時間であり、静電容量は5.12μFであった。
また、試料番号7の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.50molであるので、MTTFが86時間であり、静電容量は5.13μFであった。
また、試料番号14の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.00molであるので、MTTFが90時間であり、静電容量は5.45μFであった。
試料番号15の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、4.00molであるので、MTTFが91時間であり、静電容量は5.50μFであった。
試料番号16の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、8.50molであるので、MTTFが87時間であり、静電容量は5.44μFであった。
一方、試料番号5の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しているものの、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.06molであるので、MTTFが28時間であり、静電容量は、5.09であった。
試料番号21の試料では、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶しているものの、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、10.20molであるので、MTTFが20時間であり、静電容量は、5.42であった。
以上の結果から、試料番号6、試料番号7、ならびに試料番号14ないし試料番号16において示されるように、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下の場合は、MTTFの時間が、試料番号5および試料番号21の試料のMTTFと比較して、良好な結果が得られた。
また、試料番号14ないし試料番号16において示されるように、第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極においてのみ、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下の場合、試料番号14ないし試料番号16の各試料の静電容量と、試料番号6および試料番号7の各試料の静電容量とを比較することにより、静電容量の向上が確認された。
続いて、表1に基づいて、第3の実施の形態に対する積層セラミックコンデンサの実験結果について述べる。
試料番号9の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ0.10molであるので、MTTFが85時間であり、静電容量は5.13μFであった。
また、試料番号10の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ0.50molであるので、MTTFが88時間であり、静電容量は5.15μFであった。
また、試料番号17の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ1.00molであるので、MTTFが94時間であり、静電容量は5.59μFであった。
試料番号18の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ4.00molであるので、MTTFが90時間であり、静電容量は5.44μFであった。
試料番号19の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しており、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ8.50molであるので、MTTFが96時間であり、静電容量は5.53μFであった。
一方、試料番号8の試料では、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶しているものの、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ0.06molであるので、MTTFが30時間であり、静電容量は、5.11であった。
以上の結果から、試料番号9、試料番号10、ならびに試料番号17ないし試料番号19において示されるように、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下の場合は、MTTFの時間が、試料番号8の試料のMTTFと比較して、良好な結果が得られた。
また、試料番号17ないし試料番号19において示されるように、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部に接する内部電極、ならびに第1の側面側および第2の側面側の内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の内部電極において、Snが内部電極のNiに固溶している場合において、内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、それぞれ1.0mol以上8.5mol以下の場合、試料番号17ないし試料番号19の各試料の静電容量と、試料番号9および試料番号10の各試料の静電容量とを比較することにより、静電容量の向上が確認された。
なお、この発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形される。
たとえば、第1の主面側外層部18aおよび第2の主面側外層部18bに接する内部電極22において、Snを内部電極22のNiに固溶させて、NiとSnからなる合金を形成する手段として、誘電体層14を形成するための原料粉末にSnO2を添加する方法を用いたが、これに限るものではなく、外層に接する内部電極にNi−Sn合金を主成分とする粉末、Ni粉末もしくはNiを主成分とする合金粉末にSn金属もしくはSnを含む合金もしくはSn化合物を混合した内部電極用導電性ペーストを使用してもよい。
10 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14 誘電体層
16 内層部
16a 第1の主面側の内層部の最表面
16b 第2の主面側の内層部の最表面
16c 第1の側面側の内層部の最表面
16d 第2の側面側の内層部の最表面
18a 第1の主面側外層部
18b 第2の主面側外層部
20a 第1の側面側外層部
20b 第2の側面側外層部
22 内部電極
22a 第1の内部電極
22b 第2の内部電極
24a 第1の対向電極部
24b 第2の対向電極部
26a 第1の引出電極部
26b 第2の引出電極部
28a 側部(Wギャップ)
28b 端部(Lギャップ)
30 外部電極
30a 第1の外部電極
30b 第2の外部電極
32a 第1の下地電極層
32b 第2の下地電極層
34a 第1のめっき層
34b 第2のめっき層
x 積層方向
y 幅方向
z 長さ方向

Claims (6)

  1. 積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記複数の誘電体層と交互に積層され、前記第1の端面に露出する第1の内部電極および前記第2の端面に露出する第2の内部電極と、
    前記第1の内部電極に接続され、前記第1の端面上に配置された第1の外部電極と、前記第2の内部電極に接続され、前記第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記積層体は、
    積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、
    前記第1の主面側に位置し、前記第1の主面と前記第1の主面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、
    前記第2の主面側に位置し、前記第2の主面と前記第2の主面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、
    を有し、
    前記内層部における前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極においてのみ、Snが前記第1の内部電極および前記第2の内部電極のNiに固溶しており、
    前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下である、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記複数の誘電体層と交互に積層され、前記第1の端面に露出する第1の内部電極および前記第2の端面に露出する第2の内部電極と、
    前記第1の内部電極に接続され、前記第1の端面上に配置された第1の外部電極と、前記第2の内部電極に接続され、前記第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記積層体は、
    積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、
    前記第1の側面側に位置し、前記第1の側面と前記第1の側面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記誘電体層から形成される第1の側面側外層部と、
    前記第2の側面側に位置し、前記第2の側面と前記第2の側面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記誘電体層から形成される第2の側面側外層部と、
    を有し、
    前記内層部における前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極においてのみ、Snが前記第1の内部電極および前記第2の内部電極のNiに固溶しており、
    前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下である、請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 積層された複数の誘電体層を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記複数の誘電体層と交互に積層され、前記第1の端面に露出する第1の内部電極および前記第2の端面に露出する第2の内部電極と、
    前記第1の内部電極に接続され、前記第1の端面上に配置された第1の外部電極と、前記第2の内部電極に接続され、前記第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記積層体は、
    積層方向において、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極から最も第2の主面側に位置する第1の内部電極または第2の内部電極までを含む内層部と、
    前記第1の主面側に位置し、前記第1の主面と前記第1の主面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、
    前記第2の主面側に位置し、前記第2の主面と前記第2の主面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、
    前記第1の側面側に位置し、前記第1の側面と前記第1の側面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記誘電体層から形成される第1の側面側外層部と、
    前記第2の側面側に位置し、前記第2の側面と前記第2の側面側の前記内層部の最表面との間に位置する前記誘電体層から形成される第2の側面側外層部と、
    を有し、
    前記内層部における前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極、並びに前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極においてのみ、Snが前記第1の内部電極および前記第2の内部電極のNiに固溶しており、
    前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以上であり、
    前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、0.1mol以上8.5mol以下である、積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部に接する前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下であり、
    前記第1の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内および前記第2の側面側の前記内層部の最表面から幅方向に沿って5μmまでの領域内の前記第1の内部電極および前記第2の内部電極におけるNiとSnとの合計を100molとしたときのSnの含有量が、1.0mol以上8.5mol以下である、請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
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