JP6305017B2 - フォーカス制御装置、およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、撮像装置等のフォーカス制御に関するものである。
撮像装置のフォーカス制御方法として、例えば、位相差検出方式とコントラスト検出方式がある(特許文献1、特許文献2参照)。また、背面モニターなどに撮影画像を表示しながら撮影するLV(ライブビュー)モードも考慮された、撮像面位相差検出方式もある(特許文献3参照)。
特開平09−054242号公報 特開2001−004914号公報 特開2001−083407号公報
しかしながら、ライブビューモードも意識した撮像面位相差検出方式においても、ライブビューモードや動画撮影に好適なような、従来より安定したフォーカス制御を行う必要があった。特に、高画素化が進む中で、不用意にフォーカス状態が変更すると、観察者にとっては違和感のある動画像になってしまうことがあった。
そこで、上記課題を解決するために本願請求項1に記載の発明は、撮像画像内の一つのエリア内にある複数の領域であって、当該複数の領域にそれぞれ対応するフォーカス情報(デフォーカス量/相関値)を出力するフォーカス情報出力手段と、出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを使って、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を出力するとともに、当該出力されたデフォーカス情報に基づいてフォーカス制御する制御手段とを有し、前記複数の領域は、領域の長手方向のサイズが異なる領域を有し、前記制御手段は、前記出力された複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差の大きいフォーカス情報の重み付けを小さくして、前記一つのデフォーカス情報を出力する。
以上説明したように、本願請求項1に記載の発明によれば、従来よりライブビューモードや動画撮影に好適なように安定したフォーカス制御を行うことができるフォーカス制御を提供することができる。
フォーカス制御装置としての撮像装置およびレンズ装置の構成を示すブロック図である。 画像センサーの一部領域を示す図である。 AF制御処理を示すフローチャートである。 レンズ駆動処理を示すフローチャートである。 デフォーカス量を検出する検出エリアの設定処理を示すフローチャートである。 デフォーカス量を検出する検出エリアの配置例を示す図である。 デフォーカス量を検出する検出エリアから得られる像信号を示す図である。 相関量波形、相関変化量波形、およびピントずれ量を示す図である。 2像一致度を算出する方法を示す図である。 位相差AF処理のフローチャートである。 デフォーカス量を算出するフローチャートである。 撮像面位相差検出方式における像信号例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
<撮像装置の構成>
本発明の実施の形態に係るフォーカス制御装置の一例としての撮像装置について説明する。なお、本実施の形態では、レンズ装置を取り付け可能な撮像装置で説明する点、レンズ括り付けのデジタルカメラ等の他の撮像装置であってもよい。
図1は、本実施の形態に係るレンズ装置と撮像装置の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態はレンズ装置10及び撮像装置20から構成されており、レンズ装置全体の動作を統括制御するレンズ制御部106と、撮像装置全体の動作を統括するカメラ制御部207が情報を通信している。
まず、レンズ装置10の構成について説明する。レンズ装置10は、固定レンズ101、絞り102、フォーカスレンズ103、絞り駆動部104、フォーカスレンズ駆動部105、レンズ駆動を106、レンズ操作部107を備えている。撮影光学系は、固定されている第1群レンズ101、絞り102、フォーカスレンズ103を表している。
絞り102は、絞り制御部104によって駆動され、後述する撮像素子201への入射光量を制御する。フォーカスレンズ103はフォーカスレンズ駆動部105によって駆動され、後述する撮像素子201に結像する焦点の調節を行う。絞り駆動部104、フォーカスレンズ駆動部105はレンズ制御部106によって制御され、絞り102の開口量や、フォーカスレンズ103の位置を決定する。レンズ操作部107によってユーザの操作があった場合には、レンズ制御部106がユーザ操作に応じた制御を行う。レンズ制御部106は、後述するカメラ制御部207から受信した制御命令・制御情報に応じて絞り駆動部104やフォーカスレンズ駆動部105の制御を行い、また、レンズ制御情報をカメラ制御部207に送信する。
次に、撮像装置20の構成について説明する。撮像装置20はレンズ装置10の撮影光学系を通過した光束から撮像信号を取得できるようになっている。撮像素子201、CDS/AGC回路202、カメラ信号処理部203、AF信号処理部204、表示部205、記録部206、カメラ制御部207、カメラ操作部208を備えている。撮像素子201は画像センサーとしての部材であって、CCDやCMOSセンサなどから構成されている。レンズ装置側の撮影光学系を通ってきた光束を撮像素子201の受光面上に結像し、フォトダイオードによって入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、カメラ制御部207の指令に従ってタイミングジェネレータ209から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号として撮像素子201から順次読み出される。
撮像素子201から読み出された映像信号及びAF用信号は、サンプリングし、ゲイン調整するCDS/AGC回路202に入力され、映像信号をカメラ信号処理部203に、撮像面位相差AF用の信号をAF信号処理部204にそれぞれ出力する。
カメラ信号処理部203は、CDS/AGC回路202から出力された信号に対して各種の画像処理を施して、映像信号を生成する。
LCD等により構成される表示装置205は、カメラ信号処理部203から出力された映像信号を撮像画像として表示する。
記録部206は、カメラ信号処理部203からの映像信号を磁気テープ、光ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録する。
AF信号処理部204はCDS/AGC回路202から出力されたAF用の2つの像信号を基に、相関演算を行い、デフォーカス量、信頼性情報(二像一致度、二像急峻度、コントラスト情報、飽和情報、キズ情報等)を算出する。算出したデフォーカス量と、信頼性情報をカメラ制御部207へ出力する。また、カメラ制御部207は、取得したデフォーカス量や信頼性情報を基に、これらを算出する設定の変更をAF信号処理部204に通知する。相関演算の詳細については、図7から図9を用いて後述する。
カメラ制御部207は、カメラ20内全体と情報をやり取りして制御を行う。カメラ20内の処理だけでなく、カメラ操作部208からの入力に応じて、電源のON/OFF、設定の変更、記録の開始、AF制御の開始、記録映像の確認等の、ユーザが操作したさまざまなカメラ機能を実行する。また、先述したようにレンズ装置10内のレンズ制御部106と情報をやり取りし、レンズの制御命令・制御情報を送り、またレンズ内の情報を取得する。
<画像センサー>
図2に画像センサーとしての撮像素子201の受光面の一部を示す。撮像素子201は、撮像面位相差AFを可能にするために、一つのマイクロレンズに対して光電変換手段として受光部であるフォトダイオードを2つ保持している画素部をアレイ状に並べている。これにより、各画素部で、レンズ装置10の射出瞳を分割した光束を受光することが可能になっている。
図2(A)は、参考として、赤(R)、青(B)、緑(Gb、Gr)のベイヤー配列例の画像センサー表面の一部の模式図である。図2(B)は、図2(A)のカラーフィルターの配列に対応させて、一つのマイクロレンズに対して光電変換手段としてのフォトダイオードを2つ保持している画素部例である。
こうした構成を有する画像センサーは、各画素部から位相差AF用の2つの信号(以下、A像信号、B像信号ともいう。)を出力できるようになっている。また、2つのフォトダイオードの信号を加算した撮像の記録用の信号(A像信号+B像信号)も出力できるようになっている。この加算した信号の場合には、図2(A)で概略説明したベイヤー配列例の画像センサーの出力と同等の信号が出力される。
このような画像センサーとしての撮像素子201からの出力信号を使って、後述するAF信号処理部204が2つの像信号の相関演算を行い、デフォーカス量や各種信頼性などの情報を算出する。
なお、本実施形態は撮像用の信号及び位相差AF用の2つの信号の2つの計3つの信号を撮像素子201から出力している。この点、このような方法に限定されない。例えば、撮像用の信号と位相差AF用の像信号の2つの信号のうちの1つの計2つ信号を出力するようにしてもよい。この場合、出力後に位相差AF用の像信号の2つの信号のうちの他の1つの信号は、撮像素子201からの2つの出力信号を利用して算出される。
また、図2では、一つのマイクロレンズに対して光電変換手段としてのフォトダイオードを2つ保持している画素部をアレイ状に並べている例を示した。この点、一つのマイクロレンズに対して光電変換手段としてのフォトダイオードを3つ以上保持している画素部をアレイ状に並べているようにしてもよい。また、マイクロレンズに対して受光部の開口位置が異なる画素部を複数有するようにしてもよい。つまり、結果としてA像信号とB像信号といった位相差検出可能な位相差AF用の2つの信号が得られるようになっていれば足りる。
<AF制御処理>
次に、カメラ制御部207が実行するAF制御処理について説明する。
図3は、図1におけるカメラ制御部207が実行するAF制御処理を示すフローチャートである。本処理は、カメラ制御部207内に格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。たとえば、1フィールド画像(以下、1フレーム、1画面ともいう)を生成するための撮像素子201からの撮像信号の読み出し周期(垂直同期期間ごと)で実行される。この点、垂直同期期間(Vレート)内に複数回繰り返すようにしてもよい。
図3において、まず、AF信号処理部204においてAF信号が更新されたかを確認し(Step301)、更新されていればAF信号処理部204から、その結果を取得する(Step302)。
次に、取得結果のピントが合っていない量を示すデフォーカス量が所定の深度内で、かつそのデフォーカス量の信頼度レベルが所定のレベルより高く、信頼できるものであるかどうかを判定する(Step303)。デフォーカス量が深度以内かつデフォーカス量の信頼度レベルが所定のレベルより高い場合には、合焦停止フラグをONし(Step304)、逆の場合には、合焦停止フラグをOFFする(Step305)。この合焦停止フラグがONという状態は、合焦位置にフォーカスが制御され、フォーカスの制御を停止すべき状態にあることを示すフラグである。
ここで、デフォーカス量の信頼度レベルとは、算出されたデフォーカス量の精度が確かであると判断できる場合に信頼度レベルが高いとし、ピント位置が存在するであろう方向を示すデフォーカス方向が確かである場合に「中」と判定する。例えば、デフォーカス量の信頼度レベルが高い場合とは、A像信号、B像信号のコントラストが高く、A像信号とB像信号の形が似ている(二像一致度レベルが高い)状態や、すでに当該主被写体像に合焦している状態にある場合である。この場合にはデフォーカス量を信頼して駆動を行う。
デフォーカス量の信頼度レベルが「中」の場合とは、AF信号処理部204で算出される二像一致度レベルが所定値よりも低いものの、A像信号、B像信号を相対的にシフトさせて得られる相関に一定の傾向があって、デフォーカス方向は信頼できる状態である。たとえば、主被写体に対して小ボケしている状態に多い判定である。さらに、デフォーカス量、およびデフォーカス方向も信頼できない場合を信頼度レベルが低いと判定する。例えば、A像信号、B像信号のコントラストが低く、像一致度レベルも低い状態である。これは、被写体に対して大きくボケている状態のときに多く、デフォーカス量の算出が困難な状態である。
デフォーカス量が所定の深度以内かつデフォーカス量の信頼度レベルが高い場合には、フォーカスを制御するためのレンズ駆動を停止し(Step307)、Step308へ移行する。
一方、合焦停止フラグをOFFしたときは(Step305)、後述のレンズ駆動設定を行い(Step306)、エリア配置の設定処理(Step308)へ移行し、処理を終了する。
<レンズ駆動処理>
図4は、図3のAF制御処理(Step306)の詳細を示すフロー図である。
まず、カメラ制御部207は、Step401で、デフォーカス量が得られており、かつ信頼度レベルが高いかどうかを判定する。デフォーカス量が得られて、信頼度レベルが高い場合には(Step401でYES)、デフォーカス量に基づいて駆動量、および駆動方向を決定する(Step402)。
そして、エラーカウント、端カウントをクリアし(Step403)、処理を終了する。デフォーカス量が得られなかった、または信頼度レベルが高くない場合には(Step401でNo)、エラーカウントが第1のカウントよりも超えているかどうかを判定する(Step404)。ここで、第1のカウントは、不図示ではあるが、あらかじめ不揮発性のメモリに記憶しておき決定しておいた値でよい。例えば、後述の第2のカウントの2倍以上の値を設定すればよい。
エラーカウントが第1のカウントよりも小さい場合には(Step404でNo)、エラーカウントをカウントアップし(Step405)、処理を終了する。エラーカウントが第1のカウントよりも大きい場合には(Step404でYes)、サーチ駆動フラグがONかどうかを判定する(Step406)。
Step406でサーチ駆動フラグがOFFの場合には(Step406でNo)、まだサーチ動作を開始している状態ではない、若しくは、サーチしている状態ではない。そこで、サーチ駆動フラグをONし(Step407)、デフォーカスの信頼度レベルが「中」か否かを判定する(Step408)。
信頼度が「中」の場合には、デフォーカス方向を用いて駆動方向を設定し(Step409)、所定駆動量を設定する(Step411)。このとき、デフォーカス量の絶対値自体に基づいて駆動させずに、得られたデフォーカス方向にフォーカスを所定量駆動させるサーチ駆動を行う。
信頼度が「中」ではない場合(Step408でNo)、レンズ端から遠い方向へ駆動方向を設定し(Step410)、所定駆動量を設定する(Step411)。
Step411の所定駆動量は、あらかじめ不揮発性のメモリに決められた値を用いればよい。例えば、焦点深度の数倍の距離を駆動量とする。また、焦点距離に応じて可変にしてもよい。たとえば、焦点距離が長くなる程、大きく駆動量となるようにするといった具合である。なお、このときのサーチ駆動方向は、例えば、現フォーカスの位置に対してレンズ端が遠い方向とする。
サーチ駆動フラグがONの場合には(Step406でYes)、すでにサーチ駆動を実行している状態である。そのため、前回のフォーカス制御を継続して実行を行う。そして、フォーカス制御の際のレンズ駆動の制限位置であるレンズ端にあるかどうかを判定し(Step412)、レンズ端にあたった場合には(Step412でYes)、端カウントをカウントアップする(Step413)。
端カウントが所定値を超える場合には(Step414でYes)、フォーカスレンズを至近端から無限遠端まで動作しても確かなデフォーカス量を得ることができなかったことを示す。そのため、ピントを合わせることができる被写体がないと判断し、サーチ駆動フラグをOFFし(Step415)、レンズ駆動を停止する(Step416)。そして、エラーカウントと端カウントをクリアし(Step417)、処理を終了する。
端カウントが所定値を超えない場合には(Step414でNo)、フォーカス制御に伴うレンズの駆動方向を現在の駆動方向とは反対の駆動方向に設定し(Step418)、所定駆動量を設定する(Step411)。
<エリア設定処理>
図5は、図3のエリア設定処理(Step308)の詳細を示すフロー図である。
まず、デフォーカス量が得られており、かつ信頼度レベルが高いかどうかを判定する(Step501)。デフォーカス量が得られて、信頼度レベルが高い場合には(Step501でYES)、現状で設定されている撮像画像内のエリア配置が第1のエリア配置か否かを判定する(Step504)。第1のエリア配置であれば(Step504でYes)、そのまま第1のエリア配置の設定状態を維持する。第1のエリア配置でなければ(Step504でNo)、Step506で合焦停止フラグがONかどうかを判定し、合焦停止フラグがONの場合には(Step506でYes)、第1のエリア配置にする(Step505)。これにより合焦後に比較的に狭いエリア配置になる。合焦停止フラグがOFFの場合(Step506でNo)、移行し、第1のエリア配置よりも広い第2のエリア配置に設定することで設定変更をすることができる(Step507)。
ここで、合焦停止フラグONの場合に(Step506)、第1のエリア配置に移行するのは、第2のエリア配置と第1のエリア配置とで捕捉する被写体像が異なる可能性があるからである。そのため、第2のエリア配置で、合焦停止フラグがONになって合焦している状態としてフォーカス制御としてのレンズ駆動が停止した場合に、比較的に狭い第1のエリア配置に移行する。これは、動画撮影の場合、主要な被写体は画面の中央にあることが多いことを考慮したものである。そこで、比較的に狭い第1のエリア配置に設定することで、最終的に狙った被写体像が合焦状態となる確率を高めることが可能となる。
なお、比較的に狭い第1のエリア配置にした際に、デフォーカス量が検出できる被写体であるとは限らない。そのために、カメラ制御部207は、比較的に狭い第1のエリア配置に戻した場合に、それまでの比較的に広い第2のエリア配置のときのデフォーカス量に関する情報と大きく異なる情報を得た場合には、再度第2のエリア配置に戻すようにしてもよい。
次に、デフォーカス量が得られず、信頼度が高くない場合には(Step501でNo)、NGカウントが第2のカウントを超えているか否かを判定する(Step502)。NGカウントが第2のカウントを超えていない場合には(Step502でNo)、NGカウントをカウントアップする(Step503)。そして、カメラ制御部207は、第1のエリア配置か否かを判断する(Step504)。
一方、NGカウントが第2のカウントを超えている場合には(Step502でYes)、NGカウントをクリアし(Step508)、カメラ制御部207は、サーチ駆動中か否かを判定する(Step509)。サーチ駆動中であれば(Step509でYes)、第1のエリア配置に設定する(Step512)。サーチ駆動中でなければ(Step509でNo)、現在第1のエリア配置かどうか判定する(Step510)。現在第1のエリア配置である場合には(Step510でYes)、比較的に広い第2のエリア配置に設定し(Step511)、現在第2のエリア配置でない場合には(Step510でNo)、比較的に狭い第1のエリア配置に設定する(Step512)。
このように、サーチ駆動中かどうかを判断するのは(Step509)、サーチ駆動を実行する前に、第1のエリアと第2のエリアをまず切り替える動作を行うことで、サーチ駆動前に両方のエリア配置でNGの場合において、サーチ駆動を実行するためである。
また、サーチ駆動中、信頼度レベルが高いデフォーカス量が取得できた場合、サーチ駆動をやめて、その取得結果に応じたフォーカス制御を行う。したがって、サーチ駆動中に、比較的に大きい第2のエリアだと、適当な被写体像でない被写体像を捕捉してしまう可能性があるため、第1のエリアに設定する。
<エリア配置(1)>
図6を用いて、エリア配置について、更に具体的に説明する。図6(A)は第1のエリア配置を示した図である。領域601〜607までの7つの領域がエリア内に存在する。画面に対する水平方向の比率がβ%である第2の長さの領域が2領域601、607配置されている。さらに、α%で第2の長さより短い第1の長さの領域が5領域602〜606、撮影画面の中央に配置されている。このように、長さの異なる複数の領域をエリア内に配置し、短い領域の数の方が長い領域の数よりも多い。
そして、7つの領域から得られるデフォーカス量を組み合わせて用いて、1つの後述する有効デフォーカス量、および有効デフォーカス方向を取得する。この有効デフォーカス量、および有効デフォーカス方向を用いて、フォーカス制御としてレンズを駆動させてピント合わせを行う。なお、以下、エリア配置に対応する1のデフォーカス量を意味する概念として有効デフォーカス量とも記載する。また、エリア配置に対応する1のデフォーカス方向を意味する概念として有効デフォーカス方向とも記載する。
比較的に短い第1の長さの領域だけでなく、比較的に長い第2の長さの領域を配置しておくことで、動画撮影やライブビューの画像の品位を確保している。すなわち、比較的に短い第1の長さの領域の集合体だけでは、主被写体像を捕捉しきれなかったり、エリアから主被写体像が移動して抜けてしまう可能性が高くなる。そうすると、比較的に短い第1の長さの領域に対応する画像センサーからの出力によって、却ってピントがふらついてしまうことになりかねない。そこで、比較的に長い第2の長さの領域をエリア内に配置し、主被写体像を捕捉したまま維持することが可能ならしめるものである。また、上述の図6(A)の例では、短い領域の数の方が長い領域の数よりも多い。この点、逆にしても、異なる長さの領域をエリア内に設けることで一定の効果は得られる。しかしながら、例示したように、撮影画面に対する比率が小さく比較的に短い領域の数を長い領域の数よりも多く配置することで、より遠近競合を排して、ユーザーが意図しているであろう被写体像にピントを合わせることが可能となる。さらに、上述の図6(A)の例では、図6(A)にしめしように、比較的に長い第2の長さの領域を比較的に短い第1の領域よりも外側に配置している。この点、比較的に長い第2の長さの領域を比較的に短い第1の領域よりも内側に配置しても一定の効果は得られる。ただし、図6(A)にしめしように、比較的に長い第2の長さの領域を比較的に短い第1の領域よりも外側に配置することで次の効果が得られる。すなわち、動画撮影の場合には、ユーザーが意図する主被写体像が比較的に中央にあることを考慮した効果である。エリアの中央を短い領域が占めることで、エリア配置が捕捉している被写体像の中央部分にピントを合わせるよう考慮したものである。これは、動画撮影やライブビューの画像では、動いている被写体像を撮影するシーンが多いことを考慮したものである。そこで、ピント合わせを意図する被写体像が撮影画面から外れないように、ユーザーは、撮影画面の中央に主被写体像が位置するように撮影する場合が多いことを考慮したものである。また、図6(A)の第1のエリア配置は、エリアが画面の中央にあるときに、その画面中央に位置する領域と同じ長さの領域の数を、そうでない領域の数よりも多く配置している。この点、エリアが画面の中央にあるときに、その画面中央に位置する領域と同じ長さの領域の数を、そうでない領域の数よりも少なく配置しても一定の効果は得られる。ただし、動画撮影は、先にも述べたように、主被写体像は画面の中央に位置させることが多いことを考慮して、エリアが画面の中央にあるときに、その画面中央に位置する領域と同じ長さの領域の数を、そうでない領域の数よりも多く配置している。ユーザーが狙った被写体像に適切にピントを合わせることが可能になるように撮影画面の中央の領域の大きさを設定し、さらに、その領域の大きさの数が最も多くなるように設定している。また、一時的に狙った被写体が比較的に短い第1の長さの領域から抜けてしまっても、被写体像を比較的に長い第2の長さの領域で捕捉するために、安定したフォーカス制御を行うことができる。
これらの総合作用として、フォーカス制御の安定性を飛躍的に向上させることができる。
また、図6(B)は、第2のエリア配置を示した図であるが、図6(A)の第1のエリア配置よりも、広いエリア配置になっている。撮影画面に対して水平方向の比率がβ’%で、比較的に長い第4の長さの領域が2エリア(611、617)、α’%で比較的に短い第3の長さの領域が5エリア(612〜616)配置している。なお、図6では、第1の長さは、第2の長さの2倍で第3の長さと同じ、また、第4の長さは第3の長さの2倍を例示している。この点、倍率は、これらに限らない。ただし、このような例示の倍率関係の場合、回路設計やプログラムの構成がより簡単になる場合がある。
このように、比較的に狭い第1のエリア配置の他に比較的に広い第2のエリア配置を設けている理由を図12を用いて説明する。
例えば、図12(A)のような被写体像を撮影した場合、合焦近傍の場合は、エリアに2つの山の形状を有する像が表れる(図12(B))。ここで、例えば1501をA像、1502をB像とし、位相差検出方式を適用し、この2像のずれ量を算出してデフォーカス量を算出するとする。しかしながら、大ボケ(大きくボケている状態)の場合は、2つの山の像の形状自体が崩れてしまい、1つの山の形状となってしまう。さらに、当該山の形状において、山の裾野が広がりを見せる山の形状となっている。すなわち、捕捉したい被写体像の形状がピントの状態(大ボケ状態か合焦に近い状態か)によって、大きく異なってしまう(図12(C))。
この点、大きくボケている状態でデフォーカス量が得られなくなる可能性が高い場合でも、比較的に大きい第2のエリア配置にすることで、ピント合わせの安定性を向上させることができる。すなわち、比較的に広い第2のエリアを持ち合わせることで、デフォーカス量やデフォーカス方向を得られる頻度を向上させることができる。
<エリア配置(2)>
なお、図6(A)(B)では、水平方向への長さについて述べた。この点、垂直方向に領域(所謂、縦目)を配置する場合でも適用できる技術思想である。
さらに、図6(A)(B)に示した第1のエリア配置と第2のエリア配置を切り替えるフローで図5のエリア設定処理を例示した。この点、演算回路規模やプログラム規模が許せば、たとえば、図6(C)のようにあらかじめ、第1のエリアと第2のエリアの両方を含むように、撮影画面に対する比率のエリア数分配置しておき、選択して用いてもよい。つまり、図6(C)のように、エリア内に領域621〜634を配置しておき、図6(A)の領域601〜607を図6(C)の領域621〜627とし、図6(B)の領域611〜617を図6(C)の領域エリア628〜634とするものである。これによれば、図5で説明した第1のエリア配置の場合は、領域621〜627を用い、第2のエリア配置の場合は、エリア628〜634を選択して用いる方法である。
また、前述までは、撮影画面の中央に第1のエリア、第2のエリアを配置した。この点、撮影の構図を考慮し、ユーザーである撮影者が撮影したい被写体像が撮影画面の中央に位置しないシーンも存在することを考慮して第4のエリア配置を設置しても良い(図6(D))。これは、不図示ではあるが、顔検出機能など、所定の被写体像を特定する機能を用いて、検出された像にピント合わせを行いたい場合や、タッチ操作等によるユーザーの指示により撮影画面上の所望の被写体にピント合わせを行いたい場合にも適用できる。図6(D)の領域641〜647のように、画面中央ではなく、またはカメラ制御部207は、エリア配置を移動可能であって、顔が検出された位置、もしくはユーザが指示した位置に、前述のエリア配置の設定を行う。
このように、さまざまなエリア配置の自由度を向上させることは、撮像面位相差AF方式と相性がよい。
<相関演算について>
次に、上述した有効デフォーカス量の算出について例示するが、相関情報としての相関演算、相関量波形等を説明してから、有効デフォーカス量の算出を例示する。
図7(D)は、像信号を取得する領域を例示するもので、画像センサーとしての撮像素子201の画素アレイ上の概念図である。不図示の画素部がアレイ状に配置された画素アレイ701に対して、以下に説明する演算対象の領域が領域702である。この領域702のデフォーカス量を算出する際の相関演算に必要なシフト領域703と領域702とを合わせたものが、相関演算を行う為に必要なシフト領域704である。
図7、8、および9中のp、q、s、tはそれぞれx軸方向の座標を表し、pからqはシフト領域704を表し、sからtは領域702を表す。
図7(A)(B)(C)は、図7(D)で設定したシフト領域704から取得した像信号である。sからtが領域702に対応し、pからqがシフト量を踏まえたデフォーカス量を算出する演算に必要な範囲のシフト領域704に対応する像信号である。図7(A)は相関演算のためのシフト前のA像信号とB像信号とを概念的に波形で表した図である。実線801がA像信号A、破線802がB像信号である。図7(B)は(A)のシフト前の像波形に対しプラス方向に互いにシフトさせた場合の概念図であり、同(C)は(A)のシフト前の像波形に対しマイナス方向に互いにシフトさせた場合の概念図である。2つの像の相関の具合である相関量を算出する際には、たとえば、それぞれ矢印の方向にA像信号801、B像信号802を1ビットずつシフトさせるといった具合である。
続いて相関量CORの算出法について説明する。まず、図7(B)(C)の通りに、たとえば、像信号Aと像信号Bを1ビットずつシフトしていき、その各状態でのA像信号とB像信号の差の絶対値の和を算出する。このとき、シフト量をiで表し、最小シフト数は図8中のp−s、最大シフト数は図8中のq−tである。またxは測距領域の開始座標、yは測距領域の終了座標である。これら用い、以下の式(1)によって算出する事ができる。
Figure 0006305017
図8(A)は相関量を波形のグラフで示した概念図である。グラフの横軸はシフト量を示し、縦軸は相関量を示す。相関量波形901には、極値付近902、903を有している例図である。この中でも相関量が小さい方ほど、A像とB像の一致度が高いことを示す。
続いて相関変化量ΔCORの算出法について説明する。まず、図8(A)の相関量波形の概念図から、たとえば、1シフト飛ばしの相関量の差から相関変化量を算出する。このとき、シフト量をiで表し、最小シフト数は図8(D)中のp−s、最大シフト数は図8(D)中のq−tである。これらを用い、以下の式(2)によって算出する事ができる。
Figure 0006305017
図8(B)は相関変化量ΔCORを波形のグラフで例示した概念図である。グラフの横軸はシフト量を示し、縦軸は相関変化量を示す。相関変化量波形1001は、相関変化量がプラスからマイナスになるポイント1002、1003を有する。このポイント1002より相関変化量が0となる状態を相対的にA像とB像の一致度が高いA像信号とB像信号とのシフト量である。そのときのシフト量がデフォーカス量に対応することになる。
図9(A)は図8(B)のポイント1002を拡大したもので、相関変化量の波形1001の一部分の波形を波形1101としている。図9(A)を用いて、デフォーカス量に対応するピントずれ量PRDの算出法について例示する。ピントずれ量を整数部分βと小数部分αに分けて概念する。小数部分αは、図中の三角形ABCと三角形ADEの相似の関係から、以下の式(3)によって算出する事ができる。
Figure 0006305017
続いて小数部分βは、図9(A)中より以下の式(4)によって算出することができる。
β=k−1 (4)
以上、αとβの和からピントずれ量PRDを算出する事ができる。
また、図8(B)のように複数のゼロクロスが存在する場合は、ゼロクロスでの相関量変化の急峻性maxder(以下、急峻性と呼ぶ)が大きいところを第1のゼロクロスとする。この急峻性はAFのし易さを示す指標で、値が大きいほどAFし易い点であることを示す。急峻性は以下の式(5)によって算出する事ができる。
Figure 0006305017
以上のように、ゼロクロスが複数存在する場合は、急峻性によって第1のゼロクロスを決定する。
続いてピントずれ量の信頼性レベルの算出法について例示する。これは、デフォーカス量の信頼性に対応するものであるが、以下に示す説明は例示で他の周知の方法で信頼性レベルを算出しても構わない。信頼性は、前述した急峻性や、A像信号、B像信号の2像の一致度fnclvl(以下、2像一致度と呼ぶ)によって定義する事ができる。2像一致度はピントずれ量の精度を表す指標で、値が小さいほど精度が良い。図9(B)は図8(A)の極値付近902の部分を拡大したもので、相関量波形901の一部分の波形である波形1201である。これより、急峻性と2像一致度を算出法について例示する。2像一致度は以下の式(6)によって算出できる。
Figure 0006305017
以上のように、2像一致度を算出する。
<デフォーカス量算出>
図10は、デフォーカス量算出までをフロー図に示したものである。なお、下記の例示の説明では、ピントずれ量とデフォーカス量とを区別して例示する。この点、本願技術思想におけるデフォーカス量は、合焦位置からの絶対的な距離やパルス数で概念してもよいし、そういった概念と次元、単位の異なる概念や相対的な概念でもよい。どれだけ合焦状態から離れていると判断できるか、どれだけフォーカス制御すれば合焦状態に移行できると判断できるかを示す概念である。このような概念としてデフォーカス情報を取得することをフォーカス情報を取得すると説明する。
Step1301で、先に例示したように設定したそれぞれの領域に対応する画像センサー201の位置の画素から像信号A、Bを取得する。次に、取得した像信号から相関量を算出する(Step1302)。続いて、算出した相関量から相関変化量を算出する(Step1303)。そして、算出した相関変化量からピントずれ量を算出する(Step1304)。また、算出したピントずれ量がどれだけ信頼できるのかを表す信頼性レベルを算出する(Step1305)。これらの処理を、エリア内の領域の数に応じた数行う。
そして、エリア内の領域ごとにピントずれ量をデフォーカス量に変換する(Step1306)。さらに、有効デフォーカス量と有効デフォーカス方向を算出する(Step1307、Step1308)。
<有効デフォーカス量の算出>
図11は、前述のStep1307で示した有効デフォーカス量としてエリア配置に対応する1のデフォーカス量の算出の処理のフロー図である。図7から図10を用いてAF信号処理部204で行われる相関演算について説明する。
有効デフォーカス量は、まず、エリア配置内の複数の領域のうち、デフォーカス量が得られていて、信頼度レベルが高い領域を探索する。探索して条件を満たす領域のデフォーカス量の平均値を算出する(Step1401)。
次に、各領域のデフォーカス量とStep1401で算出した平均値の差を算出する(Step1402)。そして、算出した各領域の差のうちの最大の値が所定差以上であるかを判定する。すなわち、エリア配置内の複数の領域のそれぞれのデフォーカス量のうち、偏差が大きいデフォーカス量かどうかを判定する。算出した各領域の差のうちの最大値が所定差未満の場合は(Step1403でNo)、Step1401で算出された平均値を有効デフォーカス量に設定する(Step1404)。逆に、算出した各領域の差のうち最大値が所定差以上の場合は(Step1403でYes)、最大差となった領域のデフォーカス量を平均値算出の際の演算対象から外す(Step1405)。エリア配置内の複数の領域のそれぞれのデフォーカス量のうち、偏差が大きいデフォーカス量か演算対象から外す。
残っている領域のデフォーカス量があるかどうかを判定し(Step1406で、)、残っている領域のデフォーカス量がある場合は(Step1406でNo)、再度Step1401へ移行し、処理を繰り返す。残っている領域のデフォーカス量が1つとなった場合は(Step1406でYes)、有効デフォーカス量は得られなかったとし、無しに設定する(Step1407)。有効デフォーカス方向も有効デフォーカス量と同様である。さらに、たとえば、有効デフォーカス方向は、複数の領域のうち、デフォーカス量が得られていて、信頼度レベルが高い領域、または、デフォーカス量の信頼度レベルが「中」である領域を探索し、その中で最も多い方向を有効デフォーカス方向とする。
なお、上記の例示では、最大差となった領域のデフォーカス量を、偏差の大きいデフォーカス量として、平均値算出の際の演算対象から外すことを例示した(Step1405)。この点、偏差の大きいデフォーカス量を演算から外さなくても、その重み付けを小さくすることでも一定の効果を有する。ただし、その場合には、その重み付け分だけ、主被写体像からデフォーカスしてしまう可能性もある。
このようにエリア配置内の複数の領域のそれぞれのデフォーカス量のうち、偏差の大きいデフォーカス量を使わないのは、次の理由からである。すなわち、エリア配置に対して1つのデフォーカス量を複数の領域のデフォーカス量から算出する都合上、そのエリア配置の大きさが故に、いわゆる遠近競合が生じる可能性が相対的に高いからである。
<至近側優先>
ここで、図11では、有効デフォーカス量を算出する際に、至近側の方向を遠側の方向よりもあ優先する処理を例示する。これは、ユーザーとしての撮影者が合焦を意図する被写体像は、その背景と比べると至近側に想定されるからである。すなわち、撮影者は、至近側の被写体像にピント合わせを行うことが多く、至近側の被写体像の方が撮影者の意図する被写体像である可能性が高いからである。そのため、たとえば、エリア配置内のある領域のデフォーカス量とそのエリア配置の平均値との差を算出する際に(Step1402)、当該デフォーカス量が至近側のデフォーカス方向を伴うとき、このデフォーカス量と平均値との差に1より小さい値を掛ける。また、別の例をいえば、Step1403の所定差の値を大きくするといった具合である。これらにより、至近側のデフォーカス方向を伴う当該デフォーカス量は、算出した各領域の差のうちの最大の値をもつデフォーカス量に相対的になりにくくなる。それによって、エリア配置内の複数の領域のうち、至近側へ被写体像があると出力している領域のデフォーカス量を用いる確率を高めることが可能となり、所謂至近側優先のフォーカス制御を達成することができるものである。ただし、至近側を優先させる方法としてはこれに限らず、平均値のデフォーカス量よりも至近側のデフォーカス方向を伴うデフォーカス量を当該平均のデフォーカス量と差をとる対象から外すようにしてもよい。
なお、上記では、エリア配置において出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを用いて、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を取得する方法として平均処理を例示した。この点、平均ではなく例えば、ある重み付けをしてデフォーカス量を算出してもよい。このように、出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを用いて、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を取得する意義は、次の理由である。すなわち、エリア配置内の各領域のデフォーカス量の中から1つのデフォーカス量を選択すると、被写体像を「線」もしくは「点」で捕捉してしまい、被写体像に対する「線」もしくは「点」で捕捉する領域ごとのデフォーカス量の差に対しても、フォーカス制御をしてしまい、ライブビュー画像や動画としての適切でない可能性が高くなる。この点、各領域のデフォーカス量を平均するという技術思想によれば、被写体像をいわば「面」で捕捉することになるので、「線」もしくは「点」で捕捉する領域ごとのデフォーカス量の差によるフォーカス制御による弊害を軽減する一方で、上記で例示したようにユーザーが意図する被写体像への合焦精度も担保される。また、平均処理でなく、重み付けを以って出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを用いて、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を取得するようにすれば同様である。
このように、一体で捕捉すべき被写体像に対して、エリア配置内の複数のデフォーカス量を平均することにより、エリア配置内の領域ごとのデフォーカス量のばらつきを抑制し、安定したフォーカス制御を達成できる。
<その他>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。
また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータはがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法も考えられる。
10 レンズ
20 カメラ
101 固定レンズ
102 絞り
103 フォーカスレンズ
104 絞り駆動部
105 フォーカスレンズ駆動部
106 レンズ制御部
107 レンズ操作部
201 撮像素子
202 CDS/AGC回路
203 カメラ信号処理部
204 AF信号処理部
205 表示部
206 記録部
207 カメラ制御部
208 カメラ操作部
209 タイミングジェネレータ

Claims (19)

  1. 撮像画像内の一つのエリア内にある複数の領域であって、当該複数の領域にそれぞれ対応するフォーカス情報を出力する出力手段と、
    出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを使って、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を出力するとともに、当該出力されたデフォーカス情報に基づいてフォーカス制御する制御手段とを有し、
    前記複数の領域は、領域の長手方向のサイズが異なる領域を有し、
    前記制御手段は、前記出力された複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差の大きいフォーカス情報の重み付けを小さくして、前記一つのデフォーカス情報を出力することを特徴とするフォーカス制御装置。
  2. 前記複数の領域の長手方向のサイズ狭い領域の数の方が、広い領域の数よりも多いことを特徴とする請求項に記載のフォーカス制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差が所定量より大きいフォーカス情報の重み付けを小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載のフォーカス制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差が大きいフォーカス情報を用いないことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  5. 前記複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差を比較する際は、近側のフォーカス情報のが遠側のフォーカス情報のよりも小さくなるようにして比較することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記撮像画像内において前記エリアの大きさを変更することができることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  7. 前記制御手段、合焦後に、前記エリアを小さくすることを特徴とする請求項に記載のフォーカス制御装置。
  8. 前記制御手段は、サーチ駆動前に、前記エリアの大きさを切り替えることを特徴とする請求項に記載のフォーカス制御装置。
  9. 前記制御手段は、サーチ駆動中は、前記複数の大きさのエリアうち小さいエリアとすることを特徴とする請求項乃至8の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  10. 前記エリアの大きさの変更に伴って、前記エリア内にある複数の領域の長手方向のサイズも変わることを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  11. 前記一のデフォーカス情報を出力する際、近側のフォーカス情報の重み付けを遠側のフォーカス情報の重み付けよりも大きくすることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  12. 前記領域に対応する画像センサーの位置から対の像が出力され、前記フォーカス情報は、当該対の像の位相差に基づくデフォーカス情報であることを特徴とする請求項1乃至11に記載のフォーカス制御装置。
  13. 前記エリア内にある複数の領域の長手方向は、前記位相差を検出する方向であることを特徴とする請求項12に記載のフォーカス制御装置。
  14. 前記領域に対応する画像センサーの位置から対の像が出力され、前記フォーカス情報は、2像の相関情報であることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載のフォーカス制御装置。
  15. 複数のマイクロレンズを有する画像センサーを有し、当該マイクロレンズに対応して複数の受光部を有することを特徴とする請求項1乃至14に記載のフォーカス制御装置。
  16. 複数のマイクロレンズを有する画像センサーを有し、当該マイクロレンズに対応する受光部の開口位置が異なる画素部を有することを特徴とする請求項1乃至14に記載のフォーカス制御装置。
  17. 前記制御手段は、前記出力された複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差の最大差が所定差未満である場合、有効なフォーカス情報と特定し、当該最大差が所定差以上である場合、当該領域を外した平均とそれぞれのフォーカス情報との差を算出する処理を繰り返すことで有効なフォーカス情報を特定し、前記一つのデフォーカス情報を出力することを特徴とする請求項1に記載のフォーカス制御装置。
  18. 前記制御手段は、前記出力された複数のフォーカス情報の平均は、前記各領域のフォーカス情報のうち、信頼度レベルが所定よりも高い領域のフォーカス情報を用いて求められることを特徴とする請求項17に記載のフォーカス制御装置。
  19. フォーカス制御装置の制御方法において、
    撮像画像内の一つのエリア内にある複数の領域であって、当該複数の領域にそれぞれ対応するフォーカス情報を出力する出力ステップと、
    出力された複数のフォーカス情報のそれぞれを使って、当該エリアに対応する一つのデフォーカス情報を出力するとともに、当該出力されたデフォーカス情報に基づいてフォーカス制御する制御ステップとを有し、
    前記複数の領域は、領域の長手方向のサイズが異なる領域を有し、
    前記制御ステップでは、前記出力された複数のフォーカス情報の平均とそれぞれのフォーカス情報との差の大きいフォーカス情報の重み付けを小さくして、前記一つのデフォーカス情報を出力することを特徴とするフォーカス制御装置の制御方法。
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